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ASIA PACIFIC JAPAN DECEMBER 2004 Kraft Foods社の エネルギー削減計画 柔軟性:自動車メーカーが 世界的に成功するカギ TREAD法がもたらす 世界的な影響 Galloway社の新工程で 多大な節減を実現 統合アーキテクチャによる 効率性の改善 サムスン・コーニング社の 新しい自動化プラント プラントフロアに Ethernetがもたらすメリット FLEXIBLE CONTROL ARCHITECTURES ARE KEY TO AUTOMAKERS’ GLOBAL SUCCESS 自動車メーカーのグローバルな成功のカギ: 柔軟性に富んだ制御アーキテクチャ

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Page 1: DECEMBER 2004 ARE KEYTO AUTOMAKERS’ GLOBAL SUCCESS · 生き残る」という古い格言は、多くの意 味で教訓を与えてくれます。しかし、「強さ」 を「実力」や「応用力」と解釈したとして

ASIA PACIFICJAPAN

DECEMBER 2004

Kraft Foods社のエネルギー削減計画

柔軟性:自動車メーカーが世界的に成功するカギ

TREAD法がもたらす世界的な影響

Galloway社の新工程で多大な節減を実現

統合アーキテクチャによる効率性の改善

サムスン・コーニング社の新しい自動化プラント

プラントフロアにEthernetがもたらすメリット

FLEXIBLE CONTROL ARCHITECTURESARE KEY TO AUTOMAKERS’GLOBAL SUCCESS自動車メーカーのグローバルな成功のカギ:柔軟性に富んだ制御アーキテクチャ

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2 • December 2004

Automation Today is published by

ROCKWELL AUTOMATION ASIA PACIFIC LTD

Level 14, Core F, Cyberport 3, 100 Cyberport Road, Hong Kong

Tel: (852) 2887 4788, Fax: (852) 2508 1846

EDITOR:

Gail Anderson – [email protected]

ロックウェルオートメーションジャパン株式会社〒104-0033 東京都中央区新川1-3-17 TEL:03-3206-2786

Automation Todayに関するお問い合わせ先E-mail:[email protected]

©2004 Rockwell Automation. All rights reserved. The contents of this publication may not be reproduced in whole or part without the consent of the copyright owner.

適応力を培う

ビジネスには、競合に勝ち残り繁栄するものと淘汰されるものがあり、

それは何故かを考えるとき、「強者のみが生き残る」という古い格言は、多くの意味で教訓を与えてくれます。しかし、「強さ」を「実力」や「応用力」と解釈したとしても、それは生存競争というゲームの一要素に過ぎません。ビジネスにより重要なのは、環境の変化に適応する能力です。

ビジネスにおける適応力とは、成長を促し、前向きな変更を立案して、実行する能力のことです。変化し続ける市場条件に適応しながら、こうした条件を逆手にとって利用できるビジネスは、生き残り、繁栄する確率が非常に高いと言えるでしょう。21世紀初頭の今日、グローバル化や競合ルールの変化に加

え、顧客独自のニーズを満たすという要件が重なり、企業は素早い対応と絶え間ない調整に一層の努力を強いられています。他業界と同様、製造業界でも適応力をもって、それに対応しなければなりません。経営のビジョンと決断、組織としての機敏性、そして長期にわたる存続と効率性を維持しつつ、最大限の運用有効性と柔軟性を達成できる技術に対する適用能力。こういった適応のためのテクニックは、互いに関連しています。たとえば、技術製品を購入しても、その用途に関する経営ビジョンや、それをビジネスプロセスに編入できる組織的能力がなければ意味がありません。しかし、これらのテクニックを正しく身に付けて応用すれば、

可能性は無限大となります。既存の顧客に新たな方法でサービスを提供し、革新的な製品とサービスで新規顧客を獲得して、ビジネスの収益向上に多くの機会を切り開くことができます。今日、企業は適応力という概念を具体化する過程で、ロックウェル・オートメーションをはじめ、製造業界の多くの他企業が生んだ技術的進歩による様々なツールを活用できます。こういった発想は、自動車業界でもっとも有効に実践されて

います。今号の『Automation Today』では、ゼネラルモーターズ、ヒュンダイモーター、そしてトヨタが、ロックウェル・オートメーションの高度な制御および製造アーキテクチャや技術を採用し、適応力をどのように応用したかを紹介しています。これらの自動車会社は、再構成可能で柔軟性のある製品モデルを実現する適応力の基盤には、標準制御アーキテクチャがあることを理解しており、それゆえ、絶えず変化する市場条件に素早く対応できるのです。適応力への道は未踏かもしれませんが、多くの自動車会社が

この道に既に踏み出しています。今号の2つのTechnologyWatchでは、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャとEtherNet/IPを取り上げ、柔軟性の基盤となるアーキテクチャの詳細な背景を、また、サムスン・コーニング・プレシジョン・グラス社やプラスティックメーカーのGalloway InternationalLimitedなど、他業界とロックウェル・オートメーションとの提携についても紹介しています。今号でご紹介した企業が学んだ教訓は、他企業においても

参考となる有益なものであり、私たちは自らの携わる市場に関し、より一層知識を深め、努力を続けなければなりません。冒頭の「強者のみが生き残る」という比喩も、おそらく「適応力のある者のみが成功する」と言い換えるべきかもしれません。

スコット・サマヴィルロックウェル・オートメーションアジア・パシフィック地域社長

スコット・サマヴィル

News & Events . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3世界各国からのニュース

Country News . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4ロックウェル・オートメーションがお客さまの中国でのビジネスを支援します

Feature Story. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6柔軟な制御アーキテクチャが自動車メーカーの世界的成功のカギを握る

Feature Story — Q&A . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10TREAD法がもたらす世界的な影響

Value Proposition — ニュージーランド . . . . . . 11温度調整システムによりGalloway社の生産性が28%向上

Technology Watch. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12ロックウェル・オートメーションが実現する統合アーキテクチャによる情報の最適化

Value Proposition — 韓国 . . . . . . . . . . . . . . . . 14サムスン・コーニング・プレシジョン・グラス社の生産効率が工場管理制御システムにより30%向上

Technology Watch. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15EtherNet/IPがプラントフロアにもたらす柔軟な通信アーキテクチャ

Product Focus. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17ロックウェル・オートメーションの新製品情報

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December 2004 • 3

News and Events

機械メーカーとエンドユーザは、離れ

たキャビネットからマシン本体へ産業用

制御を移動できる技術により、アプリケー

ションが時間と費用を大幅に節約できる

ことに気づきました。増大傾向にあるこ

の技術に関する白書「オンマシン―オー

トメーションの最先端」では、オンマシン

によるソリューションの領域や、主な利

点、分散オンマシンアーキテクチャの成

功例などが考察されています。「製造業

者には、柔軟で高性能な生産ラインの導

入を可能にする、競争力のある優位性

が必要です。オンマシンソリューションは

産業用機器の設計、構築、設置、および

管理にリアルタイムの節約をもたらしま

す」とロックウェル・オートメーションコマー

シャル・プログラム・マネージャのDave

Hart。この白書は下記のサイトにて無料

でご覧になれます(英語):

www.ab.com/onmachine ■

白書が提示するオンマシン技術の詳細な利点

ロックウェル・オートメーションのアレン・

ブラドリー製POINT I/O製品の多くが、

船級協会とATEX指令の認証を取得し

ました。

水産業(航海船舶と多くの海底油田、

天然ガス用プラットフォームを含む)で使

用される機器の設計や構築に携わる企

業の場合、保険の適用と規制ライセンス

の発行には、主要な船級協会の1つか

ら「船級」を取得する必要がありますが、

船級協会が認定したアレン・ブラドリー製

POINT I/O製品を使用することで、機

械メーカーや製造業者は監査や承認の

プロセスを合理化し、システム認証やス

ケジュール遅延のコストを削減できます。

船級協会およびATEX指令の認証の詳

細は、下記のサイトをご覧ください(英語):

www.ab.com/certification/ ■

アレン・ブラドリーのPOINT I/O製品、船級協会とATEX指令の認証を取得

Kraft Foods社は、北米の生産設備

全体におよぶ継続的エネルギー削減計

画の開発と実行に、ロックウェル・オート

メーションの電力/エネルギー管理ソリュー

ション(PEMS)チームを選定しました。多

年度にわたるこの計画により、同社のエ

ネルギーに対する理解と管理、同社工場

でのエネルギー消費の改善と共に、節

約によるエネルギー費削減の具体的な

可能性を割り出します。

「エネルギー需要削減方法の選定は、

ビジネスのあらゆる面での能率化の達成

という当社の方針と、企業活動による環

境への影響の低減という、責任ある企業

市民としての当社の努力に合致します」

と、Kraft社の製造技術サービス部部

長Fred Sherriff氏。製造業者は、ロックウ

ェル・オートメーションのアレン・ブラドリー

製Powermonitorと、ロックウェル・ソフ

トウェアのRSEnergyMetrixエネルギー

管理ソフトウェアを使用し、ロード・プロ

ファイリング・メカニズムの自動化と、ハー

モニクスなどの電力特性の分析により、

エネルギー消費パターンを特定できます。

「様々な工程のエネルギー消費を修正

し、電力特性の問題を特定することで、

製造業者はエネルギーを最大限に活か

す方法を突き止められます」―ロックウ

ェル・オートメーションのPEMSプロダクト

マーケティングマネージャAl Hamdan。

Kraft Foods、エネルギー削減計画でロックウェル・オートメーションと提携

ロックウェル・オートメーションが「ベスト・パフォーミング・サプライヤ」賞を受賞ロックウェル・オートメーションはこのほど、イース

トマン・コダック社がサプライヤに望む品質とサービ

スを上回った実績が認められ、「過去3年にわたるベ

スト・パフォーミング・サプライヤ」に指名されました。

この賞は、コダック社が授与する賞としては初め

てのもので、同社がサプライヤに求める基準をロッ

クウェル・オートメーションが上回り、一貫した能力

を発揮した証といえます。およそ800の世界規模の

サプライヤに対してコダック社が能力測定に使用す

る基準は次の通りです。:毎年維持される優れた品

質、製品と技術に関する主導力、サプライヤの多様

性への対応、生産性と費用削減、サービスとサポー

トにおける主導力、安全性と環境に対する卓越性。

世界規模認定のカスタマー・サポート・プログラムロックウェル・オートメーションの世界規模の技術

サポートセンターは、世界中のお客様に対する優れ

た技術サポートとサービスの提供で知られています。

その世界五ヵ所のサポートセンター全てがSCP

(Support Center Practices)認定プログラムに認

定されました。SCP認定は、各産業における最優良

事例を反映して設定された厳しい実施基準をもと

に、顧客サポートの効率を数値化するものです。

当社のセンターは米国、ブラジル、オーストラリア、

ドイツ、英国にあります。世界規模でSCP認定を受

けている団体は、ロックウェル・オートメーションを

含め、わずか3つしかありません。

ビジネスにおける保守活動を白書で概説コスト削減を目指す製造業者は通常、保守、修理

および運用(MRO)部門に着目しますが、ロックウェ

ル・オートメーションの新たな白書では管理職向け

に、保守計画の価値を伝え、新たな計画や追加経

費に対する経営陣のサポートを得る方法を取り上げ

ています。

『Translating Maintenance Initiatives Into

Meaningful Financial Benefits(財政上の利益に

対する保守活動の有効な反映)』と題されたこの白

書では、保守計画を事業目標の一環として位置づ

ける重要性を取り上げ、ビジネス戦略展開の重要な

ステップが概説されています。

この白書は下記のサイトから無償でダウンロード

できます(英語):

www.rockwellautomation.com/services

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● ●

● ●

お客さまの中国でのビジネスを支援します

ロックウェル・オートメーションは、中国におけるオートメーションおよび

産業用制御製品とソリューションの主要サプライヤであり、この地域で

ビジネスを展開するお客さまのニーズを満たす能力を備えています。

中国全土にわたって、世界をリードする製造業者の要求にお応えします。

確かなソリューション  ロックウェル・オートメーションは、ISO

9000、ヨーロッパのCEマーク指令、中国

の「CCC」などのグローバルな品質規格

を満たし、今日の産業の主要なニーズに

対応する、バランスの取れたビジネス戦

略を展開しており、中国においても、エネ

ルギー効率と信頼性、法規制への適合

など、産業界の大きな流れに焦点を当

てています。当社のGMS(グローバル・

マニュファクチャリング・ソリューションズ

部門)による世界規模のサポートに加え、

外部の専門家と提携して、機械メーカー

に対する世界規模のサポートを含んだ、

今日利用可能な中で最も柔軟な包括的

ネットワークを提供します。

 ロックウェル・オートメーションには、食

品加工、林業、プラスチック、自動車、半

導体、大量輸送、医薬品、タイヤ、金属、

マテリアルハンドリング、鉱業、水処理、

電力/エネルギー、印刷、石油/ガスなど、

多様な産業での実績があります。それ

らの実績をもとに、アメリカ、ヨーロッパ、ラ

テンアメリカ、またはその他の国に拠点

を持ち、中国への製品やシステムの出荷、

または進出を検討されているエンドユー

ザ、機械メーカー、システムインテグレー

タ、ソリューションプロバイダのお客様に

対し、ビジネスの課題の克服、総コストの

削減、学習時間の短縮と関連リスクの

低減を支援します。

中国での拠点  ロックウェル・オートメーションは、1986

年より中国で事業を行っており、物流、

情報技術、財務を始め、主要な職務の

サポートにおいて、経験と知識の豊富な

専門家を擁しています。上海の国際調

達オフィスを通じて、コンポーネントサプ

ライヤのご紹介や、中国で同様の事業

を既に確立している多国籍企業の担当

者とお客様の橋渡しをいたします。また、

人材、知的財産の保護、課税に関する

問題、さらには文化的相違な

どのテーマに関連するロック

ウェル・オートメーションの経

験もお伝えします。

製品サポート  中国全土に、最新のロッ

クウェル・オートメーション製品

とサービスの専門家である技

術サポートおよびエンジニアリ

ング人員を70名以上配置し、

その多くはフィールドサービス

を行って、緊急サポート、標準

サービス契約、カスタムサービス

契約を提供します。最終的な仕向け先

がどこであれ、ソフトウェアおよび機械コ

ンポーネント、サードパーティ製コンポーネ

ントなどを含む、お客様の機械システムま

たは制御システムに対するトータルな機

器サポートを実施します。

 テクニカル・サポート・センターには、英

語、北京語など、多言語を話すサポート

エンジニアがおり、中国国内からフリー

ダイヤル一本で、お客様やお客様の取

引先の技術的な質問にお答えします。

すべての通話はロックウェル・オートメー

ションのClarifyデータベースシステムに

記録され、問題解決の追跡とモニタが

行われます。サポートに関する詳細は

次のWebサイトをご参照ください(英語):

http://support.rockwellautomation.com

製品の修理と エンジニアリング能力  厦門に製品修理センターが、上海にモー

タ修理センターがあり、システムエンジニ

アリングのニーズにもお応えできます。中

国におけるロックウェル・オートメーション

のGMS部門は、現地調査から文書化

および実装に至るまで、完全な制御およ

び情報ソリューションでお客様の要件に

対応します。

パネル設計および組立て  完全なパネル設計および組立てを提

供し、既存の制御盤または電源盤をロッ

クウェル・オートメーションの最新ソリュー

ションに改造して、性能対価格比を最大

化します。厦門のISO認証取得製造施

設でのパネル構築や、信頼できるロック

ウェル・オートメーション認定パートナー

お客さまの中国でのビジネスを支援します

4 • December 2004

Country News

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● ウルムチ

● ● ハルビン

● ● 瀋陽

● ● 秦皇島 ● 北京

● ● 大連 ● ● 天津

● ● 西安

● ● 重慶 ● ● 武漢

● ● 厦門

● ● 広州

香港 ● ● 深

● ● 青島

● ● 南京

● ● 杭州 ● ● 上海

への生産の外部発注もできます。

 また、ロックウェル・オートメーションは

グローバルな多くの他企業と提携し、中

国で製造される機器向けの制御盤およ

び電源盤両方の設計・構築ビジネスに

携わっているため、当社とのパートナー

シップは、現地での競争力のある価格と、

最高の品質を確実にします。

営業サポート  ロックウェル・オートメーションは、中国

全土の11の営業所に、70名を超える

セールスエンジニアとセールスマネージャ

を擁しています。様々な場面でお客様

の取引先に働きかけ、適用されたロック

ウェル・オートメーションの制御ソリュー

ションの実例をもとに、力強い実利的な

メッセージを伴う「Value Proposition」

を作成し、お客様の営業的取り組みを

支援します。

トレーニング  中国各地の多数のトレーニングセンター

で多様なトレーニングを提供します。19

の先進的な技術系大学とともに設立し

た研究所で、各大学がロックウェル・オー

トメーションのトレーニングを補完します。

また、浙江大学にある参加型の技術ト

レーニングラボは、オートメーション、制御、

情報、およびパッケージ製品とソフトウェ

アのトレーニングの本拠地となっています。

スペアパーツの在庫  上海(外高橋自由貿易区)、厦門、お

よび香港の中国国内物流センター3ヶ所

に、500万米ドル(約5億5千万円)を超

えるロックウェル・オートメーションの在庫

を有しており、さらに認定代理店が400

万米ドル(約4億4千万円)を超える在庫

を維持しています。お客様またはお客様

の取引先とパーツ管理契約(PMA)を

結んだ場合、ニーズに応じた

最新かつ包括的な在庫を保

証し、お客様の在庫維持コス

トを削減して、稼働時間を最

大化します。

アプリケーション開発サポート  深 のアプリケーション開

発センターは、機械メーカーの

競争力を高める効果的なソ

リューションを保証する専門

施設で、最新のロックウェル・オートメーショ

ン製品およびネットワークが備わっていま

す。アプリケーション開発には、コンセプト

の実証および構成とソリューションのベン

チマーキングが含まれ、ここではPLC、

モーション、ドライブ、スマート・モータ・コン

トローラ製品と統合アーキテクチャに重

点を置いています。

e-コマースプログラム  ロックウェル・オートメーションは、中国

でe-コマースプログラムを実装した最初

のオートメーション企業です。ウェブサイト

http://www.rockwellautomation.

com.cn(北京語・英語)

で、パートナーおよびお

客様は、ロックウェル・

オートメーションの最新

の技術、製品、およびソ

リューションの参照を、

認定代理店は、価格、

在庫、未処理注文、貸

方残高の確認ができ、

オンライン発注も可能で

す。インターネットを活用

してコスト削減や、ビジ

ネス効率を向上できます。

この記事に関する詳細は、お客様の地域のロックウェル・オートメーション営業担当者にお問い合わせいただくか、ご要望を詳しくご記入の上、[email protected]まで電子メールにてお問い合わせください。

中国における ロックウェル・オートメーション拠点 中国における ロックウェル・オートメーション拠点

アジアパシフィック本社

中国本社

深 機械メーカー向け

アプリケーション開発センター

上海研究センター

大連ソフトウェア開発センター

修理センター

物流センター

製造拠点

ロックウェル・オートメーション研究所

営業所

December 2004 • 5

J A P A N

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中国やアジア太平洋地域において自動車市場の勢いが伸びている現在、自動車

メーカーは、競合に打ち勝つには製造工程への素早い適応が不可欠であると述

べています。

北京で「Auto China 2004」が開催

される2日前の6月7日、ゼネラル

モーターズ社は、中国市場に対する30

億米ドル以上の投資計画を発表しまし

た。同社中国グループの取締役兼

CEO、Phil Murtaugh氏は会社声明で、

「世界でもっとも自動車市場が急速に

成長している中国での成功が、GMの

世界的な成功のカギを握っている」と

述べています。

中国は、その膨大な人口、家計所得

の伸び、政府方針の変更による自由市

場での事業サポートにより、今や自動

車メーカーにとって魅力的な市場となっ

ています。中国国家統計局によると、

2003年に中国国内の自家用車は489

万台に上り、前年比43%の伸びを示し

ており、中国汽車工業諮詢発展公司で

は、2005年までに自家用車数は1000

万台に達すると見込んでいます。

世界的な自動車会社にとって、中国

をはじめ、タイ、韓国、インドなど、急成

長中のアジア太平洋地域には無限の

可能性があります。一方で、市場や技

術、規制に関する次のような難題も待

ちかまえています。

● 過剰生産能力(工場の閉鎖原因と

なる)

● 特定の購買行動に沿った製品の調

節という最近のニーズ

● 第一段階サプライヤとの組立工程で

の連携の必要性

● ローカルな視点を備えたグローバル

ビジネスの構築

● 国特有の規制(中国政府による国

内自動車会社との提携要請、米国の

柔軟な制御アーキテクチャが自動の世界的成功のカギを握る

Feature Story

6 • December 2004

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December 2004 • 7

TREAD法など)

● 世界中の工場を通じた一貫性のあ

る品質と安全基準

● 専門分野外の市場での技術的専門

知識の欠如

● 世界的なサポート体制への要求

● 業界の合併傾向(好む、好まないに

関わらず)

業界ウォッチャーは10年後に生き残っ

ている自動車メーカーは世界でもほん

のわずかだと推測しており、最後の項

目である合併の脅威は最大の難関で

す。世界規模の自動車市場に向け、自

社のビジネスプロセスを最も効果的に

適合でき、新市場で自社のブランド力

を構築できる企業でなければ、将来の

確約はないでしょう。このようなビジネス

の適応に必要なのは、制約のない情

報収集、業務への明確な見通し、そし

て経験豊かな専門チームの構築と戦

略の実行です。GMやヒュンダイモーター、

トヨタ自動車など、多くの自動車メーカー

との提携において、ロックウェル・オート

メーションはグローバル化に向けた

数々の難題の解決を支援しています。

ロードマップの再構築年間10%の経済成長を遂げる中国

では、自動車の潜在的購買層は4億人

と言われ、もう1つの有力市場であるイ

ンドでも1億人が見込まれています。現

時点で過剰生産能力が25%に上り、世

界中に1600万台が剰余するこの業界

にとって、これは朗報です。

一方、自動車メーカーはニューモデル

を次 と々発表し、GMは今後2~3年の

間に60種類の新型モデルを発表予定

で、うち20種は中国市場限定であると

されています。アジアのメーカーでは、

日産自動車が昨年度、中国で6万5千

台を販売し、本年度は9万台の販売を

目指しています。

日本市場は忠実な顧客ベースを擁し

ており、参入が困難ですが、米国は違

います。韓国のヒュンダイモーターは、

10億米ドル(約1100億円)をかけて、組

立と製造の工場をアラバマ州モンゴメ

リに建設し、ロックウェル・オートメーショ

ンが適応自在な同社の組立ラインの設

計を支援しました。

ヒュンダイは、米国で成功を収める

ため、アメリカの文化とスタイルに合わ

せた自社の自動車の微調整の必要性

を認めています。「ニューモデルは、より

小規模の顧客層に受ける必要があり、

柔軟性だけでなく、市場への素早い投

入が不可欠で、それには工場現場で

多くの情報と設定が必要です」とロック

ウェル・オートメーショングローバル自動

車産業の上級副社長Mike Kluiber。

設計と製造に5年を要したものが、

今では18ヶ月以内に市場投入の必要

があり、複雑なカスタム化と急激に変化

する流行、より多くの作業のより短期間

での達成、といった課題があります。

「今日、自動車メーカーは、1つの製造

ラインで複数のモデルを製造する方策

を練っています。この点でもGMは一歩

抜きん出ています」と、ロックウェル・オー

トメーション自動車産業ソリューショング

ループマネージャLary Marshall。GM ▼

動車メーカー

ロックウェル・オートメーションは、製造現場における多くの技術

的な実績を誇っています。しかし、お客様のニーズは増え続ける一

方で、今や、現場と企業の統合が必要とされています。そこで、ロッ

クウェル・オートメーションのお客様全体の動向に応えるため、遂に

ITのハードウェアとソフトウェアの巨人、IBMが参入しました。

2002年9月、ロックウェル・オートメーションとIBMは、自動車業界

向け「工場からオフィスまで」のソリューションを構築するため、戦

略的提携を結びました。

IBMは、ロックウェル・オートメーションのエンタープライズソフ

トウェアと、制御およびネットワークアーキテクチャの上位層で、工

場の稼働状況を管理する製造実行ソフトウェアを統合するための

リンクを開発しました。IBMのeProductionソリューションに組み込

まれたミドルウェアアダプタを使用すれば、企業資源計画とサプラ

イチェーン向けのアプリケーションに再利用可能な接続が可能とな

ります。

「ロックウェル・オートメーションとの共同開発を通じ、あらゆる工

場で再利用できる、テストおよび実証済みソリューションを提供で

きます」と、IBMのグローバル自動車産業部門開発幹部である

Rick Fournier氏。「これにより、企業はより短期間で始動でき、コ

ストを低減し、リスクも緩和されます。ソリューションが適切に動作

するか否かに煩わされることなく企業が最も追求したいのは、とに

かく品質なのです」。両社は、これまでに北米で2つのプロジェクト

を完成させ、さらに、この大掛かりなプロジェクトをアジア太平洋地

域にも広げようとしています。現在、両社は提携して、地域内の自動

車業界をどのように世界ランクに位置付けできるかに関し、お客様

への啓発活動を行っています。「我々には既に実証済みの基盤があ

るため、他社と比較して60~75%の改善を実施できるということをお

客様に知っていただきます」とFournier氏は述べています。 ■

統合による加速:ロックウェル・オートメーションとIBMが実現

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Feature Story ...continued

8 • December 2004

の適応力は、共通のエンジニアリング

プロセス、製造システム、コンポーネント

という共通の制御アーキテクチャの徹

底により実現されています。

1997年、GMの北米CCRW(制御、

コンベヤ、ロボティクスおよび溶接)

グループは、同社の制御アーキテクチャ

の標準化という目標を掲げ、ロック

ウェル・オートメーションのLogixプロ

セッサ、RSLog i x開発ソフトウェア

Ethernet/ControlNet/DeviceNetネット

ワークを採用しました。これらは、ロック

ウェル・オートメーションの統合アーキテク

チャの一部です。(統合アーキテクチャ

の詳細は、12ページのTechno logy

Watchを参照)。「車の型を次々に変え

る場合、機器に異なる動作を命令でき

るよう、工場のすべての制御装置に対

する高速で効果的な通信が必要です」

とMarshall。アーキテクチャはロックウ

ェル・オートメーションのNetLinx通信シ

ステムを使用し、HMIシステムを統合し

てオペレータが製造工程の状態を確

認・視覚化できるため、機械メーカーは

市場ニーズへの適合が可能になりま

す。

こういったニーズに応えるため、ロッ

クウェル・オートメーションはIBMと協働

し、自動車業界向けの技術およびコン

サルティングサービスを提供しています

(ロックウェル・オートメーションとIBMに関

する詳細は、7ページのコラムを参照)。

基準の設定全世界の工場における統一した稼

働基準の確立は、メンテナンスとトレー

ニングにかかるコスト管理の第一歩で

す。これにより、投資の回収に加え、ベ

ストプラクティス基準の設定ができます。

この基盤を確立しておけば、企業は売

上げに合わせて容易に生産台数を調

整できます。

安全性が事業展開の成否を左右す

る度合いはますます強まっており、GM

は北米地域で開発した制御と安全性

の基準をアジア太平洋地域と中南米で

展開すべく、移行を進めています。ロッ

クウェル・オートメーションは、ネットワー

クレベルで安全プロトコルを定義してい

るほか、各製品の欧州とカナダの安全

規制への準拠を確約しており、それは

世界規模でプログラムを展開する多国

籍企業にとって重要です。さらに安全

性に関するガイドラインのない国で設計

したものを、後で世界的に展開できる

よう準備しておくことも有用です。

ビジネス推進力の啓発GMは北米基準を世界的に展開す

る総合計画を推進中で、ロックウェル・

オートメーションに対し、技術だけでな

く、コンサルティングの実績の提供も依

頼しました。「私たちはアジア諸国に出

向き、基準とベストプラクティスに関する

啓発を進めています」と言うのは、ロッ

クウェル・オートメーションアジア太平洋

地域自動車産業マネージャBill Sarver。

たとえば、インドのバンガロールを拠点

とするSarverは今年6月、GM上海、大

宇事業(韓国)、GMタイ、GMオーストラ

リアを含む、様々なジョイントベンチャ

ーのGM代表をGMの米国デトロイト本

社に招聘し、Logix制御に関するトレー

ニングを実施しました。トレーニングを

受けたエンジニア達は、新たなスキル

を自国に持ち帰ります。

インドのタタ・モーターズ、中国の

FAW(中国第一汽車集団)、SAIC(上

海自動車工業グループ)をはじめ、アジ

ア太平洋地域の地元企業と既に関係

を築いているロックウェル・オートメー

ションは、ジョイントベンチャーへの付加

価値となる技術の実績を提供できる、

すぐれたグローバルパートナーです。

ロックウェル・オートメーションは、アジア

太平洋地域の12カ国で事業を展開し、

同地域の自動車業界の高まるニーズに

応えるため、中国の多くの大学と提携

して、地元の優秀な人材を育成してい

ます。またトレーニングは大学外でも継

続する必要があるため、近年、上海に

自動車業界向けCoE(Au tomo t i v e

Center of Excellence)を設立しました。

当社グローバル自動車産業部門で18

年の経験を持つ人物が率いるCoEは、

中国の自動車業界におけるロックウェ

ル・オートメーションの地位を、首位オー

トメーションサプライヤとして確立すると

いう目標を掲げています。「CoEは、中

国国内、および多国籍自動車メーカーの

支援に専念し、第一段階サプライヤの

コミュニティや自動車の設計機関への

支援も行っています」と、ロックウェル・

オートメーション中国自動車産業のディ

レクタKen Kofsky。

増大する自動車関連機械メーカーの

影で見過ごされがちなのが、コンポー

ネントやタイヤメーカーなどのサプライヤ

です。しかし、高品質なサプライヤとの

既存の関係を維持する必要がある外

国籍企業にとって、これらのメーカーの

存在は重要です。関係を維持できなけ

れば、市場への迅速な投入に向けて、

機械メーカーは地元企業から在庫を調

達する必要が生じます。

たとえば、米国に拠点を置く自動車

用タイヤメーカー、米国グッドイヤー社は、

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淘汰を懸念し、新規工場の標準改善、

R&Dレベルの向上、技術推進の奨励

を目指した新たな政策を起草しました。

今年6月、国家発展改革委員会は企業

活動方針を改正し、現在では、自動車

および二輪車のジョイントベンチャーが

中国の輸出加工区に建設され、海外

市場に向けて稼働している場合、外国

投資に50%以上の株式の所有が許可

されています。一方、中国の大手自動

車メーカーに対しては、外国投資家と

の提携を通じた国内外の自動車製品

の統合を奨励し、さらに、新たに自動

車プロジェクトを設立する場合の投資

総額は20億元(約265億円)以上、プロ

ジェクトの研究開発には最低5億元(約

66億2500万円)の投資を義務づけてい

ます。

このような厳しい政策下でも、自動

車関連機械メーカーは世界規模で発

展し続け、活発な市場には今後も投資

が予想されています。 ■

o n t h e w e b

ゼネラルモーターズ社の共通アーキテクチャに関する取り組みの詳細は、下記のサイトをご覧ください。

www.rockwellautomation.com/newsroom/pdfs/gm.pdf

IBMに関する詳細は下記のサイトをご覧ください。

www.ibm.com

December 2004 • 9

インド、インドネシア、マレーシア、タイ、

中国に工場があります。中国工場は

1994年、北京政府を通じて大連に設

立されました。この設立に尽力したグッ

ドイヤー社のグローバルエンジニアリン

グおよび製造技術部門元部長である

Ernest Rodia氏は、「中国への進出に

あたっては十分なリサーチを実施し、

ジョイントベンチャーのパートナーに求

められる競合性を見極めるため、100

社を超えるタイヤメーカーを訪れました」

と述べています。同社はその革新的な

製品と、米国運輸省のTREAD法に基

づく北米のトレーサビリティ基準に関す

る知識を活かし、市場での首位を保っ

ています。米国で自動車を販売する場合、

製造地に関わらず、あらゆるコンポー

ネントがTREAD法に準拠していなけれ

ばなりません(TREAD法の詳細は、10

ページを参照)。

「中国市場で生き抜くには、他社と異

なるレベルに位置づけされるために、

まず最高のものを持ち込む必要があり

ます。やがて、中国でも技術的な知識

が育成され、中国製品がより強豪な競

合相手になる日が来ます」とRodia氏。

グッドイヤー社中国工場では、GMやフォ

ルクスワーゲン社など自動車関連機械

メーカー向けに1日5,000本のタイヤを生

産しており、同じ設備にロックウェル・

オートメーションの統合アーキテクチャ

技術を追加して、1日約15,000本まで生産

量を増やすことを次の目標にしています。

Rodia氏は、ロックウェル・オートメー

ションが地域全体のグッドイヤー社従業

員にトレーニングを施せるからこそ新た

なレベルの生産性が実現できる、と言

います。実際、自動車関連機械メーカー

が部品をさらに現地調達するようにな

れば、パートナーシップを介して現地に

販売店を設立するサプライヤは行政命

令により、技術情報を地元企業に提供

しなければなりません。

新たな時代の到来2001年の世界貿易機関(WTO)加

盟に伴い、中国は2005年までに自動車

の輸入枠と輸入規制を緩和し、2006

年までに関税を25%まで引き下げる計

画です。しかし、中国政府は競合相手

の参入による国内の自動車メーカーの

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Feature Story ...continued

10 • December 2004

TREAD法(運輸リコールの強化、責任、文書化に関する法律)は、タイ

ヤの安全性に関する疑問がクローズア

ップされた米国のフ

ォード/ファイアストン

社のリコール問題を

契機とし、2000年11

月1日に成立しまし

た。AMR Research

(米国マサチューセ

ッツ州ボストン)の自

動車および設備集

約的産業の研究デ

ィレクタKevin Mixer

氏にTREAD法について尋ねます。

Q: TREAD法は、どのような過程で施

行されるに至ったのですか?

A: この法律は、史上稀な短期間で可

決されました。政府機関は上院議会で

恥をかき、一般市民の大企業への不信

感が高まる中、大統領選が始まる、とい

う目まぐるしい展開のうちに、全てが相

まってTREAD法は成立したのです。

Q: TREAD法はどのように実施されて

いるのですか?

A: 2003年の第4四半期は、リコール、

横転、死傷事故に関する第1四半期報

告の期限で、2004年1月は、過去3年分

のすべての国内車のラインアップを対象

とした時系列データの報告期限でした。

TREAD法の記述には、自動車メーカー

だけではなく、部品を製造する機械メー

カーに対する義務も含まれており、今で

は、トレーラーやRV車、二輪車に至る

まで、道路走行の登録または承認が課

せられている車両、つまりタイヤを持つ

すべての登録車両のメーカーにこの法

律が適用されます。グループはさらに2

つに分かれ、グループ1に属する87社に

は厳格な報告義務があります。グルー

プ2には、広範な部品の供給者が属し

ています。

Q: 車両メーカーと機械メーカーは、

TREAD法に準拠するよう協働してい

るのですか?それとも独自に努力し

ているのですか?

A: 両者の関係によります。TREAD法で

は、事故が発生した場合、両者に報告

義務の可能性があり、事故を報告した

のが車両メーカーであっても、関与レベ

ルに応じてサプライヤにも米国運輸省に

よる取調べが及ぶ場合があります。

TREAD法の施行で、説明責任の問題

は大きく変わりました。部品はどこから調

達したのか?欠陥箇所はどこか?誰の

責任なのか?責任を追求されるのは、も

はや車両メーカーだけではありません。

Q: TREAD法に準拠するため、メーカ

ーは新たな技術の導入や、新たな事

業戦略を採用する必要がありますか?

A: 大規模な車両メーカーは従来、様々

な異なる場所に情報を保管していまし

た。以前は紙媒体での情報提出もあり

えましたが、現在は電子形式で政府に

提出します。この提出自体、規模を考え

ると容易ではありませんし、類似する型

やタイプの製品を海外向けに製造して

いるメーカーでは、そういったデータの

変更管理に関する問題も解消しなけれ

ばなりません。

Q: TREAD法への準拠は、効率面でメ

リットがありますか?それとも、骨折

り損と見られているのでしょうか?

A: この法律の受け止め方には2通りの

考えがあり、1つはとりあえず情報を収

集し、政府の要請に従うというもの。も

う1つは、この法律を活用して、企業改

革を図ろうというものです。ただし、この

場合は改革への投資が必要になります。

情報を政府に提出しただけで、データ

を社内で活かさなければ、骨折り損か

もしれません。

Q: TREAD法は、アジア太平洋地域の

自動車メーカーにどのような影響を

及ぼしますか?

A: 米国市場に車両を輸入しているメー

カーには、国内メーカーと同様の報告

義務と、リコールにつながり得る潜在的

な欠陥項目を政府に報告する義務があ

ります。また、海外で設計され米国に

輸送される車両には、アジア太平洋地

域で販売されている車両と同じ部品を

使用する場合が多く、米国市場で欠陥

が判明した場合、アジア太平洋地域向

けの同様の車両にも問題が発生し得

るという警告となり得ます。このような警

告を活かせば、メーカーは不名誉な事

件や、劣悪な品質に関する悪い評判を

回避できます。

Q: アジア太平洋地域の機械メーカー

やサプライヤは、どのように備えれ

ばよいでしょうか?

A: メーカーは、自社製品や欠陥に関す

る情報をより包括的な方法で収集する

ことになります。データ分析を行ってい

る企業では既に、TREAD法への準拠

に向けて収集されたデータをさらに活

用することで、大きなメリットを得ています。

Q: TREAD法に準拠することで、世界

的なメーカーには直接的/間接的にど

のようなメリットがありますか?

A: 最終的に、より良い品質の製品は、

より多くの利益を生むということです。

品質に対する一般認識はブランドイメー

ジに大きく作用します。世界規模で車

両が設計、製造される現在、TREAD

法自体のメリットとしては、企業が同法

への準拠を整える過程で、機能面の細

部をよりよく見直せるという点が挙げら

れます。 ■

TREAD法がもたらす世界的な影響

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ニュージーランド・オークランドの

イーストタマキにあるGalloway

International社は、道路障壁、貯蔵タ

ンク、公園の遊具など、多様なプラス

ティック製品の製造業者です。同社が

製造に使用しているロトモールディン

グ(回転成型)という技術は、あらかじ

め計量したプラスティック樹脂を型に

流し込み、オーブンに入れて、垂直軸

と水平軸を中心にゆっくりと回転させ

るもので、製品を前もって定義した温

度に達するまで「加熱」する時間の長

さを基準にした製法です。しかし、時

間を基準にした加熱方法では、製品

を固めるのに必要な適温の管理や維

持は保証されません。国内および世

界市場の顧客を満足させる高水準の

製品品質を維持するため、同社は時

間ではなく、最適な成型温度による加

熱を実施する制御システムの導入を

決めました。

Galloway社のエンジニアがオーク

ランド大学の研究者と共同開発した

温度基準の特許取得済み加熱工程

は、同社が生産計画、製品の追跡お

よび報告を監視し、制御できるデータ

ベースへリンクしています。オーブン

には既にロックウェル・オートメーショ

ンのPLCが使用されていたため、同

社はロックウェル・オートメーションの

視覚化、履歴データ分析、およびデータ

マイニング用各アプリケーションを製

品のチェックと制御レベル向上のため

に採用しました。

最初の温度基準の加熱工程が2000

年に始動して以来、同社は業界の基

準より5%も低い、不良品率1%で操業

しています。新製品の生産開始前に、

適切な加熱時間を把握するための加

熱も、以前の10回からたった1回に減

り、生産性も28%向上しました。かつ

て24時間で8つの貯水タンクを生産し

ていたプラントでは、現在15時間で7

つのタンクを生産できます。

「正確な加熱により、部品の品質評

価とチェックができ、何度でも同レベ

ルの製品を生産できます」と同社生産

部門の管理者Dave Kean氏。

履歴データベースをともなうネット

ワークコントローラ技術の採用が、同

社の一貫した高品質製品の生産力を

実現したのです。システムインテグレー

タのISI (Information Systems Inte-

gration)社は、オーブンに使用されて

いた既存のCal Controls社製CAL-

COMMS自動チューニング温度コント

ローラ7基を、ローカル側から各マシ

ンに接続したアレン・ブラドリー製

PanelView 300を併用したSLC5/40に

アップグレードしました。これらのプ

ロセッサは、温度、圧力、流速など、

工程と生産に関するデータを分析す

るロックウェル・ソフトウェアの

RSV i e w 3 2視覚化ソフトウェアと

RSBizWare Historianが動作するPCへ

ネットワーク統合されています。

温度センサは型の内部にあり、品

質管理に欠かせない加熱温度の監視

が工程全体にわたって可能です。各

オーブンはネットワーク接続され、オー

ブンを通過する各製品の履歴データ

ベースを作成できます。

製品の注文は、同社の発注システム

からマイクロソフト社のSQL製品データ

ベースに直接読み込まれ、その後、ロッ

クウェル・ソフトウェアのRSSqlによって

各オーブンのPLCにデータが送られて

適切に割り当てられます。加熱パラメー

タはSQLテーブルにダウンロードされて

製造現場に送られ、また製品ごとに記

録されて、将来的に特定の生産の分析

に使用できるよう、自動的にID番号を

割り当てられます。RSView Historianは

6ヶ月単位の温度と回転のトレンド履歴

も記録します。

その結果、プラントは大変効率的に

なり、週4日、1日8時間操業で、金曜

には全体のエンジニアリングを実施

し、時間を有効利用しています。 ■

温度調整システムによりGalloway社の生産性が28%向上

データを素早く処理して品質を向上し、

同時に不良品率を80%以上削減しました。

Value Proposition

December 2004 • 11

o n t h e w e b

この記事でご紹介した製品に関する詳細は下記をご覧ください。

www.software.rockwell.com/navigation/products/

www.ab.com/plclogic/slc/index.html

www.ab.com/eoi/graphicterminals

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自動車内部に装備され

たコアコンポーネント

には、それぞれ独立した

機能があります。これらを

組み合わせて調整するこ

とで、自動車の真価は発揮

され、ドライバを望む場所

へと運んでくれます。

ロックウェル・オートメー

ションの統合アーキテクチャ

も同じです。統合アーキテ

クチャは、プラントフロアの

異種アプリケーションを、共

通の制御、視覚化環境、

通信インフラストラクチャに

統合するための技術フレー

ムワークです。これを活用

すれば、企業はシームレス

に統合したデータを使用で

きます。統合アーキテクチャ

は、有益なプラント内の情

報へのアクセスを可能に

し、オーダーフローの管理、

パフォーマンス分析、アップ

タイムやプロセスの最適化により、運営

の効率化を実現します。

コアコンポーネントロックウェル・オートメーションのハード

ウェアおよびソフトウェアソリューションで

構成される統合アーキテクチャは、プラ

ント内外での新たな活用に応じて拡張

可能で、最高レベルの安全性とセキュ

リティを要する環境でもその能力を発

揮します。統合アーキテクチャの中核は、

Logix、NetLinx、ViewAnyWare、Fac-

toryTalkという4つの製品で構成されて

います。

プラントではLogixプラットフォームに

より、単一のコントローラとプログラミング

パッケージを用いた連続制御、分散制

御、ドライブ制御、プロセス制御が可能

になります。NetLinxオープン・ネットワー

ク・アーキテクチャは、共通の通信技術

とプロトコルを提供し、制御と情報に活

用できるEthernet TCP/IPやUDPを基盤

に、DeviceNet、ControlNet、

およびEtherNet/IP、産業用

Ethernetなどのデバイスネッ

トワーク、制御ネットワーク、

情報ネットワーク間で情報を

送受信するためのパスを提

供します。

ViewAnyWareを活用す

れば、最もシンプルなディス

プレイから最新の監視シス

テムまで、スケーラブルなオ

ペレータ・インターフェイス・ソ

リューションを利用できます

(IA要素の詳細は13ページ

を参照)。

「これらすべてを組み合わ

せれば、プラント全体でのソ

リューションが実現します。

すべての製造工程が単一

の協調システムに統合され、

同時に、F a c t o r y T a l k

Directoryを使用してタグを

一度定義すれば、分散型シ

ステムのどこからでも参照や

再利用ができます」と、ロックウェル・

オートメーションACIGコマーシャルマー

ケティングディレクタJohn Nesi。

垂直統合型コラボレーション環境の

FactoryTalkを活用すれば、ライブラリ

内の1つのタグを更新すると、ネットワー

ク接続されている他のすべてのアプリ

ケーションや制御システムへ自動的に更

新が反映されます。

さらに、ビジネスシステムやサプライ

チェーン、顧客関係管理向けアプリ

12 • December 2004

Technology Watch

情報の最適化に向けてロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャは、

共通の制御、視覚化、通信技術を用いて、コストの削減と運営の効率化を実現します。

ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャは、FactoryTalk Directoryを用いた単一の協調システムに基づいて、コラボレーションを可能にします。ライブラリ内でFactoryTalkのタグを更新すると、ネットワークに接続されている他のすべてのアプリケーションおよび制御システムに、変更が自動的に反映されます。

ロジックプログラミング

ロジックプログラミング

HMIデベロッパ

HMIデベロッパ

2種類のデータベース

手動でインポート/エクスポート

FactoryTalkDirectory

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ケーションとも情報を共有できます。

2002年に発表されたFactoryTalkは、

Instrumentation Systems and Automa-

t ion Society( ISA)S95、OLE for

Process Control(OPC)、eXtensible

Markup Language(XML)などの国際

標準およびデータ分類法に準拠してお

り、プラントフロアからのリアルタイムデー

タを、企業内の適切なユーザにタイミン

グ良く送信できます。

アプリケーションレベルでプロセスを

繰り返し実行できるため、設計やシステ

ムプログラミングに要する時間を節約

し、コストを削減できます。また、データ

ベースから容易に情報を取り出し、履

歴データ分析やMES(製造実行シス

テム)での共有もできます。

ロックウェル・オートメーションの自動

車産業マーケティングリーダーMichel

Yassoによれば、「FactoryTalkは、MES

との統合を実現します。最近では特に

自動車メーカーがこの統合を重視して

います。ニューモデルの市場投入まで

の時間短縮には、データ共有と素早い

意思決定が必要で、それにはFacto-

ryTalkが大いに役立ちます」。

統合アーキテクチャの進化このたび、ロックウェル・オートメーショ

ンは、Compac tLog i xコントローラ、

POINT I /O、

PowerFlexドライブの

ネ ッ ト

ワーク互換性を実現

し、EtherNet/IPのサ

ポートを拡大しました。

それにより、アーキテ

クチャのあらゆるレベ

ルのデバイスへコント

ローラ経由で制御や

情報を送信する、Eth-

ernet上で使用可能な

ロックウェル・オートメーション製品の幅

がさらに広がりました。また、Control-

Logixコントローラ用EWEBモジュール

が追加され、プラントフロアのデータを

Webページに表示できるようになりまし

た。今年後半には、ISA S88モデルの長

所を活用し、設計時間の短縮と、より

効果的なバッチ・プロセス・ソリューショ

ンを提供するコントローラ用プログラミン

グソフトウェアRSLogix 5000に PhaseM-

anagerが搭載されます。

他にも、ロックウェル・オートメーションで

は、今年後半から2005年にかけて、

SIL3準拠・DeviceNet Safety対応の

一連の製品を発表する予定です。このよ

うに、統合アーキテクチャにセーフティソ

リューションを統合することで、自動車メー

カーは製造ラインの稼働を維持し、さらに

効率を高めることができるのです。 ■

o n t h e w e b

詳細は下記のサイトをご覧ください。

www.rockwellautomation.com/complete/iar.html

December 2004 • 13

● システム開発時間を最大60%削減

● 機械稼働率がほぼ100%増加

● システム導入時間を最大20%短縮

● システムにかかる費用を最大30%削減

● 25%以上の省スペース

● 作業環境と安全性、プラントフロアの情報伝達を改善

● 統合とアップグレードの迅速化

● 自動データトラッキングにより、レポート生成とオペレー

タのアカウンタビリティを可能に

● トレーニングの簡略化

※上記の数値はロックウェル・オートメーションが実際のお客様の経験に基づいて得たものです。

統合アーキテクチャによる利点

統合アーキテクチャを構成する要素

Logixプラットフォームに含まれるもの:

Kinetix:

NetLinxアーキテクチャ:

ViewAnyWare:

FactoryTalk:

ControlLogix―高性能でマルチプロセスのプラットフォーム

SoftLogix―PCベースの制御

DriveLogix内蔵PowerFlex 700S―ACドライブ技術のパワー

と高性能のLogix エンジンを一体化

FlexLogix―Flex I/Oに分散制御機能を搭載

CompactLogix―小型から中規模のアプリケーション向け

RSLogix 5000―Windowsベースの32ビット・プログラミン

グ・パッケージ。オブジェクトベースの設計が直感的な設計

環境を提供

制御情報およびHMIから機械アクチュエータにいたるまでの

拡張と、Logixプラットフォームへのモーション制御統合を実施

EtherNet/IP、DeviceNetとControlNetを含む各コアネット

ワークがCIP(共通の産業プロトコル)をアプリケーション層

で共有し、プラントフロアデータのシームレスな統合を実現

制御システムのウィンドウであり、電子式オペレータインター

フェイスと産業用コンピュータの範囲を超えて配置可能な共

通視覚化プログラムを活用

異なる操作層とサプライチェーンをつなぐ役割をし、製造デー

タの共有に対し一貫性のあるフォーマットを提供

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ニューヨークを拠点とするコーニン

グ社系列のサムスン・コーニン

グ・プレシジョン・グラス(SCP)社は、携

帯用コンピュータ、液晶テレビや携帯電

話に使用される、現行では最新型の

TFT-LCD(薄膜トランジスタ液晶ディス

プレイ)用フュージョンガラスを製造して

います。

1995年の同社設立以来、TFT-LCD

製品の需要は着実に増加しつづけて

います。韓国・亀尾にある自社工場の

生産能力が最大限に達した時、同社

は予想される販売の拡大と顧客の要求

に応えるには、生産増大に向けて韓

国・牙山に新工場を建設するのが最善

であると判断しました。しかし、その工

場はより効率的な操業に対応できる、

柔軟で統合された構造基盤を組込ん

だ工場でなければなりませんでした。

まず新施設には、水処理、HVAC

(冷暖房空調設備)、ポンプとファン、コ

ンプレッサおよびボイラーシステムといっ

た、工場の生産能力に不可欠な信頼

性の高い処理システムが必要でした。

これらのシステムの稼働時間、メンテナ

ンスおよび効率は、製造に直接影響を

与えるシステム工程や、生産を停止させ

るダウンタイムと同様に重要です。

その問題を解決する中心となるのが、

ロックウェル・オートメーション・グロー

バル・マニュファクチャリング・ソリューショ

ンズによって設計および実行され、e-マ

ニュファクチャリングとオートメーション技

術の組み合わせにより最も威力を発揮

するFMCS(工場管理制御システム)で

す。追加システムを管理する特有の機

能を採用し、サブシステムと製造工程の

リアルタイムで自動化された制御により、

結果的に操業コストを30%削減しました

(亀尾工場との比較による)。

情報の流れソリューションに使用されたアレン・ブ

ラドリー製ControlLogixソフトウェアは、

アレン・ブラドリー製PLC間を通信し、

HVACとユーティリティシステムを監視し

実行します。ロックウェル・ソフトウェアの

RSView32はHMI(ヒューマン・マシン・

インターフェイス)として機能し、DCS(分

散制御システム)と比較して、より柔軟な

プログラミングと稼働をオペレータに提

供します。保守やトラブルシューティング

も容易で、費用もより安価です。FMCS

はアレン・ブラドリー製ControlNetを使

用して、光ファイバケーブルで情報を転

送し、リアルタイムのデータアクセス、工

程監視、メイン制御室または工場外の

遠隔地からのインターネットによる制御

を可能にするM-Linxシステム経由のワ

イヤレス通信も実行します。SCP社はま

た、生産を監視するために、Windows

2000 Proで動作し、TCP/IP Ethernet経

由でネットワーク接続されたRSLinx装

備のRSView32を選択しました。アレ

ン・ブラドリー製PLCは製造現場と監視

ネットワークを直接リンクします。

ロックウェル・オートメーションはこのプ

ロジェクトで、アプリケーションエンジニ

アリング、プログラミングおよびシステムの

配置を実施しました。サムスンのオペレー

タに対するハードウェアとソフトウェアの

トレーニングも行ったため、システムの適

正な使用が確実となり、これは最大限

の資本回収につながります。

e-マニュファクチャリングの利点FMCSが牙山工場にもたらした操業

効率の向上により、同社は亀尾工場で

も可能な部分にFMCSの要素を採用

し、改良を行いました。

RSViewはナビゲートが容易なグラフィ

カルHMIを使用し、データはリアルタイム

での使用と記録が可能なため、稼働を

絶えず監視し、どのような問題にも迅速

に対応でき、問題発生時はその状態記

録にアクセスできます。これらの記録の

分析は、製造現場の工程の継続した

改良に役立ちます。

FMCSは施設と共に変化できるよう

設計されており、さらに多くのTFT -

LCDが必要とされた場合でも、同社

はその需要と効率性に十分応えられ

ることでしょう。 ■

o n t h e w e b

この記事でご紹介した製品に関する詳細は下記をご覧ください。

www.software.rockwell.com/navigation/products/

14 • December 2004

Value Proposition

工場管理制御システムにより、生産効率が30%向上

増大する顧客の需要に対応するため、

サムスン・コーニング・プレシジョン・グラス社は、

自動化されたリアルタイムの監視と制御が可能な

新プラントを始動しました。

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TCP/IP(Transmission Control Pro-

tocol/ Internet Protocol)は、ビジ

ネスや一般の領域でEthernetと密接に

関わっています。あまり知られていない

事実ですが、EthernetとTCP/IPを使用

した場合、1つのネットワーク上にEther-

net機器を共存させることはできますが、

それらの機器同士が効果的に通信で

きるとは限りません。各装置が互いを

認識し、相互運用を可能にするには、

共通のアプリケーション層プロトコルが

必要です。TCP/IP設計者はこの問題を

認識し、これらのプロトコルを複数のア

プリケーション層で動作できるよう設計

しました。これまでにもTCP/IPプロトコ

ルセットには、FTP(ファイル転送プロトコ

ル)、SMTP(電子メール用プロトコル)、

HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)

など、多くのプロトコルが使用されてい

ます。

プラントフロアにもEthernetが普及し

つつある現在、ネットワーク業者やオー

トメーションサプライヤによる新たなアプ

リケーション層プロトコルの普及が促進

されています。2000年初頭に

発表されたEtherNet/IPは、オープン技

術を土台とし、DeviceNetおよびCon-

trolNetと同じアプリケーション層である

CIP(共通の産業用プロトコル)を使用

しています。これは、安価な製品開発

コストに加え、使いやすさ、製品とネッ

トワーク統合のシンプルさ、複数サプラ

イヤの相互運用性など、数多くの利点

があります。さらに、複数のサプライヤ

や組織によって支援されており、

CI(ControlNet International)、IAONA

(Industrial Automation Open Network-

ing Alliance)およびODVA(Open De-

viceNet Vendor Association)が、この

ネットワーク化標準を承認またはサポ

ートしています。

EtherNet/IPとは?「EtherNet」は、商用の市販Ethernet

(IEEE 802.3)とTCP/IPプロトコルセット

を指します。「IP」は、「産業用プロトコル」

の略です。他の多くの産業用Ethernet

と異なり、EtherNet/IPでは、アプリケー

ション層で、実証済みのオープンプロト

コル(=CIP)を使用します。したがっ

て、Dev i c eNe tでCAN(Con -

troller Area Network)にCIPが

実装されているのと同様、

EtherNet/IPではEther-

net TCP/IPネットワークに

CIPが実装されています。

EtherNet/IPはTCP/IPを用い

てエクスプリシットメッセ

ージを送信します。ここ

では、アプリケーションデータ

に加え、データの意味と、データ上

で実行されるサービスが各パケットに

含まれます。また、標準のUDP/IP(User

Datagram Protocol/Internet Protocol、

TCP/IPプロトコルセットの一部)搬送サ

ービスも使用されます。このサービスは

インプリシットメッセージ通信とも呼ば

れ、リアルタイムでより高いパフォーマン

スと、マルチキャスト機能を可能にしま

す。TCP/IPとUDP/IPの両プロトコルに

より、ネットワーク化されたメッセージが

カプセル化されるため、EtherNet/IPは

情報・制御、どちらのアプリケーションに

も使用できます。

EtherNet/IPの現在発表から約3年半、この短期間に

EtherNet/IPは大きな反響を呼び、様々

な活動の引き金となりました。C Iと

ODVAがこの仕様を公開した1年後、

ロックウェル・オートメーションが、アレ

ン・ブラドリー製ControlLogix、Process-

Logix、PLC-5およびSLC 500コントロー

ラファミリーを核とした、第1弾のEther-

Net/IP製品を発表し、さらに多くのサプラ

イヤが対応製品の開発・発表を予定し

ています。EtherNet/IPには、多様なア

プリケーションでの使用に耐えうる十分

な機能が備わっており、大半のネットワ

ークより広範な用途があります。

導入前VS導入後

産業用Ethernetをより身近にEtherNet/IPは、Ethernetによる柔軟な通信アーキテクチャの

最大限の利点をプラントフロアにもたらします。

December 2004 • 15

Technology Watch

2001年には、PLC-5 Ethernet製品にWeb機能が追加されました。

SLC-500製品群には、固定またはモジュール式コントローラのオプションがあります。

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従来は、情報ネットワークにより、プロ

グラマブル・ロジック・コントローラが上

位レベルのMESタイプシステムに接続さ

れ、コントローラは別のネットワーク(専

用I/Oバス)を介して、工場現場のすべ

ての周辺機器に接続されていました。

エンドユーザは、I/Oネットワークにより、

システムの構成および配線のモジュール

化、遠隔データの収集、生産速度の管

理を行います。これに対し現在は、コン

トローラをEtherNet/IPネットワークに接

続すれば、簡素なネットワークアーキテ

クチャで、情報とI/Oの両方が利用可能

になります。アプリケーション次第では

パフォーマンスが向上するだけでなく、

追加機能が利用できるようになります。

例えば・・・

● 音声やビデオなどの新規サービス―

カメラを設置し、プラントフロアや製造工

程の遠隔監視。

● 多様なトポロジ―すべてのプログラ

ミングターミナルを単一の仮想LAN上に

設定し、エンジニアは単一のネットワー

クにターミナルを接続して、複数の制御

システムを区別・分離。

● IT統合―プラントフロアからMESシス

テムにアクセスし、メンテナンス計画情

報をリアルタイムで確認し、更新。

●リモート管理―アラームが発生した

場合、メンテナンス呼出し装置にメッ

セージが送信されるよう、制御システム

のプログラムが可能。

● インターネット接続性―作動していな

いセンサを調整する場合、オンライン・ト

ラブルシューティング・ガイドにアクセスが

可能。

● 柔軟なセキュリティ―スイッチポート

へのアクセス制限により、特定のI/Oブ

ロックへのアクセスを制限。

EtherNet/IPの展望

あらゆる結実した技術と同様、

EtherNet/IPも変化し続けます。今後も、

ロックウェル・オートメーションをはじめ、

EtherNet/IPの発展に関与している組織

や会員企業により、セーフティや同期化、

無線ユーティリティなど、変化するビジネ

スニーズに合わせて企業の成長を支援

する機能が追加されるでしょう。

しかし、誰も未来を確実に予測する

ことはできないのです。 ■

16 • December 2004

Technology Watch ...continued

o n t h e w e b

EtherNet/IPの詳細は、下記のサイトをご覧ください。

www.controlnet.org

www.iaona.org

www.odva.org

米国内の代理店に関するお問合せは、お電話にて下記までお問合せください。(英語)米国1-425-746-9481

ControlLogixユニバーサル アナログHART+アナログカウント/フロー

Compact I/Oユニバーサル アナログ

SLC 500ユニバーサル アナログ絶縁アナログ絶縁分配カウント/フロー

PLC-5高密度アナログ絶縁分配

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December 2004 • 17

Product Focus

改善を図り、起動時間を短縮、容易に

メンテナンスを実行して、ダウンタイムを

削減します。

また、シーケンシャル・ファンクション・

チャート(SFC)や構造化テキスト(ST)

など、動作中のコントローラのあらゆる

言語のルーチンを変更でき、ダウンロー

ドは不要で、機器のアップタイムを最大

化します。ラングコメントのインポート/エ

RSLogix5000 v.13の新機能、ラダー

ダイアグラム(LD)の部分インポート/エク

スポートを使用すれば、あらゆるプロジ

ェクトで再利用できるコードライブラリを

作成できます。XML(eX t e n s i b l e

Markup Language)のタグフォーマットを

用い、コードの特定ラングをプロジェクト

からエクスポートして外部ファイルに保

存し、後で同じプロジェクトへのインポ

ートや、新規プロジェクトに使用できま

す。

LDの部分インポート/エクスポートは、

コード操作に必要な、タグ、ユーザ定義

型データタイプ(UDT)、構造、関連記述

の定義が自動的に含まれます。インポ

ート中にRSLogix 5000を用いて名前や

記述を変更でき、インポートしたコードを

即座に実行できます。UDTパススルー

記述機能が、UDT定義から優先メンバ

記述を検出し、タグのルート記述と組み

合わせて、タグドキュメントが自動生成

されます。これにより何百時間もの開発

時間を節減し、ドキュメンテーションの

クスポート機能、命令のデフォルト値設

定や命令引数ダイアログツールによる複

雑な命令ブロックの構成の実行など、

数々のオプションが搭載されており、カ

スタム・ツール・メニューを用いれば、

RSLogix 5000から外部ソフトウェアツー

ルも起動できます。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/logix/

RSLogix 5000 v13で制御システムの開発時間を短縮

ア レ ン ・ ブ ラ ド リ ー 製

MiniPowermonitor(MiniP)は、機械メー

カーの電力およびエネルギーパネル計

測、エネルギー予備計測、費用分配ま

たはロードプロファイリングに理想的で

す。高いコスト効率で、電力やエネルギ

ー情報を収集し、中央制御システムやプ

ログラマブルコントローラとの通信を介

して、分析やエネルギーの最適化を実

施します。

3相ACモニタのMiniP M610は、従来

のアナログ式パネルメータに代わる3相デ

ジタルメータを採用、取付け費用を削減

します。3相AC電力システムには、4種類

のアナログ測定装置が必要でしたが、

M610では3種類の測定機能が1つの小

MiniPowermonitorがエネルギー費を節減型装置に統合され、3相すべての各相電

圧と相間電圧が周期的に表示されるた

め、画面をスクロールせずに重要な情報

を素早く確認できます。MiniP M620は、

3相電力線の電力およびエネルギーパラ

メータを連続測定します。電力消費情報

をポンプ、冷却装置、ヒータ、モータ負荷

から直接収集し、1測定あたりのコストを

低減して、電力とエネルギーに関する基

本データを入手できます。さらに、電圧超

過や電圧低下が発生した場合、アラー

ムリレーが作動し、メッセージが同時に

表示されて、アラーム原因を特定できます。

MiniPとロックウェル・ソフトウェアRSEn-

ergyMetrixエネルギー管理ソフトウェアパ

ッケージの併用により、施設の電力消費

パターンを予知保全的に管理し、電力特

性を分析して、電力費を削減できます。

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):

Page 18: DECEMBER 2004 ARE KEYTO AUTOMAKERS’ GLOBAL SUCCESS · 生き残る」という古い格言は、多くの意 味で教訓を与えてくれます。しかし、「強さ」 を「実力」や「応用力」と解釈したとして

Product Focus

18 • December 2004

れます。GPSモジュールを追加すれば、タ

イムスタンプされたコントローラ内の全デー

タをリアルタイムで参照でき、ユーザシステ

ムで発生したイベント順序を把握してリア

ルタイムクロックに関連付けできます。さら

にGPSをリモートシステムに搭載すれば、

広範囲に分散した複数の設置箇所で、

共通のリアルタイム参照に基づいた操作

やタイムスタンプが可能です。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/plclogic/

用測位システム)モジュールと併用すれば、

ユーティリティやサブステーションのオート

メーション、緊急停止システム、エネルギー

管理、負荷制限など、特に停電やグリッ

ド破損の原因追求が必要な電力アプリ

ケーション向けの理想的なソリューショ

ンが実現します。

SOEは、各ポイントのCST(協調システ

ム時刻)モードでは、各入力装置ポイン

トに2つのタイムスタンプが提供され、

FIFO(先入れ先出し)モードでは、入力

ポイントに複数のタイムスタンプを使用で

き、データはボード上のバッファに保存さ

ControlLogix制御プラットフォーム向け

アレン・ブラドリー製SOE(時刻とイベント

の対応表)入力モジュールは、I/Oポイン

トの各レベルにタイムスタンプを記録し、

各イベントを100マイク

ロ秒単位で識別でき

る機能を搭載してお

り、アレン・ブラドリー

の新型DC電源やロッ

クウェル・オートメーショ

ンEncompassパートナ

ー H i p r o m 社 製

1756HP GPS(衛星利

ControlLogix SOEモジュールでタイムスタンプ付きのデータを参照

新製品アレン・ブラドリー製1203-EN1

モジュールは、有効なSCANportドライブ

にドライブ操作や測定データの送受信の

ほか、パラメータの読出し/書込みアクセ

ス、Webページモニタリング、電子メール

通知など、EtherNet/IPの機能を追加で

き、さらに既存の制御ネットワークへの第

2ネットワークとしても動作します。

「既存のリモートI/Oシステムや他のネ

ットワークをそのまま使用する場合も、

有効なSCANportドライブをEtherNet/IPにアップグレードEtherNet/IPを使った異なる方法でデバ

イス構成やデータ収集を実行できます」

と、ロックウェル・オートメーションのプロダ

クトマネージャGreg Mears。

1203 -EN1をアレン・ブラドリー製

DriveExplorerおよびDriveTools SPソフト

ウェアと併用すれば、EtherNet/IPを介し、

Webページから直接ドライブ構成を実行

でき、無線機器へのテキストメッセージ

を含む、指定の電子メールアドレスへの

メッセージ送信もできます。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/drives/

イムを最小限に抑えられます。このモ

ジュールで、ワイヤの断線、短絡、外部

電力の逆極性を検出できます。

1箇所に128ポイント以上または並行

モジュールが必要な場合、2ポイントI/O

モジュールの1794-IB32(DC 24 Vシンク

入力モジュール)および1794-OB32P(DC

24V保護ソース出力モジュール)を使用し

て、I/Oの設置コストを削減できます。多

数のI/Oポイントがある場合、これらの追

加モジュールを使用して必要なモジュール

数を削減し、パネルスペースを節約でき

ます。

アレン・ブラドリーFLEXシリーズのモジ

ュール式I/O製品に新たな機能が加わり

ました。

新規デジタル診断モジュールの1794-

IB16Dおよび1794-OB16Dを使用すると、

制御システムのユーザはシステム障害の

可能性を素早く特定し、トラブルシューティ

ングの速度と精度を向上でき、ダウンタ

1797-BCNRは本質安全設計(IS)の

FLEX Ex ControlNet同軸バリアモジュ

ールです。安全区域からの同軸ケーブル

を、ファイバ・メディア・ハブに変換せずに、

危険区域のFLEX Ex ControlNetアダプタ

に直接接続できるため、中レベルのポイ

ント数のアプリケーションでアーキテクチ

ャの柔軟性が増し、より費用効果の高

い方法でFLEX Exを使用できます。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/io/

FLEX I/Oファミリーに新たな診断と設計のオプション

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SCADAアプリケーションや、HVAC(冷

暖房空調設備)ビルオートメーションに

適しています。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/plclogic/

December 2004 • 19

Product Focus

既存の1769-L35Eを小型化した新し

いCompactLogix 1769-L32Eコントロー

ラは、750KBのI/Oメモリを搭載し、16

台のI/Oモジュールをサポートする、さほ

ど複雑でないアプリケーション向けの経

済的なソリューションです。

着脱が容易なコンパクトフラッシュの

使用により、高速でポータブルなプログ

ラムアーカイブやリカバリオプションが実

現するほか、統合された10/100 Mbps

EtherNet/IP接続により、分散I/O、HMI

およびデータ収集に高速のデータ処理

能力をもたらします。これらの充実した

機能を搭載したL32Eコントローラは、運

搬/物流、高速パッケージング、水処理と

いった用途のアプリケーションに理想的

です。

CompactLogix 1769-L31コントローラ

は、アレン・ブラドリーの次世代Logixプ

新型CompactLogixコントローラが柔軟なマシン制御を実現ラットフォームをスタンドアロン化したもの

で、リリース済みのCompactLogix 1769-

L30に少し価格をプラスするだけで、グ

レードアップされた機能、パワー、パフォ

ーマンスが実現します。L31は、メモリと

速度がL30の倍で、より

高速なバックプレーンの

スループットを実現しま

す。さらに、1769-L31に

はデュアル方式のシリア

ルポートが搭載され、2

台の異なる装置との通

信が可能です。1769-

L31は、DF1、ASCIIお

よびModbusマスタ/スレ

ーブ・プロトコルにも対

応し、スタンドアロン型

のパッケージング、オイル/

ガ ス 、自 治 体 向 け

新しいアレン・ブラドリー製2 2 -

COMM-EアダプタがPowerFlex 40 ACド

ライブのユーザに、Ethernet経由のデー

タ制御、設定、収集をもたらします。

PowerFlex 40がEthernetを介したデータ制御を実現Webオプションを有効にすれば、標準

PC Webブラウザからのアクセスも可能と

なり、「このアダプタを『窓口』として、ユ

ーザは必要なときにドライブにアクセス

し、正確なトラブルシューティング診断を

実施できます」と、ロックウェル・オート

メーションのプロダクトマネージャGreg

Mears。「配線に断線がある場合、ユー

ザはドライブ障害に気づきますが、22-

COMM-Eアダプタを使用すれば、

その障害や動作不能の

原因、修復のた

めの情報も

入手できま

す」。このア

ダプタをWeb

ページから設

定し、ドライブ

アラーム、障

害、リセット状

況に関する通知メッセージをユーザ指定

の電子メールアドレスや他の無線機器へ

送信できます。22-COMM-EをDriveEx-

plorerおよびDriveTools SPソフトウェア

と併用すれば、Ethernet経由でドライブ

を直接構成でき、Webページのハイパー

リンクから、ユーザのPC上のソフトウェア

ツールの開始や、ドライブへの自動オン

ライン接続が可能です。

「マルチドライブ」機能は、1台のEth-

ernetノードに最大5台のドライブ接続を

提供します。この場合、22-COMM-Eは

PowerFlex 40ドライブにインストールされ

ており、組込み型RS-485ポートを介して、

最大4個のPowerFlex 4または40 ACドラ

イブを接続できます。 ■

詳細は下記のサイトをご覧ください(英語):www.ab.com/drives/

Page 20: DECEMBER 2004 ARE KEYTO AUTOMAKERS’ GLOBAL SUCCESS · 生き残る」という古い格言は、多くの意 味で教訓を与えてくれます。しかし、「強さ」 を「実力」や「応用力」と解釈したとして

PC56は、お手持ちのアプリケーションとControlLogix の緊密な連

携を求める機械メーカーやオートメーションソリューションのプロバイ

ダ向けの理想的なソリューションです。�

単なる産業用PCを超えて�さらに�

ControlLogixラック�

ControlLogix�プロセッサ�

ControlLogix�プロセッサ�

A-B 1756-ENET

EtherNet/IP - RSLinx

PCMCIA拡張�

バックプレーンデータ接続性�

PC56

PC56

PC56

PC56

4文字ASCII表示�ユーザLED

PS/2キーボード�PS/2マウス�USBホスト�VGAポート�

Ethernetシリアルポート(x2)�パラレルポート�

スタンドアロン産業用PC

データストレージやカスタムアプリケーションなど、PCベー

スの標準アプリケーションを実行�

産業用シャーシ内蔵型の省スペース設計�

ContolLogixプロセッサの有無に関係なく動作するオープ

ンでフレキシブルな設計�

コンパクトフラッシュ、IBMマイクロドライブ接続またはIDE

ハードドライブを使用した組込みストレージ�

ネットワーク接続が可能な産業用PC

標準的な産業用アプリケーション(HMI、ラダーロジック、

WindowsおよびITサーバアプリケーション)を実行�

ネットワーク接続(Ethernet、シリアル、USB)が可能�

ControlLogixシステムで使用�

バックプレーン接続性を備えた産業用PC

工程集約型アプリケーション(タービン制御、高速データ収

集、C/C++アプリケーション)のエンドユーザ開発向け機械

メーカー用プラットフォームを提供�

データの読取り/書込み機能を備えたバックプレーン接続性�

PCの処理能力をControlLogix環境に完全統合�

ソフトウェア開発キット(SDK)のAPIで以下の呼出が可能�

   バックプレーン読取り/書込み�

   ユーザLED�

   4文字ASCII表示�

   3ポジションスイッチ�

   Ethernet、シリアルポート、USBポート�

   データストレージ、コンパクトフラッシュまたはドライブ�

一般仕様�省スペースなシャーシ内蔵型の

産業用ハードウェア�

Pentium IIプロセッサ�

Windows(NT、CE、2000、XP)

およびDOS環境対応�

シリアル、Ethernet、USB、パラレ

ル物理接続を用いるアプリケー

ションをサポート�

ControlLogixはロックウェル・オートメーションの登録商標です。�