藤井 秀雪~略歴...常盤塾 100612 常盤塾発表(古城) 第Ⅲ部...
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常盤塾
100612 常盤塾発表(古城)
第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
藤井 秀雪氏
京都造形芸術大学 ものづくり総合研究センター主任研究員1943年京都生まれ。京都市立日吉ヶ丘高校美術工芸課程図案科卒業。‘03年株式会社七彩定年退職とともに京都造形芸術大学教授に就任。‘03年空間演出デザイン研究センター設立。’07年 ものづくり総合研究センター空間部門担当。一貫して産官学連携受託研究プロジェクトを推進。’09年3月、教授職退任に伴い現職。「伝統産業製品のデザイン研究」、「職人の技研究」等に取り組む。
藤井 秀雪~略歴
● 筆者の考えるモノと感覚価値
・モノ(マネキン)から醸し出される感覚価値はすべて人が与えるもの ・モノ(マネキン)=人間の創造力や美意識の産物、人間の飽くなき美の探究の結晶 ・マネキンは美術館ではなく商業空間に置かれ、身にまとう衣装を際立たせるのが目的 ⇒ バブル崩壊以降は存在感を極力消す事が出来るヘッドレスマネキンが多用される傾向 ・マネキンの本質=ファッションや空間に人々を惹きつける関係のリアリティ ⇒ この世のものとは思えない魅惑的な顔をもつリアルマネキンこそ本流 ・マネキンの持つ感覚価値=幼児同様、衣装の着脱に手間隙がかかる分、可愛いと思う感情 ・マネキンに精気と命を吹き込むのは、それをいとおしく感じ、思いを投影し続ける人の感覚
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
七彩のベストセラー「REY」(‘85)
「REY」の顔 具象マネキン 抽象マネキン 欧州製トルソー
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
● ロボットに見る 「不気味の谷」
・欧州のマネキンの顔には実在のモデルが存在することが多い(蝋人形の伝統) ・日本の場合は実在しない理想のイメージを造形作家が創作する(仏像、能面の伝統?) ・マネキンの瞳孔に白い絵の具で一点の星を入れた瞬間、眼がいっそう輝きを増し、生気を帯びる ・マネキンはすべての肌色を積層し皮膚に記憶させており、年月と人の思いが加わるほど、味わい 深く趣を増す
■ 考察・仮説: 感覚価値をもたらすキーポイント=「顔」(中でも目)
人型ロボット 「アクトロイド」
ASIMOは子どもサイズの体に加え フルフェイスのヘルメットで表情を 隠して可愛さを演出
HondaのASV-3 (人面バイク) 被視認性43%UP
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
● 「ジャポニズム」 からアキバ系 「クール・ジャパン」
浮世絵(広重) 印象派のジャポニズム(左:マネの猫、右:ロートレック)
・日本人は現実(3次元)を平面(2次元)の世界で表現するのが得意 vs 欧米人は彫刻が得意 ⇒ 今や日本のマンガ・アニメが世界中で人気に=「クール・ジャパン」
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
● リアル vs バーチャル・「バーチャルリアリティ」を日本語では「仮想現実」と訳すが、本来バーチャルは実質・本質を意味 するのであり、現実のモノを認識する脳の中ではバーチャルこそエッセンスであり真実 ex. 犯人探しのモンタージュも合成写真より似顔絵の方が検挙率が高い
● マネキン vs フィギュア
等身大フィギュア きゃらもあ2(平和マネキン)渋谷ギャル風マネキン
・フィギュアは2次元の仮想空間のキャラクターが3次元の現実世界に飛び出したモノ ・マネキンにも写実的なリアルマネキンだけでなく、フィギュアに近いタイプが違和感なく出現
リアル ⇒ バーチャル ⇒ デフォルメ ⇒ リアル 「不気味」や違和感を覚えない
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
● AI vs アバター
・AIロボットは知能(ココロ)を持ったフィギュアとして現実世界に存在する(であろう)モノだが、 アバターは自分の分身として、現実世界から仮想空間(メタバース)に飛び込んだモノ ・一方、コミュニケーションの本質は“心の触れあい”或いは“魂と魂のぶつかり合い”なので、 必ずしも肉体を必要としない ⇒ アバター同士のコミュニケーションの方が本質に近い?
映画「AI 」 映画「アバター」 セカンドライフ内のアバター 現実の本人とアバター
映画「アバター」 メタバース(セカンドライフ) IBMの3Dインターネット会議
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪WBS 100603 放送
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第Ⅲ部 モノと感覚価値-マネキン研究の立場から・・・藤井秀雪
以上議論のネタになれば幸いです