統計学 - kansai u記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方...

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─ 35 ─ 関西大学総合情報学部 授業計画 2015 統計学 (春学期、秋学期 2単位) 浅野 晃 ■授業概要 統計的なものの見方とは、ひとつひとつが個性を もつデータの集まりから、全体としての傾向を見出 すものである。このような考え方は、「個人個人で 事情の異なる人間が集まった社会に対して、全体と してどのような政策を行えばよいか」「それぞれが 個体差を持つ工業製品の品質を高めるには、工場に おいてどのような対策をとればよいか」など、社会 のあらゆる場面で用いられる。本講義では、データ の集まりを整理し情報を引き出す「記述統計学」の 基礎を前半で、データの集まりの一部だけを調べて 全体の傾向を知る「統計的推測」の基礎を後半で、 それぞれ説明する。 ■到達目標 記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方 を理解すること。 ■授業計画 第1回 イントロダクション ─統計的なものの 見方・考え方について 第1部 記述統計学 第2回 統計資料の収集と読み方 第3回 クロス集計とデータの可視化 第4回 データを「分布」で見る 第5回 分布をまとめる ─記述統計量(平均・ 分散など) 第6回 データの関係を知る(1) ─相関関係 と因果関係 第7回 データの関係を知る(2) ─回帰と決 定係数 第8回 第1部の演習 第2部 統計的推測 第9回 確からしさを記述する ─確率 第10回 分布を推測する ─度数分布と確率分布 第11回 分布の「型」を考える ─確率分布モデ ルと正規分布 第12回 分布の平均を推測する ─区間推定 第13回 不確かな測定の不確かさを測る ─不偏 分散とt分布 第14回 分布についての仮説を検証する ─仮説 検定 第15回 第2部の演習 ■授業時間外学習 各回の講義で用いるプリントは、1週間前にダウ ンロード可能とするので、事前に読んでから講義に 出席すること。 ■成績評価の方法 定期試験(筆記試験)の成績で評価する。 定期試験(100%) ■成績評価の基準 記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方 を理解していること。 ■教科書 プリントを配布する。 ■参考書 『社会人1年生のための統計学教科書』(SB クリエ イティブ)浅野晃 このほか、講義中に適宜紹介する。 ■備考 この講義は社会調査士資格認定科目(C科目)で す。春学期・秋学期とも、内容は同じです。過去の 講義録(前任校で担当していた統計学の講義を含む) などは http://racco.mikeneko.jp/ で閲覧できます。 ま た、 浅 野 へ の 連 絡 は メ ー ル a.asano@kansai-u. ac.jp にお願いします。 Statistics

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Page 1: 統計学 - Kansai U記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方 を理解すること。 授業計画 第1回 イントロダクション 統計的なものの

─ 35 ─

関西大学総合情報学部 授業計画 2015

統計学 (春学期、秋学期 2単位) 浅野 晃

■授業概要 統計的なものの見方とは、ひとつひとつが個性をもつデータの集まりから、全体としての傾向を見出すものである。このような考え方は、「個人個人で事情の異なる人間が集まった社会に対して、全体としてどのような政策を行えばよいか」「それぞれが個体差を持つ工業製品の品質を高めるには、工場においてどのような対策をとればよいか」など、社会のあらゆる場面で用いられる。本講義では、データの集まりを整理し情報を引き出す「記述統計学」の基礎を前半で、データの集まりの一部だけを調べて全体の傾向を知る「統計的推測」の基礎を後半で、それぞれ説明する。

■到達目標 記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方を理解すること。

■授業計画第1回 イントロダクション ─統計的なものの

見方・考え方について第1部 記述統計学第2回 統計資料の収集と読み方第3回 クロス集計とデータの可視化第4回 データを「分布」で見る第5回 分布をまとめる ─記述統計量(平均・

分散など)第6回 データの関係を知る(1) ─相関関係

と因果関係第7回 データの関係を知る(2) ─回帰と決

定係数第8回 第1部の演習第2部 統計的推測第9回 確からしさを記述する ─確率第10回 分布を推測する ─度数分布と確率分布第11回 分布の「型」を考える ─確率分布モデ

ルと正規分布第12回 分布の平均を推測する ─区間推定第13回 不確かな測定の不確かさを測る ─不偏

分散とt分布第14回 分布についての仮説を検証する ─仮説

検定

第15回 第2部の演習

■授業時間外学習 各回の講義で用いるプリントは、1週間前にダウンロード可能とするので、事前に読んでから講義に出席すること。

■成績評価の方法 定期試験(筆記試験)の成績で評価する。 定期試験(100%)

■成績評価の基準 記述統計学・統計的推測それぞれの基本的考え方を理解していること。

■教科書 プリントを配布する。

■参考書『社会人1年生のための統計学教科書』(SB クリエイティブ)浅野晃 このほか、講義中に適宜紹介する。

■備考 この講義は社会調査士資格認定科目(C科目)です。春学期・秋学期とも、内容は同じです。過去の講義録(前任校で担当していた統計学の講義を含む)などは http://racco.mikeneko.jp/ で閲覧できます。ま た、 浅 野 へ の 連 絡 は メ ー ル [email protected] にお願いします。

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