【ビービット】 グローバル×デジタルの鍵はlocal ux 【グローバルtips】

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グローバル×デジタルの鍵は Local UX 株式会社ビービット 2016

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グローバル×デジタルの鍵は

Local UX

株式会社ビービット 2016年

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グローバル企業がデジタル活用においてまさに今取り組んでいること

ユーザ理解がビジネスの肝。

国ごとに状況は異なるはずなので、

ローカルに合わせたUXに注目せねば。

グローバルはグローバルとして、

まとめて扱うべき。

とにかく日本の横展開が目標。

グローバル企業は、デジタルだからと言って安易に展開せず、

現地の現状把握を十分に行い、最適なローカルUXを模索しています

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ローカライズ取り組み事例

世界中の現地法人に、本社から指令が出た。 指令の内容は「今年の注力はデジタル化。その中でも、ローカルのUXが鍵となる。」というものだった。 これを元に、各拠点ごとに現地ユーザ理解を行う取組みが始まった。

中国現地法人では、日本サイトの焼き直しで運営していたが、現地駐在員の危機意識から、現地ユーザに合わせたウェブサイトの定性改善を行った。 この取組みがグローバルの見本となり、他のアジア拠点もこれを見習ってアクションするようになった。

ローカルで実施した定性調査により、如何にアジアユーザが本国と異なるかを立証した。 以後、現地でクイックなアクションが取れるよう、システムを本国からアジア本部に移行され、各地で定期的に現地ユーザの定性調査を実施する取り組みが起きた。

グローバルで戦う先進企業は、どの企業も

ローカライズ対応の重要性を認識して動いています

本社から現地法人に 「Digital×UXに注力せよ」

(外資医療系企業様)

中国現地法人の取組みが グローバルのお手本に

(日系BtoB企業様)

ローカルUX定性調査が アジア全域の取組みに

(外資アパレル系企業様)

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では、各国間でどれほどの違いがあるのでしょうか?

弊社の東アジア過去事例から見ていきましょう

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全体像

外部環境 Macro Trends

市場環境 Market

ユーザ心理/行動 Communication

最適な画面 Usability

High layer

Low layer

日本が辿ってきたステージ上にいない

政治への見方、モラル観念や技術浸透、PCモバイルの普及比率等大きく異なる

ローカル独自の顧客提供価値を特定する必要がある

競合環境だけでなく、自社のコアコンピタンス/ケイパビリティも当然異なる

ユーザが閲覧したい情報や信頼に対する考え方が大きく異なる

ユーザニーズ自体は普遍的であることが多いが、生活環境が全く異なる

異なるレイアウトやUIのデファクトスタンダードが形成されている

日常的に見ているウェブサイトが異なり、違う文化が形成されている

全ての段階で国ごとに異なるため、どのレイヤーが貴社にとっての

ローカライズ注力ポイントなのかを把握することが重要です

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外部環境の違い ~中国の場合

百度や淘宝網 への信頼の低さ

• 百度上の情報はコントロールされ、検索精度も高くない、と認識され、信用度が低い。

• 淘宝網には偽物や低品質の業者が多いと認識され、同様に信用度が低い。

中国独自の 支払手段 • 支付宝、銀聯卡の対応は当たり前、使えないと購入をやめる場合も。

• 都心部では、店での支払いも友人同士の金銭交換も、ほぼ全て支付宝かWeChatを通してスマートフォンでやり取りされる。

オンラインチャット文化 • 有名ECでは、どこでもオンラインチャットが整備されており、ユーザ側も「細かく見るより聞いたほうが早い」と気軽に利用する。

• ウェブサイトのユーザビリティ品質が総じて低いことも影響していると思われる。

未だはびこる 賄賂

• BtoBでは、担当者が特定業者と賄賂が横行し、業者選定が行われていないケースも。

• 賄賂防止のため、経営者が人を介さないECサイトでの取引を推奨する企業もある。

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市場環境の違い ~東アジア各国の事例

ユーザ視点での競合が 想定と全く異なっていた

ECの競合環境が違うため 熟練度が全く異なっていた

• 女性向け高品質アパレルであるため、「中国の若いOL向けブランドと比較される」、と考えており、「日本らしいシンプル×高品質」が差別化ポイントと考えていた。

• 中国における品質レベルは日本をはるかに下回る為、日本では大衆向けと認識されるブランドを「日本の高品質ブランド」と認識していた。

• 結果、シンプルで高品質という点で他の格安日本ブランドと比較されており、差別化できていないため価格で負けていた。

Before • 台湾と香港でキャラクターグッズの同一ECを展開しており、ログ解析からユーザが流入しているキーワードに違いが見られた。

• 調査後、香港側に強力なECが存在しないため、ロングテールのキーワードでも取れていることが判明。

• 強いECが育っている台湾側では、ユーザがすぐに他のECプラットフォームに流れるため、何のウェブサイトなのかさえ理解していないユーザが続出。

• 一方香港では、ほぼ自社ECでしか購入できないため、熟達した超コアユーザが多く育っていた。

After

Before

After

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ユーザ心理/行動の違い ~上海ベネッセ様の事例

巧虎ってDVDのことですよね?

ちゃれんじって DVDですよね?

• 巧虎(こどもちゃれんじ)をDVD教材だと思い込んでいた。

• しまじろうの海賊版DVDが数多く存在し、そのイメージが強すぎるため、テキストやおもちゃなどの教材があることが伝わらない。

通信教育って なんですか?

• 毎月届くセット内容を見せて、魅力を感じてもらおうとすると、そもそも通信教育という仕組み自体をよく知らない。

• 通信教育への馴染みが薄く、日本ではよく知られた「定期的にセットで届く」という仕組みが伝わらない。

職場なので 動画は見ません

• 魅力を感じやすいように動画を数多く用意したが、実は仕事中に会社からアクセスするのが当たり前だった。

• 職場にいるため、動画など音が出るコンテンツはあまり利用されなかった。

いつ、何が届くのかしら?自分で組み合わせるってこと?

動画は見ないですね。会社で音声聞けない

ので。

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最適な画面の違い ~東アジア各国の事例

中国特有の デファクトスタンダード

• 「使いやすさ」の観点は万国共通と考え、通常のユーザビリティの概念に則って画面の設計を行った。

• 中国ではタオバオやTmallなどの覇権的ECのテンプレートがユーザのスタンダードになっていた。

• CVボタンの場所や写真の位置など、中国独特の常識が形成されていたため、これら発見点に合わせてローカライズされた画面を作成した。

Before

After

本国と現地で異なる カテゴライズロジック

• 外資ブランドの日本ローカライズを行った際、翻訳語の言葉やデザインの雰囲気が改善点の中心になると思われた。

• しかし、実際には日本と欧米本国でカテゴライズまで異なることが判明した。

• 例えば「返品」はカスタマーサービスに含まれていたが、日本の主なECでは会員画面(マイページ)に含まれており、ユーザが返品したい際にまず探すのは会員画面からであった。

Before

After

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ローカライズ注力ポイントを見定める

「ローカル独自のウェブ戦略」が理想ですが、そう簡単に大規模変更できないのが現状…

重要なのは、何処が最もテコの効く注力ポイントかを知ることです

• 基本的にはユーザが高い意欲を持って来訪するため、購入する、または実店舗を探すという行動には大きな違いはなかった。

• そのため、「ローカルの観点にあったカテゴライズからちゃんと商品を探せるか」「店舗を発見できるか」というユーザビリティが最もクリティカルだった。

他社事例2

クリティカルなのは カテゴリや画面の最適化

(外資系・アパレル企業様)

他社事例1

現地独自の誤解や流入文脈を前提に 新ウェブサイトを作成

(日系・教育関連企業様)

• そもそも商材の理解度が低く、日本と全く異なるプレゼンテーションが必要だと判明した。

• ユーザのニーズに合う理想シナリオや流入経路が日本と異なる為、サイト構造やトップページのメッセージも現地での顧客価値に合ったものに変更した。

• 結果、サイト構造だけでなく、商品説明方法まで日本とは全く異なったサイトにリニューアル。

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まとめに ~ローカルUX理解の取り組みに向けて

まず何処のレイヤーにどのような課題が存在するのか把握し、

その上でクリティカルイシューを特定して対応することが肝要です

外部環境

市場環境

ユーザ心理/行動

最適な画面

High layer

Low layer

デジタルチャネル戦略そのものから考え直し、デジタルの役割から問い直す。

ターゲット設定~サイト外の接触文脈、サイト内の商品構成やサイト構造から考え直す。

すでに用意している広告やウェブサイトにおけるメッセージ、説得方法から考え直す。

ユーザの慣れ親しんだローカルUIに調整し、機会損失を防ぐ。

■レイヤー別に整理した、実施すべき改善例

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海外のローカルユーザ理解に関する

情報交換、お問い合わせは以下まで

beBit 藤井保文

[email protected]

http://www.bebit.co.jp/