2 次元図形の入力 (3)morolab.arch.kumamoto-u.ac.jp/puk2011/cad1/manuel/ftp...4...

16
1 グリッドスナップ (ダブルクリックでグリッド設定のダイアログボックスが現れる) “ツール” “スマートカーソル設定” でグリッドを設定しただけの場合、リファレンス・グリッドやスナップ・ グリッドが単に画面上に表示されるだけである。 これに対し、 この 「グリッドへのスナップ」 を選択しておく と、 図形を作図 ・ 編集する際に、 スナップ ・ グリッドにカーソルが 吸着するようになる。 図 2 の例で、 左側の四角形は 「グリッドスナップ」 を選択した状態で描いたもので、 右側の四角形は何も選択していない状態で描いたもの である。 1.前回の授業 1.1 先週の授業内容 1) 図形の属性変更 ・ ・ ・ セレクション ・ ポインタで図形を選択し属性パレットを使って変更。 2) 図形の複製 ・ 配列複製 ・ ・ ・ 図形を選択し、 メニューバーの 編集 コピーを選択して複製。 3)2 Dツール ・ パレットの中の編集機能 ・ フィレットツール ・ ・ ・ 既存の図形に関係づけて円形を生成させる。 面取りはその直線版。 ・ 変形 ・ ・ ・ 多角形 ・ 曲線の頂点タイプを変更したり、 追加 ・ 削除したりできる。 ・ 消しゴムツール ・ ・ ・ 面情報を持つ図形 (四角形、 円、 多角形、 曲線) を切り取ることができる。 ・ 回転 ・ ・ ・ 図形をマウスでつかんで回転させる。 ・ ミラー反転ツール ・ ・ ・ 図形の鏡像をつくることができる。 2.スナップ・パレット 2.1 スナップとは スナップとは、 作図ツールや編集ツールを使う時に、 カーソルの動きをガイドしたり、 既に描かれている 図形の性質を利用したりして作図するための機能で ある。 スナップ機能を使いこなせるかどうかによっ て、 製図の作業時間にかなりの影響が現れる。 スナップは画面左側のスナップ ・ パレット (図 1) でコントロールする。 1 のように、「図形へのスナップ」や「グリッドへのスナップ」など 8 種類のスナップがあり、これらを 2 Dツー ルパレットの作図ツールや編集ツールと組み合わせて使う。 複数のスナップを組み合わせて使うこともでき る。 2 次元図形の入力 (3) 図 1:スナップパレット 2 CAD 実習Ⅰ 2012.1.20 資料 12

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  • 1

    グリッドスナップ (ダブルクリックでグリッド設定のダイアログボックスが現れる)

    “ツール”→“スマートカーソル設定”でグリッドを設定しただけの場合、リファレンス・グリッドやスナップ・

    グリッドが単に画面上に表示されるだけである。 これに対し、 この 「グリッドへのスナップ」 を選択しておく

    と、 図形を作図 ・編集する際に、 スナップ ・ グリッドにカーソルが

    吸着するようになる。 図 2 の例で、 左側の四角形は

    「グリッドスナップ」 を選択した状態で描いたもので、

    右側の四角形は何も選択していない状態で描いたもの

    である。

    1.前回の授業

    1.1 先週の授業内容

    1) 図形の属性変更 ・ ・ ・ セレクション ・ ポインタで図形を選択し属性パレットを使って変更。

    2) 図形の複製 ・配列複製 ・ ・ ・ 図形を選択し、 メニューバーの 編集 → コピーを選択して複製。

    3)2 Dツール ・パレットの中の編集機能

      ・ フィレットツール ・ ・ ・ 既存の図形に関係づけて円形を生成させる。 面取りはその直線版。

      ・ 変形 ・ ・ ・ 多角形 ・曲線の頂点タイプを変更したり、 追加 ・削除したりできる。

      ・ 消しゴムツール ・ ・ ・ 面情報を持つ図形 (四角形、 円、 多角形、 曲線) を切り取ることができる。

      ・ 回転 ・ ・ ・ 図形をマウスでつかんで回転させる。

    ・ ミラー反転ツール ・ ・ ・ 図形の鏡像をつくることができる。

    2.スナップ・パレット

    2.1 スナップとは

    スナップとは、 作図ツールや編集ツールを使う時に、

    カーソルの動きをガイドしたり、 既に描かれている

    図形の性質を利用したりして作図するための機能で

    ある。 スナップ機能を使いこなせるかどうかによっ

    て、 製図の作業時間にかなりの影響が現れる。

    スナップは画面左側のスナップ ・ パレット (図 1)

    でコントロールする。

    図 1 のように、「図形へのスナップ」や「グリッドへのスナップ」など 8 種類のスナップがあり、これらを 2 Dツー

    ルパレットの作図ツールや編集ツールと組み合わせて使う。 複数のスナップを組み合わせて使うこともでき

    る。

    2次元図形の入力 (3)

    図 1:スナップパレット

    図 2

    CAD 実習Ⅰ 2012.1.20

    資料 12

  • 2

       交点スナップ

    このスナップを選択した状態で、直線や曲線などの交点近くに

    カーソルを移動させると、「図形 /図形」という文字が現れ、

    その時にクリックすることによって交点をとることがでる。(図 4)

       図形スナップ

    このスナップは、カーソルを既に描かれている図形の上に重ねた時に、

    その図形におけるカーソルの位置の情報を表示してくれる。作図する

    時は勿論、既存の図形を編集するときに使うと非常に便利である。(図 3)

    表示してくれる位置の情報として次のようなものがある。

      中心、交点、起点、端点、水平、垂直

      中上、中下、右上、右下、左上、左下

      頂点、ベジェ、フィレット、弧端

    定点スナップ

    このスナップを使って、図形の 1端点

    から指定した距離の点にスナップする

    ことができる。例えば、ある線を 1対

    3で 2分する点へ線分を

    引いたりすることができる。

    角度スナップ

    このツールは、図形を描く方向を 30 ゜、45 ゜、60 ゜、90 ゜あるいはそれらの補角及びユーザー

    が指定した任意の角度に規制する。

    このツールを選択していなくても、作図ツールを使用中に〈shift〉キーを押すことによって同様

    の規制をすることができる。

    ユーザーが追加できる規制角度は、メニューバーの中の“ファイル”→“環境設定”で設定できる。

    ここでは、省略する。

    中点

    端点

    図 3

    図 4

    図 5:定点スナップダイアログボックス 

  • 3

       表面スナップ

    このスナップは、カーソルを既に描かれて

    いる図形の上に重ねると、その図形の線上

    の任意の点をとったり、ラインの延長線を

    表示しくれる機能である。

    表面スナップツールをダブルクリックする

    と図 6 のような表面(鉛直・平行)スナッ

    プのダイアログボックスが表示されるので、

    「2本の線分にスナップさせる」、「表面スナ

    ップを使う」を ON にする。

    図 7のように、ライン、四角形、多角形などの図形に対して、カーソルをライン上に触れて離すと、

    ラインの延長線を波線で表示してくれる。例えばこの機能を利用して、多角形の場合延長線上の

    交点を取ることもできる。ただし四角形や多角形等の図形は、2辺までしか表示しない。

    図 8 のように円周上にラインの 2 点目を取りたい場合、直線の 2 点目を円周上の付近にカーソル

    を移動させると、「表面」という表示があらわれる。そのときマウスをクリックすると、円周上に

    2点目が取れる。

    平行線上にスナップ

    表面スナップ・ダイアログボックスを表示させ、「平行線上にスナップ」を ON にする。

    例えばある図形の1辺に対して平行線を引こうとするならば、まず直線ツールを選択し描く直線

    の1点目でクリックする。対象の図形の辺までドラッグしながらカーソルをもっていく。すると

    その辺の延長線が表示されるので、今描こうとしている直線付近にカーソルを戻し [Shift] を押

    しながらカーソルを移動させると「スナップ」表示が現れ平行線上に規制される。

     ※鉛直線上にスナップも平行線と同様な方法で描くことが可能である。

    接線スナップ

    接線規制スナップは円弧、円形に向かって、それらから描く線が接線になるように規制する。

    平行規制スナップと同様に、事前設定オプション(前頁の平行規制オプションを参照)が使える。

    (図 9)

    図 6:表面スナップダイアログボックス

    図 7図 8

    図 9

  • 4

    3.図形(2次元図形)の編集 Part.2

    3.1 データパレットによる変形

    データパレットとは、選択した図形が保持している様々な情報を

    容易に、わかりやすく表示してくれるパレットである。また、図

    形情報を表示してくれるだけでなく、データパレット内の白い欄

    の中の数値をキーボードから入力(キー入力)して変更することに

    よって、図形を変形(または移動)させることができる。(図 10,11)

    複数の図形を選択した場合は、選択変更ボタン  で次々に表示を入れ替えることがで

    きる。

    データパレットの図形情報は図形のタイプによって異なる。

    1)図 12 の四角と直線を同時に選択すると、データパレットにはどちらか(図 13 か図 14)の情

    報が表示される。

    2)選択変更ボタン   を押して、見たいまたは編集したい方の図形を選択する

    図 11:データパレット

    図 10

    図 12:選択された図形 図 13:四角形のデータパレット 図 14:直線のデータパレット

  • 5

    1)図形を選択する。

    2)“加工”→“伸縮”を選択すると、図 16 のような

    ダイアログボックスが現れる。

    3)ダイアログボックス内に X方向(横)と Y方向(縦)

    のそれぞれの倍率を指定して、「OK」をクリックすると、

    図形が拡大(縮小)される。

     ※「全ての図形」を選択しておくと、画面に表示され

    ている全ての図形が拡大縮小される。

     ※文字は「X- 倍率」に従って拡大縮小される。

    3.2 拡大縮小

    図形を拡大・縮小するには以下の 2つの方法がある。

    1つは“加工”→“伸縮”を使う。この方法は拡大縮小の倍率を数値指定できる。(図 15)

    図 15

    3.3 2D 変形

    2D 変形とは、ツールパレットの変形ツール を使ってする頂点移動の応用である。

    2D 変形は、多角形や曲線 に利用することができる。四角形や円などを対象にするときはそ

    れらを多角形に変換してから、この変形を利用することができる。(図 17)

    ①多角形または曲線を選択 ③移動させた頂点を

    含んだ領域を指定

    ④指定した領域

    (破線の四角)を移動

    図 16:伸縮倍率設定ダイアログボックス

    ②変形ツール

       を選択

    図 17

  • 6

    3.4 線分の編集

    3.4.1 結合/合成

    2 本または 2 組 ( ダブルライン)の線分を選択し、互いに

    結合/合成するためのツールである。

    シングル・ラインとダブルラインの両方を結合できる。

    結合/合成には、A. 基準図形への結合モード、B. 結合モー

    ド、C. 合成モードの 3 パターンがある。ここでは、a. 基

    準図形への結合の手順を図 18 で説明する。

    図 19 は各パターンにより結合/合成

    させた例である。どのパターンでも

    図 18 の手順により結合/合成する

    ことができる。

    また、結合させる 2本(2組)を選択

    した状態で、メニューバーの中から

    “加工”→“線分を結合”→“結合(T)

    、結合(直)”を選択しても、上記パタ

    ーン A、パターン Bと同様の処理が行える。

    更に、ダブルラインについては、“線分を

    結合”→“結合(R)”を選択すると、隅が丸

    くなったフィレット型で結合される。(図 20)

    基準図形への結合モード

    結合モード

    合成モード

    ②そのままドラッグし、結合の基準

    となる線分上でドラッグを解除する

    ③①で選択した線分が延長さ

    れ、2つの線分が結合される

    ①   の   を選んだ状態

    で、結合させたい線分を選択する

    図 18:1つの線分を結合する場合

    結合/

    合成前

    パターン B パターン C

    結合/

    合成後

    パターン A

    図 19:各パターンによる結合 /合成

    図 20:ダブルラインの隅丸結合パターン

  • 7

    点による切断

    3.4.3 切断

    「切断」は任意の点、線で線分を切断することができる

    線による切断

    3.4.2 トリミング

    「トリミング」は、余分な線分をまとめて切り取ることができる。(図 21、22)

    1)線分を切り取りたい場所に、切取線を置く。切取線は多角形や四角形・円等でも構わない。

    2)トリミング・ツールを選択する。

    4)切り取れる線分上にポインターを移動させると、ポインターが指さしマークに変わるので、そ

    の時に切り取りたい線分をクリックする。

    ①切取線を描く ②トリミング

    ツールを選択

    ③クリック1 点目2点目

    5点目

    3点目

    4点目

    図 21:1 本の切取線により切り取った例

    図 22:複数の切取線により切り取った例

    切断ツールのオプション

    点による切断 線による切断

     の   を選んだ状態で、線分上の切断したい点をクリックする。

     の   を選んだ状態で、線分上の切断したい部分に対し、切断線を描く。

  • 8

    ①図形を選択

    ②オフセット

    ツールを選択

    ③+の位置をクリック

    幅が 150 で

    オフセットされる

    ①図形を選択

    ②オフセット

    ツールを選択

    ++

    ③+の位置をクリック

    図 23:オフセットの設定ダイアログボックス

    数値入力モード

    図 25:マウスモード

    マウスモード

    図 24:数値入力モード

    3.4.4 オフセット 

    「オフセット」は、ある線分に対して平行線を作成するための機能である。

    1)図形を選択する(面図形にも利用できる)

    2)オフセットツールを選択する。

    3)平行線を作成したい側の点をクリックする。

    オプションボタン

    数値入力モードの場合、オフセットツールダイアログボックス

    で指定した幅が参照される。「複数」の「複数とオフセット」を

    ON にしておくと、連続してオフセットができる。(図 24)

    マウスモードの場合、ダイアログボックスで指定した幅は無視

    され、クリックした位置に次々にオフセットされる。(図 25)

  • 9

    3.5 図形の配置 (加工メニュー )

    3.5.1 グリッドに揃える

    「グリッドに揃える」は、グリッドをオフにした状態で作成または移動した図形をグリッドに揃

    えてくれる。グリッドを変更し、新しいグリッドへ図形を揃え直したい場合に便利である。

    1)グリッドに揃えたい図形を選択する。

    2)“加工”→“整列” →“グリッドに揃える”を選択する。

    結果、図形の左上の起点がグリッドの最近点に揃えられる。

    注)図 26 の例のように、等間隔に並んだ図形に対して「グリッドに揃える」を実行した場合、

    実行後も間隔が一定になるとは限らない。

    3.5.2 図形の整列

    「整列」は選択された複数の図形を任意の位置関係に整列させるこ

    とができる。

    “加工”→“整列”→“整列”を選択すると、図 27 のようなダイ

    アログボックスが現れる。ダイアログボックス下、右のチェック

    ボックスは整列の仕方を選択するためのものである。

    下のチェック項目はX軸の整列、上のチェック項目はY軸の整列

    のためのものである。

    X軸の項目とY軸の項目からそれぞれ一つずつ選んで組み合わせ

    て用いることができる。

    図 28 に、整列の仕方の例を幾つか挙げている。

    上 左 上下中央 上+左 左+上下中央

    図26:「グリッドに揃える」実行例

    図 27:図の整列のダイアログボックス

    図 28:図形整列のパターン

  • 10

    3.5.3 図形の回転

    「回転」は選択された複数の図形を任意の角度に回転させ

    ることができる。

    図形を選択した状態で“加工”→“回転”→“回転”を選

    択すると、図 29 のようなダイアログボックスに角度を記

    入することで任意に回転角度を指定することができる。(反

    時計回りを正としている。)

    全体寸法モード

    このツールは図面内の任意の 2点間の寸法を表示するた

    めのものである。

    1)測定したい一点目をクリックする。

    2)そのままドラッグしながら測定したいもう一方の点

    で離す。

    3)さらに寸法線の記入位置を適当な位置でクリックし

    決定する。図 30 で、矢印のついた破線がカーソルの動

    きを表している。

    ※寸法規格:建築規格

    4.寸法の記入

    VectorWorks には、図面に寸法を挿入するツールが主に 4つある。

    それぞれ、縦横寸法 、斜めの寸法  、角度用の寸法  、円の寸法 である。

    ここでは、よく用いられる縦横の寸法 の使い方を紹介する。

    縦横寸法ツール 

    直列寸法モード

    このツールは、一つの点から次の点までを測定し、続

    いて図面上でクリックした各点の間での連続する寸法

    を表示する。図31は使用例で、矢印のついた破線はカー

    ソルの動きを表している。

    部分寸法を終了するには、寸法に入れる最後の点でダ

    ブルクリックする。

    ※寸法規格:建築基準

    図 29:図形回転ダイアログボックス

    図 30

    クリック クリック

    クリック

    クリック

    クリック

    クリック

    クリック wクリック

    図 31

    全体寸法モード

    直列寸法モード

    始点から測定点

    までの寸法モード

    座標モード

    選択図形寸法モード

  • 11

    始点から測定点までの寸法モード

    並列寸法ツールは、クリックした一点目を固定点

    として全ての寸法をそこから測定する。図 32 は並

    列寸法の記入例である。矢印の付いた破線はカー

    ソルの動きを表している。

    並列寸法の終了の仕方は部分寸法ツールと同じ。

    座標モード

    累積寸法ツールは並列寸法ツールと似ているが、

    寸法線の描き方が異なる。図 33 は累積寸法の記

    入例である。矢印の付いた破線はカーソルの動き

    を表している。

    累積寸法の終了の仕方は部分寸法や並列寸法ツー

    ルと同じ。

    選択図形寸法モード

    選択図形ツールは選択されている図形(複数も可)の縦または横の

    寸法を表示する。複数の図形が選択されている場合は、全ての図形

    を内包するような長方形の縦と横の寸法が表示される。

    1)図形を選択する。

    2)選択図形寸法ツールを選択する。

    3)1)で選択した図形の周辺をクリックすると、寸法線が表示される。

    4)クリックして寸法線の記入位置を決定する。

    5)データパレットの「オフセット」、「文字オフセット」を変更す

    ると寸法線の位置や、寸法線と文字の間隔を変更することができる。

    (図 34)

    クリック

    クリック

    クリック

    クリック

    Wクリック

    Wクリック

    クリック

    クリック

    クリッククリック

    図 32

    図 33

    図 34

  • 12

    5.1.3. グループにはいる

    1 度 1 つのグループにまとめたグループ図形は普段は一つの図形として扱われ、編集することが

    できない。しかし、「グループに入る」ことによって、グループを解除せずにグループ図形を編集

    することができる。

    1)編集したいグループ図形を選択する。

    2)メニューバーの中から、“加工”→“グループにはいる”を選択する。

    3)グループに属する図形を編集する。(グループ図形以外の図形は表示されなくなり、グループ

    に属している図形のみを編集することができるようになる。)

    4)メニューバーの中から、“加工”→“グループをでる”を選択する。あるいは、ウィンドウの

    右上に表示されている“グループをでる”をクリックする。

    5.1.2. グループ解除

    1 度 1 つのグループにまとめた図形や文字(グループ図形)を元のバラバラの状態に戻すことが

    できる。

    1)元に戻したいグループ図形を選択する。

    2)メニューバーの中から、 “加工”→“グループ解除”([Ctrl]+[U]) を選択する。

    5. グループ・シンボル

    5.1 グループ

    グループとは、複数の図形を 1 つの図形として取り扱うための機能である。壁と通り芯のような

    関係のある図形をグループ化しておけば、1 つの図形として扱うことができ便利である。図形は

    勿論、図形と文字を組み合わせて一つの図形として扱うこともできる。

    5.1.1. グループ化

    1)1 つのグループに入れたい図形を全て選択する。

    2)メニューバーの中から、 “加工”→“グループ”([Ctrl]+[G]) を選択する。

  • 13

    5.2 シンボル

    シンボルとは、頻繁に使用する部品をライブラリに記憶して、簡単に呼び出すことができるよう

    にするための方法である。複数の図形、文字、グループをまとめて一つの部品として登録するこ

    とができる。複数の図形を一つにまとめて使用する点では、グループ機能と似ているが、シンボ

    ル図形がその名称によって管理される点において異なる。またシンボル図形は編集を加えること

    によって、同じ名称のシンボル図形がすべて自動的に変更される。

    5.2.1. リソースブラウザの環境

    シンボル図形はリソースブラウザで管理するようになっている

    ので、まずはリソースブラウザの環境を整えることが必要である。

    1)“ウィンドウ”→“パレット”→“リソースブラウザ”で

    リソースブラウザを開き、図 35 のようにファイル名を選ぶ。

    2)図 36 のように、「新規:...」から「シンボルフォルダ」を

    作成する。

    ここでは、その名前を“シンボル”とする。(図 37,38)

    新しく作成したシンボルフォルダをダブルクリックし、

    中に入った状態で新しいシンボルを登録して行く。(図 39)

    クリック

    図35

    図 36

    図 37

    図 38

    図 39

  • 14

    4)次に図 42 のようなダイアログボックスがあらわれ、シンボルを置くフォルダを選択する。こ

    こでは、フォルダ名「シンボル」を選択し、「OK」をクリックすると、選択されていた図形がシン

    ボル図形として登録され、同時に図形が消える。

    5)登録されると、図 43 のような状態になる。

    5.2.2. シンボル図形を登録する

    繰り返し述べるが、シンボルの登録はリソースブラウザでシンボルフォルダの中にいる状態で行

    う。

    1)一つのシンボルに入れたい図形を全て選択する。(図 40)

    2)メニューバーの中から、 “加工”→“シンボル登録”を選択すると、図 41 のようなダイアログ

    ボックスが現れる。

    3)「名称」の右側のボックスにシンボル図形に付ける名前を記入し。「OK」をクリックする。

    図 40:シンボル登録する図形

    図 41:シンボル登録ダイアログボックス

    図 42

  • 15

    5.2.3. シンボル図形の選択とシンボル図形の呼び出し

    1)リソースブラウザより、先に登録したシンボル図形(例は“ソ

    ファーセット”)をダブルクリックすると、図形が選択される。

    ブラウ下部に選択している図形の名称が表示される。

    2)シンボル図形を選択した状態で、任意の位置でクリックする

    と、そのシンボル図形が書き込まれる(図 45)。書き込みの際に

    は、1 度目のクリックで位置を決め、マウスを動かして角度を決

    め、2度目のクリックで固定する。

    尚、このとき、ツール・パレットでは    ツールが選択され

    た状態となる。

    5.2.4. シンボルにはいる

    グループ図形と同様に、1 度シンボルとして登録したシンボル図形は 1 つの図形として扱われ、

    編集することができない。

    しかし、やはりグループと同様に、「シンボルに入る」ことによってシンボル図形を編集すること

    ができる。

    1)編集したいシンボル図形を 1つ選択する。

    2)メニューバーの中から、“加工”→“シンボルにはいる”を選択する。

    3)シンボルに属する図形を編集する。(シンボル図形以外の図形は表示されなくなり、シンボル

    に属している図形のみを編集することができるようになる。)

    4)メニューバーの中から、“加工”→“シンボルをでる”を選択する。あるいは、ウィンドウの

    右上に表示されている シンボルをでる をクリックする。

    同じシンボル図形が複数呼び出された後にそれらの中の一つが編集された場合、編集結果は同じ

    シンボル図形のすべてに反映される。

    図 43

    図 44

  • 16

    練習 10

     自分の携帯電話を適宜採寸し、これまで学習した 2D ツール等を使用して 1 / 1 の図面に起しな

    さい。また、寸法線ツールを使用して、適当に寸法を記入しなさい。

    ■提出物

     ・A4サイズ(縦使い) ・用紙内の適当な位置に自分の携帯電話を描き、学籍番号、氏名を必ず入れること。 注意)課題作成にはVector Works のみを用い、他のソフトは使用しない。

     

    s= 1:1

    10.5 29 10.5

    50

    2640

    1912

    5 14 15 14 5

    53

    97