生活課題を発見する力を育む 家庭,技術・家庭科学習指導の...

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生活課題を発見する力を育む 家庭,技術・家庭科学習指導の在り方 -家庭や地域との連携の工夫を通して- 福岡市教育センター 家庭,技術・家庭科研究室 平成 29 年度 研究報告書 (1030 ) G7-02 G7-04 新学習指導要領には,生活や社会の中から問題を見いだして課題を設定 し解決する学習活動を充実する共に,家庭や地域との連携を図ることが明 記されている。 そこで本研究では,児童生徒の生活課題を発見する力を育む学習指導の 在り方を追究した。そのために,生活課題を発見する力を「生活課題を設 定する姿」「生活課題を見直す姿」「生活課題を新たに設定する姿」の三 つの段階でとらえた。問題解決的な学習の中で,連携の目的を「思いや願 い」「意欲」「手がかり」の三つに明確にし,それに合わせて方法を具体 化することで家庭や地域との連携を図った授業実践を行った。 その結果,児童生徒は,生活の中から問題を見いだし,自己の課題を設 定し,解決する方法を考え,課題を付加・修正しながら実践することがで き,継続的な実践に向かうための新たな課題を設定することができた。こ のことから,生活課題を発見する力を育むために,家庭や地域との連携を 工夫することの有効性が明らかになった。

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生活課題を発見する力を育む

家庭,技術・家庭科学習指導の在り方

-家庭や地域との連携の工夫を通して-

福岡市教育センター

家庭,技術・家庭科研究室

平成 29 年度

研究報告書

(第 1030 号)

G7-02

G7-04

新学習指導要領には,生活や社会の中から問題を見いだして課題を設定

し解決する学習活動を充実する共に,家庭や地域との連携を図ることが明

記されている。

そこで本研究では,児童生徒の生活課題を発見する力を育む学習指導の

在り方を追究した。そのために,生活課題を発見する力を「生活課題を設

定する姿」「生活課題を見直す姿」「生活課題を新たに設定する姿」の三

つの段階でとらえた。問題解決的な学習の中で,連携の目的を「思いや願

い」「意欲」「手がかり」の三つに明確にし,それに合わせて方法を具体

化することで家庭や地域との連携を図った授業実践を行った。

その結果,児童生徒は,生活の中から問題を見いだし,自己の課題を設

定し,解決する方法を考え,課題を付加・修正しながら実践することがで

き,継続的な実践に向かうための新たな課題を設定することができた。こ

のことから,生活課題を発見する力を育むために,家庭や地域との連携を

工夫することの有効性が明らかになった。

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家-1

1 主題について

(1) 主題設定の理由

① 今日的課題から

21世紀は知識基盤社会であり,このような社会的な認識は今後も継承されていくものであると

考えられる。今の児童生徒やこれから誕生する子どもたちが成人し,社会で活躍する頃には,少

子高齢化に伴う生産年齢人口の減少,情報化やグローバル化といった社会的変化,人工知能(A

I)の飛躍的な進化など,人間の予測を超えた社会的変化により,厳しい挑戦の時代を迎えてい

ると予想される。このような時代において,子どもたちは様々な困難に積極的に向き合い,変化

の激しい社会を,自ら主体的に生き抜くための力を身に付けることが重要である。

このことを踏まえて,新学習指導要領解説の中に,児童生徒が「これからの時代に求められる

資質・能力を身に付け,生涯にわたって能動的に学び続けることができるようにする」ために,

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を進めることが示されている。そこで,

児童生徒が生活の中から問題を見いだして課題を設定し,その解決に向けた学習活動の中で課題

の解決に向けて見通しをもって取り組むと共に,学習の過程を振り返って実践を評価し,新たな

課題に主体的に取り組むことが求められている。

② 家庭科教育のねらいから

新小学校学習指導要領における家庭科の目標には,「生活の営みに係る見方・考え方を働かせ,

衣食住などの生活に関する実践的・体験的な活動を通して,生活をよりよくしようと工夫する資

質・能力」を育成することが掲げられている。中学校も同様に示されている。最終目標である「生

活をよりよくしようと工夫する資質・能力」とは,生涯にわたって健康で豊かな生活を送るため

の基礎として必要なものについて示したものであり,実生活と関連を図った問題解決的な学習を

効果的に取り入れて育成することが重要である。この資質・能力を育成するために,児童生徒が

日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し,様々な解決方法を考え,実践を評価・改善し,

考えたことを表現するなど,課題を解決する力を育成することが必要とされている。

③ 児童生徒の実態から

非常勤研修員所属校3校の児童生徒に実

施した家庭実践についての事前アンケート

によると,「家庭で自分なりに工夫して実

践をしているか」という問いに対して,肯

定的な回答をした児童生徒の割合は63.1%

であり,否定的な回答をした児童生徒の割

合は36.9%であった(図-1)。このこと

から,学習したことを家庭で実践する際に,

自分の生活に合わせて工夫することができ

ていない児童生徒がいるという現状が分か

った。自分の生活に合わせて工夫するため

には,生活の中から問題を見いだして課題を設定し,解決に取り組む態度を育むことが必要であ

る。すなわち,既習事項や生活経験を基に主体的に課題を設定し,解決に取り組ませる学習を仕

組むことは有効であると考える。

以上,①②③から,家庭科学習の中で,自分の生活の中から課題を発見する力を育むことが大

切であると考え,本主題を設定した。

(2) 主題及び副主題の意味

① 「生活課題」とは

生活の中の解決しなければならない問題であり,

具体的な行動や目標として表したものである。

なお,生活は家庭・地域・社会という空間軸と,

現在までの生活・これからの生活・生涯を見通した

生活という時間軸の視点からとらえることができ,

表-1のように学校段階別に学習対象が整理されている。

小学校 中学校

空間軸 自己・家庭 家庭・地域

時間軸 現在・これ

までの生活

これからの生活を

展望した現在の生活

表-1 学校段階別 時間軸と空間軸の学習対象

図-1 児童生徒の実態(N=347)

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家-2

② 「生活課題を発見する力」とは

既習の知識及び技能や生活経験を基に生活を見つめ,生活課題を自分自身で設定すること,解

決に向けて課題を見直すこと,さらに実践を継続するための新たな課題を設定することである。

③ 「家庭や地域との連携の工夫」とは

家庭や地域との連携を行う際,連携の目的を明確にしたり,それに合わせて連携の方法を具体

化したりすることである。

2 研究の目標

家庭や地域との連携の工夫を通して,児童生徒の生活課題を発見する力を育む家庭,技術・家庭科

学習指導の在り方を明らかにする。

3 研究の仮説

家庭,技術・家庭科学習指導において,問題解決的な学習過程の中で,家庭や地域と連携する目的

を明確にし,方法の具体化を図れば,生活課題を発見する力を育むことができるだろう。

4 研究の構想

(1) 内容

本研究では,生活課題を発見する力を三つの段階でとらえ,表-2のように設定した。

表-2 生活課題を発見する力を育むための三つの段階

(2) 過程

本研究では,生活課題を発見する力を育むため,3段階の問題解決的な学習過程を「みつめる・

つかむ」「さぐる」「いかす」とする。「みつめる・つかむ」過程では,自分の生活を見つめ,問

題に気付かせ,生活課題を設定させる。「さぐる」過程では,生活に関わる知識及び技能を習得さ

せ,「みつめる・つかむ」過程で設定した課題の解決方法を検討させる。さらに,解決のための計

画,実践,評価をさせることで,生活課題を見直させる。「いかす」過程では,見直した課題につ

いて実践活動,評価をさせることで,実践を継続させるための生活課題を新たに設定させる。これ

らの学習過程を家庭や地域との連携を工夫することで,生活課題を発見する力を育む。

(3) 手だて

① 家庭や地域との連携の工夫

児童生徒の生活課題を発見する力を育むために連携の目的を明確にし,方法を具体化すること

で,家庭や地域との連携を図る。

ア 連携する目的の明確化

児童生徒が「問題解決への家庭や地域の思いや願いを知る(以下「思いや願い」とする)」

「問題解決への意欲をもつ(以下「意欲」とする)」「問題を解決するための知識及び技能の

手がかりを得る(以下「手がかり」とする)」ことを連携の目的とする。学習過程に合わせて,

「みつめる・つかむ」過程では主にⅠ「思いや願い」,「さぐる」過程では主にⅢ「手がかり」,

「いかす」過程では主にⅡ「意欲」の目的をもって連携を行う。

児童生徒の姿 予想される児童生徒の反応

生活課題を設定する姿 自分の生活を見つめ問題に気付き,課題

設定している。

自分の問題は○○だから△△できる

ようになる。

生活課題を見直す姿 問題の解決に取り組む過程で課題を付加

したり,修正したりしている。

問題を解決していくためにはもっと

□□する。

生活課題を

新たに設定する姿

問題を解決し続けるための新たな課題を

設定している。

問題を解決し続けるために,●●し

ていく。

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家-3

イ 連携の方法の具体化

連携の際に,協力依頼,取材,評価,情報提供などの方法を,表-3のように具体的な手だ

てを用いて行う。

② 検証方法

ア 授業中の発言や,学習プリントの分析

生活の中にある問題を見いだし,解決すべき課題を設定しているかどうかを見取る。 イ アンケートの分析

学習前後にアンケートを実施し,児童生徒の家庭科学習への有用感,家庭での実践について

の変容を見取る。

5 研究構想図

表-3 生活課題を発見するための家庭や地域との連携

連携する目的 Ⅰ「思いや願い」Ⅱ「意欲」Ⅲ「手がかり」

連携の方向 ア教員から家庭や地域へ イ家庭や地域から児童生徒へ

連携の方法と

その具体

A 協力依頼 B 取材 C 評価 D 情報提供

a1 家庭科通信

a2 学習プリント

b1 インタビュー

b2 動画撮影

c1 賞賛

c2 助言

d1 資料提示

d2 実演・講話

図-2 研究構想図

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家-4

6 研究の実際と考察

(1) 家庭や地域との連携を工夫した指導の実際(その1)

小学校第5学年 「手作りで生活を楽しく」(全 11 時間)

① 研究の実際

家庭科の学習についてのアンケート(H29.9,N=66)で,「家庭科で作った小物を使っていま

すか」の問いに対し肯定的な回答をした児童が75.7%いた。しかし,「家庭科で学習した意識や技

能を生かして,家庭で布製品を作りましたか」という問いに対し肯定的な回答をした児童は45.6%

と半数を下回っていた。このことから,小物作りには興味をもつことができたが,自分で工夫し

て実践を継続的に行う児童が少ないことが分かった。

そこで本題材は,ナフキン製作を通して,児童が自身の生活課題を発見する力を育み,身に付

けた布製品の製作に関する知識やミシンの技能を生かし,児童自らが使いやすいナフキンを製作

し,さらに生活を楽しくする布製品製作への新たな生活課題を発見し続けられるよう,家庭との

連携の工夫を図った(表-4)。

表-4 各学習過程における連携の工夫

主な学習内容とめざす姿 配時

連携の工夫 目的 方向 方法と具体

みつめる・つかむ

1 自分が使っているナフキンから改善したい点を見付ける。

生活課題を設定する姿 「自分が使いやすいお気に入りのナフキンを手作

りする。」(大きさ,形,色柄など) 2 ミシンの準備の仕方を知り,型紙を作る。 3 ナフキンを製作する。

2 3

Ⅰ思いや願い

Ⅱ意欲

ア 教員 ⇒ 家庭

A協力依頼 (a1 家庭科通信)

ア 教員 ⇒ 家庭

B 取材 (b1 インタビュー)

さぐる

4 作ったナフキンを使ってみて,家族から評価をもらい,修正点を考える。

生活課題を見直す姿 「もっときれいで丈夫に仕上げる。」 (丈夫さ,縫い目など) 5 考えた修正点を基に,ナフキン製作をする。

Ⅲ手がかり

Ⅱ意欲

ア 教員 ⇒ 家庭

A協力依頼 (a1 家庭科通信)

イ 家庭⇒ 児童

C 評価 (c1 賞賛,c2 助言)

いかす

6 ナフキン製作と同じ過程を踏む布製品を知り,製作意欲をもつ。

生活課題を新たに設定する姿 「もっと生活を楽しくする布製品を作る。」 (作る相手を変える,生活が明るくなる別のものを作るなど)

1 Ⅱ意欲

Ⅰ思いや願い

ア 教員⇒ 家庭

A協力依頼 (a1 家庭科通信)

イ 家庭⇒ 児童

C 評価 (c1 賞賛,c2 助言)

ア 生活課題を設定する姿 みつめる・つかむ過程では,児童が今使っている既

製ナフキンの使いづらさや好みの違いなどの問題に気 付かせ,自分が使いやすいナフキンを手作りするとい う生活課題を設定することをねらいとした。そのため にまず,教員から家庭に学習の目的や準備物について 通信で協力を依頼した。具体的には,児童が現在使っ ているナフキンの大きさや形,色柄などを比較しなが ら問題に気付かせるために,比較できる数枚のナフキ ンを準備してもらうよう伝えた。児童からは,数枚の ナフキンを比較し,「大きさはこれぐらいがいい」「色

はこっちがいい」などの発言が見られた。次に,手作りで問題が解決できることを児童に気付

かせるために,教員がナフキンを手作りしている家庭にインタビューしたことを提示した(資

料-1)。家族の思いや願いを知った児童は,手作りへの意欲をもち,「手作りでこの大きさの

ナフキンを作りたい」という課題をもった。 イ 生活課題を見直す姿

さぐる過程では,児童が一度作ったナフキンの丈夫さ,きれいさなどの問題に気付き,生活

課題を付加・修正することをねらいとした。そのために,教員が家庭に通信で,児童が達成感

を感じるような賞賛や次の製作への具体的な助言を協力依頼した(p.5資料-2)。家族から「洗

資料-1 インタビュー内容と児童の感想

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家-5

濯しても糸がほどけないよう,しっかり縫ってね。」

「縫い目をまっすぐ縫うときれいに見えるよ。」な

どの助言を受けた児童は,「返し縫いに気をつけて,

破れないナフキンを作る。」「糸が曲がっていると,

きたなく見えるので,もう一度練習して縫い直し

たい。」と課題を付加・修正した。 ウ 生活課題を新たに設定する姿

いかす過程では,付加・修正したナフキン製作

を経て,次は他者のためにナフキンを作ったり,

生活を楽しくするために他の布製品を作ろうとし

たりする,新たな生活課題を設定することをねら

いとした。そのために,教員から家庭へ通信で評

価と助言を依頼した。具体的には,修正したナフ

キンに対して,「課題が解決されたことへの賞賛」

や,「今後の実践につながる助言」を家族に協力を

依頼した。家族からの「返し縫いが以前より上手

になって,丈夫なナフキンになったね。」という賞

賛や「お母さんにも作ってほしいな。」「布を少し

大きくするとカバーができるのでチャレンジして

みて。」という助言を受けて,児童は「家族分のナ

フキンを作る。」「除湿器にホコリがかぶって困っ

ているからカバーを作る。」などの生活課題を新た

に設定した(資料-3)。

② 考察 ○ 家庭との連携の工夫について ア 生活課題を設定する姿

課題設定後に書かせた感想を分析すると,家庭が準備の協力をしてくれた大きさや色等の

違う複数のナフキンを比較させたことで,すべての児童が自分の作りたいナフキンを考える

ことができた。また,83.2%の児童が家族の思いや願いを受けて,手作りへの意欲をもち,

自分の課題を設定していた。このことから,家族の思いや願いを知り,意欲をもつという目

的を明確にして,家庭科通信で具体的な協力依頼をしたことや家族へインタビューをしたこ

とは,生活課題を設定する上で有効であった。 イ 生活課題を見直す姿

1回目のナフキン製作に対する感想を分析すると,家庭からもらった賞賛や助言を手がか

りに自分の生活課題を付加・修正した児童が60.4%いた。このことから,児童が課題を見直

すために,家庭からの賞賛や助言を図ったことは,有効であった。 ウ 生活課題を新たに設定する姿

学習プリントを分析すると,修正したナフキン製作に対する家族からの賞賛を受けて, す

べての児童が今後の実践に意欲をもつことができ,家族からの助言を基に新たな課題を設定

した児童が 76.3%いた。 また,学習後に取った事後アンケートの

結果「家庭科で学習した意識や技能を生か

して,家庭で布製品を作りましたか」の問

いに肯定的な回答をした児童が45.6%から

72.8%に増加していた(図-3)。 以上のことから,生活課題を発見する力を

育むために,家庭との連携を工夫したことは

有効な手だてであったと考える。

15.3 30.3 36.3 18.1

11.2 16.2 42.4 30.4

資料-3 家族の助言から新たな課題を発見した児童の記述

図-3 学習前後の児童の変容(N=66)

資料-2 通信の内容(抜粋)と 家族のコメント

通信

家庭

家庭

児童

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家-6

(2) 家庭や地域との連携を工夫した指導の実際(その2)

小学校第5学年 「食べて元気に」(全11時間)

① 研究の実際

事前に実施した食生活に関するアンケート(H29.8,N=168)では,「家庭科で学習した調理を

家庭で実践したか」という問いに,91.7%の児童がしたと答えた。しかし,「工夫して実践を続

けているか」という問い対して,よくしていると答えた児童は28.7%であった。このことから,

学習したことを家庭で継続した実践をできていない児童が多くいることが分かった。

そこで本実践では,みそ汁の調理を通して,児童が自身の生活課題を発見する力を育み,身に

付けた知識及び技能を生かし,児童自らがおいしいみそ汁を作るために創意工夫し,新たな生活

課題を発見し続けられるよう,家庭や地域との連携の工夫を図った(表-5)。

表-5 各学習過程における連携の工夫

主な学習内容とめざす姿 配時

連携の工夫

目的 方向 方法と具体

みつめる・つかむ

課外 ゆでる調理の家庭実践をする。 1 なぜ食べるのか考え話し合い,学習の見通しをもつ。 生活課題を設定する姿 「自分の家庭に合う場面で,自分でみそしるを作ることができるようになる。」(親が忙しい夕食時,朝食時など) 2 栄養素について知る。 3 ごはんとみそ汁の特徴について考える。

1.5 0.5

Ⅰ思いや 願い

Ⅱ意欲

ア 教員 ⇒ 家庭

A協力依頼 (a1 家庭科通信)

イ 家庭 ⇒ 児童

C 情報提供 (c1 賞賛,c2 助言)

さぐる

4 炊飯とみそ汁の実習をする。 課外 家庭実践する。 5 だしのとり方やみそ汁の作り方を確かめる。 生活課題を見直す姿 「家族のためにもっとおいしいみそしるを作る。」

(だしの取り方,火加減,実の切り方など) 6 みそ汁調理の計画を立て,実習を行う。

Ⅲ手がかり Ⅱ意欲

ア 教員 ⇒ 地域

B 取材 (b1 インタビュー,

b2 動画撮影)

イ 地域⇒ 児童

D 情報提供 (d2 実演・講話)

いかす

課外 家庭実践する。 7 実践を振り返り新たな生活課題を作る。 生活課題を新たに設定する姿 「家族のためにおいしいみそしるを作り続けるため,次は〇〇を工夫する。」(実の種類,切り方,時短など)

1 Ⅱ意欲

Ⅰ思いや 願い

ア 教員⇒ 家庭

A協力依頼 (a1 家庭科通信)

イ 家庭⇒ 児童

C 評価 (c1 賞賛,c2 助言)

ア 生活課題を設定する姿

みつめる・つかむ過程では,ごはんやみそ汁作り

の問題に気付き,「自分でごはんやみそしるを作り

たい」という生活課題を設定できることをねらいと

した。

そのために,前題材学習後の課外で児童が家庭実

践をした際に,本題材の学習内容を伝え,家族から

の思いや願いを学習プリントに記入してもらうよう,

教員が家庭へ家庭科通信で協力依頼した。具体的に

依頼した内容は,「児童が次の実践へ意欲をもつよ

うな賞賛」「どのような場面で実践して欲しいとい

う願い」である(資料-4)。課題設定の際に家族

からの一言を読んだ児童は,自分の家庭に合う場面

を知り,「親が遅く帰って来て疲れている時に自分

が作りたい」「お母さんが忙しい朝に自分でごはん

やみそしるを作りたい」などの生活課題を設定した。

イ 生活課題を見直す姿

さぐる過程では,みそ汁をおいしく作るための知

識及び技能を再確認し,「家族が喜ぶように,もっ

と上手においしいみそしるを作りたい」などの生活

課題を見直すことをねらいとした。

資料-5 プロの料理人による実演(動画)

資料-4 家庭科通信(抜粋)

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家-7

資料-7 児童が見直した課題

そのために,事前に教員が校区内で飲食店を営むプロの料理人の方にインタビューと動画撮

影の取材をした(p.6資料-5)。具体的には,正確な技能によるみそ汁作りの動画撮影と,「お

客様のためにおいしいみそ汁を作りたい,そのために何度も作る練習を重ねている」という思

いを聞き取った。動画を視聴し,みそ汁の作り方を再確認した児童は,だしの取り方や火加減

の調整の不十分さに気付いた。また,相手意識をもった調理をしているとインタビュー内容を

聞いた児童は,「家族のためにおいしいだしをとれるようになりたい」「もっと火加減を上手

に調整して家族が喜ぶみそしるを作りたい」など,生活課題を見直した。

ウ 生活課題を新たに設定する姿

いかす過程では,学習で身に付けた知識及び技能

と,取材活動で得た情報を生かし,「家族のために

おいしいみそしるを作り続けるために,次は〇〇を

工夫する」という生活課題を新たに発見することを

ねらいとした。

そのために,家庭実践を行う際,家族からの思い

や願いを学習プリントに記入してもらうよう,教員

が家庭へ家庭科通信で協力依頼した。具体的に依頼

した内容は,「児童の技能が上達し,課題が解決さ

れたことへの賞賛」と,「今後の実践につながる助言」である(資料-6)。家族からの「だ

しのとり方が上手になっておいしいみそしるになったね」「疲れて帰ってきた時においしいみ

そしるができていて嬉しかった」という賞賛や,「ほかの実にも挑戦してみては」「時短の工

夫も探ってごらん」などの助言を受けた児童は,「旬の実を入れてみそしるを作る」「次はお

母さんが忙しい朝ごはんでも作る」などの生活課題を新たに設定した。

② 考察

○ 家庭や地域との連携の工夫について

ア 生活課題を設定する姿

課題設定後に書かせた振り返りを分析すると,86.5%の児童が家族の思いや願いを受けて,

自分の課題を設定していた。このことから,家族の思いや願いを知るという目的を明確にし,

家庭科通信で具体的な協力依頼したことは,生活課題を設定する上で有効であった。

イ 生活課題を見直す姿

生活課題を見直させた後のアンケートでは,

動画を見たことで,自分の技能課題を見いだし

た児童が73.6%,意欲をもつことできた児童が

1 0 0%であった。このことから,教員によるプ

ロへの取材は,意欲をもたせ,解決の手がかり

を得させる上で有効であった。

ウ 生活課題を新たに設定する姿

新たな生活課題を設定した後の学習プリント

を分析すると,86.7%の児童が,家族からの賞

賛と助言を生かして新たな課題を設定できた。

また,すべての児童が家族からの賞賛を受け,

今後の実践意欲をもつことができた(資料-7)。

また,授業終了1か月後にとった事後アンケ

ートの結果では「工夫して実践を続けているか」

の問いに87.1%の児童が肯定的に回答をした

(図-4)。

以上のことから,生活課題を発見する力を育むた

めに,家庭や地域との連携を工夫したことは有効

な手だてであったと考える。

資料-6 家庭科通信(抜粋)

図-4 学習前後の児童の変容(N=168)

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(3) 家庭や地域との連携を工夫した指導の実際(その3)

中学校第1学年 「献立作りと食品の選択」(全10時間)

① 研究の実際

事前に行ったアンケート(H29.7,N=189)では,小学校で学んだ卵料理や野菜炒めはほとん

どの生徒が家庭でしたことがあると答えたものの,「中学校になった現在も家庭実践を続けてい

るか」という問いに肯定的な回答をした生徒は 39.6%であった。また,「栄養を考えた食事を整

えているか」という問いに対しては,自ら栄養バランスを意識して整えている生徒はほとんど見

られなかった。そこで本実践では,献立作成を通して,生徒が自らの食生活に関する課題を発見

する力を育み,栄養や調理に関する知識及び技能を生かし,自分に合った献立を作るための生活

課題を発見し続けられるよう,家庭や地域との連携の工夫を図った(表-6)。

表-6 各学習過程における連携の工夫

主な学習内容とめざす姿 配時 連携の工夫

目的 方向 方法と具体

みつめる・つかむ

1 食品に含まれる栄養素について知る。

課外 弁当の日の献立作成と試作

2 六つの食品群について知る。

3 弁当の分析をする。

生活課題を設定する姿

「自分に合ったバランスが整った献立を作る。」

(栄養,量など)

Ⅰ思いや願い

Ⅱ意欲

ア教員

⇒家庭 A協力依頼

(a1 家庭科通信)

イ家庭

⇒生徒 C 評価 (c1 賞賛,c2 助言)

さぐる

4 食品群別摂取量のめやすについて知る。

5 バランスの良い食事について考える。

6 生鮮食品と加工食品の特徴を理解する。

7 食品の選択と保存について考える。

8 弁当の日の献立を再考する。

生活課題を見直す姿

「栄養を満たし,さらに地産地消を意識した献立を

作る。」(地域でとれた生鮮食品,旬の食材など)

Ⅲ手がかり

Ⅱ意欲

ア教員

⇒地域 B 取材 (b1 インタビュー)

イ地域

⇒生徒 D 情報提供 (d1 資料提示)

いかす

課外 弁当の日の実践

9 バランスの良い食事について考える。

生活課題を新たに設定する姿

「自分に合った献立を作り続けるため,献立を作る

際に○○を工夫する。」(時間短縮,費用削減など)

1 Ⅱ意欲

Ⅰ思いや願い

ア教員

⇒家庭

A協力依頼

(a2学習プリント)

イ家庭

⇒生徒 C 評価 (c1 賞賛,c2 助言)

ア 生活課題を設定する姿

みつめる・つかむ過程では「自分に合った栄養バランスや

量が整った献立を作りたい」という生活課題を設定できるこ

とをねらいとした。そのために,学習プリントで,課外で取

り組んだ弁当作りに対する賞賛と,献立作成を学習する上で

の助言をもらうよう教員が家庭に依頼した。家庭からは生徒

に対し,「お弁当を一人で作れるようになってうれしかった。」

「献立を考えて調理をできるようになってすごいね。」とい

う賞賛と,「今まで家庭科で習ったことを生かして,部活動

の時などにお弁当を作れるようになってもらいたいです。」

という思い,「お弁当に隙間ができたね。次は,野菜を使っ

たおかずをもう一品増やすと,栄養のバランスがもっととれ

るよ。」など,食材や品数についての助言があった。自分で

作った弁当を見直す際,家族からのコメントを参考に,生活

課題を発見させた。その結果,生徒は「休日の部活には自分

で作ったお弁当を持って行きたい。」「隙間を埋めるために

冷凍食品を使ったので,栄養のバランスを考えて野菜炒めを

入れたい。」などの生活課題を設定した(資料-8)。

イ 生活課題を見直す姿

さぐる過程では,みつめる・つかむ過程で設定した課題を

付加・修正し,「地産地消や旬を意識した献立を作りたい」

資料-8 家庭からの評価

お弁当作りをがんばったお子様に一言

お願いします。

お弁当の栄養や量についてアドバイス

をお願いします。

弁当作りをするお子様に励ましの

メッセージをお願いします。

Page 10: 生活課題を発見する力を育む 家庭,技術・家庭科学習指導の …日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し,様々な解決方法を考え,実践を評価・改善し,

家-9

という課題を見直すことをねらいとした。そのために,

福岡県地産地消課から旬の食材カレンダーの提供を受

けたり,教員が農業協同組合の店舗でインタビューを行

ったりした。具体的には,地元で採れた旬の野菜が多く

並ぶ店舗の写真撮影と,「栄養価の高い旬の野菜を食べ

てほしい」という店員の思いや願いを聞き取った。地域

からの情報提供を受けた生徒は,「博多ぶなしめじでお

弁当のおかずを考えたい。」「博多なすを使って栄養バ

ランスを良くしたい。」と課題を見直した(資料-9)。

ウ 生活課題を新たに設定する姿

いかす過程では,「自分に合った献立を作り続けるた

め,献立を作る際に○○を工夫する」という,生活課題

を新たに設定できることをねらいとした。そのために,

弁当の実践に対する賞賛と,今後の継続に対する助言を

学習プリントに記入してもらうよう家庭に依頼した。具

体的には,栄養や量,地産地消,旬などの学習を踏まえ

て献立を作成できていることへの賞賛と,献立作成を継

続するための助言を記入してもらうようにした(資料-

10)。生徒は学習プリントに基づいてインタビューを行

った。その結果,生徒は「調理時間を短縮するために,

母がしているように前の日に下ごしらえをしておく。」

「費用を減らすために,夕飯の残りや,冷蔵庫の中のも

のを使う。」という新たな課題を設定した。

② 考察

○ 家庭や地域との連携の工夫について

ア 生活課題を設定する姿

課題設定の場面では,77.7%(N=189)の生徒が家庭からの助言と関連のある問題に気付き,

それに基づいた栄養バランスについての課題を設定した。このことから,家族の思いや願い

を知るという目的を明確にし,家庭科通信で献立作成の視点を意識した助言を家庭に依頼し

たことは,生活課題を設定する上で有効であった。

イ 生活課題を見直す姿

生活課題の見直しでは,生活課題を見直させた後のアンケートで「学習前に比べ,自分が

食べる物の産地を意識するようになったか」という質問に対し,肯定的な回答が 79.0%あっ

た。このことから,課題の見直しの際,解決の手がかりを得るという目的を明確にし,地域

への取材や地域から提供された情報を活用したことは,生活課題を見直す上で有効であった。

ウ 生活課題を新たに設定する姿

課題を新たに設定する場面の学習プリントを分析すると,78.3%の生徒が家庭からの助言

に関連した課題を新たに設定し,今後も弁当や普段の食事作りをしたいという実践を継続さ

せる意欲が見られた。

また,アンケートにおいて「家の人の助言を参考にして家庭で実践しているか」という質

問に肯定的な回答をした生徒は,学習前は

66.6%であったが,学習後は 83.8%に増加した

(図-5)。これらのことから,生徒が意欲を

もつという目的を明確にし,家庭から賞賛や助

言を得たことは,問題を解決し続けるための課

題を新たに設定する上で有効であった。

以上のことから,家庭や地域との連携を工夫す

ることは,生活課題を発見する力を育む上で,有

効であったと考えられる。

資料-9 福岡の旬の野菜が

並ぶ店舗の写真

図-5 学習前後の生徒の変容 (N=189)

17.8

49.6

28.8

34.2

24.1

8.1

9.0

8.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

学習前

学習後

家の人の助言を参考にしている

はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ

資料-10 生徒がインタビューで

使用した学習プリント

1.弁当をつくるために重視すること

2.普段弁当作りにかけている時間

3.弁当のために食材を購入するか

自宅にあるものを使用するか

4.感想やアドバイス

Page 11: 生活課題を発見する力を育む 家庭,技術・家庭科学習指導の …日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し,様々な解決方法を考え,実践を評価・改善し,

家-10

家族からの賞賛

児童の記述

7 研究のまとめ

(1) 研究の成果

○ 生活課題を発見する力を「生活課題を設定する姿」「生活課題を見直す姿」「生活課題を新た

に設定する姿」の三つの段階でとらえ,児童生徒が生活課題を発見する力を育むために,家庭や

地域と連携する目的を明確にし,方法を具体化したことは次のような点で有効であった。

・教員が家庭科通信で家庭や地域に協力依頼をし,児童生徒が家族の問題解決への思いや願いを

知ることで,自分の生活を見つめ問題に気付き,課題を設定することができた。

・教員が家庭や地域へ協力依頼をし,提供された情報から児童生徒が解決するための知識及び技

能の手がかりを得たことで,自分の課題を付加したり,修正したりすることができた。

・家庭や地域から実践に対する評価をもらい児童生徒が意欲をもつことで,問題を解決し続ける

ための新たな課題を設定することができた。

資料-11のように,学習後に児童が課題解決をして技能が向上したり工夫したりしたことへの

家族からの賞賛を受け,児童は「人のために何かを作るうれしさを学びました。これからも工夫

を重ねてより良い布製品を作りたいです。」という問題を解決し続けようとする姿が見られたこ

とから判断できる。

○ アンケートで「家庭科で学習したことを家庭でやってみる時に,自分なりに工夫しているか」

の問いに対し,学習前は肯定的な回答をした児童生徒は63.0%だったが,学習後に肯定的な回答

をした児童生徒は82.4%に増加した(図-6)。これは,生活課題を発見する力の三つの段階で,

自分の生活の中から問題を見いだし,課題を設定したり見直したりしたからであると考える。

(2) 研究の課題

● 連携の目的を「問題解決への家族や地域の思いや願いを知る」「問題解決への意欲をもつ」「問

題を解決するための手がかりを得る」の三つとしたが,連携の方向を児童生徒から家庭や地域へ

と増やすことで,より連携の目的が広がると考える。児童生徒から学習したことを家庭や地域に

発信することは,自分の生活だけでなく,家庭や地域での生活の問題から生活課題を発見するこ

とができることにつながると考えるため,連携の目的や方法をさらに探っていきたい。

図-6 事前事後アンケートの結果(N=347)

資料-11 学習後にさらに問題を解決し続けようとする姿

22.7

50.9

40.3

31.5

25.0

11.4

11.9

6.3

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

学習前

学習後

家庭科で学習したことを家庭でやってみる時に,

自分なりに工夫しているか。

している どちらかといえばしている どちらかといえばしていない していない

Page 12: 生活課題を発見する力を育む 家庭,技術・家庭科学習指導の …日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し,様々な解決方法を考え,実践を評価・改善し,

家-11

引用文献

1 中央教育審議会 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善

及び必要な方策等について(答申) P179 (平成 28 年)

2 文部科学省 小学校学習指導要領解説 家庭科編 P3,P4,P11 (平成 29 年)

3 文部科学省 中学校学習指導要領解説 技術・家庭科編 P3,P4,P16 (平成 29 年)

参考文献・参考資料

1 内野紀子 わたしたちの家庭科5・6 開隆堂 (平成 26 年)

2 佐藤文子・金子佳代子

新編 新しい技術・家庭 家庭分野 自立と共生を目指して

東京書籍 (平成 28 年)

3 日本家庭科教育学会

家庭科で育つ子どもたちの力 家庭生活についての全国調査から

明治図書 (平成 16 年)

4 藤田晃之

ひと目でわかる!小学校「新学習指導要領」解説付き 新旧対照本

時事通信社 9 2 0 3.(平成 29 年)

5 福田公子・山下智恵子・林未知子

生活実践と結ぶ家庭科教育の発展 大学教育出版 (平成 16 年)

6 家庭科教育実践講座刊行会

Asset ビジュアル家庭科教育実践講座第 10 巻 ニチブン (平成 27 年)

研究指導員

貴志 倫子 (福岡教育大学 教授)

長期研修員

久永 美穂 (城西中学校 教諭)

非常勤研修員

樽見 啓佑 (若宮小学校 教諭) 永島 牧子 (西高宮小学校 栄養教諭)

清水 恵 (原中央中学校 教諭)

担当主事

篠原 裕子 (研修・研究課 主任指導主事)