星の銀貨が降ってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!
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慶應義塾大学 SFC 授業「環境情報学の創造」(2013年春) で用いたスライドです。ファンドレイジングのススメのようなもの。TRANSCRIPT
SFC環境情報学の創造 2013年春学期
星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!
大学院政策・メディア研究科斉藤賢爾
Twitter: @ks91020 Facebook: https://www.facebook.com/ks91media
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.1/39
はじめにみなさんがこれから取り組んでいく「しかけ」づくりは、5人ではできませんたとえばマイコンをゼロからは多分つくれませんいろいろな人のチカラをかりることになります
そのための方法の特殊な例としておカネがあります私の今日の目標は、みなさんのおカネについての考え方・印象を、ちょっとだけ変えることです
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こんなものや
Arduinoエントリーキット
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こんなものが必要として
MaKey MaKey Kit
自分のおカネで買うのではない方法もありますSFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.4/39
「星の銀貨」グリム童話あらすじは次のスライド . . .ネタバレ注意!
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「星の銀貨」あらすじたいへん貧乏で身寄りのない小さな女の子がいた誰かがくれたパンだけをもっていた
困っていた人々に出会ったので、パンをあげたずきんをあげた上着やスカートをあげた肌着をあげた
すると空から星が落ちてくるように、たくさんの銀貨が降ってきた
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星の銀貨実験
ドイツのハイデマリー・シュベルマーさんが、1996年に、まったくおカネを使わずに生活する実験をした
その後もほとんど使っていない
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考えてみれば人間にとって、そのような生活が可能であることは、歴史が証明していますおカネの誕生以前は、もちろん、そうした生活を全員が送っていたからです
文明の便利な道具や社会的な取り決めなど、何もなくても、おカネを使わない生活が可能なことは、従って自明ですですが、おカネを使う経済が、少なくとも見かけ上は支配的に見える現在では、このことは逆に困難です
. . .未来では?
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偉大なるリーダーの言葉「未来の経済は、ちょっと違っているのです。24世紀には、お金は存在しないのですよ。. . .富の獲得は、もはや私たちの生活の駆動力ではありません。私たちは、自分と社会をよりよくするために働いているのです」
—ジャン=リュック・ピカード
“The economics of the future are somewhatdifferent. You see, money doesn’t exist in the 24thcentury. . . . The acquisition of wealth is no longerthe driving force in our lives. We work to betterourselves and the rest of humanity.”
— Capt. Jean-Luc Picard
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.9/39
ところでお前は誰だっけ斉藤賢爾慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師http://twitter.com/ks91020 http://www.facebook.com/ks91media
経歴1988∼1996日立ソフトウェアエンジニアリング (株)小型通信端末のオペレーティングシステムの開発
1992∼1993コーネル大学大学院計算機科学科実時間システムの研究
1997∼2002 Geoworks, Ltd.小型通信端末のソフトウェア開発のサポート
2000∼2005慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科2006∼2008慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構運営委員会、プロジェクト委員会 (Project Management Office)
2009∼慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科村井研究室;エネルギー・経済・環境の問題に ICTで取り組む; P2P 通貨
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主な著書「不思議の国の NEO—未来を変えたお金の話」ジャンル:SFお金ファンタジー
おカネを根本から変える技術の存在それにより生まれるドラマ
英語版はフリーで公開http://grsj.jp/neo.pdf(CC-BY-SA 3.0)
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「おカネ」や「仕事」のない経済は今だってあります
私たちは、みんなそこからやってきましたそれは「家族」や「友だち」「仲間」です
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経済と信用の氷山モデル
ものごとはいつも水面下で成し遂げられ、取引のためだけに水上へSFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.13/39
クラウドファンディング(Crowd funding)
インターネットが可能にしたファンドレイジングのかたち募金と何が違うのか?
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Kickstarter
「投資」を募り、目標額に達した場合だけ引き落とす創造的プロジェクトを支援し、引き替えに何かもらえる
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READYFOR?
「投資」を募り、目標額に達した場合だけ引き落とす夢を持つ「実行者」を支援し、引き替えに何かもらえる
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GlobalGiving
「寄付」を募るNPOを支援しそのファンドレイズをトレーニングする
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Kampa!
Amazonギフトカードを利用してカンパ手数料無料の送金で Amazonでの買い物を支援
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アカデミーキャンプ福島のこどもたちのための遊びと学びの頂上体験
SFC発のチカラが大きく貢献していますクラウドファンディングを利用している例として
READYFOR?
hopp (月会費制コミュニティによる支援)
GlobalGiving
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アカデミーキャンプとは福島のこどもたちのための保養プログラム
http://academy-camp.org
「遊び」と「学び」のエクストリームな体験どれくらいエクストリームかのご参考
http://youtu.be/JTccTl2qLCo
ある意味、こども版「環境情報学の創造」
予算で比較すると「のんびり型」のキャンプと変わらないほとんどソーシャルなチカラで実現宿泊費、食費、交通費が問題 ←これさえも何とかしたい
なぜか大人たちが熱中して関わってくれる「学ぶ」「遊ぶ」「働く」「休む」を同時に楽しむ
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GlobalGiving April 2013 GlobalOpen Challenge
1ヶ月間で、40人以上の人から合計 $5,000 (米ドル)以上を集めるチャレンジ集められそう?
そのハードルを超えると寄付窓口を常設できるこの「しかけ」は何のため?
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.21/39
アカデミーキャンプも参加
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.22/39
約 350団体が参加 . . .得られた寄付額は?
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得られた寄付額が大きい順に並べると
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寄付者数は?
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寄付者数が多い順に並べると
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アカデミーキャンプでの結果と取り組み
ただ寄付を待っていたのではありませんが . . .
結果が自分の力によるものではないことだけは確か
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アカキャンへの寄付額
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アカキャンへの寄付額 ($500未満)
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チャレンジ期間中の寄付の推移
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チャレンジ期間中の寄付者数
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私から見た寄付者の内訳
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依頼の手段
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ひたすら恐縮する私に届いたメッセージ「私たちに感謝する必要はありませんよ、本当に。3.11から今まで、ずっと待っていた機会を、あなたが与えてくれたのです」
“No need to thank us, really: Ever after 3-11 we hadbeen looking for an opportunity that you now havegiven us.”
もらっているばかりだと思ったら、あげていた
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寄付者に送っているメッセージ (共通部の抜粋)
『他のさまざまなことに使えたはずのお金を、このプロジェクトに「投資」いただけたのは、みなさまが、私たちの活動に信頼を置いてくださっているからだと思います。その「投資」を通して、ぜひ、私たちのチームの仲間であると感じていただけたら幸いです。私たちは、いっしょにこの活動を続けている仲間です。私たちの成功が、みなさまの成功であるように願っています』『ぜひ、お友だちやご家族のみなさまに、このプロジェクトについてお話していただけたら幸いです。ブログにリンクを載せたり、ソーシャルメディアを使ったり、. . .あるいは、会話の中でふれていただくだけでも、とても助かります』
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.35/39
ここまでのまとめみんなのチカラで空から星の銀貨が降ってくる、ということは実現可能人と人を繋いでいく体験としてお勧め
ただ、その人の想いにみんなが共感できなければ、みんなのチカラは発揮されません一番よいのは、その人自身が、誰かのために星の銀貨を降らせているような人であることです
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.36/39
ワークショップ人々を巻き込む「しかけ」づくりのために
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.37/39
テーマ 1:対立ではなく共感の crowdを
見つけよう「しかけ」の関係者を洗い出そう既存の組織に要望を出す→きっと実現しない共感し、協力してくれる人たちとは?
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.38/39
テーマ 2:実現するためのリソースを
把握しよう何が必要かそれらはどのようにして得られるか共感の crowdに助けを求めることはできるか
SFC環境情報学の創造 2013 年春学期「星の銀貨が降ってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!」 – p.39/39