重点計画-2008の概要1 「重点計画-2008」について...

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重点計画 重点計画 - - 2008 2008 の概要 の概要 平成20年 平成20年 8月 8月 内閣官房 内閣官房 IT IT 担当室 担当室

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Page 1: 重点計画-2008の概要1 「重点計画-2008」について 「IT新改革戦略」の中から国民生活者の視点の 重視と新たな成長戦略を進める観点から、取組

重点計画重点計画--20082008の概要の概要

平成20年平成20年8月8月

内閣官房内閣官房ITIT担当室担当室

Page 2: 重点計画-2008の概要1 「重点計画-2008」について 「IT新改革戦略」の中から国民生活者の視点の 重視と新たな成長戦略を進める観点から、取組

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「重点計画「重点計画--20082008」について」について

「IT新改革戦略」の中から国民生活者の視点の重視と新たな成長戦略を進める観点から、取組の強化が特に必要な以下の3分野を抽出し、今後の取組の方向性と具体的段取り(工程表)を明確化。

ITIT政策ロードマップ政策ロードマップ(平成(平成2020年年66月月ITIT戦略本部決定)戦略本部決定)

重点計画重点計画--20020088

「年度計画」の策定

2008年度に実施する具体的施策

(1) 国民本位のワンストップ電子行政、医療・社会保障サービスの実現

(2) ITを安心して活用でき、環境に先進的な社会の実現

(3) 「つながり力」発揮による経済成長の実現

IT新改革戦略IT新改革戦略(平成(平成1818年年11月月ITIT戦略本部決定)戦略本部決定)

2010年に「いつでも、どこでも、誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現」という目標に向け、

○ 構造改革による飛躍、○ 利用者・生活者重視、○ 国際貢献・国際競争力強化

という理念の下、15分野において取組を推進。

「「ITIT政策ロードマップ」に関する分野政策ロードマップ」に関する分野

⑪ 世界に誇れる安全で安心な社会

⑫ 世界一安全な道路交通社会

⑬ 生涯を通じた豊かな生活

⑭ ユニバーサルデザイン化されたIT社会

⑮ 課題解決モデルの提供による国際貢献

① 世界一便利で効率的な電子行政

② ITによる医療の構造改革

③ 世界一安心できるIT社会

④ ITを駆使した環境配慮型社会

⑤ 国際競争社会における日本のプレゼンス向上

⑥ IT経営の確立による企業の競争力強化

⑦ 次世代を見据えた人的基盤作り

⑧ 世界に通用する高度IT人材の育成

⑨ ディバイドのないインフラの整備

⑩ 次世代のIT社会の基盤となる研究開発の推進

「IT政策ロードマップ」及び「IT新改革戦略」に掲げられた目標を確実に達成するための政府が迅速かつ重点的に実施すべき具体的施策

(3)

(2)

(1)

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重点計画重点計画--20082008の全体概要の全体概要

●● 登録施策数登録施策数 :: 335656施策施策 (うち、新規登録施策数(うち、新規登録施策数 :: 6677施策)施策)●● うち、IT政策ロードマップ関連施策数うち、IT政策ロードマップ関連施策数 :: 121施策121施策

(1)(5)34研究開発

上記以外の分野

(121)(67)356合 計

(0)(6)75

(13)(8)23インフラ

(情報通信基盤)

(19)(2)23人材基盤及び高度IT人材

(19)(14)30IT経営

(電子商取引を含む)

(27)(6)39日本のプレゼンス向上(国際競争力の強化)

「つながり力」発揮による経済成長の実現

(16)(5)16環 境

(4)(6)43安心できるIT社会

(違法・有害方法対策等)ITを安心して活用でき、環境に先進的な社会の実現

(10)(5)28医 療

(社会保障を含む)

(12)(10)45電子政府国民本位のワンストップ電子行政、医療・社会保障サービスの実現

(IT政策ロードマップ関連施策)

(新規施策数)登録施策数IT新改革戦略

における関連分野IT政策ロードマップの

強化分野

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重点計画重点計画--20082008の概要①の概要① (1.1(1.1 ITによる医療の構造改革)ITによる医療の構造改革)

① 医療分野等の横断的なグランドデザイン

○ 情報化グランドデザインの着実な実行と見直し 等

医療・健康・介護・福祉分野全般にわたり有機的かつ効果的に情報化を推進。

基本的な考え方

健康情報の電子的活用を通じて、①個人が自らの健康情報を管理し、医師等に提示することによる病歴や体質に応じた医療、②異なる医療機関間においても患者の健康情報が分断されない継続性ある医療、③健康情報の分析による根拠に基づいた医療の実現を目指し、そのための国民健康情報基盤の構築。

② 健康情報を活用した高度な予防医療の支援と医療機関による質の高い医療の実現

○ 医薬品の添付文書に記載する病名の標準化の推進医薬品の添付文書に記載されている適応症に関し、2008年度は新規に承認される医薬品の適応症と標準病名マスターとの対応に関する方法及び時期について結論を得る。既存の医薬品についても、上記結論を踏まえ、必要な対応を検討。

2010年度までに個人の健康情報を生涯を通じて把握できる基盤を作り、国民が自らの健康情報を活用し、健康増進や保険者による保健指導の実現を支援。また、電子カルテ等の医療情報システムの普及を推進し、医療の質の向上、医療安全の確保、医療機関間の連携や全国的な健康情報の活用等を促進。

●医療分野の情報化

○ 個人が自ら健康情報を管理し健康管理等に活用するための仕組みの確立 等

③ レセプトの完全オンライン化の実現

○ レセプトの完全オンライン化への円滑な移行の奨励 等

遅くとも2011年度当初までに、レセプトの完全オンライン化により医療保険事務のコストを大幅削減。また、レセプトのデータベース化とその疫学的活用により予防医療等を推進し、国民医療費を適正化。

●国民視点の社会保障サービスに向けた情報利活用環境の実現

④ 医療におけるより効果的なコミュニケーションの実現

○ 遠隔医療における医療機関間の連携強化と診断支援の推進 等

遠隔医療を推進し、地域における医療水準の格差を解消するとともに、地デジ等を活用し、救急時の効果的な患者指導・相談への対応を実現。

① 「社会保障カード(仮称)」の実現

○ 「社会保障カード(仮称)」の実現に向けた検討及び基盤整備・2008年度中を目途に、社会保障カード(仮称)の発行等に係るシステムの基本計画等を検討。その結果を踏まえ、システム開発等に着手、必要な法令整備を実施。

・社会保障カード(仮称)の検討にあたっては、住民基本台帳カード及び公的個人認証サービスの普及に関する検討と一体的に推進。

年金手帳、健康保険証、更には介護保険証としての役割を果たす「社会保障カード(仮称)」を2011年度中を目途に導入することを目指す。

○ 社会保障分野のIT化施策推進のための体制整備各府省で検討されている社会保障分野のIT化に関する各施策や各構想の間の連携を図るための体制を2008年度中に整備。

② 社会保障情報等を入手・管理可能な環境の実現

○ 社会保障情報の情報閲覧環境の構築・社会保障カード(仮称)によるレセプトデータ、特定健診結果情報、年金情報の閲覧については、2008年度に個人への提供体制等のあり方を検討、2011年度目途に情報提供機関の情報提供体制を整備、電子的閲覧可能な環境構築を目指す。・特定健診以外の健診結果、公的年金以外の年金情報については、データ標準化、電子的閲覧等に関して検討、2010年度までに一定の結論を得る。

・その他の社会保障情報については、各種課題を整理した上で、対応方策を検討。

国民が自己の情報を安全、簡便に入手、閲覧及び活用可能な社会保障サービス実現のため、医療機関や保険者等で管理されている情報を希望する国民が自ら入手・管理できる電子私書箱(仮称)を検討、2010年頃のサービス開始を目指す。

○ オンライン上での認証方式や署名検証者の範囲に関する検討社会保障情報を個人がオンラインで安全に閲覧できるよう、オンライン上での認証方式や署名検証者の範囲に関し検討、必要な法令整備やルール策定に取り組む。

○ 「電子私書箱インタフェース(仮称)」の基本設計 等

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要②の概要② (1.2(1.2 ITを駆使した環境配慮型社会)ITを駆使した環境配慮型社会)

① IT機器によるエネルギーの使用量を抑制

○ IT機器自体の省エネに資する研究開発等の推進・情報化社会の進展によりIT機器の消費電力が急増している中で、「グリーンITイニシアティブ」を推進。産官学の連携の下、ITの省エネ技術開発の推進、海外との連携を含めた国内外への普及啓発。・ナノ技術の優れた特性を活かすことで超高速の光/電気インタフェース技術の飛躍的な高機能化・低消費電力化、次世代の情報通信ネットワークの構築のための要素技術の確立。 等

基本的な考え方

温暖化対策と経済成長を両立する低炭素社会の実現に貢献すべく、「ITを活用した環境負荷低減」と「IT機器自体の省エネ」を両輪とする「グリーンIT」に国内外で取り組む。

② ITを活用したエネルギー管理の高度化、物流・交通流の効率化

エネルギー管理の高度化、物流・交通流の効率化等に関するITを活用した環境対策により、社会経済活動の環境負荷を低減。

○ オフィスや家庭におけるITを活用したエネルギー需要最適化マネジメントの推進・民間事業者の導入費用に対して助成を行う等の措置をとることにより、ビル用エネルギー管理システムを普及拡大。2010年度を目途に民生業務部門におけるビル用エネルギー管理システムを活用したエネルギー管理手法を定着化。・センサーネットワーク等を用いた企業・家庭におけるエネルギー消費の「見える化」をはじめとするIT利活用の各種取り組みの促進。 等

④ 電子マニフェストの推進

官民連携して、2010年度までに、電子タグ等の活用も推進しつつ、大規模排出事業者について交付されるマニフェスト(産業廃棄物管理票)の80%(排出事業者全体については50%)を電子化できるようにする。

○ 電子マニフェストの普及促進

○ ITを活用した確実な製品のリサイクル、製品安全等の推進・ 環境リサイクル、製品安全等の課題に対応するため、EDIや電子タグ等を活用し、

企業・業種・業界の壁等を超えた情報共有の仕組みの構築の推進。

・2008年度より、電気・電子産業において関連企業等で共有すべき情報の流通・開示のあり方、電子タグ等やデータベースを利用した製品トレーサビリティ確保のあり方の検討等について、検討・実証等の取組みを実施。等

○ 抜本的省エネ化に通じる革新的技術シーズの発掘

○ ITを活用した廃棄物の国際的なトレーサビリティ向上のためのモデル事業等の実施

⑤ 廃棄物のトレーサビリティ向上にITを活用した資源循環の推進

廃棄物の国際的な移動の円滑化も視野に入れ、ITを活用して廃棄物のトレーサビリティを向上させることにより、適正な資源循環の確保を推進。

ITを活用した環境情報の効率的な収集、体系的な整理・分析・蓄積及び多様な提供を行うことにより、各主体の環境問題への取組をより一層促進。

○ 家庭における環境問題への取組を促す「環境家計簿」の実証・普及

○ IT活用型営農の構築 等

③ ITを活用した環境情報の収集、整理、分析・蓄積及び多様な提供

○ IT環境力の国際展開・国際優位にある我が国のIT環境力により、資金協力、技術協力等を通じて、トップ

ランナー制度等と伴に、エネルギー需要が急増する中国、インド等アジア全体の環境負荷低減に貢献。2008年度はそのあり方について検討。

・2008年度、「グリーンIT国際シンポジウム」、「ICTと気候変動に関するシンポジウム」の開催をきっかけとして、ITを切り口とした環境への取組について世界を先導。

・「ICTと気候変動に関するシンポジウム」を受け、ITU(国際電気通信連合)での、ITを活用したCO2排出削減効果の評価方法等の国際標準化について貢献。

○ 長期的かつ総合的な環境情報の基盤整備

○ 省エネ法に基づくトップランナー制度の運用

○ グリーン物流の推進による物流の効率化

○ 高度道路交通システム(ITS)の推進

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要③の概要③ (1.5(1.5 世界一便利で効率的な電子行政)世界一便利で効率的な電子行政)

① 利便性・サービス向上が実感できる電子行政の実現

○ 行政情報の電子的提供 等

国・地方公共団体の行政手続に関し、オンライン利用を飛躍的に拡大させるため、ワンストップ化やバックオフィス連携等を図り、利便性・サービス向上が実感できる電子行政(電子政府・電子自治体)を実現。

基本的な考え方

オンライン利用率の大幅な向上に向け、電子政府推進の基礎となる認証基盤の改善・普及と併せて、オンライン利用拡大策の抜本的な改善を図るとともに、従来までの発想を大きく転換し、次世代の電子行政サービスの実現に向けた取り組みを従来にないスピード感をもって、抜本的に強化。

② 業務・システム最適化の推進

○ ITを活用した内部管理業務の抜本的効率化・旅費等の行政内部の管理業務について、「ITを活用した内部管理業務の抜本的

効率化に向けたアクションプラン」(平成20年5月30日決定)に基づき、官民合同実務家タスクフォースを編成し、業務改革(BPR)を積極的に推進。

・旅費業務については、概ね半年間(平成20年10月中を目途)で各府省の規程類の標準化、判断基準の統一化を図り、決裁階層の大幅な簡素化等を実施。

・パック商品の確認・チケット手配等出張手配について、運用ルール等を策定し、平成21年度当初から各府省において逐次アウトソーシングを実施。

・旅費業務以外の内部管理業務についても、当該タスクフォースにおいて、平成20年度内に具体的な標準化、運用ルール等を検討、業務の徹底した見直しを推進。

・旅費業務を含めた内部管理業務・システムについて、アクションプランを踏まえて、最適化計画を改定し、2年以内に各府省共通のシステム化を目指し、ITを活用した抜本的な効率化を実現。

政府全体の業務・システム最適化を早期かつ的確に推進し、効率的な電子政府を実現。また、地方公共団体において同様の取組を推進。

○ 引越に関する民間手続のワンストップ化の推進民間分野の引越手続について、サービス対象事業者や対象地域拡大を図るための課題の抽出・分析・解決策の整理、行政側の引越手続との連携を検討し、2009年度までに実用化に向けた実証実験を実施。

○ 電子政府・電子自治体への取組強化に向けた基本的枠組みの整備・行政事務の電子的処理を原則化し、行政手続のオンライン利用を飛躍的に拡大し、

次世代ワンストップ電子政府実現に資する基盤整備のため、行政手続オンライン化法の全面改正により、電子政府を強力に推進するための新たな通則法を整備。

・我が国全体として電子政府を総合的に推進する「司令塔」機能も併せて強化。・内閣官房と総務省が協力して必要な法案(電子行政推進法(仮称))を準備し、2009年の通常国会への提出を目指す。

○ 住民基本台帳カードの普及に向けた支援・市区町村に対し、住基カードの多目的利用に係る経費の財政措置やICカード標準システムの無償提供等をすることにより、住基カードの多目的利用を推進。

・2008年度より3年間、住基カードの交付手数料を無料化する市町村に対し、新たな財政措置を行うことで、交付手数料の無料化を推進し、住基カードの普及を推進。

・引越しても住基カードが失効しない仕組みについて検討。・その普及に関しては、社会保障カード(仮称)の議論と一体的に検討。

○ 地方公共団体におけるASP・SaaSの利用促進・地方公共団体がASP・SaaSサービスを利用するための具体的方策等を提示。・ASP・SaaS利用者によるサービスの比較・評価・選択を支援するため、民間団体が

運営する「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の普及により、地方公共団体のASP・SaaSの利用を促進。

・公共サービスへの導入にあたり求められる情報セキュリティ対策の在り方を検討。

○ 独立行政法人等の業務・システム最適化 等

③ 電子行政推進体制の充実・強化

○ 内部人材育成のための人材育成プログラムの実施 等

各府省における情報システム調達・評価等に係る体制を整備するとともに、IT戦略本部に政府全体の情報システムに対する評価体制を整備し、PDCAサイクルによる不断の改善を実施。また、地方公共団体においても同様の体制整備を促進。

④ システムの信頼性・安全性の確保、セキュリティ高度化

国・地方公共団体のシステムについて、利用者利便性の向上に配慮しつつ、信頼性・安全性の確保、セキュリティ高度化を図るとともに、我が国の電子行政化を通じ、先端技術の育成、普及を推進。

○ 電子政府・電子自治体システムのIPv6対応化 等

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要④の概要④ (1.6(1.6 IT経営の確立による企業の競争力強化)IT経営の確立による企業の競争力強化)

基本的な考え方

ITが有する「つながり力」を活用し、我が国産業全体の生産性向上や地域活性化を目指すとともに、中小企業やサービス業について、ITを積極的に利用・活用するために必要な促進施策を実施し、支援。また、電子商取引における汎用的な共通基盤整備等を推進し、我が国の電子商取引の実施率を高め、企業の生産性向上や競争力強化を目指す。

① ITの活用による世界最高水準の企業経営の実現

2010年度までに、企業の基幹業務にITを活用する中規模中小企業(年間売上高5億~20億円を想定)の割合を60%以上とし、また、中小企業の取引先のうち電子商取引を実施する企業の割合を50%以上とする。

○ 地理空間情報を活用した新産業・新サービスの創出・地理空間情報の位置の基準となる基盤地図情報等を産業界が利活用するために必要な基盤整備や制度、国際標準化等に関する検討を2008年度に行い、地理空間情報を活用した新産業・新サービスの創出に必要な事項を整理。

・2009年度以降、2008年度に検討した必要事項に係る実証実験等を通じて、地理空間情報の産業界における利活用を促進。

○ 新現役の有する技術・ノウハウ等の有効活用新現役(大企業等の退職者及び近く退職を控える層)の有する技術・ノウハウ等を、中小企業や地域に活かすとともに、技術の海外流出防止のため、新現役人材のニーズ・シーズの発掘、新現役人材と中小企業間のマッチングの展開体制を整備。

○ 「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の普及等企業がASP・SaaSを利用するに当たり、サービスの比較・評価・選択を容易にするため、「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」に基づき民間団体が運営するASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度の普及・活用を図る。

○ SaaS基盤システムの活用による経営革新の支援・SaaSを活用し、中小・小規模企業でも安価、容易にITを活用した業務効率化を行

えるよう基盤となるシステムを開発。・SaaS利用に当たり、適切な取引関係確保のため、サービス利用者と提供者が合

意すべきサービスレベルに関する指針(SaaS向けSLAガイドライン)の普及を図る。

○ IT投資効率性向上のための共通基盤開発・標準化の推進 等

② 電子商取引における汎用的な共通基盤の構築・利用

企業が電子商取引に共通して利用できる国際的にも調和した汎用的な共通基盤(例えば、EDIプラットファーム)を構築し、2010年度までに、電子商取引を実施する企業のうち汎用的な共通基盤を利用する企業の割合を60%以上とする。

○ 企業コードの相互運用性確保企業間の電子商取引等に利用されている企業コードは、業界や用途などに応じて異なるコード体系となっていることから、既存の企業コードの相互運用性を高め、より柔軟な活用を可能とするために統合型企業コード検索システムを構築。

○ 電話番号等を基盤とした「企業ディレクトリ」の整備・官民により様々なコードが企業に振られている現状を踏まえ、電話番号等を基盤

に、業種・業界横断で利用可能な企業台帳(企業ディレクトリ)の整備を実証し、企業システム間の連携を促進。

・電子取引・電子申請等でシングル・サイン・オンによりID・パスワード管理のコスト削減を図る。

○ 地理空間を識別するコード体系の環境整備・利用者のニーズに応じた場所コードの構築を推進。・PI(Place Identifier)の標準化により、地理空間情報を記述する各種空間識別コード

間の相互運用性を確保。

○ 中小企業の基幹業務とEDIシステムの連携等の支援中小企業の社内基幹業務システムとEDIシステムとの連携を図るためのシステム構築等、中小企業の生産性向上に資するビジネスモデルを実現するためのシステム構築プロジェクトに対し、必要な経費の支援を実施。

○ 建築業におけるEDIの普及促進建設業における生産性の向上や契約の透明性の向上に資するEDIの更なる普及を図るため、CI-NET(Construction Industry NET work)によるEDI体験の環境を構築して実証実験を行い、CI-NETを利用したEDIの普及促進を図る 。

○ 経済社会インフラとしての電子商取引・電子タグ基盤の整備 等

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要⑤の概要⑤ (2.2(2.2 デジタル・ディバイドのないインフラの整備)デジタル・ディバイドのないインフラの整備)

① ブロードバンド・ゼロ地域の解消

2010年度までに光ファイバ等の整備を推進し、ブロードバンド・ゼロ地域を解消。

基本的な考え方

国内外のIT企業に対して魅力のある、有線系及び無線系で構築される高信頼で、コストパフォーマンスの高い世界最先端の情報通信基盤を確立。この基盤を活用し、2015年度までに、国内企業はもとより、海外のIT企業を日本に誘致し、世界に先駆けて新たなサービスや製品の開発及び革新的なユビキタス技術等を生み出すことのできる世界のIT拠点の実現を目指す。あわせて世界最高水準の情報通信基盤の戦略的活用により既存産業の変革・新事業領域の創出も図る。

○ 高速・超高速ブロードバンドの整備促進・2010年度までにブロードバンド・ゼロ地域を解消する観点から、民主導を原則に、光ファイバ等の整備を行う事業者に対し、利子助成等の整備促進措置を講ずる。

・条件不利地域等では、整備支援施策の拡充等所要の措置を講じるとともに、地域ニーズや実情に応じた適切な技術を活用し、ブロードバンド環境整備を図る。

④ 安全なユビキタス端末や電子タグ等の高度な利用・活用等の実現

○ インターネットのIPv6対応化インターネット利用者の急増によるIPv4アドレス枯渇後も全ての国民にユビキタス環境を提供可能とするため、2010年末までに、官民一体となった取組によりインターネット及びインターネット上のサービスのIPv6 対応化を実施。

2010年度までに、ユビキタス端末等における瞬時に安全かつ確実に認証を行う技術や相手に応じて適切な情報のみを提供可能とするプライバシー保護技術を実現し、また、電子タグ等を100億個クラスまで同時利用が可能なネットワークを構築し、業界や国をまたがった多様な分野における利活用を実現。

○ 「サイバー特区」の導入「ICT成長力強化プラン」を踏まえ、我が国の幅広い産業・組織とITの融合を促進するため、サイバー上に実名参加によるクローズドのコミュニティを構築し、その中に限定したインセンティブ付与やサービス試験等が可能な仕組みを構築 。

○ 地域公共ネットワークの整備及び全国的な接続の推進、民間開放の推進・学校、図書館、公民館、市役所等を高速・超高速で接続する地域公共ネットワークの全国的普及について、2010 年度までの実現を目指し、地方公共団体等を支援。

・地域公共ネットワークの民間事業者への開放を促進し、住民アクセス網の確保に向けた市町村の取り組みを支援

② 超高速移動通信システムの実現

2010年度までに現在の100倍のデータ伝送速度を持つ移動通信システムを実現。

○第4世代移動通信システムの実現及び無線系情報通信基盤構築の推進・現在の100倍のデータ転送速度を持つ第4世代移動通信システムについて、要素技術の研究開発・実証実験、他システムとの周波数共用の技術試験を実施

・使用周波数帯の決定、具体的な無線通信方式の検討等、国際電気通信連合(ITU)の国際標準化活動に積極的に寄与し、2011 年度までに実現。

○ ふるさとケータイ事業・地域ニーズに合致したモバイルビジネス創出の観点から、「モバイルビジネス活性

化プラン」に基づいて、自らネットワーク設備を持たない「ふるさとケータイ事業」の創出を促進。

・MVNO事業化ガイドラインを改定。MNOの卸電気通信役務に関する標準プランの策定及びMVNOに対する一元的な窓口の明確化・公表を促進。

③ 地上デジタルテレビ放送への全面移行

2011年7月までに、通信と放送のハーモナイゼーション等を進め、地上デジタルテレビ放送への全面移行を実現。

○ 地上デジタルテレビ放送への円滑な移行完了の実現2011年の完全移行に向け、「デジタル放送への移行完了のためのアクションプラン2008」を策定。本アクションプランに基づき、国民視聴者に対する周知広報の充実、放送基盤の整備、学校など公共施設のデジタル化等の取組みを推進。

○ ITを活用した新たな商業空間(e空間)の創出ITによる空間の高付加価値化(e空間)の実現に向け、必要となるコンセプト及び技術の選定を行い、2008年度にe空間のモデルとなるような先導的プロジェクトを実施。その結果をもとに、2011年度までには、実証プロジェクトを全国に展開。

○ 電子タグの高度利活用及び普及に向けた環境の整備 等

○ 電気通信事業分野における競争評価の実施 等

○ 携帯電話の利用可能地域拡大の加速 等

○ 通信・放送分野の改革の推進 等

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要⑥の概要⑥ (2.3(2.3 世界一安心できるIT社会)世界一安心できるIT社会)

① 政府機関・地方公共団体における情報セキュリティ対策の徹底

2009年度初めまでに、全ての政府機関において、「政府機関統一基準」が求める水準の対策を実施。また、地方公共団体においても情報セキュリティ対策を強化。

基本的な考え方

インターネット上の違法・有害情報への対策については、関係府省の連携のさらなる強化を図り、政府が一体となった総合的な違法・有害情報対策を推進することにより、国民が安心してITの利便性を享受でき世界の模範となる環境を実現。

⑥ 世界の模範となるインターネット利用環境の実現

○ (政府一体となった総合的な違法・有害情報対策推進に係る)関係府省の連携強化2008年度早期に、関係府省の局長級で構成する新IT安心会議(仮称)を設置(必要に応じIT担当大臣、関係閣僚も出席)し、関係府省の連携を一層強化。

インターネット上から違法情報を減少させ、また有害情報が青少年に届かない社会を構築すること等により、世界の模範となるインターネット利用環境を実現。

○ 世界の模範となる対策の推進各方面の議論や有識者の意見も踏まえ、政府一体としてさらに一段実効性が高く、かつ、世界の模範となる対策のできるだけ速やかにとりまとめる。

○ 政府機関統一基準とそれに基づく評価・勧告によるPDCAサイクルの構築と定着 等

○ コンテンツの分類・格付け・認定に関する取組みの支援業界団体策定のコンテンツ選択の分類・格付け基準について、インターネットサイトの多様化等を踏まえた見直し及び必要な改善、新規策定に向けた検討を支援。

○ 迷惑メールに関する対策の推進改正特定電子メール法及び改正特定商取引法の着実な実施のために必要な体制の整備や、業務の高度化等に向けた検討を行い、所要の措置を講じる。

○ 出会い系サイト事業者による利用者の年齢確認方法の改善 等

② 重要インフラにおける情報セキュリティ対策の徹底

2009年度初めまでに、重要インフラにおけるIT障害の発生を限りなくゼロにする。

○ 重要インフラにおける情報セキュリティ確保に係る「安全基準等」の整備 等

③ 企業における情報セキュリティ対策の実施

2009年度初めまでに、企業における情報セキュリティ対策の実施状況を世界トップクラスの水準にする。

○ 企業の情報セキュリティ対策が市場評価に繋がる環境の整備 等

④ 個人におけるIT利用不安の解消

2009年度初めまでに、「IT利用に不安を感じる」とする個人を限りなくゼロにする。

○ 情報セキュリティ教育の強化・推進 等

⑤ サイバー犯罪の撲滅を含む横断的な情報セキュリティ基盤の形成等

サイバー犯罪取締りの徹底等により、サイバー犯罪撲滅を目指すほか、上記①から④までの目標達成のため、横断的な情報セキュリティ基盤の形成を図る。また、政策の推進体制・他の機関等との連携・持続的改善構造の構築を推進。

○ 情報セキュリティ技術戦略の推進 等

⑦ 情報モラル教育の推進

国民がインターネット上の違法・有害情報などネットワークの不適正な利用に対し適切に対処できるようにする。

○ e-ネットキャラバンの実施○ 保護者等に対するネットリテラシー教育の強化 等

○ 違法・有害情報に対する国民の意識の醸成「青少年を有害情報環境から守るための国民運動」の浸透と拡大を図り、セミナー等の啓発活動や表彰等の取組を継続的に実施・支援し、意識の醸成を図る。

○ 青少年を取り巻く有害環境対策の推進有害情報に関する意識向上のための映像資料の作成、携帯電話の利用に関する留意点を盛り込んだリーフレットや「家庭教育手帳」の作成・配布等により、一層の広報啓発活動の普及を図る。

ロードマップ関連施策

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(2.4(2.4 次世代を見据えた人的基盤作り)次世代を見据えた人的基盤作り)

① 学校におけるIT基盤の整備

○ IT環境(インフラ)の整備・2010年度までに、概ね全ての小中高等学校等が、光ファイバ等による超高速イン

ターネットに常時接続できるようにする。

・2010年度までに、教育用PC1台あたり児童、生徒3.6人の割合を達成するとともに、プロジェクタ等の周辺機器の整備を促進。

教員一人に一台のコンピュータ及びネットワーク環境の整備並びにIT基盤のサポート体制の整備等を通じ、学校のIT化を推進。

基本的な考え方

・ハード面の整備について必要な支援策等を講じていくとともに、ソフト面でも、児童生徒が魅力を感じ、理解が高まる効果的なコンテンツ開発や教員のIT活用指導力の向上等を促進し、ハード整備とソフト整備の相互作用による学校のIT化により、子供たちの情報活用能力の向上を実現

② 教員のIT活用指導力の向上

教員のIT活用指導力の評価等により教員のIT活用能力を向上。

○ 教員のIT活用指導力の向上「教員のICT活用指導力の基準(チェックリスト)」の活用等により、概ね全ての公立学校教員がITを活用して指導することができるための取組みを推進。

③ 児童生徒の学力向上のための学習コンテンツの充実

○ 教育情報ナショナルセンター機能の充実教育情報ナショナルセンターの提供情報について、システムの操作性の向上等を図るとともに、利用者ニーズの把握に努め、教育委員会や教員への普及を促進。

自ら学ぶ意欲に応えるような、ITを活用した学習機会を提供。

④ 児童生徒の情報活用能力の向上

○ 新しい学習指導要領改訂の実施に向けた取組み新しい学習指導要領に基づく情報教育の円滑な実施のため、2008年度に効果的な指導のための手引書等について検討、策定。

教科指導におけるITの活用、小学校における情報モラル教育等を通じ、児童生徒の情報モラルを含む情報活用能力を向上。

重点計画重点計画--20082008の概要⑦の概要⑦

○ 学校のITサポート体制の強化2008年度に学校における教育の情報化を進める取組みについての実践的なモデル事業等を実施し、学校のITサポート体制の早期の整備を促進。

○ 教員のIT活用環境の整備2010年度までに、小中高等学校等の全ての教員に対しコンピュータを配備できるようにし、校務の情報化を促進。

○ 公共ネットワークを活用した教育アプリケーションの展開 等

○ 理科教材開発・活用支援

○ 先進的かつ効果的な教育に関する実践研究

ロードマップ関連施策

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(2.5(2.5 世界に通用する高度IT人材の育成)世界に通用する高度IT人材の育成)

基本的な考え方

産業界、初等中等教育、大学等において、総合的・集中的な取組を行い、海外の人材活用とのバランスも兼ね備えた高度IT人材の育成・活用の好循環プロセスを産学官で確立することを目指す。

重点計画重点計画--20082008の概要⑧の概要⑧

① 高度IT人材の育成に向けた総合的な取組み

○ 高度IT人材を安定的・継続的に育成・輩出するための仕組みの構築 等総務省の研究会報告書(2008年5月)等、ナショナルセンター構想における機能に係る検討も踏まえ、産業界のニーズに対応したIT分野の優秀な人材を安定的・継続的に育成し輩出するための仕組みを産学官一体となって構築することを目指す。

プロジェクトマネージャー、ITアーキテクト、ITコーディネータ等の高度IT人材の育成を促進し、産業界における高度IT人材の需給のミスマッチを解消。

○ 世界に通用する高度IT人材育成拠点の形成・企業等において先導的役割を担うソフトウェア技術者等を育成するための各拠点への支援を2008年度以降も引き続き実施。

・各拠点での多様な教育プログラムの開発・実施を通じて得られた成果について、より効果的・効率的な普及展開及び教材等を更に洗練するための事業を推進。

○ 産学人材育成パートナーシップを活用したIT人材育成の総合的枠組みの構築IT社会で求められる人材像の共有や必要なキャリア開発計画の提示、専門家コミュニティの形成、高度IT利用人材の育成方策、優れた人材が活躍できる環境整備、標準カリキュラムの策定・普及などの検討を行い、様々な仕組みや機会を整備・提供。

② インターネット等を用いた遠隔教育の促進

インターネット等を用いた遠隔教育を行う学部・研究科の割合を2倍以上にすることを目指し、大学におけるインターネットを用いた遠隔教育等の推進により、国内外の大学や企業との連携、社会人の受け入れを促進。

○ 大学等におけるインターネット等を用いた遠隔教育の推進・大学等でのe-Learning及びIT活用教育の優れた取組を2008年度も継続して支援。・(独)メディア教育開発センターによる大学等のIT活用教育の支援・推進事業を展開。

○ 高度IT人材育成支援プラットフォームの基盤技術開発e-ラーニング機能やe-ラーニングシステムを活用するための支援機能を有する高度IT人材育成支援プラットフォームの基盤技術を2008年度までに開発し、実証実験を実施。

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要⑨の概要⑨ (2.6(2.6 研究開発の推進)研究開発の推進)

① 革新的なIT技術による産業競争力の維持・向上

国力の源泉を生み出すための投資としてIT技術の研究開発を促進。

基本的な考え方

我が国がリードする分野における研究開発や、超高速計算機システム等の広範な分野の研究開発の基盤となるITの研究開発を推進するとともに、総合科学技術会議との連携の下、中長期的な視点に立脚したIT分野の研究開発を戦略的、重点的に推進。また、研究体制・評価制度の整備、研究成果の活用促進等を通じ競争的で技術革新を絶えず生み出す研究開発環境を構築することに取り組む。

○ デバイスの研究開発立体半導体デバイス、回路アーキテクチャ、次世代低消費電力半導体基板技術、パワーエレクトロニクスインバータ基盤技術、半導体アプリケーションチップの研究開発の実施

③ すべての国民がITの恩恵を実感できる社会の実現

ITが社会に広く浸透していく状況を踏まえ、今後必要とされていく先端的情報通信技術の開発に対する投資を積極的に実施。

○ 災害時にも利用可能な地上/衛星共用携帯電話システムの研究開発2015年度までに、災害時でも全国どこからでも確実な通信を確保するため、広く普及する携帯電話端末から携帯電話網と衛星通信網のどちらでも通信可能とする移動体衛星通信技術を確立。

○ 携帯電話や無線LAN等が1端末となる基盤技術等の研究開発・標準化2010年までに、地域におけるIT利活用を一層促進するため、1つの端末で携帯電話や無線LAN等を連携させて利用可能となる携帯ネットワーク及び端末の共通基盤技術等の研究開発・標準化を推進。

○ フォトニックネットワーク技術に関する研究開発2010年までに、100Tbps級光ルータ、光RAM実現のための要素技術等、光のままで伝送するオール光ネットワーク実現につながる基盤技術を確立し、2015年までの実証を目指す。

② 継続的イノベーションを具現化するための研究開発基盤の実現

IT及びその他の分野の研究開発において、持続的なイノベーションを具現化する基盤として、ITが積極的に活用されるような環境の実現。

○ システム統合・連携ソフトウェアの研究開発2011年度までに、様々なコンピュータ等の間において、アプリケーションプログラムを書き換えることなく円滑な移行を可能とするシステムソフトウェア、及びデータの共有や計算資源の効率的活用を可能とするグリッドソフトウェアを開発。

○ 戦略的情報通信研究開発(SCOPE)の推進・ユビキタスネット社会の実現に資する独創性・新規性に富む研究開発課題を競争

的資金により実施。特に、地域の大学、中小企業等の研究者が提案する研究開発課題を重点化して推進。

・地域での情報通信技術の振興を図るため、地域内の産学官が連携して、地域にふさわしい情報通信技術の研究開発課題、活用方策、ビジネスモデル等を検討。

○ ライフサイエンス分野の研究開発におけるITの活用 等

○ 革新的な仮想化技術(セキュア・プラットフォーム)の研究開発2009年度までに、異なる情報システムを一つのサーバ上に統合するだけではなく、これまで情報システムごとに別々に設定していた情報アクセス権限を統合し集中管理する機構を導入した革新的な仮想化技術(セキュア・プラットフォーム)を開発

○ ネットワーク・ヒューマン・インタフェースの総合的な研究開発

○ 次世代ロボットの実用化 等

○ 新世代ネットワーク基盤技術に関する研究開発 等

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要⑩の概要⑩ (3.1(3.1 日本のプレゼンスの向上)日本のプレゼンスの向上)

① 国際市場における我が国の製品・サービスの競争力を強化する。

ブロードバンドやモバイルインターネット等世界最高水準のIT環境と最先端の市場を活用し、国際市場を視野においた新たな技術・サービス創出のための国際的な共同研究等を推進。また、ソフトウェアの信頼性・生産性の向上のため、産学官連携の下、研究開発の促進及び品質評価の機能強化を図るとともに、映像検索、情報解析等の次世代の知的情報アクセスに関する技術を強化 。

基本的な考え方

我が国IT製品、サービスの中でも特に我が国が強みを有する分野に集中的な投資を行い、国際競争力を維持・強化することで、ガラパゴス化の解消を図り、国際競争社会における日本のプレゼンスを向上させる 。

○ ソフトウェア開発力の世界への発信情報システム・ソフトウェアの信頼性向上に向けた我が国の取組を積極的に発信。また、組込みシステムにおける共通基盤的なソフトウェアや開発環境等の取組の成果について、国際標準化も視野に入れつつ世界に発信。

③ 我が国からの情報発信力を強化する。

○ 「デジタル文明開化プロジェクト」の推進国立国会図書館、国立公文書館、他府省庁、地方公共団体、図書館・博物館・美術館、大学等との連携を図り、産学官を挙げてデジタル化を推進、日本中の知的財産を総デジタル化してつなぐ「デジタル文明開化プロジェクト」を実施。

我が国の誇る国宝、重要文化財をはじめとする文化遺産のデジタル化や、世界市場を意識した魅力的なコンテンツの創造を戦略的に推進し、インターネット等を通じ、日本の魅力を世界に発信。

○ 「ユビキタス特区」の推進 等

○ 文化遺産オンライン構想の推進 等

○ デジタル融合による創造的産業の創出及びそのための基盤整備デジタル融合による創造的産業の創出に向け、先導プロジェクトを拡充又は新たに推進し、これらを統合する大きな産業の枠組み(ITによるニューフロンティア)の組織化を推進。また、創造的産業の創出に不可欠な基盤整備を行う 。

② 日本初の技術標準を獲得する。

○ 我が国の国際標準化活動の強化 等

我が国が世界に先駆けて開発した技術分野について、国際標準化を先導するため、産学官連携の下、IEC、ISO、ITU等の国際標準化機関における活動等を実施するとともに、国際的な産業界の連携強化・交流促進を図る。

○ ネット対応テレビを活用した新しいサービスやコンテンツの創出現在すでに発売されているネット対応テレビを使って、特定の地域や特定のユーザ等をターゲットにした新しいサービスの提供やコンテンツ配信等を実験的に行うとともに、誰もが参入しやすい市場を構築するための標準化等を検討。

○ 多様なネットワーク環境におけるIPTV伝送技術の実証容量や品質など、様々な条件において多様なネットワーク環境において、地上デジタル放送のIP再送信も含めたIPTVサービスを実現するための映像配信技術の確立を目指し、送信側、伝送路、受信端末に必要な機能・技術に関する検証を実施。

④ 我が国を経由するIT通信路を確保する。

○ 超高速インターネット衛星の研究開発

世界のネットワーク環境整備の主要な一翼を担い、世界の情報ハブの1つとしてアジアにおける安定した通信路を確保するためのネットワーク整備に努める。

⑤ 観光分野におけるITを活用した観光情報の発信を強化する。

地域の観光・経済の活性化を図るとともに、我が国の有する豊かな文化を始めとする様々な魅力の世界への発信や国際相互理解の増進を強力に推進。

○ ビジット・ジャパン・アップグレード・プロジェクトの推進2010年までに訪日外国人旅行者数を1,000万人にするとの目標に向け、訪日旅行者の満足度を高め、リピーター化を促進すべく、ウェブサイト等を通じた我が国の魅力の一層の理解の促進等に取り組む。

ロードマップ関連施策

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重点計画重点計画--20082008の概要⑪の概要⑪ (1.3(1.3 世界に誇れる安全で安心な社会)世界に誇れる安全で安心な社会)

① 災害等による被害の減少

甚大な被害が予想され国民に不安をもたらしている地震・津波については、ITを活用して国民が被害を回避すること等により、東海地震、東南海・南海地震による被害想定を2014年度までに半減することに寄与。また、ITを活用し治安を向上。

基本的な考え方

日常生活と密接な関係にあり、国民の関心が高い防災、治安、食の分野において、ITを最大限利用・活用することにより、すべての国民が安心して暮らせる安全な社会を構築。

○ 総合的なシステムとしての防災情報基盤の整備の推進災害対策にあたり組織横断的な情報共有を可能とする防災情報共有プラットフォームの機能拡張を行うとともに、地方公共団体間で共通して利用可能な防災アプリケーションの標準仕様等を2008年度に定め、2010年までに都道府県、市町村へ展開。

② 主要食品の生産流通履歴情報の充実

2010年度までに消費者ニーズの高い国内の主要な生鮮食品等について、多くの国民が生産流通履歴情報をインターネット等で確認、選択可能とする。

○ 豊かで安心な食生活を実現するための普及啓発豊かで安心な食生活を実現するため、食の安全確保のための様々な取組や生産者・食品企業の法令遵守、消費者と生産者の顔が見える関係作り等の普及啓発を引き続き実施。

○ 災害時等における重要な業務の継続能力の向上 等

○ 防災・治安情報基盤の高度化・堅牢化等(ヘリコプターテレビシステム)消防防災活動に必要な被災現場や海上での災害、テロ等の現場映像をリアルタイムに入手できるヘリコプターテレビシステムの導入・拡充検討及び導入支援。

○ 犯罪の生じにくい社会の実現(子どもの安全に関する情報の効果的な共有・提供)ITを活用して子どもの安全に関する情報を学校・保護者等の関係者間で効果的に共有できるような取組をモデル地域において推進。

○ 犯罪検挙のための基盤強化(重要犯罪を早期に検挙するための情報の総合分析支援の推進)犯罪統計、犯罪手口等の情報を地図上に表示し、他の様々な情報と組み合わせる等して、犯罪発生場所、時間帯、被疑者の特徴等を分析し、よう撃捜査等を支援する情報分析支援システムを2008年度末までに整備。

○ 市町村単位の気象警報及び突風等の予測情報の提供市町村長が適切な避難勧告等を発令するために必要な気象警報について、2010年度の出水期からの市町村単位の警報発表に向け、2008年度は予報作業支援システムの整備及び予測技術の開発を実施。

○ 流通JAS規格の制定

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重点計画重点計画--20082008の概要⑫の概要⑫ (1.4(1.4 世界一安全な道路交通社会)世界一安全な道路交通社会)

① 安全運転支援システムの実用化

交通事故を未然に防ぐ「インフラ協調による安全運転支援システム」を2010年から順次実用化し、交通事故死傷者数・交通事故件数を削減。

基本的な考え方

ドライバーの認知や判断等の能力を補い、不注意によるミス防止可能とする、インフラ協調による安全運転支援システムの実用化により、世界一安全な道路交通社会の実現を目指し、また、事故が発生した際の被害を最小限にとどめるため、緊急通報のシステムや緊急車両の現場急行支援システム等の普及を推進。

② 交通事故被害者の迅速な救助

交通事故の覚知から負傷者の医療機関等収容までの所要時間を短縮。

○ 安全運転支援システムの実用化に向けた総合的な取組みの推進

・安全運転支援システムの2010年度からの実用化に向けた社会実験として、2008年度に、事故削減効果と受容性の検証を目的とした「大規模実証実験」を実施。

・大規模実証実験は、2007年度からの各地域の取組みを拡充した地域実証実験と、各地域の実験で構築したシステムを1つの地域に集めた合同実証実験を構成。

・国民における安全運転支援システムの認知度を高め、2010年度の実用化以降の普及に向けた意識の醸成を図るため、積極的な周知活動を実施。

○ 安全運転支援システムに関する技術開発の推進検知技術、歩行者と車の通信技術やヒューマン・マシン・インターフェース技術等の技術開発を行う。

○ ITS技術の国際標準化の推進ISOおよびITUにおいて、安全運転支援システムのための情報通信技術等の標準化やインターネットITS、狭域通信(DSRC)システム等の国際標準化を推進。

○ 交通事故発生時の位置情報共有システムの整備携帯電話、IP電話等からの110番、119番通報の発信地位置を各警察本部、消防本部等において把握可能にするシステムの導入促進。

○ 交通事故発生時における即応体制の整備緊急車両に優先信号制御を行う現場急行支援システム(FAST)について、その効果を検証しつつ、主要都市への普及を促進。

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重点計画重点計画--20082008の概要⑬の概要⑬ (1.7(1.7 生涯を通じた豊かな生活)生涯を通じた豊かな生活)

① 多くの労働者がその能力を如何なく発揮し活躍できる環境の構築のため、2010年までにテレワーカーが就業者人口の2割を達成することを目指す。

基本的な考え方

ITの適切な活用により、高齢者、障害者、介護者、育児期の親、若年無業者等全ての人が働きたいときに働ける環境や学びたいときに学べる環境の整備により社会参加を促進。

○ テレワーク普及のための実証実験中小企業等へのテレワーク普及を推進するため、2008年度においてもテレワーク試行体験プロジェクト及びテレワークシステムモデル実験を実施。

○ 導入サポート・相談体制の充実・専門的知見を有する団体に委託し、テレワーク実施相談業務をきめ細やかに実施。

・顧客への満足度調査や追跡調査により、窓口業務の改善すべき点、施策の効果等

について分析し、適宜必要な見直しを実施。

○ 国家公務員テレワークの推進(全府省による実施)・2008年度中に全府省でテレワーカーの具体的目標値を定め、本格導入を目指す。

・既にテレワークの本格導入を開始している府省などに蓄積されたノウハウや有効なテレワークシステムなどについて、「テレワーク推進に関する関係省庁連絡会議」の下、全府省で一層の情報共有化を図り、円滑な導入を推進。

③ 地域で支える福祉・介護・育児の基盤整備と少子高齢社会を支える新たな技術の開発

○ 福祉・介護サービス関係者及びサービス利用者が共に利用できる安全な情報ネットワーク基盤の整備ITを活用した効果的で効率的な福祉・介護サービスを実現する安全なネットワーク基盤の整備に向け、インターネット等のオープンなネットワークを利用した介護報酬の請求について、具体的な実現方策を含め、2008年度中に結論を得る。

○ 福祉・介護サービスにおける手続きや業務記録の電子化・障害者自立支援給付支払い等システムの運用の中で収集されたデータを活用した

分析を行うための仕組みを2008年度までに構築。

・介護や介護予防に関し告示等で示しているサービス計画書・実施記録等の帳票について、データ交換を促進するため、標準データ形式等の検討を引き続き行い、2008年度中に普及方策を含め結論を得る。

・福祉・介護における業務の効率化、サービスの質の向上・地域差解消のためのIT活用方策及びサービス提供記録の電子的作成・管理の方策について、2009年度中に一定の結論を得る。

○ 介護予防、要介護状態の悪化防止のための介護保険情報の積極的な活用・介護給付適正化システムの機能拡張を行い2008年度から運用を開始するととも

に、保険者へ運用方法を周知。

・全国的規模で分析するための方策検討をさらに進め、2008年度から給付実績に基づく全国平均値等のデータを保険者及び都道府県へ提供。

○ 女性の再チャレンジ支援ポータルサイトの活用促進 等

② ブロードバンド環境や地上デジタル放送を活用し、2010年度までにITを活用した生涯学習の受講者を倍増

○ 技術者継続的能力開発・我が国の技術者が科学技術の基礎知識と失敗知識を幅広く習得することを支援・その継続的な能力開発促進のため、2011年度までに、(独)科学技術振興機構の提

供する科学技術分野に関するインターネット自習教材及び失敗事例を収録したデータベースについて、それぞれ100万件/年、400万件/件の利用を目指す。

○ 図書館の情報化の促進 等

○ 少子高齢社会を支える新たな技術の開発(実用的なロボット技術の開発 等

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重点計画重点計画--20082008の概要⑭の概要⑭ (2.1(2.1 ユニバーサルデザイン化されたユニバーサルデザイン化されたITIT社会)社会)

① 情報アクセス・コミュニケーションのユニバーサル化の実現

2010年度までに、高齢者・障害者・外国人を含む誰もが身体的制約、知識、言語の壁を超えて、安心して生活できるように、平等な情報へのアクセス、自由自在な意思疎通を実現。

基本的な考え方

ITの利活用により、年齢・性別・身体的状況・言語等を問わず、多様な人々が安心して生活できるユニバーサルデザイン化による社会の改革を推進。また、IT機器及びサービスの開発においてもユニバーサルデザイン化を進めるため、産学官が協力して、必要な環境整備、技術開発を推進。

② 移動のユニバーサル化の実現

2010年度までに、高齢者・障害者・外国人を含む誰もが身体的制約、知識、言語の壁を超えて、安心して生活できるように、移動のユニバーサル化(自律的で円滑な移動)を実現。

○ 自立移動支援システムの開発・普及・2010年度までにユビキタス技術を活用し、身体的状況、年齢、言語等を問わず、

「いつでも、どこでも、誰でも」移動等に関する情報を入手可能とする自立移動支援システムを確立。

・2008年度は官と民との役割分担のもと自立移動支援システムの定常的サービス提供に向けた実証実験を実施。

○ ユニバーサルインタフェース技術等の研究開発・ユーザの状況、嗜好等に適応した多様なサービス提供の実現のため、2008年度ま

でに様々なタイプのロボットが各種センサーとネットワークを通じて連携するための基盤技術等を確立

・ユビキタスネットワーク技術との一層の融合によりロボットサービスの利便性・汎用化を向上。2010年度までにユーザーの行動等を認識し、適応するためのセンシング技術等を確立。

○ 障害者ITサポートセンターの設置、運営への支援体制の整備障害者のIT活用を総合的に支援する「障害者ITサポートセンター」の設置・運営やパソコンボランティアの養成・派遣などを行う「障害者IT総合推進事業」を実施する都道府県に対し、2008年度も継続的に支援。

○ 情報家電センサー・ヒューマンインターフェースデバイス活用技術の開発インタフェース性能を飛躍的に向上させ情報家電機器の操作性を大幅に改善するための音声認識技術の開発により、初診者、高齢者をはじめ「誰もが」「どこでも」「簡単に」機器を扱える使いやすいインタフェース基盤技術を2008年度までに開発。

○ 字幕番組、解説番組及び手話番組の制作促進2017年度までに、①字幕付与可能な放送番組の定義を拡大し、その全てに字幕を付与、②解説放送については、字幕番組、解説番組、手話番組を制作する公益法人に対する制作費の一部助成などにより、視聴覚障害者向け放送を充実。

○ 高齢者のユーザビリティに配慮したIT利活用環境に関する指針等の普及促進。

2007年度までに策定したIT製品・サービス等における高齢者の使いやすさ(ユーザビリティ)を向上させるために必要となる指針等を普及促進。

○ 視聴覚障害者情報提供施設が提供する文字情報の音声化の推進等・視覚障害者がITを活用して情報を入手できるよう、点字図書館において、2010年

度までに毎年1000タイトル以上の録音図書を制作。

・インターネットの活用により、障害者が自宅に居ながらにして、全国の点字図書館の蔵書等の検索及び貸出予約等を行える仕組みや、日々の新聞ニュースを点字データで即時に読める仕組みを提供。

・聴覚障害者がITを活用して情報を入手できるよう、手話通訳・要約筆記・字幕付与等の方法により情報提供を行う聴覚障害者情報提供施設の全国展開を実施。

○ 高齢者・障害者向け通信・放送サービスの提供・開発等の促進 等

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重点計画重点計画--20082008の概要⑮の概要⑮ (3.2(3.2 国際貢献)国際貢献)

① IT分野の戦略的・包括的な協力を推進する。

アジア各国と我が国との相互の発展に向けて、アジアITイニシアティブの推進等による関係府省・協力機関が連携した包括的なIT協力プログラムを立案・推進。また、現地ODAタスクフォースと緊密な連携を図ることにより、計画から実施まで迅速かつ円滑な協力プロジェクトの推進を実現。

基本的な考え方

アジア各国のインフラの整備状況、IT習熟度、固有の喫緊の課題などの国情を十分踏まえつつ、その実情に沿った分野、協力の形態で実施するために、二国間及び多国間の政策対話等を通じた情報・意見交換を進め、アジア各国と戦略的・包括的な協力プログラムを立案・推進。

③ アジア域内の言語・文化の多様性によるデジタル・ディバイドを解消する。

② アジアにおけるIT活用モデル(ITによる人・物・金・サービス・情報の

円滑化等)を構築する。

アジア域内の人・物・金・サービス・情報の流通に関し、ITを使って効率的かつ安全に行うことを実現。

○ アジアにおける戦略的なIT協力の推進関係府省の密接な連携の下、アジア各国の国民の生活の向上に寄与するため、当該国のIT化への取組の調査、二国間・多国間の政策対話及び現地ODAタスクフォース等との情報・意見交換を通じ、資金協力・技術協力等を推進。

○ アジアにおけるIT人材の育成フィリピン、ベトナム等のアジアの発展途上国に対し、技術協力を活用するとともに、日本語教育を含めたIT人材育成に資する施策を推進。

○ アジア・ブロードバンド計画の推進アジア・ブロードバンド計画(2006年8月31日改定)に基づき、ブロードバンドに係るネットワーク・インフラの整備のための施策、ブロードバンド普及のための関連施策を実施。

○デジタル・ディバイド解消に向けた情報通信環境整備支援と情報通信政策の国際対話

アジア・太平洋地域における深刻なデジタル・ディバイドを解消するため、条件不利地域におけるテレセンター整備等のパイロットプロジェクトを推進するための支援を行い、IT活用の機会の創出等に貢献。

○アジア太平洋地域の地殻監視2015年度までに、自然及び人為起源の災害による人命及び財産の損失軽減のため、宇宙測地技術等を活用した地殻変動監視体制を構築し、取得した地殻変動の情報を各国の防災機関等に提供。

○地球地図整備及び利活用推進による国際協力地球地図データについて、第2版整備(2012年度を目途)を達成できるように各国を支援。2008年に「地球地図フォーラム」を開催し、地球地図第1版の公開及び地球環境問題解決への有用性を世界に向けて広く発信。

○交通系IC乗車券等の国際相互利用化等の促進アジア各国の交通事業者等によって発行されるIC乗車券等の国際相互利用化等の促進により、国際観光客及び国際ビジネス客の都市内移動の円滑化を図り、アジア域内の人的交流及び経済交流を拡大。

○国境を越える利便性・信頼性の高い電子流通網(アジア電子流通圏)の構築ITの活用により、物・金・情報の移動に係る地理的・時間的制約を解決し、信頼性と利便性の共存した国境を越える電子流通網(アジア電子流通圏)を構築。

○ アジアにおける知識経済化の推進

アジア域内において、言語・文化の多様性によるデジタル・ディバイドを解消する。 ○ 防災通信システムの整備支援