development of a therapy robot that changes the...

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温度応答性ゲル 温度によって粘弾性が変化するゲル[3][4] ゲルの原料 N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM) Ø 温度感受性ポリマーの1つ 30℃で状態変化 アクリルアミド(Acryl) Ø ゲルの状態変化する温度を高める N,Nメチレンビスアクリルアミド(MBA) Ø ゲルの非加熱時の合成を強化 ペルオキソフタ硫酸アンモニウム(APS) Ø ポリマーの重合反応を促進 テトラメチルエチレンジアミン(TEMED) Ø ポリマーの重合反応を促進 それぞれの比率を調整することで柔らかさを調整可能[3][4] 今回使用するゲル:約36℃で粘弾性が変化 ロボットの構成 2本の触腕に温度応答性ゲルを実装 加熱:シリコンコードヒーター 冷却:ポンプ+シリコンチューブ+冷水(約20℃) ペルチェ素子:冷水タンクを冷却 ヒートシンク+DCファン → 放熱 水流センサ: 触腕を握るとチューブが変形 → チューブ内の水流が変化 Ø ユーザーの接触動作を検知 触れると体表面の柔らかさが変化するセラピーロボットの開発 Development of a Therapy Robot that Changes the Softness of its Body Surface According to User’s Touch ○安田 元樹(筑波大学 大学院 システム情報工学研究科) 田中 文英(筑波大学 システム情報系 知能機能工学域) 2A2-10 [1] Wada, Kazuyoshi, et al. : Effects of robot-assisted activity for elderly people and nurses at a day service center, Proceedings of the IEEE, 92, 11, 1780-1788 (2004) [2] 林⾥奈, 加藤昇平 : ロボット・セラピーにおける柔らかい触感の重要性, ⽇本感性⼯学会論⽂誌, 18, 1, 23-29 (2019) [3] MIRUCHNA, Viktor, et al. : Geltouch: Localized tactile feedback through thin, programmable gel, Proceedings of the 28th Annual ACM Symposium on User Interface Software & Technology, 3-10 (2015) [4] Kao, Hsin-Liu Cindy, et al. : Skinmorph: texture-tunable on-skin interface through thin, programmable gel, Proceedings of the 2018 ACM International Symposium on Wearable Computers, 196-203 (2018) 今後の展望 触腕を動かす機能実装 Ø SMA(形状記憶号金)を使用 Ø 触腕内部に配置したワイヤ状の柔らかい部品を牽引 ロボット全体の作成 ストレス軽減効果の検証実験 触れると柔らかさが変化する機能 柔らかいセラピーロボット Ø 硬いものと比べて高いセラピー効果[2] Ø いずれは触れ合いに飽きる 柔らかさが変化するセラピーロボット Ø 触れ合うモチベーション向上 Ø ストレス軽減効果向上? 30℃以上に加熱 30℃以下に冷却 セラピーロボット 触れ合うことで人にストレス軽減効果 をもたらすロボット[1] 研究目的 セラピーロボットにおける、触れると体表面の柔らかさが変化する機能の有効性の調査 身体性、柔らかさ、期待通りの重さ → ストレス軽減効果向上[2] Ø 柔らかさの変化についてはまだ調べられていない タコ型ロボットのイメージ図 ロボットの構成部品のイメージ図 触腕部分内部のイメージ図 条件①:やわらかさが単一なセラピーロボット 条件②:やわらかさが変化するセラピーロボット 経過時間 感じるストレスの大きさ ロボットとの触れ合いによるストレス軽減効果のイメージ図 触れ合いが長期化し ストレスの大きさに 差が生じるのでは? ストレス を加える ロボットと触れ合う 条件①:触れ合いに飽きる 条件②:触れ合いが続く

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Page 1: Development of a Therapy Robot that Changes the …fumihide-tanaka.org/lab/content/files/research/Yasuda_SI...温度応答性ゲル 温度によって粘弾性が変化するゲル

温度応答性ゲル

温度によって粘弾性が変化するゲル[3][4]

ゲルの原料

N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)Ø 温度感受性ポリマーの1つ 約30℃で状態変化

アクリルアミド(Acryl) Ø ゲルの状態変化する温度を高める

N,Nメチレンビスアクリルアミド(MBA) Ø ゲルの非加熱時の合成を強化

ペルオキソフタ硫酸アンモニウム(APS)Ø ポリマーの重合反応を促進

テトラメチルエチレンジアミン(TEMED) Ø ポリマーの重合反応を促進

それぞれの比率を調整することで柔らかさを調整可能[3][4]今回使用するゲル:約36℃で粘弾性が変化

ロボットの構成

• 2本の触腕に温度応答性ゲルを実装加熱:シリコンコードヒーター冷却:ポンプ+シリコンチューブ+冷水(約20℃)

• ペルチェ素子:冷水タンクを冷却ヒートシンク+DCファン → 放熱

• 水流センサ:触腕を握るとチューブが変形 → チューブ内の水流が変化Ø ユーザーの接触動作を検知

触れると体表面の柔らかさが変化するセラピーロボットの開発Development of a Therapy Robot that Changes the Softness of its Body Surface According to User’s Touch○安田元樹(筑波大学大学院システム情報工学研究科) 田中文英(筑波大学システム情報系知能機能工学域)

2A2-10

[1] Wada, Kazuyoshi, et al. : Effects of robot-assisted activity for elderly people and nurses at a day service center, Proceedings of the IEEE, 92, 11, 1780-1788 (2004)[2] 林⾥奈, 加藤昇平 : ロボット・セラピーにおける柔らかい触感の重要性, ⽇本感性⼯学会論⽂誌, 18, 1, 23-29 (2019)[3] MIRUCHNA, Viktor, et al. : Geltouch: Localized tactile feedback through thin, programmable gel, Proceedings of the 28th Annual ACM Symposium on User Interface Software & Technology, 3-10 (2015)[4] Kao, Hsin-Liu Cindy, et al. : Skinmorph: texture-tunable on-skin interface through thin, programmable gel, Proceedings of the 2018 ACM International Symposium on Wearable Computers, 196-203 (2018)

今後の展望

• 触腕を動かす機能実装Ø SMA(形状記憶号金)を使用Ø 触腕内部に配置したワイヤ状の柔らかい部品を牽引

• ロボット全体の作成• ストレス軽減効果の検証実験

触れると柔らかさが変化する機能

柔らかいセラピーロボットØ 硬いものと比べて高いセラピー効果[2]Ø いずれは触れ合いに飽きる

柔らかさが変化するセラピーロボットØ 触れ合うモチベーション向上Ø ストレス軽減効果向上?

約30℃以上に加熱

約30℃以下に冷却

セラピーロボット

触れ合うことで人にストレス軽減効果をもたらすロボット[1]

研究目的

セラピーロボットにおける、触れると体表面の柔らかさが変化する機能の有効性の調査

身体性、柔らかさ、期待通りの重さ → ストレス軽減効果向上[2]Ø 柔らかさの変化についてはまだ調べられていない

タコ型ロボットのイメージ図

ロボットの構成部品のイメージ図

触腕部分内部のイメージ図

条件①:やわらかさが単一なセラピーロボット条件②:やわらかさが変化するセラピーロボット

経過時間

感じるストレスの大きさ

ロボットとの触れ合いによるストレス軽減効果のイメージ図

触れ合いが長期化しストレスの大きさに差が生じるのでは?

ストレスを加える ロボットと触れ合う

条件①:触れ合いに飽きる条件②:触れ合いが続く