国際開発特論2015発表資料
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背景
■ ケニアの基本情報
人口 4435 万人。平均年齢: 18 歳
1 人当たり GDP : 1400 ドル (2014年 )
東アフリカに位置する共和制国家。
1963 年にイギリスより独立。
近年、経済成長が著しく、電力需要が増大しており、ケニア全土で電力の供給が全く追いついていない状況にある。また 1 日何時間に及ぶ大規模な計画停電が度々実施されており、産業界における大きな打撃となっている。
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プロジェクト概要
ナイロビ近郊に平地 ( 約 400 ヘクタール ) に、 100MW 級のメガソーラー発電所を 3 基を建設し、首都で増大する電力需要に応える。
ケニアは石油、石炭、天然ガスなどエネルギー資源が豊富な国であり、本プロジェクトの発電によって代替され、余った資源を日本が優先的に輸入する狙いもある。
<援助形態>
• 二国間援助
• 円借款
• 償還期間: 30 年/金利: 0.1%
• タイド案件
• 日本初の政府保証無しのサブ・ソブリン ファイナンス
• 貸与先はケニア電力電灯会社
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援助内容
円借款 : 約 200 億円
※内訳
土地取得費用 20 億円
ソーラーパネル/送電線 150 億円
建設/設置費用 20 億円
その他 10 億円
ソーラーパネルの供給、及び建設は日本企業が担う。
電力の安定供給が実現すれば、先に述べた日本への資源輸出の他、工場の建設なども進み、日本企業の進出にも繋がる。
将来的に投資パラダイスになる可能性がある。
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年間返済額/キャッシュフロー
支出
年間返済費 : 約 6.8 億 (30 年償還 金利: 0.1% 複利 )
年間維持・運営費 : 約 4 億円
収入
年間売電収入 : 約 13 億円
利益
: 約 2.2 億円
※ 火力、水力などの他の発電施設と比べ、ソーラーパネルは メンテナンスフリーで、維持費が安いのが特徴
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債務残高と累積利益のシミュレーション
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債務残高累積利益利益
経年
金額
(億
円)
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まとめ
• 社会セクターではなく、インフラ事業である→経済的な利益が大きい。
• 発展途上国(ケニア)にとって益になる→逼迫した電力不足の解決に役立つ。 キャッシュフローがマイナスならない。
• 日本の国益にかなう(経済的、安全保障)→天然資源確保や、日本企業の進出が見込める。
• 「政府保証無しのサブソブリンファイナンス」のモデルとなるプロジェクト