佐野市論文 提出分

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Page 1: 佐野市論文   提出分

佐野市の中心市街地活性化基本計画「まちなか元気 UP プラン」について

- 佐野駅前交流プラザ・まちなか活性化ビルに着目して    

駒澤大学政治学科3年 lr2177f 船渡川拓巳

Page 2: 佐野市論文   提出分

テーマ設定の背景 - 佐野市とは?

・人口13万人

・郊外には近年、アウトレットモールと大型のショッピンモールを中心にシネマコンプレックスやビジネスホテルが立ち並ぶ「佐野新都市」が形成された。

         佐野市中心部における古くからの商店街の活力低下を招いている

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目的・視点・方法

【研究の目的】まちなか元気UPプランによって新設された施設である、「ぱるぽーと」と「未来館」について調査し、今後、佐野市が取り組むべき課題を明らかにする

【視点】「ぱるぽーと」と「未来館」の活動状況と利用状況に着目→ 今後、佐野市が取り組むべき課題を明らかにする。

【方法】文献 佐野市職員のヒアリング 

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中心市街地の現状

【人口】・まちなかでは、人口とともに、世帯数も減少 ・少子化も進行しており、児童・生徒数も大きく減少・まちなかの高齢化率は約 33%と、旧佐野市平均を 13%上回る

【商業環境】まちなかの商店の販売額、本市に占めるシェアは減少。(10年前から約半減)

【土地利用】空き店舗が増加傾向 住宅用地が増加し、商店が減少

【交通】鉄道利用者は横ばい 市営バス・新都市バスは増加傾向

※ 佐野市庁舎を新設中

Page 5: 佐野市論文   提出分

佐野市中心市街地活性化基本計画「まちなか元気 UP プラン」

【概要】・2009年度作成・上位計画である「佐野市総合計画」や「佐野市都市計画マスタープラン」等を踏まえ、今後10年間のまちなか活性化を実現するための指針。

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まちなかの重点整備プロジェクト

① 市民交流拠点佐野駅前交流プラザ「ぱるぽーと」(リニューアル)

② 歴史・文化拠点城山公園

③情報発信・賑わい創出拠点まちなか活性化ビル「佐野未来館」(新設)

④交流・情報拠点まちなかサロン(佐野商工会議所内)

⑤広域観光拠点厄除け大師・観光物産会館

⑥交通拠点東武佐野市駅

Page 7: 佐野市論文   提出分

佐野駅前交流プラザ「ぱるぽーと」

【概要】・2010年7月1日より運用が開始

・佐野市の都市建設部都市計画課まちなか活性化係が主体

・運用開始と同時に、指定管理者制度により、民間企業(株式会社ケイミックス)へ管理業務を委託

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ぱるぽーとの活動内容

【待合室】バスや電車などの公共交通の待合所としてテレビなどを見ながら休むことができる。 利用時間は午前7時から午後11時の間に利用可能

【観光案内所】佐野市の観光スポットや物産品の情報が集まっている。ヤマト運輸による宅急便の取り扱いや傘のレンタル、レンタカーの取り次ぎ代行など様々なサービスを行っている。

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ぱるぽーとの活動内容【子育て支援まちなかプラザゆめぽけっと】・佐野市が直接管理業務を担当している。・「一時預かり保育」では、午前 9時から午後 4時の間に利用可能で、 1 回あたりの利用を 3時間以内、週に 3 回以内、月に 10 回以内の範囲内であれば、1時間 700円で、子供を預けることができる。・親子で自由に遊べる「ふれあい室」には、子育ての悩みや発達の相談をすることができる「相談室」があり、市民の子育てを支援する役割を担っている。

【多目的ホール】・気軽に受講できる「カルチャークラブ」や、ヒップホップダンス、ヨガ、太極拳、エアロビクス、押し花講座、デジタルカメラ講座などが民間会社によって運営されている。

【交流広場】・市と指定管理者が連携し市民参加型の様々なイベントを開催している。

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利用実績

活動指標 単位 2010年

2011年

2012年

2013年

事業実施回数 回    6 14   16 16

事業延べ来場者数 人 1510  3190

2 9 00

4 4 50

2013年度の指定事業実施数は16回で、これは指定事業実施当初の2倍以上である。また、事業への来場者数も、右肩のぼりで上昇を続けていて、今後の発展に期待ができる。

Page 11: 佐野市論文   提出分

利用実績

対象指標 単位 2 0 1 0年

2011年

 2012年

 2013年

ぱるぽーとの利者数 人       40018

8 5 929

    9 2852

9 1 7 06

観光客入り込み数 人     8454

  8143

    8259

8 5 78

佐野駅周辺地区が便利になったと思う人の割合

%   53.5

52.1

   60.1

57.2

施設自体の利用者数は4年間で倍にはなっているが、2011年度からは伸び悩みが感じられる。また、施設利用者に含まれる観光客の入り込み数は、まったく上昇しておらず、事業の増加が観光客の増加につながっていないと考えられる。また、佐野駅周辺を便利だと感じる人の割合も、大きな伸びを記録するに至っていない。

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課題

① 回遊性の有無佐野市中心市街地は空き店舗が目立つ状況にあり、そこに向かう間にあるぱるぽーとに立ち寄る動機がない。まちなかに活気をもたらすことが急務

② 子育て支援まちなかプラザゆめぽけっとの運営状況2013年度には、総入館者数8475人を記録しているが、閉館時間が午後4時であるので、それまでには預けていた子供を受け取りにいかなければならない。また、1時間につき700円を支払わなければならなく、市内にあえて電車で訪れ、子供を預けてまで買い物をする意欲を削いでいる。 

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まちなか活性化ビル「佐野未来館」

・2010年11月3日にリニューアルオープン

・県道桐生岩船線と駅前通り、市道 1級 1号線が交差する中心市街地エリアのほぼ中央に位置するため、中心市街地活性化の拠点施設として重要な施設

・ぱるぽーとと同じく、佐野市の都市建設部都市計画課まちなか活性化係が施設運営の主体

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佐野未来館の活動内容

【陶芸館】・佐野市商工課によって所管されていて、未来館の1階に位置する。

・佐野市出身で東京藝術大学教授を務め、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された陶芸家、田村耕一氏の作品を所蔵・展示しており、年 3 回の企画展も実施がされている。無料で閲覧することができる。

【市民ギャラリー】・市民の方が文化芸術分野における多様な表現活動を支援するため、ギャラリーの貸出や各種イベントを開催している

・1階の陶芸館とは違い、文化振興課が所管している。

・貸出を受ける際に、金銭を支払う必要がないため、市民が積極的に文化振興に取り組むことができる。原則的には、企画者によって自由に開催時間を設定することができる。

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佐野未来館の活動内容

【チャレンジショップ】3階にあたるこの場所は、商工課に所管が置かれており、

・市内にて開業を目指す方が、自ら店舗を構えて本格的に開業する前のチャレンジショップとして利用することができるスペース。

チャレンジショップ A は、厨房を備えており、飲食を専門としたエリア、 B ・ C は物品販売等のショップとして利用可能である。利用期間は 6 か月以内、施設利用料・光熱費は無料である。

【まちなか活性化推進団体の拠点】観光立市推進課事務室、都市計画課・まちなか活性化係事務室などがあり、まちなか活性化の推進事業を展開している。

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利用実績

未来館全体への利用者数は、2010年の開業当初と比べると、倍に増えてはいるが、2011年から横ばいを続けていて、停滞が目に見える結果にて確認できる。また、ぱるぽーとの利用者数と比較をすると、ぱるぽーとに訪れた方の半分以上が、未来館に訪れていないことがわかる。陶芸館のみに着目すると、2011年から減少を続けていて、年3回の企画展を開催することによる効果は薄く、2階から4階に訪れた方も横ばいを続けていて、事業の停滞感を確認することができる。対象指標 単位 2 0 1

0年2 0 11年

2012年

2013年

未来館の利用者数 人 1 1 311

2 3899

2 0 003

22760

ぱるぽーとの利用者数

人 40018

8 5 929

9 2852

91706

陶芸館利用者数 人 6197

6800 6045

5773

未来館 2 階∼ 4 階までの利用者数

人 5114

13218

1 2134

14781

Page 17: 佐野市論文   提出分

利用実績

チャレンジショップに焦点をあてて考えると、2011年から2013年度の3年間での利用実績は4件で、その中でまちなかに開業した店舗は1件のみである。また、制度の周知回数も3年間を合計しても9回のみであり、周知活動をあまり行っていないことがわかる。加えて、チャレンジショップを利用した後、まちなかに開業した店舗に訪れてみたところ、チャレンジショップ制度を経験したというのが目にわかる表示は無かった。

対象指標 単位 2010年

2011年

2012年

2013年

チャレンジショップ制度周知回数

回    -

   3

     3

   3

チャレンジショップを利用し、まちなかに開業した店舗数

人    -      1

   0

   0

佐野駅周辺地区が便利になったと思う人の割合

% 5 3 .5

52.1

60.1

57.2

Page 18: 佐野市論文   提出分

課題

①チャレンジショップの広報活動

前述したように、チャレンジショップ制度周知回数は芳しくなく、さらに増やすことで、市民に制度への興味関心を持ってもらうことが重要だと考える。また、外観から、3階に飲食フロアが存在していることが分からない状況であることから、外側から見てもわかるような工夫を設けることが必要だと感じた。

②チャレンジショップ制度と空き店舗活用にぎわい創出事業の関係性

現在この2つの制度間に結び付きがないことから、チャレンジ制度を利用した事業者が、空き店舗活用にぎわい創出事業を使うときには、支援金を増やす仕組みなどを作ることによって、2つの制度間の結びつきが強くなり、まちなかの活性化につながっていくのではないかと考える。

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まとめ

現在、まちなか元気 UP プランは、策定から6年目を迎えている。

策定当初には想定されていなかった、東日本大震災に伴う、「新庁舎建設事業」や、佐野市のゆるきゃら「さのまる」がゆるキャラグランプリ2013にて優勝を果たすなど、佐野市を取り巻く状況は日々変化をしている。

日々の変化を柔軟に受け止めながら、まちなか元気 UPプランによってより良い佐野市を考えていくことが必要