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24 日看管会誌 Vol. 13, No. 1, 2009 The Journal of the Japan Academy of Nursing Administration and Policies Vol. 13, No. 1, PP 24-32, 2009 報告 DPC 導入前後における看護組織のマネジメント -看護職員のスタッフィングを焦点として- Some Findings in Management of Staffing during the Introductory Period of DPC 田口実里 Misato Taguchi Key words : staffing, diagnosis procedure combination(DPC), Human resource management キーワード : スタッフィング,診断群分類別包括評価(DPC),人的資源管理 Abstract The present study focused on nursing departments in the periods before and after the introduction of DPC in an attempt to clarify how the departments perceived staffing and staffing operations and developed plans and measures to address staffing issues. Subjects were seven nurses (directors, vice- directors, and managers) working at two advanced treatment hospitals in the Kanto region. Semi- structured interviews were conducted in order to summarize the facilities and nursing departments and ascertain the changes in staffing in nursing wards. The results clarified the following: 1) the first project for the nursing departments was to increase staffing, which was facilitated by a strategic shift in the structure of the nursing departments and the hospital upper management; 2) the foundation of staffing operations was top-down under the leadership of the director, but its operation required managers with strong management skills; and 3) staffing development created new problems, and human resource- related problems were continuously identified. Therefore, changes in medical environments clarified the effects of countermeasures for staffing issues as one of the problems facing nursing organizations. Furthermore, new problems and issues that must be addressed were identified. Addressing staffing issues is an effective measure for the current personnel, and the basic approach of the nursing departments was to provide high-quality care to patients. Therefore, staffing is one of the techniques that can be utilized by management to provide high quality care. 本研究の目的は,DPC 導入前後の時期に焦点をおいて,看護部が看護職員配置とその運用 についてどのように捉え,手段や戦略を取っていたかを明らかにすることである.対象者は, 関東圏内の特定機能病院 2 施設に在職する看護部長,副看護部長,看護師長計 7 名で,施設 及び看護部の概要,担当病棟の看護職員配置の変化について,半構成的面接調査を実施した. その結果,以下のことが明らかとなった.①看護部が最初に取り組んだ看護職員の増員要請は, 戦略の転換によって看護部と病院上層部との構造変容が起こり,増員が可能となった.②ス タッフィングの運用開始は看護部長のトップダウンだが,その稼働には看護師長の高いマネ ジメント能力が必要であった.③スタッフィングを展開することに伴って新たな問題が発生 し,看護職員の人的資源問題はスパイラルを形成して発生し続けていたという現象が見られ た.この結果から,医療環境の変化によって,看護組織に起こった問題の一つが明らかとなり, その解決策として実施したスタッフィングの運用による効果と,新たに発生した問題や取り組 むべき課題が明らかになった.スタッフィングは,現有人員の有効活用手段であり,これは 患者へ質の高いケアを提供するという看護部の思いが根底にあり考案されていた.スタッフィ 受付日:2008 年 5 月 2 日  受理日:2009 年 2 月 5 日 日本赤十字看護大学 The Japanese Red Cross College of Nursing

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24 日看管会誌 Vol. 13, No. 1, 2009

The Journal of the Japan Academy of Nursing Administration and Policies Vol. 13, No. 1, PP 24-32, 2009

報告

DPC導入前後における看護組織のマネジメント-看護職員のスタッフィングを焦点として-

Some Findings in Management of Staffingduring the Introductory Period of DPC

田口実里Misato Taguchi

Key words : staffing, diagnosis procedure combination(DPC), Human resource management

キーワード : スタッフィング,診断群分類別包括評価(DPC),人的資源管理

AbstractThe present study focused on nursing departments in the periods before and after the introduction

of DPC in an attempt to clarify how the departments perceived staffing and staffing operations and developed plans and measures to address staffing issues. Subjects were seven nurses (directors, vice-directors, and managers) working at two advanced treatment hospitals in the Kanto region. Semi-structured interviews were conducted in order to summarize the facilities and nursing departments and ascertain the changes in staffing in nursing wards. The results clarified the following: 1) the first project for the nursing departments was to increase staffing, which was facilitated by a strategic shift in the structure of the nursing departments and the hospital upper management; 2) the foundation of staffing operations was top-down under the leadership of the director, but its operation required managers with strong management skills; and 3) staffing development created new problems, and human resource-related problems were continuously identified. Therefore, changes in medical environments clarified the effects of countermeasures for staffing issues as one of the problems facing nursing organizations. Furthermore, new problems and issues that must be addressed were identified. Addressing staffing issues is an effective measure for the current personnel, and the basic approach of the nursing departments was to provide high-quality care to patients. Therefore, staffing is one of the techniques that can be utilized by management to provide high quality care.

要  旨

本研究の目的は,DPC 導入前後の時期に焦点をおいて,看護部が看護職員配置とその運用についてどのように捉え,手段や戦略を取っていたかを明らかにすることである.対象者は,関東圏内の特定機能病院 2 施設に在職する看護部長,副看護部長,看護師長計 7 名で,施設及び看護部の概要,担当病棟の看護職員配置の変化について,半構成的面接調査を実施した.その結果,以下のことが明らかとなった.①看護部が最初に取り組んだ看護職員の増員要請は,戦略の転換によって看護部と病院上層部との構造変容が起こり,増員が可能となった.②スタッフィングの運用開始は看護部長のトップダウンだが,その稼働には看護師長の高いマネジメント能力が必要であった.③スタッフィングを展開することに伴って新たな問題が発生し,看護職員の人的資源問題はスパイラルを形成して発生し続けていたという現象が見られた.この結果から,医療環境の変化によって,看護組織に起こった問題の一つが明らかとなり,その解決策として実施したスタッフィングの運用による効果と,新たに発生した問題や取り組むべき課題が明らかになった.スタッフィングは,現有人員の有効活用手段であり,これは患者へ質の高いケアを提供するという看護部の思いが根底にあり考案されていた.スタッフィ

受付日:2008 年 5 月 2 日  受理日:2009 年 2 月 5 日日本赤十字看護大学 The Japanese Red Cross College of Nursing

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Ⅰ.研究の背景と目的

今日の診療報酬体系は 1958 年に確立し,これまで出来高払いを中心として行われてきた.しかし,医療環境の変化とともに,出来高払いでは,医療技術の評価や運営コストが適切に反映されず,医療の質や効率性の向上について,十分な評価ができないと指摘されてきた.そこで,診療報酬体系改革の一環として,「急性期に係る診断群分類別包括評価

(Diagnosis Procedure Combination; 以 下 DPC)」が 2003 年 4 月より,特定機能病院 82 施設を始めとして導入された.これにより,在院日数の短縮化に拍車がかかり,短期間に高度な医療ケアを提供することが求められるようになった.

看護業務への影響では,重症患者の比率が増加し,病棟における総看護活動時間に対する「患者の世話」の比率が減少し,「診療介助」が微増した(中川,2004)という報告がある.この状況を改善し,よりよい看護を提供するために,看護部では病院の方針に沿いながら,看護職員の活用方法について様々な取り組みを行っている.具体的な取り組みとして,看護業務量調査による適正配置を検討しての増員や,夜勤専従者・短時間パートの雇用,看護助手の増員などが行われている(大谷,2005;高橋,2005).更に,現状を改善する早期解決策として,病棟や外来に配置されている看護職員を積極的に運用するスタッフィングを検討し始め,いくつかの施設では実際に導入されている.しかし,それは各施設の内情であり,看護組織がどのようにスタッフィングについてマネジメントを展開しているかは明らかではない.そこで,2003 年の DPC 導入前後の期間に焦点をおいて,看護部が看護職員のスタッフィングについてどのように捉え,手段や戦略をとっているかを明らかにする必要があると考えた.

以上より,本研究の目的は,DPC 導入前後 2002年から 2005 年を中心とした時期における看護部の取り組みの中で,看護職員のスタッフィングに関する具体的なマネジメントの過程を明らかにすることとした.

Ⅱ.用語の定義

本研究の用語の定義は以下のとおりである.看護職員:看護部に所属する保健師・助産師・看

護師・准看護師の総称を指す.スタッフィング:安全な患者ケアを,24 時間を通

して提供するために必要な看護職員を判断して確保する機能および過程(Sullivan, M.P,1995)を指す.

看護職員配置:看護部の各部署に定数として配置されている看護職員数を指す.

Ⅲ.研究方法

1.研究デザイン研究デザインは,質的記述的研究である.

2.研究参加者関東圏内の特定機能病院 2 施設に在職する看護部

長 2 名,副看護部長 2 名,看護師長 3 名の計 7 名とした.

3.データ収集方法データ収集は,施設および看護部門の概要,担当

病棟の看護職員配置の変化について,2002 年 7 月 1日と 2005 年 7 月 1 日の時点でのデータを中心としたデモグラフィックシート調査と,インタビューガイドを用いた半構成的面接調査を実施した.1)インタビューガイドの作成インタビューガイドは E.Lawrenz の人的資源管

理システムの概念枠組みを構成する「BUDGETING」「 D A Y L Y S T U F F I N G 」「 S C H E D U L I N G 」「MANAGEMENT INFORMATION」(Mckinley & Cavouras,2000)の 4 視点を参考にし,2002 年頃からの 3 年間の変化とその経過について,またスタッフィングについての今後の展望と管理者としての役割について,それぞれの立場で聞くこととした.管理情報については,「看護師配置と患者のアウトカム指標(伊勢田ら,2005)」の各指標を,スタッフィ

ングは,質の高いケアを提供する方法について,看護職員配置の点から働きかけるための一つの手法となると考える.

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ングを行う上での管理情報の一視点として挙げ,インタビューガイドを作成した.2)面接方法プライバシーが確保できる場所を確保し,インタ

ビューガイドに基づき面接を実施した.面接内容は,研究参加者の許可を得た上で録音した.3)データ収集期間2005 年 8 月から 9 月末であった.

4.データ分析方法1)デモグラフィックシート調査DPC 導入前年度から 3 年間における看護職員配

置の取り組みの成果を,2002 年と 2005 年のデータを基に比較した.2)面接調査面接調査で得られたデータは,内容分析を用いて

質的分析を行った.作成した逐語録から,記録単位ごとに切り取り,各単位をコード化し,分析可能な形態へ変換した.その際,第 3 コーディングまで行い洗練化した.研究参加の 2 施設は,デモグラフィックシート調査より在院日数が大幅に短縮していた中で,看護職員を増員し,なおかつスタッフィングに積極的に取り組んでいる施設であったため,類似点が多かった.そこで,2 施設間のデータを統合し,見出された現象から,看護組織のマネジメントの経過を明らかにした.

5.倫理的配慮研究実施にあたっては,研究参加者に研究目的や

意義,内容,データ収集方法について文書および口頭で説明した.また,研究参加の任意性と途中辞退が可能性あること,得られたデータはプライバシーの保護と個人情報の保護に努め,個人及び組織が特定されないように配慮し,厳重に管理し,本研究以外には使用しないことを保証した.また,研究成果の公表について,あらかじめ伝えた.以上を説明し,同意書への署名をもって同意を得た.

Ⅳ.結果

1.研究参加施設の概要研究参加施設は,2 施設とも学校法人が主体の私

立大学病院であった.デモグラフィックシート調査の結果から 2 施設ともに在院日数が 15%以上短縮されていたが,病床稼働率は 2%の減少に留まっていた.また,ともに平均勤続年数が減少し,看護職員の能力低下が懸念されていた.それぞれの施設におけるスタッフィングの充実や発展の程度には差がみられるが,スタッフィングの運用を取り入れ,実施することができていることから,この 2 施設の看護部のあり様は類似していた.

2.カテゴリーから見出された現象切り取ったデータ数は 2228 であり,同意義の内

容をまとめた結果,スタッフィングとそれを取り巻く現象として 62 のカテゴリーが抽出された.これらのカテゴリーを面接内容と照らし合わせ,2001 年から 2005 年までの経過図を作成した.経過図は,上から【外部環境】【病院上層部】【看護部】【病棟および外来】【医師】【学校教育】を階層状の縦軸とし,2001 年から 2005 年までの年数を横軸として全カテゴリーを分布した.その中でスタッフィングに関する 3 つの現象がみられた.そこで,3 つの現象を表すカテゴリーを抜粋して更にそれぞれの経過図を作成した.各図内のカテゴリーは,面接内容から,その現象が出現していた期間を横幅の長さで表現した.また,それぞれの現象が関連して出現しているため,図内の矢印によりつながりを表現し,それを表す特徴的なデータを表 1にまとめた.なお各図内のカテゴリーに含まれる数字は,それぞれのカテゴリーの発生頻度を表している.また,文章内の< >で示すものがカテゴリーである.1)看護部と病院上層部との構造変容看護部が最初に取り組んだ看護職員の増員につい

ては,病院上層部と看護部との関係において,「看護部門と病院上層部との構造変容」という現象がみられた(図 1).

スタッフィングを運用する以前に,看護部は看護職員不足問題があり,それを解決することが本来の最終課題であった.<新たな看護部の構築>で看護職員の増員が急務であることが分かり,人事課にかけ合い様々な手段を取ったが,<人事課のあり方>によって増員は認めらなかった.最終的に看護部は,それまでの人事課への交渉という方針を変えた.看護部長は<看護職員定数増員に対する手段・戦略>

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27日看管会誌 Vol. 13, No. 1, 2009

表1 各現象に含まれるカテゴリーを表すデータ

現象 カテゴリー 特徴的なデータ

病院トッ�の理解による�数増員

病院長は『ナース不足は,看護部だけの問題ではなく病院全体の問題』として認識して,病院長より人事課に指示し,増やしてくれました.

人事課のあり方人事課はデータじゃ動かないんです.上層部からの至上命令で動くんです.だから,はっきり言って,人事課にはイニシアチブが無いんです.

在院日数短縮化在院日数短縮化をしないと今入っている患者を受け入れることができないし,在院日数短縮化に向けて病棟と外来の人員配置をどうするかについて一生懸命やったね.

�たな看護部の構�困った時に看護部に行ける看護部か,もうできたら関わりあいたくない看護部か,困った時に駆けつけてくれる看護部にならなきゃと,以前の二の舞になっちゃいけないと思ったっていうところが発端で.

看護職員�数増員に対する手段���

論文を提示して空床が増えるから人が必要になるし,病棟は大変になることを,初めに分かってくれた.流れる人材と留まる人材を見極めて,流れる方がすごく多いから,その分人の数を増やしてくれと.教育をしなければならない負担も十分分かっていたけど,他の方法はその時は考えられなかったね.

以前の看護部以前の看護部は静かで,来たらすぐ帰るし,笑い声は聞こえなかったですね.でも,ひっそりと息を詰めて,ここで仕事をしているんじゃなくて,動いている現場に対応できるようにじゃなきゃおかしいと思っても,その当時は言えなかったですね.

�たな看護部の構�困った時に看護部に行ける看護部か,もうできたら関わりあいたくない看護部か,困った時に駆けつけてくれる看護部にならなきゃと,以前の二の舞になっちゃいけないと思ったっていうところが発端で.

看護部における��管理体制の�化

この1,2年過ぎた頃から,部長,副部長だけではもうやっていけない.管理師長の役割は,基本的には役割と具体的な業務と共通のノウハウ,現場で学びながら,マネジメントのスキルを上げていく.特に,管理師長は,もうここがいろんな問題解決の場になっています.

看護部長の��は現場の向上

現場でケアを生産しているから,現場のナースたち,現場がどういう風に変わってきてるかっていうのを随時チェックして.看護部は,現場のナース達をサポートするサポート部隊だから.

人的資源����システムの�発と現状

2001年度は,もうとにかく人手不足で,苦肉の策で,全体に人は不足しているけれど,それでもちょっとでも出せるところから手伝いに行ってもらおうっていうことで,苦肉の策としてリリーフ体制をとって.このときに,苦肉の策でやったことが,人的資源担当のシステムとして,リリーフ体制が敷かれました.

看護師全てが病院の人的資源という前提

それぞれのストックを離さないでおこうというのが今まででしたが,やっぱりその辺は,この病院全体で働いている看護婦として,病院全体の患者さんの安全,スタッフがどう動くかってことを考えるようにと.

スタッフィングにおける看護師長のマネジメント

看護師長が,今日の夜勤の人数と,この患者さんの重症度を考えたら,今日は増やしたい,あるいは今日はこうしたいっていうことに随時対応できる,看護師長は人間モニターだと思います.

病棟�の��が看護師長の役割

当該科の患者さんが緊急入院のときは,なるべく入れてあげようっていう気持ちで,先生にも協力をすると,それがうまくいい感じでスタッフに帰ってくるようにはしています.

看護師長のスタッフに対する関わり方

行動傾向を使って,その子の特性も加味しながら,どう伝えれば受け取りやすいのか,こういうところはたいしたものね,と日々の中で伝えていかないとやる気もなくしてしまうので,日々の状況にかなり気を配ったり,スタッフからの情報をもらったりしています.

医療��の変化に�う�床の�しさ

医療現場っていうのは動的で,いろんな動きが激しくなって,リスクマネジメントで大変な中,包括評価で在院日数が短縮になって,高速回転で大変な状況になっています.

スタッフの退職その頃,結構どんどん辞め始めて,3,4年目,5,6年目のちょうど中堅として一番育った人たちがダッと辞めて行きました.

��変化に� うスタッフの�識変化

2003年のときは早いなぁとは思いましたけど,2003,4年位になってくると,スタッフは患者さんが長くいることを嫌がります.短くなるほうを望みますね.外科なんだから,早く退院するものだと.

�年層の多いスタッフの現状

もう2004年の段階で,全看護職員の2分の1が,1,2年目なんですね.1,2,3年目の占める割合が多いので,そうすると,もういっぱいいっぱいだから,1年目が聞いても冷たくあたってしまうっていう.

スタッフィングを行う上でのスタッフの不安�負担

一元化は個人にしてみると,きついんじゃないかなと思いますよね.全然違う社会に入っていくのと同じなので.病棟が一緒になるのも社会の融合で,それはものすごく軋轢を生むので,個人にとって見れば,とってもきついことですよね.

スタッフの�たな問題の発生

やらないのに,やったって言うことが,いくつか出てきてしまって.やらないのに,やったって書いちゃったって,どういうことなのっていう.1年生の,仕事がうまく運ばないことの帳尻合わせですよね.

スタッフィングにおける人的資源問題のスパイラル構造

看護部と病院上層部との構造変容

スタッフィングの稼働は看護師長のマネジメント能力が鍵

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として,看護職員の増員を,病院長に直接交渉するという手段を取った.また,病院側の理解を得るため,在院日数短縮化と人的資源に関する論文を病院上層部へ戦略的に持ちこんだ.病院長はそれを受けて,看護部長の在院日数短縮化を進めるためには看護職員の増員が不可欠であるという理論的根拠を理解し,<病院トップの理解による定数増員>として看護職員の増員を許可した.病院長は看護職員の増員を認め,在院日数短縮には不可欠であったことを理解したが,在院日数短縮化を進めるための手段である看護職員のスタッフィングについては病院長の語りとしてのデータが無いことから,スタッフィングについては関与していないことも分かった.2)スタッフィングの稼働は看護師長のマネジメント能力が鍵

スタッフィングを展開する過程においては,「ス

タッフィングの稼働は看護師長のマネジメント能力が鍵」という現象がみられた(図 2).これは,<人的資源有効活用システムの開発と現状>というカテゴリーから,リリーフや外来病棟一元化というスタッフィングの方法を考案し,開始させたのは看護部長のトップダウンであるが,実際の運営は病棟が主軸となるため,それらを稼働させている原動力は看護師長の高いマネジメント能力であった.看護部では,運用方法を考案する上で,臨床現場の向上という考えを基に,<看護師全てが病院の人的資源という前提>という考え方に切り替えさせ,ユニットを離れてスタッフを動かすように働きかけた.看護師長は,病棟のマネジメントとともに,<病棟内での調整が看護師長の役割>として他職種との連携や調整が出来るように働きかけ,スタッフがユニットを離れて積極的にリリーフに携われるよう,リ

図1 スタッフィングに対する看護部と病院上層部との構造

�院������23�

病院上層部

看護部

2001 2002 2003 2004 2005 年

��������1��

病院��������������3��

看護����������������4��

���看護部����120�

看護���スタッフ����������4�

���看護部������看護部����120�

看護部�お����管理������30�

看護部�����������35�

看護����病������������2��

���������ス���������143�

2001 2002 2003 2004 2005 年

看護部

病棟および外来

管理者

スタッフ

病棟������看護������10��

スタッフ����お��看護����������122�

図2 スタッフィングの稼働の過程の構造

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リーフ先の病棟との調整を密に行い,<看護師長のスタッフに対する関わり方>として精神面を中心にフォローアップし,運用マニュアルを作成し,効率化を図れるようスタッフの能力を見極めて実施した.また,この現象に多くのデータ数が集中していた.3)スタッフィングにおける人的資源問題のスパイラル構造

スタッフィングを展開する上で看護職員には「人的資源問題がスパイラルを形成して発生し続けている」という現象がみられた(図 3).それは,スタッフィングの駒となるスタッフには,スタッフィングを展開することに伴う変化や問題が次々と発生することがあった.

スタッフィングは人的資源不足に対して,現有人員を最大限に活用するために考案された方法であるが,その駒となる看護職員には,彼らを取り巻く外部環境の変化によって起こってくる問題と,新たに組織に投入される人的資源そのものの性質の変化によって起こる問題の,両方が双方に影響を与えあって発生した.

状況としては,<医療環境の変化に伴う臨床の厳しさ>が病棟を揺るがし,それに対処できなくなった<スタッフの退職>が見られた.環境の変化に適応して残ったスタッフは,病棟環境の変化を肯定的に認識し,業務量増加や新たなシステム導入に対応していた.しかし,病棟は<若年層の多いスタッフの現状>となり,スタッフィングという業務環境が変動することによる<スタッフィングを行う上でのスタッフの不安・負担>も大きく,それに対して病

棟師長が随時フォローアップしている状況であった.

その中で,新たに組織に投入される人的資源は,その大半が新卒者であるが,<スタッフの新たな問題の発生>として,看護業務に対し,今までには見られなかった新たな問題を引き起こしていた.そのつど発生する問題に対し,病棟レベルもしくは看護部レベルで対応している現状であった.

看護部では,問題を解決し,また新たな問題が発生し,それを認識して解決策を模索して解決することによって,組織を強化し発展していくという過程がみられた.

Ⅴ.考察

1.スタッフィングを通して見えた病院組織の現状分析結果から,看護組織と病院上層部間の構造変

容,看護師長の高いマネジメント能力の必要性という現象において,スタッフィングをする上での実践的な手法と経過が明らかとなった.この経過において,組織で知識が形成され統合された展開が見えたことから,ナレッジマネジメントとの類似点について考察した.1)病院組織の変化看護部は,これまで看護職員の増員について人事

課と交渉したが,理解が得られないことから,病院長へ直接交渉した.その際,世界の医療水準比較を含めた在院日数短縮化における人的資源の必要性についての論文(濃沼,2001)を増員の必要性の根拠

2001 2002 2003 2004 2005 年

病棟および外来 スタッフ����45�

環境�����スタッフ������22�

�年����スタッフ����3��

スタッフ����������11�

��環境�������������15�

スタッフ���������スタッフ�������11�

外部環境

スタッフ

図3 スタッフィングにおける人定資源問題のスパイラル構造

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とした.これを基にして,病院側は在院日数短縮化と医療の質の維持・向上には看護職員の増員が欠かせないことを理解し,看護部側の看護職員定数枠拡大という要望を承認した.この変化は,看護部の持っていた「知識」が,病院組織全体の「知識」となって発展したと考える.これは,90 年代から米国企業を中心として盛んとなったナレッジマネジメントの発展過程と類似していると考える.病院は,DPC の導入に伴い,医療の質の向上と効率性,在院日数短縮化,経営の維持,顧客満足など,求められているものが多様化してきた状況に置かれており,これまでの手段では改善できない状況であった.在院日数を短縮しなければ病院経営が成り立たないが,それをどのように行えば良かったか,当初は不明であり模索していたと考える.病院組織全体の「知識」となった論文は,在院日数短縮化を進めるための基盤となったことから,「知識を核に事業を再構成する

(野中,紺野,1999)」ことと同様のことが起きたと考える.また,実行するためには,状況や立場の違いを含めた知識の共有が必要であり,人々の参加意識も重要であるとされている.「参加意識を高めることは,組織文化に関わることであり,これにはトップダウンの強力なイニシアチブが求められる(野中,紺野,1999)」とあるように,院長のトップダウンによって組織として問題解決を図ったことは,参加させるイニシアチブをとり,凝集性を高めたことから成しえたと考える.医療環境の変化や多様化する患者満足に対応するためには,病院の中にある多様な知識を結集させることが重要であるが,そのためには,部門を超え,病院全体で取り組むべき課題として捉える必要があると考える.2)スタッフィングにおける看護管理者のあり様看護部長は,この人的資源問題に対して,看護部

組織の外に向けては病院上層部と交渉し,協働を図り,内に向けては情報を集約できるネットワークを形成し,実質的にスタッフィングを稼働させる看護師長を育成していた.看護部長は,幹部会議で経営の現状を知り,現場で起きている問題も集約でき,病院組織全体の構造を最もよく理解できるポジションであると考える.そのため,問題点が何かを客観的に判断し,問題を打開する手腕を持っていることから,看護部長は病院組織においての知識ワーカー

(野中,紺野,1999)のような存在ではないかと考

える. スタッフィングは,リリーフや外来病棟一元化な

どの稼働体制の構築,看護管理者の能力開発及び教育の充実によるサポート体制の強化,認定看護師等の増員による専門的ケアの充足という 3 つの視点で講じられていた.看護師長の能力開発により,実際に稼働するスタッフの負担をサポートし,スタッフが疲弊しないよう対応していた.形成されたコミュニケーションネットワークによって現場の状況を把握でき,迅速に対応することで病棟間のケア能力の差を埋め,補強していた.看護部長は,意図的に看護師長のコミュニケーションネットワークを形成し,情報を集約させる環境を作り,それが組織文化として定着していた.看護職員の増員を含め,人的資源管理は看護部長にとって一筋縄ではいかない最重要課題であり,看護部長が,スタッフィングについて「看護管理の命」と表現するように,看護組織をマネジメントする上でそれが占める割合は非常に大きいと考える.

2.医療の質と安全を確保するためのスタッフィングの模索

本研究における研究参加施設では,看護職員数について 2002 年から 3 ~ 4 年の間に 100 人以上の増員を行っていた.増員と並行して看護部がスタッフィングを積極的に展開するようになったのは,看護職員数という有限の資源を,医療現場で有効活用しなければ,変化の大きい医療環境に対応できなくなったからである.ここでは,施設ごとではなく,看護管理者が連携して新たなスタッフィングに取り組んでいくことについて考察した.1)医療環境の変化と世界基準の看護職員配置研究参加施設では,在院日数短縮化が進み,2002

年と比較して 2005 年は在院日数短縮化割合が 0.82となり,病床稼働率も 2%減少したが,それでも 83~ 89%で推移していた.これは,特定機能病院全体での在院日数短縮化割合や病床稼働率とほぼ同結果となっている(DPC 評価分科会報告,2005).

病床数が変わらず在院日数が短縮されると,新たな需要が無い限り,病床稼働率は低下するが,特定機能病院の稼働率には,大きな変動は見られなかった.したがって,病床数が増加したと同じ影響,仮想病床の影響を受け,病床稼働率の維持をしようと

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することにより,病床規模を拡大したことと同様の経営努力が求められる(濃沼,2001).在院日数短縮化で看護業務量が増加することは当然の結果だと言える.この状況で在院日数短縮化を実施していくために,各施設では,自助努力によってこれを進めている.看護職員数は,診療報酬の入院基本料にある看護師配置基準が設けられ,2006 年度より「7 対1」の配置基準が設けられたが,DPC 開始当時は「2対 1 以上」が最高基準であり,これが規定されたのは 1988 年であった.世界標準の急性期病棟床の職員数(1997 年)は,1患者あたりの看護師数(1997 年)が世界標準で 1.2 人に対し,日本では 0.6 人であり

(濃沼,2001),看護職員数が半分と大きな差が見られている.1997 年から 10 年経ち,在院日数短縮化によって看護業務量が増加し,世界水準との差が開いている現在の看護職員の負担増加は想像に難くない.7 対 1 は導入されたが,濃沼(2003)は,世界標準の「1 対 1 看護体制」を評価する入院基本料が設定されることで,手厚い看護職員配置が病院戦略に位置付けられ,質の向上と安全確保が保たれると述べている.診療報酬上の看護師配置基準が引き上げられたことにより,病院側が多くの看護職員を採用し,増員することが出来てきている.しかし,これはあくまでも病床数と対比した数値であり,そこに重症度や患者特性は加味されていない.よって看護業務量に見合った効率的で有効な看護職員配置とは言えないと考える.現在は,患者の重症度が 1 日の間にも大きく変動し,それに伴って看護業務量の変動も激しい.今後は看護業務量を客観的に測定し,それに見合った看護職員数を配置するような体制を確立していくことが求められると考える.2)ワークロード測定による新たなスタッフィングへ

リリーフ体制は,看護師長のマネジメント能力で,緊急時において現状を素早く評価し,人員が足りないと判断した際に他部署または看護部へ要請している.しかし,日々の業務において,スタッフが病気欠勤などした場合では,病棟の業務を整理し,欠勤となったスタッフの業務は他のスタッフが請け負うことが多い.

ワークロード(workload)とは,職務に課せられる業務の質および量を含めた業務全体のことであり,日本語で「業務量」と表現されることが多い.

米国では看護のワークロードを的確に評価し,病棟全体のワークロードが入院患者の重症度により測定され,各病棟単位のそれぞれの勤務帯に必要な人員数を算定し,看護師が配置される仕組みとなっている(金井,2004)とされている.ワークロードに基づいた適正な看護職員配置をするためには,看護業務量を的確に把握する必要があるが,GRASP やMedicus のような多数の病院で使用することが可能なツールは開発されていない.「看護必要度」はそれに成り得るとされているが(金井,2004),現時点では各施設で評価され活用されている段階で,複数の施設,もしくは全国規模で病院機能ごとに共有され,改善策を考案するまでには至っていない.それは,看護職員配置は「看護管理の命」と言われたように,看護部長にとって,「現場は幻想を抱かず今ある資源でやれるだけやるしかない.腹をくくるしかない(陣田,2005)」問題だからであると考える.ケアの提供に直結しているため,看護部長は懸命にそれに取り組んでいる.しかし,改善への道のりは厳しく,出来る範囲で最大限に努力して看護職員配置を行っている現状をデータとして出すことは,管理者として痛みを伴う行為ではないかと考える.

適正な看護職員配置を検討するために,看護職員配置の現状把握を,政策として立ち上げ,予算化して行われることが重要である.施設を越えて看護職員配置の評価を行うためには共通したデータベースが必要であり,それを用いて各施設からデータを収集することは,人的資源問題を解決するために欠かせない条件である.データの開示によるアウトカム評価をすることによって,看護職員の人的資源問題は,看護部だけの問題ではなく,その病院を評価する一指標となることもできると考える.人的資源問題を施設問題として捉え,施設内で改善するとともに,政策として対策を講じることによって,新たな看護職員配置の基準が作成され,それによって十分な看護職員の確保が可能になると考える.人的資源を有効活用するスタッフィングは,看護職員配置を臨床現場と患者満足,職員満足が達成されるシステムとして発展していくことが必要であり,より良い医療環境と雇用体制の確立のために欠かせないシステムとして重要であると考える.

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3.本研究の限界と今後の課題本研究では,研究参加協力が得られた施設は 2 施

設であり,それぞれの施設特徴が研究結果に影響を及ぼしている可能性がある.また,DPC が導入された特定機能病院は,独立行政法人化,また学校法人化においても,関東圏内と地方の場合で,看護職員の経験年数構成や職員配置数,退職率等の差が大きく,設置主体や地域性によっても組織内で発生する問題は異なってくる.今後は,設置主体の異なる施設との比較や,研究参加施設を増やし,より具体的なマネジメントの過程を明らかにする必要がある.

また,今回の研究参加施設では,労働組合との関係性は聞かれなかった.しかし,看護組織の活動において,労働組合との関係は切り離すことはできない.スタッフィングを展開する過程において,労働組合との関係性や交渉について,また病院長や事務部門からの視点も含めて分析していくことが今後の課題である.

Ⅵ.結論

DPC 導入前後の時期における看護部の取り組みの中で,看護職員のスタッフィングに関するマネジメントの過程では,以下の結論が導き出された.

1.看護職員の増員という本来の目的において,戦略を持って看護部は病院長へ交渉し,病院長はその理論的根拠によって在院日数短縮化を進めていくためには看護職員の増員が不可欠であることを理解し,増員を許可した.しかし,増員と並行して在院日数短縮化による業務を行っているスタッフィングには病院長は関与していない.

2.スタッフィングは看護部長のトップダウンで開始されたが,運用は病棟が主軸となるため,実際に稼働させているのは看護師長のマネジメント能力であり,能力の高さが鍵であった.看護師長は,スタッフ,医師,他職種を連携させる橋渡しをしながら,積極的かつ効率的に運用できるようマニュアルを整備し,スタッフの精神的フォローをしていた.

3.スタッフィングは人的資源不足に対して,現有人員を最大限に有効活用するために考案されたが,その人的資源とされる看護職員には,環境因子

の変化によって与えられる問題と,新たに組織に投入される人的資源そのものの性質の変化による問題の,両方が双方に影響を与えあってスパイラル状に発生していた.看護部は,問題を認識し,解決して組織を強化し発展していくという過程が見られた.

DPC 制度の導入という医療環境の変動の中で,看護職員配置という視点から看護組織のマネジメントの経過が明らかとなり,その結果から,看護部,病院上層部,そして医療社会が取り組むべき課題の一つが見えた.安全な看護業務の遂行と質の高いケアの提供には,新たな看護職員配置体制の構築が必要不可欠であるとして,一つの示唆を得ることができたと考える.

謝辞:本研究調査にあたり,研究の趣旨にご同意をい

ただき,ご協力くださいました研究参加者の皆様に心よ

り感謝を申し上げます.なお,本研究は,日本赤十字看

護大学大学院に提出した修士論文および第 10 回日本看護

管理学会にて発表した内容の一部に加筆・修正したもの

である.

■引用文献

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