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Cisco ISE ライセンス この章では、Cisco ISE で使用できるライセンスのメカニズムとスキーム、およびライセンスの 追加やアップグレードを行う方法について説明します。 Cisco ISE ライセンス, 1 ページ ライセンスの使用, 4 ページ ライセンス ファイルの管理, 6 ページ Cisco ISE ライセンス Cisco ISE ライセンスは、Cisco ISE ネットワーク リソースを使用できる同時エンドポイントの数 など、アプリケーションの機能やアクセスを管理する機能を提供します。 お客様が最大限に節約できるように、Cisco ISE のライセンスは BasePlusApex、および Mobility Upgrade のパッケージで提供されます。 すべての Cisco ISE アプライアンスには 90 日間有効な評価ライセンスが付属しています。90 日間 の評価期間の終了後に Cisco ISE サービスの使用を継続し、ネットワークで 100 を超える数の同時 エンドポイントをサポートするには、システム上の現在のユーザの数の Base ライセンスを取得し て登録する必要があります。追加機能が必要な場合は、該当の機能を有効にする Plus Apex、ま たはその両方のライセンスが必要です。 ライセンスはプライマリ管理ノードにアップロードされ、クラスタ内の他の Cisco ISE ノードに伝 播されます。ライセンスは管理ノードによって一元的に管理され、他のノードに別個のライセン スは必要ありません。ハイ アベイラビリティ ペアで 2 つの管理ノードを展開している場合、それ らのいずれにも同じライセンス機能があることを確実にする必要があります。両方の UDI でライ センスを生成してから、それぞれのノードがスタンドアロンまたはプライマリ状態になっている ときに、ライセンスを追加します。 Cisco ISE ソフトウェアをインストールし、最初にアプライアンスをプライマリ管理ノードとして 設定したら、Cisco ISE のライセンスを取得して、そのライセンスを登録する必要があります。プ ライマリおよびセカンダリ管理ノードのハードウェア UID を使用して、Cisco ISE プライマリ管理 Cisco Identity Services Engine 管理者ガイド リリース 2.0 1

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  • Cisco ISE ライセンス

    この章では、Cisco ISEで使用できるライセンスのメカニズムとスキーム、およびライセンスの追加やアップグレードを行う方法について説明します。

    • Cisco ISEライセンス, 1 ページ

    • ライセンスの使用, 4 ページ

    • ライセンスファイルの管理, 6 ページ

    Cisco ISE ライセンスCisco ISEライセンスは、Cisco ISEネットワークリソースを使用できる同時エンドポイントの数など、アプリケーションの機能やアクセスを管理する機能を提供します。

    お客様が最大限に節約できるように、Cisco ISEのライセンスはBase、Plus、Apex、およびMobilityUpgradeのパッケージで提供されます。

    すべての Cisco ISEアプライアンスには 90日間有効な評価ライセンスが付属しています。90日間の評価期間の終了後にCisco ISEサービスの使用を継続し、ネットワークで 100を超える数の同時エンドポイントをサポートするには、システム上の現在のユーザの数のBaseライセンスを取得して登録する必要があります。追加機能が必要な場合は、該当の機能を有効にするPlusかApex、またはその両方のライセンスが必要です。

    ライセンスはプライマリ管理ノードにアップロードされ、クラスタ内の他のCisco ISEノードに伝播されます。ライセンスは管理ノードによって一元的に管理され、他のノードに別個のライセン

    スは必要ありません。ハイアベイラビリティペアで 2つの管理ノードを展開している場合、それらのいずれにも同じライセンス機能があることを確実にする必要があります。両方のUDIでライセンスを生成してから、それぞれのノードがスタンドアロンまたはプライマリ状態になっている

    ときに、ライセンスを追加します。

    Cisco ISEソフトウェアをインストールし、最初にアプライアンスをプライマリ管理ノードとして設定したら、Cisco ISEのライセンスを取得して、そのライセンスを登録する必要があります。プライマリおよびセカンダリ管理ノードのハードウェアUIDを使用して、Cisco ISEプライマリ管理

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.0 1

  • ノードにすべてのライセンスを登録します。その後、プライマリ管理ノードは、その展開に登録

    されているすべてのライセンスを集中管理します。

    シスコでは、基本と、PlusまたはApexライセンスの両方を同時にインストールすることを推奨します。

    • Plusまたは Apexライセンスを使用するには、基本ライセンスも使用する必要があります。ただし、Apexライセンスを使用するために Plusライセンスが必要ということはなく、その逆もありません。これらのライセンスの機能は重複していません。

    • BaseまたはMobility Upgradeライセンスをインストールすると、Cisco ISEはその期間の残りの部分に対する別個のライセンスとしてデフォルトの評価ライセンスを使用し続けます。

    •最初に基本ライセンスをインストールしないと、評価ライセンスを Plusか Apex、またはその両方のライセンスにアップグレードすることができません。

    • Cisco ISEでは、基本ライセンスよりも多くの Plusか Apex、またはその両方のライセンスを使用できます。たとえば、100個の基本ライセンスおよび Plusライセンスを使用できます。

    • Mobility Upgradeライセンスをインストールすると、Cisco ISEではすべての有線、無線、および VPNサービスが有効になります。

    表 1:Cisco ISE ライセンスパッケージ

    注記(Notes)カバーされる ISE機能永久/サブスクリプション(使用可能期間)

    ISEライセンスパッケージ

    •基本的なネットワークアクセス:AAA、IEEE-802.1X

    •ゲスト管理

    •リンク暗号化(MACSec)

    • TrustSec

    • ISEアプリケーションプログラミングイン

    ターフェイス

    永久基本

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.02

    Cisco ISE ライセンスCisco ISE ライセンス

  • Baseのサービスは含まれません。BaseライセンスはPlusライセンスをインストー

    ルするために必要で

    す。

    •組み込みの認証局サービスがある個人所有デ

    バイスの持ち込み

    (BYOD)

    •プロファイリングサービスとフィードサービ

    •エンドポイント保護サービス(EPS)

    • Cisco pxGrid

    サブスクリプション

    (1、3、または 5年)プラス記号

    Baseのサービスは含まれません。Baseライセンスは Apexライセンスをインス

    トールするために必

    要です。

    •サードパーティのモバイルデバイス管理

    (MDM)

    •ポスチャコンプライアンス

    サブスクリプション

    (1、3、または 5年)Apex

    Cisco管理ノードで基本、Plus、Apexのライセンスを共存さ

    せることはできませ

    ん。

    無線および VPNエンドポイント用のBase、Plus、およびApexの組み合わせ

    サブスクリプション

    (1、3、または 5年)モビリティ

    (Mobility)

    Mobility Upgradeライセンスは既存の

    Mobilityライセンスが存在する場合にの

    みインストールする

    ことができます。

    Mobilityライセンスに対する有線サポートの提供

    サブスクリプション

    (1、3、または 5年)Mobility Upgrade

    BaseまたはMobilityライセンスは、DeviceAdministrationライセンスをインス

    トールするときに必

    要です。

    TACACS+永久DeviceAdministration

    すべての Cisco ISEアプライアンスに

    は、評価ライセンス

    が付属しています。

    完全なCisco ISE機能が、100台のエンドポイントに対して

    提供されます。

    一時(90日)評価(Evaluation)

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.0 3

    Cisco ISE ライセンスCisco ISE ライセンス

  • ライセンスの使用システムの同時ユーザ数に合わせてライセンスを購入します。Cisco ISEユーザは、アクティブセッション中にライセンスを使用します(常に Baseライセンスか、Plusライセンスと APexライセンス(これらのライセンスで適用される機能を使用する場合))。セッションが終了すると、

    ライセンスは他のユーザが再利用できるように解放されます。

    Cisco ISEライセンスアーキテクチャの使用ロジックは、許可ポリシーの構造に依存しています。Cisco ISEは、許可ルール内のディクショナリと属性を使用して、使用するライセンスを決定します。

    制約事項

    Cisco ISEライセンスは次のようにカウントされます。

    • Baseライセンスは、アクティブセッションごとに使用されます。同じエンドポイントで、使用している機能に応じて、Plusおよび Apexライセンスも使用します。

    TACACS+セッションは、基本ライセンスを使用しませんが、RADIUSセッションは、基本ライセンスを使用します。

    (注)

    •エンドポイントは、Plusおよび APexライセンスを使用する前に、Baseライセンスを使用します。

    •エンドポイントは、APexライセンスを使用する前に、Plusライセンスを使用します。

    • 1 Plusライセンスは、ライセンス機能の組み合わせに対してエンドポイントごとに使用されます。同様に、1Apexライセンスは、その機能の組み合わせに対してエンドポイントごとに使用されます。

    •ライセンスは、同時のアクティブセッションに対してカウントされます。

    •ライセンスは、エンドポイントのセッションが終了すると、すべての機能について解放されます。

    • Plusライセンスは pxGrid機能をオンにします。この機能はライセンスを使用しません。

    • 1つの AnyConnect Apexユーザライセンスは、ユーザが所有するデバイスの数に関係なく、またユーザにネットワークへのアクティブな接続があるかどうかにかかわらず、AnyConnectを使用する各ユーザによって使用されます。

    •既存の BaseまたはMobilityライセンスの上にデバイス管理ライセンスを追加して TACACS+サービスを有効にすることができます。この機能はライセンスを使用しません。

    サービスの中断を回避するために、Cisco ISEはライセンスの権限付与を超えたエンドポイントにサービスを提供し続けます。代わりに、Cisco ISEはRADIUSアカウンティング機能に依存して、

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.04

    Cisco ISE ライセンスライセンスの使用

  • ネットワーク上の同時エンドポイントを追跡し、前日のエンドポイントカウントがライセンス数

    を超えていた場合にアラームを生成します。

    ライセンスの使用の表示

    [管理(Administration)] > [システム(System)] > [ライセンシング(Licensing)]の順に選択して、ライセンスダッシュボードからシステムの現在のライセンスの使用を表示できます。[ライセンスの使用状況(LicenseUsage)]エリアのライセンス消費グラフは、30分ごとに更新されます。このウィンドウには、購入したライセンスの種類、システムで許可される同時ユーザの総数、お

    よびサブスクリプションサービスの有効期限も表示されます。

    複数の週にわたってシステムのライセンスの使用を確認する場合は、[長期間の使用(Usage OverTime)]をクリックします。グラフの各バーは、1週間に使用される最大ライセンス数を示します。

    登録解除されたライセンスの使用

    問題

    ライセンスの使用は、エンドポイントが一致する許可ポリシーにおいて使用される属性に依存し

    ます。

    システムにBaseライセンスのみが登録されているとします(90日間の評価ライセンスは削除しました)。対応する基本的なメニュー項目と機能を表示および設定できます。

    Apexライセンスを必要とする機能(例:Session:PostureStatus)を使用するための許可ポリシーを(誤って)設定した場合、およびエンドポイントがこの許可ポリシーに一致した場合は、次のよ

    うになります。

    •エンドポイントは、Apexライセンスがシステムに登録されていないにもかかわらず、Apexライセンスを使用します。

    •ログインするたびに、このことに対する通知が表示されます。

    • Cisco ISEは、通知とアラーム「許可を超えたライセンスの使用(Exceeded license usage thanallowed)」を示します(技術的に、これはシステムに登録済みの Apexライセンスがないにもかかわらず、エンドポイントが Apexライセンスを消費していると想定されます)。

    考えられる原因

    許可ポリシーの設定ミスが原因で、ライセンスのダッシュボードに、Cisco ISEがまだ購入および登録されていないライセンスを消費していることが示される場合があります。PlusおよびApexライセンスを購入する前は、ISEユーザインターフェイスにライセンスが適用される機能が表示されません。ただし、これらのライセンスを購入した場合、ユーザインターフェイスには、ライセ

    ンスの期限が切れた場合、またはエンドポイントの消費を超えた後も、引き続き機能が表示され

    ます。そのため、有効なライセンスがない場合でも、これらを設定できます。

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.0 5

    Cisco ISE ライセンスライセンスの使用の表示

  • ソリューション

    [ポリシー(Policy)] > [許可(Authorization)]を選択し、登録済みライセンスがない機能を使用しているルールを特定し、そのルールを再設定します。

    ライセンスファイルの管理ここでは、ISEライセンスの登録、再ホスティング、更新、移行、アップグレード、および削除を行う方法について説明します。

    •ライセンスの登録, (6ページ)

    •ライセンスの再ホスト, (7ページ)

    •ライセンスの更新, (7ページ)

    •ライセンスの移行およびアップグレード, (7ページ)

    •ライセンスの削除, (8ページ)

    ライセンスの登録

    はじめる前に

    インストールに必要なライセンスの種類と同時ユーザ数、および購入して費用効率を最大化でき

    るさまざまなパッケージについて、シスコパートナー/アカウントチームに問い合わせてください。

    ステップ 1 シスコのWebサイト(www.cisco.com)の注文システム(Cisco Commerce Workspace(CCW))から、必要なライセンスを注文します。

    約 1時間後、製品認証キー(PAK)を含む電子メール確認が送信されます。

    ステップ 2 Cisco ISEの管理者ポータルから、ライセンシングダッシュボード([管理(Administration)] > [システム(System)] > [ライセンシング(Licensing)])を選択します。[ライセンスの詳細(Licensing Details)]セクションのノード情報(製品 ID(PID)、バージョン ID(VID)、およびシリアル番号(SN))を書き留めます。

    ステップ 3 www.cisco.com/go/licensingに移動し、要求されたら、受け取ったライセンスの PAK、ノード情報、および会社に関する詳細を入力します。

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.06

    Cisco ISE ライセンスライセンスファイルの管理

    http://www.cisco.comhttp://www.cisco.com/go/licensing

  • 1日後に、シスコからライセンスファイルが送信されます。

    ステップ 4 システムの既知の場所にこのライセンスファイルを保存します。

    ステップ 5 Cisco ISEの管理者ポータルから、[管理(Administration)] > [システム(System)] > [ライセンシング(Licensing)]を選択します。[ライセンスファイル(License Files)]セクションで、[ライセンスのインポート(Import License)]ボタンをクリックします。

    ステップ 6 [Choose File(ファイルの選択)]をクリックし、システムで以前に保存したライセンスファイルを選択します。

    ステップ 7 [インポート(Import)]をクリックします。

    新しいライセンスがシステムにインストールされました。

    次の作業

    ライセンシングダッシュボード([管理(Administration)] > [システム(System)] > [ライセンシング(Licensing)])を選択し、新たに入力したライセンスが正しい詳細とともに表示されることを確認します。

    ライセンスの再ホスト

    再ホストとは、1つの Cisco ISEノードから別のノードにライセンスを移動することを意味します。ライセンシングポータルから、移動するライセンスの PAKを選択し、再ホストの手順に従います。1日後、新しい PAKが電子メールで送信されます。この新しい PAKを新しいノードに登録し、元の Cisco ISEノードから古いライセンスを削除します。

    ライセンスの更新

    Plusライセンスや Apexライセンスなどのサブスクリプションライセンスの期限は、1年間、3年間、または 5年間です。Cisco ISEは、ライセンスの有効期限日が近づくとアラームを送信し、ライセンスが期限切れになると再度アラームを送信します。

    ライセンスの有効期限が過ぎたら、更新する必要があります。このプロセスは、シスコパート

    ナーまたはアカウントチームによってのみ実行されます。

    ライセンスの移行およびアップグレード

    シスコのライセンスポリシーでは、以前の Cisco ISEバージョンからの移行、無線および VPN専用から有線を含む展開へのアップグレード、および同時ユーザと機能の追加がサポートされてい

    ます。また、ライセンスバンドルを購入して、運用コストを最小化することもできます。これら

    のシナリオは、すべてライセンスサイトで説明されています。詳細については、シスコパート

    ナーまたはアカウントチームにお問い合わせください。

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.0 7

    Cisco ISE ライセンスライセンスの再ホスト

    http://www.cisco.com/go/licensing

  • Cisco ISEバージョン 1.3または 1.4からのアップグレード後、デフォルトの評価ライセンスは、アップグレード前にシステムに存在していた場合にのみ表示されます。

    (注)

    Mobility/Mobility Upgradeライセンスは、エンドポイントの対応する番号とともにユーザインターフェイスに Base/Plus/Apexとして常に表示されます。

    (注)

    Cisco ISEノードで次の内容をサポートしている必要がある場合:

    •所有しているライセンスを上回る数の大量の同時ユーザ

    •有線(LAN)アクセス(システムにMobilityライセンスしかない)

    そのノードのライセンスをアップグレードする必要があります。このプロセスは、シスコパート

    ナーまたはアカウントチームによってのみ実行されます。

    ライセンスの削除

    はじめる前に

    ライセンスを削除する前に、次の点に注意してください。

    • Mobilityライセンスの後にMobilityアップグレードライセンスをインストールした場合は、Mobilityアップグレードライセンスを削除してから基盤となるMobilityライセンスを削除する必要があります。

    •組み合わされたライセンスをインストールした場合は、Base、Plusおよび Apexパッケージの関連インストールがすべて削除されます。

    ステップ 1 [管理(Administration)] > [システム(System)] > [ライセンシング(Licensing)]を選択します。

    ステップ 2 [ライセンスファイル(License Files)]セクションで、関連するファイル名の隣にあるチェックボックスをクリックし、[ライセンスの削除(Delete License)]をクリックします。

    ステップ 3 [OK]をクリックします。

    Cisco Identity Services Engine 管理者ガイドリリース 2.08

    Cisco ISE ライセンスライセンスの削除

    Cisco ISE ライセンスCisco ISE ライセンスライセンスの使用ライセンスの使用の表示登録解除されたライセンスの使用

    ライセンス ファイルの管理ライセンスの登録ライセンスの再ホストライセンスの更新ライセンスの移行およびアップグレードライセンスの削除