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NPO法人多言語センターFACIL 名古屋外国語大学 吉富 志津代 外国人への災害情報提供 ~伝えるための媒介者を考える~ 災害情報伝達に関するセミナー 平成30115日「災害情報伝達に関するセミナー」 事例紹介⑦資料

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NPO法人多言語センターFACIL名古屋外国語大学

吉富 志津代

外国人への災害情報提供

~伝えるための媒介者を考える~

災害情報伝達に関するセミナー

平成30年11月5日「災害情報伝達に関するセミナー」 事例紹介⑦資料

2006年多文化共生社会推進プログラム(総務省)(1)コミュニケーション支援①地域における情報の多言語化 ②日本語・日本社会学習支援

(2) 生活支援①居住 ②教育 ③労働環境 ④医療・保健・福祉 ⑤防災⑥その他

(3) 多文化共生の地域づくり①地域社会に対する意識啓発 ②外国人住民の自立と社会参画

(4) 多文化共生施策の推進体制の整備①地方自治体の体制整備②地域における各主体の役割分担と連携・協働

http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060307_2.html総務省ホームページ報道資料参照(2006年3月12日)

災害(リスク)とは何か?

Disaster<RISK> (災害)

= Hazard (危険) X Vulnerability(脆弱性)

capacity(能力)→10 X 10 = 100

1

→10 X 5 = 10

5

→10 X 2 = 210

●脆弱性の数字を減らし能力をあげると被害は減る! 3

2011年〜 東日本大震災の支援活動 外国人コミュニティ自身の発信①スペイン語圏ラテンコミュニティ『ひょうごラ

テンコミュニティ』の支援活動—情報誌、FACEBOOK、ラジオ番組を活用

②フィリピン人コミュニティ『バヤニハン国際友の会』の活動—ラジオ番組づくりを活用

水は飲んではいけない

放射能で死んでしまう

不安により、帰国をしたり被災地を離れて暮らす人も

東南海地震がすぐ起こるらしい

日本には、スペイン語の情報が少なく震災のあと、たくさんのうわさが。。。

①『ひょうごラテンコミュニティ』<スペイン語圏の住民>

地震発生

毎週水曜日20:00~21:00

ラジオ『Salsa Latina』放送

2011年3月11日

現在

女川で暮らすペルー人女性

との交流

電話相談に応じる

地震発生直後から

ホームページFacebookでスペイン語での情報発信

月刊情報誌「Revista Latin-a」発行

東日本大震災から現在までの支援の動き

*ラジオへの出演がきっかけで、番組を聴いた人が、支援をしてくれたり、励ましの電話をもらったり、現地に会いに来てくれた人も。*週に1回、番組へ電話出演を重ねるうちに、彼女はとても明るく、希望が持てるようになった。スペイン語で伝えることが、心の支えになった。

女川で暮らすペルー人女性のアミラさん。スペイン語で話ができる友人も他の場所に避難していて、あまり会えない日々が続いていた。電話でラジオ番組『Salsa Latina』に参加して、女川のまちの状況を伝えてもらうようになりました。最初は、オンエアで泣いていたことも。

女川 神戸

女川⇔神戸

支援を通じて・・・

今、起こっていることを正しく伝えたい。また、事実だけでなく、「だから、何をしなければいけないのか」を伝えなければ、と思っています。私も、神戸で16年前に阪神・淡路大震災を経

験しました。復興にはみんなの支援が必要であると実感しています。

復興したまちで暮らす一人として、一人でも多くの人がより良い暮らしができるようにこれからも支えていきたい思います。

ひょうごラテンコミュニティ

大城ロクサナ

災害時にはいち早く、FB、LINEなどでNHKのニュース等をスペイン語に翻訳して発信!

FACIL,FMわぃわぃと共にラジオ番組制作へ

<6月末>現地に機材搬入、番組制作を開始へ!

バヤニハン国際友の会

気仙沼カトリック教会

宮城県国際交流協会

奥州市国際交流協会

多言語センターFACIL

フィリピン人女性のグループ震災を契機に自助や互助活動が活発に

番組制作を軸に自助活動を深めてほしいと、FMわぃわぃと現地への支援を模索

<5月初旬>

気仙沼カトリック教会を通じ、グループの中心メンバーとのやり取り開始

フィリピン人コミュニティ「バヤニハン国際友の会」とFACIL/わぃわぃの出会い

②フィリピン人コミュニティ「バヤニハン国際友の会」

収録スタジオを開設、そして番組制作 6月25日

フィリピン人コミュニティのリーダー宅に収録機材搬入

7月31日ラジオ番組第一回制作

8月12日FMわぃわぃにて第一回番組の放送→被災地のコミュニティラジオ局での放送へ制作継続中!研修などをしながら、テーマも検討

→ヘルパーの資格取得、地域の災害FM局でボランティア

2018年11月現在、機材は気仙沼災害FM局(2017年よりコミュニティ放送局へ移行)→ふたつのグループが番組制作継続

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伝える力

地域社会の双方向のコミュニケーションの促進

情報発信

協議

決定

住民自身の気付き

外国人コミュニティの情報発信を通して

発信ツール

国籍、人種、ことば、性別、年齢、職業、障がいの有無などにかかわらず、

すべての住民が参加することで、コミュニティのキャパシティがアップ

★時間をかけてかけて変える住民の意識

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視点は地域社会の双方向のコミュニケーション<二つの道筋>

●住んでいる地域で使われている、生活する上で重要な日本語という言語を習得してその社会に参加するという権利(習得には時間を要する)

●自分の母語で情報を得て理解し、表現する権利

自分の住んでいる町への誇りと愛着を醸成

→民主的で成熟した寛容な多文化共生社会へ

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二度の災害を経て新しいツール作成

日頃から使う環境整備がないと

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災害時音声データベースJICAとFMわぃわぃ/FACILの恊働で制作( 9言語で193 文例)

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既存メディアが多言語で発信して伝わるのか?

媒介者としての外国人コミュニティやエスニックメディアの存在 どこに、存在するのか? どう、つながるのか?

多様でばらつきもあり、脆弱な状況→その自立支援との同時進行が必要

日常的に体制が整備されている社会へ★観光客やオリンピックで慌てる必要なし! 15

体 験

コミュニティ防災活動は、住民がだれも排除されない対等な社会参画

相互理解

共 感

実 行

ルール・施策

★助け合うメンバーを増やすために!

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