章施工上生じやすい欠陥とその防止対策 良い配合...1...
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1
8章 施工上生じやすい欠陥とその防止対策
8.1 概説8.2 豆板・空洞,水あばた・砂目・気泡8.3 型枠接触面の硬化不良8.4 ひび割れ8.5 コールドジョイント8.6 表面の凍結8.7 配筋の乱れ
◇良質な骨材の使用◇良質なセメント使用◇適切なセメントの選定◇良質な混和剤の使用◇良質な混和材の使用
良いコンクリートを造るには
◇単位水量を少なく◇水セメントを小さく◇適切な空気量◇適切なワーカビリティー
良い配合
良いコンクリート
①乾燥収縮②温度応力③ブリ-ディング
①塩害②アルカリシリカ反応
◇材料分離のない打込み◇十分な締固め◇十分な養生◇打継目の適切な処理◇強度・スランプ・空気量等の管理
※良い施工
ひび割れ等欠陥のないコンクリート
※
運搬・打込み・締固め・養生等施工
良い材料
施工上の欠陥による構造物の耐久性への影響
鋼材の腐食による阻害要因・限界幅を超えたひび割れ・中性化・塩害コンクリートの劣化による阻害要因・凍害・化学的侵食・アルカリシリカ反応初期ひび割れによる阻害要因・セメントの水和に起因するひび割れ・収縮性(乾燥収縮・自己収縮)使用性に影響を与える阻害要因・水密性・耐火性
引張側
圧縮側
鉄筋
鉄筋コンクリート
錆びる(酸化作用)
コンクリート強アルカリ
防ぐ
2
コンクリートの欠陥と腐食の悪循環
コンクリート内侵入二酸化炭素 塩化物イオン
中性化 不動態膜の破壊
鉄筋の腐食
ひび割れ等欠陥の進行
酸素 ・ 水
ひび割れ等欠陥
コンクリート構造物
耐久性を阻害する
酸素 ・ 水
酸素・水 中性化による鉄筋腐食⇒かぶりコンクリートの剥落
中 性 化
重度の塩害による損傷
かぶりコンクリートをはつった状態で、シースがなくなり、PC鋼線が破断しているのが認められる。
塩 害
セメント
細骨材 粗骨材
水
混和剤
アルカリ成分
ある種の骨材
水
反応
膨張性湧出物
コンクリートが太る
コンクリートの内部からひび割れが発生する
安山岩砕石
砕砂等
アルカリシリカ反応
構造物中の鉄筋が切断する事態に及んでいる
鉄筋コンクリート構造物
アルカリシリカ反応
亀甲状白析出物
3
アルカリシリカ反応による橋台のひびわれ
水にぬれやすい部分に亀甲状のひびわれが発生し、白い析出物が見られる。
アルカリシリカ反応 アルカリシリカ反応を抑制する方法
①アルカリシリカ反応性試験(化学法)②アルカリシリカ反応性試験(モルタルバー法)
3.無害と判定される骨材を使用する
2.反応抑制効果がある混合セメントを使用する
1.コンクリート中アルカリ総量を抑制する
高炉セメント・フライアッシュセメント(共にB又はC種)
酸化ナトリウム(Na2O)換算で 3Kg/m3以下
化学法及びモルタルバー法により無害であると確認
生コンを使用する場合は、1.あるいは 2.を優先するのが基本である
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
(施工編 P.295)
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
(施工編 P.295)
4
◇良質な骨材の使用◇良質なセメント使用◇適切なセメントの選定◇良質な混和剤の使用◇良質な混和材の使用
良いコンクリートを造るには
◇単位水量を少なく◇水セメントを小さく◇適切な空気量◇適切なワーカビリティー
良い配合
良いコンクリート
①乾燥収縮②温度応力③ブリ-ディング
①塩害②アルカリシリカ反応
◇材料分離のない打込み◇十分な締固め◇十分な養生◇打継目の適切な処理◇強度・スランプ・空気量等の管理
※良い施工
ひび割れ等欠陥のないコンクリート
※
運搬・打込み・締固め・養生等施工
良い材料
豆 板(ジャンカ)・空 洞
コンクリート締固め不十分
・・・内部振動機が届かない
打ち込み高さ
・・・衝突による材料分離
発生原因
適切なワーカビリティー
打ち込み高さを下げる
・・・縦シュート、ポンプ配管
型枠に投入口
防止策
かぶり、鉄筋間隔
柱、壁、鉄骨の下側
(施工編 P.296)
1.5m
以下
鉄筋、型枠にコンクリートがぶつかり
⇒粗骨材が分離
(縦シュートによる改善)
粗骨材が型枠の隅に集中
隅から中央への打ち込み
コンクリートの打ち込み(施工編 P.296)
ジャンカ(施工編 P.296)
5
長さの短いバイブレータもある 目印を付けてより具体化する
配筋状況によりφ30の細径バイブレータを使用する必要がある
状況に応じて適切に判断して適正化を図ることが重要
施工条件及びバイブレータ台数等で決定するが 50m3/h/ヶ所が標準
バイブレータ標準締固め可能量 小型(φ30) :4~8 m3/h
中型(φ40~50):10~15m3/h
大型(φ60) :25~30m3/h
打てる量と打ってもいい量とは異なる
いつもバイブレータはφ50~60の標準型で良い訳ではない
いつも振動体部の長さ以下で打ち込める訳ではない
コンクリートの締め固め 表面気泡・あばた
ブリーディング水の水泡
型枠のたたきすぎ
エントラップドエアー
発生原因
ブリーディングの少ない材料
適切なワーカビリティー
側面はスページング
透水性型枠の使用
1層の打上高さ 40cm程度
防止策
ハンチ(上からの覆う型枠)
(施工編 P.296)
砂目、砂すじ(施工編 P.296)
スページング
型枠側面に沿って挿入することで気泡が上に逃げる。
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透水性型枠の原理 透水性型枠
透水性型枠を使用した例 水分蒸発率とモルタル明度
コンクリートが密実 ⇒ 濃い灰色
型枠面の硬化不良
① 先天的原因
溶出成分(リグニン・糖分)を有する木材② 後天的原因
長時間の光照射・空中暴露腐食菌による食害
型枠接触面の硬化不良防止
表面樹脂塗装合板の使用硬化不良を起こさない型枠の使用直射日光からの型枠材保護
発生原因
防止策
(施工編 P.297)
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
7
◎主として施工後(硬化後)に生ずるひび割れ
ひび割れ 乾燥収縮
温度応力
自己収縮
対策 ① 設計における対策
② 材料・配合における対策
③ 施工における対策
自己収縮 ; 温度変化、外力、水分の逸散等によるものではなく、セメントの水和の進行のみに起因する収縮である
乾燥収縮 ; コンクリートの乾燥に伴う収縮である
コンクリートの収縮 (施工編 P.298)
◇良質な骨材の使用◇良質なセメント使用◇適切なセメントの選定◇良質な混和剤の使用◇良質な混和材の使用
良いコンクリートを造るには
◇単位水量を少なく◇水セメントを小さく◇適切な空気量◇適切なワーカビリティー
良い配合
良いコンクリート
①乾燥収縮②温度応力③ブリ-ディング
①塩害②アルカリシリカ反応
◇材料分離のない打込み◇十分な締固め◇十分な養生◇打継目の適切な処理◇強度・スランプ・空気量等の管理
※良い施工
ひび割れ等欠陥のないコンクリート
※
運搬・打込み・締固め・養生等施工
良い材料
乾燥収縮に起因するひび割れ
ひび割れ発生・・・コンクリート打ち込み後2,3ヶ月~半年
収縮量は材令1年で80%~90%
コンクリートの骨組みと水
コンクリートは水がないと固まらない
コンクリートは水が多いと弱くなる
コンクリートが固まるための水の量加える水の25%程度
コンクリートの中に残った水が悪さする
8
収縮後の長さのつじつま
をひび割れが埋める[α1+α2 ≒ ひび割れ幅の合計] しかし, コンクリートには伸び性能や時間と共に変化する性質・クリープなどの性質がある養生等の施工を きっちりすれば抑制することができる
α1 α2外部拘束
新コンクリート
既設コンクリート
収縮後
乾燥収縮の起因するひび割れ
拘束がないとひび割れは発生しない
拘束があるとひび割れが発生する
概 念
解析(温度解析+自己収縮)を行い体積変化・応力を求め ひび割れ指数で判断
温度上がる 膨張
温度下がる 収縮
セメントの水和による発熱・自己収縮
コンクリートの体積変化
セメントの水和に起因するひび割れ
コンクリートに引張応力が発生
コンクリートにひび割れ発生
(施工編 P.204)
温度応力の場合
(施工編 P.299)
セメントの水和に起因するひび割れ 温度応力によるひび割れ発生の概念(施工編 P.299)
9
セメントの水和に起因するひび割れ制御対策
対策の基本(主として 温度応力)① コンクリートの温度上昇を小さくする② 発生応力を小さくする③ 発生応力に対して抵抗可能な構造物にする
配 合 上
打設時期・時間帯
打 込 み 温 度
発熱量の少ないセメント使用
単位セメント量の低減
三成分系セメント
高ビーライト系セメント
良質な混和剤使用
スランプを小さく粗骨材の最大寸法を大きく細骨材率を小さく
夏期の打込みを避ける
夏期は日中を避ける
打込み温度を低くする プ レ ク ー リ ン グ
(施工編 P.299)
打込み間隔を短くする(新旧コンクリート)
フ ゙ロ ック割・リ フト高 適切なブロック割・リフト高 外部拘束が大の場合ブロック・リフトを小さく
養 生期 間
方 法
十 分 長 く
湿 潤 養 生
保温性の良い型枠・上面覆いひ び 割 れ 制 御
制 御 鉄 筋 の 配 置
伸縮目地・誘発目地
プレストレスの導入抵 抗 力 付 加
膨張剤によるケミカルプレストレス
機械的プレストレス
パイプクーリング温度上昇を制御する打 込 み
(施工編 P.299)
配合における対策
配合 単位水量を少なく 混和剤の利用
①乾燥収縮 収縮要因(単位水量)の低減
②自己収縮③温度応力
収縮要因(セメント)の低減単位水量を低減させ単位セメント量を低減する
④水密性 単位水量の低減によるブリーディングの抑止単位水量の低減により、ブリーディングの発生による毛細管組織の生成を抑止する
微細な気泡の連行混和剤を利用して微細な独立気泡(エントレインドエア)を連行し残存自由水の凍結による体積増加による膨張圧を緩和する
⑤凍結融解
同一流動性時の単位水量
220
202194
176
0
50
100
150
200
250
1 2 3 4
混和剤種類
単位水量
混和剤無し 混和剤(AE剤) 混和剤(AE減水剤) 混和剤(高性能AE減水剤)
6%以上 10%以上 18%以上
混和剤とは・・・単位水量を増加させることなくワーカビリティーが改善できるので耐久性と施工性の向上を両立させることができる
混和剤の効果
172
10
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
コールドジョイント
コールドジョイント・・・コンクリートが一体化していない不連続面
写真8.5.1 コールドジョイント
(施工編 P.302)
コールドジョイント コールドジョイント
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材料分離
打込み・締固め
締固め不良
①打込み高さ
②バイブレータのかけ方
③型枠や鉄筋等に衝突させない
①バイブレータのかけ方
①まっすぐ差込む②ゆっくり差込む③ゆっくり引抜く
振動体径の10倍程度以下
引抜き穴が後に残らない
5~15秒
(施工編 P.302)打込み方法 材料分離を避ける方法
コールドジョイント発生の原因
① 下層コンクリートの凝結性状
(プロクター貫入抵抗値)
② 打重ね時間間隔
③ 上・下層間コンクリートの処理方法
材料・配合
環境条件
施工条件
コールドジョイント:連続してコンクリートを打込む場合,後先
のコンクリートが完全に一体化していない施工不良による継目
原 因
ある時期を過ぎれば,レイタンス処理・打継目処理が必要
(施工編 P.302)
◎その他施工上の注意事項
⇒鉄筋に触れさせてはいけない
①鉄筋は硬化の始まったコンクリート中に連続しており、振動を与えることにより鉄筋の周りにひび割れを発生させる。
②バイブレータ故障の原因にもなる。
2.5時間25℃以下
2.0時間25℃を超える
許容打重ね時間間隔外気温
コンクリート標準示方書における許容打重ね時間間隔の標準
コンクリートを練混ぜ始めてから下層のコンクリートの打ち込みが完了した後,静置時間をはさんで上層のコンクリートが打ち込まれるまでの時間
(施工編 P.302)
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コンクリートの凝結性状
プロクター貫入試験以外の現地確認方法
S式 鉄筋の貫入
沈下・ブリーディングによるひび割れ(施工編 P.300)
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
支保工の沈下・型枠の変形によるひび割れ
①支保工の圧縮変形・たわみ ; 強度計算
②基礎の沈下 ; 適切な分散処置
③継手・接続部のなじみ なじみ量を推定
⇒鋼材と鋼材 0.5~1.0 mm/ヵ所鋼材と木材 1~2 mm/ヵ所
木材と木材 2~4 mm/ヵ所
適切な上げ越し
打込み順序 多径間の場合の打込み順序
(施工編 P.300)
13
①適切な型枠締付け金物を選定し、きっちり締め付ける。
②適切な順序・速度を選定し、過大な側圧・偏圧を与えない。
⇒流動化コンクリート、高流動コンクリートの場合特に注意が必要
⇒打込み速度が速い場合
①側圧が過大になる
②ブリーディングが多くなる
③空気を包み、抜けにくい
型枠の変形(施工編 P.301)
振動や荷重
①振動によるひび割れ
ⅰ)硬化過程のコンクリートに対する振動
ⅱ)型枠の剛性が小さいことによる振動の影響
②荷重によるひび割れ
ⅰ)強度が十分発現していないコンクリートへの載荷
原因を取り除く
振動下でコンクリートを打継ぎした場合の構造物に関連する問題
①コンクリート強度に及ぼす影響
②鉄筋の付着強度に与える影響
③打継目に与える影響
(施工編 P.301)
表面の凍結
初期当該の発生原因
・硬化していないコンクリートが凍結
⇒ コンクリート内の自由水が膨張
防止対策
①シート等での養生
②投光器等での給熱
③木製形枠の使用
④コンクリートの打込み温度を高く
⑤早強セメント、単位水量の減少
(施工編 P.303) 主として施工に起因したひび割れの対策
適切な 湿潤養生 が決めてである
材齢(日)
28 90714 180
圧縮強度(N/mm2)
40
35
30
25
20
15
10
5
14
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
材 料 分 離
締 固 め 不 良
沈 下 ・ フ ゙ リ ー テ ゙ ィ ン ク ゙
ゆ き わ た り不 良
砂 目
支 保 工 沈 下
気 泡
空 洞
ひび割れ型 枠 の 変 形
型 枠 面 不 良
コ ー ル ト ゙ シ ゙ ョ イ ン ト
豆 板
打 重 ね 不 良
硬 化 不 良
施 工
※ 主として施工中に生じる欠陥
※ 主として施工後に生じる欠陥
単 位 水 量 大
打 込 み 順 序
振 動 ・ 荷 重
自 己 収 縮
温 度 応 力
乾 燥 収 縮
セ メ ン ト 量 大
図8.1.1 施工中に生じる欠陥と原因
配 合
養 生 不 足
急 激 な 乾 燥
初 期 凍 結
施工中に生じる欠陥と原因
設計による要因
ラーメン高架橋の鉄筋組立
柱、地中梁、杭の接合部鉄筋組立の全景
杭、地中梁の鉄筋が干渉して、柱の鉄筋位置が移動する。
柱の配筋の精度
スペーサーは 3個以上/m2 ⇒施工誤差を低減
かぶりには、施工誤差を考慮
設計では、配筋を詳細図で確認し、余裕ある鉄筋配置とする。
スペーサーと施工誤差
15
設計での改善例
一般的な高架橋
設計での改善例
設計での改善例
鉄筋が干渉
コンクリートの充填性
設計での改善例
現在施工中の高架橋