平成28年度 麻薬管理者講習会 - 東京都福祉 ... · 卸 売 業 者 病 院 ・ 診...
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東京都福祉保健局健康安全部
薬務課麻薬対策担当
平成29年2月27日
平成28年度
麻薬管理者講習会
1
―診療所での麻薬取扱上の 留意点について―
2
本日の内容
1 最近のトピックス
2 診療所に関係する麻薬免許
3 譲受(購入)
4 保管
5 麻薬処方箋
6 廃棄
7 事故
8 麻薬帳簿・記録
9 その他
1 最近のトピックス 向精神薬の指定
• 平成28年10月14日から
• 第三種向精神薬に3物質が指定
・ゾピクロン 商品名例:アモバン錠、ゾピクロン錠、ドパリール錠
・エチゾラム 商品名例:デパス錠、デゾラム錠、エチゾラム錠等
・7-ブロモ-5-(2-クロロフェニル)-1,3-ジヒドロ-2H-1,4-
ベンゾジアゼピン-2-オン及びその塩
3
現在医薬品として 市場流通して いません
麻薬免許関係の法改正点
• 麻薬関係免許の有効期間延長
麻薬取扱者(麻薬施用者、麻薬管理者等)
平成28年4月1日以降の免許から
最長2年→3年
• 麻薬管理業務については変更なし
4
2 診療所に関係する麻薬免許 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第2条第18号、第3条第2項第7号】 麻薬施用者 • 都道府県知事の免許を受けて、疾病の治療の目的で、業務上麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方箋を交付する者をいう。
• 医師、歯科医師、獣医師
【第2条第19号、第3条第2項第8号、第33条第1項】 麻薬管理者 • 都道府県知事の免許を受けて、麻薬診療施設で施用され、又は施用のため交付される麻薬を業務上管理する者をいう。
• 2人以上の麻薬施用者が診療に従事する麻薬診療施設の開 設者は、麻薬管理者1人を置かなければならない。 但し、その開設者が麻薬管理者である場合は、この限りではない。
• 医師、歯科医師、獣医師、薬剤師 5
麻薬施用者免許
• 麻薬を施用(処方)するために必要
• 個人に与えられる
• 都道府県ごとの免許
• 免許証に記載されている診療施設で
のみ施用可能
• 有効期間あり
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麻薬を施用(処方)する医師全員が取得しなければならない
麻薬管理者免許
• 常勤の医師、歯科医師、獣医師又は 薬剤師 • 個人に与えられる • 都道府県ごとの免許 • 免許証記載の診療施設で管理 • 有効期間あり
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麻薬施用者が複数勤務して いる場合に必要
免許に関する事例①
4年前に東京都で麻薬施用者免許を取得していた(継続の手続きはしていない。)。現在は、A県で麻薬施用者の免許を取得している。東京都でも有効だと思い、麻薬を施用した。
• 免許の有効期間は、最大3年間 (平成28年4月1日以前に取得した場合は、2年間)
• 免許は都道府県ごとに必要 8
無免許施用
免許に関する事例②
• 麻薬施用者免許の有効期間が切れた後、 50日を超えて麻薬を所持することはできない。
• 「業務廃止届」、「麻薬所有届」及び「麻薬廃棄 届」(譲渡する場合は「麻薬譲渡届」)による手 続きが必要
9
麻薬施用者免許の必要がなくなったため、麻薬施
用者免許の継続手続き及び麻薬診療施設の廃止に関する手続きを行わなかった。麻薬施用者免許の有効期間が切れた後、50日を超えて麻薬を所持していた。
不正所持
の麻薬の処理
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麻薬所有届 (業務廃止後15日以内・所有無しでも届出)
麻薬廃棄届 (廃棄前に提出)
麻薬譲渡届 (譲渡後15日以内)
有り 無し
譲渡 廃棄
※譲渡先は麻薬免許を持つ、 都内の薬局、診療所又は病院
※薬務課職員の立会廃棄
※ 50日以内は、所持可能
業務廃止後
開設者変更後
所有麻薬
処理終了
処分方法
3 譲受け(購入) 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第24条第9項】 譲渡し • 麻薬卸売業者は、当該免許に係る麻薬業務所の所在地 の都道府県の区域内にある麻薬卸売業者、麻薬小売業 者、麻薬診療施設の開設者及び麻薬研究施設の設置者 以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
【第26条第3項】 譲受 • 麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施 設の設置者は、第24条の規定により禁止される麻薬の 譲渡の相手方となってはならない。
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都内の麻薬卸売業者からのみ購入できる
東京都内の
麻薬卸売業者
病院・診療所
患者
廃棄 (法的手続必要)
施用 交付 譲渡
返品不可
麻薬の流通経路
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調剤済麻薬の返却
譲渡者
麻薬譲渡証 譲受者 麻薬譲受証
麻薬譲渡証・譲受証は2年間保存
譲受譲渡
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卸売業者 病院、診療所
麻薬を購入する際の注意点
• 他の薬局、病院、診療所との貸し借りは不可(同一開設者でも不可)
• 品目・数量・製造番号等の相違がないか
• 容器は封かんされているか
• 破損等がないか
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購入後、使用時等に不足・破損等を発見した場合は、麻薬管理者(施用者)が「麻薬事故届」を届け出な
ければなりません
• 譲受人(麻薬診療施設の開設者)の責任で作成 • 譲受人の氏名 法人にあっては名称と代表者職名及び氏名 • 麻薬管理者(施用者)の免許番号・氏名 • 麻薬の品名・数量
• 譲受人(麻薬診療施設の開設者)の押印 法人の場合は代表者印又は麻薬専用印の押印
麻薬譲受証
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継続すると番号が 変わることがあります
譲受に関する事例
• 診療所や薬局との貸し借りは不可
• 麻薬卸売業者以外から麻薬を入手することは基本的にできない。
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施用に伴い交付する麻薬が10錠不足した。近隣の薬局から当該麻薬10錠を借りて患者に交付した。
薬局には、後日当該麻薬を返却した。
不正譲渡・譲受 不正所持
4 保管 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第34条第1項、第2項】 保管
• 麻薬取扱者(麻薬施用者、麻薬管理者)は、
その所有し、又は管理する麻薬を、その麻薬
業務所内で保管しなければならない。
• 前項の保管は、麻薬以外の医薬品(覚醒剤を除く。)と区別し、かぎをかけた堅固な設備内に貯蔵して行わなければならない。
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患者等から返却された「調剤済麻薬」を含む
麻薬保管庫
• 施錠のできる室内に保管
• 麻薬専用
• 施錠された:2箇所以上での施錠が望ましい
• 堅 固 な: 金属製
固定してある又は概ね50kg以上
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スチール製ロッカー、 机の引出しは不可
外側から容易に 外せないこと
保管に関する事例①
• 麻薬を保管しない麻薬診療施設については、麻薬保管設備の設置は要しない。
• 麻薬保管設備がない麻薬診療施設において、患者等から麻薬の返却を受けた場合には、直ちに「調剤済麻薬」として他の職員立会いの下で廃棄すること。
• 保管する場合は、麻薬保管設備を設置し、その中で保管すること。 19
当クリニックは、院外麻薬処方箋のみを交付し、麻
薬を保管することはないが、麻薬保管設備は必要か。また、患者やその家族から麻薬の返却を受けた場合は、どのようにしたらよいか。
保管に関する事例②
• 往診用に麻薬を持ち出す際は、その都度、必要最小限の麻薬を持ち出すこと。
• あらかじめ鞄等に常備しておくことはできない。
• 持ち出している間、麻薬の入った鞄を移動用の車等に置いたままにしないこと。
• 持ち帰った麻薬は、直ちに麻薬保管庫に戻すこと。
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麻薬施用者が、往診のため麻薬を持ち出す場合、
あらかじめ鞄に必要最小量の麻薬を常備しておくことは可能か。
ロッカー・引出し
現金と一緒 21
麻薬保管の不適切事例
他の薬と一緒
麻薬
手提金庫
自宅
5 麻薬処方箋 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第27条第1項、第6項】 麻薬処方箋
• 麻薬施用者でなければ、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方箋を交付してはならない。
• 麻薬施用者は、麻薬を記載した処方箋を交付するときは、その処方箋に、患者の氏名、麻薬の品名、分量、用法用量、自己の氏名、免許証の番号その他厚生労働省令で定める事項を記載して、記名押印又は署名をしなければならない。
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麻薬処方箋記載事項
① 患者の氏名、年齢(生年月日でも可) ② 患者の住所 ③ 麻薬の品名、分量、用法用量 ④ 麻薬施用者の記名押印又は署名 ⑤ 処方箋の使用期間 ⑥ 処方箋の発行年月日 ⑦ 麻薬施用者免許番号 ⑧ 麻薬診療施設の名称、所在地
※ ②、⑦は、麻薬以外の処方箋には記載する必要のない項目
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継続すると番号が 変わることがあります
記名・押印と署名の違い
• 記名・押印
• 署名
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都 庁 太 郎 都庁
都 庁 太 郎 自筆で
フルネームを記載
氏名の横に押印 ※氏名の記載方法は、
自筆、スタンプや印刷されたものを問わない。
麻薬処方箋に関する事例
• 免許番号は継続時に変わることがある。
→システムで麻薬処方箋が自動印字される場
合は、特に要注意!
• 麻薬施用者免許証を継続後は、免許番号を再確認してください。
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麻薬施用者の免許番号が継続時に変わったことに気付かず、院外麻薬処方箋に古い免許番号を記
載し、患者に交付してしまった。 麻薬処方箋の記載不備
6 廃棄 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第29条】 麻薬廃棄届
• 麻薬を廃棄しようとする者は、麻薬の品名及び数量並びに廃棄の方法について都道府県知事に届け出て、当該職員の立会いの下に行わなければならない。ただし、麻薬小売業者又は麻薬診療施設の開設者が、厚生労働省令で定めるところにより、麻薬処方箋により調剤された麻薬を廃棄する場合は、この限りではない。
【第35条第2項】 調剤済麻薬廃棄届
• 麻薬小売業者又は麻薬診療施設の開設者は、第29条ただし書の規定により、麻薬処方箋により調剤された麻薬を廃棄したときは、30日以内に、その麻薬の品名及び数量その他厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。 26
適用条文 ◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第24条第1項第2号、第3号】 譲渡し
• 麻薬営業者でなければ、麻薬を譲り渡してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
• 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方箋により調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を施用する必要がなくなった場合において、その麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。
• 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が死亡した場合において、その相続人又は相続人に代わって相続財産を管理する者が、現に所有し、又は管理する麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。
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東京都内の
麻薬卸売業者
病院・診療所
患者
廃棄 (法的手続必要)
施用 交付 譲渡
返品不可
麻薬の流通経路
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調剤済麻薬の返却
麻薬を廃棄する際の手続き • 廃棄前に「麻薬廃棄届」 →東京都薬務課職員の立会いの下に廃棄 (例:誤調製した麻薬・古くなった麻薬等)
• 「調剤済麻薬廃棄届」 →麻薬管理者(施用者)が他の職員の立会いの下に、 廃棄後30日以内に届出 (例:患者から返却された麻薬(内用薬・貼付剤)・ 院内施用として調剤し、全く施用しなかった麻薬)
• 届出不要 →麻薬帳簿等への廃棄の記録は必要 (例:麻薬注射剤の施用残液・ 在宅医療のために交付された調剤済麻薬注射液)
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判断に迷った 場合は、棄てずに 薬務課に相談
在宅医療のために処方されるバルーン式ディスポーザブル タイプの連続注入器に入った麻薬注射薬の取扱いについて
【平成10年12月22日 医薬麻第1854号】
3 返却及び廃棄 • 使用済み又は未使用で不要となった連続注入器は、麻薬注射薬の残液の有無にかかわらず、原則として交付を受けた麻薬診療施設又は譲り渡しを受けた麻薬小売業者に返却するよう、交付又は譲り渡しに当たって患者等に指導すること。
• 使用済み又は未使用で不要となり返却された連続注入器内の麻薬注射液の残液については、入院患者の 場合と同様に、施用に伴う残液の処理として、適切に廃棄すること。
30 未使用であっても「調剤済麻薬廃棄届」は不要
患者から返却された麻薬の処理
• 麻薬の返却(内服薬、貼付剤等)
① 特定(品名・数量・剤形等)
② 帳簿記載
③ 保管(麻薬保管庫)
④ 廃棄(回収困難な方法)
⑤ 帳簿記載
⑥ 調剤済麻薬廃棄届
⑦ 帳簿記載 31
患
者
麻薬免許を持つ病院・診療所
※帳簿の記載方法は、
麻薬帳簿の項目参照
下水に放流 細断 等
自らのクリニックで 交付又は処方した麻薬でなくとも受け取り可能
調剤済麻薬注射剤の廃棄手続
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院内施用 院外施用
全量返却 調剤済麻薬廃棄届
廃棄記録 廃棄記録
一部返却 廃棄記録 廃棄記録
廃棄に関する事例①
• 調製中に汚染された麻薬は、「麻薬廃棄届」を届け出た後、薬務課職員立会いの下、廃棄する。
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患者に施用するペチジン塩酸塩注射液35mg1.0
mlを調製中に、誤って針を指に刺してしまい、薬液が汚染された。当該麻薬が使用できなくなったため、看護師が流しに放流して廃棄してしまった。
無届廃棄
廃棄に関する事例②
• 麻薬については、患者が正規に交付された麻薬であれば、麻薬施用者が交付した麻薬以外の麻薬も預かって廃棄することができる。
• 覚醒剤原料については、預かることはできない。家族に廃棄方法を指導することはできる。
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在宅患者が死亡したため、その家族から麻薬施用
者に在宅患者が使用していた麻薬の返却があった。麻薬を確認したところ、当クリニックから交付していない麻薬及び覚醒剤原料が含まれていた。麻薬施用者が預かることはできるか。
7 事故 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第35条第1項】 麻薬事故届
• 麻薬取扱者は、その所有し、又は管理する麻薬につき、滅失、盗取、所在不明その他の事故が生じたときは、 すみやかにその麻薬の品名及び数量その他事故の状況を明らかにするため必要な事項を、麻薬輸入業者、 麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあっては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあっては都道府県知事に届け出なければならない。
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麻薬の事故
• 麻薬の事故とは、意図しない不測の事態により、存在していた麻薬がなくなることを指す。
• このような場合、すみやかに薬務課へ「麻薬事故届」を提出してください。
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流失 破損 所在不明 盗取
滅失
麻薬事故後の手続き • 流失、破損 薬務課へすみやかに麻薬事故届を提出 • 所在不明 薬務課へすみやかに麻薬事故届を提出 → 薬務課が麻薬診療施設へ立入検査 • 盗取 薬務課へすみやかに麻薬事故届を提出 → 薬務課が麻薬診療施設へ立入検査 警察署へ盗難届を提出 → 警察が捜査(事情聴取、犯人逮捕等)
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同時 進行
◆滅失 816件
(破損・流失等)
◆盗取 1件
◆所在不明 24件
◆その他 17件 (誤調剤・誤投与等)
平成28年麻薬事故届出状況 (都内の病院・診療所)
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【事例】 ・内服薬、貼付剤の置き忘れ等に よる紛失 ・内服薬、貼付剤の誤廃棄の疑い ・注射剤施用残液の紛失 ・帳簿の記載漏れ ・秤量誤差訂正を行っていなかった など
【事例】 ・患者の取り違えによる誤施用 ・誤調剤に気付かず施用 ・使用期限切れに気付かず施用
など
事故に関する事例
• 回収したモルヒネ塩酸塩末4.5gは、汚染されていると思われるので、「麻薬廃棄届」を提出後、薬務課の職員立会いの下、廃棄
• 回収できなかったモルヒネ塩酸塩末0.5gについては、別途「麻薬事故届」により、速やかに届け出てください。
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開封したばかりのモルヒネ塩酸塩末5gを誤って床
に落としてしまい、その全部を飛散させてしまった。急いで回収したが、4.5gしかない。どのような処置が必要か。
8 麻薬帳簿・記録 適用条文
◆麻薬及び向精神薬取締法◆ 【第39条第1項】 帳簿 • 麻薬管理者は、麻薬診療施設に帳簿を備え、これに次に掲 げる事項を記載しなければならない。 ①当該麻薬診療施設の開設者が譲り受け、又は廃棄した麻薬 の品名及び数量並びにその年月日 ② 当該麻薬診療施設の開設者が譲り渡した麻薬(施用のため 交付
したコデイン、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ及びにこれらの塩類を除
く。)の品名及び数量並びにその年月日 ③ 当該麻薬診療施設で施用した麻薬(コデイン、ジヒドロコデイン、
エチルモルヒネ及びにこれらの塩類を除く。)の品名及び数量並びに その年月日 ④ 第35条第1項の規定により届け出た麻薬(事故麻薬)の品名 及び数量 40
麻薬帳簿記載例
①-1
②
①-3
品名 デュロテップMTパッチ2.1mg 単位 枚
年 月 日 受 入 払 出 残 量 備 考
27.10.17 15 15 丸都薬品練馬支店J1-2345~7
27.10.18 7 8 ○野 ○子
27.10.20 5 13 丸都薬品練馬支店J1-2398 H27.10.21納品
27.11.5 (4) 返納(○野 ○子) 27.11.30廃棄 立会者 鈴木○子㊞ 27.12.4調剤済麻薬廃棄届提出
29.2.27 5 8 廃棄(廃棄届出年月日(29. 2.27)) 廃棄に立ち会った東京都薬務課職員の記名押印又は署名
品名 ペチジン塩酸塩注射液35mg 単位 A
年月日 受 入 払 出 残 量 備 考
27.10.1 16 前帳簿から繰り越し
27.10.3 1 15 △沢 △麗 0.2ml施用残 廃棄 立会者 鈴木○子㊞
27.10.4 1 14 ×山×未 1.0ml廃棄 立会者 鈴木○子㊞ 27.12.4調剤済麻薬廃棄届提出
27.10.4 1 13 破損(27.10.19事故届提出)
①-2
・・・・・ ①-4
③-1
③-2
④ 41
帳簿記載のポイント①
【第39条第1項第1号】①-1、①-2、①-3、①-4
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事例番号 解説(帳簿の記載内容)
①-1 受入れの際は、次の事項を記載 ・年月日欄:麻薬譲渡証に記載された年月日 ・備考欄:麻薬卸売業者の氏名又は名称及び購入した麻薬の製品番号
①-2 麻薬譲渡証と麻薬の到着年月日が異なる場合は、備考欄に実際の到着年月日を記載
①-3 患者等から麻薬の返却があった際には、次の事項を記載
・受入欄:括弧書きで預かった数量 ・備考欄:患者氏名、廃棄年月日、廃棄立会者の記名押印、「調剤済麻 薬廃棄届」の届出年月日
(元帳簿を使用する場合)
①-4 古くなった麻薬や誤調剤した麻薬を廃棄した場合は、東京都薬務課職員が廃棄の記録を記載
卸売業者から購入した麻薬と区別
帳簿記載のポイント②
【第39条第1項第2号、第3号】②、③-1、③-2
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事例番号 解説(帳簿の記載内容)
② 麻薬を交付した患者の氏名を備考欄に記載
③-1 注射剤の施用残液が生じ、廃棄した場合は、 廃棄数量(=施用残液量)をml単位で備考欄に記載
③-2 アンプルカット後、患者の容態変化等で全く施用しなかった場合は、 ・年月日欄:廃棄年月日 ・備考欄:患者氏名、廃棄数量、廃棄立会者の記名押 印、 「調剤済麻薬廃棄届」の届出年月日を記載
帳簿記載のポイント③
【第39条第1項第4号】④
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事例番号 解説(備考欄の記載内容)
④ 麻薬の事故が発生した際には、次の事項を記載 ・年月日欄:事故発生年月日 ・払 出 欄:事故麻薬の数量 ・備 考 欄:事故の形態(破損、流出、紛失等)、「麻薬事故 届」の届出年月日
患者から返却された麻薬の 帳簿記載のポイント
• 元帳簿に記載する場合は、括弧書き、色を変える、記号を付けるなどして、麻薬卸売業者から購入した麻薬と区別する。
• 必要に応じて、廃棄簿を使用すると管理しやすい。
• 注射剤の規格・数量等の帳簿記載は、得られた範囲でよい。
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廃棄簿の記載例
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品名 単 位
受入 年月日
受入 数量
廃棄 年月日
立会人 署 名
調剤済廃棄届 届出年月日
備考
オキシコンチン錠 (5mg)
T H27.5.6 4 H27.5.31 鈴木○子 H27.6.15 ◇藤◇郎
オキノーム散 (5mg)
包 H27.5.6 12 H27.5.31 鈴木○子 H27.6.15 ◇藤◇郎
フェントステープ (2mg)
枚 H27.5.10 7 H27.5.31 鈴木○子 H27.6.15 △田△美(3枚) □橋□子(4枚)
モルヒネ注 ml H27.6.4 2.5 H27.6.30 大野○郎 H27.7.12 ×川×剛
規格が不明なとき 分かる範囲で記載
帳簿記載上の注意
• 品名、剤型、濃度別に口座を設けて記載
• 着脱式帳簿の場合は、ページ番号が必要
• ボールペン等の字が消えない筆記具を使用
• 記載内容の訂正は、二本線等により抹消し、訂正
した箇所に訂正印を捺印
• 原則として、譲り受け・施用(又は交付)の都度記載
• 定期的に帳簿残高と在庫現品を確認
• コンピュータ処理の場合、出力した印刷物を帳簿と
みなす
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データ改ざん・破損防止対策を講じてください。(例:パスワードの設定、定期的なバックアップ)
帳簿に関する事例①
• 帳簿上の数量と現品の数量が合致しない。
→紛失等の事故の可能性も否定できない…
• 診療録等から調べて帳簿に記載することになる。
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業務が忙しかったため、施用した記録をメモ書きし、
帳簿に挟み込んでいた。これが1年間続き、施用状況が判らなくなってしまった。
帳簿に関する事例②
• 返却した患者の氏名、返却及び廃棄の年月日、品名等について記載する。
• 数量等については連続注入器の個数とおよその廃棄量(例:ほぼ全量、半量、微量、約10mL等)を記載する。
• 患者が廃棄してしまったという報告を受けた場合は、その旨を備考欄等に記載する。
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在宅医療のために交付された麻薬注射薬が返却され、連続注入器内の麻薬注射薬の残液を廃棄する場合、帳簿に記載する事項は、どの程度のことを記録すればよいか。
9 その他 年間届①
◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第48条】 麻薬管理者の届出
• 麻薬管理者は、毎年11月30日までに、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
①前年の10月1日に当該麻薬診療施設の開設者が所有して
いた麻薬の品名及び数量
②前年の10月1日からその年の9月30日までの間に当該麻
薬診療施設の開設者が譲り受けた麻薬及び同期間内に当
該麻薬診療施設で施用し、又は施用のため交付した麻薬の
品名及び数量
③その年の9月30日に当該麻薬診療施設の開設者が所有し
た麻薬の品名及び数量 50
年間届②
• 譲渡証、帳簿、実在庫数量とを確認して作成
→一致すること。
• 麻薬処方箋の交付のみで、
麻薬を所有していない場合も
届出必要(「所有なし」と記載)
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「所有なし」
輸出入 ◆麻薬及び向精神薬取締法◆
【第13条第1項】 輸入
• 麻薬輸入業者でなければ、麻薬を輸入してはならない。 ただし、本邦に入国する者が、厚生労働大臣の許可を 受けて、自己の疾病の治療の目的で携帯して輸入する 場合は、この限りでない。
【第17条】 輸出
• 麻薬輸出業者でなければ、麻薬を輸出してはならない。 ただし、本邦から出国する者が、厚生労働大臣の許可を 受けて、自己の疾病の治療の目的で携帯して輸出する 場合は、この限りでない。
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麻薬携帯輸出(輸入)許可
• 自己の疾病治療のため、麻薬を服用する必要のある患者が、外国に出かける(出国)、外国で飲み残した麻薬を携帯して帰国する(入国)場合に必要
※麻薬の施用を必要とする理由(病名・治療経過)、
1日当たりの麻薬処方量を記載した医師の診断書添付
• 問い合わせ先
厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部 電話 03-3512-8691(許認可直通)
53
麻薬取扱いの手引
• 麻薬の管理については、
麻薬取扱の手引-病院・診療所・飼育動物診療施設-を
確認してください。
• 最新版
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/toriatsukai/tebiki/homayaku.html
東京都 麻薬取扱い 診療所 で検索
54
向精神薬・覚せい剤原料 取扱いの手引
• 向精神薬・覚せい剤原料の管理については、 向精神薬・覚せい剤原料取扱い
-病院・診療所・飼育動物診療施設-を確認してください。
• 最新版
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/toriatsukai/tebiki/hokou.html
東京都 向精神薬取扱い 診療所 で検索
55