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- 1 - 214 回日本小児科学会千葉地方会 42 回千葉県小児科医会合同集会 1407 回千葉医学会分科会 日時:2019 9 15 日(日) 10:0016:04 会場:千葉市文化センターアートホール Tel. 043-224-8211(代) 事務局 千葉大学大学院医学研究院小児病態学 260-8670 千葉市中央区亥鼻1-8-1 電話 (043)226-2144(直通) ファクシミリ (043)226-2145

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第 214回日本小児科学会千葉地方会

第 42回千葉県小児科医会合同集会

第 1407回千葉医学会分科会

日時:2019年 9月 15日(日) 10:00~16:04

会場:千葉市文化センターアートホール Tel. 043-224-8211(代)

事務局 千葉大学大学院医学研究院小児病態学

〒260-8670 千葉市中央区亥鼻1-8-1

電話 (043)226-2144(直通)

ファクシミリ (043)226-2145

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1.参加の方々に

会場費:1000 円を受付にてお支払い下さい.医学生及び初期研修医の会場費は免除し

ます.

年会費:千葉地方会年会費 3,000 円を未納の方は受付にてお支払い下さい.今年度限

り入会希望の方はお申し出ください.

昼休み:昼の休憩時間に会場ロビーにおいて軽食をご用意いたします.お食事代は徴

収いたしませんので,参加者の親睦,情報交換の場にご活用いただければ幸いで

す.

記 帳:出席者は記帳をお願いします.

小児科専門医研修記録簿用の参加証を受付でお受け取り下さい.

日本小児科学会/日本専門医機構 専門医更新単位 ⅳ:1 単位

なお、シンポジウムの参加者には以下の受講証が発行されます。講演途中の入退室

はできません。シンポジウム演終了後、会場出口で配布いたしますので一旦退出し

てください。

日本小児科学会/日本専門医機構 専門医更新単位 ⅲ:小児科領域講習: 1単位

質 疑:活発な討論をお願いします.時間に制約がありますので,質問する方はあら

かじめマイクの前にお立ち下さい.

託児所:会場内に臨時の託児所を参加者のために設置します.

託児所の利用は無料ですが,事前登録をお願いします.

利用希望の方は,2019年 8月 29 日(木)までに,以下の内容を明記し託児

業者に直接お申し込みください.

連絡内容:利用希望日・学会名(2019年 9月 15日・第 214回千葉地方会)・

保護者氏名・所属・連絡先(住所・電話およびファックス)・幼児数・年齢

ファックス送付先:043-225-6525 トレンディワールド 斉藤寿美子様

2.演者の方々に

1)発表時間は 6分,討論 3 分(指定発言ある場合 3分),演者の入れ替え含め計 9分です。厳守願います.

2)映写は1面です.PCプレゼンテーションは,ご自身でリモコンを用いての操作が可能です.事務局にて行う場合は,スライド受付でお申し付けください.

3)発表方法は PC プレゼンテーションのみです.演者の方は,当日,ウィンドウズ版 Power Point(2007, 2010,2016に対応しています)で作成したファイルをUSBフラッシュメモリーに書き込み,発表の 30分前までに映写受付までご提出ください.

注1. 発表直前の提出あるいは原稿の変更は対応できません.ご協力願います.

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注2. ムービーのデータは,映写できないことがあります.ご注意願います.

注3. アニメーションの設定は必要最小限にして下さい.

注4. スライドショーの設定は,自動スライドショーにしないようお願いします.

注5. USBフラッシュメモリーがコンピュータウイルスに感染していないことを事前にご確認願います.

4)抄録について

演題登録時の抄録の内容から変更がある演者の方は,地方会終了 2週間後までにPC ファイル形式(MS-Wordあるいはテキストファイル)で作成した二次抄録(200字以内)をメールにて提出して下さい.抄録は日本小児科学会雑誌に掲載されます.

3.幹事の方々に

9:15-9:50に千葉市文化センター5階セミナー室にて幹事会を開きますのでご出席下

さい.

お 知 ら せ

1.次回(第 215回)千葉地方会

期 日 2020年 2月 16日(日)

会 場 千葉大学医学部附属病院 3階大講堂(ガーネットホール)

特別講演 前田浩利(あおぞら診療所)

一般演題 締め切り:2020年 1月 7日(火)必着.(厳守願います)

発表形式は PCプレゼンテーションのみとさせていただきます.

託 児 所 臨時の託児所を参加者のために設置します.

託児所の利用は無料ですが,事前登録をお願いします.

利用希望の方は,2020年 1月 27 日(木)までに,以下の内容を明

記し託児業者に直接お申し込みください.

連絡内容:利用希望日・学会名(2020年 2月 16日・第 215回千葉

地方会)・保護者氏名・所属・連絡先(住所・電話およびファック

ス)・幼児数・年齢

ファックス送付先:043-225-6525 トレンディワールド 斉藤寿

美子様

学術集会委員会(プログラム委員会)

2020年 1月 14日(火)千葉大学医学部附属病院 3 階セミナー室 1に

て,19:00より開催します.

次々回(第 216 回)千葉地方会

期 日 2020年 6月 14日(日)

会 場 千葉大学医学部附属病院 3階大講堂(ガーネットホール)

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一般演題 締め切り:2020年 4月 28日(火)

学術集会委員会(プログラム委員会)

2020 年 5 月 12 日(火)千葉大学医学部附属病院 3 階セミナー室 1

にて,19:00より開催します.

2.演題申し込みについて

演題は常時受け付けております.

演題名,所属名・演者名,200 字以内の抄録をつけて下さい.

以下のカテゴリーから,希望分野の選択(最大第3希望まで)をお願いします.

1.新生児・未熟児,2.遺伝先天異常,3.内分泌・代謝,4.感染症

5.免疫・アレルギー・膠原病,6.呼吸器,7.消化器,8.循環器

9.血液・腫瘍,10.腎・尿路系,11.神経,12.救急,13.保健

例) 過去 3年間における川崎病 IVIG 不応例の臨床像

亥鼻大学大学院小児病態学 1),千葉市立川崎病院小児科 2),

いなげこどもクリニック 3)

千葉 太郎 1),亥鼻 健 2),西千葉次郎 2),稲毛慎太郎 3),東 亮 2)

201X~201Y年に経験した川崎病は 54例であり,IVIg不応例が 12 例であった.IVIG

不応例は男児が優位に多かった.群馬スコアの陽性率,感度,特異度は,IVIG有効

群と無効群において 40%vs79%,55%vs67%,45%vs69%(p<0.1)であった.IVIG 不応例

には追加治療として IVIG単独が 4 例,IVIG+PSL 5例,IVIG+CyA 3例行われ,2 例

に冠動脈の拡張を認めた.(197字)

電子メールでお申し込みください。電子メールのタイトルを「第〇〇〇回千葉地方

会一次抄録 〇〇病院 〇山〇男」のように記載しご送付ください。送付後、3日

(土日祝日含まず)経過しても受領の返信がない場合はご連絡ください。電子メー

ルが使用出来ない場合には,事務局にご相談ください。

演題送付先

アドレス: igaku-shonika@chiba-u.jp

郵送先:〒260-8670 千葉市中央区亥鼻 1-8-1

千葉大学大学院 小児病態学内 千葉地方会事務局

電話 043-226-2144/ファクシミリ 043-226-2145

一般演題の演者(発表者)は,千葉地方会の会員であることが必要です.未入会の

方は,入会手続きをおとりください(事務局 医局秘書宛 電話 043-226-2144).

3.指定発言について

指定発言を希望される演題につきましては,演者の方々が直接御指名下さい.

4.要望演題について

日本小児科学会千葉地方会では,従来の指定発言とは別に,要望演題として識者の

方に講演して頂くことがあります.発表時間は 6 分以内,質疑応答は 3分以内で

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す.原則としてプログラム委員会で決定されます.

5.千葉地方会幹事会

次回は 2020年 2月 16日(日)千葉大学医学部附属病院会議室にて昼休みに開催予

定です.

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10:00~ 10:18 座長 田鹿 牧子(千葉県こども病院代謝科)

1.進行性ミオクローヌスから Gaucher 病Ⅱ型の診断に至った一例

松戸市立総合医療センター小児医療センター小児科 1),

国立精神・神経医療研究センター2)

森田可奈子 1),小橋 孝介 1),三好 義隆 1),斎藤 貴志 2),森 雅人 1)

平本 龍吾 1)

1歳 1か月女児.乳児期より発達遅滞を認めていた.1歳時,吸気性喘鳴の精査目的で

当院紹介.同時期から全身のミオクローヌスが出現し,徐々に増悪.けいれん発作も

出現し,進行性ミオクロニーてんかんと考え精査し Gaucher 病Ⅱ型の診断.Gaucher

病Ⅱ型は早期診断によって酵素補充や気管切開,胃瘻造設等の早期介入を行うこと

で生命予後の改善が見込まれ,乳児期に進行性のミオクローヌスを認めた際は,

Gaucher 病を鑑別に挙げることが重要である.

2.可逆性ミトコンドリア病の 2症例

千葉県こども病院遺伝診療センター1),同代謝科2),同新生児科3),

千葉大学大学院小児病態学4),

順天堂大学大学院医学研究科難治性疾患診断・治療学/難病の診断と治療研究センタ

ー5)

志村 優1)2),杉山 洋平1)2)3),伏見 拓矢1)2),田鹿 牧子1)2),市本 景

子1)2),松永 綾子1)2),鶴岡 智子1)3),遠藤真美子4),大曽根義輝4),岡崎 康

司5),村山 圭1)2)

生後早期より高乳酸血症と呼吸障害・嘔吐などを認め,人工呼吸器管理,ビタミン

カクテルを含めた集中治療で救命し,時間経過とともに臨床症状の改善を認めた 2

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症例を経験した.一部のミトコンドリア病では,可逆性の臨床症状を示す遺伝子変

異が報告されており,遺伝子検査による確定診断がその後の経過や予後の予測,治

療選択の一助となりうる.

10:18~ 10:36 座長 鈴木 修一 (国立病院機構下志津病院小児科)

3.カナキヌマブへの切り替えを行った,マクロファージ活性化症候群(MAS)を繰

り返す全身型若年性特発性関節炎(sJIA)の一例

千葉県こども病院アレルギー・膠原病科1),国立病院機構下志津病院小児アレルギ

ー膠原病センター2)

佐藤 裕範1),山本 健1),井上祐三朗1),山出 晶子1),冨板美奈子2),

星岡 明1)

初発時より MASを合併した sJIA の 4歳女児.集学的治療により改善を得たが,ステ

ロイド薬減量や感染に伴い MAS を繰り返している.トシリズマブ導入後も再燃がみ

られたこと,発熱や炎症反応がマスクされ医学的管理が困難であることから,トシ

リズマブからカナキヌマブへの切り替えを行った.病態や薬剤の特性から,分子標

的薬の選択を検討する必要がある.

4.重篤な転帰をたどった家族性血球貪食症候群(FHL)type2の乳児例

千葉大学大学院小児病態学

西織 雅君,日野もえ子,力石 浩志,山下 喜晴,菱木はるか,内藤 幸子,

下条 直樹

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生後27日目に発熱を契機に血球貪食症候群と診断され当院転院となった.人工呼吸,

緩徐血液透析を導入し,デキサメタゾン,シクロスポリン,エトポシドによる治療

を開始したが病勢コントロール不能であった。入院 59日目強度減弱臍帯血移植を施

行したが,60 日目に死亡した.末梢血にて Perforin の欠損が確認され,PRF1 遺伝

子に既知フレームシフト変異と新規ミスセンス変異が認められた.FHL の早期ある

いは発症前診断と移植前処置の適正化が求められる.

10:36~ 11:03 座長 松井 拓也 (東京女子医大附属八千代医療センター小

児科)

5.川崎病に合併した炎症性斜頸:背景因子を含めた検討

東京女子医科大学附属八千代医療センター小児科1),同神経小児科2)

數間 貴紀1),髙瀨菜々子1),下山 恭平1),白戸 由理2),濱田 洋通1),

髙梨 潤一1)2)

症例は 4歳男児.川崎病の IVIG 不応例で,入院が長期化した.病初期より斜頸があ

り,回復期に悪化したため頚椎牽引を要した.川崎病に合併した炎症性斜頸の報告

は散見される.我々は過去の自験例と合わせて,関連する患者背景因子を考察した.

6.起床後の頭痛, 嘔吐を主訴に受診し, ホルター心電図所見から心房頻拍と診

断し得た 11 歳男児

千葉市立海浜病院小児科

鋪野 歩, 廣瀬 健陽, 吉野 忠恕, 小口 萌, 小玉 隆裕, 森山 陽子,

金澤 正樹, 寺井 勝

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11歳男児. 9歳頃より起床後の頭痛と嘔吐があり, 不登校となったため, 当科や

児童精神科を定期受診していた. 心電図で異常を認めなかったものの, ホルター心

電図で 1~2 分の発作性頻脈を繰返し, 心房頻拍と診断した. プロプラノロールの

内服を導入し, 導入前の最高 271bpm, 平均 141bpmから導入直後より最高 165bpm,

平均 79bpm と改善し, 自覚症状も改善した. 起床時の頻拍発作が頭痛, 嘔吐の原

因と考えられた.

7.呼吸管理に難渋した Kagami-Ogata 症候群の早産児例

順天堂大学浦安病院小児科

阿部 華子,松田 明奈,米山 俊之,渡邊 晶子,淡路 敦子,嶋 泰樹,

西崎 直人,大日方 薫

Kagami-Ogata 症候群(KOS)は第 14番染色体父親性ダイソミー,インプリンティン

グ領域を含む微細染色体欠失およびインプリンティング遺伝子の発現を調整してい

る領域のメチル化異常が原因とされている.羊水過多,特異顔貌,小胸郭,腹壁異常

などの特徴的症候を認め国内で約 40 名が遺伝子診断されている.今回,在胎 27 週

6日,1735gで出生し,血管輪による気道狭窄合併のため呼吸管理に難渋した KOSの

早産児例を経験した.

11:03~ 11:30 座長 高山和子 (東邦大学医療センター佐倉病院小児科)

8.徒競走を契機に発症した外傷性ミエロパチーの 1例

千葉大学大学院小児病態学1),同脳神経内科学2),千葉市立海浜病院小児科3)

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甲斐 千明1),藤井 克則1),澤田 大輔1),塩濵 直1),青藤 潤1),

澁谷 和幹2),廣瀬 陽介3),桑原 聡2),下条 直樹1)

症例は13歳女子.運動会のリレーで全力疾走後に下肢脱力出現,歩行不能となった.

胸腰椎レントゲンは異常なく経過観察となったが,改善が緩徐のため入院となった.

下肢 MMTは2レベルで歩行不能,脊髄 MRIに異常はなかったが,Hoover 徴候は両側

陰性,電気生理検査で F 波の出現率低下を認め外傷性ミエロパチーと診断した.ス

テロイドパルス療法を施行し 1 週間で独歩可能に回復した.下肢麻痺の鑑別点をま

とめ報告する.

9.電気生理検査が病態把握に有用だった急性運動軸索ニューロパチー(AMAN)の

1例

千葉大学大学院小児病態学1),同脳神経内科学2),船橋市立医療センター小児科3)

青藤 潤1),藤井 克則1),澤田 大輔1),塩濵 直1),青山 弘美1),

関口 縁2),蓮沼 竜司3),佐藤 純一3),下条 直樹1)

症例は 2 歳 7 か月女児.感冒症状出現から 8 日後に下肢脱力が出現,その 2 日後に

当科入院し脳脊髄液検査,MRI造影検査,神経伝導検査より AMAN と診断した.経静

脈的免疫グロブリン療法を入院日より開始し,治療開始 1 週後の神経伝導検査では

複合運動活動電位の振幅低下がみられたが,臨床症状は悪化することなく改善傾向

となった.電気生理検査による罹患部位の推定と早期治療に向けた診断の要点につ

いて報告する.

10.舌の線維束性収縮から脊髄性筋萎縮症(SMA)1b 型の診断に至った 1 歳 1 か月

男児

千葉大学大学院小児病態学

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池原 甫,澤田 大輔,塩濵 直,藤井 克則,下条 直樹

周産期異常のない男児.生後 5 か月まで正常発達だったが,その後停滞し,1歳1

か月時に当科紹介受診した.両下肢筋力低下,舌の線維束性収縮を認め,遺伝子検

査にて SMN1 遺伝子の欠損を認めた.SMAを踏まえた発達評価の必要性を考察する.

11:30~11:57 座長 池原 甫 (国保君津中央病院小児科)

11.無言症を呈した急性小脳炎の一例

千葉市立海浜病院小児科

奥田 裕也,杉田 恵美,荒野 貴大,松本 恵,天野 純,小玉 隆裕,

金澤 正樹,寺井 勝

症例は 2歳 10か月女児.受診 9日前に発熱し,アデノウイルス咽頭炎として加療を

受けた.受診 2 日前に解熱したが,歩かない,話さないを主訴に受診となった.当

初感染後の一過性の状態として経過観察したが,座位での体幹失調が明らかとなり,

頭部 MRI 検査,髄液検査を施行し,急性小脳炎と診断した.急性小脳炎では無言症

の合併が報告されており,無言症を呈した際は構音障害の評価は困難で,病態を積

極的に疑うことが重要であった.

12.視床下部過誤腫の2歳男児例

東京女子医科大学附属八千代医療センター小児科1),同小児救急科 2),

同小児神経科3)

阿部光司1),髙瀨菜々子1),武藤順子2),濱田洋通1),髙梨潤一1)3)

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症例は 2 歳男児.急に動作が止まるけいれん疑いで紹介受診.頭部 MRI 検査にて視

床下部過誤腫が判明.病歴から笑い発作を後から認識した.行動異常や毎日けいれ

ん発作を認めたために専門機関へ紹介した.早期の手術適応との判断で,当科初診

約半年後に手術施行され,症状は改善した.珍しい疾患であるが特徴的な症状もあ

り,文献的に考察する.

13.経時的 MRI により Microcephaly with a simplified gyral pattern (MSGP)

と診断した 1 歳男児

千葉大学大学院小児病態学1),千葉大学医学部附属病院臨床研修センター2),

帝京大学医学部放射線科学講座3)

矢賀 勇志1) 2),藤井 克則1),宇都宮英綱3),澤田 大輔1),塩濵 直1),青

藤 潤1),甲斐 千明1),遠藤真美子1),大曽根義輝1),下条 直樹1)

症例は 1 歳 7 か月男児.在胎 38 週 1247g で出生,著明な小頭症と食道閉鎖を認め

た.5か月時 MRI で単純脳回,15 か月時に髄鞘化形成あり MSGP と最終診断した.本

症は大脳皮質の神経細胞と膠細胞の増殖不全とアポトーシス亢進により,脳回減少

と白質菲薄化を来す先天性小頭症である.臨床報告は極めて少ないが,髄鞘形成と

ともに認知力が向上する小頭症の鑑別として重要であり発生学的考察を含め報告す

る.

11:57~ 12:30 千葉県小児科医会(勤務医の会)から病院紹介

12:30~ 13:00 ―昼食―

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13:00~ 15:00 シンポジウム「半世紀たった川崎病の現在と未来」

座長:地引 利昭(千葉市立青葉病院小児科)

濱田 洋通(東京女子医科大学附属八千代医療センター小児科)

1. 遺伝学的研究の成果から考察する川崎病の病因

尾内 善広(千葉大学大学院医学研究院公衆衛生学)

2. 川崎病診断の手引き 改訂6版 作成の経緯と今後に向けて

鮎沢 衛(日本大学医学部小児科学系小児科学分野)

3. 川崎病急性期治療の進歩と課題

濱田 洋通(東京女子医科大学附属八千代医療センター小児科)

4. 遠隔期管理の進歩と課題

深澤 隆治(日本医科大学小児科)

15:00~ 15:10 ―休憩―

15:10~ 15:37 座長 武ノ内史子 (東京女子医科大学附属八千代医療センタ

ー小児外科)

14.小児腹部外傷における消化管・腸間膜損傷の受傷機転と手術

千葉大学大学院小児外科学1) ,

東京女子医科大学附属八千代医療センター小児外科2) ,

千葉県こども病院小児外科3) ,松戸市立総合医療センター小児医療センター小児外

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科4)

中田 光政1),幸地 克憲2),照井 慶太1),光永 哲也3),武之内史子2),

松浦 玄4),小松 秀吾1),斎藤 武1)

外傷性消化管・腸間膜損傷(以下本症)の受傷機転や手術について検討した.千葉県

小児外科常勤 4病院における本症は 18例であった.受傷機転は記載明瞭なもので自

動車事故が 3例,遊戯・スポーツ関連は 13例であり,併発臓器損傷では単独損傷が

15例と多かった.手術は吻合・縫合 6例,ドレナージ 2例,腸瘻 1例,止血 1例で,

うち腹腔鏡を併用は 3 例だった.本症は高エネルギー外傷以外の受傷機転も多く,

診療には注意が必要である.

15.卵巣出血および軽度骨盤内腹膜炎を発症した 12歳女児例

キッコーマン総合病院小児科

神田恵津子

12歳女児.数日続く腹痛に対し,腹部造影 CTにて右付属器領域に腫瘤および腹水が

認められ,経直腸エコーにて右出血性黄体嚢胞が疑われた.腹部造影 MRI では血性

腹水が指摘され右傍卵巣嚢胞軸捻転も疑われたが,腹痛はがまん出来る程度のもの

であったたため,点滴のみの保存的治療により経過を観たところ,腹痛の消失およ

び炎症反応の低下が認められ,黄体嚢胞卵巣出血による骨盤内腹膜炎と診断された

ので報告する.

16.頭髪牽引により帽状腱膜下血腫をきたした 6歳女児例

総合病院国保旭中央病院臨床研修センター1),同小児科2)

木山 崇1),衣斐 恭介2),田村 寿英2),殿園 晃平2),山本 康之2),内山 千

佳2),小林 宏伸2),仙田 昌義2),北澤 克彦2),本多 昭仁2)

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母からの頭髪牽引後に頭頂部の腫脹をきたし受診した 6歳女児.頭部 CTで骨折線を

伴わない広範な帽状腱膜下血腫を認め入院した. 保存的治療で軽快し 11 日目に退

院したが,被虐待歴があり児童相談所に一時保護された.小児帽状腱膜下血腫は稀

であるが,発症の契機として喧嘩や虐待,髪の編み込みなどの他.出血性疾患が判

明した報告例がある.小児帽状腱膜下血腫では,出血性疾患の除外と社会的背景の

評価が重要である.

15:37~ 16:04 座長 原木 真名 (まなこどもクリニック)

17.FilmArray®システムを用いた multiplex PCR 法による小児呼吸器感染症の検

順天堂大学浦安病院小児科

坂野万里子,西田江璃子,野口 芽美,小川 悠,嶋 泰樹,石川有希美,

原 太一,織田 久之,新妻 隆広,大日方 薫

近年,小児呼吸器感染症診療において multiplex PCR法が用いられるようになって

きた.ビオメリュー社の FilmArray®システムは 1本のスワブで検体採取し,ほぼワ

ンステップで 20 項目の呼吸器感染症関連微生物の網羅的検査が可能である.当科で

は 2018 年 12 月から小児呼吸器感染症に同検査を行っており,抗菌薬適正使用や患

者説明に利用可能である.

18.中学校生徒の家庭における加熱式タバコの使用状況

国立病院機構下志津病院小児科

鈴木 修一,奥井秀由起,佐藤 一樹

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2019 年 3月四街道市中学校 1年生 525名の保護者より同居家族の喫煙状況について

回答を得た.1名以上の家族が加熱式タバコを吸う家庭は 122名(23%)だった.こ

のうち,紙巻タバコも吸う dual userは 83名の家庭にあった.室内で加熱式タバコ

を吸う家庭の頻度は,dual user で 69%,加熱式タバコのみで 59%であり,紙巻タバ

コのみを吸う家庭 77 名での室内喫煙頻度 49%よりも高率だった.

19.救急受診した緊急もしくは重症疾患のこどもたちの転帰から考える ER型救急

の役割,医師会医や3次医療機関との連携のあり方

千葉市立海浜病院小児科1) ,同小児外科2),千葉市小児科医会3)

寺井 勝1), 橋本 祐至1), 阿部 克昭1), 杉田 恵美1), 廣瀬 陽介1),

森山 陽子1), 加藤いづみ1), 瀬戸 愛生1), 小玉 隆裕1), 光永可奈子1),

鋪野 歩1), 寺中さやか1), 小口 萌1), 天野 純1), 地引 利昭1),

松尾 祐吾1), 田子亜希子1), 小原由紀子2), 金澤 正樹1), 今田 進3),

村松 俊範3), 田邊 雄三3)

市立海浜病院においてトリアージシステム方式の ER型小児救急を立ち上げ,この9

月で4年となる. この間, 小児の(夜急診を含む)救急車搬入件数は約 700件増加,

直近2年間は 2,300前後を推移, 24時間 365日受入れ体制を維持している. 学会

当日では, 救急受診した緊急例, 重症例について具体的に提示, 当院が果たす「こ

ども目線から見た救急医療」, 医師会医や3次医療機関との連携のあり方, 将来展

望を考えてみたい.