佐賀県歯科医師会館 -...
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佐賀県歯科医師会館S a g a D e n t a l A s s o c i a t i o n H a l l
14000
�
1/2000
佐賀歯科医師会館
佐賀歯科衛生専門学校
南側より見る.左手にホール棟,右手にオフィス棟.2 棟はホワイエから連続する庇によって一体化されている.いずれも鉄骨造だが,オフィス棟はラーメン構造,ホール棟はブレース構造と,異なる構造形式を採用した.
構成での分節と統合による建築の可能性 この建物の敷地は県庁や美術館などの行政・文化の中心エリアが広がる佐賀城址からほど近い場所にある.創立から 100年を迎えた佐賀県歯科医師会の会館建て替えに際し,会員の技能知識の研修,地域の歯科医療の中心といった歯科医師会としての基本的理念に加えて,「開かれた歯科医師会」という今日的な理念に沿うあり方が求められた.城下町の路地や水路などが残る地域にあり,通りから奥まった敷地には同会が運営する専門学校が立地している.歯科医師会での使用にとどまらず,この学校の利用や外部への貸し出しを考慮し,ホール棟を分離した.多方向への大開口と大きな庇を設けた接地性の高い平屋のボリュームとし街に近づけ,人々がアクセスしやすいものとし,主に会員の研修および事務機能を担うオフィス棟はその奥にコンパクトな平面をタワー状に積層させている.これら分棟的に配置されたホール棟とオフィス棟は,建物全体をめぐる大きな庇によって一つの建築として統合され,庇下のホワイエにより空間的にも繋げ
れることで,ホールの独立した使用にも対応したものとなっている.この構成は,「開かれた歯科医師会」という理念を示すものでもある.このホール棟とオフィス棟は庇を伴った窓が帯状に繋がり外周をくるんでいる.こうした開口部の大きさと種類,庇やテラスの出幅等の対応は,機能性に加えて建物の使用に対する快適性,周辺建物への配慮,平面計画,方位および空間の温熱環境といった様々な水準の調整によっている.このことと相まって,外部へと連続し得る開放的なホール棟と,約 12m四方のコンパクトな平面のオフィス棟の内部は,各階に応じて周囲の街や佐賀平野の広がりをも感じられる空間となっている.このようにこの建物のボリュームの分節と統合をドミナントとする構成は,この建物のプログラム,敷地環境等の内在,あるいは外在する様々な要因に対応したものとなっているが,このことで元来、限られた会員が共有し,利用されてきたこの種の建物が,より多くの人びとに開かれ,公共性を帯びた建築のあり方のひとつになると考えている.
設計 建築 アトリエ・アンド・アイ坂本一成研究室 構造 金箱構造設計事務所 設備 イーエスアソシエイツ 電気 環境トータルシステム施工 松尾建設敷地面積 4199.10m2建築面積 826.56m2延床面積 1522.88m2階数 地上 5階構造 鉄骨造工期 2016 年 6月〜 2017 年 7月
配置 1/3000
街から北立面を見る.
街から西立面を見る.
西より見るオフィス棟.コンパクトな平面と庇を伴った水平連窓が外周をくるみ.透過性の高い空間となっている.内部の機能や,周辺建物との関係性によって,開口部の大きさや,庇・テラスの出幅を変化させている.
ホール.他の機能と分離・独立させることによって,多方向へ大開口を設けて街に近付け,人びとがアクセスしやすいものとした.ホワイエとの出入口は建具を壁の中に収納することで,ホールとホワイエを一体的な場所として使うことを可能とした.ホールの天井高は 4950mm.
オフィス棟 1 階の事務室より,エントランスロビーを見る.奥にホール棟のホワイエとアプローチを見通す.ホール棟とオフィス棟は 10 度のずれをもって連続し,2 棟の間はエキスパンション・ジョイントで繋がれている.ホワイエとオフィス棟は屋根の高さを変えることで,そのずれによって自然光をエントランスロビーに採り入れている.天井高は 3850mm.
オフィス棟エントランスロビーより見る.エントランスロビーは南北両側からアクセス可能.右手に事務室.
エントランスロビーよりカウンターを見る.奥は事務室.
ホール.
倉庫(4F)
事務所・倉庫(2F)
道路境界線
住宅 (2F) 駐車場住宅 (2F)
佐賀歯科衛生専門学校(3F)
ステージ
控室
ホール
ホワイエ
EV
水路
敷地境界線N
駐車場
PS
図書資料室1
在宅歯科医療連携室
会長室在宅歯科医療相談室
事務室
研修室1
印刷
風除室
エントランスロビー
研修室4
EV
PS
研修室2 研修室3
研修室5
EV
ロビー
PS
図書室2
図書室1
会議室
EV
PS
事務室
研修室
ホール上部備蓄庫
EXP.J
EV
PS
断面図 1/200
佐賀県歯科医師会館▽2FL +4,330
敷地境界線
▽ 6,130
水路
▽建物最高高さ +19,950
▽3FL +8,330
▽4FL +11,830
▽5FL +15,330
ロビー 研修室5
研修室3 研修室2
図書室会議室
事務室
事務室ロビー便所
備蓄倉庫
ホール
建築面積 826㎡延床面積 1522㎡
階数 地上5階
構造 鉄骨造
設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
倉庫(4F)
事務所・倉庫(2F)
道路境界線
住宅 (2F) 駐車場住宅 (2F)
佐賀歯科衛生専門学校(3F)
ステージ
控室
ホール
ホワイエ
EV
水路
敷地境界線N
駐車場
PS
図書資料室1
在宅歯科医療連携室
会長室在宅歯科医療相談室
事務室
研修室1
印刷
風除室
エントランスロビー
研修室4
EV
PS
研修室2 研修室3
研修室5
EV
ロビー
PS
図書室2
図書室1
会議室
EV
PS
事務室
研修室
ホール上部備蓄庫
EXP.J
EV
PS
断面図 1/200
佐賀県歯科医師会館▽2FL +4,330
敷地境界線
▽ 6,130
水路
▽建物最高高さ +19,950
▽3FL +8,330
▽4FL +11,830
▽5FL +15,330
ロビー 研修室5
研修室3 研修室2
図書室会議室
事務室
事務室ロビー便所
備蓄倉庫
ホール
建築面積 826㎡延床面積 1522㎡
階数 地上5階
構造 鉄骨造
設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
倉庫(4F)
事務所・倉庫(2F)
道路境界線
住宅 (2F) 駐車場住宅 (2F)
佐賀歯科衛生専門学校(3F)
ステージ
控室
ホール
ホワイエ
EV
水路
敷地境界線N
駐車場
PS
図書資料室1
在宅歯科医療連携室
会長室在宅歯科医療相談室
事務室
研修室1
印刷
風除室
エントランスロビー
研修室4
EV
PS
研修室2 研修室3
研修室5
EV
ロビー
PS
図書室2
図書室1
会議室
EV
PS
事務室
研修室
ホール上部備蓄庫
EXP.J
EV
PS
断面図 1/200
佐賀県歯科医師会館▽2FL +4,330
敷地境界線
▽ 6,130
水路
▽建物最高高さ +19,950
▽3FL +8,330
▽4FL +11,830
▽5FL +15,330
ロビー 研修室5
研修室3 研修室2
図書室会議室
事務室
事務室ロビー便所
備蓄倉庫
ホール
建築面積 826㎡延床面積 1522㎡
階数 地上5階
構造 鉄骨造
設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
倉庫(4F)
事務所・倉庫(2F)
道路境界線
住宅 (2F) 駐車場住宅 (2F)
佐賀歯科衛生専門学校(3F)
ステージ
控室
ホール
ホワイエ
EV
水路
敷地境界線N
駐車場
PS
図書資料室1
在宅歯科医療連携室
会長室在宅歯科医療相談室
事務室
研修室1
印刷
風除室
エントランスロビー
研修室4
EV
PS
研修室2 研修室3
研修室5
EV
ロビー
PS
図書室2
図書室1
会議室
EV
PS
事務室
研修室
ホール上部備蓄庫
EXP.J
EV
PS
断面図 1/200
佐賀県歯科医師会館▽2FL +4,330
敷地境界線
▽ 6,130
水路
▽建物最高高さ +19,950
▽3FL +8,330
▽4FL +11,830
▽5FL +15,330
ロビー 研修室5
研修室3 研修室2
図書室会議室
事務室
事務室ロビー便所
備蓄倉庫
ホール
建築面積 826㎡延床面積 1522㎡
階数 地上5階
構造 鉄骨造
設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
倉庫(4F)
事務所・倉庫(2F)
道路境界線
住宅 (2F) 駐車場住宅 (2F)
佐賀歯科衛生専門学校(3F)
ステージ
控室
ホール
ホワイエ
EV
水路
敷地境界線N
駐車場
PS
図書資料室1
在宅歯科医療連携室
会長室在宅歯科医療相談室
事務室
研修室1
印刷
風除室
エントランスロビー
研修室4
EV
PS
研修室2 研修室3
研修室5
EV
ロビー
PS
図書室2
図書室1
会議室
EV
PS
事務室
研修室
ホール上部備蓄庫
EXP.J
EV
PS
断面図 1/200
佐賀県歯科医師会館▽2FL +4,330
敷地境界線
▽ 6,130
水路
▽建物最高高さ +19,950
▽3FL +8,330
▽4FL +11,830
▽5FL +15,330
ロビー 研修室5
研修室3 研修室2
図書室会議室
事務室
事務室ロビー便所
備蓄倉庫
ホール
建築面積 826㎡延床面積 1522㎡
階数 地上5階
構造 鉄骨造
設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
2階平面 1/300
3 階平面 4 階平面 5 階平面
1 階平面 1/300
5 階研修室.建物の中心に制振オイルダンパーを設けることで,5階の柱寸法を 200mm 角に抑えたラーメンフレームと外周を巡る開口部によって,開放的な空間となっている.天井高は 3600mm.
4 階研修室.外周に設けられた腰高 1100mm の窓から佐賀平野の広がりを望む.天井高は 2700mm.
1 階事務室.内部の使われ方に合わせて腰壁や窓の高さを調整している.
2 階事務室.
1005
250
1004
10051005250
1008
1008
▽FL=GL+30 100複合フローリングt15 直貼
200
60ポリスチレンフォーム t=50ポリエチレンフィルム t=0.15捨てコンクリート t=50再生クラッシャーラン t=60
▽SL=GL-970
1004
1008
100 3
1005
250
1004
10051005250
1008
1008
▽FL=GL+30 100複合フローリングt15 直貼
200
60ポリスチレンフォーム t=50ポリエチレンフィルム t=0.15捨てコンクリート t=50再生クラッシャーラン t=60
▽SL=GL-970
1004
1008
100 3
16200
620012400
62003800
227504750 3300 2400 3600 2400 3600 2700
240023505200
X1X2X3X4 HX1HX2HX4HX6 HX3HX5HX7HX8
4300
19805
4000
3500
3500
4475
▽最高軒高 +19,530
▽5FL +15,330
▽4FL +11,830
▽3FL +8,330
▽2F +4,330
△設計GL±0▽1F +30
▽建物最高高さ +19,845
△2SL +4,285
▽庇梁天端 +2,800
CH=2350
CH=2700
CH=3600
CH=3200
CH=2700
CH=3480
2569
CH=2575
600
600
200
150
600
200
620
2270
2180
450
620
600
920
600
445
550
250
350
2065
2185
250
570425
1520
270
250
250
250
920
570
270
1120
920
4501270
450570
450
262.5
450 570
450
2570
262.5
160
350
450
450
1020450
262.5
129 133.5
262.5
262.5
220
298
2510
250
200
200
10025
250
2650
62.562.5
125250
11959.559.5
▽軒高 +5,630
△設計GL±0▽1FL +30
▽+6,130
30
2200 3702570
250
250
250
250
75100
227
▽FL=GL+2,980
177150327
327177150
CH=4,900
2570
▽FL=GL+30
シート防水層 t2.0 (建告1365号対応)軽量コンクリート直均しt=5~50
CON t80デッキプレート H=75ポリスチレンフォーム t=50
ガルバリウム鋼板葺 t0.4 竪ハゼ葺 耐火野地板 t25 (だんねつくん程度)母屋 C100×50×20×2.3
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5
発泡硬質ウレタン t25タイル t9
ならしモルタルt20~45FRP防水CON
塩ビシート t2下地合板 t12
木下地
タイルカーペット t6.5下地合板 t12木下地
塩ビシート t2下地合板 t12木下地
塩ビシート t2下地合板 t12木下地
額縁:タモ 200×25
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
メタリック調 竪樋 φ89
庇
塩ビシート t2下地合板 t12
木下地
タイル t9シンダーコンt91
シート防水層 t2.0軽量コンクリート直均しt=5~50CON t80デッキプレート H=75ポリスチレンフォーム t=50
▽SL=GL-70▽FL=GL+30
△SL=GL-70
ベントキャップφ246
ポリエチレンフィルム t=0.15捨てコンクリート t=50再生クラッシャーラン t=60
ビニル床シート(抗菌仕様) t2シンダーコンクリート t28
CON H=80
壁:化粧ケイ酸カルシウム板 t6GB-R t12.5LGS下地Vカット突付け
配管ピット
Exp.j
タイルカーペット t6.5下地合板 t12
木下地
天井 GB-R t9.5 EP
天井: GB-R t9.5 EP
塩ビシート t2下地合板 t12木下地
床: タイルカーペット t6.5 パーティクルボードt30
木下地
天井: GB-R t9.5 EP
庇
軒天
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
吹付ロックウール耐火被覆 t25
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺 アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5
発泡硬質ウレタン t25
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5
発泡硬質ウレタン t25
ブラインド取付板 OP
St Φ12 SOP
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
GB-R t12.5 EP
1008
10010
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5発泡硬質ウレタン t25
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5
発泡硬質ウレタン t25
1005
GB-R t12.5 EP
GB-R t12.5発泡硬質ウレタン t25
天井 GB-R t9.5 EP
天井 GB-R t9.5 EP
天井 GB-R t9.5 EP 天井 GB-R t9.5 EP
笠木:アルミ曲げ加工 t2.0
外壁:金属サイディング t17.5下地 St□100×100程度
外壁:金属サイディングt17 .5下地 St□100×100程度
外壁:金属サイディング t17.5下地 St□100×100程度
外壁:金属サイディング t17.5下地 St□100×100程度
発泡硬質ウレタン t30
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
外壁:金属サイディングt17 .5下地 St□100×100程度
ポリスチレンフォーム t=50ポリエチレンフィルム t=0.15捨てコンクリート t=50再生クラッシャーラン t=60
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
軒天: ケイ酸カルシウム板 t6
100 2
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
額縁:タモ 200×25
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OPGB-R t12.5 EP
ブラインド取付板 OP
ブラインド取付板 OP
コンクリート打放しの上 アクリルシリコン塗装
額縁:タモ 200×25
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4 竪ハゼ葺アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15
天井 GB-R t9.5 EP フロートガラス t6
GB-F t12.5 EP-GGB-F t12.5
グラスウール充填 t50(32kg/㎥)LGS下地 (千鳥配置)
図書室2
研修室3
研修室5 ロビー
ホール
研修室2
倉庫
WC
事務室
事務室
会議室
エントランス
GB-R t9.5 EP-GGB-R t12.5 グラスウール t50LGS下地
フロートガラス t6
軒樋:耐酸被膜鋼板 t0.5
庇:ガルバリウム鋼板 t0.4アスファルトルーフィング22kg高圧木毛セメント板 t15母屋 st C-100×50×20×2.3
天井有孔シナ合板 t5.5 OSCLグラスウール t100LGS天井野縁 @303程度(耐震天井仕様)
シート防水層 t2.0片面鋼板付ポリスチレンフォーム t50 (飛び火認定品)デッキプレート H=75母屋 C100×50×20×2.3 @600 笠木:アルミ曲げ加工 t2.0
電動遮光ロールスクリーン(別途工事)
GB-H t9.5 EP-GGB-F t21
グラスウール t50LGS下地
GB-H t9.5 EP-GGB-F t21
ビニル床シート(抗菌仕様) t2シンダーコンクリート t98
CON
サイン計画 トイレ サイン計画 歯の形の衝突防止マーク
断面詳細 1/150
5 階テラス.東から西を見る.北、西立面を見る .
5 階ロビーより背振山地を背に広がる佐賀平野を望む.足元までの掃き出し窓とした開放的な空間でありながら,中間に庇を回すことによってスケールを抑えている.天井高は 3600mm.
5 階の研修室より欄間で連続するロビーを見通す.