ecm scm モジュラーデザイン - airnet2010/06/26  · copyright imagine 2010 imagine

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Integrated Management Intelligence © Copyright IMAGINE 2010 IMAGINE モノづくり経営研究所イマジン 所長 日野三十四 日本アイ・ビー・エム株式会社パートナー ECM革新でSCM革新を加速する モジュラーデザイン ECM: Engineering Chain Management SCM: Supply Chain Management 2010.6.26 SCMIT経営研究会

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Integrated Management Intelligence

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モノづくり経営研究所イマジン 所長

日野三十四

日本アイ・ビー・エム株式会社パートナー

ECM革新でSCM革新を加速する

モジュラーデザインECM: Engineering Chain ManagementSCM: Supply Chain Management

2010.6.26 SCMとIT経営研究会

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1.講演者紹介

2.21世紀製品戦略

3.モジュラーデザイン方法論

4.他社事例

5.MDによる経営への効果

目次

第1章 製品モデル確立第2章 M数およびその使い方第3章 目標設定・実行計画策定第4章 製品ミックス確立第5章 設計・製造連携VE

第6章 製品構造標準化提案制度第7章 設計のM化第8章 MD効果のキャッシュフロー化第9章 編集開発第10章 MD視点デザイン・レビュー

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講演者紹介

1968年、東北大学工学部機械卒業、同年マツダ入社

1980年、経営管理・経営工学・TQCなどの研究に傾斜、トヨタ自動車のビジネス・プロセス・ベンチマーキングを開始

1988年、技術管理部門へ依願転籍

技術情報管理、技術標準化、モジュラー・デザイン、ISO9001推進、設計品質改善、製品開発プロセスシステム化などを推進

1996年、マツダがフォードの傘下に

2000年、マツダを退社

2001年、中小企業診断士(工業系情報部門)取得、『経営智略研究所イマジン』開設

2004年、広島大学大学院社会科学研究科教授(製品開発論、生産管理論、経営学、経営情報論、生産情報論担当)

2008年、広島大学退職、『モノづくり経営研究所イマジン』開設

2008/6~2010/6、日本アイ・ビー・エム(株)顧問

1.講演者紹介

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トヨタ自動車の研究歴

2002年6月、『トヨタ経営システムの研究 ―永続的成長の原理― 』(ダイヤモンド社)出版

2003年、日本ナレッジ・マネジメント学会から研究奨励賞を受賞

2003年、韓国と台湾で翻訳出版(韓国では8ヶ月間ベストセラー)

2005年、米国で翻訳出版

2007年、『製造業のノーベル賞』と称される米Shingo Prizeから

2007 Research Awardを受賞(日本人では3人目の受賞)

2008年、タイと中国で翻訳出版

2009年、ブラジルで翻訳出版

1.講演者紹介

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モジュラーデザインコンサル歴<マツダ時代>1988年、トヨタの強みの源泉『部品共通化』を研究開始

1993年、『モジュラー・デザイン方法論』として原型を確立

<マツダ以後のモジュラー・デザイン活動実績>2003.10~2006.4、アジア最強の韓国電子メーカー

2006.3~2006.12、同グループのディバイスメーカー

2005.8~2006.8、国内大手重工業メーカー

2006.10~2006.12、国内大手電器メーカー

2007.7~2009.2、国内大手産機メーカー

2009.5~、国内大手FA機器メーカー、工作機メーカー、ほか

<著作歴>2009.4~2010.3、日経ものづくり誌で『実践モジュラーデザイン』を連載

2009.7、『実践モジュラーデザイン』(日経BP社)出版

1.講演者紹介

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李在鎔(イ・ジェヨン)常務が薦めた“トヨタ無限成長の秘密”本を読むブーム

サムスン電子の役員達“トヨタを学ぶ”

(2003年8月21日、韓国毎日経済新聞)

(2003年3月発売)

(イ・ゴンヒ会長の御曹司)

「最近読んだ本の中

で最も感動した一冊。

ぜひ読むように」 と

の付箋をつけて100人のグループ会長・

社長にプレゼント

サムスン役員のテキストに

指定

ベストセラー(30,000部)

アジア最強韓国電子メーカー訪問記

一部にMDを

書いている

1.講演者紹介

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IMAGINE

2003年9月、MDのプレゼンのとき

尹鍾龍(ユン・ジョンヨン)サムスン電子CEOが聴講

全社をあげてMDに取り組め!

サムスングループ会社の会長、CEO、社長ら100人が

居並ぶ会場の真ん前に大きな木製の椅子に座って

聴講

「MD式ベンチマーキング」について:

『こんな方法があったのか! 早速、全社・全製品で

恒例行事にせよ!』

「設計手順書整備の過程でモジュール化」について:

『ウチにはこれがない!単に部品の共通化を進めるだ

けでなく、QCD全部にとって必要だ!』

1.講演者紹介

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IMAGINE

モジュラー・デザイン製品実績

<機械製品>自動車、フォークリフト、製紙機械、産業用真空ポンプ、産業用コンプレッサ、産業用揚水ポンプ、プラスチック材料配合機、

<生活家電>洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、ルームエアコン、プリンタ

<電子製品>

パソコン、 DVDレコーダー、ディジタルビデオカメラ、液晶TV、

プラズマTV、リアプロジェクションTV、通信装置、オーディオ製品、FA機器

<ディバイス>

プラズマパネルモジュール、モバイル液晶モジュール、

産業用電池モジュール、 ハードディスクドライブ

<組み込みソフトウエア>産業機械制御用PLCプログラム

1.講演者紹介

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IMAGINE

マツダ退出時のゴールとシナリオ(目標) (実際)

2007 ?

2006 ?

2005 2007

2004 2005(広大教授)

2003 2003(サムスン電子)

2002 2002

2001 2001

2000 2000マツダを退出する(スタート)

マツダに還る(ゴール)

フォードのコンサルタントになる

アメリカの新郷賞を取る

アメリカで翻訳出版する

コンサルティングの実務能力を磨く

トヨタ本を出版する

中小企業診断士資格を取る(実践的な経営学の修得)

1.講演者紹介

人は夢を描いて、道筋を立て、迷い心を払拭して邁進すれば、いつかは夢は実現するものだ

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1.講演者紹介

2.21世紀製品戦略

3.モジュラーデザイン方法論

4.他社事例

5.MDによる経営への効果

目次

第1章 製品モデル確立第2章 M数およびその使い方第3章 目標設定・実行計画策定第4章 製品ミックス確立第5章 設計・製造連携VE

第6章 製品構造標準化提案制度第7章 設計のM化第8章 MD効果のキャッシュフロー化第9章 編集開発第10章 MD視点デザイン・レビュー

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日本製品の位置どり戦略

高品質を維持したまま新興国の人件費を下回る低コストを実現する

新次元のコストリダクションが必要!

2.21世紀製品戦略

コスト(高い) コスト(高い)

擦り合わせ型製品 モジュラー型製品(自動車など) (重工、デジタル製品など)

品質

(良い

品質

(良い

勝てる土俵

日本製品

新興国製品

日本製品

新興国製品

勝てる土俵

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新次元コストリダクションの埋蔵金

見込み型製品(自動車、家電製品等)

受注型製品(重電製品等)

単品コスト Fコスト 50-70% 40-60%

Vコスト 20-30% 20-30%

Cコスト 10-30% 30-40%

Fコスト(Function cost):仕様・機能・構造に関するコストe.g. 材料費、加工費、組立費、検査費、出荷・梱包費

Vコスト(Variety cost):製造工程種類に起因するコストe.g. 段取費、金型費、設備費、習熟効果、機会損失費

Cコスト(Control Cost):間接業務を発生させるコストe.g. 設計費、発注費、現品管理費、品質管理費

(鈴江歳夫、高橋昭夫「実践VRP技法による製品コストダウンマニュアル」

日本能率協会コンサルティング、1988より筆者作成)

種類コスト(隠れたコスト)

2.21世紀製品戦略

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日本製品の現状全20品目

      勝利会社 アジア 日本 アジア アジア 日本 アジア 日本 日本S社 N社 S社 L社 M社 S社 M社 Z社

総部品点数 650 900 2500 3000 4000 - - -

総部品種類数 400 600 300 300 400 365 400 320

共用部品種類数 120 120 90 45 160 85 60 120

共用化率 30% 20% 30% 15% 40% 23% 15% 38%

MD指数 67 100 150 150 200 91 100 80

MD指数: 総部品種類数/サンプル製品数

KBTU: Kilo British Thermal Unit

家庭用エアコン

18~24KBTU4機種

42インチ、50インチ型2機種

15~25インチ型6機種

プラズマパネルモジュールPC用ディスプレイ

日本D社

唯一勝っていた日本製品2004.08日経ものづくり 「ダイ

キンに学ぶ『必勝のMade in Japan』」p.107より

20品目中19製品で日本製品は負けていた

ほとんどの日本製品はこういう傾向がある

“遮眼帯設計”思想は日本人の特質⇒部品種類が増える⇒勝てない

設計思想の変革が必要

2.21世紀製品戦略

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設計思想の変革

設計思想の変革

個別受注型製品だから、と個別に設計していると投資過大や負の資産の増加により限られた製品しか設計できない⇒限られた顧客しか獲得できない

2.21世紀製品戦略

モデルごとに新しい部品を設計し、新しい製造設備を設置

限られた製造設備で作られたモジュラー部品の組み合わせを変えることで、多様な顧客向けのモデルを事前に一括設計

多様な顧客向けのモデル

限定製造設備

モジュラー部品

新モデル

新部品

新製造設備

一括設計(モジュラーデザイン)【マス・カスタマイゼーション】

個 別 設 計【フル・カスタマイゼーション】

個別受注型製品でも顧客要求に応じて設計せず、事前に多様な顧客要求に対応できるモジュラー部品を設計しておいてその中から引き抜く⇒最少の製品・部品種類で最大の顧客を獲得できる

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日本製造業の閉塞を打破する道 日本の強みは、“きめ細やかな気配り”に基づく『擦り合わせ能力』

擦り合わせ能力を製造工程に適用した例が1960~80年代の『TQC(総合的

品質管理)』と『TPS(トヨタ生産方式)』

1980年代に日本はTQCとTPSで世界の製造業を席巻、『ジャパン・アズ・ナ

ンバーワン』と呼ばれた

1990年代に製品はディジタル化(モジュラー化)、モノづくりはIT化へ

擦り合わせによる製造工程の優位性が低下、日本製造業の閉塞の始まり

2.21世紀製品戦略

日本製造業の閉塞を打破する道は?

⇒擦り合わせ能力をモノづくりの源流(設計)に適用

してモジュラーデザイン体制を構築すること

モジュラーデザインとは“商品を群で見た事前の

擦り合わせ設計”のことだから日本に適性有り

群で見て

擦り合わせる

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先進事例1 スカニア社

(スカニア社のホームページより)

1930年からMDを追求、1950年に確立

デンマークのレゴ社とMDを共同キャン

ペーン

多様な製品

少数のモジュラー・コンポーネント

外観は異なっても、ほとんど同じ部品から製造されている

(日経ビジネス1998年1月5日号)

2.21世紀製品戦略

“スカニアは顧客要求に応じて設計しない、事前に顧客要求をカバーしたモジュラーコンポーネントから引き抜くのだ”

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IMAGINE

スカニアの経営成績

(%)

2004 2005 2006 2007 2008

16.0

14.0

12.0

10.0

8.0

6.0

4.0

2.0

0.0

税引き後利益率

営業利益率

欧州トラックメーカーの経営成績

兆円 (%)(2008年度)

ダイムラーボルボ パッカー マン スカニア

売上高

8.0

7.0

6.0

5.0

4.0

3.0

2.0

1.0

0.0

売上高 営業利益率

16.0

14.0

12.0

10.0

8.0

6.0

4.0

2.0

0.0

スカニア社の直近5年間の経営成績

過去75年間赤字無し

『我が社のモジュール化設計が我が社の高収益を保証している』 (トヨタはなぜ強いのか―自然生命システム経営の真髄(日本経済新聞社、2002/4) H.トーマス ジョンソン,アンデルス ブルムズ)

世界同時自動車不況の2008年でもこんなに稼いでいる

2.21世紀製品戦略

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IMAGINE

先進事例2:トヨタ自動車

管理部品種類数

製品種類数

当時の自動車各社のMD指数は200前後

トヨタは新モデルで部品の50%を流用化(他社は25%)

トヨタの部品共通化能力が財務基盤を強化し、商品力強化に繋がり、半世紀かけて世界一に上り詰めた

Toyota 1984/4 1990/11

管理部品種類数 730,000 1,200,000製品種類数 19,349 37,000MD指数 37.7 32.4

MD指数=(MD: Modular Design)

2.21世紀製品戦略

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IMAGINE

ECM革新でSCM革新を加速し、経営のスループットを最大化

MDで源流のECMを整備し、SCM機能を最大化

市場調査

見積依頼書

商品企画

見積仕様書

詳細設計

工程設計

図面・部品表

機材手配

販売動向調査

材料・部品製造

(サプライヤ)

材料・部品搬入

物流販売・

据え付けアフターサービス

販売管理

生産試作・試験

販売管理生産管理

基本設計・システム設計

製造

ECM

(源流

S C M (下流)

ECM: Engineering Chain ManagementSCM: Supply Chain Management

技術管理・設計管理

工場計画

2.21世紀製品戦略

市場の動向を敏感に反映して売り上げを最大化し流通在庫を最小化するSCMはますます

重要

しかしSCMの上流のECMがゴミを流してはSCMは機能しない

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IMAGINE

JIT/TPSの成否は上流が握る

トヨタのJITは上流の製品開発部門の仕事のやり方が成否を握る

上流がゴミを流してはJIT/TPSは成り立たない

1994年当時、TMM(米国トヨタ自動車工場)の社長であった張富

士男は、アメリカで最も生産性の高い工場であるといわれていた

フォードのアトランタ工場を見学、このままでは勝てないと思った

個々の作業では、トヨタの方が密度も高いし、人の使い方もうまい

が、フォードの方が部品点数が少なく工程数も少なかったので、トータルではフォードの方が人が少なかった

それまでのトヨタ生産方式は、現場中心で、どちらかというと与えられたものの無駄を一生懸命省いてきた。今後は設計と一緒に

なって考えていくという方向でなければならない、と強く思った

2.21世紀製品戦略

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IMAGINE

1.講演者紹介

2.21世紀製品戦略

3.モジュラーデザイン方法論

4.他社事例

5.MDによる経営への効果

目次

第1章 製品モデル確立第2章 M数およびその使い方第3章 目標設定・実行計画策定第4章 製品ミックス確立第5章 設計・製造連携VE

第6章 製品構造標準化提案制度第7章 設計のM化第8章 MD効果のキャッシュフロー化第9章 編集開発第10章 MD視点デザイン・レビュー

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MD体制へのロードマップ

製品の多様化と部品の少数化という矛盾する課題を解決するには体系化された理論、方法論が必要

3.モジュラーデザイン方法論1.製品モデルの確立

    - 製品仕様構成確立    - 製品技術構成確立

3.目標設定、実行計画策定

  - MD式ベンチマーキング - 部品少数化接近法決定   - 目標設定、実行計画策定

4.製品ミックス確立  - 製品革新  - 製品レイアウト(P/F)の標準化  - 一括企画

5.MDベースの「設計・製造連携VE」      - 製品VE      - 一括設計      - 製造革新

7.設計のモジュール化 - 設計手順書作成の過程でM化 - メカ・エレ・ソフト融合製品のM化 - エレキシステムのM化 - 設計の自動化

(問題部分の改善)

9.編集開発

  - 統合編集開発システム  - 設計I/F情報授受システム

10.MD視点デザインレビュー

製品へ適用活動

事前準備活動

モジュール化活動

2.モジュール数および  その使い方

- 製造原価への具現化 - 販管費への具現化 - 非財務効果のC/F化

8.MD効果のC/F化

6.製品構造標準化 提案制度運用

M化:モジュール化P/F:プラットフォームC/F:キャッシュフローDB :データベースI/F :インターフェース

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23 © Copyright IMAGINE 2010

IMAGINE

製品モデルの構造

部品のモジュール化のためには設計パラメータのモジュール化が必要

⇒製品モデルを確立

第1章 製品モデルの確立

・・・・・・

・・・

質量

法規

○ ○ ○ ○ ○ 自動車○ ○ パワートレイン

○ ○ ○ エンジン○ ○ ・・・

○ ○ 変速機・・・

○ ○ ・・・・・・

ボデー○ ・・・

・・・

・・・・・・

居住室内L

/O

・・・

レイアウト

・・・

・・・

・・・

その他仕様装備仕様

社内規格

・・・

振動・騒音

・・・

エンジンルー

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

原動力

を発生する

製品機能

人・荷を

運ぶ

産部品

A1 Ass 'y

A2 Ass 'y

B Ass'yB1 Ass 'y

A Ass'y 標準構成

個別構成

A11・・・

要求仕様

人間工学L/O

機械系L/O

結果性能

目的性能

製品仕様

性能

品システム

A

部品

最高車速

・・・

乗降性L/

O

パワートレ

イン

信頼性

耐久性 車

両を

動かす

・・・

・・

B

部品

・・

設計部品

製品技術構成 (How)

製品仕様構成 (What)

製品モデル (マスター)

トレードオフ

選択

選択

展開 展開 展開

展開 展開 展開 展開

展開

展開

注:L/O: Layout

   Ass'y: Assembly

5W1Hで整理したすべての要求仕様(VOC)

すべての要求仕様(VOC)を包含する製

品仕様項目

製品仕様を実現するすべての製品システムの構成

製品システムを実現するすべての設計部品の構成

製品モデルとは、製品の姿を顧客、商品企画、システム設計、部品設計、生産設計の視点から各構成を整理し、上位構成から下位構成へ仕様情報の展開の仕方を規定した製品仕様情報によるマスター的な模擬製品

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24 © Copyright IMAGINE 2010

IMAGINE

製品モデル(マスター)からモジュール化された仕様データを引き抜いて個別モデルを設計

・・・・・・ ○・・・

○ ○ ○ ○○ ○ ○

○ ○

○ ○

○○

○○

○ ○

設計部品

L/O その他

要求仕様

性能

製品仕様

製品機能

製品システム

・・・・・・ ○・・・

○ ○ ○ ○○ ○ ○

○ ○

○ ○

○○

○○

○ ○

設計部品

L/O その他

生産部品

標準

個別

要求

仕様

性能製品仕様

製品機能

製品システム

・・・・・・ ○・・・

○ ○ ○ ○○ ○ ○

○ ○

○ ○

○○

○○

設計部品

L/O その他

生産部

標準

要求仕様

性能

製品仕様

製品機能

製品システム

製品モデル(個別)

機種A

機種B

機種C

標準設計

・・・・・・

・・・

質量

○ ○ ○ ○ ○ 自動車○ ○ パワ トーレイン

○ ○ ○ エンジン○ ○ ・・・

○ ○ 変速機・・・

○ ○ ・・・・・・

ボデー○ ・・・

・・・

・・・・・・

居住室

内L/

O

・・・

レイアウト

・・・

・・・

・・・

その他仕様装備

仕様

社内

規格

・・・

振動・

騒音

・・・

エンジ

ンルー

・・・

・・・

・・・

・・

・・

動力を

発生す

製品機能

人・

荷を運

産部品

A1 Ass'y

A2 Ass'y

B Ass'yB1 Ass'y

A Ass'y 標準構

別構成

A11・・・

求仕様

人間工学L/O

機械系L/O

結果性能

目的性能

製品仕様性能

製品

システ

A

部品

最高車

・・・

乗降性

L/O

パワー

トレイ

信頼性

耐久性 車

を動か

・・

・・

B

部品

・・

設計部品

製品技術構成 (How)

製品仕様構成 (What)

製品モデル (マスター)

トレードオフ

選択

選択

展開 展開 展開

展開 展開 展開 展開

展開

展開

注:L/O: Layout   Ass'y: Assembly

“流用設計”ではなく“標準設計”へ

第1章 製品モデルの確立

流用設計とは、類似のベースモデルを部分修正して新モデルを設計する方法。前モデルからの流用しかできない

流用設計

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IMAGINE

流用設計の弊害(ある機械系製品の例)

第1章 製品モデルの確立

機種を跨いだら10%以下、世代間でも20%以下

シリーズ内では流用設計しているので図面流用率は90%以上だが・・・

シリーズ内

A1996-1 99.1% 7.6% 8.0% 19.7%

B1995 90.2% 7.9%

C1999-1 93.8%

C1999-2 92.2% 4.9%

A1996-2 99.7% 17.6%

A2002-1 91.0%

A2002-2 100.0%

機種間 シリーズ間 世代間製品

シリーズ名

図面流用率

1機種

2.5%

A1996-2

0.5%

A1996-1 A2002-1 A2002-23機種間7機種間 B1995 C1999-1 C1999-2

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IMAGINE

D5 D10 D20 D40 ・・・5

10 10

1520 20 20

2530 30

3540 40 40 40

4550 50

5560 60 60

6570 70

7580 80 80 80

互換性を高めるために等差数列を適用→ISO建築モジュール数→JIS A 0001「建築の

ベーシックモジュール」

設計諸元へM数を適用

R5 R10 R20 R401.00 1.00 1.00 1.00

1.061.12 1.12

1.181.25 1.25 1.25

1.321.40 1.40

1.501.60 1.60 1.60 1.60

1.701.80 1.80

1.902.00 2.00 2.00

2.122.24 2.24

2.362.50 2.50 2.50 2.50

2.65

6.30 6.30 6.30 6.306.70

7.10 7.107.50

8.00 8.00 8.008.50

9.00 9.009.50

最少の製品数で最大の

顧客を獲得するために等比数列を適用

→ISO “Series of Preferred Numbers”

→JISZ8601「標準数」

設計諸元に適用する数値を使用制限

JIS C 5063「抵抗やキャパ

シタに適用する好適数列」

モジュール数列表

諸元項目性能

質量

体積

面積

径 独立

寸法

レイアウ

ト寸法

組立

寸法

角度

等比数列 標準数 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ - -

等差数列 ISO建築M数 - - - - - - ○ ○ ○

(ほかに)

第2章 M数とその使い方確立

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IMAGINE

モジュール数の適用例製品仕様へ等比数列

BBS (Building Block System)工作機械への等比数列の適用例

寸法諸元への等比数列と等差数列の使い分け方

第2章 M数とその使い方確立

枠の諸元に 等比数列、その他の諸元に等差数列

加藤顕剛、塩崎孝一『編集設計法とその実際』日刊工業新聞、1995

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IMAGINE

薄型テレビ各社の画面サイズ決定の根拠は?パイオニア

松下 ソニーシャー

プR5 R10 R20 P L P L P L P L P P L L1.00 1.00 1.00

1.121.25 1.25 13

1.401.60 1.60 1.60 15,16

1.802.00 2.00 19 20 20 20

2.24 23 23 232.50 2.50 2.50 26 26 26 26 26

2.803.15 3.15 32 32 32 32 32 32

3.554.00 4.00 4.00 40 40

4.50 46 46 465.00 5.00 50 52 50 50 52 50 50 50 52

5.60 57 576.30 6.30 6.30 63 65

7.10 718.00 8.00 80

9.001.00 1.00 1.00 102 103

P: プラズマテレビ、L: 液晶テレビ (各社の2005年資料から筆者作成)

ISO等比数列 東芝LG電子サムスン電子 日立製作所

R10

60

3742

47

R40/2

D3

R40/3?

D5423742

37 374247

60

42 42

6558

途中歯抜けはあるがほぼR20

42

R40/3?

42

途中歯抜けはあるがほぼR20

D5

37 37

密集

乖離

密集

乖離

密集乖離

密集

乖離

密集

乖離

第2章 M数とその使い方確立

貴社もこういう状態になっていませんか?

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IMAGINE

こういう違いがこういう結果になる

第2章 M数とその使い方確立

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IMAGINE第3章 目標設定・実行計画策定

尹鍾龍CEO『コロンブスの卵だ!』

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IMAGINE

製品ミックスとは

不要な製品があると不要な部品が生まれるので

■ 不要な製品ライン・製品アイテムを整理

■ 近未来に必要になる製品ライン・製品アイテムを追加

第4章 製品ミックス確立

現在の市場 新市場

Strengths自社の強みをリストアップ

Weaknesses自社の弱みをリストアップ

現在の製品

A B

Opportunities有利な動向をリストアップ

Threats不利な動向をリストアップ

新製品

C D

競合・市場動向分析

製品ラインアップ

SWOT分析

製品・市場戦略

製品

市場

製品ミックス

ビジネス・プロセス・ベンチマー

キング

市場動向分析

製品アイテム

Aライン ○○○○○○○○

Bライン ○○○○

Cライン ○○○○○○

Dライン ○○○○○

・・・ ・・・

製品ライン

バリエーション

価格帯

ローエンドからハイエンドまでのフルライン化をするときの基本的な考え方

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IMAGINE

4-1 製品革新(ハイテク・ハイタッチ製品の開発)

(2004.08日経ものづくり 「ダイキンに学ぶ『必勝のMade in Japan』」p.107より)

製品革新で製品ミックスのベースを確立

手段:・商品企画七つ道具、経験価値マーケティング、VE、TRIZ, etc.

第4章 製品ミックス確立

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IMAGINE

製品ラインを横断したプラットフォームの種類決定

4-2 製品レイアウト(プラットフォーム)の標準化

P/Fとは、フレー

ム上に基本機能ユニット一式を搭載した状態をいう

電気回路製品は基板の置き方をいう

・・・ SUV

1 2 3 4 5 6 ・・・ X

ヒップポイント高さ

h1 h2 h2' ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

ホイールベース

w1 w2 w2' ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

トレッド t1 t2 t2' ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

フレーム方式モノ

コック← ← ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

フレーム

エンジン配置 縦置き 横置き ← ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

駆動輪 後輪 前輪 ← ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

駆動輪数 4 2 ← ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

サスペンション方式

マルチリンク

ストラット

← ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

α β β γ γ δ ・・・ χ

スポーツカー

会社として保有すべき製品ラインアップ(近未来を含む)

P/F種類

製品ラインNo.

カテゴリ 小型スモール

P/F種類決定要因

第4章 製品ミックス確立

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IMAGINE

エレキ系製品のP/Fの標準化と製品ミックス展開

項目

サイズ

解像度

形状

・・・

値 35-70仕様項目

仕様値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

画面 36 ○ ○サイズ 40 ○ ○(R20) 45 ○ ○

50 ○ ○56 ○ ○

HDD 内蔵 ○ ○ ○ ○ ○有無 非内蔵 ○ ○ ○ ○ ○

・・・

1 2 3 ・ ・ ○ ○ 1○ ○ 2

○ ○ 3○ ○ 4

○ ○ 5

1 2 3 4

基板枚数

電源配置ファン配置

△ ○ ◎ ×

製品ミックス(マスター)

P/F数決定要因

客先製品仕様

社内製品仕様

(マスター

デザイン性・・・

絞り込んだ

P/F数

P/Fレイア

ウト

評価表

P/Fレイ

アウト決定

項目

P/F数決定要因を単純に掛け合わせたP/F数

P/Fレイアウト案

性能・機能組み付け性・・・コスト・質量(C)

商品価値(V=F/C)

機能

(F

A)

B)

C)

D)

F)

G)

E)

②③

⑤④

F)

最小公倍数的回路ブロック図

P/Fの数だけ繰り返し

この方法で、従来よりも部品種類数を10%

削減しつつ製品の種類を100倍に増やした

実績あり

第4章 製品ミックス確立

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IMAGINE

A) 客先製品仕様を基に社内製品仕様(マスター)を作成B) 社内製品仕様を基に製品ミックス(マスター)を作成C) 社内製品仕様の中からP/Fの数を決める要因を抽出し,要因を単

純に組み合わせたP/F数を展開D) 単純に展開したP/F間で共用化を検討して絞り込み,最終的な

P/F数を決定E) 絞り込んだP/F単位で各機能ブロック図(回路ブロック図)に基づき

①~⑤に示すプリント回路基板,電源,ファンなどの数を決定F) プリント基板回路の枚数,電源やファンの配置などP/Fレイアウト

決定項目を基に,複数のP/Fレイアウト(全体レイアウト)案を作成G) P/Fレイアウト案をP/Fレイアウト評価表で評価して,最終的なP/F

レイアウトを決定。H) E)~G)は,D)のP/Fの数だけ繰り返す。

エレキ系製品のモジュール化手順

第4章 製品ミックス確立

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IMAGINE

用途製品基本構造ボデー構造原動機方式 ←原動機置き位置 リア フロント駆動輪 フロント 全輪 フロント ← リア 中央最大積載量定員・・・全長運転者ヒップポイント高さ・・・最高車速操舵力・・・社外騒音熱害性能・・・・・・革新案A革新案B・・・レイアウトが共通(相似形)現物が共通日本中国・・・A社B社・・・現在保有製品5年後製品ミックス

プラットフォーム共通化

仕向地

製品ミックス戦略

製品仕様値

構造的仕様

正の性能

負の性能

性能的仕様

製品革新アイデア採用製品

コンペ会社保有製品

セダンタイプ ノーマルタイプ

乗用オンザフレーム方式

ミニバ ンタイプ

リア

定格

その他

←←

ディーゼル

モノコックボデー方式

製品方式構成ディーゼルエンジン

キャブオーバーガソリンエンジンフロント

運送用

4-3 製品ミックス確立

第4章 製品ミックス確立

方式構成

仕様構成

製品ミックス戦略検討表

製品ミックス表

製品アイテム数

Aライン ○○○○○○○○

Bライン ○○○○

Cライン ○○○○○○

Dライン ○○○○○

・・・ ・・・

製品ライン

製品ミックスのイメージ 製品ミックスの実際の整理状態

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IMAGINE

概要 A B C

対象部品の選定 数年に1度の割合で技術革新が進む「漸進部品」を選定 ◎ ○ × ○MD式ベンチマーキング方式で実施 ◎ × ○ ○

戦略目標・技術目標の設定 技術革新トレンドから戦略目標と技術革新目標を設定 ○ × × ○機能定義 製品機能構成を流用し、ここに時間をかけない △ △ ○ ◎

機能評価(コスト分析) 設計者の勘を頼りに評価し、ここに時間をかけない △ ○ ◎ ○

製品システムVE ◎ △ △ ?設計部品VE ◎ △ △ ?

生産部品VE (DFX) ◎ △ △ ?機能統合 ○ △ △ △

機能複合 ○ △ △ △

機能兼用 ○ △ △ △機能代替 ○ △ △ △

複数L/O案作成 ◎ × × ×全体最適評価 ◎ × × ×

一般のVEと同じ方法 ○ ○ ○ ○

標準モデル決定 一括設計のベースとなる標準モデルを確定 ○ × ○ ○顧客要求幅と変動許容幅の決定 ◎ × △ ◎

モジュール数適用による品揃え ◎ × △ ◎組み付け自動化の検討 ○ × × ◎

製造自動化・FMS化 ○ × × ◎

DFX: Design for manufacturing, Design for assembly, Design for environment, ・・・の総称

L/O: Layout 力の入れ具合(◎:強い、○:普通、△:弱い、×:なし、?:不明)

A: 日本バリュー・エンジニアリング協会がホームページ上で無料で配布している『VE基本テキスト』B: 日本の著名なコンサルティングファームのVE手法C: デンソーの方法

一般のVE

当VEのステップ

MDベースの設計・製造連携VE

製品のモジュール化を製造の合理化に展開して大幅な製造革新を実現する

製品VE

ティアダウン

試作と評価

事例レベルで4つの部品点数削減の切り口を提示 (切り口が明らかになっただけでもアイデアが出やすい)

レイアウトが商品性や生産性に及ぼす影響を評価して最適レイアウトを選定する方法を提示

L/OVE

製品技術構成をもとに製品システムアイデア→設計部品アイデア→生産部品アイデアと順次発想

一括設計

製造革新

アイデアの発想

顧客要求のminとmaxおよび変動許容幅を調査し、その間にモジュール数を適用して規則正しく変化する部品を品揃え

一般のVE

VE目標設定

機能VE

部品点数削減VE

設計・製造連携VEの特徴

第5章 設計・製造連携VE

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IMAGINE

製品構造標準化提案制度

部品種類削減だけでなく、部品は新設になってもツーリングだけは共通化が可能⇒大きな原価低減案を発掘できる

設計部品構成 min. max pitch

フロント 位置 TL XXX XXX XX ○フレーム BL ○

WL ○穴径 ○

フロント 位置 TL ○フロアパン BL ○

WL ○穴径 ,RH ○

,LH ○リアサイド 位置 TL ○フレーム BL ○

WL ○穴径 ○位置 TL ○

BL ○WL ○

穴径 ○

リアフロア加工基準穴

車体加工基準穴⑦

仕様値

製造関連仕様項目

車体加工基準穴②

リアサブパレット

リア基準ピン

パレット

アンダーボデー仕様項目

アンダーボデー治具項目

インシュレータパレット位置決基準

フロント

サブパレット

インシュレータ

パレット

製品構造標準化提案書

アンダーボデー

① ②③ ④ ⑤

⑥⑦⑧

アンダーボデー用治具

⑥⑦

第6章 製品構造標準化提案制度運用

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IMAGINE

製品専用部品は垂

直・水平の設計パラメータ(インターフェース)が密接

⇒ モジュール化のためには設計パラメータ

間のインターフェースの“見える化”が必要

製品

部品

垂直的インターフェース:目的性能的、物理的インターフェース水平的インターフェース:結果性能的、レイアウト的インターフェース

目的性能:製品が目的とする性能結果性能:熱、振動、排気ガスなどの結果的に出てくる不要な性能

水平的インターフェース

垂直的インターフェース

インターフェースの“見える化”手段は設計手順書

⇒設計手順書整備の過程でモジュール化

7-1 設計手順書作成の過程でモジュール化(特にメカ製品)

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

設計へのインプット

設計からのアウトプット

設計へのインプット設計へのインプット

設計からのアウトプット設計からのアウトプット設計からのアウトプット

特許情報

他社製品データ

品質基準

コストテーブル

設計の現状既存の設計資産(設計根拠情報)

ここは膨大な資産有り

ただしベテランしか使えない

設計パラメータと部品仕様の関係が不明なのでモジュール化が不可能

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

設計手順書の構造設計手順を整備する過程で設計パラメータや部品仕様をモジュール化

(End)

(Start)

ワイパーブレード

リテーナ

ピボット

ワイパーアーム

アームヘッド

ワイパー回転角度

アイレンジ

設計へのインプット

設計からのアウトプット

特許情報

品質基準

コストテーブル

他社製品データ

既存の設計資産(設計根拠情報)

全ての設計根拠情報を設計手順書に集約

<4拍子設計>・品質向上(Q)・コスト低減(C)・開発期間短縮(D)・部品少数化 ⇒環境保全(E)

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

4拍子設計のほかに競争力強化

①新人の即戦力化

②製品開発期間の短縮

③技術力強化

④技術伝承

⑤創造的設計へシフト

⑥サプライヤとの技術的な連携

→総合的な品質向上、原価低減

⑦設計の自動化への布石

設計手順書の効用

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

7-2 メカ・エレ・ソフト融合製品のモジュール化DSM方式によるメカ・エレ・ソフトシステムの開発システム

XXセンサー

・・・ ○

○ ○ ○

○ ○

データテーブルa ○

・・・

XXアクチュエータ ○ ○

・・・ ○

プログラム

コード機能定義

・・・ ・・・

・・・

システム

・・・

入力デー タ

SS,I2 Aプログラム機能

・・・

A2

・・・

製品制御

モジュール化内容

名称

・・・

aA1

AC

・・・

内蔵

デー

タ ・・・

a

電源制御

・・・

A1

A

・・・

・・・

画質調整

・・・

・・・

A2

・・・

出力デー タ

・・・

SS

O1

O2

・・・

入力

装置

入力

回路

・・・

・・・

・・・

出力

装置

AC

・・・

出力

回路

・・・ O1

・・・ O2

・・・ ・・・

専・汎固・変

汎用先

汎用

専用

変動

固定

I2

・・・

I1

・・・

I2

I1

SS

A

記号

・・・

(2)

(1)

(3) (4) (5)

:電源制御A1から受けた信号を2つ目ごとにカウント

ループ状態は即発見

(コメント)

(Design Structure Matrix)

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

エレキシステムの将来系:共通基盤化ラックマウント型製品

PBAとBPAとSWを入

れ替えたら別の機能のシステムになる

将来、電機ディバイスは劇的に小型化するはずなので、一般の家電製品の理想形でもある

(例)製品A:通信中継装置製品B:電話交換機製品C:・・・

PBA: Printed Board AssemblyまたはPCB: Print Circuite Boardプリント基板アセンブリ

BPA: Back Plane board Assemblyプリント基板連結板アセンブリ

PSS: Product Systems Structure(製品システム構成)

製品C製品B

製品A

PBA/BPA用

電気・電子部品

製品構成ユニット

PSS

PBA

PBA BPA

PSS

BPA

製品システム

構成

(

PSS

)

ラック構造と構成部品

PBA/B

PA用基板

製品

A B CA)

B)C)

D)

J)

K)

N)

E)

H)

I) I)

G)

F)

M)

H)

L)

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

エレキシステムの共通基盤化手順A) 近似した機能を持つエレキ製品をリストアップする。

B) 製品群全体を実現するための製品システム構成(PSS)を作成する。PSSは回路ブロック図の構成である。

C) A)とB)の関係をマトリックスで示し,製品固有のPSSと製品共通のPSSが分かるようにする。

D) 別の場所に製品別のPSSを用いたDSMを作成し,DSMの並べ替え機能を用いてエレキシステムの機能が一

方向に流れるようにPSSを並べ替える。エレキ機能の間に論理的な不整合があれば解消する。

E) PSSを実現するためのPBA構成を仮決定する。

F) PBA間をつなぐ回路図(BPA)の構成を仮決定する。

G) 同様にほかの製品でD),E),F)を展開して,製品ごとのPBAとBPAの回路図単位を仮決定する。

H) 製品群を串刺しで眺めて,製品群全体に対して最小公倍数的なPBAとBPAの構成を求める。その際に,最小公倍数化できなかった個別製品専用のPBAとBPAを定めて,PBAとBPAの構成を最終決定する。

I) 最小公倍数化された製品共通のPBA/BPAと個別製品専用のPBA/BPAの実装図を I)に並べる。これが設計部品構成である。

J) B)と I)の関係をJ)で表示して,製品a/b/cとPBAの関係が分かるようにする。

K) 個別製品用のPBAおよびBPAに実装することになる電気・電子部品をすべてリストアップする。リストアップし

た部品を生産工程単位でツリー構造にしたら生産部品構成になる。近似する電気・電子部品があれば部品の共通化を検討し,電気・電子部品の少数化と共用化を図った上で個別製品のPBA/BPAとの関係を表示す

る。

L) 製品群の外形構造の流れから,PBA/BPAを格納するラック構造とラック用部品N)を仮決めする。M)L)に示した製品群の構造からの流れと I) に示したPBAとBPAの実装図を眺めた上で,電気・電子部品を搭載するプリント回路基板の大きさを仮決めする。

M) ラックの構造とラック構成部品N)および基板M)の形状を, L)を経由する製品群A)の要求と調整し,最終決

定する。ラックの構造と構成部品およびPBA/BPA用の基板の寸法に適用する数値は等差数列を基本とする。

N) ラックの構造とラック構成部品N)および基板M)の形状を, L)を経由する製品群A)の要求と調整し,最終決定する。ラックの構造と構成部品およびPBA/BPA用の基板の寸法に適用する数値は等差数列を基本とする。

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

設計手順書

(End)

(Start)

ワイパーブレード

リテーナ

ピボット

ワイパーアーム

アームヘッド

ワイパー回転角度

アイレンジ

設計へのインプット

設計からのアウトプット

特許情報

品質基準

コストテーブル

他社製品データ

コンピュータ

プログラミング→設計の自動化

7-3 設計の自動化『探すより描くほうが早い』対策としてモジュラー・デザインの自動化が重要

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE

設計検証

機能設計の自動化が重要

・最上流の機能設計の充実如何でその後の試行錯誤設計の回数が決まる。・流用設計は機能設計を“端折る”設計なので試行錯誤設計が増える。・近年、機能設計の重要性が叫ばれているが、機能設計のIT化が遅れている

第7章 設計のモジュール化

機能を実現する部位の仕様を決定

機能部位に肉盛りして形状設計し

干渉問題を検証

製造可能性や製造効率性を検証

強度・剛性、熱、振動・騒音などによる品質問題を検証

機能設計 形状設計 品質検証 生産設計

CAE CAMDie Fabrication

CAD

理論的設計 試行錯誤設計

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IMAGINE

知識獲得を支援し、

入力画面

出力画面

機能設計のIT化ツール『K-CAPS』(Knowledge Capture & Automatic Programming System)

設計の自動化を実現し、

What-if Designを実現

What-if Design:

デザインルールのどこをどのよう

に変えたらより良い設計ができるかを探索すること

第7章 設計のモジュール化

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IMAGINE第8章 MD効果のC/F化

MDで会社や工場の

単位のスループットを改善しキャッシュフローを獲得

個々の部品共通化によるコスト削減ではなく

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IMAGINE

50

(End)

(Start)

ワイパーブレ ード

リテーナ

ピボット

ワイパーアーム

アームヘッド

ワイパー回転角度

アイレンジ

設計へのインプット

設計からのアウトプット

特許情報

品質基準

コストテーブル

他社製品データ

既存の設計資産(設計根拠情報)

あらゆる設計根拠情報を設計手順書に集約

<4拍子設計>・商品力・品質向上(Q)・原価低減(C)・開発期間短縮(D)・部品少数化(E)

・・・・・・

・・・

質量

法規

○ ○ ○ ○ ○ 自動車○ ○ ハ ゚ワ トーレイン

○ ○ ○ エンジン○ ○ ・・・

○ ○ 変速機・・・

○ ○ ・・・・・・

ホ ゙デー○ ・・・

A11・・・・・・

・・・・・・

A1 部

B 部品B

1 部品

設計部品構成

製品システム構成

A 部品

最高車

・・・

乗降性

L/O

パワートレイン

信頼

耐久

車両を動かす

・・・

客先製品仕様

人間工学L/O

機械系L/O

結果性能

目的性能

社内製品仕様性能構成

生産部品構成

A 1 Ass'y

A 2 Ass'y

B A ss'yB 1 Ass'y

A A ss'y

標準構成

個別構成

人・機械を保護する

・・・原動力を発生する

製品機能構成

人・荷を運ぶ

・・・

その他仕様構成

装備仕様

社内規格

・・・

・・・

・・・

居住室

内L/O

・・・

レイアウト構成

・・・

振動・

騒音

・・・

エンジ

ンルーム

・・・

・・・

製品技術構成

製品仕様構成

製品モデル (Product Model)

トレードオフ

選択

選択

展開 展開 展開

展開 展開 展開 展開

展開

展開

L/O: La youtAss'y : Ass embly

入力

製品企画 製品設計 生産準備

社内製品仕様BOM

製造・・・

製品システムBOM(S-BOM)

・構成・仕様

マスター

・構成・仕様

個別

設計部品BOM(D-BOM)

・構成・仕様

マスター

・構成・仕様

個別

客先製品仕様BOM(Rc-BOM)

製品仕様BOM (R-BOM)

設計手順書、K-CAPS、自動設計ツール

入力出力 出力 出力

入力

参照

設計根拠情報

設計知識

(設計変更管理)

(マスタ )ー

性能

(マスタ )ー

L/O

(マスタ )ー

(個別)

性能

(個別)

L/O

(個別)

出力入力

設計I/O情報

製品技術BOM (E-BOM)

出力入力

製品モデル

・構成・仕様

マスター

・構成・仕様

個別

生産部品BOM(M- BOM)

(Rm-BOM) (Ri-BOM)

(Sm-BOM) (S i-BOM) (Dm-BOM ) (Di -BOM) (Mm-BOM )

B/M: BenchmarkTB: TableL/O: Layout

法規他社製品B/Mデータ

社内試験基準

設計基準/品質基準

コストTB/DFX

材料基準モジュー ル部品/モジュールTB ・・・

DFX : Design for Manufacturing,Design for Assembly, Design forServiciability, Design for Ecologyなどの総称

第9章 編集開発

製品モデルと設計手順書を組み合わせて

MD成果を確実に個別製品に反映するために

⇒統合編集開発システムを構築

上流PLMの規範的構造を

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活動が立ち消えすることなく永続させるために、デザイン・レ

ビューに以下のシステムを組み込む

(1)MD成果状況チェックシステム

(2)MD実行状況チェックシステム

(3)新規部品再発防止システム

(4)設計手順書運用チェック

システム

(5)MD規定類の改訂・新設

促進システム

設計へのインプット情報入手 製品番号 設計部門名チェック日 チェック責任者

関連必要情報収集 設計手順書名 設計手順書番号No. チェック項目 合否基準 設計結果 判定 不可の場合の対処法

全体レイアウト作成(構成部品の配置決定)

NGの

 該当箇所へ 機能、性能、配置の設計検証 フィードバック

詳細図作成

モックアップ製作

生産部品表作成

図面と部品表を後工程へ発行

デザインレビューへ

設計手順書運用チェックシート設計手順書

OK?

OK? 設計手順書の「判定」の部分だけを抜き出してリスト化

第10章 MD視点デザインレビュー

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1.講演者紹介

2.21世紀製品戦略

3.モジュラーデザイン方法論

4.他社事例

5.MDによる経営への効果

目次

第1章 製品モデル確立第2章 M数およびその使い方第3章 目標設定・実行計画策定第4章 製品ミックス確立第5章 設計・製造連携VE

第6章 製品構造標準化提案制度第7章 設計のM化第8章 MD効果のキャッシュフロー化第9章 編集開発第10章 MD視点デザイン・レビュー

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モジュラーデザインコンサルティング実績 成果大

韓国電子X社

国内重工業A社

国内産機B社

国内FA機器C社

対象製品限利スレスレの消費財

13製品事業撤退危機生産財

3製品主力薄利生産財

2製品新規開発

FA機器 1製品

プロジェクトの進め方 CEOによるトップダウン ボトムアップ ミドルアップ/トップダウン ミドルアップ

製品モデルの確立 △(価値を理解せず) ○ ◎ ○(進行中)

B/Mなどへ積極活用

M数およびその使い方 ○(単純使用のみ) ○ ◎ ◎性能→部品へ適用

MD式ベンチマーキング ◎ ○ ◎ △(目標設定、実行計画 策定)

12製品が製品トータルで勝っていたが、負けている部位でも勝つ計画を立てて実現

非市販製品でも部品構成の1/2を比較できた

非市販製品でも部品構成の2/3を比較できた

進行中

製品ミックス確立 × ◎ ◎ ◎方法未確立だったため展開できず

機種数を1製品で1/4へ、1製品で9/12に削減.。MD指数も低減。

機種数を1製品で1/5へ、1製品で無限から有限へ。MD指数も削減。

部品種類数10%削減した上で製品種類数50倍へ増加(MD指数1/50へ低減)

設計・製造連携VE △ △ ◎

設計VE効果大、生技活動なかったため製造効果なし

生技部門の参画不十分 生技部門が積極的に参画して製造領域の効果大

(進行中)

製品構造標準化提案 × ○ △2000万円/年のCRなど、数件の大きなCRを実現

後工程提案の習慣なく成果小

(進行中)

◎ ○ ◎各事業所が活動着手後1年で100%完成

1製品が設計の自動化で設計期間半減、納品期間25%短縮

既存図面をモジュールの観点から1/5へ整理⇒設計時間1/5に短縮

(進行中)

◎ ○ ◎2.5年で300億円CR、以後毎年100億円のCR見込み

1製品で25%CR、納品期間25%短縮

B社温存の製品革新アイデアを加えてmax42%CR

(進行中)

編集開発 △ ○ ? (進行中)

MD視点デザインレビュー ◎ DRシステムを開発 ○ ? (進行中)

1製品が金の成る木へ、1製品が花形へ成長

事後に2製品が事業撤退(間際にやっても意味小)

愚直な企業風土で背水の陣で取り組んだため成果大

現在、製品ミックス確立活動が終わった段階

(記号)  ◎:成果大、○:成果有り、△:成果小、×:成果なし MD: Modular design、M: Module、CR: Cost reduction

MD方法論項目

C/F効果の具現化

設計のモジュール化(設計手順書整備/部品モジュール化)

備考

4.他社事例

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プラノマシセン(門型五面加工機)

ゴム・タイヤ機械

クレーン

換気用ジェットファン

遠心圧縮機

段ボールケーサー

モス型LNG船LPG船

包装機械

フォークリフト 蒸気タービン

製紙機械

ターボ分子ポンプ

4-1 国内重工業A社

4.他社事例

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IMAGINE

従来の受注品をその都度設計するというモデルから、できるだけ図面を描かずに製品を作る量産的な生産システムへの転換は、大きな変化を伴うものだ。とはいえ、お客様のニーズに適合しない製品であれば、買ってもらうことはできない。そこで導入したのが、MC(マスカスタマイゼーション)とMD(モジュラーデザイン)というコンセプトである。

MCMDはお客様のニーズを収集・分析して、共通部分と個別部分を切り分け、それに合わせて設計や製造を行うという考え方だ。お客様の要望に対して擦り合わせを実現しつつ、部品のレベルでは徹底的な標準化・共通化を行う。こうして、部品の種類や点数を減らすのである。

(2008年10月3日 『IT Japan 2008』)

大宮英明社長は、「製造業の新たな挑戦~経済危機を越えて~」と題して講演し、「ものづくりを生業とする弊社は、パートナーとの重層的な

対話を通じて一層の連携強化をはかるとともに、バリューチェーン全体を俯瞰する経営プロセス改革を断行し、グローバル市場での持続的成長を目指す」と強調。

経営プロセス改革の一環として、当社はこれまで、設計の標準化・共通化を推進する“モジュラー・デザイン(MD)プロジェクト”を立ち上げ、全

社的に取り組んできたが、このコンセプトを現在、事業を横断するサプライチェーン改革へと深化させ展開中。

(2009年11月20日『三菱重工ビジネスパートナー会議』)

三菱重工業 代表取締役 常務執行役員 技術本部長 青木素直氏

三菱重工業 代表取締役社長 大宮英明氏

4.他社事例

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IMAGINE

4-2 産機B社

4.他社事例

A B C D

A B C D

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IMAGINE4.他社事例

MD効果のキャッシュフロー化

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IMAGINE

)設計

250

750

500

売り上げ増大

4.他社事例

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IMAGINE

競争社A製品

競争社B製品

当社製品 製品

当社

1.5 0.29 0.56 0.43※MD指数=(モーター種類数+起動盤種類数)÷製品種類数

4.他社事例

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IMAGINE

4-4 国内FA機器C社

項目

サイズ

解像度

形状

・・・

値35-70仕様項目

仕様値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

画面 36 ○ ○サイズ 40 ○ ○(R20) 45 ○ ○

50 ○ ○56 ○ ○

HDD 内蔵 ○ ○ ○ ○ ○有無 非内蔵 ○ ○ ○ ○ ○

・・・

1 2 3 ・ ・ ○ ○ 1○ ○ 2

○ ○ 3○ ○ 4

○ ○ 5

1 2 3 4

基板枚数

電源配置ファン配置

△ ○ ◎ ×P/Fレイアウト

評価表

P/F

レイアウト

決定項目

P/F数決定要因を単純に掛け合わせたP/F数

P/Fレイアウト案

性能・機能組み付け性・・・コスト・質量(C)

商品価値(V=F/C)

機能(

F )

デザイン性・・・

絞り込ん

P/F

P/F

数決定要因

客先製品仕様

社内製品仕様

マスター

製品ミックス(マスター)

A)

B)

C)

D)

F)

G)

E)

②③

⑤④

F)

最小公倍数的回路ブロック図

P/Fの数だけ繰り返し

部品種類数を10%削減した上で機種数を100倍へ

⇒原価を下げて売り上げ増大

4.他社事例

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1.講演者紹介

2.21世紀製品戦略

3.モジュラーデザイン方法論

4.他社事例

5.MDによる経営への効果

目次

第1章 製品モデル確立第2章 M数およびその使い方第3章 目標設定・実行計画策定第4章 製品ミックス確立第5章 設計・製造連携VE

第6章 製品構造標準化提案制度第7章 設計のM化第8章 MD効果のキャッシュフロー化第9章 編集開発第10章 MD視点デザイン・レビュー

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SFAによる見積もり業務の効率化・ 個別受注企業において設計の効率化を左右するのは見積仕様書の確定度

・ 現状は営業部門の個人芸 ⇒ 仕様確定、原価見積もり、価格設定の時間と精度に課題

・ 製品仕様構成と製品技術構成を整備し、製品ミックスを確立し、設計・製造連携体制を作ることに

よってSFAを視野に入れた業務整備につなげる。(SFA: Sales Force Automation)

MDで実現できる部分

客先要求仕様入力(ワーク要求、付帯条件)

見積仕様書提示(製品仕様、納期、販価)

【ゴール】客先の目の前で

見積仕様書を提示

社内製品仕様仮定(機種方式、機種仕様)

設計部品仕様仮定

生産部品仕様仮定

生産日程計画仮定

製造原価見積もり

販売価格見積もり

在庫引き当て

標準調達日程

生産工数/設備能力山積み/山崩し

納期見積もり

設計工数算定山積み/山崩し

設計手順書

工程投資表

5.MDによる経営への効果

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開発期間・納品期間短縮効果

(従来)

(改善)

① 競争他社動向を反映できる ⇒競争力向上② 高いコスト性能比部品を織り込む機会が増える ⇒原価低減③ 手戻り(設計変更)が減る ⇒開発費低減④ 在庫が減る ⇒キャッシュフローの改善⑤ 運転資金回転率が向上する ⇒投資機会の増加⑥ 空いた時間は設計者を遊ばせる ⇒新技術が誕生

量産開始

圧倒的な期間短縮

開発着手

設計手順書の整備、システム設計能力の強化および設計の自動化がポイント

5.MDによる経営への効果

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損益分岐点引き下げ効果

初めに、すべての部品を新設してもいいから世界最高の商品力の製品と部品を開発

○ ○

しかる後に構成部品をモジュール展開することで流用・共用の可能性が高い部品をモジュール化

○ ○

設計手順書を作成する過程でモジュール化 ○ ○

商品力・品質向上、変動費・固定費・クレーム費削減、開発期間・納品期間短縮、環境保全を実現

○ ○ ○ ○ ○

MD指数を管理指標

部品種類を抑制しつつ要求するだけ製品種類数を増やすことも推奨(MD指数=部品種類数÷製品種類数)

部品種類削減をスループット改善に結びつけて固定費削減やROI改善

○ ○

『設計・製造連携VE』で材料費・変動費を削減 ○ ○

フロントローディング⇒期間短縮で売り上げ拡大 ○

設計手順書による再発防止⇒クレーム費削減 ○ ○

損益分岐点引き下げによる利益拡大、キャッシュフ

ローの改善

設計パラメータをモジュール化して部品をモジュール化

製品革新、部品革新してから部品をモジュール化

売価切上げ

受注量増加

コスト低減 売上増大 ロス低減

必ずキャッシュフローに結びつける

モジュラーデザイン方法論の特徴

固定費低減

変動費低減

5.MDによる経営への効果

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