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【韓国】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日韓国人数は、前年同月比 30.6%増の 488,400 人となり、3月として過去最高を記録。
3 月単月でも、LCC 各社が地方路線の増便を行ったほか、チャーター便が運航され、航空座席供給量が前年同
月比で大幅に増加した。
SNSを活用して積極的に九州の魅力を訴求したことが訪日需要を押し上げ、30%を超える高い伸び率に繋がった。
3 月の主なプロモーション活動
韓国のソーシャルコマースサイト「COUPANG」とタイアップし、「私のための小さな贅沢」をテーマに特設サイトを開設、
桜シーズンに合わせて九州行きの訪日旅行商品の販売拡大を支援した。パッケージの旅行商品に加えて、航空
券やホテル・宿泊施設、観光施設の入場券など幅広い構成で訪日旅行商品を PR し、九州への旅行意欲を喚
起した。
ソーシャルコマース「COUPANG」特設サイト
韓国市場ではSNSを活用した訪日旅行プロモーションを強化しており、その効果もあってJNTO韓国Facebook ペ
ージ(Join J route)のファン数が 10万人目前となっている(4/1現在 約 99,100 名)。日本のリアルタイムの情報を
定期的に発信することにより、読者を飽きさせることなく着実に新しいファンを獲得し続けてきた。2017年度も引き続
き Instagram・カカオトークを含めたSNSを積極的に活用し、情報発信を行うことで、訪日意欲の喚起を図っていく。
韓国市場向け Facebook ページ 「Join J Route」
【中国】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日中国人数は、前年同月比 2.2%増の 509,000 人で、3月として過去最高を記録。
クルーズによる訪日が需要を下支えしたものの、2 月初旬にあった旧正月(春節)休暇の後、3 月末までは公休日が
なく、4 月の清明節を見据え、3 月の外国旅行を控える層が一定数いたと考えられる。
3 月の主なプロモーション活動
中国最大のオンライン・トラベル・エージェント(OTA)である C-Trip と連携し、九州各県のホテル販促キャンペーンの
第二弾を実施。3月 6日~3月 24日の期間中に同社のウェブサイトから九州各県のキャンペーン対象ホテルや JR
九州パスを予約すると特別割引を受けられる同キャンペーンを通じ、合計約 23,000人が対象ホテルやレールパスの
割引クーポンをダウンロードした。
JNTO と上海総領事館が事務局を務める本年第二回目の VJ推進会を 3月 22日に上海総領事館の多目的ホ
ールで実施した。片山総領事をはじめ 45名の会員が参加し、JNTOの司会進行のもと情報交換がおこなわれた。
JNTO からは平成 29 年度のプロモーション方針を発表し、重点ディスティネーションとなる中部への送客や、親子旅
行のプロモーションについて各会員に協力を求めた。
中国の旅行会社と桜などに関連する訪日ツアーの共同広告を各地で行った。
九州キャンペーンのバナー広告
訪日ツアーの共同広告の一例
【台湾】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日台湾人数は、前年同月比 3.5%増の 339,900 人。3 月として過去最高を記録したものの、前
年同月比で微増に留まった。
LCC 路線の新規就航はあったものの、昨年の復興航空の解散や、航空会社各社の運航機材小型化などにより
航空座席供給量の減少傾向が継続。近隣アジア諸国への渡航者数が伸びており、引き続き動向を注視する必
要がある。
3 月の主なプロモーション活動
3月 14日に高雄、15日に台中、16日に台北の 3都市で、旅行会社対象のセミナーを開催した。㈱KADOKAWA
の地域コンテンツ局、読売旅行社のインバウンド事業課より講師を招き、講演を行った。KADOKAWA 社には雑誌
の掲載コンテンツを元に、「路地裏」、「レトロな風景」、「絶景」、「聖地巡礼」など昨今、日本国内で人気のあるテ
ーマについて講演いただき、訪日旅行商品を企画する際のヒントを提供した。また、読売旅行社からは急激な個人
旅行(FIT)化と団体旅行の減少で苦戦を強いられている現地旅行会社の状況打開策の一つとして、日本の旅行
会社の成功事例を紹介。「日本一周列車の旅」、「有名温泉貸し切りの旅」、「企業研修旅行」、「自治体助成
金の情報」など、各社が直ぐに参考にできるテーマに多くの関心が集まった。
台湾からの訪日需要の更なる促進、特に、災害の影響が残る九州・北海道地方の観光需要の早期回復や、ク
ルーズ旅行の PRを目的として、台湾の TV局を招請し、番組の制作に繋げた。番組は 3月 12日・19日に台湾の
地上波チャンネル「民視電視台」で放映。日台両国の人気タレントが一緒に旅をする構成が親しみやすいと好評
であった。同番組は、地上波で再放送した他、JNTO の台湾市場向けウェブサイト「日本旅遊活動」上で
YouTube 上に格納した映像へのリンクを掲載中。番組を見逃した視聴者もスマートフォンなどから気軽にアクセスし
視聴できる環境を整え、訪日意欲の喚起を図った。
旅行会社セミナーの様子
台湾の地上波 民視電視台で放映した訪日旅行促進番組
(VJ 台湾ウェブサイトでも公開中)
【香港】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日香港人数は、前年同月比 2.2%増の 164,500 人で、3 月として過去最高を記録。
イースター休暇が 4 月にずれたこと(2016 年:3 月 25 日~28 日、2017 年:4 月 14 日~17 日)により、旅行需要
の大きな伸びは見られなかった。
桜を目的とした需要が高まる春の旅行シーズンに向けた動画広告などの訪日旅行プロモーションや、関西や新千
歳、石垣など人気路線の増便による座席供給量の増加が訪日者数の増加に寄与した。
3 月の主なプロモーション活動
重点地域の認知度向上および訪日需要喚起を目的として、YouTubeにおける動画広告を展開。平成 28年度か
ら導入した新コンセプト「ゆるたび」をテーマに、春の魅力を PR する動画を制作し、広告に使用した。
(URL: http://www.welcome2japan.hk/yurutabi/?_page=video&_para%5B0%5D=1)
四国編: 四万十川カヌー体験、道後温泉、着付体験、しまなみ海道サイクリングなど
北海道編: ひがしもこと芝桜公園、天都山公園、乗馬体験、佐呂間湖、能取岬など
四国編の動画 北海道編の動画
2 月 10 日~3 月 9 日に、現地旅行会社 15 社と連携した共同広告を実施した。四国や北海道・道東(春編)の
クリエイティブを活用し、重点地域の魅力を訴求するとともに、地方を訪れる旅行商品を掲載することにより、訪日
需要の地方分散化を図った。
共同広告の例
【タイ】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日タイ人数は、前年同月比 11.8%増の 111,500 人で、3 月として過去最高を記録。
ピーチアビエーションのバンコク-沖縄便の新規就航や、日本航空のバンコク-成田便の増便などによる航空座席供
給量の増加に加え、旅行博への出展をはじめとした訪日旅行プロモーションの効果など訪日市場にとってプラスとな
る要因が揃い、結果的に伸び率は前月に続き 2 桁増となった。
3 月の主なプロモーション活動
2 月から 3 月にかけて、ウェブサイトやオンラインメディアを活用した訪日キャンペーンを実施した。訪日需要の喚起と
地方への誘客促進を目的に、47 都道府県の写真素材を活用して地方のモデルコースなどの情報を発信、オンライ
ン広告などにより拡散を図った。
JNTOのタイ語公式ウェブサイトの新規コンテンツとして、シチュエーション別でのおすすめ旅行スポットを紹介するコン
テンツを作成した。タイで縁起の良い数字とされている「9」にちなみ、全国ご当地グルメスポットや、親子で楽しめるス
ポット、大自然の中でリラックスできるスポットなど、各テーマそれぞれ 9 つずつ、魅力あるスポットを紹介、掲載した。
また、本サイトを、訪日旅行のピークシーズンであるソンクラーン(タイ正月)前の 3 月に、Facebook 広告などで拡散
を図り、訪日意欲を喚起した。
(URL: http://www.jnto.or.th/activities/all-around-japan/)
オンライン上での訪日キャンペーン JNTO タイ語公式ウェブサイト新規コンテンツ
【シンガポール】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日シンガポール人数は、前年同月比 2.5%増の 33,800 人で、3月として過去最高を記録。
不透明な経済状況や旅行検討時期の円高など、消費者心理に影響を及ぼしうる要因もあったが、花見を目的と
した訪日需要が増える傾向にある 3~4月に向けて多角的に訪日旅行プロモーションを展開し、前年同月比でプラ
スを堅持した。
2 月から OTA(Expedia など)及び航空会社(SQ、ANA、JAL、Scoot)と共同でオンラインプロモーションを展開。
3 月の主なプロモーション活動
✸ シンガポールにおいて、シンガポール人を対象とした会員制の訪日コミュニティサイトを開設した。個人旅行化やニー
ズ細分化が進む同市場において、嗜好や属性などの事前登録情報に加えサイト内の行動履歴等を蓄積したバッ
クデータの解析を行い、会員それぞれの興味関心に適した情報を提案型発信するとともに、サイト内における会員
同士の交流促進を図るなどして訪日動機を醸成し、ロイヤリティの高い訪日ファン、訪日リピーターを囲い込むことで、
質の高い訪日プロモーションを強化する取り組みを開始した。
✸ 2 月から OTA(Expedia など)及び航空会社(SQ、ANA、JAL、Scoot)と共同でオンラインプロモーションを展開、3
月~4 月の桜シーズン及び 5 月~6 月のハイシーズンである学校休暇時期の訪日需要の底上げ及び刈取りを図
る。
OTA及び航空会社と連携したオンライン共同プロモーション特設サイト
【マレーシア】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日マレーシア人数は、前年同月比 14.3%増の 43,700 人となり、3 月として過去最高を記録。
例年、訪日需要が増える桜のシーズンに、今年は学校休暇(3 月 18 日~26 日)が重なったことにより、家族層を
中心に訪日需要が押し上げられた。
3 月 17 日~19日に、マレーシア最大の旅行博「MATTA FAIR」に参加し、訪日意欲の喚起を図った。
3 月の主なプロモーション活動
3 月 17 日~19 日に、クアラルンプールにてマレーシア最大の旅行博「MATTA FAIR」が開催された。総来場者数
は 10 万人以上に上り、会場は大変賑わっていた。日本は、共同出展者 27 団体とともに桜の装飾を施したブース
を出展し、訪日旅行商品の販売促進や情報提供を実施。さらに、アンケートによる市場動向調査を実施した。期
間中、日本ブースで実施した寿司や焼きそば、綿菓子などの日本食をテーマとしたイベントも人気で、日本の「食」
への関心の高さが窺えた。
「MATTA FAIR」に合わせて、3 月 20 日にクアラルンプールにて現地学校関係者向けの教育旅行セミナー、および
現地旅行会社との商談会を開催した。また、翌 21 日には、マレーシア東部の地方都市コタキナバルにて、現地旅
行会社との商談会と一般消費者向けの訪日旅行セミナーを開催した。
3 月 20 日に、JNTO クアラルンプール事務所の開所式典を開催した。当日は、マレーシアの旅行関係者を中心に
234 名が参加。さらに、ナズリ観光文化大臣をはじめ、マレーシア政府観光局、MATTA(マレーシア旅行業協会)の
トップが参加され、日本とマレーシア双方向の旅行者の増加について期待を寄せられた。日本からは、国土交通省
の田中良生副大臣、宮川眞喜雄駐マレーシア日本国特命全権大使、JNTO松山良一理事長が参加した。
「MATTA FAIR」の様子 教育旅行セミナー
現地旅行会社との商談会 クアラルンプール事務所 開所式
【インドネシア】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日インドネシア人数は、前年同月比 34.5%増の 36,000人で、3 月として過去最高を記録。
桜の季節に向けて、航空会社との共同広告やテレビ CM の放映、Facebook などを活用した訪日旅行プロモーショ
ンにより日本の春の魅力を発信した。
昨年 8 月~10 月、今年 2 月~3 月頃に多数の旅行会社・航空会社が独自に開催した旅行博において、安価な
航空券が販売されたことが、訪日意欲の喚起に繋がった。
インドネシア・エアアジア X が、5 月 25 日から成田-バリ島デンパサール線を新規就航すると発表。同社としては初の
日本路線となる。
3 月の主なプロモーション活動
3 月 3日~5 日に、ジャカルタ市内(コタカサブランカモール)にて旅行博「ジャパン・トラベル・フェア」を開催し、春・夏
に向けた訪日旅行商品を販売した。同旅行博には、過去最大規模の現地旅行会社 20 社、日本側出展団体
18団体、航空会社 5社が参加し、3日間の合計で約 4.7万人が来場、購入された航空券は 5,000枚を超えるな
ど、盛況のうちに終了した。
3 月 24 日~26日に、ジャカルタ市内(ジャカルタ・コンベンション・センター)で開催された旅行博「ASTINDO Fair」に
日本側団体 13団体とともに出展し、春から夏への訪日旅行販売促進を行った。3日間合計で約 6,400人が日本
ブースを訪れ、約 420 人が訪日旅行商品を購入した。
「ジャパントラベルフェア」の様子(ジャカルタ) 「ASTINDO Fair」の様子(ジャカルタ)
【ベトナム】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日ベトナム人数は、前年同月比 31.8%増の 30,600 人で 3 月として過去最高を記録。
梅や桜鑑賞を目的とした需要、インセンティブツアーの需要が、春の旅行シーズンの訪日を後押しした。また、新年
度に向け、入学を控えた留学生などの渡航者が増加したことも訪日者数を上乗せした。
ベトナム航空が羽田-ハノイ線の使用機材を大型化(3 月 26 日~)し、航空座席供給量の拡大に繋がった。
3 月の主なプロモーション活動
3 月 28 日に、 JNTO ハノイ事務所 の開所式典を開催した。来賓として梅田駐ベトナム社会主義共和国日本国
特命全権大使、観光庁瓦林審議官、ベトナム観光総局(VNAT)Nguyen Van Tuan 長官などがご臨席のほか、
旅行業界関係者やメディア等約 130 名が参加。また、開所式にあわせ、観光分野における日越間のさらなる協力
推進を図るため、ベトナム観光総局、観光庁、JNTO の 3 者間で MOU(覚書)を調印した。
JNTOの活動報告(JNTO ハノイ事務所開所式)
http://www.jnto.go.jp/jpn/news/topics/fotufe000000i6k2-att/20170328_3.pdf
3 月 6 日、13 日、20 日に、九州・中部へ招請した人気歌手の Thanh Duy 氏がプレゼンターを務める旅行番組が、
ベトナム全国にて放映された。また、放映に合わせて制作したビデオクリップを YouTube で配信し、九州・中部地方
の PR に繋げた。
九州編:https://www.youtube.com/watch?v=s8V9b9dt6Ng
中部編:https://www.youtube.com/watch?v=q-IFONYnsyw
3 月 29 日に、ホーチミンにて「VJ セミナー 九州&中部」を開催。旅行番組で日本を訪れた Thanh Duy 氏が自らの
訪日体験を旅行会社・メディア関係者にプレゼンしたほか、JNTOから春の九州・中部の魅力を紹介した。
(写真左上)JNTO ハノイ事務所開所式典での鏡開き
(写真右上)いちご狩りを楽しむ Thanh Duy 氏
(写真左下)「VJ セミナー九州&中部」の様子
【インド】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日インド人数は、 前年同月比 14.4 増の 11,200人で、3 月として過去最高を記録。
インド人学生等に対するビザ緩和措置が 2 月 1 日以降の申請分から運用が開始された。また、2 月よりグルガオ
ンとジャイプールにおいてもビザ申請受付窓口が開設された。これらのビザに係る緩和措置や申請手続きの利便
性向上が、訪日者数の増加に少なからず寄与したものと考えられる。
3 月の主なプロモーション活動
3 月~4 月の桜シーズン、及び 5 月~6 月のインド最大の海外旅行需要期である学校休暇を見据え、1 月~3
月にかけて、旅行博・セミナー商談会事業、メディアミックス事業、大手旅行会社やクルーズ会社との共同広告を
集中的に実施した。インドにおいても日本の桜シーズンの認知度は一気に向上しており、旅行会社への定期ヒアリ
ングからもこの時期の問い合わせや申し込みが例年より多く入ったとの報告がされている。こうした需要の拡大に合
わせて様々な訪日旅行プロモーションを集中的に展開したことも相まって、3 月の訪日者数の増加に寄与したもの
と考える。
インドの人気番組司会者で日本在住の著名インド人 Koel Purie を起用した訪日プロモーション動画を制作。イ
ンド旅行者に人気の観光地、東京・箱根・京都・大阪・広島に加えて、冬の北海道、インド人旅行者が不安に
感じているベジタリアン食について紹介している。Facebook で紹介した 30秒の動画は 380 万のリーチ、5万 5000
件のいいね、3000 件のシェアを獲得し、関心の高さが窺えた。
インド市場向け訪日プロモーション動画 インド市場向け訪日プロモーション動画
(ダイジェスト版) (広島・大阪・京都版)
旅行会社との共同広告
【豪州】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日豪州人数は、前年同月比 4.2%減の 40,000 人。
花見を旅程に含む訪日旅行商品が引き続き人気であるが、日本側の繁忙期と重なることによる宿泊施設の逼迫
や、今年はイースター休暇が 3 月から 4月に移動したことが減少の主要因であった。
3 月の主なプロモーション活動
カンタス航空のメルボルン-成田便の新規就航に合わせて、豪州の有名アイスクリームブランド「Gelato Messina」
を活用した一般消費者向けキャンペーン「Taste of Japan Yummy Fun Truck」を行った。日本のユニークフレーバー
の抹茶やわさび味のアイスクリームのテイスティングをフックに、2 月 19 日~3 月 12 日のうち毎週土・日曜日に、メル
ボルン市内各所で移動アイスクリーム屋を出店した。さらに、キャンペーンの一環として、目隠しをしてアイスクリームの
味を当てると、日本行きの航空券が当たるガチャガチャに挑戦できるイベントも行い、5 名に航空券を進呈した。抹
茶アイスクリームは好評で、食をフックに日本への興味関心を喚起することができた。
ジェットスター航空と共同で一般消費者向けキャンペーン「Big in Japan」を行った。このキャンペーンは「Big in Japan」
をキーワードに日本に来て経験してみたい「Big」なことをテーマにオリジナルビデオを募集し、優秀者に日本行き航空
券が当たるというもので、日本への認知度向上に貢献した。
カンタス航空との共同キャンペーン 「Taste of Japan Yummy Fun Truck」
ジェットスター航空との共同キャンペーン「Big in Japan」
【米国】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日米国人数は、前年同月比 12.6%増の 130,900 人で、単月として過去最高を記録。
クルーズトレイン、桜、モダンアートなどのメディア露出が訪日需要の底上げに貢献したと考えられる。
今年はイースター休暇が 3 月から 4 月に移動したため、訪日需要へのマイナス影響が懸念されたが、大きな影響は
みられなかった。
3 月の主なプロモーション活動
3月 8日~3月 10日に、ニューヨーク、グランド・セントラル駅のバンダービルトホールにて、訪日促進イベント「Japan
Week 2017」を開催した。厳島神社の鳥居をモチーフにクリエイティブを制作するとともに、京都から庭師を 3名招請
し、会場の中心に石庭を出現させた。また、約 20者の共同出展者を迎え、地方の観光、交通、伝統工芸から最
新の日本のテクノロジーまで多彩な情報を発信し、旅行先としての日本の認知度向上と訪日需要の喚起を図った。
昨年までは食を中心に行った訪日旅行プロモーションが好評であったが、今年の日本庭園を中心とした景観にも多
くの方が興味を持って写真撮影する様子が散見された。
3 月 26 日~4月 1 日にカナダ、アルバータ州バンフで開催されたスキー旅行特化型商談会「Mountain Travel
Symposium (MTS)」に昨年に引き続き参加し、スキーなどのスノーアクティビティをフックに冬の訪日旅行の魅力を
発信した。スキーデスティネーションとして日本への関心が高まる中、北米大手のスキー旅行ツアーオペレーターが北
海道、長野行きの訪日旅行商品の取扱いを開始したほか、全米にあるスキークラブ(州毎のスキー愛好会)が組
織するグループツアーも次々と日本行きを決定しており、2017/18シーズン、さらに 2018/19 シーズンに向けて情報
提供を行った。また、スキー場の良質な雪質やスキーリゾートでの滞在のみならず、日本各地での文化体験なども
ひとつの訪日魅力として提案し、訪日需要の喚起を図った。
Japan Week における石庭の様子 MTS での商談風景
【カナダ】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日カナダ人数は、前年同月比 10.4%増の 29,400人で、3月として過去最高を記録。月別の人数
としては、昨年 10 月(29,736 人)に次ぎ、これまでで 2 番目に多い数値となった。
経済シンクタンクの Conference Board of Canada(オタワ)が発表した消費者信頼感指数(Consumer Confidence
Index、2002年=100)は、2017年 3月は 111.7で、前月比でプラス 1.1ポイント、前年同月比ではプラス 19.5ポイ
ントの大幅な伸びとなるなど、カナダの経済は好調に推移している。
3 月のカナダドル対円平均為替レートは 84.37 円と、前月平均 86.18 円より若干円高に振れており、為替レートの
面では懸念が残る。
3 月の主なプロモーション活動
3 月 4 日、5 日の 2 日間開催されたカナダ西部最大の旅行関連見本市「The Outdoor Adventure Show
Vancouver (OASV)」に、昨年に引き続きビジット・ジャパン(VJ)ブースを出展し、共同出展者 16団体/社とともに一
般消費者に向けてアウトドアを中心とした訪日旅行の魅力を PR した。VJ ブースには、2 日間で 3,350 名が訪れる
など大盛況であった。また、見本市前日には市内ホテルを会場に旅行業者を対象とした商談会及びセミナーを開
催し、同じく日本の自然やアウトドア活動の魅力を PR した。
3 月 7 日、2017 年トロント事務所発冬号ニュースレターを約 5,000 人に配信。今号では、2016 年の訪日カナダ人
数が記録を更新したことや、ジャパン・レールパスが日本でも買えるようになることなどを PR した。
3 月 25 日と 26 日の 2 日間、カナダの首都オタワで開催された旅行見本市「The Travel and Vacation Show」に
在カナダ日本大使館と共同でVJブースを出展し、共同出展者 7社とともに一般消費者に対し訪日旅行の魅力を
PR した。VJブースには 2日間で約 2,000人が訪れた。都市規模の違いからバンクーバーに比べると来場人数は少
ないものの、可処分所得の高い人が多く、ターゲット層に合致した PRが出来た。会場では、日本観光セミナーや和
食デモンストレーションを実施し、どちらも立ち見が出るほどの盛況であった。
OASV の VJ ブース 2017 年冬号ニュースレター オタワ見本市での日本観光セミナー
【英国】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日英国人数は、前年同月比 9.6%減の 31,400 人。
昨年 3月だったイースター休暇が今年は 4月に移行し、3月の旅行需要が前年と比較し減少したことが主な要因と
して挙げられる。
JNTO では、2 月に英国市場でプロモーション効果検証調査を実施した。「あなたが触れた日本に興味を持つような
情報のうち、最も印象に残っている情報の内容は?」との質問に対して特に目立ったのは、友人や知人の体験の共
有や、英国人女優による訪日ドキュメンタリー番組をはじめとしたテレビ番組であった。
具体的なコンテンツとしては、日本食はもちろん、日本のテクノロジーや伝統文化、ポップカルチャー、美しい風景、日
本人のライフスタイルなどは多くの英国人の関心を集めており、様々な日本に関する情報がフックとなって、日本への
関心が喚起されることが改めて分かる調査結果となった。
3 月の主なプロモーション活動
JNTOでは 2月から 3月にかけて KLM オランダ航空との共同広告を実施した。日本とロンドンを結ぶ直行便は 1日
4 便と、フランスやドイツと比較すると便数が少ないことから、英国市場からの訪日は経由便の利用率も高い。そのた
め、JNTO でも、複数年にわたり経由便運行会社と連携した取り組みを継続している。今回は、Facebook や
TripAdvisorなどのオンライン媒体に加え、英国主要紙やフリーペーパーでも広告を展開。KLMでは、共同広告の効
果もあり、2017年 4月以降の予約は好調とのことで、4月以降の訪日英国人数の底上げへの貢献が期待できる。
「METRO」への広告掲載 Trip Advisor への広告掲載
【フランス】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日フランス人数は前年同月比 7.1%増の 23,700 人となり 3 月として過去最高を記録。
メトロ広告、2 月下旬より配信されたテレビ CM による露出効果の他、ANA(2016 年秋)及び JAL(2017 年冬)と
共同で実施したセールスキャンペーンの搭乗対象期間であったことなどが消費者の訪日意欲を後押ししたと考えら
れる。
フランス観光開発機構(Atout France)が発表した集計によると、1月~2月に空の便でフランスを訪れた外国人観
光客数は、前年同期比 8%増、特に日本は 46.9%の大幅増を記録した。フランスを訪れる訪仏日本人旅行者数の
増加を受けて、日本発着の航空座席を航空各社が取り込むこととなり、訪日フランス人への座席供給に影響を与
えたものと考えられる。
3月 16日にフランス国立統計経済研究所(INSEE)が発表した予測によると、フランスの経済成長率(前年同期比)
は、1 月~3 月期 0.3%増、4 月~6 月期 0.5%増と、成長のリズムが加速する見通しになった。
(参考:Les Echos 2017-03-17)
3 月の主なプロモーション活動
3 月 16 日~19 日に、パリで開催された旅行博「Salon Mondial Du Tourisme 2017」に出展し、共同出展者ととも
に訪日旅行の魅力を PR した。
3 月に週刊誌 2 誌(Le Point および Paris Match)に記事広告を掲載。ゴールデンルート以外の地方の魅力をアピ
ールした。
旅行博「Salon Mondial Du Tourisme 2017」へ出展
週刊誌に記事広告を掲載
【ドイツ】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日ドイツ人数は、前年同月比 6.1%増の 22,400 人となり、3月として過去最高を記録。
イースター休暇が昨年の 3 月から今年は 4 月に移ったことから、3月の旅行需要は縮小。
訪日旅行への興味の高まりや、閑散期の需要促進を目的に実施した航空会社との共同広告などが訪日需要を
後押しし、堅調に推移した。
ドイツ人の休暇のピークとなる夏場は、昨年来、「ホリディホーム」と言われるドイツ国内のアパートや一軒家の利用が
目立って増えている。昨年は 7年ぶりに外国旅行者が減少したが、ドイツ国内のホリディホームの予約は前年比 16%
増を記録し、今年も 10%以上の予約の伸びを見せている。
3 月の主なプロモーション活動
3 月 8 日~12日に、欧州最大級の旅行見本市「ITB」がベルリンで開催され、JNTO は共同出展者 19団体ととも
にビジット・ジャパンブースを出展した。今年度は会期中に空港でストライキがあり、航空便が運休したため、昨年より
は来場者が減少したが、業界関係者 10 万人、一般消費者 6 万人が訪れ、会場は賑わいをみせた。訪日旅行へ
の関心の高まりを受けて、ビジット・ジャパンブースにも多くの業界関係者が訪れ、熱心に商談を行った。8 日~10 日
の 3日間、業界関係者を対象に行った商談数は 750回を超え、うち 5割程度は今後への可能性や手ごたえを感じ
る有望な商談であった。バイヤーへのアンケートでは、日本の旅行会社との商談を希望する声が多く、一般的な観
光情報とともに、日本の宿泊施設や交通情報などの具体的な情報が必要という声が多く寄せられた。
ITB におけるビジット・ジャパンブースの様子 商談会風景
【イタリア】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日イタリア人数は、前年同月比 2.9%増の 11,000 人で、3 月として過去最高を記録。
前年は 3 月にあったイースター休暇が本年は 4 月に移動したことにより訪日需要が抑制されたが、昨秋以降、継続
的に実施している広告宣伝事業や日系航空会社との共同広告などの訪日旅行プロモーションが訪日意欲を喚起
し、堅調に推移した。
3 月の主なプロモーション活動
昨年秋より欧州市場において、大規模な広告キャンペーンを展開しているが、イタリア市場ではその一環として、2 月
19 日~3 月 12 日まで現地で初めてテレビ CM を放映した。イタリアで最も影響力のあるメディアグループ「Rai」におい
て、プライムタイム(19:00-23:00)を中心に放映し、旅行予約を検討する一般消費者に向けて、訪日旅行への興味
関心の喚起を図った。
テレビ CM 映像
「JAPAN―Where tradition meets the future」
(日本-伝統と未来が出会う場所)
http://visitjapan-europe.jnto.go.jp/en/movie/
訪日旅行商品の造成や販売促進を目的として、3 月 6 日~14 日に現地旅行会社数社を招請し、日本の「Old &
New」の魅力(例:都市と地方の生活文化、現代の日本を感じられる場所、歴史、自然)を視察してもらうとともに、
お寿司作りや着付、温泉の体験など、日本でしか経験できない体験を提供した。(招請ルートは、東京→箱根→
京都→広島→大阪)
京都/富田屋での着付体験 天竜寺裏の竹林にて
【ロシア】
3 月の市場動向トピックス
2017年 3月の訪日ロシア人数は、前年同月比 43.9%増の 7,100人となり、3 月として過去最高を記録。
1月からのビザ発給要件緩和の影響に加え、S7航空の航空運賃の大幅値下げ、及びこれに伴う共同広告の効果
などが増加要因となった。
アエロフロートの子会社であるオーロラ航空が、3月26日からウラジオストク-成田線(週3便)を新規就航したことも、
ビザ緩和との相乗効果をもたらした。
桜シーズンを迎えた 3 月は、欧州やロシアからの航空座席が早々に満席となったほか、日本に最も近いロシア極東
地域において訪日旅行商品の販売が激増。この混雑によりガイド手配が困難であったことなどから、訪日需要の取
りこぼしがあった。4 月以降もゴールデンルートを中心に、更なる訪日需要の伸びが期待される。
3 月の主なプロモーション活動
3月 14日~16日に、ロシア最大の旅行業界向け見本市「モスクワ国際旅行観光見本市 2017(MITT2017)」に日
本ブースを出展し、訪日旅行の魅力を PR した。日本からは 13 団体が共同出展者として参加し、現地パートナー
企業との交流の場として活用した。「MITT」は B to B を専門とする見本市(3 日目は B to C)であり、多くの旅行会
社が日本ブースを訪れ、夏~秋に向けたセールスのため、商談を行っていた。
「MITT2017」におけるビジット・ジャパンブースの様子
【スペイン】
3 月の市場動向トピックス
2017 年 3 月の訪日スペイン人数は、前年同月比 27.6%減の 6,300 人。
2016 年 10 月のイベリア直行便の就航やエアラインとの共同キャンペーンが訪日需要を下支えしたものの、前年は 3
月にあったセマナ・サンタ(イースター休暇)が本年は 4 月に移動した影響が大きく、伸び率は前年を下回った。
オンラインリサーチおよび情報サイト marketingdirecto.com に掲載された「PANGEA The Travel Store」の調査結
果によると、スペイン人旅行者の 63%が「1年中で最も旅行に適しているのは『春』」と回答。(理由:気候 34%、混雑
を避けるため・価格:27%、自然を楽しみたい:19%)また、スペイン人海外旅行者の春の旅行先で最も人気があった
は「日本」で 29%。桜のイメージが人気の理由となった。
3 月の主なプロモーション活動
3月 9日にバレンシアで開催されたCEAV(スペイン旅行業協会)主催の旅行業ワークショップ「Fly Valencia」に参加。
このイベントには地元リテーラーを中心とした約 100社が参加したが、JNTOはカウンターを設置し、これまでアウトリー
チできていなかったリテーラーに対し、旅行先としての日本の認知度向上や観光情報の提供に努めた。なお、CEAV
主催の旅行業ワークショップは 2017 年 5 月にマドリード、10 月にビルバオでも開催、JNTO も出展を予定している。
CEAV・ワークショップの様子 JNTO カウンターの様子
3 月 7 日~21 日に、イベリア航空の Facebook にてファン約 160 万人を対象に日本トリビアキャンペーンを実施し、
旅行先としての日本の認知度の向上及び訪日意欲の喚起を図った。
日本トリビアキャンペーン