Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の...

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23 資料:JAXA提供「JAXA Satellite Monitoring of Agrometeorological Information (JASMAI)農業気象情報衛星モニタリング」を基に農林水産省で作成。 【図1】小麦の作柄 Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の影響 【図2】インド・パキスタンの降水量 (図1の参考) 単収の過去5年 平均との対比 注:主要生産国は、各品目別に生産量の過去3年平均の上位7ヵ国を対象(2016年5月時点)。作柄概況は過去5 か年間の単収の平均に対する2016/17年度の単収(見込み)の比較により区分。なお、EU加盟国(28か国) については、EUとして一括区分。 資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成 2016年3月 多雨 2016/17年度(2016年10月時点)における【小麦】の作柄について、世界全体ではやや良の見込み。主要生産国別で見 ると、ロシア、米国及びカナダは、中国はやや良、EU、インド及びパキスタンはやや不良の見込み。なお、世界全体 の生産量を見ると7億4,440万トンで、前年度に比べ940万トン(1.3%)増加する見込み。 【図2】 【図3】 【図4】世界の小麦の生産量の推移 資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成 【参考】小麦生産主要国別予測生産量(2016/17年度) 資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成 注:EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区分。 2016年3月の多雨が生育に影響 【図3】EU地域の降水量(図1の参考) 2016年5月下旬~6月の多雨・日照 不足がフランス等で生育に影響 2016年5月下旬~6月 多雨・日照不足 注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。 生産量 対前年度 増減率 生産量 シェア 対単収5か 年平均比 百万トン t/ha 744.4 1.3 100.0 3.36 105.0 143.2 △10.5 19.2 5.32 95.2 128.0 △ 1.7 17.2 5.27 103.3 90.0 4.0 12.1 2.98 98.1 72.0 17.9 9.7 2.71 121.4 62.9 12.0 8.4 3.54 117.4 31.5 14.2 4.2 3.40 110.5 パキスタン 25.3 0.8 3.4 2.74 98.4 696.9 658.3 715.0 728.3 735.0 744.4 3.15 3.05 3.26 3.29 3.27 3.36 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 2011/12年度 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17(予測) 百万t 単収(右目盛り) t/ha 単収5カ年平均(3.20 t/ha2011/1215/16年度の平均) 生産量(左目盛り) 106以上 やや良 102以上~106未満 平年並み 99以上 ~ 102未満 やや不良 95以上 99未満 不良 91以上 95未満 著しい不良 91未満

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Page 1: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

23資料:JAXA提供「JAXA Satellite Monitoring of Agrometeorological Information (JASMAI)農業気象情報衛星モニタリング」を基に農林水産省で作成。

【図1】小麦の作柄

Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の影響

【図2】インド・パキスタンの降水量(図1の参考)

単収の過去5年平均との対比

注:主要生産国は、各品目別に生産量の過去3年平均の上位7ヵ国を対象(2016年5月時点)。作柄概況は過去5

か年間の単収の平均に対する2016/17年度の単収(見込み)の比較により区分。なお、EU加盟国(28か国)

については、EUとして一括区分。

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

2016年3月 多雨

2016/17年度(2016年10月時点)における【小麦】の作柄について、世界全体ではやや良の見込み。主要生産国別で見

ると、ロシア、米国及びカナダは良、中国はやや良、EU、インド及びパキスタンはやや不良の見込み。なお、世界全体

の生産量を見ると7億4,440万トンで、前年度に比べ940万トン(1.3%)増加する見込み。

【図2】

【図3】

【図4】世界の小麦の生産量の推移

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

【参考】小麦生産主要国別予測生産量(2016/17年度)

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成注:EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区分。

2016年3月の多雨が生育に影響

【図3】EU地域の降水量(図1の参考)

2016年5月下旬~6月の多雨・日照不足がフランス等で生育に影響

2016年5月下旬~6月 多雨・日照不足

注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。

国 名 生 産 量対 前 年 度

増 減 率

生 産 量

シ ェ ア単 収

対単収5か

年 平 均 比

百万トン % % t/ha %

世 界 計 744.4 1.3 100.0 3.36 105.0

E U 143.2 △10.5 19.2 5.32 95.2

中 国 128.0 △ 1.7 17.2 5.27 103.3

イ ン ド 90.0 4.0 12.1 2.98 98.1

ロ シ ア 72.0 17.9 9.7 2.71 121.4

米 国 62.9 12.0 8.4 3.54 117.4

カ ナ ダ 31.5 14.2 4.2 3.40 110.5

パ キ ス タ ン 25.3 0.8 3.4 2.74 98.4

696.9  658.3  715.0  728.3  735.0  744.4 

3.15 3.05 

3.26 

3.29  3.27  3.36 

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

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100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

2011/12年度 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17(予測)

百万t単収(右目盛り)

t/ha

単収5カ年平均(3.20 t/ha)(2011/12~15/16年度の平均)

生産量(左目盛り)

106以上

やや良

102以上~106未満

平年並み

99以上 ~ 102未満

やや不良

95以上 ~ 99未満

不良

91以上 ~ 95未満

著しい不良

91未満

Page 2: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

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Ⅱ-3-(2) とうもろこしの作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の影響

単収の過去5年平均との対比

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

【図1】とうもろこしの作柄

2016/17年度(2016年10月時点)における【とうもろこし】の作柄について、世界全体では良の見込み。主要生産国別

で見ると、米国及びアルゼンチンは良、中国、ブラジル、ウクライナ及びメキシコはやや良、EUは平年並みの見込み。

なお、世界全体の生産量を見ると 10億2,570万トンで、前年度に比べ6,660万トン(6.9%)増加する見込み。

【図2】世界のとうもろこしの生産量の推移

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

【参考1】とうもろこし生産主要国別予測生産量(2016/17年度)

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

注:主要生産国は、各品目別に生産量の過去3年平均の上位7ヵ国を対象(2016年5月時点)。作柄概況は過去5か年間の単収の

平均に対する2016/17年度の単収(見込み)の比較により区分。また、EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区

分。

注:EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区分。

【参考2】とうもろこしクロップカレンダー

資料:米国農務省「Major World Crop Areas and Climatic Profiles」及びAMIS「Market Monitor」

を基に農林水産省にて作成

注:EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区分。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

北部

南部

作付 収穫凡例:

中 国

メ キ シ コ

ウ ク ラ イ ナ

ア ル ゼ ン チ ン

E U

米 国

ブ ラ ジ ル

国 名 生 産 量対 前 年 度

増 減 率

生 産 量

シ ェ ア単 収

対単収5か

年 平 均 比

百万トン % % t/ha %

世 界 計 1,025.7 6.9 100.0 5.69 107.0

米 国 382.5 10.7 37.3 10.88 112.9

中 国 216.0 △ 3.8 21.1 6.00 102.2

ブ ラ ジ ル 83.5 24.6 8.1 5.09 103.4

E U 60.3 3.1 5.9 6.84 99.8

アルゼンチン 36.5 30.4 3.6 8.11 111.3

ウ ク ラ イ ナ 26.0 11.4 2.5 6.12 103.8

メ キ シ コ 24.5 △ 5.0 2.4 3.45 104.4

889.8  869.8 990.8  1,014.4  959.1  1,025.7 

5.17 4.90  5.49 

5.64  5.41 5.69 

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

0

200

400

600

800

1,000

1,200

2011/12年度 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17(予測)

百万t

単収(右目盛り)

t/ha単収5カ年平均(5.32 t/ha)(2011/12~15/16年度の平均)

生産量(左目盛り)

106以上

やや良

102以上~106未満

平年並み

99以上 ~ 102未満

やや不良

95以上 ~ 99未満

不良

91以上 ~ 95未満

著しい不良

91未満

Page 3: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

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【図1】米の作柄

Ⅱ-3-(3) 米の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の影響

注:主要生産国は、各品目別に生産量の過去3年平均の上位7ヵ国を対象(2016年

5月時点)。作柄概況は過去5か年間の単収の平均に対する2016/17年度の単収

(見込み)の比較により区分。

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

2016/17年度(2016年10月時点)における【米】の作柄について、世界全体では平年並みの見込み。主要生産国別で見ると、ミャンマーはやや良、中国、インド、インドネシア、バングラデシュ、ベトナム及びタイは平年並みの見込み。なお、世界全体の生産量を見ると4億8,330万トンで、前年度に比べ1,120万トン(2.4%)増加する見込み。

【図2】世界の米の生産量の推移

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

【参考1】米生産主要国別予測生産量(2016/17年度)

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

単収の過去5年平均との対比

国 名 生 産 量対 前 年 度

増 減 率

生 産 量

シ ェ ア単 収

対単収5か

年 平 均 比

百万トン % % t/ha(もみ) %

世 界 計 483.3 2.4 100.0 4.44 100.7

中 国 146.5 0.5 30.3 6.90 101.8

イ ン ド 106.5 2.1 22.0 3.59 99.2

イン ドネ シア 36.6 1.1 7.6 4.74 100.4

バングラデシュ 34.5 0.0 7.1 4.43 101.4

ベ ト ナ ム 27.8 1.2 5.8 5.78 101.5

タ イ 18.6 17.7 3.8 2.80 101.6

ミ ャ ン マ ー 12.5 2.5 2.6 2.79 104.4

467.6  472.5  478.4  478.7  472.1  483.3 

4.34 

4.43  4.41 

4.43  4.42  4.44 

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

4.0

4.5

0

100

200

300

400

500

600

2011/12年度 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17(予測)

百万t単収(右目盛り)

t/ha(もみ)

単収5カ年平均(4.41  t/ha(もみ))

(2011/12~15/16年度の平均)

生産量(左目盛り)

【参考2】米クロップカレンダー

資料:米国農務省「Major World Crop Areas and Climatic Profiles」及びAMIS「Market Monitor」

を基に農林水産省にて作成

※ 気象庁は、2016年10月11日付けのエルニーニョ監視速報(No.289)で、「ラニーニャ現象が発生しているとみられる。今後冬にかけては、平常の状態になる可能性もある(40%)が、ラニーニャ現象が続く可能性の方がより高い(60%)。」と発表した。

106以上

やや良

102以上~106未満

平年並み

99以上 ~ 102未満

やや不良

95以上 ~ 99未満

不良

91以上 ~ 95未満

著しい不良

91未満

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

北 部 一 期作

南 部 一 期作

南 部 二 期作

カ リ フ 作

ラ ビ 作

二 期 作

主 要 作

ア ウ ス 作

ア マ ン 作

ボ ロ 作

北 部 冬 春作

南 部 冬 春作

夏 秋 作

乾 季 作

雨 季 作

作付 収穫凡例:

中 国

インドネシア

ベ ト ナ ム

タ イ

イ ン ド

バ ン グ ラデ

シ ュ

Page 4: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

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Ⅱ-3-(4) 大豆の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の影響

単収の過去5年平均との対比

【図1】大豆の作柄

2016/17年度(2016年10月時点)における【大豆】の作柄について、世界全体では良の見込み。主要生産国別で見る

と、米国及びパラグアイは良、ブラジルはやや良、中国及びカナダはやや不良の見込み。なお、世界全体の生産量を見る

と3億3,320万トンで、前年度に比べ2,020万トン(6.5%)増加する見込み。

【図3】世界の大豆の生産量の推移

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

【参考】大豆生産主要国別予測生産量(2016/17年度)

資料:米国農務省「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成

注:主要生産国は、各品目別に生産量の過去3年平均の上位6国を対象(2016年5月時

点)。作柄概況は過去5か年間の単収の平均に対する2016/17年度の単収(見込み)の比較により区分。なお、当該

年度のは種期に達していないアルゼンチンは色分け及び作柄の表示をしていない。

2016年5月上 乾燥

【図2】

【図2】カナダの降水量(左図)・乾燥(右図、土壌水分量)状況(図1の参考)

は種期の5月以降、降水量が少なく生育に影響。

資料:JAXA提供「JAXA Satellite Monitoring of Agrometeorological Information (JASMAI)」農業気象情報衛星モニタリング」を基に農林水産省で作成。

注:黄色~赤になるほど平年値(2002年7月~2011年6月)と比べ乾燥していることを表す。

2016年6月上 乾燥

国 名 生 産 量対 前 年 度

増 減 率

生 産 量

シ ェ ア単 収

対単収5か

年 平 均 比

百万トン % % t/ha %

世 界 計 333.2 6.5 100.0 2.73 108.3

米 国 116.2 8.7 34.9 3.46 116.1

ブ ラ ジ ル 102.0 5.7 30.6 3.02 104.5

アルゼンチン 57.0 0.4 17.1 2.93 107.5

中 国 12.5 7.8 3.8 1.76 97.7

パ ラ グ ア イ 9.2 1.9 2.8 2.65 112.8

カ ナ ダ 6.0 △ 3.8 1.8 2.73 95.3

240.6  268.6  282.5 319.8  313.0  333.2 

2.34  2.44 

2.51 2.70  2.61  2.73 

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

0

50

100

150

200

250

300

350

400

2011/12年度 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17(予測)

百万t

単収(右目盛り)

t/ha単収5カ年平均(2.52 t/ha)

(2011/12~15/16年度の平均)

生産量(左目盛り)

106以上

やや良

102以上~106未満

平年並み

99以上 ~ 102未満

やや不良

95以上 ~ 99未満

不良

91以上 ~ 95未満

著しい不良

91未満

Page 5: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

0

20

40

60

80

100

120

0

20

40

60

80

100

120

1990/91 95/96 2000/01 05/06 10/11 15/16

生産量(左目盛)

消費量(左目盛)

期末在庫量(左目盛)

輸入量(右目盛)

輸出量(右目盛)

(年度)

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

22

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0

20

40

60

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100

120

140

160

180

200

220

240

1990/91 95/96 2000/01 05/06 10/11 15/16

生産量(左目盛)

消費量(左目盛)

期末在庫量(左目盛)

輸入量(右目盛)

輸出量(右目盛)

(年度)

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

22

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

220

1990/91 95/96 2000/01 05/06 10/11 15/16

生産量(左目盛)

消費量(左目盛)

期末在庫量(左目盛)

輸入量(右目盛)

輸出量(右目盛)

(年度)

27

Ⅱ-4 中国の旺盛な穀物等の需要

【図2】中国のとうもろこし需給の推移

(百万トン) (百万トン)

【図3】中国の小麦需給の推移

(百万トン)(百万トン)

【図1】中国の大豆需給の推移

資料:USDA 「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成。図2及び図3も同じ。

(百万トン)(百万トン)

1 大豆は、搾油需要等の増大により輸入量が増加。2016/17年度の輸入量は、前年度を上回る8,600万トンと予想され、世界全体に占める輸入量のシェアは63%と前年度並みの見込み。

2 とうもろこしは、飼料需要等の増大により、 2009/10年度以降純輸入に転じた。2013年11月より未承認遺伝子組換え種問題で米国産の輸入を拒否したが2014年12月に再開。2016/17年度の輸入量は、価格支持政策変更等の影響から、前年度を下回る300万トンの見込み。

3 小麦は、2013/14年度に製粉用小麦の国内供給ひっ迫に伴い輸入量が急増。2014/15年度は国内需給の緩和により減少したものの、2015/16年度には増加。2016/17年度の輸入量は、前年度並みの350万トンの見込み。

資料:USDA 「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成。表2及び表3も同じ。注:EU加盟国(28か国)については、EUとして一括区分。

【表1】大豆主要輸入国の輸入量とシェアの推移 【表2】とうもろこし主要輸入国の輸入量とシェアの推移

(輸入量:百万トン シェア:%) (輸入量:百万トン シェア:%) (輸入量:百万トン シェア:%)

【表3】小麦主要輸入国の輸入量とシェアの推移

2013/14 2014/15 2015/16 2016/17

輸入量 70.4 78.4 82.5 86.0シェア 62.2 63.2 62.7 63.1輸入量 13.3 13.4 14.2 13.0シェア 11.8 10.8 10.8 9.5輸入量 2.9 3.0 3.3 3.1シェア 2.6 2.4 2.5 2.3輸入量 113.1 123.9 131.7 136.2シェア 100.0 100.0 100.0 100.0

中国

EU

日本

世界全体

2013/14 2014/15 2015/16 2016/17

輸入量 3.3 5.5 3.2 3.0シェア 2.6 4.4 2.3 2.2輸入量 16.0 8.6 13.4 13.5シェア 12.8 6.9 9.7 10.1輸入量 15.1 14.7 15.0 15.0シェア 12.1 11.7 10.8 11.2輸入量 125.1 124.9 138.7 133.6シェア 100.0 100.0 100.0 100.0

中国

EU

日本

世界全体

2013/14 2014/15 2015/16 2016/17

輸入量 6.8 1.9 3.5 3.5シェア 4.3 1.2 2.0 2.1輸入量 10.2 11.3 11.9 11.8シェア 6.4 7.1 7.0 6.9輸入量 6.1 5.9 5.7 5.8シェア 3.9 3.7 3.4 3.4輸入量 158.5 159.1 169.9 169.9シェア 100.0 100.0 100.0 100.0

エジプト

日本

世界全体

中国

Page 6: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

【アルゼンチン】

大豆:輸出税賦課

(2002年3月~)

は輸出禁止、 は輸出税の賦課、輸出枠設定等

【インドネシア】

米:輸出禁止

(2009年7月~)

【フィリピン】

米、とうもろこし:輸出許可制(2005年~)

【ネパール】

米、小麦(2008年4月~) 豆類(2009年7月~):

輸出禁止

【モロッコ】

小麦、米等:輸出ライセンス制導入(2008年7月~)

【ケニア】

とうもろこし:輸出禁止(2008年9月~)

【ラオス】

米:輸出許可制(2010年~)

【台湾】

米:輸出許可制(2008年4月~)

【ミャンマー】

米:輸出許可制(2008年~)

【ナイジェリア】とうもろこし:輸出禁止(2008年~) 【インド】

食用油:輸出禁止(2008年3月~)

砂糖:輸出税賦課

(2016年6月~)

米、小麦:輸出枠設定(2011年9月~)

【イラン】

小麦等:輸出禁止

米等:輸出税賦課(2012年10月~)

【ボリビア】

小麦:輸出禁止(2008年2月~)

とうもろこし(2012年3月~)、米(2009年12月~)等:輸出枠設定

Ⅱ-5 農産物の輸出規制の現状

28

【エジプト】

米:輸出禁止

(2016年4月~)

資料:農林水産省作成(2016年10月17日現在)

注:過去に実施 :① 輸出禁止:カンボジア(コメ)、ベトナム(コメ)、ラオス(コメ)、インド(コメ、小麦、とうもろこし)、パキスタン(小麦)、アルゼンチン(小麦等)、

された措置 ブラジル(政府米)、ボリビア(とうもろこし、コメ等)、エクアドル(コメ)、ホンジュラス(豆類、とうもろこし)、ロシア(小麦等)、カザフスタン(小麦)、

セルビア(小麦等)、ベラルーシ(菜種等)、モルドバ(小麦)、ブルキナファソ(穀物)、コートジボワール(カカオ)、エチオピア(小麦等)、

ギニア(農林水産物)、マラウイ(とうもろこし)、タンザニア(穀物、砂糖)、ザンビア(とうもろこし)、バングラデシュ(コメ)、キルギス(小麦)

② 輸出税賦課:ロシア(小麦、大麦)、ウクライナ(小麦等)、ベトナム(コメ)、キルギス(小麦等)、中国(小麦、大豆、コメ等)、アルゼンチン(小麦、とうもろこし等)

③ 輸出枠:カンボジア(コメ)、ウクライナ(小麦、大麦等)、アルゼンチン(小麦、とうもろこし等) 28

Page 7: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

エジプト6.9

インドネシア5.0

アルジェリア4.8

EU4.1

ブラジル3.5

日本3.4

韓国2.9 その他

69.4

2.8(50.5)

資料:財務省:「貿易統計」単位:百万トン、( )は輸入シェア

日本の国別小麦輸入量(2015年)世界の小麦生産量

世界の小麦輸出量

<参考>世界の小麦輸入国 (2016/17)-世界輸入量全体の31%を上位7カ国が、残る69%を117カ国が占める- 日本の小麦生産量

2013年: 81.2万トン2014年: 85.2万トン2015年:100.4万トン

(確報)(資料:農林水産統計)

1.6(29.2)

0.9(16.3)

2016/17予測値7.4億トン

2016/17予測値

1.7億トン

EU19%

中国

17%

インド

12%ロシア

10%

米国

8%

カナダ

4%

豪州

4%

その他

25%

ロシア

17%

米国

15%

EU14%カナダ

13%

豪州

12%

ウクライナ

9%

カザフスタン

5%

アルゼンチン

4% その他

11%

資料:USDA 「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成。

Ⅱ-6(参考1) 世界の小麦生産量と輸出量/日本の輸入量(2016年10月現在)

29

(%)

Page 8: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

米国

39%

ブラジル

18%

アルゼンチン

17%

ウクライナ

12%

ロシア 3%

パラグアイ 2%セルビア

2%

その他

7%

日本

11.2メキシコ

10.3EU10.1

韓国

7.5

エジプト

6.5

ベトナム

4.9

イラン

4.5その他

45.0

11.8(80.3)

資料:財務省:「貿易統計」単位:百万トン、( )は輸入シェア

日本の国別とうもろこし輸入量(2015年)世界のとうもろこし生産量

世界のとうもろこし輸出量

2016/17予測値1.4億トン

2.3(15.9)

0.4(2.7)

2016/17予測値

10.3億トン

<参考>世界のとうもろこし輸入国 (2016/17)-日本が世界一のとうもろこし輸入国-

米国

37%

中国

21%

ブラジル

8%

EU6%

アルゼンチン

4%

ウクライナ

3%

メキシコ

2%

その他

19%

資料:USDA 「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成。

Ⅱ-6(参考2) 世界のとうもろこし生産量と輸出量/日本の輸入量(2016年10月現在)

30

(%)

Page 9: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

世界の米生産量

世界の米輸出量

2016/17予測値

0.4億トン

2016/17予測値

4.8億トン

Ⅱ-6-(3) 世界の米生産量と輸出量/日本の輸入量 (2016年10月現在)

資料:USDA 「PS&D」 (2016.10)をもとに農林水産省で作成

○ 世界的に生産量の多い上位8カ国はアジアに位置し、世界全体の8割を生産。 ※日本の2015年米生産量は798.9万トン(農林水産統計、確報)

○ 世界全体の生産量に対する輸出量の割合は1割。 そのうち、上位8カ国で輸出量合計の9割を占める。○ アジア・アフリカを中心に90カ国以上が米を輸入。我が国は世界15番目の輸入国で、世界全体の輸入量の約2%を占める。

世界の米輸入量

31

輸入量が多い上位20カ国の輸入量とシェア

中国

30%

インド

22%インドネシア

8%

バングラデシュ

7%

ベトナム

6%

タイ

4%

ミャンマー

3%

フィリピン 2%その他

18%

インド

24%

タイ

23%ベトナム

14%

パキスタン

10%

米国

9%

ミャンマー 4%

カンボジア 3%ウルグアイ 2%

その他

11%

順位 世界計・国輸入量 シェア 上位からの

シェア合計(千トン) (%)

世界計 38,710 100.0 100.0 1 中国 5,000 12.9 12.9 2 ナイジェリア 2,000 5.2 18.1 3 EU 1,750 4.5 22.6 4 サウジアラビア 1,550 4.0 26.6 5 インドネシア 1,250 3.2 29.8 6 コートジボアール 1,200 3.1 32.9 7 フィリピン 1,200 3.1 36.0 8 イラン 1,050 2.7 38.7 9 イラク 1,050 2.7 41.5 10 マレーシア 1,050 2.7 44.2 11 南アフリカ 1,000 2.6 46.8 12 セネガル 950 2.5 49.2 13 メキシコ 750 1.9 51.1 14 米国 746 1.9 53.1 15 日本 700 1.8 54.9 16 ブラジル 650 1.7 56.6 17 ガーナ 650 1.7 58.2 18 アラブ首長国連邦 610 1.6 59.8 19 モザンビーク 600 1.5 61.4 20 ネパール 550 1.4 62.8

Page 10: Ⅱ-3-(1) 小麦の作柄(単収過去5か年平均との対比)と気象の …...注:赤色が濃くなるほど平年値(2000年10月~2010年9月) と比べ降雨量が多いことを表す。国

ブラジル42%

米国40%

アルゼンチン7%

パラグアイ 4%

カナダ3%

その他5%

中国63.1

EU9.5

メキシコ3.1

日本2.3

タイ1.9

台湾1.9

その他18.2

2.3(71.9)

資料:財務省:「貿易統計」単位:百万トン、( )は輸入シェア

日本の国別大豆輸入量(2015年)世界の大豆生産量

世界の大豆輸出量

<参考>世界の大豆輸入国 (2016/17)-世界の6割を中国が輸入-

日本の大豆生産量2013年:20.0万トン2014年:23.2万トン2015年:24.2万トン

(確報)(資料:農林水産統計)

0.4(11.3)

0.5(15.7)

2016/17予測値3.3億トン

2016/17予測値

1.4億トン

米国35%

ブラジル31%

アルゼンチン17%

中国 4%

インド 3%

パラグアイ3%

カナダ2%

その他6%

資料:USDA 「PS&D」(2016.10)を基に農林水産省にて作成。

Ⅱ-6(参考4) 世界の大豆生産量と輸出量/日本の輸入量(2016年10月現在)

32

(%)