沖縄県スポーツ関連産業振興戦略 ·...

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沖縄県スポーツ関連産業振興戦略 平成27年3月 沖 縄 県

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Page 1: 沖縄県スポーツ関連産業振興戦略 · ーツ関連産業等の実態の把握、課題の抽出を行うとともに、今後、沖縄県で取り組むべき重点 分野を選定し、スポーツの産業化に向けた戦略をここに構築する。

沖縄県スポーツ関連産業振興戦略

平成27年3月

沖 縄 県

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《 目 次 》

I. スポーツ関連産業振興戦略の概要 .......................................................................... 1

1. 戦略構築の目的 .............................................................................................................. 1 2. 戦略の対象範囲 .............................................................................................................. 1 3. 戦略の期間 ...................................................................................................................... 2 4. 戦略の背景・位置付け ...................................................................................................... 2 5. 戦略構築の考え方 ........................................................................................................... 2

II. 沖縄におけるスポーツ関連産業の現状 ................................................................... 3

1. 日本のスポーツ関連産業を取り巻く環境 ............................................................................ 3 2. 沖縄におけるスポーツ関連産業の状況 .............................................................................. 5 3. これまでの沖縄によるスポーツ関連産業振興に向けた取組 ................................................. 8

III. スポーツ関連産業振興に向けた3つの基本方針 ..................................................... 9

1. 「スポーツアイランド沖縄」実現への貢献 ............................................................................. 9 2. あらゆる産業とスポーツの連携 .......................................................................................... 9 3. 地域経済・雇用への波及効果の創出 ................................................................................ 9

IV. スポーツ関連産業振興に向けたシナリオ策定の前提条件 .................................... 10

1. 新規事業開発の基本的な考え方 .................................................................................... 10 2. 沖縄のビジネス環境 ....................................................................................................... 11

V. スポーツ関連産業振興に向けた8つのシナリオ ..................................................... 14

1. トップスポーツクラブを活用したスポーツ関連産業の活性化 ............................................... 14 2. 沖縄産資源を活用したスポーツ関連食品の開発 .............................................................. 16 3. 健康分野におけるスポーツの活用 ................................................................................... 18 4. スポーツ関連産業の企業誘致 ........................................................................................ 20 5. スポーツ選手・OG/OB によるスクール・コーチング事業 .................................................... 22 6. 国内外観光客を対象としたスポーツツーリズムの基盤強化 ................................................ 24 7. スポーツ施設・空間マネジメントの強化 ............................................................................. 26 8. コーディネート機能の充実によるスポーツ合宿の誘致 ........................................................ 28

VI. シナリオ実現に向けた県の施策 ........................................................................... 30

1. 県の施策ロードマップ ....................................................................................................... 30 2. スポーツ関連産業を担う人材の育成 ............................................................................... 30 3. 新たなビジネスアイデアが生まれる土壌づくり .................................................................... 30 4. スポーツコミッション沖縄によるスポーツビジネスの促進 ..................................................... 31 5. 沖縄が抱える課題の解決に向けた取組 ........................................................................... 31

VII. 戦略の推進体制 ................................................................................................ 31

1. 推進体制 ....................................................................................................................... 31 2. 評価・検証 ..................................................................................................................... 31

資料編 ....................................................................................................................... 33

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I.スポーツ関連産業振興戦略の概要

1.戦略構築の目的

近年沖縄では、プロスポーツチーム等の活躍、スポーツコンベンションの増加及び健康志向

の高まり等、スポーツに関する活動が盛んになっている。

温暖な気候に適したスポーツは人々に精神的豊かさをもたらすとともに、新産業の創出に向

けて利活用すべき地域資源として有望とされており、特にスポーツ関連産業は、観光、健康づく

り・リハビリテーション、ものづくり等既存産業等との連携を強化し、県内企業等によるスポーツビ

ジネスへの積極的な挑戦を促進するとともに、スポーツアイランド沖縄の実現を目指し、スポー

ツの産業化を戦略的に構築する必要がある。

そこで、スポーツ関連産業の振興を通して、スポーツの産業化の戦略構築を図るため、スポ

ーツ関連産業等の実態の把握、課題の抽出を行うとともに、今後、沖縄県で取り組むべき重点

分野を選定し、スポーツの産業化に向けた戦略をここに構築する。

2.戦略の対象範囲

本戦略では、「スポーツ関連産業」の範囲を幅広く捉えており、スポーツ用品やスポーツ施設

といったスポーツに直接的に関わる産業だけでなく、観光、健康づくり・リハビリテーション、もの

づくり等との連携も含めたスポーツに関連する産業全体を広く対象とする。

図表 I-1 スポーツ関連産業の範囲(イメージ図)

(資料)原田宗彦「スポーツ産業論」を参考に三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング作成

食アミューズメント

医 療

ファッション 健 康

観 光

スポーツ施設

空間産業

スポーツサービス

情報産業

スポーツ用品産業

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3.戦略の期間

2020 年に東京で開催される第 32 回オリンピック競技大会及び第 16 回パラリンピック競技大

会(以下「東京オリンピック・パラリンピック」という。)を見据え、本戦略の対象期間は、平成 27 年

度(2015 年度)から平成 32 年度(2020 年度)までの6年間とする。ただし、期間中であっても戦

略の進捗や外部環境の変化等の状況をふまえ、必要に応じて見直すこととする。

4.戦略の背景・位置付け

沖縄県では、平成 25 年3月に「沖縄県スポーツ推進計画」を策定し、スポーツに関する基本

施策と方向性を定め、同計画に基づき、スポーツに関する諸施策を着実に推進している。

同計画では、施策の方向性の一つとして、「スポーツ関連産業の戦略構築」を掲げており、

「観光、医療・リハビリ、ものづくり等の既存産業との連携を強化するとともに、県内企業等による

スポーツビジネスへの積極的な挑戦を促進する等、スポーツアイランド沖縄の形成の一翼を担

う産業として戦略的な育成を図る」こととしている。

本戦略はこうした県の推進計画を受けて構築されたものであり、本戦略の推進は、県の目指

す姿であるスポーツアイランド沖縄の実現につながるものである。

5.戦略構築の考え方

本戦略の構築にあたっては、沖縄のスポーツ関連産業を取り巻く戦略上の課題や機会をふ

まえ、複数のシナリオ(仮説)を設定し、各シナリオの妥当性や効果を検証することで適切なシ

ナリオを選択する手法を用いて検討を進めた。

平成 25 年度は、基礎調査及び検討委員会での議論をふまえてシナリオの作成・選定を行

い、平成 26 年度には有望なシナリオとして選抜されたシナリオをベースとしたモデル事業を実

施し、その効果検証から得た課題等も反映しながら、体系的な戦略を構築している。

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II.沖縄におけるスポーツ関連産業の現状

1.日本のスポーツ関連産業を取り巻く環境

(1)スポーツ関連産業のポテンシャル

スポーツ関連産業のポテンシャル把握のため、その推計市場規模を整理すると、「するスポ

ーツ」(スポーツ用品の購入、スポーツ施設利用・会費・スクール料)の市場規模は1兆 9,776 億

円、「みるスポーツ」(スポーツのスタジアム観戦、スポーツ関連メディア)の市場規模は 9,966 億

円とされている。

こうした「するスポーツ」と「みるスポーツ」といった狭義のスポーツ関連産業だけでも約3兆円

と、その他のレジャー産業と比べても大きな市場があり、これに加えてスポーツツーリズムや健

康関連、ものづくり等に広がる裾野があるとことを鑑みると、非常に大きなポテンシャルを持つ市

場と言える。

図表 II-1 スポーツ関連産業の市場規模(2014 年)

分類 市場種別 市場規模

するスポーツ 施設利用・会費市場 1 兆 2,432 億円

用品購入市場 7,344 億円

みるスポーツ スタジアム観戦市場 7,351 億円

スポーツ関連メディア市場 2,615 億円

計 2 兆 9,742 億円

(注)市場規模は 15~69 歳を対象とした市場。年齢階層別の年間平均支出額×年齢階層別人口×支

出率を市場別に算出して合算。年齢階層別人口は総務省「住民基本台帳に基づく人口」を利用。

(資料)三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング・マクロミル「2014 年スポーツマーケティング基礎調査」

図表 II-2 【参考】その他のレジャー産業の市場規模(2013 年)

分類 市場種別 市場規模

学習・趣味

趣味・創作用品市場(楽器、カメラ、絵

画、園芸等) 1 兆 2,810 億円

学習サービス市場(和洋裁、料理、茶

華道、書道、健康、文化教室等) 7,670 億円

鑑賞レジャー 用品市場(音響機器、テレビ等) 1 兆 7,280 億円

鑑賞市場(映画、演劇、音楽会等) 6,780 億円

娯楽

ゲーム市場(麻雀、ゲームセンター、テ

レビゲーム等)※パチンコは除く 9,420 億円

ギャンブル市場(競馬、競輪、競艇等) 5 兆 3,260 億円

(注)市場規模は各種資料や独自調査に基づく(公財)日本生産性本部による推計値。

(資料)公益財団法人日本生産性本部「レジャー白書 2014」

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(2)今後拡大が見込まれるシニアスポーツ・健康スポーツ市場

日本においてスポーツを行う人の比率は 76.0%(1996 年)から 63.0%(2011 年)と全体では

減少傾向にある。一方、65 歳以上のシニアに限ると 50.4%(1996 年)から 51.4%(2011 年)に

微増しており、シニア層のスポーツ参加の拡大が見込まれる。

また、地域住民のスポーツ・運動の場である社会体育施設は 35,950 カ所(1993 年)から

47,571カ所(2011年)に増加しており、シニア層や健康づくりのためにスポーツに取り組む層の

受け皿の整備が進んでいる。

今後はこうした体育・スポーツ施設の活用を進めながら、シニアのためのスポーツ、健康のた

めのスポーツの市場を取り込んでいくことが求められる。

図表 II-3 スポーツ行動者率の推移(左)・体育施設数の推移(右)

(資料)総務省「平成 23 年社会生活基本調査」、文部科学省「平成 23 年度社会教育調査」

(3)東京オリンピック・パラリンピック開催により期待される巨大な経済効果

2013 年9月に開催された IOC(国際オリンピック委員会)総会において、東京が 2020 年夏

季オリンピック・パラリンピックの開催地に選出された。その経済波及効果は、東京都の推計1に

よれば全国で約2兆 9,600 億円に上るものとされている。

このうち東京都以外の地域での経済波及効果は約1兆 2,900 億円とされており、東京のみな

らず、日本全国に対して大きな経済効果を生むものとされている。

こうした中で、沖縄においても、世界トップレベルのアスリート、多くの外国人観光客が集まる

東京オリンピック・パラリンピックというチャンスを捉え、スポーツキャンプの誘致をはじめ、スポー

ツ関連産業の振興の契機としていくことが求められる。

1 東京都報道発表資料[2012 年 6 月掲載]

(http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/06/20m67800.htm)

76.0%72.2%

65.3%63.0%

50.4% 51.3%

46.6%

51.4%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

1996 2001 2006 2011

総数

65歳以上

(年)

35,950

41,997

46,554 47,321 48,055 47,925 47,571

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

1993 1996 1999 2002 2005 2008 2011

社会体育施設

民間体育施設

(カ所)

(年度)

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2.沖縄におけるスポーツ関連産業の状況

(1)スポーツ関連事業者の立地状況

県内スポーツ関連事業者を分野別に見ると、マリンスポーツ関連が 1,207 事業所(マリンスポ

ーツ体験を提供する宿泊施設を含む)と多数立地しており、沖縄において重要な産業となって

いることが推察される。さらに、一般的なスポーツ施設以外にアウトドア、ゴルフ関連の事業者も

多い。

図表 II-4 分野別スポーツ関連事業者数

(注1)上記の事業所数は「i タウンページ」の該当ジャンルにおける掲載事業所数である。 (注2)事業所は各ジャンルに重複して掲載されている。 (注3)ここでの「屋外遊戯」とは「ゲートボール場」「パターゴルフ場」「乗馬教室」等である。 (資料)NTT タウンページ(株)「i タウンページ」(2015/1/6 確認)

また、地域の特産品や素材を活用したスポーツ・健康関連飲食料品メーカー、スポーツを医

療に活用したスポーツリハビリテーションセンター、スポーツレッスンの企画・運営事業など、さま

ざまなスポーツ関連産業に取り組む事業者等が立地している。

1,207 

293 

283 

219 

190 

135 

126 

39 

28 

17 

12 

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400

マリンスポーツ

アウトドア

スポーツ施設

ゴルフ

スポーツ用品店

フィットネス

武道・格闘技

屋外遊戯

テニス

スポーツ用品製造・卸

サッカー

ウインタースポーツ

(事業所)

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(2)スポーツ施設の立地状況

沖縄では各地域にそれぞれ一定規模以上のスポーツ施設、運動公園が整備されており、県

民がスポーツに参加しやすい環境が整えられている。シニア層をはじめとした県民の健康づくり

に向けて、こうしたスポーツ施設の活用は今後より一層重要になる。

図表 II-5 主なスポーツ施設の立地状況

(資料)沖縄県・財団法人沖縄観光コンベンションビューロー「スポーツコンベンション沖縄 施設ガイド」

【那覇市】

奥武山総合運動公園、沖縄県立武道館

那覇市民体育館那覇市漫湖公園市民庭球場、かんぽレクセンター那覇

那覇市漫湖公園管理事務所

【糸満市】

西崎運動公園みなと公園庭球場、糸満勤労体育センター

近隣公園庭球場、南浜公園ゲートボール場

糸満観光農園(パークゴルフ場有り)

【八重瀬町】

東風平運動公園具志頭運動公園陸上競技場、八重瀬公園多目的広場

具志頭運動公園多目的広場、具志頭社会体育館テニス場

西武プラザ公園多目的広場、八重瀬町営プール

【浦添市】

浦添運動公園浦添中央ゲートボール場、浦添市民テニスコート

伊奈武瀬球場、サン・アビリティーズうらそえ

温水プールまじゅんらんど

【宜野湾市】

宜野湾市海浜公園内

宜野湾勤労者体育センター宜野湾市立グラウンド、宜野湾市民広場

森川公園庭球場、いこいの市民パーク

【沖縄市】

沖縄市コザ運動公園

沖縄県総合運動公園沖縄市農民研修センター、海邦公園(テニス)

タピック(ペアーレ沖縄)

【北谷町】

北谷公園砂辺馬場公園ソフトボール場、桑江総合運動場

安良波公園(安良波ビーチ)、あしびなあ庭球場

【嘉手納町】

兼久海浜公園

嘉手納運動公園屋良地区体育館

【うるま市】

石川体育館施設、具志川総合運動公園うるま市具志川野球場、うるま市具志川喜屋武 マーブ庭球場

うるま市石川プール、うるま市勝連総合グラウンド

うるま市勝連B&G海洋センター・体育館・プール

うるま市与那城総合公園 陸上競技場、うるま市与那城庭球場

うるま市与那城多種目球技場

【読谷村】

平和の森球場、読谷村勤労者体育センター

総合運動広場、多目的広場残波岬いこいの広場

【宜野座村】

宜野座村立野球場、宜野座村総合グラウンド

宜野座村総合体育館、宜野座ドーム

【恩納村】

赤間運動場公園真栄田漁港運動公園、コミュニティ広場

【名護市】

21世紀の森公園

名護市立陸上競技場真喜屋運動場、羽地ダム多目的広場

【国頭村】

くいなエコ・スポレク公園

くにがみ鏡地パークゴルフ場/くいなパークゴルフ場国頭村立総合体育館

【久米島町】

久米島町具志川総合運動公園

久米島町仲里総合運動公園

【宮古島市】

宮古島市民球場、宮古島市総合体育館

宮古島市多目的屋内運動場

宮古島市多目的前福運動場

宮古島市陸上競技場宮古島市下地体育館、宮古島市下地陸上競技場

宮古島市城辺トレーニングセンター、宮古島市城辺陸上競技場

宮古島市佐良浜スポーツセンター

宮古島市上野体育館、宮古島市上野陸上競技場

【石垣市】

サッカーパークあかんま

石垣市中央運動公園

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(3)スポーツコンベンション開催状況

沖縄におけるスポーツコンベンションの開催件数は、概ね増加傾向にあり、2013 年には計

578 件のコンベンションが開催されている。特にキャンプ・合宿・自主トレの件数は継続的な誘

致活動や受け入れ体制の充実により顕著に増加している。また、スポーツイベントの件数も増

加傾向にある。

スポーツコンベンションが県内経済に及ぼす効果は大きく、りゅうぎん総合研究所の推計によ

れば、2014 年プロ野球春季キャンプの経済効果は 88 億 8,000 万円2、2013 年度サッカーキャ

ンプの経済効果は約8億 8,600 万円、第 10 回石垣島マラソンの経済効果・PR 効果は7億

2,000 万円3に上るとされている。

こうしたスポーツコンベンションの増加を受けて、さらなる経済効果がもたらされるよう、関連産

業との連携の拡充がより重要になっている。

図表 II-6 沖縄におけるスポーツコンベンション開催件数の推移

(注1)カテゴリの定義は次の通り。

合宿・キャンプ・自主トレ:県内に宿泊込みで練習に来る団体・個人 大会+合宿:県内で行われる大会に参加するために合宿を兼ねて来る団体・個人 大会・試合:県内で開催される大会、試合に参加した団体・個人 イベント:県内で開催されるスポーツイベントの参加した団体・個人

(注2)大会・試合・イベント件数に関する本格的なデータ収集は平成 16 年度からである。 (資料)沖縄県スポーツコンベンション振興協議会「スポーツコンベンション開催実績【平成 25 年度版】」

2 りゅうぎん総合研究所「沖縄県内における 2014 年プロ野球春季キャンプの経済効果」 3 りゅうぎん総合研究所「第 10 回石垣島マラソンの経済効果について」

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3.これまでの沖縄によるスポーツ関連産業振興に向けた取組

(1)県の取組状況

沖縄県では、「沖縄県スポーツ推進計画」に基づき、総合的にスポーツの振興について取り

組んでいる。その中でも、特にスポーツ振興課は「生涯スポーツの推進」「競技スポーツの推進」

「スポーツコンベンションの推進」を担っており、スポーツアイランド沖縄の実現に向けた取組が

着実に進められてきた。

スポーツツーリズムについては、平成 22 年度の「スポーツツーリズム推進事業(戦略構築等

業務)」において、沖縄のスポーツ資源・スポーツ環境等の調査・整理、スポーツツーリズムモデ

ル事業の実証等が行われた。ここで構築された戦略をふまえ、平成 23 年度以降は継続してス

ポーツツーリズム戦略推進事業が展開されている。

また、スポーツ関連産業については、平成 22 年度の「スポーツ産業創出戦略構築事業」に

おいて、プロスポーツ、健康型スポーツ、マリンスポーツ等の分野別に新たなスポーツ産業の創

出について検討し、平成 23 年度はその検討結果をふまえ、モデル事業を実施している。

さらに、平成 25 年度はスポーツ関連産業に関する体系的な戦略の構築に向けて、「スポー

ツ関連産業戦略構築調査事業」を行い、スポーツ関連産業に関するデータ分析、県内市町村

に対するアンケート調査、他自治体における事例分析等の調査を実施し、計4回の検討委員会

において、沖縄で想定されるスポーツ関連ビジネスのシナリオについて検討した。

平成 26 年度は、平成 25 年度の検討結果をふまえ、スポーツ関連ビジネスモデル事業を公

募し、28 社の応募の中から選ばれた3社の事業者によってモデル事業を実施するとともに、そ

の効果検証に取り組んだ。

本戦略はこうしたこれまでの取り組みや検討をふまえつつ、さらにスポーツ関連産業を発展さ

せるために策定されたものである。

(2)県内市町村における取組状況4

沖縄県内の多くの市町村では、すでにスポーツツーリズムやスポーツ合宿・大会の開催・誘

致をはじめとしたスポーツ関連産業の振興に取り組んでいる状況である。

また、一部の地域では、病院と町が連携して医療にスポーツを取り入れるプロジェクトの実施

や、プロスポーツクラブの PR 活動支援、J リーグキャンプの観戦支援等、市町村と外部機関と

が連携・協力しながらスポーツ振興に取り組んでいる。

これらに加え、複数の市町村において、今後さまざまな産業におけるスポーツの活用促進

や、スポーツ関連企業に対する支援、教育・健康分野におけるスポーツの活用等に取り組む意

向がある。

4 沖縄県「スポーツ関連産業振興戦略構築調査事業報告書」(平成 26 年3月)

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III.スポーツ関連産業振興に向けた3つの基本方針

1.「スポーツアイランド沖縄」実現への貢献

沖縄は、豊かな自然と温暖な気候に恵まれる等、スポーツにふさわしい環境にあり、その特

長を活かしてスポーツの振興を図り、県民の健康な体づくりや地域の活性化につなげるため、

「スポーツアイランド沖縄」を目指したさまざまな取り組みを行っている。

本戦略は、スポーツ関連産業の振興によって、産業及び経済の側面から「スポーツアイランド

沖縄」の実現に寄与するものである。

本戦略の推進により、これまでスポーツと直接関わりのなかった事業者を含め、多種多様な

産業における事業者とのコラボレーションを促し、沖縄で展開されるスポーツ関連産業の振興を

推進していく。

2.あらゆる産業とスポーツの連携

本戦略では、「スポーツ関連産業」の範囲を幅広く捉え、スポーツ用品やスポーツ施設といっ

たスポーツに直接的に関わる産業だけでなく、観光、健康づくり・リハビリテーション、ものづくり

等との連携も含めたスポーツに関連する産業全体を広く対象としている。

こうした考え方に基づき、沖縄県はあらゆる産業とスポーツの連携のあり方を模索し、幅広い

業種の事業者に対してスポーツを活用したビジネスへの取組を促し、新規ビジネスの企画・開

発やさまざまな主体との連携について、積極的に支援していく。

3.地域経済・雇用への波及効果の創出

スポーツ関連産業の裾野は広く、ほとんどの県民はスポーツと何らかの関わりを持っているこ

とが考えられる。

本戦略では、沖縄でビジネスを展開する事業者について、自社の製品・サービスの販売促

進にスポーツを活用する、スポーツに関連する新製品・サービスを企画・開発してビジネスにす

るといった取組を支援することにより、地域の経済・雇用にプラスの効果をもたらすことを目指し

て推進していく。

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IV.スポーツ関連産業振興に向けたシナリオ策定の前提条件

1.新規事業開発の基本的な考え方

スポーツ関連産業振興に向けた具体的なシナリオを提示する前に、本項では新規事業開発

の基本的な考え方について整理する。新規事業の検討・開発プロセスについては諸説あるが、

本戦略では以下の通り整理した。

図表 IV-1 新規事業開発のプロセス

(資料)三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング作成

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2.沖縄のビジネス環境

(1)沖縄の強み

① 多数来沖するスポーツツーリスト

沖縄では多数のスポーツコンベンションが開催されており、これに伴いスポーツ選手やその

ファン、スポーツ愛好家といった多くのスポーツツーリストが来沖している。

また、県は平成22年度に策定した「スポーツツーリズム戦略」に基づき、これを具体的に推進

するためのモデル事業を継続して実施しており、スポーツツーリズムの推進による観光の発展

に取り組んでいる。

図表 IV-2 沖縄県スポーツツーリズム戦略推進事業(2014 年度)によるスポーツイベント

(資料)沖縄県「スポーツ・ツーリズム戦略推進事業」資料

② アジアとの近接性

沖縄から、シンガポール、タイ、韓国、中国、台湾、韓国などのアジアの主要都市までは空路

で4時間圏内であり、巨大なアジア市場の中心に位置している。これにより、アジア展開を図る

事業者にとっては大変魅力的な立地条件であると言える。

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図表 IV-3 アジア市場の中心に位置する沖縄

(資料)沖縄県商工労働部企業立地推進課資料

③ 増加する人口

日本全国で人口減少が進む中、沖縄においては 2030 年においても人口が維持・微増する

見込みである。人口が維持されることにより、相対的に労働力が確保しやすく、消費市場も保持

される地域であると言える。

また、県として「沖縄県人口増加計画」を策定し、人口減少を防ぐだけでなく、増加させること

としており、労働市場・消費市場の拡大も期待される。

図表 IV-4 2030 年の人口見通し(2010 年=100)

(資料)沖縄県商工労働部企業立地推進課資料

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④ 温暖な気候・豊かな自然環境

沖縄は、世界に誇る珊瑚礁や風光明媚な海岸・海洋に恵まれ、日本で唯一、亜熱帯海洋性

気候に属している。こうした気候・自然環境条件により、沖縄独自の農林水産物などを調達しや

すく、他地域にない競争力を発揮することができる。

⑤ 行政の充実した支援

沖縄には、「国際物流拠点産業集積地域」「情報通信産業特別地区」「経済金融活性化特別

地区」の3つの経済特区があり、他地域にはない充実した企業支援制度を持っている。

また、本戦略の構築をはじめ、県全体としてスポーツ関連産業の振興に取り組んでおり、スポ

ーツに関連した新規事業を始めやすい環境が整っている。

(2)沖縄の課題

① 製造業の産業集積・人材の不足

沖縄は製造業の集積が少なく、スポーツ関連製品の開発、製造ができる事業者も少ないもの

と見込まれる。また、沖縄の製造業の従業者数は約 28,000 人であり、その構成比は全国平均

と比べても 10%以上小さく、技術系人材が不足していると考えられる。

図表 IV-5 産業(大分類)別従業者数の構成比

(資料)総務省「平成 24 年経済センサス-活動調査」

② 地理的要因による県外取引にかかるコストの大きさ及びマーケティングのしにくさ

沖縄は、離島というその地理的条件から、県外との取引にあたり、輸送コストが大きくかかる。

これは原材料・部品調達や製品出荷の度に継続して積み重なり、県外企業との取引がしにくい

原因となる。

同様に、東京、名古屋、大阪といった大都市圏からの距離が遠く、マーケティングが難しくな

るといった課題がある。

卸売業,小売業21.0%

医療,福祉15.4%

宿泊業,飲食

サービス業12.0%

サービス業(他

に分類されない

もの)8.4%

建設業8.3%

製造業

6.8%

運輸業,郵便業5.7%

【 沖縄県 】

卸売業,小売業20.8%

製造業

18.1%

医療,福祉10.9%

宿泊業,飲食

サービス業8.5%

サービス業(他

に分類されない

もの)8.0%

建設業7.2%

運輸業,郵便業6.0%

【 全 国 】

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14

V.スポーツ関連産業振興に向けた8つのシナリオ

1.トップスポーツクラブを活用したスポーツ関連産業の活性化

(1)シナリオの概要

琉球ゴールデンキングス、FC 琉球、琉球コラソンをはじめとした県内のトップスポーツクラブと

さまざまな産業の事業者が連携することによって、スポーツクラブを活かした新しいスポーツ関

連ビジネスを創出する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

① 選手・コーチによるスポーツ動画配信・アドバイスサービス

トップスポーツクラブの選手・コーチによるスポーツ指導動画の制作・WEB 配信や、スポーツ

愛好者へのチャット・E メールを利用したスポーツ指導・アドバイスをサービスとして販売する。

② スポーツクラブを題材としたコンテンツの制作・販売

スポーツクラブの選手を題材とした小説、マンガ、映画、ゲーム、グッズを制作・販売する。こ

れにより、製品の販売効果とクラブの PR 効果の相乗効果を狙う。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

クラブブランドの活用:琉球ゴールデンキングス、FC 琉球、琉球コラソンといった県民に親しま

れているスポーツクラブがあり、これらのクラブのブランドを製品販売時の PR に活用できる。

② 課題

新製品・サービス企画者の不足:トップスポーツクラブという地域資源を活用した新しい企画を

立案する県内事業者が少なく、連携が生まれにくい。 連携先事業者の不足:製造業やソフトウェア業等の集積が少なく、新たに考案された製品・サ

ービスの開発・生産等を委託できる事業者が少ない。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

トップスポーツクラブを資源として捉え、自社のビジネスに取り入れ、自社製

品・サービスのプロモーション等への活用を検討する。また、ビジネスの可能

性がある場合には、トップスポーツクラブと連携しながら、製品・サービスの企

画・開発、販売に取り組む。

トップスポーツ

クラブ

クラブのプロモーションやブランディングに効果的と思われる製品・サービス

を検討し、事業者との連携を図る。また、事業者から提案のあった企画提案

について、採算性やブランドに与える影響を考慮しながら、その可否を判断

する。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

自社製品・サービスとクラブの連携可能性の検討

クラブとの連携により生まれた新しい製品・サービスのモデル事例の情報提供

クラブとの連携による新製品・サービスの企画・開発

クラブとの密な連絡・連携

新製品・サービスの企画・開発に関する支援

クラブとの連携・マッチング調整

クラブとの連携による製品・サービスの県内外へのプロモーション、販売

県内外における販路開拓、プロモーションへの支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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2.沖縄産資源を活用したスポーツ関連食品の開発

(1)シナリオの概要

沖縄の固有性が高く、豊かな自然資源を活用したスポーツ関連食品(サプリメント、プロテイ

ン、飲料等)を開発・生産し、県内外のスポーツ愛好者に販売する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

● 沖縄資源を活用したスポーツ機能性食品の開発・販売

沖縄ならではの農水産物等を使用するとともに、免疫力低下の抑制や紫外線対策になる機

能性スポーツゼリーを開発・販売する。

(3)沖縄の強み・課題

① 強み

地域ブランド:販売・プロモーションにおいて、「沖縄産」であることがブランドにつながる。

独自の地域資源:沖縄の自然環境・気候ならではの農水産物等を製品に活用することができ

る。

市場開拓のしやすさ:県民が県産品を利用することが多く、安定している県内マーケットへの

浸透を図りやすい。また、県内のスポーツコンベンションが多く開催されており、県外のスポー

ツ愛好者に知ってもらうきっかけを作りやすい。

産学連携の敷居の低さ:自社単独では難しい製品の機能・効果検証について、大学・研究機

関と連携して取り組むことが容易である。

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② 課題

製造事業者の不足:製造業の集積が少なく、生産委託できる事業者が少ない。

不安定な原料調達:天候不順が多いため、安定した農作物の育成や調達が難しく、その対策

が必要になる。

輸送コストの高さ:原材料調達や加工、製品出荷等に際して県外と取引が生じた場合、輸送

コストが負担になる。

県外マーケティングのしにくさ:大消費地でのマーケティングが行いにくい。また、バイヤーとの

接点が限られる。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

(農林水産業)

スポーツ分野におけるニーズを把握し、食品製造関連事業者等と連携し

て、成分分析、スポーツ関連食品の開発・加工に取り組む。

事業者

(食品製造)

地域資源を活用しながら、機能性が高く、独自性の高いスポーツ関連食

品を開発・生産する。また、機能・効果の検証に取り組み、信頼性の高い

製品の開発に努める。

事業者

(卸売・小売)

地域資源を活用したスポーツ関連食品に着目し、その販路開拓やプロ

モーションに重点的に取り組む。

大学・研究機関 事業者が単独では解決しにくい製品開発や機能・効果検証等における

技術的な課題等について、その解決に向けた連携・支援に取り組む。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

スポーツ関連食品分野の市場ニーズの分析

市場ニーズを踏まえた製品企画・開発

スポーツ関連食品開発に関心を持つ事業者のための市場調査・情報提供

新製品の企画・開発に関する支援

原材料調達、製造委託先等の提携先の開拓

製品の機能性の検証

農林水産業、食品製造業などの各事業者間や大学・研究機関等とのマッチング

スポーツ関連食品の県内外へのプロモーション、販売

販路開拓に向けたマーケティング支援バイヤーとのマッチング支援販売促進・プロモーションの支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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3.健康分野におけるスポーツの活用

(1)シナリオの概要

スポーツを取り入れた健康づくりプログラムの開発や、アスリートを対象とした高度なコンディ

ショニング、リハビリテーション対応を行う専門性の高いケアサービスを提供する。

これにより、健康への関心の強いシニア層、リハビリ中のアスリート等を県外・海外から呼び込

むとともに、県民のスポーツを取り入れた健康づくりを促進する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

① スポーツを活用した健康づくりプログラムの提供

医療機関や柔道整復師、スポーツトレーナー、総合型地域スポーツクラブ等が連携・協力し

ながら、スポーツを活用して楽しく健康づくりに取り組むことのできるシニア向けプログラムを開

発・提供する。

② アスリート向け滞在型リハビリテーションプログラムの提供

沖縄の温暖な気候や豊かな自然環境を活かし、県外からリハビリ中のアスリート、スポーツ愛

好者等を呼び込み、滞在型のリハビリテーションプログラムを提供する。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

温暖な気候・豊かな自然環境:温暖な気候はリハビリテーション等に適している。また、海や山

等の自然を活用したプログラムの開発ができる。

キャンプ・コンベンション開催の多さ:キャンプやコンベンション開催が多いため、スポーツ愛好

者やアスリートは沖縄の恵まれたスポーツ環境を認識しており、プロモーションを行いやすい。

② 課題

健康づくりプログラムを実施できる人材の不足:スポーツを活用した健康づくりプログラムの開

発や運用においては、スポーツに関する知識やシニアの健康づくりに対する経験・ノウハウを

持った人材が求められる。

高水準のプログラム開発:アスリートにリハビリテーションプログラムを利用してもらうためには、

高度な専門性に基づく高品質なプログラムの開発が必要になる。

(4)事業者等に期待される役割

医療機関、柔道

整復師、スポーツ

トレーナー等

健康や傷害に関する専門知識を活かして、効果の高い健康づくりプログ

ラム、リハビリテーションプログラムの開発に協力する。

また、プログラムの実施、運用について継続的に指導、改善を行う。

総合型地域スポ

ーツクラブ、事業

者(フィットネスク

ラブ)等

医療機関等と連携・協力しながら健康づくりプログラムを開発するととも

に、実際にそのプログラムを運用し、シニア層をはじめとした県民等の健

康づくりを推進する。

事業者(旅行代

理店等)

医療機関等と連携・協力しながらリハビリテーションプログラムを開発する

とともに、プログラムを利用するアスリート等を集客する。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

スポーツを活用した健康・リハビリテーション関連プログラムの企画

健康・リハビリテーションプログラムのモデル事例等の情報提供

プログラムの企画に関する支援

医療機関、スポーツ機関等の外部提携先の開拓

プログラムの開発・効果検証

医療機関、スポーツ機関等のマッチング及び連携のコーディネート

健康づくりプログラム、リハビリテーションプログラムのプロモーション、提供

健康づくりプログラム活用の奨励県外におけるリハビリテーションプログラ

ムのPR

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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4.スポーツ関連産業の企業誘致

(1)シナリオの概要

沖縄では、その豊かな自然環境を活かした多種多様なスポーツコンベンション、スポーツキャ

ンプが開催されており、スポーツ関連用品のテストマーケティングの場として最適と言える。ま

た、アジアと近く、国際物流のハブ空港を持つことから、アジア展開の拠点としても優れている。

こうした立地環境を活かし、スポーツ関連製品の研究開発・テストマーケティング・生産・アジ

ア展開機能を持つ拠点や、スポーツスクールをはじめとしたスポーツ関連サービス業等を誘致

する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

● アウトドアスポーツ用品の開発・生産拠点の立地

国内外のアウトドアスポーツ用品メーカーが沖縄に立地し、県内メーカーと連携しながら、新

製品の開発・生産拠点を整備する。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

地域ブランド:プロモーション、販売において、「メイドイン沖縄」であることがブランドになる。

スポーツ観光客の多さ:ダイビング等のアウトドアスポーツを楽しむスポーツ観光客が多く、テ

ストマーケティング、プロモーションを行いやすい。

キャンプ・コンベンション開催の多さ:キャンプやコンベンション開催が多いため、スポーツ愛好

者やアスリートは沖縄の恵まれたスポーツ環境を認識しており、プロモーションを行いやすい。

外国人に対するマーケティング:外国人観光客が多く訪れ、また在沖米国人も多いため、外

国人に対するテストマーケティングが行いやすい。

アジアとの近接性:台湾をはじめとしたアジアと近く、製品を販売しやすい。

② 課題

製造事業者の不足:製造業の集積が少なく、開発・生産の際に提携できる事業者が少ない。

研究機関の不足:スポーツ関連産業や製品開発に関する研究機関が少なく、共同開発等を

行うことが難しい。

技術系人材の不足:製造業の技術系人材が少なく、人材育成が必要になる。

輸送コストの高さ:原材料調達や加工、製品出荷等に際して県外と取引が生じた場合、輸送

コストが負担になる。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

(国内外メーカ

ー)

新たなスポーツ関連製品の研究開発、テストマーケティング、生産、アジ

ア展開の拠点として、沖縄に立地することのメリット・デメリットを整理し、

立地を検討する。

事業者

(県内メーカー)

立地企業の提携先として協力し、「メイドイン沖縄」のスポーツ関連製品

の開発・生産に取り組む。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

沖縄に立地することのメリット・デメリットの整理及び立地の検討提携先企業等の開拓

沖縄の立地環境、支援制度に関する情報提供

提携先企業の紹介、マッチング

立地及び拠点整備立地手続きに関する総合的なサポート充実した立地に係る補助制度

スポーツ関連製品の研究開発県内でのテストマーケティングアジア向けプロモーション、販売

新製品の研究開発支援テストマーケティングの場の提供「メイドイン沖縄」の認証・PR支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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5.スポーツ選手・OG/OB によるスクール・コーチング事業

(1)シナリオの概要

県内トップスポーツクラブに在籍するスポーツ選手(OG/OB を含む)や、県外から定住したト

ップアスリートにより、スポーツ教室の設立及び運営、学校や社会人サークル等に対するコーチ

ング事業を行う。また、有名スポーツ選手については、その知名度等を活かして、講師業等にも

取り組む。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

● 元アスリートによるスポーツコーチングサービス

県内外の元オリンピック選手等のトップアスリートが、その実績や知名度を活かして県内の子

どもたちやシニア層等を対象にしたスポーツ教室の運営、社会人サークル等に対するコーチン

グ、県外客を対象とした体験型ツアー等を実施する。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

県民のスポーツクラブ等への加入意向:現在スポーツクラブに加入していない県民の約4割

が自分の好きなスポーツクラブ等があれば加入したいと考えており5、市場開拓の可能性があ

る。

スポーツ観光客の多さ:県外からの観光客が多く、県外客を対象としたプログラムのプロモー

ション、提供が行いやすい。

② 課題

新規参入の難しさ:県内に既存のスポーツクラブ等が多数存在し、新規参入にあたっては、新

しい顧客の開拓が求められる。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

(県内トップスポ

ーツクラブ等)

トップスポーツクラブ傘下のジュニアスクールを開設、運営し、県内の多く

の子どもたちがスポーツ選手の姿を見ながらスポーツに取り組む環境を

つくる。

事業者

(元アスリート等)

自身の実績や知名度を活かして県内の子どもたちやシニア層等を対象

にしたスポーツ教室運営やコーチング事業を企画、実施する。

事業者

(県内スポーツ

施設運営者)

トップスポーツクラブや元アスリート等と連携し、スクール運営に必要な施

設等の利用を促すことで、施設稼働率の向上を図る。

(5)実現に向けたロードマップ

5 沖縄県「県民の体力・スポーツに関する意識調査報告書」(平成 24 年 12 月)

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

スポーツ教室、コーチング事業の企画立案

市場・顧客ニーズの分析

統計データや県民意識調査をはじめとした県内市場に関する情報提供

スポーツ教室及びコーチング事業の立ち上げ・運営

県内スポーツ施設との連携促進

スポーツ教室及びコーチング事業のプロモーション、サービス提供

県民へのスポーツクラブ参加促進県外でのスポーツ体験、コーチング事業

のPR支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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6.国内外観光客を対象としたスポーツツーリズムの基盤強化

(1)シナリオの概要

沖縄におけるスポーツツーリズムにおいて、今後さらに市場の拡大が期待される外国人観光

客やシニア層を取り込むため、これらの層を対象としたツアーの企画・設計、受け入れ環境の整

備、プロモーションを展開する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

① 外国人スポーツツーリスト向けエントリーシステムの開発・販売

沖縄のスポーツコンベンションに参加する外国人を対象に、スポーツコンベンションへの申し

込みや宿泊予約、アフターコンベンション案内を一体化して行う WEB システムを開発する。ま

た、開発した WEB システムを県内外のスポーツコンベンション主催者にレンタルする。

② エグゼクティブ・シニアをターゲットとしたマリンレジャーツアープログラムの提供

ゆったりと沖縄のマリンレジャーを楽しみたいエグゼクティブ・シニアに対象を限定した高価

格・高品質のツアープログラムを開発、販売する。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

スポーツ観光客の多さ:国内外の観光客が多く、外国人、県外の日本人に対してプロモーショ

ンを展開しやすい。

観光環境の豊かさ:スポーツ以外のさまざまな観光資源があり、スポーツコンベンションのため

に訪れたツーリストに対し、アフターコンベンションとしてさまざまなプログラムを提供できる。

充実したマリンスポーツ環境:国内有数の充実したマリンスポーツ環境があり、県外客から見

たブランドがすでに形成されている。

② 課題

技術系人材の不足:スポーツエントリーシステムをはじめ、外国人・シニア層の受け入れに際

して IT 化を進める際に、県内ではプログラマー等の技術系人材の確保が難しい。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

(旅行代理店等)

外国人やシニア層が参加しやすいツアープログラムを造成するとともに、

多言語対応やシニア対応等が可能な人材を育成する。また、コンベンシ

ョン参加者が観光等のアフターコンベンションを行うよう、プログラム造成

やプロモーションを行う。

事業者

(スポーツコンベ

ンション主催者)

外国人やシニア層の参加しやすいコンベンションを企画するとともに、コ

ンベンション参加者に対し、観光等のアフターコンベンションを行うよう促

進する。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

外国人・シニア向けツアープログラム・スポーツコンベンションの企画

外国人・シニアのスポーツツーリズムに対するニーズ情報の提供

外国人・シニア向けプロモーション展開外国人・シニア受け入れ対応に向けた

環境整備・人材育成

海外・県外におけるPR 支援

環境整備・人材育成に対する補助

外国人・シニア向けツアープログラム・スポーツコンベンションの実施・運営

実施後の取組・成果に関するPR支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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7.スポーツ施設・空間マネジメントの強化

(1)シナリオの概要

県内のスポーツ施設・空間に関するマネジメントやマーケティング機能を強化し、県民のスポ

ーツ施設利用を拡大する。これにより公共スポーツ施設をはじめとしたスポーツ施設の収益を

改善する。

また、将来的に設置されるスポーツ施設も含めて、県全体でのスポーツ施設の配置・整備を

進め、効率的な施設・空間マネジメントを推進する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

● スポーツ施設の横断型マネジメントシステムの開発・導入

県内スポーツ施設全体をマネジメントし、各施設の利用状況等をリアルタイムで確認、予約で

きるネットワークを構築し、全市町村の施設を共通利用できるライフカード制度を運用する。これ

により、今後増加するスポーツ合宿に対応しながら、地域住民の施設利用を促進する等の効率

化を図る。

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(3)沖縄の強み・課題

① 強み

県民のスポーツクラブ等への加入意向:現在スポーツクラブに加入していない県民の約4割

が自分の好きなスポーツクラブ等があれば加入したいと考えており、スポーツ施設利用者拡大

の可能性がある。

② 課題

施設管理者間の調整:市町村をはじめとしたスポーツ施設間の連携が必要となるため、その

調整に大きく時間・コストがかかる。

導入コスト:スポーツ施設間をつなげるシステムの開発等において大きなコストがかかる。

情報技術系企業の不足:ライフカードのシステムをはじめ、施設マネジメントに際して IT 化を

進める際に、県内では対応可能な情報技術系企業の集積が少ない。

県民ニーズを把握できる人材の不足:県民のスポーツや運動に関するニーズを把握し、その

ニーズに沿った施設のプログラムを企画できる人材が不足している。

(4)事業者等に期待される役割

事業者

(スポーツ施設運

営者)

県民ニーズに関するマーケティングを行うとともに、ニーズに応じたスポ

ーツ施設を活用したプログラム提供、施設マネジメントを行う。

県内市町村

(スポーツ施設管

理者)

県内全体での施設マネジメントに協力する。また、スポーツ施設の運営・

マネジメントを積極的に民間企業等に委託し、県民ニーズに対応した施

設活用を促進する。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

県民のスポーツ施設利用に関するニーズの把握

県民のニーズに関する既存調査の情報提供

県民のニーズに応じたスポーツ施設マネジメント及びプログラムの企画

企画開発に関する支援スポーツ施設における企画人材、マー

ケティング人材の育成支援

県民のニーズに応じたスポーツ施設マネジメント及びプログラムの実施

県民のスポーツ施設及びプログラムの活用促進

マネジメント、プログラム実績のPR支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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8.コーディネート機能の充実によるスポーツ合宿の誘致

(1)シナリオの概要

県外・海外からのスポーツ合宿・ツーリズムの来沖に対し、スポーツ施設・設備や宿泊施設、

飲食、観光・アクティビティをまとめてコーディネートすることにより、スポーツ愛好者、スポーツツ

ーリストがスポーツに集中できる環境を提供する。

(2)想定されるビジネスモデル(例)

● スポーツ合宿対応コーディネートサービスの提供

スポーツ施設・設備、宿泊施設等の確保や練習試合の調整等のコーディネートについて一

元的に対応し、提携先の飲食店や宿泊施設から手数料収入を得る。これにより、コーディネート

事業者に留まらず、地域全体の経済活性化につなげる。

(3)沖縄の強み・課題

① 強み

スポーツ合宿の多さ:プロ野球チームをはじめ、すでに沖縄では多くのスポーツ合宿・キャン

プが実施されており、スポーツ合宿を誘致しやすい環境がある。

スポーツコミッション沖縄の設立:沖縄県、(公財)沖縄県体育協会や(一財)沖縄観光コンベ

ンションビューロー、市町村、スポーツ団体、観光団体等が連携・協力したスポーツコミッション

の設立が進められており、スポーツ合宿の誘致・受け入れに向けた環境整備が進められてい

る。

② 課題

コーディネート人材の不足:スポーツ施設や宿泊、さまざまなスポーツチームとの調整やコー

ディネートを円滑に行うことのできる人材が少ない。

情報技術系企業の不足:合宿対応に関するシステムの開発に際し、県内では対応可能な情

報技術系企業の集積が少ない。

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(4)事業者等に期待される役割

事業者

(コーディネート

事業者)

各種スポーツチーム・団体のニーズに関するマーケティングを行うととも

に、ニーズに応じたスポーツ施設、宿泊施設等の調整、提供を行う。

事業者

(スポーツ施設運

営者)

コーディネート事業者のオーダーに応じて、各種スポーツチーム・団体の

ニーズにあわせて施設を提供するとともに、円滑な利用をサポートする。

県内市町村 コーディネート事業者に対し、各市町村の保有するスポーツ施設、宿泊

施設等の情報を提供する。

スポーツ

コミッション沖縄

+沖縄県

コーディネート事業者に対し、県内トレーニング施設、宿泊施設、その他

合宿後のエンターテイメント・観光資源等の情報を提供するとともに、沖

縄でのスポーツ合宿に関する県外でのプロモーションを行う。

(5)実現に向けたロードマップ

事業者の取り組み 想定される県の支援施策

県外スポーツチーム・団体の合宿ニーズの把握

スポーツチーム・団体の合宿ニーズに関する調査の支援

スポーツチーム・団体のニーズに応じた情報収集・受け入れ体制の整備

県内スポーツ施設、宿泊施設等に関する情報提供

スポーツチーム・団体のニーズに応じたスポーツ施設、宿泊施設等のコーディネート・提供

県内スポーツ施設運営者、宿泊業事業者等とのマッチング支援

ステップⅠ

ステップⅡ

ステップⅢ

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VI.シナリオ実現に向けた県の施策

1.県の施策ロードマップ

沖縄県では、各シナリオ記載の県の支援施策を実施しながら、期待される役割を着実に果た

すとともに、スポーツ関連産業の振興に向けて、今後以下の施策を実施していく予定である。

図表 VI-1 県の施策ロードマップ(予定)

2.スポーツ関連産業を担う人材の育成

沖縄県が実施した県内のスポーツ関連人材に関する調査によれば、トップスポーツクラブで

は主に広報・マーケティングを担う人材、スポーツイベントの企画・運営会社ではスポーツと観光

の知識を併せ持ってイベントを企画できる人材、総合型地域スポーツクラブでは利用者ニーズ

を把握して顧客志向のプログラムを企画できる人材に対するニーズがあるとされている。また、

これまでスポーツと関わりのなかった県内事業者のスポーツ関連産業への取組を促すために

は、事業者間のコーディネートができる人材も必要である。 沖縄県では、こうしたニーズをふまえて、スポーツマネジメント人材育成に関する研修事業を

はじめ、スポーツクラブ人材の企業等派遣や異業種交流、スポーツクラブ・関連企業でのインタ

ーンシップの促進等、スポーツ関連人材の育成支援の推進を図る。

3.新たなビジネスアイデアが生まれる土壌づくり

本戦略では、沖縄において可能性があると考えられるさまざまなスポーツ関連ビジネスのシ

ナリオを提示した。その一方、スポーツを取り巻く社会・経済環境の変化により、これらのシナリ

オ以外にも新しいスポーツ関連ビジネスの可能性が生じることが予想される。 こうした中で、新しいスポーツ関連ビジネスのアイデアが生まれる土壌をつくるために、沖縄

県ではスポーツビジネスアイデアコンテストの開催を構想中である。これは、県内外の学生等に

スポーツを活かした新しいビジネスアイデアを考え、発表する場を提供するものである。 こうした取組により、本戦略の推進にあたっては新しいアイデアを積極的に取り込んでいく仕

組みづくりを検討する。

短期的・中期的に推進する施策

スポーツ関連ビジネスの新規事業開発支援

(補助事業の実施)

スポーツ関連人材の育成支援

(人材研修事業の実施)

新しいスポーツ関連ビジネス創出の環境整

備(ビジネスコンテストの開催)

各シナリオ記載の県の支援施策の実施 等

左記施策の効果検証をふまえた既存施策の

改善、新規施策の開発

開発されたスポーツ関連ビジネスの継続的

なフォローアップ

スポーツ関連人材の採用・育成支援

ビジネスコンテストにより選出されたアイデア

の実践支援

既存シナリオ改善、新規シナリオ開発 等

2015年度 2016年度 2017年度 2018年度以降

長期的に検討する施策

大型スポーツ関連施設(スタジアム、アリーナ)の整備及び施設活用推進 等

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4.スポーツコミッション沖縄によるスポーツビジネスの促進

平成 25 年 11 月に準備事務局が設立されたスポーツコミッション沖縄(仮称)において、沖縄

県・(一財)沖縄観光コンベンションビューロー・(公財)沖縄県体育協会の連携の下、スポーツ

コンベンション・競技スポーツ・生涯スポーツを一元的に推進し、スポーツキャンプ・合宿・大会・

イベントの誘致が推進されている。 今後、スポーツコミッション沖縄においては、さまざまな取組を通して、沖縄のスポーツビジネ

スを促進し、地域経済に大きな波及効果をもたらすことが期待される。

5.沖縄が抱える課題の解決に向けた取組

第Ⅳ章において指摘した通り、沖縄にはビジネスを行う上でのさまざまな課題が存在する。し

かし、こうした課題に対して、沖縄では県をはじめとしたさまざまな機関がその課題の解決に当

たっている。 一例として、県では、地域産業の振興に向けて、中小企業支援、ものづくり産業振興、情報

産業振興、国際物流、企業立地推進など、多様な産業、規模の企業に対する支援に取り組ん

でいる。

VII.戦略の推進体制

1.推進体制

本戦略は、沖縄県だけではなく、学識者、産業支援機関、金融機関、トップスポーツクラブ関

係者、スポーツ関連事業者などと一体的に連携・協力しながら、推進していくものとする。 特に沖縄県では事業の新規企画・開発などの立ち上げの支援に取り組み、新たな産業の創

出に努めるとともに、その後事業が自走していくために、産業支援機関や金融機関と密接に連

携し、これらの活用を促進していく。

2.評価・検証

スポーツ関連産業戦略推進委員会(仮称)を設置し、戦略の進捗状況や、モデル事業などの

選定・進捗管理など、実施した施策の効果検証などを行うものとする。 また、これらをふまえて、既存施策の改善、新規施策の開発などを行い、本戦略がより実効

的な戦略となるよう取組を推進する。

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資料編

資料1 スポーツ関連ビジネス・新規事業開発に関する支援制度・相談窓口

資料2 スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会 設置要綱(平成 25・26 年度)

資料3 スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会 委員名簿(平成 25・26 年度)

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スポーツ関連ビジネス・新規事業開発に関する支援制度・相談窓口

(1)専門家派遣・相談(主に経営に関すること)

① 経営・起業の窓口相談

対象:県内創業予定者及び中小企業者

概要:企業経営、商品開発等に関する専門知識と経験を有する相談員が窓口、電話、メール

にて相談に応じる(無料)

窓口:県産業振興公社(中小企業支援センター)

② 専門家派遣事業

対象:経営革新を積極的に進める中小企業者や新規創業を進める創業者

概要:様々な分野の専門家を派遣し、経営・技術・情報化について診断・助言を行う(年3回ま

で費用の 3 分の 2 を公社が負担)

窓口:県産業振興公社(中小企業支援センター)

③ 中小企業診断士による創業・経営なんでも相談

対象:創業しようとする個人及び中小企業

概要:専門的ノウハウを持つ中小企業診断士を配置し相談会を実施(開業・創業、財務分析、

ビジネスプラン作成、経営・販売戦略作成に関する相談、週 1 回、無料)

窓口:沖縄県産業振興公社(経営支援課)

(2)専門家派遣・相談(主に新製品開発に関すること)

① 戦略的製品開発支援事業

対象:県内外企業を中心とし県内外企業、大学や公設試験等(県外含む)からなる製品開発

共同体

概要:本県の地域資源や特性を活用した高付加価値な製品開発を推進するための案件を公

募(製品開発委託費は 2〜7.5 千万円(1 年間)、共同体が製品開発に要する費用の 25%以

上を負担するマッチングファンド形式)

窓口:沖縄県産業振興公社(産業振興課)

② 沖縄文化等コンテンツ産業創出支援事業

対象:コンテンツ制作を目指す事業者

概要:コンテンツ制作プランのブラッシュアップやプランの実現に向けた共同事業体の形成促

進、県外・海外市場を見据えた販路開拓、知財戦略構築、資金・工程管理ノウハウの蓄積の

ため、ハンズオン支援を実施

窓口:沖縄県産業振興公社(産業振興課)

資料1

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③ 食品・化粧品などの開発・技術に関する相談

対象:個人事業者・創業予定者及び企業

概要:専門コーディネーターが技術面の相談指導を行うほか、大学・研究機関等の研究者と

ベンチャー企業等とのネットワーク形成をコーディネート

窓口:沖縄県産業振興公社(経営支援課)

(3)各種マッチング支援

① 取引マッチング支援

対象:県内企業

概要:中小企業者等が開発した商品・技術の販路拡大を図るため、販路開拓等の ハンズオ

ン支援を行う。また、中小企業の取引を推進するため、受発注を希望する企業に対して取引

のマッチング支援を行う

窓口:県産業振興公社(中小企業支援センター)

② 琉球大学産学官連携に関する相談

対象:希望者

概要:琉球大学産学官連携に関して、琉球大学の専門相談員が相談に応じる

窓口:沖縄県産業振興公社(経営支援課)

(4)出資

○新事業創出促進出資制度

対象:沖縄において

新たに事業を開始しようとする方

事業を開始した日以後5年を経過していない方

新たな事業分野の開拓を行う方

概要:新たに事業を開始しようとする方、新たな事業分野の開拓を行う方について、出資に関

する相談を受け付け、審査を経て出資を実行。また、出資後のフォローとして、出資先企業の

財務面、マーケティング面等について専門的な観点から助言・指導を行い、立ち上がり期の

経営安定化に向けた支援を実施

出資限度額:新事業に必要な資本の額の 50%以内

窓口:沖縄振興開発金融公庫(本店 新事業育成出資室)

(5)融資

① 沖縄県

名称 利用資格など 融資限度額 融資期間

(据置期間)

新事業分野進

出資金 事業転換や多角化により新たな事業

分野に進出する県内で1年以上事業

を継続した中小企業者、協同組合

事業転換は運転・設備併

せて 1 億円 多角化は運転・設備併せ

て 7,000 万円

運転:7年(1年)

設備:10 年(1年)

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名称 利用資格など 融資限度額 融資期間

(据置期間)

雇用創出促進

資金 事業拡大や多角化計画に基づき、新

たに常時使用する従業員を1名以上

雇い入れようとする県内で1年以上事

業を継続した中小企業者、協同組合

運転・設備併せて 8,000 万円 (設備 5,000 万円)

運転:7年(1年)

設備:10 年(1年)

産業振興資金 (オキナワ型産

業振興貸付)

県内で、地域特性を生かした比較優

位性のある産業「オキナワ型産業」を

営む県内で1年以上事業を継続した

中小企業者、協同組合

運転・設備併せて 1 億円 (運転 5,000 万円)

運転:7年(1年)

設備:10 年(1年)

産業振興資金 (企業立地推進

貸付)

国際物流拠点産業集積地域、情報通

信産業特別地区等において、工場、

事業所等を設置しようとする中小企

業者、協同組合

運転・設備併せて 2 億 5,000 万円 (運転 1 億円)

運転:10 年(1年) 設備:15 年(3年)

ベンチャー支援

資金 ベンチャービジネスを展開する中小

企業者、協同組合等 ※経営革新の

承認を受けた企業も対象

運転・設備併せて 3,000 万円

運転:7年(1年)

設備:10 年(1年)

創業者支援資

金 独立・開業を行う者又は開業後1年未

満の事業者 運転・設備併せて 1,000 万円

運転・設備とも

に 7 年(1 年)

経営振興資金 県内において1年以上継続して同一

事業を営む中小企業者、協同組合等

運転・設備併せて 8,000 万円(設備 5,000万円)

運転:7 年(1 年)設備:10 年(1年)

短期運転資金 短期的な運転資金を必要とする県内

において1年以上継続して同一事業

を営む中小企業者

運転のみ 500 万円

運転のみ 1年(6カ月)

② 沖縄振興開発金融公庫

名称 利用資格など 融資限度額 融資期間

(据置期間)

新事業育成資

金 高い成長性が見込まれる新たな事業

を事業化させて概ね7年以内の方で

一定の要件を満たす方

中小企業資金 6 億円 運転:7 年以内 設備:15 年以内

沖縄創業者等

支援貸付 新技術等を伴う新たな事業、あるい

は経営多角化を図る方で、事業化又

は新規開業して概ね7年以内で一定

の要件を満たす方

[設備] 中小企業資金 7.2 億円 生業資金 7,200 万円

設備:20 年以内

[運転] 中小企業資金 2.5 億円 生業資金 4,800 万円

運転:7 年以内

女性、若者/シニ

ア起業家支援資

女性、若年者(30 歳未満)又は高齢

者(55 歳以上)で新規開業者、新規

開業して概ね7年以内の方

[設備] 中小企業資金 7.2 億円 生業資金 7,200 万円

設備:15 年以内

(最長 20 年以

内) [運転] 中小企業資金 2.5 億円 生業資金 4,800 万円

運転:5 年以内 (最長7年以内)

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名称 利用資格など 融資限度額 融資期間

(据置期間)

中小企業経営

力強化資金 新事業分野の開拓のために事業計

画を策定し、外部専門家(認定経営

革新等支援機関)の指導や助言を受

けている方

[設備] 中小企業資金 7.2 億円 生業資金 7,200 万円

設備:15 年以内

[運転] 中小企業資金 2.5 億円 生業資金 4,800 万円

運転:5 年以内 (最長7年以内)

新規開業支援

資金 新規開業者、新規開業して概ね7年

以内の方で一定の要件を満たす方

(勤務経験等)

[設備] 生業資金 7,200 万円

設備:15 年以内(最長20 年以内)

[運転] 生業資金 4,800 万円

運転:5 年以内

(最長7年以内)

(6)問合せ窓口

機関 TEL 住所

沖縄県 文化観光スポーツ部

スポーツ振興課 098-866-2708

那覇市泉崎 1-2-2

商工労働部中小企業支援

課 098-866-2343

那覇市泉崎 1-2-2

沖縄振興開発

金融公庫

本店 融資第二部 098-941-1830 那覇市おもろまち 1-2-26

本店 新事業育成出資室 098-941-1908 那覇市おもろまち 1-2-26

中部支店 098-937-9559 沖縄市胡屋 1-12-24

北部支店 0980-52-2338 名護市宮里 1-28-15

宮古支店 0980-72-2446 宮古島市平良字東仲宗根 118-1

八重山支店 0980-82-2701 石垣市新栄町 4-1

沖縄県産業振

興公社

中小企業支援センター経営

支援課 098-859-6237

那覇市字小禄 1831 番地 1

沖縄産業支援センター4 階

産業振興課 098-859-6239

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平成25年8月1日

平成 25 年度スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会設置要綱

(設置目的)

第1条 スポーツ関連産業振興戦略構築調査事業に係るスポーツの産業化に向けた戦略の構築

について検討するため、スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会(以下「検討委員会」と

いう。)を設置する。

(組織・運営)

第2条 検討委員会は、委員8人以内で組織する。

2 委員は、次に掲げる者を充てる。

(1)スポーツ関連団体関係者

(2)スポーツ関連企業関係者

(3)金融機関関係者

(4)産業振興団体関係者

(5)学識経験者

(6)関係行政機関関係者

(7)その他、委員長が認めた者

3 委員の任期は平成26年3月31日までとする。

(委員長)

第3条 検討委員会には委員長を置く。

2 委員長は、琉球大学名誉教授 平敷徹男とする。

3 委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、委員長が指名した委員がその職務を

代理して行う。

(検討委員会の招集)

第4条 検討委員会は、委員長が召集する。

2 委員長は、その検討委員会の議長となる。

3 検討委員会は、委員の過半数の出席がなければ、開くことができない。

4 委員長は、必要があると認めるときは、委員以外の者に対して、検討委員会への出席、意

見の陳述、説明その他必要な協力を求めることができる。

(庶務)

第5条 検討委員会の庶務は、株式会社宣伝・三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング株式会社が

行う。

(その他)

第6条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は委員長が定めるものとする。

附則

この要領は、平成25年8月1日から施行し、平成26年3月31日にその効力を失う。

資料2

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平成26年8月1日

平成 26 年度スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会設置要綱

(設置目的)

第1条 スポーツ関連産業振興戦略構築調査事業に係るスポーツの産業化に向けた戦略の構築

について検討するため、平成26年度スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会(以下「検

討委員会」という。)を設置する。

(組織・運営)

第2条 検討委員会は、委員8人以内で組織する。

2 委員は、次に掲げる者を充てる。

(1)企業関係者

(2)金融機関関係者

(3)産業振興団体関係者

(4)学識経験者

(5)関係行政機関関係者

(6)その他、委員長が認めた者

3 委員の任期は平成27年3月31日までとする。

(委員長)

第3条 検討委員会には委員長を置く。

2 委員長は、琉球大学名誉教授 平敷徹男とする。

3 委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、委員長が指名した委員がその職務を

代理して行う。

(検討委員会の招集)

第4条 検討委員会は、委員長が召集する。

2 委員長は、その検討委員会の議長となる。

3 検討委員会は、委員の過半数の出席がなければ、開くことができない。

4 委員長は、必要があると認めるときは、委員以外の者に対して、検討委員会への出席、意

見の陳述、説明その他必要な協力を求めることができる。

(庶務)

第5条 検討委員会の庶務は、協同組合沖縄産業計画・三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング株

式会社が行う。

(その他)

第6条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は委員長が定めるものとする。

附則

この要領は、平成26年8月1日から施行し、平成27年3月31日にその効力を失う。

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平成25年度沖縄県スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会

委員名簿

NO 氏名 所属・役職 分野

1 平敷 徹男(委員長) 琉球大学 名誉教授 学識経験者

2 原田 宗彦

早稲田大学スポーツ科学学術院教授、

一般社団法人日本スポーツツーリズム

推進機構 会長

学識経験者

3 安永 淳一 沖縄バスケットボール株式会社

取締役

スポーツ関連企

業関係者

4 翁長 良成 沖縄県体育協会 副会長、

日本体育協会 理事

スポーツ関連団

体関係者

5 玉那覇 通男 沖縄振興開発金融公庫

融資第一部地域振興班課長 金融機関関係者

6 益田 健 株式会社フィットネスプロモーション

統括部長

スポーツ関連企

業関係者

7 米村 明 公益財団法人沖縄県産業振興公社

事務局長

産業振興団体関

係者

8 嘉手苅 孝夫 沖縄県文化観光スポーツ部

文化スポーツ統括監

関係行政機関関

係者

資料3

Page 46: 沖縄県スポーツ関連産業振興戦略 · ーツ関連産業等の実態の把握、課題の抽出を行うとともに、今後、沖縄県で取り組むべき重点 分野を選定し、スポーツの産業化に向けた戦略をここに構築する。

平成26年度沖縄県スポーツ関連産業振興戦略構築検討委員会

委員名簿

NO 氏名 所属・役職 分野

1 平敷 徹男(委員長) 琉球大学 名誉教授 学識経験者

2 原田 宗彦

早稲田大学スポーツ科学学術院教授、

一般社団法人日本スポーツツーリズム

推進機構 会長

学識経験者

3 砂川 則夫 沖縄振興開発金融公庫

新事業育成出資室 室長 金融機関関係者

4 米村 明 公益財団法人沖縄県産業振興公社

事務局長

産業振興団体関

係者

5 玉城 茂 那覇商工会議所 企画業務部 部長 企業関係者

6 久高 豊 りゅうぎん総合研究所

常務取締役兼調査研究部長 企業関係者

7 嘉手苅 孝夫 沖縄県文化観光スポーツ部

文化スポーツ統括監

関係行政機関関

係者

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沖縄県スポーツ関連産業振興戦略

平成 27 年3月

沖縄県文化観光スポーツ部スポーツ振興課

沖縄県那覇市泉崎 1-2-2 行政棟 8 階(南側) TEL:098-866-2708