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Alibaba: The Story of One of China’s Greatest Innovators

January 2015

Table of Contents

Introduction ..................................................................................................................................3

Background....................................................................................................................................3

Alibaba’s Patent Portfolio .............................................................................................................4

Alibaba’s Patent Filings .................................................................................................................4

Patent Purchases and Sales ..........................................................................................................6

Patent Citations ............................................................................................................................7

Portfolio Strength .........................................................................................................................8

Conclusion ....................................................................................................................................10

3 | Alibaba: The Story of One of China’s Greatest Innovators

Figure 1: アリババホールディングスの特許ポートフォリオ

Introduction

製品ではなく、特許を学ぶことによってアリババの

ような巨大企業を理解することができるでしょう

か？販売実績より知財買収？どれだけの銀行預金、

市場占有率があるのか、彼らの IP ポートフォリオ

がどのくらい強いのか、どの技術分野が保護されて

いるのかを調べる事なしに、企業がどこに向かって

いるのかを予測することができますか？

Background

アリババは、複合市場と呼ばれるイーベイ、アマゾン、ペイパル、グーグルが参入している市場で

事業展開する価値の高い組織です。

この中国のオンライン・電子商取引企業は、未だ、ほんの

15 歳で、中国のメーカーと世界中の買い手をつなぐ B2B ポ

ータル“Alibaba.com”から始まりました。2014 年 9 月、こ

のポータルサイトの複合企業の株式公開は世界最大となり、

評価額は 2,300 億米ドル以上とされました。

アリババの事業には、タオバオ、T モール、アリペイが含ま

れています。タオバオはイーベイと似た C2C ポータルサイ

トで、何でも誰かに売ることが可能です。タオバオの特徴は

7 億 5,000 万の製品を扱っている事で、グローバルに、

最も訪問された 20 のウェブサイトの一つです。

T モールは、タオバオからスピンオフしたアリババの B2C

事業部門です。中国の B2C 市場において、50%以上を占有

しています 1。

最後に、アリペイは、ペイパルと似たオンライン決済第三者

保証サービスで、中国のオンライン支払取引業務のほぼ半分

を占めています。

1 Wikipedia

In September 2014,

Alibaba became the

world’s largest IPO,

valued at over US$230

billion.


Alibaba’s Patent Portfolio

これはインターネット時代における成功の興味深い事例です。アリババの新製品販売、他社への投資と提

携を見ると、アリババ物語の一部を理解することができます。しかしながら、必ずしもアリババの業務の

全てが明らかになっているわけではありませんので、本紙においては、彼らの特許出願が、どれだけ、将

来の計画を示しているのかを調査しています。

アリババの知的所有権（IP）を見ると、私達は彼らの戦略的な意図を理解することができます。最初に、

テクノロジー・エリアと地理的な市場に関してアリババの知財ポジションと優先順位を理解するために、

彼らの特許ポートフォリオとファイリング履歴に着目します。それから、アリババの本業と本業以外のポ

ートフォリオの進展に対する洞察を得るために、特許所有権の移転または譲渡の変化を調べます。特許

買収と売上の情報から、狙っている新しい市場、または撤退する市場の兆候がわかるかもしれません。

次に、競合する、またはパートナーとなり得る他社の情報を得るために、アリババの引用情報を分析しま

す。最後に、PatentStrategiesSM PatentStrength™技術を使用して、他のトップ・プレーヤーと彼らの

IP ポートフォリオの相対的な強さを比較します。彼らのポートフォリオを比較することは、潜在的なビジ

ネス・パートナーとしての重要な洞察を提供します。

Alibaba’s Patent Filings

アリババの特許ポートフォリオには、グローバルに 3,000 件以上の権利存続中の特許と係属中の出願が含

まれていますが、わずか 25%しか特許になっていません。多くのケースでは、この比率に対して、特許に

なるかならないかに関わらず、多くの係属中の出願がある事がリスクであるという警告をするかもしれま

せん。しかし、アリババのまだ若いポートフォリオでは、多数の係属中出願がある事は不思議ではありま

せん。アリババが本格的に特許出願をし始めたのは 2006 年、特許出願から特許まで平均 3 年かかってお

り、特許まで最高 6 年かかっている場合もあります。2010 年以降、大きな IPO に備えている企業として

出願件数が大幅に増加していることがわかります。企業の出願傾向からは、多くの場合、現在と将来の戦

略と成長計画を見ることができます。


出願国に関しては、予想通り、アリババのポートフォリオは中国特許を重要視しており、およそ 45%が

係属中の出願です。この世界地図表示は国ごとのサブポートフォリオの相対的な大きさを表示しています

が、アリババ社が今日進出している大型市場として、中国、米国、ヨーロッパ、香港、日本、韓国、台湾

であることがわかります。

Figure 3: アリババ社の出願国動向

Figure 2: アリババ社の国別特許出願件数国動向


更に、アリババの実際の特許がどのような技術分野を代表しているのかを見てみると、彼らが興味を持っ

ている主要技術分野を良く理解することができます。LexisNexis PatentStrategies の特許のランド

スケープアルゴリズムはこの目的にマッチした素晴らしいツールです。PatentScape は特許コレクション

を取り出して、タイトル、抄録、クレームを深堀し、特許の内容と企業の組織の両方を理解することがで

きます。PatentStrategies の PatentScape 可視化ツールを利用して、アリババのポートフォリオをグラフ

ィカルに表示してみると、彼らの権利存続中の特許の半分が、データベースあるいは検索に関連している

事を示しています。これらの２つの分野はアリババの主要事業である電子商取引および検索エンジンの核

となるものです。

Patent Purchase and Sales

次に、特許の売買と特許権の移転を見てみます。権利人の変化は企業の戦略と知財の動きを理解すること

ができます。例えば、戦略的買収分析２のレポートから、アリババは IBM から４１件の特許を購入してい

る事がわかります。これら４１件の特許のうち、２５特許は権利存続中のアセットであり、そのうちの

１４件は PatentStrengthTM のスコアが、強い特許とされる７０3 より大きな値を示しています。スコアが

７０を超える特許は９８%が米国において訴訟になっています。買収した特許は、オンライン決済処理、

電子商取引セキュリティー、インターネット検索、コンテンツ配信、ファイル共有といった多様な領域に

関するものです。これらの特許のほとんどはアリババ社の現在の重要ビジネス領域に関連しています。コ

ンテンツ配信に関しては、アリババ社が大規模に、コンテンツ、ならびに動画配信パートナーシップに投

資していて、中国で直ぐにビデオ・オン・デマンド・サービスを支配するようになると示唆しています。

2 http://www.bloomberg.com/news/2014-04-29/alibaba-on-patent-buying-spree-may-avoid-tech-ipo-pitfall.html

3 PatentStrategies’s PatentStrength™ アルゴリズムは by John R. Allison, Mark A. Lemley, Kimberly A. Moore, and R.

Derek Trunkey による” Valuable Patents”に基づきます。約 3,000,000 の特許と 4,000 を超える特許訴訟をカバーした, 最も包

括的な特許システムの研究で、価値を結び付けたものです。特許が彼らの固有の価値であるため、訴訟されるという基本的な仮定

から始まって、彼らはこれらの特許のさらなる特徴を調査しました。

Figure 4: アリババの技術動向 – 公開と登録


注目すべきは、1,205 件の権利存続中の特許が、異なるタイミングでアリババ社に譲渡さている点です。

中国特許について、譲渡情報の更新が遅れる事は珍しくありません。残念な事に、アリババが 2013 年に

ヤフーから買収したと報道された特許は公表されておらず、譲渡情報も記録されていません。アリババの

ポートフォリオの重要な新規部分を見た時、おそらく彼らの米国の特許ポートフォリオを強化するであろ

う、大変興味深いものです。「Out Assignment」（当初自社によって所有されていたが、現在、異なる

組織に譲渡された特許を意味する）はアリババのポートフォリオでは見つかりませんでした。これは、

成長モードの若い組織には珍しくありません。組織が成熟すると、アリババはライセンスを収益源と考え

るかもしれません。

Patent Citations

その市場で、どのくらいその企業の影響力があるのか、誰が追尾しているのかを理解するには、引用情報

を見てみる事です。被引用情報は関心のあるポートフォリオの特許を引用して、アリババに倣っている組

織を暗に示しています。引用情報は他社が既に始めていて、アリババが構築中である発明や技術分野の特

定に役立ちます。自己引用を除外する事によって、潜在的競争者とパートナーを特定することができます。

下の表は、アリババ特許を引用しているトップ 10 とアリババに引用されているトップ 10 の組織のリスト

です。両方の列に多くの同じ名前があり、ほとんど同じ順番であることが明らかです。重要な競合には、

確かにグーグル、アマゾン、ヤフーとイーベイが含まれています。しかし、これらの企業は買収、あるい

はパートナー候補になるでしょうか？

Alibaba’s Top 10 Cited Organizations by number of Citations

Citing Alibaba Citing by Alibaba

IBM IBM

Microsoft Microsoft

Oracle Google

Google Yahoo

N5Networks Oracle

Amazon Amazon

Rovi HP

eBay Hitachi

Cataline Marketing eBay

Yahoo Fujitsu


Portfolio Strength

競合的ランドスケープを理解しポートフォリオの価値を知るための最良の方法は、競合他社のポートフォ

リオを並べて比較することです。グーグル、ヤフー、イーベイ、アマゾンそしてアリババの存続中特許と

係属中の特許出願を見ると、ある興味深い情報が得られます。

1. Google は、彼らの US と EP 特許ポートフォリオに基づく明確な特許出願のリーダーです。しかし、

中国、香港と台湾のポートフォリオを見ると、アリババがリーダーです。

2. グーグルの強さは市場マップから再び明らかです。他のプレイヤー、アマゾン、イーベイ、およびヤフ

ーは、競合する市場において、アリババにとっての強力なビジネス・パートナーとなると推察されます。

Figure 5: アリババとキー競合他社との出願国比較

Figure 6: アリババとキー競合他社との技術分野比較


下記の図は、PatentStrategies PatentStrength™の基準に基づくアリババの特許(黄色)とイーベイの特許

（青色）との強さを比較しています。強さに関しては、多くの特許が低いレンジに集中しています。主た

る理由は、アリババの特許ポートフォリオの多くが係属中、あるいは米国以外の特許出願である事、そし

て PatentStrategies PatentStrength™アルゴリズムの性質によるものです。

下のグラフに図示されるように、PatentStrength™のスケール上にあるアリババの米国登録特許は、

異なる絵を示します。大部分の彼らの米国の登録特許は、真ん中から高いスケールに位置しており、

非常に強いポートフォリオである事を示しています。彼らの米国特許のわずか 15%がスコア 30 以下に

評価され、スコア 40 以下は 30%未満です。

Figure 7: 特許の強さ比較：アリババ vs イーベイ


Conclusion

特許出願動向は戦略的な方向性の重要な指標となります。アリババの出願傾向を見ることによって、中国

以外の新しい市場において、特定のテクノロジー市場の拡大/強調と 2014 年の IPO という主要な戦略的な

イベントを予測することができます。

所有権の移転情報は、物語のもう一つの側面を明らかにします。特許ポートフォリオの買収は、通常、

特定のテクノロジーまたは地理的地域でポートフォリオを強化するための戦略的な動きです。アリババの

場合、価値ある米国特許の買収は明らかに、より国際的なポートフォリオへの移行です。そして、特に

米国での IPO に有効です。

引用分析は、市場で競合他社と他のキープレーヤーを特定するために役に立ちます。キープレーヤーが

特定されたら、競合分析は市場にいる他社と比較して、企業とそのポジションに関しての、価値ある洞察

を提供します。IP ポートフォリオを比較することによって、リーダーと追従者のみならず、潜在的戦略的

パートナーシップあるいは買収候補を特定することができます。

アリババは確かに特許ポートフォリオを急速に成長させていて、失速する様子が見えません。より多くの

市場を征服するというその意向は、特に米国で明白です。企業が、彼らの製品提供と競争力を強化するだ

けでなく、多くの西側諸国の知財を買収することは驚く事ではありません。視聴とオンラインのストリー

ミングメディアに関するいくつかの買収は、次のステップとしてごく自然な動きかもしれません。

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