盛岡市町内会・自治会協働推進計画 -...

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盛岡市町内会・自治会協働推進計画 平成 27 年度~32 年度 ~地域の力を 盛岡のまちづくりにつなげよう~ 平成 27 年3月 盛岡市

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盛岡市町内会・自治会協働推進計画

平成 27 年度~32 年度

~地域の力を 盛岡のまちづくりにつなげよう~

平成 27 年3月

盛岡市

.

町内会・自治会は,それぞれ地域の個性を生かしながら,市民の暮らしに最

も身近な分野で公共的な役割を担ってきたほか,地域住民同士の親睦活動など

を通じて,住みよい地域づくりを進めてきました。

また,市にとって,町内会・自治会は,市民協働のまちづくりを進める上で,

なくてはならない大切なパートナーでもあります。

この「盛岡市町内会・自治会協働推進計画」は,平成 26 年3月に策定した

「盛岡市市民協働推進指針」に掲げる基本方針に基づき,町内会・自治会の自

律性を尊重する原則を踏まえながら,町内会・自治会等の活動に対する具体的

な市の支援策について定めたものです。

未来に向かって,盛岡が盛岡らしく在り続けるために,地域の力を盛岡のま

ちづくりにつなげてまいりましょう。

平成 27年3月

盛岡市長 谷 藤 裕 明

地域の力を

盛岡のまちづくりに

つなげよう

第 1章 計画の基本的事項

1 計画策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2 計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

1 計画策定の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

(1) 合併による都市の成長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

(2) 東日本大震災と地域の絆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

(3) 国体を契機とした市民活動の伸展・・・・・・・・・・・・・・・3

2 町内会・自治会の現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

(1) 現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

(2) 課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

第3章 計画の基本理念

1 計画の基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

2 原則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

3 各主体の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16

第4章 施策の方向性と具体的な取組

1 制度の充実と取組の強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

2 拠点機能等の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

3 職員の意識改革と能力開発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

4 市民意識の醸成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25

第5章 計画の推進に向けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27

(参考資料)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

目 次

第1章 計画の基本的事項

1

盛岡市は,市民協働を推進していくための支援のあり方や市の協働に関する施策

の方向性を定めるとともに,市民等と市,それぞれの役割を明らかにし,共通した

認識のもとで市民協働によるまちづくりを進めることを目的として,平成26年3月

に「市民協働推進指針」を策定しました。

指針の中では,町内会・自治会との協働に係る現状と課題を整理した上で,町内

会・自治会などの地縁団体の役割を明らかにするとともに,基本方針として,制度

の充実と取組の強化や拠点機能の充実などを掲げています。

盛岡市町内会・自治会協働推進計画は,指針に掲げる基本方針に基づき,町内

会・自治会の自律性を尊重する原則を踏まえながら,これらの団体が持続的な活動

展開を行っていくための市の支援策について具体的な取組を定めるものです。

図1:市民協働推進指針に基づく推進計画等の体系

市民協働推進指針

コミュニティ推進地区組織

地域協働推進計画

地縁団体

町内会・自治会

協働推進計画

NPO

NPO活動促進のための基本方針

その他の団体・

企業

協働の推進施策

第1章 計画の基本的事項

1 計画策定の趣旨

第1章 計画の基本的事項

2

本計画の期間は,平成27年度に見直しを行う地域協働推進計画との整合性を図り,

計画期間を平成27年度から平成32年度までの6年間とします。

なお,社会経済情勢の変化や施策の動向を踏まえて,3年経過後に見直しを行いま

す。

平成

26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

新しい総合計画

市民協働推進指針

町内会・自治会

協働推進計画

地域協働推進計画

NPO活動促進のための

基本方針

企業との協働推進施策

2 計画の期間

( 毎 年 , ロ ー リ ン グ に よ り 見 直 し )

(第一次)

見直し

(必要に応じ見直し)

(第二次)

(推進施策の検討・実施)

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

3

(1) 合併による都市の成長

本市は,1992年(平成4)に旧都南村を,また2006年(平成18)には旧玉山村

を編入し,人口30万人の都市として新たな飛躍を目指しスタートを切りました。

それぞれの地域で進められてきた特色あるまちづくりは,合併後においても引

き継がれており,旧都南村における自治公民館を中心とした活発な社会教育活動

や,旧玉山村における集落単位の自治会組織による「結い」の精神が息づくきめ

細かな地域活動の展開などの取組が進められています。

(市民協働推進指針6ページより)

(2) 東日本大震災と地域の“絆”

これまでも災害時には、公的な救助や支援活動である「公助」が行われるまで

の間,自らの身を守る「自助」,地域の中で助け合う「共助」により,被害を軽

減する取組は行われていましたが,とりわけ「共助」については,日常的に地域

内のコミュニケーションが図られてこそ,いざという時の活動に結びつくものと

いわれています。

東日本大震災というかつてない大災害を経験し,市民の防災意識の高まりとと

もに,日常的な安心・安全なまちづくりの取組,地域住民が互いに関心を持ち協

力し合う「共助」の大切さが改めて認識されています。

(市民協働推進指針9ページより)

さらに,2013年(平成25)8月の大雨洪水及び同年9月の台風18号による水害,

2014年(平成26)4月に発生した玉山区の林野火災など大きな災害が連続し,災

害時における「共助」の重要性について,さらに強く認識させられることとなり

ました。

(3) 国体を契機とした市民活動の伸展

2016年(平成28)には,第71回国民体育大会「希望郷いわて国体」が開催

(「希望郷いわて大会」併催)され,本市においても県内最多の10競技14種目が

行われる予定となっています。

1970年(昭和45)の岩手国体においては,本市が主会場となり,市民と市が

一体となって大会を盛り上げ大成功に導きましたが,このことは,市民総参加

による盛岡のまちづくりの輝かしい成果であり,大きな節目となる出来事でも

ありました。

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

1 計画策定の背景

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

4

実測値

推計値

46年ぶりの開催となる国体は,東日本大震災からの復興のシンボルと位置づ

けられており,先の岩手国体で発揮した市民協働の力をさらに発展させ,多様

な主体の参画と連携により取組を進めることで,地域の一体感や活力の醸成に

つながっていくことが期待されます。

(市民協働推進指針10ページより)

(1) 現状

ア 本市の人口,世帯数,高齢化率の現状及び今後の推移

少子高齢・人口減少社会を迎え,町内会・自治会においては役員の高齢化や担

い手不足,会員の減少などが課題となってきています。

市が平成26年5月にまとめた「盛岡市の人口の推移と将来推計」によると,本

市の人口(グラフ1)は,平成27年の297,047人から10年後の平成37年には5.1%

減の281,820人に,また,世帯数(グラフ2)は,平成27年の126,528世帯から10

年後の平成37年には2.5%減の123,423世帯になると予想されています。

また,高齢化率※(グラフ3)は,平成27年の25.0%から5年後の平成32年に

は27.8%,さらに10年後の平成37年になると30.0%となり,10年間で5.0%増加

すると予想されています。

※高齢化率:人口に占める,65歳以上の人口の割合

グラフ1:盛岡市の人口の推移 単位=人

資料:企画調整課(平成26年5月)

287,312

292,632

300,723

302,857

300,746

298,348

297,047

290,455

281,820

271,739

260,458

247,898

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52

2 町内会・自治会の現状と課題

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

5

実測値

推計値

グラフ2:盛岡市の世帯数の推移 単位=世帯

資料:企画調整課(平成26年5月)

グラフ3:盛岡市の年齢別人口割合の推移 単位=%

資料:企画調整課(平成26年5月)

97,643

103,919

112,913

119,040

118,989

124,839

126,528

125,378

123,423

120,318

115,934

110,574

60,000

70,000

80,000

90,000

100,000

110,000

120,000

130,000

140,000

S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52

22.0 19.4 17.3 15.2 14.1 13.1 12.5 11.5 10.6 10.0 9.6 9.4

69.5 70.1 69.6 68.7 67.0 65.3 62.5 60.6 59.4 58.1 56.5 54.0

8.5 10.5 13.1 16.0

18.9 21.6

25.0

27.8 30.0

31.9 33.8

36.6

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52

0~14歳 15~64歳 65歳以上

おききしました!①

~郊外の住宅地にある黒石野パークタウン町内会の事例~

黒石野パークタウン町内会の役員任期は2年ですが,三役(会長・副会長・監

事),理事とも「可能な限り再任を行わない」ことにしています。

これにより,誰もが公平に役員としての業務を担う必要があるといった意識が住

民に根付き,協力体制が生まれています。

また業務の手引書を作成して役員同士で引き継いでおり,役員になることへの不

安感の解消にもつながっています。

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

6

イ 町内会・自治会数及び加入率

本市の町内会・自治会加入率(表1)は88.5%であり,全国の都市,中核市いず

れとの比較(表2)においても,概ね上位3分の1以内に位置しています。また,

東北6県の県庁所在地と比較(表3)しても,本市の加入率は山形市に次いで2

番目となっています。

さらに,市が町内会・自治会に聴き取り調査をしたところ,戸建住宅の世帯の

加入率はほぼ100%となっている一方で,アパート・マンション世帯の加入率は

80%程度にとどまっている実態が明らかとなりました。

表1:本市の町内会・自治会の数及び加入率等

盛岡地域 玉山区 合計

町内会・自治会の数 344 39 383

加入率(%) 88.4 92.6 88.5

本市の世帯数※ 126,180 4,120 130,300

町内会・自治会への

加入世帯数※ 111,511 3,817 115,328

世帯数:推計人口(盛岡地域:平成26年6月1日現在,玉山区:平成26年1月1日現在)

加入世帯数:盛岡市町内会連合会会員名簿(平成26年5月31日現在)及び玉山区自治会連

絡協議会推計資料(平成26年1月1日現在) を引用,盛岡市町内会連合会に

未加入の町内会・自治会については聴き取り

表2:全国の都市における町内会・自治会の加入率 N=507,単位=%

都市分類

(有効回答数)

選択肢

一般市

(266)

特例市

(25)

中核市

(26)

政令指

定都市

(14)

特別区

(10)

(341)

50%未満 6.4 0.0 7.7 0.0 10.0 5.9

50%以上 60%未満 6.4 12.0 7.7 7.1 50.0 8.2

60%以上 70%未満 15.8 28.0 19.2 14.3 40.0 17.6

70%以上 80%未満 34.2 32.0 30.8 35.7 0.0 32.8

80%以上 90%未満 25.2 20.0 23.1 28.6 0.0 24.0

90%以上 100%未満 11.3 8.0 11.5 14.3 0.0 10.9

100% 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.6

公益財団法人日本都市センター

「地域コミュニティと行政の新しい関係づくり」(平成26年)から

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

7

表3:東北6県の県庁所在地の町内会・自治会の加入率 単位=%

都市名

(調査年度)

盛岡市

(H26)

青森市

(H26)

秋田市

(H25)

仙台市

(H26)

福島市

(H26)

山形市

(H25)

加入率 88.5 72.0 81.5 81.9 78.7 89.0

各市の公式ホームページ及び電話聴き取り

ウ 町内会・自治会の運営状況

市内30のコミュニティ地区で,隔年に開催している「まちづくり懇談会」にお

いては,町内会・自治会の運営について多くの懇談事項(表4)が出されており,

この問題への関心の高さがうかがえます。

一方,もりおかNPO連絡協議会が市内の町内会・自治会を対象として平成25

年に行ったアンケート結果(表5,表6)によれば,「町内会活動に関わろうと

する住民が少ない」「役員の仕事が多いため敬遠される」「一部の役員に業務が集

中している」などの回答があり,役員の担い手不足の悩みが伝わるものとなって

います。

本計画策定に当たって,34の町内会・自治会からも聴き取り調査を行いました

が,平成25年に行ったアンケート結果と傾向にほとんど変化がないことがわかり

ました。

また,町内会・自治会の会長を担っている女性は19人で,全体の約5%程度に

とどまっています。

表4:平成26年度まちづくり懇談会における懇談事項

(a) 町内会・自治会への加入について

懇談内容 市の回答

○自治会はあくまで任意加入

だが,民間の賃貸アパートは

管理組合のような入居者から

なる組織もなく,特に単身者

が多く入るアパートは自治会

加入促進が困難となってい

る。

加入促進を図る方策につい

て市や市町連と一緒に考えた

い。

○市では,転入者に対し窓口で町内会・自治会へ

の加入に関するチラシを配付しているが,任意団

体という観点から,お願いにとどまっている。

○アパートのオーナー及び住宅管理業者が町内

会・自治会費を家賃に含めて徴収し,町内会・自

治会への加入率を高めている例がある。

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

8

(b) 役員等の担い手について

懇談内容 市の回答

○街灯電気料の支払事務の軽

減など一部,町内会業務の見

直しはあるが高齢化・役員の

担い手不足は解消されていな

い。

○町内会・自治会の役員の事務負担を軽減するこ

とが,役員の担い手不足解消の一つと考えてお

り,施策ごとに手続きが必要な現在の補助制度を

見直し,新たな総合補助制度を創設することを検

討している。

(c) 町内会・自治会との協働について

懇談内容 市の回答

○平成26年度市政推進懇談会

における市民部の重点施策

「市と町内会・自治会との役

割の見直し」について,具体

的にどのような支援策を考え

ているか。

○町内会・自治会の課題は必ずしも共通ではなく,

地域ごとに異なっている。地域と行政の役割分担の

見直しについては,町内会・自治会から推薦をいた

だく非常勤職員制度の見直し,総合的な補助制度の

創設,市民協働や市との連絡調整などを行う拠点を

公民館等へ設置することなどを検討している。

(d) 町内会への市職員の配置について

懇談内容 市の回答

○市と町内会の協働推進を図

る上で,市職員を各町内会・

自治会に配置し,町内会活動

の一部を担うことはできない

か。

○全ての町内会・自治会へ担当者を配置すること

は,町内会・自治会の自立の観点から,考えてい

ない。

○広く地域活動を支援する体制として,公民館等

を支援職員を配置した拠点施設とすることについ

て検討していく。

表5:役員の担い手不足について N=334,単位=%

項目 度数 割合

町内会活動に関わろうとする住民が少ない 64 36.0

役員の仕事が多いために敬遠される 54 30.3

役員として適当な世代の住民がいない(引き継ぐ世代がいない) 37 20.8

当町内会では問題はない 5 2.8

他の役職に就いているため 8 4.5

無回答 10 5.6

合計 178 100.0

もりおかNPO連絡協議会「盛岡市町内会・自治会のアンケート」(平成25年)から

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

9

表6:町内会組織について日頃感じていること N=334,単位=%

項目 度数 割合

一部の役員に業務が集中している 73 41.0

特に問題はない 35 19.7

住民の協力が得られず,役員だけでは町内会運営が困難になってき

ている

29 16.3

役員間の連携が困難になっている 10 5.6

行事が以前から引き継がれているもので,住民のニーズに即してい

ない

8 4.5

以前から引き継がれている組織で,現在の実態に即していない 7 3.9

班長との意思の疎通がとれていない 4 2.2

その他 12 6.7

合計 178 100.0

もりおかNPO連絡協議会

「盛岡市町内会・自治会のアンケート」(平成25年)から

おききしました!② ~マンションなど集合住宅が多い青山三丁目自治会

の事例~

単身世帯や学生など,そこの地域に長く住むことを前提にしていない住民が比較的

多い集合住宅の場合,町内会・自治会への加入そのものへの協力を得られないという

事例を多く耳にします。

青山三丁目自治会では,マンションが建設されることが分かった段階で売主に申し

入れを行い,入居者の町内会への加入と管理組合による町内会費のとりまとめ・納入

の協力を依頼しています。また宅地開発により,ある程度まとまって住宅が建設され

る場合も,開発業者に対して,住宅購入者が町内会に加入するよう協力を依頼してい

ます。

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

10

エ 町内会・自治会と市の協働

町内会・自治会は,地域の安全・安心を守る活動や住民同士の親睦を深める活

動が自主的に行われており,これらに対して,市は必要に応じた支援を行ってい

ます。

また,市が行う施策のほとんどが,町内会・自治会の理解・協力のもとに進め

られており,さまざまな形で連携を深めながらまちづくりを進めています。

(市民協働推進指針26ページより)

表7は,現在,町内会・自治会と市が協力して行っている事業について,それ

ぞれの役割をまとめたものです。

また,表8は,町内会・自治会に対して支払っている主な補助金・謝礼金の一

覧です。

表7:町内会・自治会と市が協力して行っている事業とその役割

№ 活動 町内会・自治会の役割 市の役割

1 自主防災活動

自主防災組織を結成し,防災訓

練や講座の開催を通じた,地域

住民の意識啓発

防災用の資器材の配付や

専門家の派遣

2 回覧板による

情報の伝達

回覧板を活用した住民への情報

伝達 市政情報の伝達

3 公衆街路灯の

設置・管理

防犯灯が必要な場所の把握と,

設置及び日常的な維持管理

夜間の通行の安全確保の

ため,設置及び修繕費,

電気料への補助

4 公民館活動 自治公民館の維持管理と自治公

民館を活用した講座等の開催

自治公民館の整備,公民

館活動に対する補助,講

座の講師等専門家の派遣

5 防犯活動

通学路における子どもの見守り

活動や,夜間の交通安全の呼び

かけ

防犯活動に関する施策の

策定,人材育成及び防犯

パトロール用品の配付

6 子どもの教育

世代を超えた活動・交流事業を

通じ,地域で子どもを守り,育

てる

総合的な子どもの教育

ごみ集積場所

の整備・維持

管理

ごみ集積場所やストックヤード

などが必要な場所の把握と,設

置及び環境美化に配慮した維持

管理

集積場所設置,環境美化

活動に対する補助

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

11

№ 活動 町内会・自治会の役割 市の役割

災害時におけ

る要援護者の

支援活動

平常時から,災害のときに手助

けを必要とする住民の把握と,

災害時の安否確認や避難誘導

災害時の支援活動に活用

いただくため,市との協

定による要援護者情報の

提供

9 除雪・排雪活

除雪機貸出制度等を活用した除

雪や排雪,凍結防止剤の散布に

よる通行の確保

市道などの主要道路にお

ける除雪,排雪,凍結防

止剤の散布による通行の

確保

10 公園・街路樹

の管理 身近な公園等の維持管理 管理に対する謝礼金交付

表8:町内会・自治会等に対する主な補助金・謝礼金

№ 名称 内容

1 広報配布に対する謝礼金 「広報もりおか」を配布する場合,配布部

数に応じて謝礼金を交付

2 街灯設置費補助金 街路灯の新設・修繕を行う場合,経費の一

部を補助

3 公衆街路灯電気料給付事業 街路灯の電気料を負担する場合に補助金を

交付

4 自治公民館活動等補助金

管理運営している自治公民館で公民館活動

を行う場合,経費の一部を補助(玉山区を

除く)

5 盛岡市子ども会育成費補助金

子ども会の育成会,世話人会等が子ども会

活動の指導及び援助を行う場合に要する経

費に対し,予算の範囲内で補助金を交付

(玉山区を除く)

6 ごみ減量資源再利用促進等

事業補助金

ごみ減量や資源再利用の促進等につながる

事業を行う場合,経費の一部を補助

7 公園等管理謝礼金・

街路樹管理謝礼金

公園や街路樹を管理する場合,面積等に応

じて謝礼金を交付

8 盛岡市自治会運営費補助金 玉山区の自治会活動に要する経費に,補助

金を交付

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

12

(2) 課題

ア 役員の担い手不足

町内会・自治会において,役員の後継者を探すのが難しくなっているという問

題があります。

町内会・自治会への聴き取り調査によると,役員を長年務める熱心な方が多い

いくつかの町内会・自治会では,「意欲がある人に役員となってもらうため,輪

番制を採用しない方針をとっているが,定年退職するまでは声を掛けづらく,人

選に苦労している」というお話をお聞きします。

一方,女性はさまざまな形で町内会・自治会の運営に携わっていますが,町内

会・自治会長となっている割合が低いことから,役員の担い手不足を解消するた

めには,男女を問わずリーダーを務めることができるような市民意識の醸成を進

めていく必要があります。

また,役員のなり手が少ないのは,業務負担が大きいことも一因であるため,

現役世代や女性も役員を担うことができるように負担の軽減を図るほか,地域活

動に対する市の支援機能をさらに充実させる必要があると考えます。

イ アパート・マンション等の世帯の加入率の低迷

賃貸のアパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる世帯の加入率は,戸

建住宅に比べて低いという問題があります。

聴き取り調査では,分譲マンションに比べ,賃貸アパート・マンションは単

身者が住む割合が多く,町内会活動へ参加する機会が少ないため,理解や関心

が薄く,加入を拒否されることが多いというお話を伺いました。

また,マンション世帯は,数年で転勤する方や,地域との関わりを避ける気

持ちが強い方が入居している場合があり,勧誘してもなかなか加入してくれな

いというお話も伺いました。

これまでも市はアパート・マンション等の建築申請者に対して,町内会・自治

会への加入を呼びかけるチラシを配付するなどしてきましたが,今後は町内会・

自治会と連名で加入を依頼するなどの対策が必要であると考えます。

ウ 町内会・自治会活動の活性化

聴き取り調査やアンケート結果によれば,町内会・自治会活動への参加者数

の減少や高齢化,固定化など,活動が停滞しているという問題を抱えている町

内会・自治会があることがわかりました。

市は,町内会・自治会に対して,活動への参加者を増やすため他の団体の先進

的な取組事例について情報提供するなど,市民の意識を醸成する必要があると考

えます。

第2章 計画策定の背景及び町内会・自治会の現状と課題

13

エ 公共的役割を担うことに対する負担感

町内会・自治会への聴き取り調査などにおいて,市から町内会・自治会へ依

頼する業務が多く,市の下請けになっているような感じがするという声が多く

ありました。

さらに,町内会・自治会が行う方が効率的であると考えられる業務も,参加

者の減少や高齢化により,業務を行うことが難しくなってきている実態がある

ようです。

今後,市から町内会・自治会へ依頼している業務内容について,地域の実情に

合わせて見直しを図るほか,地域活動を支援する拠点機能の充実及び活動を支

援する職員の配置など,負担軽減に努める必要があります。

おききしました!③ ~新たに町内会を設立した緑が丘ヒルズ町内会の

事例~

大規模な宅地造成により新しく住宅地が作られ,自分たちで新しく町内会を設立

した緑が丘ヒルズ町内会。居住者の年齢も比較的若く,現役で働く世代が多く住ん

でいます。

町内会の設立前から,ごみ集積所の清掃当番は輪番制で行われていましたが,団

地内の街路灯の維持管理と公民館建設を目的に新しく町内会を設立しました。

夫婦と子どもといった核家族の若い世代が多く,住民同士の交流を促進したい一

方で,町内会活動が負担になり過ぎないよう,必要最小限の活動を心がけて運営さ

れています。

第3章 計画の基本理念

14

本計画の基本理念については,盛岡市市民協働推進指針における基本理念を踏襲

することとします。

市民協働推進指針の基本理念

また,平成37年度を目標年次とする総合計画における施策として「地域コミュニ

ティの維持・活性化」を掲げており,この施策を進めるうえでの「まちづくりの合

言葉」を本計画のキャッチフレーズとし,町内会・自治会との協働の取組を進めて

いくこととします。

本計画のキャッチフレーズ・まちづくりの合言葉

第3章 計画の基本理念

1 計画の基本理念

地域の力を

盛岡のまちづくりにつなげよう

盛岡が盛岡らしく在り続けるために,

さまざまな主体が積極的にまちづくりに参画する

“市民協働”を推進します。

第3章 計画の基本理念

15

市民協働は,市やさまざまな主体が,それぞれ個別に活動するよりも高い成果を

挙げるために,共通の目的に対して,お互いの特性を認識し,尊重しあいながら,

対等な立場で協力して活動することです。

したがって,異なる成立ちやルールを持つ主体同士が協力し合う過程では,さま

ざまな摩擦が生じることも想定されますが,「自主性・自律性の尊重」,「対等・

相互理解」及び「情報の共有」の3原則に基づき行動することにより,強い信頼関

係に基づく市民協働の取組を進めることができます。

(市民協働推進指針23ページより)

この考え方は,本計画においてもそのまま適用します。

2 原則

自主性・自律性の尊重

市民協働に取り組むそれぞ

れの主体が,お互いの自主

性・自律性を尊重します。

対 等 ・ 相 互 理 解

市民協働に取り組むそれぞ

れの主体が,対等な立場に

立ち,お互いを理解し合い

ます。

情 報 の 共 有

市民協働に取り組むそれぞ

れの主体が,お互いが持つ

情報を共有します。

第3章 計画の基本理念

16

市民協働推進指針から,ここでは本計画に関係が深い町内会・自治会と市の役割

に限定して示します。

(1) 市の役割

市は,これまで行ってきた市民協働による事業の実績を踏まえながら,さらに協

働によるまちづくりの取組が活発に行われるよう,また,各主体の能力が十分発揮

できるよう,各主体間の連絡・調整などの仕組みづくりや,先進事例の情報収集と

提供,さらには,市民協働に関する提案を積極的に行っていきます。

また,市の意思決定や検討の過程等を積極的に情報公開・情報提供することに

より,市民等との信頼関係の構築に努めます。

(市民協働推進指針 24ページより)

(2) 町内会・自治会の役割

地縁団体は,その地域に生活する住民にとって最も関わりのある組織であり,身

近な社会的サービスの提供を担っています。

例えば,子どもの教育,環境保全,防災や住民の安心安全,伝統文化の継承など,

多岐にわたった取組を通じて,地域の一体感を醸成しています。

(市民協働推進指針 24ページより)

とりわけ,町内会・自治会は,住民の生活に密接な活動を行っていることから,

できるだけ多くの住民が,日ごろから地域での活動に参加し,地域の課題解決に向

けた主体的な取組を展開することが期待されます。

3 各主体の役割

第4章 施策の方向性と具体的な取組

17

市は,町内会・自治会が自律的に活動できるよう,本計画に基づき円滑な事業の実

施を図ります。また,今後6年間で次の取組を行います。

(1) (仮称)協働推進奨励金制度の創設

補助金申請の事務負担を軽減させ,また町内会・自治会にとって効果的な仕

組みとなる,(仮称)協働推進奨励金制度を創設します。

これにより,盛岡地域と玉山区で異なっている町内会・自治会に対する補助

金制度を一元化し,一市二制度の状態を解消します。

No. 取組項目 内 容

1 (仮称)協働推進奨励金制度

の創設

○町内会・自治会の役員の負担軽減を図るた

め,手続きを簡素化する。

○使途の自由度を高める制度設計にする。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

第4章 施策の方向性と具体的な取組

1 制度の充実と取組の強化

新制度の運用

・関係課との協議

・有識者からの意見聴取

・規則の整備

29年度 制度の見直し

30年度 見直し後の制度開始

第4章 施策の方向性と具体的な取組

18

(2) 非常勤職員のあり方の見直し

町内会・自治会と市をつなぐパイプ役として市が委嘱してきた地区担当員の制

度を廃止し,新たな制度を創設します。

また,町内会・自治会と市の役割を見直し,町内会・自治会から推薦を受けて

市が委嘱しているその他の非常勤職員について,あり方の見直しを進めていくこ

ととします。

※ (仮称)地域担当職員

コミュ二ティ推進地区(30地区)ごとに複数の職員を配置し,当面,次の業務を担当します。

①災害時における被災箇所の状況把握及び本部への第一報

②地域協働に係る業務(従前の地域づくり支援員業務)

③コミュニティ地区の総会への出席

④所管課を経ずに要望を受けた場合の所管課への取次ぎ

⑤空き地・空き家等に関する状況把握

No. 取組項目 内 容

2 非常勤職員のあり方

の見直し

○地区担当員制度を廃止し,市及び町内会・自治会が

分担して,新たな役割を担う。

○(仮称)地域担当職員※を配置する。

○その他の非常勤職員について,あり方の見直しを進

める。

工 程

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

(仮称)地域担当職員制度の実施

市民協働推進連絡会議による情報共有

・地区担当員制度の廃止

・職員配置計画の検討

・関係規則等の整備

非常勤職員のあり方の見直し

第4章 施策の方向性と具体的な取組

19

(3) 町内会・自治会活動の活性化に関する条例の研究

市民協働推進指針の基本理念を踏まえ,町内会・自治会の持続的な活動展開の

推進について定める条例について研究します。

No. 取組項目 内 容

町内会・自治会活動

の活性化に関する条

例の研究

○他都市の制定状況を調査する。

○町内会・自治会活動の活性化に関する条例の必要

性・効果等について研究を行う。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

町内会・自治会活動の活性化に関する条例についての調査・研究

おききしました!④

~行事の経費節約と参加者増を実現している御弓町町内会の事例~

御弓町町内会では,毎年行っている運動会の景品を「野菜」にしています。景品

を調達するにあたっては,農家の協力により,町内会役員が収穫作業を行うことを

条件に,無償で提供してもらっています。

また,プログラムに企業広告を掲載しており,1件当たり3千~5千円の広告料

収入を運営費にあてて費用をまかなっています。

参加者の中には,車一杯の野菜を持ち帰る方もおり,これが魅力となって,住民

に人気のある行事になっているとのことです。

第4章 施策の方向性と具体的な取組

20

(4) 町内会・自治会への加入促進

新しく作られた住宅団地やマンション・アパートなどの集合住宅の住民の町内

会・自治会への加入促進を図ります。

No. 取組項目 内 容

4 町内会・自治会への

加入促進

○転入者やアパート・マンションの施工主に対して,

町内会・自治会加入促進チラシを配布する。

○町内会・自治会や連合組織との連携により加入促進

の取組を進める。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

町内会・自治会加入促進チラシの配布

町内会・自治会や連合組織との連携による取組推進

おききしました!⑤

~区域内にはじめてマンションが建てられた仙北一丁目第二町内会の事例~

仙北一丁目第二町内会では毎年春と秋に清掃活動を実施していますが,数年前にでき

たマンションからの参加者は,ほとんどいませんでした。そこで,マンション住民の参

加を促すため,子ども会の繋がりを通じて声掛けをしたところ,ある程度の参加者を増

やすことができました。

次に,できた繋がりを活かしてマンション特有の問題について聴いたところ,停電時

には水道のポンプアップができなくなり各戸が断水するため大変苦労するというお話を

聴くことができました。

そこで,仙北一丁目第二町内会はマンション周辺で停電時にトイレと水道を貸してく

れる家を募集し,応募があった 13軒をマップに記してマンションに全戸配布しまし

た。

マンション管理会社や月例会に出席しているマンションの班長を通して,このような

町内会の活動が伝わったためか,秋の清掃活動にはマンション全世帯の1/3の参加に

つながったとのことで,とても効果があったと感じているそうです。

第4章 施策の方向性と具体的な取組

21

(1) 市民協働推進センターの設置

町内会・自治会活動を支援し,協働による取組を一層推進するための拠点とし

て,「市民協働推進センター」を設置し,町内会・自治会活動や市民協働に関す

る相談・支援体制を構築します。

No. 取組項目 内 容

5 市民協働推進センターの設置

○公民館等に市民活動支援の機能を持たせ,市

民協働推進センターとする。

○市民協働推進センターに,必要に応じて市民

協働推進員※を配置する。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

※市民協働推進員

市民協働推進センターにおいて,町内会・自治会からの相談を受けるほか,市の担当課との連絡調

整,ニーズに合わせた情報提供,団体同士をつなぐなどの支援を行います。

本格実施

・モデル施設での事業開始

(上田・河南公民館)

・関係課・モデル施設との

継続協議

・利用者への意向調査

・利用実績の把握

・付加機能の検討

2 拠点機能等の充実

第4章 施策の方向性と具体的な取組

22

(2) 市の組織の充実

町内会・自治会活動に関する情報共有や市民協働に関する施策の調整等を行う

ため,庁内組織として設置している「市民協働推進連絡会議」において,定期的

な情報共有等を行います。

また,地域担当職員と,関係課とが相互に情報交換・情報共有できる場を設置

します。

No. 取組項目 内 容

6 市の組織の充実

○定期的に「市民協働推進連絡会議」を開催す

る 。

○地域担当職員と関係課の情報共有の場を設置

する。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

市民協働推進連絡会議による情報共有

地域担当職員と関係課との情報共有

おききしました!⑥

~町内会活動のマニュアルを作成している門町内会の事例~

町内会の役員が交代する際には,町内会の様々な運営ノウハウを後任に伝える必

要があるため,なかなか簡単に代えるわけにはいかないという話を伺うことがあり

ます。

門町内会では,役員を1年交代(一部は2年)にしていることから,町内会運営

に支障来たさないように,年間 10種類程度ある行事について,全 26ページに渡

るマニュアルを作成しました。イベントの様子は写真で,机の配置は図で表すな

ど,初めての人が見てもわかりやすいように工夫されており,役員業務の円滑な引

継ぎに役立っています。

第4章 施策の方向性と具体的な取組

23

(1) 職員の意識改革

職員が,町内会・自治会の一員としての自覚と責任を持ちながら,町内会・

自治会活動に積極的に参加する姿勢を持つよう,意識の改革を進めます。

No. 取組項目 内 容

7 職員の意識改革 ○特別研修や階層別研修を実施する。

○地域における活動情報を定期的に提供する。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

3 職員の意識改革と能力開発

職員研修の実施

町内会・自治会活動に関する定期的な情報提供

町内会・自治会活動事例集の活用

第4章 施策の方向性と具体的な取組

24

(2) 職員の能力開発

職員が,常に市民協働の視点を持ちながら事業を進めるための能力,町内会・

自治会とのコミュニケーションを図る能力,町内会・自治会と他の団体をつなぐ

コーディネート能力などを身に付けるため,能力開発の機会を拡充していきます。

No. 取組項目 内 容

8 職員の能力開発

○特別研修や階層別研修において,企画力,コ

ミュニケーション能力,コーディネート能力

を開発する研修を拡充する。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

職員研修内容の拡充

おききしました!⑦

~区画整理により,急激に地区内の住民が増えた河南自治会の場合~

大規模な区画整理により住宅地が新たに形成され,急激に世帯数が増えた河南

自治会では,新たに住むようになった住民に対して,自治会への加入や行事への

参加の呼びかけ,ごみの出し方の周知を行っても,なかなか協力を得られないこ

とが多く,非常に苦労しているとのことでした。

河南自治会長さんは,「古くから住んでいる住民は,自治会活動に参加して当然

という意識を持っていたが,新たに転居してきた方たちはそうとは限らない。こ

れからの自治会活動は,さまざまな考えを持つ住民がいることを前提に,活動し

ていく必要がある」「自治会で取り組むべき優先事項を考えると,地域の子どもの

教育と高齢者対策である。まずはこのことを基本に,活動を展開していきたい」

と話しておられました。

第4章 施策の方向性と具体的な取組

25

(1) 情報の共有化

市民等が町内会・自治会活動や市民協働についての理解を深めるため,先進

的な取組事例などを紹介するほか,事例発表・情報交換の場を設けます。

No. 取組項目 内 容

9 情報の共有化

○定期的に情報紙を発行する。

○盛岡市公式ホームページを充実させる。

○講演会や事例発表・情報交換の場を設置す

る。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

情報紙の発行や盛岡市公式ホームページの充実による情報発信

町内会・自治会活動事例集の作成・配付

4 市民意識の醸成

講演会や事例発表の場の設置

第4章 施策の方向性と具体的な取組

26

(2) 地域活動への参加促進

町内会・自治会活動への参加者や活動の担い手が不足している原因を把握する

ため,市民意識調査を行い,対策を検討します。

また,その活動を牽引することのできるリーダーを育成するため,研修会や講

座等を開催します。

さらに,まちづくり懇談会について,地域の方が市政やまちづくりへの理解と

関心を深めることのできるよう内容を充実させ,地域活動への参加の促進につな

げます。

No. 取組項目 内 容

10 地域活動への参加促進

○市民意識調査を実施する。

○地域リーダー,女性リーダーを対象とした研

修会・講座等を開催する。

○まちづくり懇談会を充実させる。

○町内会・自治会の手引きを発行する。

27年度 28年度 29年度 30年度 31年度 32年度

コミュニティリーダー研修会,講座等の開催

まちづくり懇談会の充実

新たな町内会・自治会の手引きの発行

市民意識調査の実施

第5章 計画の推進に向けて

27

市は,本計画に掲げる施策の推進に向けて,次の取組を行います。

本計画に掲げる施策の効果的な推進を図るために,町内会・自治会をはじめ,地

域活動に関わりをもつ団体など,多様な主体と緊密に連携しながら計画を推進しま

す。

市民協働を進めるに当たり,市は常に市民協働に対する理解が得られるよう努め

るとともに,施策の進捗状況を把握していく必要があります。

このため,推進計画に定める事業について,次に掲げる方法により進行管理を行

い,着実かつ適切に実施されるよう,改善に努めていくこととします。

(1) 市民協働推進連絡会議における進行管理

庁内関係課による市民協働推進連絡会議を随時開催し,全庁的に事業の実

施状況に関する情報共有や調整を行います。

(2) 市民協働推進アドバイザー会議における進行管理

市民協働に知見を有する有識者による市民協働推進アドバイザー会議を定期

的に開催し,市の取組状況について報告し,助言を得るものとします。

(市民協働推進指針 31ページより)

第5章 計画の推進に向けて

2 計画の進行管理

1 計画の推進体制

28

(参考資料)

1 町内会・自治会への取材実績

本計画を策定するにあたり,町内会・自治会活動についてお聞きするとともに,市

が依頼している事務などへの御意見をお伺いするため,下表のとおりの町内会・自治

会の役員の方々に取材を行いました。

表:取材実績一覧

No. 年月日 町内会・自治会等名 場所

1 H26.5.28 猪去自治会 猪去振興センター

2 H26.5.30 西下台町町内会 西下台町公民館

3 H26.6.4 桜台自治会 桜台自治公民館

4 H26.6.5 沢目町内会 沢目公民館

5 H26.6.7 黒石野パークタウン町内会 緑が丘地区活動センター

6 H26.6.9 神子田町町内会 神子田町公民館

7 H26.6.19 中ノ橋通一丁目第一町内会 盛岡市役所

8 H26.7.23 玉山・薮川地区 玉山地区公民館

9 H26.8.5 門町内会 電話取材

10 H26.8.6 つつじが丘自治会 つつじが丘会館

11 H26.8.6 小鳥沢一・二丁目町内会 小鳥沢一・二丁目公民館

12 H26.8.7 日の丸町内会 日陰門サトウビル 4階

13 H26.8.8 本宮七丁目町内会 本宮地区活動センター

14 H26.8.10 宇曽沢会 宇曽沢公民館

15 H26.8.20 上田堤町内会 上田堤公民館

16 H26.8.23 夕顔瀬町第二町内会 夕顔瀬町第二公民館

17 H26.8.23 西鹿渡自治会 西鹿渡自治公民館

18 H26.8.25 中屋敷町内会 中屋敷自治公民館

19 H26.8.27 青山三丁目自治会 青山三丁目公民館

20 H26.9.1 野中自治会 野中自治公民館会議室

21 H26.9.2 仙北三丁目町内会 仙北三丁目公民館

22 H26.9.5 月が丘二丁目町内会 県営備後第一アパート第一集会所

23 H26.9.5 みたけ一丁目町内会 みたけ地区活動センター

24 H26.9.7 清水町第一町内会 馬町会館

25 H26.9.11 御弓町第一町内会 会長宅

26 H26.9.11 巻堀・姫神地区 巻堀地区コミュ二ティセンター

27 H26.9.15 厨川一丁目第二自治会 北厨川児童・老人福祉センター

29

No. 年月日 町内会・自治会等名 場所

28 H26.9.25 前潟自治会 前潟自治会館

29 H26.12.2 天神町町内会 山王老人福祉センター

30 H26.12.4 上堂自治会 上堂第一公民館

31 H26.12.8 松園二丁目町内会 松園二丁目集会所

32 H26.12.18 大沢川原一丁目町内会 ホテル

33 H26.12.21 河南自治会 河南自治公民館

34 H27.1.14 南仙北二・三丁目町内会 小鷹公民館

30

2 市民協働推進アドバイザー設置要領

(平成25年7月31日市長決裁)

改正 平成26年10月1日

(設置)

第1 市が行う市民協働に関し幅広い意見を得るため,市民協働推進アドバイザー(以下

「アドバイザー」という。)を置く。

(役割)

第2 アドバイザーの役割は,次のとおりとする。

(1) 地域協働に関する諸制度の検証に関すること。

(2) 市民協働を推進するための環境の整備に対する助言に関すること。

(3) その他,市民協働に関して市長が必要と認めること。

(アドバイザーの委嘱等)

第3 アドバイザーは,市民協働に関する知識経験を有する者から,市長が委嘱する。

2 アドバイザーの定員は,6人以内とする。

(任期)

第4 アドバイザーの任期は,委嘱をした日から当該年度の末日までとする。

2 アドバイザーに欠員が生じた場合の任期は,前任者の残任期間とする。

(会議)

第5 市長は必要があると認めたときは,アドバイザー全員による会議(以下「会議」と

いう。)を開催することができる。

2 会議は,市長が招集する。

(庶務)

第6 アドバイザーに係る庶務は,市民部市民協働推進課において処理する。

(実施期日)

第7 この要領は,平成25年7月31日から実施する。

改正文(平成26年10月1日)抄

平成26年10月1日から施行する。

市民協働推進アドバイザー名簿(敬称略・五十音順) (平成 27年3月 31日現在)

氏 名 所 属

浅 沼 道 成 もりおかNPO連絡協議会会長

倉 原 宗 孝 岩手県立大学総合政策学部教授

佐々木 由 勝 玉山区自治会連絡協議会会長

林 晶 子 盛岡商工会議所女性会顧問

晴 山 貞 美 盛岡市町内会連合会会長

平 賀 圭 子 特定非営利活動法人参画プランニング・いわて理事長

31

3 策定の経緯

月 日 内 容

平成 26 年

3月 31日 盛岡市市民協働推進指針の策定

7月 28日 庁議(計画の骨子案)

9月1日 第1回盛岡市町内会連合会との懇談会

10 月2日 第1回市民協働推進連絡会議(計画の素案)

10月 27日 政策形成推進会議

10月 30日 第2回盛岡市町内会連合会との懇談会

11 月5日 第 1回盛岡市市民協働推進アドバイザー会議

11 月7日 玉山区自治会連絡協議会との意見交換

11月 13日 市議会総務常任委員会での説明

平成 27年

1月 14日 第2回市民協働推進連絡会議(計画案,総合補助制度)

1月 19日 政策形成推進会議

1月 23日 玉山区地域協議会での説明

2月9日 庁議

2月 16日 市議会全員協議会

2月 20日~

3月 11日 パブリックコメント

3月下旬 市長決裁

≪盛岡市町内会・自治会協働推進計画≫

盛岡市 市民部 市民協働推進課

〒 020-8530 盛岡市内丸 12番2号

電話 019-626-7500(ダイヤルイン)

FAX 019-622-6211

電子メール [email protected]