岩盤の変形性、強度、破壊 簡易試験 不連続面特性...
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岩盤の変形性、強度、破壊
簡易試験
不連続面特性の測定
岩盤分類法
簡易試験岩盤特性の試験は、不均質性のためや不連続面の存在が強く影響するため、非常にバラツキが多い。
簡易試験は一般に比較的単純で短時間で行うことができ、多くの概略的な結果を得ることができるが、“基本的な”特性を直接知ることはできない。
簡易試験値と基本値との間に相関性が認められ、その傾向が把握できているならば、その試験は非常に有効である。
しかしながら
典型的な簡易試験(原位置試験)• 点載荷試験• シュミットハンマー試験• 弾性波速度試験
→ 正確さ、精度、解析度、適切さ
点載荷試験機
シュミットハンマー試験
弾性波速度測定
岩盤の変形性・強度岩盤の強度 << インタクトな強度
岩盤の規模、不連続面の間隔、水の存在
不連続面の間隔と掘削規模の比の増大とともに岩盤の安全性が低下
深度と安定性
岩盤が浅いと不連続面が多くなり、ブロック破壊が卓越する。
岩盤が深いと応力が大きく、不連続面が少なくなる。→ 高い応力で破壊が発生(山はね)
不連続面の特性
RQDとは
⻑いコアが得られない要因として次の諸点が挙げられる。• 1)天然の割れ目がコアを横切っている場合:コアはこの部分で2つに分かれる。
• 2)コアボーリングの際に受ける外力に耐えられる強度がない場合:ここでボーリングに伴う新たな破面が形成される。
• 3)粘土や軟弱岩の場合:この部分はボーリングの泥水に融けて流失するので、コアのない状態になる。
このRQDはいくらになるか?
RQD = 100 ����
���
���
�� = 0.1 mより⻑いi番目のコアn = 0.1 mより⻑いコアの数L = ボーリング孔の全⻑
RQD 岩盤の状態< 25%
25-50
50-75
75-90
90-100
非常に悪い悪い普通良好
非常に良い
例:RMRシステム、Qシステム、RSRコンセプト
代表的岩盤分類
Rock Mass Rating System
(RMR法)• この分類法は Bineawskiによって開発された。これは、岩盤の等級を次の5つの項目における各評点の和(RMR値と呼ばれる)の大きさによって決めようとするものである。RMR値は0
から100の間を取り、数値として表示されるので、判断に個人的な主観が入ることが少ない。
• このRMR値に基づき、トンネルや坑道の掘削法と支保の設計を行う基準が与えられている。
RMRと岩盤の変形性
次のRMRを求めよ。
・岩石の一軸圧縮強度=30 MPa
・岩盤のコアの状況(右図)・節理は連続性を有し、平均間隔10 cm
・ 2 mm程度開口している。・トンネルに流水は見られない。
岩石の一軸圧縮強度 = 30 MPa → 4点岩盤のコアの状況 RQD 59% → 13点節理は連続性を有し、平均間隔10 cm → 8点2 mm程度開口している。 → 10点トンネルに流水は見られない → 15点
合計 RMR = 50点 岩盤はʻШ普通の岩ʼとして分類
岩盤分類 RMRとトンネル施工法・支保
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最後に• 空洞の設計にあたっては、岩盤の強度のみならず構造物のスケール、深さ、地下水の存在に左右される。
• 地下の岩盤力学原理を把握し、それを適用することで適切な設計を行うことができる。
• 施工のための必要条件を満足するために、岩盤の掘削と支保工の設計が行われなければならない。