光学基礎12.12.17 1 光学基礎 高知工科大学! システム工学群1年4q科目!...
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12.12.17
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光学基礎
高知工科大学 システム工学群1年4Q科目
野中弘二 本日:12月21日小テスト1? 1月29日小テスト2?
2月5日 本テスト
システム工学群専門基礎講義 2012/12-‐2013/01
光はどのように利用されるか?
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講義内容
1. 光の性質:光波、光線、光子 進む向き(屈折/反射)、エネルギー、パワー
2. 幾何光学(光線光学): 光波の進む向きをベクトルと行列で簡単に扱う
3. 波動光学: 波として取り扱う現象 (回折、波束、反射率、干渉、偏光)
1. 光の性質
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光の「波」はどう広がる?
演習1:いろんな環境での光の進み方は?
L1 L2
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なぜ光は出てくる?→振動エネルギー
1.熱振動による温度放射(Thermal radia:on)色温度 2.ルミネセンス(Luminescence) 原子、分子、結晶中の電子の 軌道変化のEnergy差=>周波数 (プラズマ、 炎色反応)
①波としての光:電磁場 :位相速度約3×108m/s
可視光:波長0.78~0.38μm(小さい!) 周波数0.4~0.8PHz(高周波!)
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波の揺れ方、進み方
光の振動数は発生時にきまる ν=vp/λ 光の進む速さは材質の特性(1/n)で異なる →屈折率は光の遅くなる率!
演習1結果:いろんな環境での光の進み方
屈折率上昇で速度が低下 :→実質的に距離が伸びる:光路長 T total=L1/c+ L2/c T total=L1/c+ n*L2/c 振動数νは変化せず よって λ→λ/n
(音波では圧力(堅さ)でも伝搬速度変化(増加))
L1 L2
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演習2:境界面での光の進み方
水中(n=1.33)から空気中への間接照明、スポットライトの大きさはどれくらい?
θA
光ファイバ(ncore=1.5,nclud=1.45)に入って、 遠くまで送れる光の入射角はどこからどこまで?
H
R1
いろんな環境での光の進み方
材質の特性の異なる環境の境界面での光線の進み方 →屈折率差で速度が変化:波面が途切れない条件の方向に進む
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境界面での光の進み方 :Snellの法則
境界面での光の進み方:全反射
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演習2:境界面での光の進み方:解法
θA
水中(n=1.33)から空気中への間接照明、出てくるスポットの大きさはどれくらい? →全反射でない条件範囲は屈折して出射可能な角度はθc以内
光ファイバ(ncore=1.5,nclud=1.45)に入って、遠くまで送れる光の入射角はどこからどこまで? 伝わるときコアとクラッド境界で臨界角以上の全反射角条件を満たす範囲 入るとき コアと空気のあいだの屈折でスネルの法則を満たす→両方満たす入射角範囲θA
視野角は臨界角θcまで 達しない角:左右なので<2*θc スポットの直径Rは 2*H1tanθc 出射光は水面上180°広がる
H
境界面でも屈折反射しない例
• 透明な容器に屈折率の同じ液体 曲がらない,反射しない→境目見えない!
スノードーム
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演習3:プリズムで反射する光の進み方
10°
10°
10°10°
10°
直角プリズム(n=1.5)に入って、跳ね返って出てくる光線どんな角度で出てくる? →入射が垂直なら、方向変化無し。ガラス内で45°入射は全反射する。 斜め入射はスネルの法則で、、、、
直角プリズム底辺から入射する光
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直角プリズム底辺から入射する光
1.電磁場は振幅Eと振幅Hの横波
2.横波の進行方向zはEと Hの向きに垂直(外積) 3.単位体積を通過する電磁場のエネルギーは
4.揺れる波の伝搬方向と瞬時エネルギーを表すベクトル →ポインティグベクトルS= E × H (時間平均ではS=1/2・ E × H*)
単位面積、単位時間の平均エネルギー: ∝|E|2
単位時間あたりのエネルギー:パワーP=IAeff 波の振幅の2乗に比例
電磁波:エネルギーの伝搬 ポインティングベクトルと光パワー
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講義内容
1. 光の性質:光波、光線、光子 進む向き(屈折/反射)、エネルギー、パワー
2. 幾何光学(光線光学): 光波の進む向きをベクトルと行列で簡単に扱う
3. 波動光学: 波として取り扱う現象 (回折、波束、反射率、干渉、偏光)
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光の波はまとまって進む「波面」 波長λを考えず波面の進む向きを代表:光線
いろんな環境での光の進み方
材質の特性の異なる環境の境界面での光線の進み方 →屈折率差で速度が変化:波面が途切れない条件の方向に進む
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光の進み方:光路長最短の法則
屈折率差で速度が変化:波面の進行方向(光路)変化 屈折率を考慮した光路長最短の経路をとおる
屈折率差で速度が変化:波面の進行方向(光路)変化 屈折率を考慮した光路長最短の経路をとおる →微分して0の極小値経路
演習4:光路長最短の経路
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演習5:プリズムで屈折する光の進み方
n(λ)=A(1+B/λ2)−1 (テキスト140p) A=1.42 B=1.6×104(nm2)
λ=450nm λ=550nmλ=650nm
1.頂角α=30°の鋭角のガラスプリズム(n=1.5)に入った光線 曲り(偏角)最小の場合どんな角度で出てくる?
2.屈折率は波長により違う(コーシーのガラス分散曲線)
各々の色はどんな角度で出てくる?
プリズムで屈折する光の曲がり方:偏角δ
斜め入射はスネルの法則、出射時はαだけ傾いた面でもう一度スネルの法則 →入射角と出射角の和が最小になる=微分して0(極小値)の条件
頂角αの鋭角ガラスプリズムでの曲がり方(偏角δ)で屈折率を予測できる
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最小偏角の導き方:偏角の極小値
最小偏角の公式
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ダイヤモンドとガラスを見分ける: 熱伝導率と屈折率(偏角)
屈折率の波長依存性
波長分散 頂角αの鋭角ガラスプリズム 屈折率は波長により違う (コーシーのガラス分散曲線)
最小偏角は波長で異なる
n(λ)=A(1+B/λ2)−1
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屈折率を考慮した光路長最短の経路をとおる →反射して最短経路 射影した虚像と直線で結ぶ 屈折して最短経路 微分して0の極小値経路
演習4:光路長最短の経路
演習5.プリズムで屈折する光の進み方
与えられた頂角αの鋭角ガラスプリズム(n=1.5)に入った 屈折光線は最小偏角でどんな角度で出てくる?
最小偏角の公式より
1.5 sin(α/2)=sin{(δm+α)/2} 最小偏角 δm=? 入射角=出射角={(δm+α)/2}=?
コーシーの分散曲線より 波長λ短い→屈折率大 最小偏角の公式より 屈折率大→曲り大