知事の海外出張(インド(デリー・グジャラート州))の概要...作成年月日...

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作成年月日 平成29年11月6日 作成部局 産業労働部国際局 知事の海外出張(インド(デリー・グジャラート州))の概要 兵庫県とインド・グジャラート州は、2001 年のインド西部大地震の際、兵庫県民か らの義捐金を元に学校を再建するなどを契機に交流を始め、モディ・グジャラート州首 相の2回の神戸訪問と井戸知事のグジャラート州訪問などを経て、昨年 11 月には、安 倍首相とモディ首相の立会いのもと、①学術・研究、②経済、③文化、④防災、⑤環境、 ⑥食の6分野について相互協力に関する覚書を締結した。 また、同覚書締結の後、本年4月には、グジャラート印日友好協会及びアーメダバー ド経営者協会から成るグジャラート友好親善訪日団を本県に迎え、様々な事業を通じ両 県州の交流を促進した。 今回、同覚書に基づき両県州の交流を更に促進するとともに、4月のグジャラート友 好親善訪日団来県への答礼のため、知事を代表とする代表団が、県議会訪問団、ビジネ スミッション団、神戸市代表団、神戸市会訪問団、並びに在神戸インド人コミュニティ ー参加者とともにグジャラート州を訪問し、州政府との交流協議をはじめ、経済や文化 分野において多様な交流事業を展開した。また、グジャラート州訪問に先立ち、デリー にてインド政府等を訪問して、グジャラート州をはじめとするインドとの交流について 意見交換を行った。 なお、神戸市・神戸市会代表団は、グジャラート州の主要都市であるアーメダバード 市との交流を促進していくことについて基本的に合意した。 Ⅰ 期 間 平成 29 年 10 月 29 日(日)~11 月3日(金) Ⅱ 訪 問 地 インド(デリー、グジャラート州) Ⅲ 主な内容 1 兵庫県・グジャラート州政府との交流 (1)オム・プラカーシュ・コーリ州知事との面談 ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)16:40~17:15 ○ 場 所:州知事公邸(ラジ・ババン:州都ガンディナガル) ○ 参加者(グジャラート州側) オム・プラカーシュ・コーリ州知事、ムケッシュ・パテル・グジャラート印 日友好協会会長 他 (兵庫県側) 井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦 神戸市会議員、赤木正明ひょうご産業活性化センター理事長、在神戸インド人コミ ュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他 (在ムンバイ日本国総領事館側) 野田亮二総領事

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  • 作成年月日 平成29年11月6日

    作成部局

    課 室 名

    産業労働部国際局

    国 際 交 流 課

    知事の海外出張(インド(デリー・グジャラート州))の概要

    兵庫県とインド・グジャラート州は、2001 年のインド西部大地震の際、兵庫県民か

    らの義捐金を元に学校を再建するなどを契機に交流を始め、モディ・グジャラート州首

    相の2回の神戸訪問と井戸知事のグジャラート州訪問などを経て、昨年 11 月には、安

    倍首相とモディ首相の立会いのもと、①学術・研究、②経済、③文化、④防災、⑤環境、

    ⑥食の6分野について相互協力に関する覚書を締結した。

    また、同覚書締結の後、本年4月には、グジャラート印日友好協会及びアーメダバー

    ド経営者協会から成るグジャラート友好親善訪日団を本県に迎え、様々な事業を通じ両

    県州の交流を促進した。

    今回、同覚書に基づき両県州の交流を更に促進するとともに、4月のグジャラート友

    好親善訪日団来県への答礼のため、知事を代表とする代表団が、県議会訪問団、ビジネ

    スミッション団、神戸市代表団、神戸市会訪問団、並びに在神戸インド人コミュニティ

    ー参加者とともにグジャラート州を訪問し、州政府との交流協議をはじめ、経済や文化

    分野において多様な交流事業を展開した。また、グジャラート州訪問に先立ち、デリー

    にてインド政府等を訪問して、グジャラート州をはじめとするインドとの交流について

    意見交換を行った。

    なお、神戸市・神戸市会代表団は、グジャラート州の主要都市であるアーメダバード

    市との交流を促進していくことについて基本的に合意した。

    Ⅰ 期 間 平成 29 年 10 月 29 日(日)~11 月3日(金)

    Ⅱ 訪 問 地 インド(デリー、グジャラート州)

    Ⅲ 主な内容

    1 兵庫県・グジャラート州政府との交流

    (1)オム・プラカーシュ・コーリ州知事との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)16:40~17:15

    ○ 場 所:州知事公邸(ラジ・ババン:州都ガンディナガル)

    ○ 参加者:

    (グジャラート州側)

    オム・プラカーシュ・コーリ州知事、ムケッシュ・パテル・グジャラート印

    日友好協会会長 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、赤木正明ひょうご産業活性化センター理事長、在神戸インド人コミ

    ュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    (在ムンバイ日本国総領事館側)

    野田亮二総領事

  • ○ 内 容:

    《知事》

    冒頭、知事より、4月にグジャラート印日友好協会一行の 11 名に兵庫県を訪

    問していただき、今回は答礼の意味も込めて 44 名の大規模な訪問団で訪問させ

    ていただいたこと、グジャラート州の皆さんに心温まる歓迎を受けたことについ

    て謝意を述べた。

    続いて、兵庫県側の日本人参加者を順に紹介した後、インド人参加者の紹介の

    際には、150 年前の神戸港開港以来、神戸において各方面で活躍していること、

    インド人コミュニティーが形成されていること、その一つのインドクラブはグジ

    ャラート州出身者が多いことなどを説明した。

    《訪問団》

    インド人参加者より、8年前からインディア・メーラーを神戸で開催し現在で

    は2日間で約 20 万人が訪れる大規模な事業となったこと、毎年ディワリ祭を開

    催し、インドの伝統・文化の継承を推進していること、東京に次ぐ規模のインド

    人コミュニティーがあることなど、兵庫とインドやグジャラート州との緊密な関

    係や取組等について紹介した。

    《岡口副市長》

    岡口神戸市副市長より、昔神戸にインド村があったことを紹介しつつ、神戸港

    とグジャラート州のピパバブ港との間に新たに航路ができたことに言及し、今後

    アーメダバード市との友好交流を促進したい旨発言があった。

    《パテル会長》

    パテル会長より、1970 年からグジャラート大学と追手門学院との間で交換留学

    制度が始まり自身が参加したこと、それ以来日本との交流に取り組んできたこと、

    グジャラート州において日本語学習熱が高まっていることなどが紹介された。

    《コーリ知事》

    最後に、コーリ州知事より、日本の支援に感謝の気持ちを持っており、新しい

    インドを目指して頑張っていきたい旨感想が述べられた。

    (2)J.N.シン・グジャラート州首席次官との面談・交流協議

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)19:00~19:30

    ○ 場 所:ハイアットホテル内会議室

    ○ 参加者:

    (グジャラート州側)

    J.N.シン首席次官、M.K.ダス産業・鉱物次官、マムタ・ヴェルマ産業コミッ

    ショナー、アルビンド・アガルワル森林・環境省理事、ムケッシュ・パテル・

    グジャラート印日友好協会会長 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、水口典久国際局長 他

    (在ムンバイ日本総領事館側)

    野田亮二在総領事

    ○ 内 容:

    コーリ州知事と井戸知事 州知事公邸玄関前での記念写真

  • 《知事》

    冒頭、知事より、シン首席次官が本年7月に神戸を訪問された際にお目にかか

    れなかったことをお詫びするとともに、次回は、州首相とともに、兵庫県・神戸

    市を目的に来日してほしい旨挨拶があった。

    続いて、今回の訪問が選挙期間に重なり難しい時期であったが、3つの大きな

    成果が得られた旨発言があった。1つ目は、昨年 11 月にモディ首相と安倍首相

    の立会いの下、正式に相互協力に関する覚書を締結したところ、その1年後にグ

    ジャラート州を正式に訪問できたこと、そしてこの訪問により4月の印日友好協

    会の来県に対する答礼もできたこと、2つ目は、3か月前に神戸市会一行がアー

    メダバード市を訪問し、今回は副市長も同行され、今回の訪問により両市の協力

    関係を進めることで基本合意が行われたこと、3つ目は、今回の訪問で、日印友

    好協会に加えてグジャラート州の枢要メンバーとお会いすることができたこと

    である。

    また、知事より、交流を促進するためには相互に訪問し合うことが重要であり、

    高校・大学等の教育機関や研究機関、行政、ビジネス関係等、多様な分野で交流

    を進めることが重要である旨、発言。また、今回ビジネスミッションを率いてい

    る中、中小企業同士の交流も促進していきたい旨、言及された。

    《シン首席次官》

    シン首席次官からは、自身が国際政治学を専攻していたことに触れつつ、日印

    関係は自然な友人、元々親しい友人であると考えていること、日本の産業はイン

    ドにとって重要であり、独力で行動できる大企業だけでなく中小企業にグジャラ

    ート州の広い範囲に進出してもらいたいことについて発言があった。また、先月

    の安倍首相の訪問や井戸知事の今回の訪問が、企業の進出を大きく後押しするこ

    とにつながっている旨、言及された。

    《知事》

    続いて、知事より、先月の安倍首相の訪印時に日本語教育や人材育成を促進し

    ていくことが決まった旨、発言があった。また、神戸の啓明学院が毎年修学旅行

    でインドを訪問しており8回目となること、県内大学がインドで日本語を学べる

    学校の設置を検討中であり、グジャラート州からも実現に向け協力を願いたいこ

    と、本県が進める HUMAP や海外技術員プログラムも活用していただきたいことを

    述べた。

    更に、知事より、兵庫県は航空機のサプライチェーン形成やロボット産業、最

    先端医療産業の育成等を促進していること、昨年5月のグジャラート州のピパバ

    ブ港と神戸港との航路開設が新幹線の導入により物流の発達とネットワークの

    可能性を広げることについて言及した。また、パテル会長から協力要請のあるア

    ーメダバード経営者協会(AMA)への日本庭園の整備については、今後検討して

    いきたい旨発言した。

    《シン首席次官》

    最後に、野田総領事からのグジャラート州内の課題に関する質問に対し、シン

    首席次官より、同州では、若年者雇用、水問題、環境問題等が比較的大きな課題

    となっている旨発言された。

    シン首席次官(右)とダス次官(中) シン首席次官(右)との交流協議

  • (3)グジャラート州プレゼンテーション・交流レセプション参加

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)19:30~21:00

    ○ 場 所:ハイアットホテル内レセプションルーム

    ○ 参加者:

    (グジャラート州側)

    J.N.シン首席次官、M.K.ダス産業・鉱物次官、マムタ・ヴェルマ産業コミッ

    ショナー、アルビンド・アガルワル森林・環境省理事、ムケッシュ・パテル・

    グジャラート印日友好協会会長 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、赤木正明ひょうご産業活性化センター理事長、在神戸インド人コミ

    ュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他(計 44 名)

    (在ムンバイ日本総領事館側)

    野田亮二総領事

    ○ 内 容:

    兵庫県訪問団及びグジャラート州政府関係者等が参加の下、グジャラート州よ

    り、同州の概況、経済状況及び投資誘致政策等のプレゼンテーションが行われた。

    《シン首席次官》

    シン首席次官から挨拶があり、①兵庫県・神戸市訪問団の訪問を歓迎するとと

    もに、今回の訪問が新しいグジャラートと兵庫県・神戸市との交流のスタートと

    なる機会であること、②安倍首相が9月にグジャラート州・アーメダバード市を

    訪問した後に自民党が衆議院選挙を行い圧勝したことに触れつつ、今回の井戸知

    事をはじめとする訪問団がグジャラート州・アーメダバード市の現政権に選挙の

    勝利をもたらしてくれることを期待すること、③スズキがグジャラート州に工場

    を設置して以降、日系企業の進出が増えていること、④中小企業の事業展開には

    双方政府の支援が必要なこと、⑤日系企業の事業展開には最大限の支援を行うこ

    とが述べられた。

    《知事》

    続いて、知事より、①兵庫県・兵庫県議会、神戸市・神戸市会、ビジネスミッ

    ション団の 44 名が訪問し交流を深めたこと、②2001 年のインド西部大地震の際

    に兵庫県民が行った復興支援により始まった交流が、昨年 11 月の両国首相立会

    いによる相互協力覚書の締結につながったこと、③覚書に記載されたA

    (Academic(学術))、B(Business(ビジネス))、C(Culture(文化))、D(Disaster

    Risk Reduction(防災))、E(Environment(環境))、F(Food(食))の交流を中

    心に互いの可能性を追求し交流を積み重ねていくことを述べた。

    最後に、知事より、兵庫県とグジャラート州との交流推進を決意し、次の短歌

    が披露された。

    「グジャラートと兵庫・神戸 これからだ

    全方位の交流すすめん」

    プレゼンテーション風景 多くの関係者が参加

  • (4)県議会訪問団の活動

    ①グジャラート州議会訪問

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月2日(木)11:00~12:30

    ○ 場 所:マハトマ・マンディール内会議室(州都ガンディナガル)

    ○ 出席者:

    (グジャラート州議会側)

    V.パテル州議会事務局長、C.パンジャ第一書記、A.B.カロバ第一書記 他4名

    (兵庫県議会側)

    高橋しんご副議長、藤田孝夫前議長他 兵庫県議会インド・グジャラート州友

    好訪問団 10 名

    ○ 内 容:

    県議会訪問団は、相互協力に関する覚書に基づき、両県州間においてより多層

    的、重層的な協力連携を進めるため、グジャラート州議会を表敬訪問した。

    高橋副議長から、州政府訪問と併せて特別に州議会への訪問が実現したことに

    感謝を伝え、州議会からも歓迎の意が表された。

    両県州及びそれぞれの議会の紹介をはじめとして、議会と執行部門との質疑の

    方法や、選挙において投票率を高めるための取組、県や州議会を住民にとってよ

    り身近なものとするための取組などについて活発な意見交換が行われた。

    そして今回の訪問を機に、議会間においても今後確かな友好関係を築き上げて

    いくことを相互に確認した。

    州議会では5年間の議員任期満了を迎え、州議会議員選挙が本年 12 月に行わ

    れることから、州議会議長との面談はかなわなかったが、今回の面談結果を議長

    に伝えることが約束された。

    なお、昨年 11 月の両県州間の相互協力に関する覚書の締結にあたっては、昨

    年8月に、小池ひろのり議員の提案により、高橋しんご議員、向山好一議員、県

    教育委員会職員及び在日インド商工協会職員とともに同州を訪問して、ルパニ・

    グジャラート州首相に知事親書を手交するなど、同州との交流を深めたことが契

    機となった。

    ②日本情報・学習センター訪問

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 31 日(火)10:30~12:50

    ○ 場 所:日本情報・学習センター(アーメダバード経営者協会内)

    ○ 出席者:

    (日本情報・学習センター側)

    日本に関心を持ち、日本語を勉強する学生6名、センター日本語教師 他

    (兵庫県議会側)

    藤田孝夫前議長他 兵庫県議会インド・グジャラート州友好訪問団9名

    ○ 内 容:

    議会訪問団は日本情報・学習センターを訪問し、日本に関心を持ち、日本語を

    勉強する学生と懇談を行った。

    冒頭、県議会からは、日本及び日本語に対する関心をより高めていただきたい

    州議会への表敬訪問 州議会関係者との記念写真

  • との思いを込めて、今回参加した議員がそれぞれ持ち寄った日本関連のDVDを

    日本文化の紹介、日本語学習教材として日本情報・学習センターに贈呈した。

    懇談では、日本に関心を持ち、日本語を学び始めた動機や、日本のどういった

    点が好きか、日本とインドの共通点・相違点、将来日本語をどう活かしたいかな

    ど、多様で活発な懇談が和気あいあいとした雰囲気の中行われた。

    最後に、県議会からは、「皆さんのような若い世代が相手の文化に関心を持ち、

    活発に交流することで、両県州の友好をさらに深めていただきたい」と伝え、学

    生からは「私たちが日印両国の架け橋となって、友好がますます深まるよう努力

    する」との意気込みが表明された。

    (参考)日本・情報学習センター

    グジャラート印日友好協会のイニシアティブにより、三菱商事株式会社及び

    インド・メタルワン株式会社の支援を受けて設立されたインド国内初の日本に

    関する総合情報センター。同センターは、日本の本や雑誌、映画等を貸し出す

    図書館を併設するとともに、インターネットを用いてインド国内遠隔地でも日

    本語を学習できる設備を整えている。

    (5)神戸市とアーメダバード市との交流

    ①アーメダバード市幹部との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)11:00~13:00

    ○ 場 所:アーメダバード市役所

    ○ 参加者:

    (アーメダバード市側)

    ゴータム・シャー・アーメダバード市長 他

    (神戸市側)

    岡口憲義副市長、安井俊彦市会議員、山下てんせい市会議員、山村昭神戸市

    国際部長 他

    ○ 内 容:

    岡口神戸市副市長、安井神戸市会議員、山下神戸市会議員他の神戸市・神戸市

    会訪問団がグジャラート州の主要都市のアーメダバード市長他の幹部と面談し、

    同市と経済分野を中心に交流を促進していくことについて基本的に合意した。

    学生等との意見交換① 学生等との意見交換②

    岡口副市長(左)とシャー市長(右) 神戸市・神戸市会訪問団とシャー市長

  • 2 ひょうご・神戸ビジネスセミナー開催

    (1)ひょうご・神戸ビジネスセミナーの開催

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)10:00~13:00

    ○ 場 所:アーメダバード経営者協会(AMA) コンベンションセンター

    ○ 出席者:

    (アーメダバード経営者協会(AMA)側)

    ラジブ・メータ会長、ヤティンドラ・シャルマ経済委員会委員長、

    ムケッシュ・パテル元会長、グジャラート印日友好協会会長 他

    (インド企業)

    エベレスト・インストゥルメント社部長ほか、製造、印刷、コンサルタント、

    物流、商社、法務会計等インド企業関係者約 120 名

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、水落充団長はじめビジネスミッション団(15 名)、高橋しん

    ご副議長 他 (計 44 名)

    (その他)

    野田亮二在ムンバイ日本国総領事、マムタ・ベルマ・グジャラート州政府産

    業コミッショナー 他

    ○ 内 容:

    兵庫県とグジャラートとの経済交流を一層促進するため、ひょうご・神戸ビジ

    ネスセミナーを開催した。

    《シャルマ委員長》※別添資料2

    冒頭、シャルマ AMA 経済委員会委員長からグジャラート州の経済・投資環境に

    ついてのプレゼンテーションが行われ、グジャラート州ではビッグプロジェクト

    が進んでおり、兵庫からの投資を期待している旨の説明があった。

    《知事》※別添資料3

    次に、井戸知事から「ひょうご・神戸の経済を支える産業の魅力」についてプ

    レゼンテーションを行った。

    《企業等》※別添資料4

    ビジネスミッション参加の7企業から自社製品・サービス等のPRが行われた。

    その後の質疑応答においては、日本・兵庫の企業との連携を望む意見が出された。

    会議終了後には、ネットワーキングランチを実施し、今後のビジネス展開への

    期待を込めて率直な意見交換やネットワークづくりが行われ、参加者は積極的に

    インドでのビジネスの可能性を探っていた。

    <質疑応答・意見交換の概要>

    〔質問1〕:インド企業

    欧米の電気機械製品を取り扱っているが、今後は品質の高い日本製品

    も取り扱いたいと考えている。日本企業のパートナーをどのようにして

    見つければよいか。

    (赤木 ひょうご産業活性化センター理事長)

    当センターでは、中小企業の取引を振興するため、受注・発注情報を

    リスト化してホームページで情報提供するとともに、丁寧に相談に応じ

    ている。また、今回のようなビジネスミッション等を通じて、現地企業

    とのネットワークづくりに努めている。是非、当センターへご相談いた

    だきたい。

    〔質問2〕:インド企業

    日本企業とのビジネスを検討しているが、ビジネス習慣の違い、言葉

    の障壁を懸念している。アドバイスがあればお願いしたい。

    (日系企業役員(インド人))

    ビジネス習慣の違いは世界中どこでもあるので、少しずつでも構わな

    いので相互に理解を深めていくことが重要である。また、社内に日本語

  • が可能なスタッフを配置することで、ビジネス習慣への理解はより深ま

    る。

    〔意見1〕:インド企業

    グジャラート州ではアーメダバードとムンバイを結ぶ高速鉄道建設計

    画に代表されるようなビッグプロジェクトが進んでおり、グジャラート

    州の一層の発展のために今後も日本からの更なる投資を期待している。

    (知事)

    このようなお話を聞いてセミナーを開催した意義があった。グジャラ

    ート・アーメダバードとの親密な交流を重ね、企業進出・企業活動の更

    なる展開を期待しているので、よろしくお願いしたい。

    3 グジャラート印日友好協会への訪問・州民との交流

    (1) メディアカンファレンス参加

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 31 日(火)16:00~17:30

    ○ 場 所:アーメダバード経営者協会コンベンションセンター

    ○ 参加者:

    (印日友好協会側)

    ムケッシュ・パテル・グジャラート印日友好協会会長、メタ・ラジブ・アー

    メダバード経営者協会会長、ヤティンドラ・シャルマ・グジャラート日本経済

    協力協会会長、メディア各社 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在神戸インド人コミュニティー参加者、

    水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他 (計 44 名)

    (在ムンバイ日本国総領事館側)

    野田亮二総領事

    ○ 内 容:

    本年4月に来県し交流を深めた、パテル・グジャラート印日友好協会会長を答

    礼のため訪問し、両国文化の交流等を含めた友好交流の推進を図った。

    シャルマ委員長によるプレゼン

    多くのインド企業関係者が参加

    水落団長によるプレゼン

    井戸知事によるプレゼン

  • 到着時、音楽団の演奏をはじめ、訪問団の概要や日本の風景等を描写したパネ

    ル等が玄関に展示され、インドの伝統的な歓迎方法により、訪問団一行が歓待を

    受けた。メディアカンファレンスには、井戸知事はインドの王族が身につけた

    Pagh(パグ)と呼ばれるプリーツの付いたターバン姿で登場し、新聞やテレビ等

    の各社が参加の上、各訪問団の団長やインド側の幹部が壇上に並び、質疑を行う

    など、今回の訪問の意義や今後の交流等について意見を述べた。※別添資料5(新

    聞記事)

    《パテル会長》

    冒頭、パテル会長より、同協会が一国から 44 名となる大規模な訪問団を受け入

    れるのは初めてであり大変喜ばしいことである旨歓迎の意を述べられた。また、

    2007 年のモディ首相の兵庫県訪問時にモディ首相が井戸知事に初めて会ったこ

    と、2010 年に井戸知事がインドを訪問しモディ首相に再会するとともに印日友好

    協会との相互交流が始まったこと、2012 年に再びモディ首相が神戸を訪問したこ

    と、更に 2016 年にモディ首相が安倍首相とともに神戸を訪問し、グジャラート

    州と兵庫県との相互協力に関する覚書が締結されたことに言及しつつ、両県州の

    交流が長く、一歩一歩確実に前進している旨挨拶があった。

    引き続き、インド側から壇上の各団団長等に記念品が授与された。

    続いて、パテル会長から、井戸知事との意見交換として、①アーメダバード経

    営者協会敷地内の日本庭園整備への協力、②両県州中小企業等の相互交流促進、

    ③両県州学生の相互交流等の教育・学術交流促進、④両県州文化団等の相互交流

    の実施、⑤アーメダバード経営者協会が計画する日本式経営コース設置への協力、

    ⑥神戸市とアーメダバード市との交流促進への協力について言及された。

    《知事》

    井戸知事より、まず答礼の挨拶として、兵庫県とグジャラート州との交流が

    2001 年のインド西部大地震の際に兵庫県民の義捐金によりスクールプロジェク

    ト(学校再建等)を支援したことが契機に始まり、その後、震災復興支援をはじ

    め、モディ首相の2回の兵庫県訪問、2010 年の兵庫県代表団のグジャラート州訪

    問等を通じて、深まっていったことを披露した。相互協力に関する覚書について

    は、2010 年のモディ首相訪問時に最初の提案があり、モディ首相を兵庫に迎え同

    地で署名することを検討していた中、2016 年 11 月のモディ首相の兵庫県訪問時

    にようやく実現ができた旨経緯を述べた。更に、神戸港開港とともにインド人が

    入植し、グジャラート州出身者を中心とするインド人コミュニティーが形成され、

    今も各方面で活躍している旨紹介があった。

    また、パテル会長からの質問について、井戸知事から、①日本庭園への協力に

    ついて検討すること、②ビジネス交流については、双方向で双方の企業が協力す

    ることが重要であること、③教育交流については既に実績もあるが、大学や高校

    レベルで拡大していきたいこと、④文化交流についても、今回の淡路人形浄瑠璃

    のように定期的な相互訪問を検討すること、⑤日本式経営コース設置への協力に

    ついては、専門家等の派遣を検討することが述べられた。

    《岡口副市長》

    続いて、岡口神戸市副市長より、パテル会長質問の⑥の神戸市とアーメダバー

    ド市との交流促進への協力については、神戸市とグジャラート州内の港との定期

    航路の就航及び神戸市内企業のアーメダバード市への進出に触れつつ、兵庫県と

    連携しながら、長期的な視点で促進していきたい旨、回答された。

    最後に、一同の記念写真を撮影し、各種メディアを交えた意見交換等が実施さ

    れた。

  • (2)州民との交流会・淡路人形浄瑠璃ワークショップ参加

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 31 日(火)18:00~19:45

    ○ 場 所:アーメダバード経営者協会講堂

    ○ 参加者:

    (印日友好協会側)

    ムケッシュ・パテル・グジャラート印日友好協会会長、メタ・ラジブ・アーメ

    ダバード経営者協会会長、ヤティンドラ・シャルマ・グジャラート日本経済協

    力協会会長、メディア各社、一般参加者 他(約 350 名)

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在神戸インド人コミュニティー参加者、

    水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    (在ムンバイ日本国総領事館側)

    野田亮二総領事

    ○ 内 容:

    子供を含むグジャラート州民約 350 名が参加し、交流会・淡路人形浄瑠璃ワー

    クショップがアーメダバード経営者協会講堂で盛大に開催された。

    《パテル会長》

    冒頭、パテル会長より、MODI(モディ首相)の名前を逆にすれば IDO(井戸知

    事)となり、「M」は自分(パテル会長)のファーストネイムである Mukesh の「M」

    である旨言及しつつ、井戸知事を紹介した。また、グジャラート州と兵庫県の交

    流について、当初は、ABC(Academic、Business、culture)であったが、その後、

    井戸知事が DEF(Disaster Risk Reduction、Environment、Food)を付け足した

    旨説明し、更に今回、G(Gujarat)、H(Hyogo)、I(India)、J(Japan)、K(Kobe)、

    L(Love)を追加し、Aから L までの交流を深めたい旨言及された。

    続いて、インド側から各団の団長や主要メンバーに記念品が授与されるととも

    に、各団長から今後の交流の進め方や抱負が発言された。

    空港での演奏隊による歓迎

    メディアカンファレンス

    アーメダバード経営者協会での歓迎式

    (左から)安井議員、岡口副市長、パテル会長、知事、高橋副議長

  • 《知事》

    その後、井戸知事は、安倍首相のように、パテル会長から贈られたモディジャ

    ケットで参加。井戸知事から、今回知事のために作られた「モディジャケット」

    への感謝並びにパテル会長の今春の叙勲(注)に対しお祝いが述べられるととも

    に、更に日印交流に励んでいただきたいこと、日本、兵庫そして神戸を訪問して

    いただきたい旨言及した。

    《淡路人形浄瑠璃》

    そして、人形遣い・吉田史興氏による淡路人形浄瑠璃ワークショップが始まっ

    た。

    まず、男型人形の頭を用い、人形の表情の作り方・操作説明が行われ、その後、

    人間の女性から狐に変化する頭や切られて半分になる青年の頭の紹介が行われ

    た。次に、人形2体を使用し、観客から3名ずつの2組(計6名)の参加者が選

    ばれ、実際に人形を操作した。この中には大人も子供も交じっていたが、初めて

    触れる日本の人形の操作に少し戸惑いながらも、皆とても楽しそうに操作してい

    た。

    《知事》

    最後に、今回の兵庫県訪問団の訪問に貢献いただいたインド側協力者の紹介が

    行われ、井戸知事からも、兵庫県とグジャラート州との交流を読み込んだ次の短

    歌が披露された。

    「モディジャケット 似合うと言われ 喜んで

    さらに誓う 友交の実を」

    「グジャラートと兵庫 友好深められん

    お互いの友情、お互いの信頼」

    ※注:パテル会長は、日本・インド間の文化交流、友好親善及び経済関係

    強化に寄与したことが称えられ、平成 29 年春の外国人叙勲の旭日

    小綬章を受章

    多くの州民が参加 井戸知事挨拶

    吉田史興氏の人形説明 子供達が人形遣いを体験

  • (3)交流レセプション参加

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 31 日(火)19:45~21:15

    ○ 場 所:アーメダバード経営者協会広場

    ○ 参加者:

    (印日友好協会側)

    ムケッシュ・パテル・グジャラート印日友好協会会長、他(約 60 名)

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在神戸インド人コミュニティー参加者、

    水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他 (44 名)

    (在ムンバイ日本国総領事館側)

    野田亮二総領事

    ○ 内 容:

    グジャラート印日友好協会の主催により、両県州関係者の交流を更に深めるた

    め、アーメダバード経営者協会の屋外施設において交流レセプションが開催され

    た。

    本県訪問団とインド側参加者の総勢約 100 名が参加し、シュタール等のインド

    伝統音楽が演奏される中、両国の参加者がそれぞれ交流を深めることができた。

    4 インド政府、在外公館等との面談

    (1) ピューシュ・ゴヤル鉄道・石炭大臣との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 30 日(月)18:00~18:50

    ○ 場 所:鉄道省

    ○ 参加者:

    (インド鉄道省側)

    ピューシュ・ゴヤル鉄道・石炭大臣、G.V.L.サタヤ・クマール鉄道計画委員

    会局長、アニッシュ・クマール駅開発担当課長、ナビーン・クマール・シュク

    ラ顧問、ヴェド・パル計画担当委員、アショック・クマール・チャウラ外務省

    日本担当顧問

    (兵庫県)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、小池ひろのり県議会議員、岡口憲

    義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、ビ

    ダン・チョウドリー・オリエントパール会長、水口典久国際局長

    (在インド日本大使館側)

    曽根健孝公使

    ○ 内 容:

    日本政府の支援により計画が進められているムンバイ・アーメダバード高速鉄

    道を担当するピーシュ・ゴヤル鉄道・石炭大臣に表敬訪問を行った。

    レセプションでの交流風景 禁酒州のためぶどうジュースで乾杯

  • 《ゴヤル大臣》

    ゴヤル大臣からは、①モディ首相、安倍首相の間で結ばれた戦略的グローバル・

    パートナーシップのもと、インドと日本との間に友好的な取り組みが進んでいる

    こと、②特に、高速鉄道は、インド政府としてこれまでにない大きなプロジェク

    トであり、日本とのパートナーシップは、私たちの誇りであり、隣国もうらやま

    しいと思う関係であること、③モディ首相からは、日本からの観光客を増加させ

    るため、仏教の縁の地を車内で宿泊をしながら列車により訪問する旅を考えてみ

    てはとの提案があることなどを説明された。また、グジャラート州を訪問される

    井戸知事には、インドと日本、インドと兵庫県の間で、経済交流や人材交流など、

    総合的な交流を是非よろしくお願いしたいとの依頼も述べられた。

    《知事》

    井戸知事からは、①昨年 11 月にモディ首相、安倍首相立会いのもと、グジャラ

    ート州と相互協力による覚書を締結したこと、②2001 年のインド西部地震への県

    民から義捐金によるスクールプロジェクトにより支援を行い、州首相として2回

    神戸を訪問いただき、また、7年前に私もグジャラート州を訪問するなど、交流

    を行ってきたこと、③昨年はまた、モディ首相、安倍首相の神戸への訪問が、川

    崎重工業の新幹線の車両工場の見学が主目的であった。このことは、7年前に私

    がインド商工省を訪問した時に、商工省次官やデリー・ムンバイ産業大動脈開発

    公社総裁からデリー・ムンバイ間産業大動脈構想をお聞きしており、これが着々

    と具体化しつつあることに敬意を表すること、④特に、この9月に両首相参加の

    もと、ムンバイ・アーメダバードの高速鉄道の起工式が行われるなど、この計画

    には大きな期待を寄せていること、⑤日本では、例えば、JR 西日本の「瑞風」と

    いう最高一日 20 万円という豪華列車での旅が人気となっていることなどを発言

    した。

    《ゴヤル大臣》

    最後に、ゴヤル大臣はこれまで東京と京都を訪問されたことがあるものの、イ

    ンド人コミュニティーのある神戸を訪問されたことがないとのことであり、井戸

    知事から神戸への訪問を働きかけるなど、和やかな雰囲気の中で意見交換が行わ

    れた。

    (2)駐インド日本国大使との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 30 日(月)12:30~14:20

    ○ 場 所:駐インド日本国大使館

    ○ 参加者:

    (大使館側)

    平松賢司特命全権大使、曽根健孝公使、佐藤仁美総務参事官 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、小池ひろのり県議会議員、岡口憲

    義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在

    神戸インド人コミュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    訪問団の各代表 ゴヤル鉄道大臣(中央)

  • ○ 内 容:

    《知事》

    平松大使より歓迎のご挨拶を頂いた後、井戸知事より、インド西部大地震の後

    グジャラート州との交流が始まり、2016 年 11 月に兵庫県において、安倍首相及

    びモディ首相の立会いの下、同州との相互協力のための覚書の締結を行った旨、

    グジャラートをはじめとするインドとの交流につき経緯を説明した。

    また、井戸知事より、インド人が 150 年前の神戸港開港とともに移住してコミ

    ュニティーを形成して、その後も真珠産業をはじめ多様な分野で活躍し、神戸の

    多様性を支えている旨、インド人参加者の紹介とともに説明した。

    《大使》

    平松大使からは、インド国内の国政・地方を網羅した政治状況、インド経済の

    成長度合い、またインドを囲む中国やパキスタンとの外交、日本をはじめとする

    西側先進国との外交等につき様々な観点から説明があった。また、平松大使より、

    両国の自治体が友好交流等を進めるべきであること、学生間の交流をもっと推進

    し若者同士の理解を促進すべきであること、技術研修員等の受入れにより技術の

    移転等を行うべきであることなど、成長著しいインドとの交流を更に進めるべき

    である旨言及があった。

    (3)国際協力機構(JICA)インド事務所長との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 30 日(月)9:00~10:00

    ○ 場 所:JICA インド事務所

    ○ 参加者:

    (JICA インド事務所側)

    坂本威午(たけま)所長、丹下能嘉次長、古橋桃子駐在員 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、小池ひろのり県議会議員、岡口憲

    義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在

    神戸インド人コミュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    ○ 内 容:

    《坂本所長》

    冒頭、坂本所長より、JICA の国内・国外での取組について説明があった後、イ

    ンドについて、言語及び宗教、国民性に関する多様性、欧州に匹敵する経済規模、

    日本との歴史上の関係について説明があった。

    《知事》

    井戸知事から、インド西部地震をきっかけに始まったグジャラート州との交流

    について言及し、神戸市とグジャラート州との港を通じた交流についても説明し

    た。坂本所長からは、グジャラート州の将来性に鑑み、兵庫県がグジャラート州

    と相互協力を行うことが先見性に富んでいる旨言及があった。

    《坂本所長》

    その後、坂本所長から、インドの概況説明、経済発展の見通し、インドが有す

    平松大使(右)との面談 公邸の庭での記念撮影

  • るポテンシャルを説明しつつ、日本が今後も生き残っていくには、過去の両国関

    係に鑑みてもインドとの協力が必要不可欠である旨説明された。また、特に、日

    本企業の発展や地域創生の観点からも、JICA が取り組む産業支援スキームを活用

    し、インドのインフラ整備や消費需要を発掘していくことが望まれるため、兵庫

    県でのこのスキームの積極的な活用について提案があった。

    (4)ジェトロ(JETRO)ニューデリー事務所長との面談

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 30 日(月)15:40~16:45

    ○ 場 所:JETRO ニューデリー事務所

    ○ 参加者:

    (JICA 側)

    仲條一哉事務所長、古谷礼子次長、大穀宏海外投資アドバイザー

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、小池ひろのり県議会議員、岡口憲

    義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在

    神戸インド人コミュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    ○ 内 容:

    《仲條所長》

    仲條所長から、インドの人口規模や人口ピラミッドに触れつつ、発展のために

    は投資拡大や経済発展が必要であること、GST(物品・サービス税)の導入によ

    り従来州ごとにあった市場がインド全体の市場に統合されつつあること、現在約

    1,300 社の日系企業が進出し毎年約 100 社が増加していること、インドに進出し

    ても利益を上げるのがなかなか困難なこと等について、説明があった。また、東

    南アジアの市場とどう結びつけていくか、インド企業と連携し中東市場やアフリ

    カ市場を開拓する重要性、日系小売業やサービス業の進出等、日系企業が有する

    課題についても説明があった。

    《兵庫県側》

    引き続き、県側から、工業団地の現状や労使問題、進出が期待される業種、大

    気汚染緩和のための EV 車導入などの自動車産業の課題、インド人労働者の質、

    インド国内の物流や現地部品調達の状況、スポーツ振興やスポーツ産業育成の状

    況等について質疑があり、JETRO 側との間で活発な意見交換が行われた。

    坂本所長との意見交換 JICA 職員との記念撮影

    仲條所長との意見交換 JETRO 職員との記念撮影

  • (5)在ムンバイ日本国総領事からのインド現況説明

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 31 日(火)14:30~15:25

    ○ 場 所:コートヤード・バイ・マリオット・ホテル内会議室

    ○ 参加者:

    (在ムンバイ日本国総領事館側)

    野田亮二総領事 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦

    神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在神戸インド人コミュニティー参加者、

    水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    ○ 内 容:

    野田総領事から、日印二国間関係、インド市場・ポテンシャル、ビジネス環境

    及び今後の自治体協力について、以下の概要のとおり、説明があった。

    【日印二国間関係】

    ・両国間で日印戦略的グローバル・パートナーシップを結び、毎年首脳が相互

    に交代で訪問することは極めて稀であるとともに、日印米豪の安全保障分野

    での協力があること

    ・2011 年の日印包括的経済連携協定を締結し、対印直接投資や日系企業数が倍

    増し、貿易・投資の拡大を目指していること

    ・グジャラート州での森林開発事業、アーメダバード州での地下鉄事業、アー

    メダバード・ムンバイ間高速鉄道等により、グジャラート州への政府開発援

    助が進んでいること

    【インド市場・ポテンシャル】

    ・2030 年には 14.7 億人の人口となり、世界1位になると想定されていること

    ・25 才以下が人口の 50%を占めるとともに、2030 年には中間所得層が人口の 50%

    を占めるなど、高い経済成長が予想されること

    【ビジネス環境】

    ・市場の潜在性は大きいものの、政権変更による政策の変更や煩雑な許可手続、

    労使問題等があり、ビジネスが容易ではないこと

    ・水・電力等のインフラが不十分であり進出先が限られること

    ・進出には会社の十分な体力が必要であること

    【今後の自治体協力】

    ・県州レベルで友好関係をベースに、その中

    の市や町が友好関係を作り、多層的な交流

    が望まれること

    ・公害・環境対策、農産物の加工技術支援、

    インフラ整備での交流など、課題解決型の

    交流が望まれること

    5 兵庫県人会との交流会、現地視察等

    (1)デリー兵庫県人会との交流会

    ○ 日 時:平成 29 年 10 月 30 日(月)19:15~21:00

    ○ 場 所:ダイア・パーク・プリミエ・ホテル

    ○ 参加者:

    (県人会側)

    岩瀬雄一県人会幹事、他(計約 40 名)

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、小池ひろのり県議会議員、岡口憲

    野田総領事(左)からの説明

  • 義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、水落充ビジネスミッション団長、在

    神戸インド人コミュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    (計 36 名)

    ○ 内 容:

    デリー近郊に居住する兵庫県にゆかりのある企業人等から構成される兵庫県人

    会と、県代表団、県議会議員、ビジネスミッション団及び神戸市・神戸市会との

    間で交流会が開催された。会場は、デリーから車で約1時間の近郊都市であるグ

    ルガオンで、県人会側の参加者は約 40 名、県訪問団側の 36 名の約 80 名の盛大

    な交流会となった。

    鉄道・石炭大臣との表敬のため県代表団等は遅れての参加となったが、到着後、

    井戸知事から、昨年 11 月に兵庫県で安倍首相及びモディ首相の立会いの下、兵

    庫県がグジャラート州との相互協力に関する覚書を締結したこと、神戸市もアー

    メダバードとの交流を検討していることに触れつつ、県人会のメンバーにもこれ

    らの交流への支援について協力に言及し、乾杯の挨拶があった。

    「兵庫」をキーワードに集まった参加者間の交流が進み、最後には、岡口副市

    長から、日本とインドとの友好関係が推進される旨、またデリー兵庫県人会の更

    なる発展を祈念する旨、閉会の挨拶があった。

    (2)ガンジー博物館等視察

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月1日(水)午後、2日(木)午前

    ○ 場 所:サバルマティ・アシュラム(Sabarmati Ashram、ガンジーの家等)

    ダンディ・クチール(Dandi Kutir、ガンジー博物館)

    アダーラジの階段井戸

    ○ 参加者:

    (グジャラート州側)

    ムケッシュ・パテル・グジャラート印日友好協会会長 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、高橋しんご県議会副議長、岡口憲義神戸市副市長、赤木正明

    ひょうご産業活性化センター理事長、在神戸インド人コミュニティー参加者、水口典久国

    際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    ○ 内 容:

    グジャラート州はガンジー生誕の地であることから、サバルマティ・アシュラ

    ムやダンディ・クチール等の大規模な博物館が設立されている。

    サバルマティ・アシュラムは、サーバルマティー川の西岸に面しており、当時

    のガンジーの居室がそのまま残されている。

    また、ダンディ・クチールは、ガンジーの人生と教えに基づいて建てられたイ

    ンド最大かつ唯一の博物館で、多層的な社会を独立に向かわせるシンボルとして、

    階層や性別、年齢を超えた共通の権利を主張するアイデアを表現している建物で

    ある。

    アダーラジの階段井戸は、1498 年に造られた井戸で、井戸の深さは 30m、地上

    県人会幹部(左2名)と訪問団メンバー 多くのインド兵庫関係者が参加

  • 3方から下っていく階段があり、地下の踊り場ホールで合流し、そこから井戸ま

    でまっすぐに下りていく構造であり、柱や梁などに細かな彫刻が施されている。

    今年の 7 月 9日には、アーメダバードのこうした歴史遺産や寺院、街並みがユ

    ネスコの世界遺産都市に登録されている。

    (3)高速鉄道駅予定地視察

    ○ 日 時:平成 29 年 11 月2日(木)11:20~12:00

    ○ 場 所:アーメダバード駅

    ○ 参加者:

    (JICA 側)

    インド事務所 古橋桃子駐在員

    日本コンサルタンツ(株)インド高速鉄道推進本部 美谷邦章副本部長 他

    (兵庫県側)

    井戸敏三知事、岡口憲義神戸市副市長、安井俊彦神戸市会議員、在神戸インド

    人コミュニティー参加者、水口典久国際局長、山村昭神戸市国際部長 他

    ○ 内 容:

    《起工式》

    インド政府がデリー・ムンバイ間で進めるDMIC(デリー・ムンバイ間産業

    大動脈構想)の一環として、アーメダバード市とムンバイ市間で高速鉄道の計画

    が進められている。2015 年に日印首脳会談で日本の新幹線方式の採用が決定し、

    今年の 9 月 14 日には、安倍首相、モディ首相の出席のもと、アーメダバード市

    内で起工式典が行われた。

    《計画》

    主要駅の建設予定地である在来線のアーメダバード駅において、同事業の詳細

    設計調査を受注した共同企業体の一つである日本コンサルタンツ(株)の美谷イ

    ンド高速鉄道推進本部副部長から計画概要について説明を受けた。

    2023 年開業を目指して進められている建設計画では、人口 580 万人のアーメダ

    バード市と人口 1,200 万人のムンバイ市間の約 500 キロが全線高架で結ばれる。

    その主要駅のアーメダバード駅は、1 階が在来線ホーム、2 階が高速鉄道のコン

    ガンジー居室の糸車 ガンジーの家の同氏の写真

    アダーラジの階段井戸 ダンディ・クチール博物館

  • コース、3 階がホームの計画であり、また、新幹線の駅は駅裏に面しており、そ

    の周辺の都市開発も行われる。

    また、ヴァドダラに建設予定の研修施設では、高速鉄道の運行・維持管理に必

    要な人材の養成が行われ、当初は 300 人から最終的に 4,000 人となる計画である。

    ※DMIC(デリー・ムンバイ間産業大動脈構想(Delhi-Mumbai Industrial Corridor))

    鉄道計画

    デリーとムンバイとの間に、貨物専用鉄道を敷設。周辺に工業団地、物流

    基地、発電所、道路、港湾、住居、商業施設などのインフラを民間投資主体

    で整備する日印共同の地域開発構想。2006 年に日印首脳間で推進構想に合意。

    【別添資料】

    別添1 参加者リスト(P21)

    【ひょうご・神戸ビジネスセミナー・プレゼン資料】

    別添2 シャルマ・アーメダバード経営者協会経済委員会委員長プレゼン資料(P23-)

    別添3 知事プレゼン資料(P41-)

    別添4 参加企業紹介プレゼン資料(P47-)

    別添5 現地新聞記事(P53-)

    美谷副部長(中央)による説明 アーメダバード駅構内

  • Ⅳ 渡航日程

    月 日 日 程 等 備 考

    10 月 29 日 (日)

    関西国際空港発、デリー空港着 デリー泊

    10 月 30 日 (月)

    【デリー】 JICA インド事務所長との面談 駐インド日本国大使との面談 JETRO ニューデリー所長との面談 インド鉄道・石炭大臣との面談 デリー兵庫県人会との意見交換会

    デリー泊

    10 月 31 日 (火)

    デリー空港発、アーメダバード空港着 【グジャラート】

    在ムンバイ日本国総領事からのインド現況説明 グジャラート印日友好協会訪問 ・メディアカンファレンス ・市民交流会・淡路人形浄瑠璃ワークショップ

    ・交流レセプション

    アーメダバード泊

    11 月1日 (水)

    ひょうご・神戸ビジネスセミナー ガンジー博物館(サバルマティ・アシュラム)視察 グジャラート州政府訪問・交流 ・グジャラート州知事との面談 ・ガンジー博物館(ダンディ・クチール)視察 ・グジャラート州首席次官との面談・交流協議 ・グジャラート州プレゼンテーション ・交流レセプション

    アーメダバード泊

    11 月2日 (木)

    アダーラジの階段井戸視察 高速鉄道駅予定地視察 アーメダバード空港発

    機中泊

    11 月3日 (金)

    関西国際空港着

    (問い合わせ先)

    産業労働部国際局国際交流課(交流推進担当)

    TEL:078-362-9017