交通事故の被害に遭ったときに 知らないと損する交...

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交通事故の被害に遭ったときに 知らないと損する交通事故損害賠償 必携マニュアル(後遺障害編) みらい総合法律事務所 0120-962-845

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交通事故の被害に遭ったときに知らないと損する交通事故損害賠償

必携マニュアル(後遺障害編)

みらい総合法律事務所0120-962-845

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内容

1 手続の流れ 4

2 交通事故で発生する法律関係 5

3 治療 7

4 治療費打ち切り 8

5 自賠責保険と任意保険 9

6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定 14

7 示談交渉 17

8 法的手続について 18

9 請求できる損害賠償の内容 21

あとがき 54

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こんにちは

無料レポートをご請求いただきありがとうございます

みらい総合法律事務所では交通事故の被害者救済のため交通事故損害賠償に力を入れています年間1000件以上のお問い合わせやご相談をいただいておりますが多くの方が交通事故の被害に遭われるのは初めてのため「何をどうしてよいの

かわからない」というお話をよく聞きます

そこでこの無料レポートでは交通事故の被害者が損害賠償を得るためにどのよう

な手続を経ていくのかという概略をまとめております

人間知らないことに対してはとても不安になります不安を解消し自信をもっ

て示談交渉に臨みましょう

後遺障害等級12級以上であれば弁護士に依頼した方がメリットがあるとは思いま

すがそれにしてもまずは被害者本人が手続の概略を把握しておかなければなりませんそれに弁護士に相談依頼するタイミングも重要です

交通事故の被害者は法律上当然に適正な賠償金を得る権利があります被害に遭ったのに当然の権利を放棄しないようにしてくださいそしてその権利を守るのは「知識」なのです

ぜひこの小冊子を読んでその「知識」を身につけていただきたいと思います

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1 手続の流れ

交通事故損害賠償の手続きの流れは次のようになります

① 事故現場にて事故状況加害者自分の怪我などを確認する darr

② 警察への通報実況見分調書の作成

darr③ 保険会社への通知

darr

④ 治療保険会社から治療費交通費休業補償などの支払い darr

⑤ 治療の終了(症状固定)

darr⑥ 自賠責後遺障害等級認定

darr

⑦ 損害額の確定 darr

⑧ 示談交渉

darr⑨ 示談成立法的手続

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2 交通事故で発生する法律関係

交通事故で発生する法律関係には3種類があります全て別々の手続です①行政手続き

②刑事手続き③民事損害賠償手続き

①行政手続き加害者の免許に関し減点や免許取消などの行政処分に関する手続です被害者がここに関与することはありません

②刑事手続き加害者の刑事処分を決める手続です加害者を起訴(裁判)するかどうかは検察官

が決めます最終的な刑事処分は裁判所が決めます

刑事手続きに被害者が関与するのは事情聴取と実況見分からです警察から診

断書の提出も求められますどの程度の怪我かによって刑事処分の重さも違ってきます

頸椎捻挫や腰椎捻挫は当初「2週間の加療を要する」などと診断書に記載されることが多いのですが実際には半年間も通院することも稀ではありませんしたがって当初提出した診断書が変更になるようなときは新しい診断書を取得して警

察に提出するようにしましょう

また実況見分で作成される実況見分調書は後々の民事損害賠償で極めて重要な

証拠となります自分の記憶に従ってきちんと主張しておきましょうほとんどがこの実況見分調書に従って事故態様が決定され過失割合が決まってきてしまうからです

事実と異なる記載がされている場合でも警察官の誘導が強く「後で訂正すればいいや」と思っても一度作成された実況見分調書はまず訂正されることはない

と憶えておきましょう

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記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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2

内容

1 手続の流れ 4

2 交通事故で発生する法律関係 5

3 治療 7

4 治療費打ち切り 8

5 自賠責保険と任意保険 9

6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定 14

7 示談交渉 17

8 法的手続について 18

9 請求できる損害賠償の内容 21

あとがき 54

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3

こんにちは

無料レポートをご請求いただきありがとうございます

みらい総合法律事務所では交通事故の被害者救済のため交通事故損害賠償に力を入れています年間1000件以上のお問い合わせやご相談をいただいておりますが多くの方が交通事故の被害に遭われるのは初めてのため「何をどうしてよいの

かわからない」というお話をよく聞きます

そこでこの無料レポートでは交通事故の被害者が損害賠償を得るためにどのよう

な手続を経ていくのかという概略をまとめております

人間知らないことに対してはとても不安になります不安を解消し自信をもっ

て示談交渉に臨みましょう

後遺障害等級12級以上であれば弁護士に依頼した方がメリットがあるとは思いま

すがそれにしてもまずは被害者本人が手続の概略を把握しておかなければなりませんそれに弁護士に相談依頼するタイミングも重要です

交通事故の被害者は法律上当然に適正な賠償金を得る権利があります被害に遭ったのに当然の権利を放棄しないようにしてくださいそしてその権利を守るのは「知識」なのです

ぜひこの小冊子を読んでその「知識」を身につけていただきたいと思います

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4

1 手続の流れ

交通事故損害賠償の手続きの流れは次のようになります

① 事故現場にて事故状況加害者自分の怪我などを確認する darr

② 警察への通報実況見分調書の作成

darr③ 保険会社への通知

darr

④ 治療保険会社から治療費交通費休業補償などの支払い darr

⑤ 治療の終了(症状固定)

darr⑥ 自賠責後遺障害等級認定

darr

⑦ 損害額の確定 darr

⑧ 示談交渉

darr⑨ 示談成立法的手続

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5

2 交通事故で発生する法律関係

交通事故で発生する法律関係には3種類があります全て別々の手続です①行政手続き

②刑事手続き③民事損害賠償手続き

①行政手続き加害者の免許に関し減点や免許取消などの行政処分に関する手続です被害者がここに関与することはありません

②刑事手続き加害者の刑事処分を決める手続です加害者を起訴(裁判)するかどうかは検察官

が決めます最終的な刑事処分は裁判所が決めます

刑事手続きに被害者が関与するのは事情聴取と実況見分からです警察から診

断書の提出も求められますどの程度の怪我かによって刑事処分の重さも違ってきます

頸椎捻挫や腰椎捻挫は当初「2週間の加療を要する」などと診断書に記載されることが多いのですが実際には半年間も通院することも稀ではありませんしたがって当初提出した診断書が変更になるようなときは新しい診断書を取得して警

察に提出するようにしましょう

また実況見分で作成される実況見分調書は後々の民事損害賠償で極めて重要な

証拠となります自分の記憶に従ってきちんと主張しておきましょうほとんどがこの実況見分調書に従って事故態様が決定され過失割合が決まってきてしまうからです

事実と異なる記載がされている場合でも警察官の誘導が強く「後で訂正すればいいや」と思っても一度作成された実況見分調書はまず訂正されることはない

と憶えておきましょう

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6

記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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3

こんにちは

無料レポートをご請求いただきありがとうございます

みらい総合法律事務所では交通事故の被害者救済のため交通事故損害賠償に力を入れています年間1000件以上のお問い合わせやご相談をいただいておりますが多くの方が交通事故の被害に遭われるのは初めてのため「何をどうしてよいの

かわからない」というお話をよく聞きます

そこでこの無料レポートでは交通事故の被害者が損害賠償を得るためにどのよう

な手続を経ていくのかという概略をまとめております

人間知らないことに対してはとても不安になります不安を解消し自信をもっ

て示談交渉に臨みましょう

後遺障害等級12級以上であれば弁護士に依頼した方がメリットがあるとは思いま

すがそれにしてもまずは被害者本人が手続の概略を把握しておかなければなりませんそれに弁護士に相談依頼するタイミングも重要です

交通事故の被害者は法律上当然に適正な賠償金を得る権利があります被害に遭ったのに当然の権利を放棄しないようにしてくださいそしてその権利を守るのは「知識」なのです

ぜひこの小冊子を読んでその「知識」を身につけていただきたいと思います

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1 手続の流れ

交通事故損害賠償の手続きの流れは次のようになります

① 事故現場にて事故状況加害者自分の怪我などを確認する darr

② 警察への通報実況見分調書の作成

darr③ 保険会社への通知

darr

④ 治療保険会社から治療費交通費休業補償などの支払い darr

⑤ 治療の終了(症状固定)

darr⑥ 自賠責後遺障害等級認定

darr

⑦ 損害額の確定 darr

⑧ 示談交渉

darr⑨ 示談成立法的手続

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5

2 交通事故で発生する法律関係

交通事故で発生する法律関係には3種類があります全て別々の手続です①行政手続き

②刑事手続き③民事損害賠償手続き

①行政手続き加害者の免許に関し減点や免許取消などの行政処分に関する手続です被害者がここに関与することはありません

②刑事手続き加害者の刑事処分を決める手続です加害者を起訴(裁判)するかどうかは検察官

が決めます最終的な刑事処分は裁判所が決めます

刑事手続きに被害者が関与するのは事情聴取と実況見分からです警察から診

断書の提出も求められますどの程度の怪我かによって刑事処分の重さも違ってきます

頸椎捻挫や腰椎捻挫は当初「2週間の加療を要する」などと診断書に記載されることが多いのですが実際には半年間も通院することも稀ではありませんしたがって当初提出した診断書が変更になるようなときは新しい診断書を取得して警

察に提出するようにしましょう

また実況見分で作成される実況見分調書は後々の民事損害賠償で極めて重要な

証拠となります自分の記憶に従ってきちんと主張しておきましょうほとんどがこの実況見分調書に従って事故態様が決定され過失割合が決まってきてしまうからです

事実と異なる記載がされている場合でも警察官の誘導が強く「後で訂正すればいいや」と思っても一度作成された実況見分調書はまず訂正されることはない

と憶えておきましょう

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記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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11

険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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1 手続の流れ

交通事故損害賠償の手続きの流れは次のようになります

① 事故現場にて事故状況加害者自分の怪我などを確認する darr

② 警察への通報実況見分調書の作成

darr③ 保険会社への通知

darr

④ 治療保険会社から治療費交通費休業補償などの支払い darr

⑤ 治療の終了(症状固定)

darr⑥ 自賠責後遺障害等級認定

darr

⑦ 損害額の確定 darr

⑧ 示談交渉

darr⑨ 示談成立法的手続

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2 交通事故で発生する法律関係

交通事故で発生する法律関係には3種類があります全て別々の手続です①行政手続き

②刑事手続き③民事損害賠償手続き

①行政手続き加害者の免許に関し減点や免許取消などの行政処分に関する手続です被害者がここに関与することはありません

②刑事手続き加害者の刑事処分を決める手続です加害者を起訴(裁判)するかどうかは検察官

が決めます最終的な刑事処分は裁判所が決めます

刑事手続きに被害者が関与するのは事情聴取と実況見分からです警察から診

断書の提出も求められますどの程度の怪我かによって刑事処分の重さも違ってきます

頸椎捻挫や腰椎捻挫は当初「2週間の加療を要する」などと診断書に記載されることが多いのですが実際には半年間も通院することも稀ではありませんしたがって当初提出した診断書が変更になるようなときは新しい診断書を取得して警

察に提出するようにしましょう

また実況見分で作成される実況見分調書は後々の民事損害賠償で極めて重要な

証拠となります自分の記憶に従ってきちんと主張しておきましょうほとんどがこの実況見分調書に従って事故態様が決定され過失割合が決まってきてしまうからです

事実と異なる記載がされている場合でも警察官の誘導が強く「後で訂正すればいいや」と思っても一度作成された実況見分調書はまず訂正されることはない

と憶えておきましょう

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記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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2 交通事故で発生する法律関係

交通事故で発生する法律関係には3種類があります全て別々の手続です①行政手続き

②刑事手続き③民事損害賠償手続き

①行政手続き加害者の免許に関し減点や免許取消などの行政処分に関する手続です被害者がここに関与することはありません

②刑事手続き加害者の刑事処分を決める手続です加害者を起訴(裁判)するかどうかは検察官

が決めます最終的な刑事処分は裁判所が決めます

刑事手続きに被害者が関与するのは事情聴取と実況見分からです警察から診

断書の提出も求められますどの程度の怪我かによって刑事処分の重さも違ってきます

頸椎捻挫や腰椎捻挫は当初「2週間の加療を要する」などと診断書に記載されることが多いのですが実際には半年間も通院することも稀ではありませんしたがって当初提出した診断書が変更になるようなときは新しい診断書を取得して警

察に提出するようにしましょう

また実況見分で作成される実況見分調書は後々の民事損害賠償で極めて重要な

証拠となります自分の記憶に従ってきちんと主張しておきましょうほとんどがこの実況見分調書に従って事故態様が決定され過失割合が決まってきてしまうからです

事実と異なる記載がされている場合でも警察官の誘導が強く「後で訂正すればいいや」と思っても一度作成された実況見分調書はまず訂正されることはない

と憶えておきましょう

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記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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記憶と異なるのであれば断固として「違います」と言っておかなければ後で不利益を被ることになるのです

特に過失割合が10異なることになった場合にはどうなるでしょうか

賠償金が1000万円だったら実況見分調書が間違っていたことで900万

円にもなり100万円損をしかねないのです

それほど重要なものだと考えておきましょう

さらに刑事処分を決める際には被害感情も影響を与えます「厳重に処罰して欲しい」のか「寛大な処分を望む」のか必ず聞かれますので回答を準備し

ておきましょう

どちらでもよければ「法に従って適正に処分してください」と言っておけばよ

いですこれまでの経験では被害者の被害感情からすると加害者の刑事処分は軽いと感じているようです「寛大な処分をしてください」と言ってしまい後で後悔している被害者もいますそのあたりも考えておきましょう

③民事損害賠償手続この手続きがこの無料レポートで説明する手続きです

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3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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7

3 治療

刑事手続きの進行と同時に被害者としては治療に専念することになります労災保険を使用できれば労災保険をなければ健康保険を使用しましょう健康保険

を使用しない自由診療では診療報酬が多額になってしまい過失相殺が出てきたときに差し引かれる金額が大きくなるので損です

治療をしながら加害者側の任意保険会社(加害者が無保険であれば自分の任意保険の「無保険者傷害特約」)より治療費交通費休業補償などの支払いを受けることになりますこの段階ではまだ過失割合などが確定しませんので保険会

社とは良好な関係を保ちきっちり支払いをしてもらいましょう

なお注意点としては領収証を必ず保管しておくこと保険会社に提出する書類

は必ずコピーを取っておくことむやみにタクシーや入院で個室などを使用しないことということですそのときにタクシー代や個室代が出たとしても後でひっくり返される時もありますタクシー通院や個室使用の時は必ず医師からそ

の旨の指示書を書いてもらっておきましょう

保険会社が個室使用やタクシーを認めたとしてもです

保険会社に提出した書類のコピーを取り忘れた場合には保険会社に「これまでに提出した全ての書類の写しを下さい」と言えば送ってくれます

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8

4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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13

自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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37

<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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4 治療費打ち切り

治療を続けていて被害者が困ることの一つに保険会社による治療費打ち切りの問題があります交通事故により傷害を負って治療を継続しているにもかかわ

らず途中で保険会社から「今月で治療費の支払をやめますので治療を打ち切ってください」という趣旨の発言がなされるのです

保険会社は治療費を支払う際には被害者から医療照会の同意書を取り病院に対して医療照会をしかつ診療報酬明細書や診断書を徴求しますそれを保険会社の顧問医に見てもらったりしながら相当な治療かどうかを判断しますその結果

すでに治癒ないし症状固定と判断したときは治療費打ち切りを通告してきます

しかしこれは保険会社が勝手に判断して打ち切っているだけのことです「これ

以上治療をしてはいけない」という意味ではなく「保険会社としては治療は完了ないし症状固定と判断するので治療費は支払えませんただし後で治療が必要だったとわかった時はその分は後で払います」ということだと理解してくだ

さい

したがって保険会社から治療費打ち切り通告が来た場合には被害者としては

主治医とよく相談して治療効果が上がっている場合には主治医から保険会社に治療の必要性をよく説明してもらってください

それでも保険会社が治療費を打ち切る場合には被害者としては症状固定にするかあるいは保険会社を無視して治療を継続することになります

ただし保険会社からの治療費支払いがなくなりますので以後は治療費を立て替えて支払わなければなりません支払った治療費は後で示談ないし訴訟において精算されることになります

被害者としては賠償よりもまずは傷害が治癒することが第一です治療に専念しましょう

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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5 自賠責保険と任意保険

交通事故の被害に遭ったときに必ず確認しておかなければならないことがありますそれは加害者あるいは加害者車両の加入している自賠責保険(共済)と任意保険(共

済)です自賠責保険というのは自動車損害賠償保障法に基づいて強制的に入らなければならない保険のことです他方任意保険というのは加入するのが自由な保険です

自賠責保険は人身事故による人身損害を保障することを目的としたものであり最低限の保障をその保障内容としており全損害を填補するのは不十分ですそこで

自賠責保険で填補できない損害を填補するために任意保険が締結されるわけです

自賠責保険と任意保険には概ね次のような特徴があります

<自賠責保険>1 全員加入しなければならず加入しない場合には罰則あり

2 人身事故のみ適用され物損事故では保険支払われず3 支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている

4 示談代行サービスはない

<任意保険>

1 加入義務がない2 人身事故にも物損事故にも対応できる3 契約により保険金の額や補償内容が異なる

4 示談代行サービス(加害者の代理人として保険会社が交渉するサービス)がある場合あり

したがって自賠責部分が最低限の部分任意保険が上乗せ部分となるわけですがどちらから先に支払ってもらうのかについては選択することができます被害者はまず自賠責保険会社に対して被害者請求として「仮渡金請求」「損害賠償額の

請求」をして足りない分を任意保険会社から支払ってもらう方法と自賠責保険に

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は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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10

は請求せずに「一括払い」という方法で任意保険会社が自賠責保険の支払う分も

含めて被害者に賠償金を支払い後日任意保険会社が自賠責保険会社に自賠責保険の額を請求するという方法があります

どちらが良いかは一概には言えませんが自賠責保険は後遺障害部分を除いて120万円が上限の支払金額になっているので治療費が120万円を超える場合には治療費は任意保険会社に支払ってもらわなければなりませんしかし任意保険会社

の治療費の支払が悪い場合には自賠責保険に被害者請求をして治療費を確保する必要がでてきます

後遺症が残る事案で自賠責保険に被害者請求をするかどうかについては後で説明します後遺症が残らない事案において自賠責保険に被害者請求をした方が良い事案としては次のような場合があります

<任意保険会社の動きが悪い場合>この場合には治療費の支払い交通費の支払い休業補償などすぐに必要なお金

に影響を与えますので任意保険会社に任せず自分で被害者請求をした方が良いでしょう

<自分の過失が大きい場合>任意保険の場合は被害者側の過失は全て支払額に反映されますしたがって被害者側の過失が大きい場合には任意保険会社は支払を渋る可能性がありますしかし

自賠責保険においては7割以上の過失でなければ支払額を減額されませんしたがって自分の過失が大きいと思われる場合には自賠責保険に被害者請求をした方が良いでしょう

さて自賠責保険の調査手続の説明をします自賠責保険の調査の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)が調査を行い

その結果に基づき支払を行われます被害者が被害者請求をした場合あるいは加害者側が請求をした場合調査は具体的には自賠責保険会社が書類を整え都道府県庁所在地等にある「自賠責損害調査事務所」に書類を送付し同事務所において事

故を調査します自賠責損害調査事務所は調査が終了するとその結果を自賠責保

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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12

自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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13

自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

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東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

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険会社に通知します自賠責保険会社はその結果に基づき支払額を確定し請求

者に支払うこととなります

自賠責保険算定基準

1 入院中の看護料

(原則として 12 歳以下の子供に近親者が付き添った例)

1 日 4100 円

2 自宅介護通院看護近親者 1 日 2050 円

3 入院諸雑費 1 日 1100 円

4 休業損害

(但しそれ以上の証拠資料があるときは別途)

1 日 5700 円

5 傷害慰謝料 1 日 4200 円

6 後遺障害慰謝料 別表参照

7 死亡慰謝料 本人(相続される) 350 万円

遺族 1 人 550 万円

遺族 2 人 650 万円

遺族 3 人以上 750 万円

8 葬儀費用 原則 60 万円(100 万円以下)

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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自賠責後遺障害慰謝料

被害者請求により自賠責保険会社から後遺障害分として受け取れる金額

自賠法別表第1

等級 保険金額

第1級 4000 万円

第2級 3000 万円

自賠法別表第2

等級 保険金額

第1級 3000 万円

第2級 2590 万円

第3級 2219 万円

第4級 1889 万円

第5級 1574 万円

第6級 1296 万円

第7級 1051 万円

第8級 819 万円

第9級 616 万円

第10級 461 万円

第11級 331 万円

第12級 224 万円

第13条 139 万円

第14条 75 万円

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自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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13

自賠責保険の重過失減額

自賠責保険は被害者救済のための保険であり被害者の過失が7割未満の場合には損害賠償額ないし保険金額の減額はありませんしかしそれ以上の場合は以下のようになります

後遺障害死亡事案

被害者の過失が

7 割以上 8 割未満 2 割減額

8 割以上 9 割未満 3 割減額

9 割以上 10割未満 5 割減額

傷害事案

被害者の過失が 7 割以上 10割未満 2 割減額

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14

6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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37

<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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6 症状固定と自賠責後遺障害等級認定

交通事故で傷害を負い入通院を続けていると治療が完了し完治するときがきますこの時点で損害額が確定し示談ないし訴訟の手続に入っていくことになります

ところが治療もむなしく完治せず後遺障害が残ってしまうことがあります

後遺障害が残るかどうかというのは「症状固定時」において判断します「症状固

定」というのは簡単に言うと「これ以上治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態」のことです

主治医と相談しこのような状態になったと判断されれば「症状固定」とします症状固定となるとそれ以上治療を継続しても治療効果が上がらないわけですからその後治療を継続したとしても原則として治療費は損害賠償の範囲に含まれません

(もちろん症状が固定しても医学上治療が必要な場合は含まれます)

また症状固定後の休業損害は後で説明する後遺障害逸失利益に含まれて計算され

るので休業損害は発生しないことになりますつまり症状固定により交通事故によって被った損害が確定し示談ないし訴訟手続に移行することになるのです

症状固定になった場合には後遺障害等級認定手続に入っていきます後遺障害が残った場合にはこの後遺障害等級認定が極めて重要となります

後遺障害等級認定の手続は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)というところが行います

後遺障害等級認定は被害者からも請求できるし任意保険会社を通してもできます被害者から請求する場合を「被害者請求」任意保険会社から請求するのを「事前認定」といいます

どちらの手続を取っても結構ですがやり方次第で結果が変わるような時は「被害者請求」が望ましいですし手続が面倒な時は「事前認定」ということになります

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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「やり方次第で結果が変わる時」という判断はケースバイケースでありここで書

き切れませんので割愛します

「やり方次第で」ということは医学的知識や自賠責後遺障害等級認定のシステムな

ど交通事故に関する深い知識があって初めて可能になることですからある程度重い障害の方は交通事故に精通した弁護士に依頼することをおすすめします

「交通事故に精通した」というのは弁護士にも得意不得意があり交通事故に精通した弁護士でないと自賠責後遺障害等級が適正に認定されているかどうか判断が難しいということです

被害者請求をする場合にはまず交通事故証明書を取得します交通事故証明書を取得するための用紙は最寄りの警察署の受付に備え付けてあるのが通常ですそこで

もらって必要事項を記入して実費を郵便局から送金するだけです

交通事故証明書は送られてきますがそこに加害者が加入している自賠責保険会社

が記載してありますそこに記載してある自賠責保険会社に連絡をして「後遺障害の被害者請求用の書類一式を下さい」と依頼しますそうすると書類を送ってくれます

あとはその中に説明のためのパンフレットが入っていますのでそのとおりに手続をすればOKです

まず「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」を主治医に記入してもらいます複数の診療科にかかっているときはすべての診療科で記入してもらいます

その際考えられるすべての検査をしてもらってください頚椎捻挫や腰椎捻挫の場合でもMRI必須です

自覚症状の欄には漏らさず自覚症状を記入してもらってください漏れがあるとその自覚症状がないものとみなされてしまいます

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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他覚所見の欄も同様です漏れがあると障害がないものとみなされてしまいます

それらが終わったら後遺障害診断書と画像検査結果をセットにして被害者請求をしましょう

後遺障害の認定にかかる期間ですが後遺障害の内容にもよりますし資料の不足があるかどうかなどによっても変わってきます軽ければ1ヶ月程度重ければ半年近

くかかることもあります

後遺障害等級認定が届いたらその等級と理由を確認しますそしてその等級に納

得した場合には示談交渉に入っていきますしかしその等級に納得出来ないときは異議申立をすることになります

異議申立は何度でもできますただ異議を申し立てるだけでは同じ結果になるだけです上位等級が認定されなかった理由を確認しそれを補う診断書所見画像検査結果などを収集して異議申立を行うこととなります

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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37

<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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7 示談交渉

後遺障害等級が認定されたらいよいよ示談交渉に入ります自分で損害賠償金を計算できれば良いですがほとんどの被害者の方はそれができま

せんのでまず保険会社の方から賠償金を提示させますそしてそれをもとに示談の交渉をすることになります

この時点では必ず弁護士に相談するようにしてくださいなぜなら保険会社から提示された賠償金の額のどこが不当でどこが適切なのか専門知識がなければわからないからですそれに過失割合もあるのかないのか何対何が妥当なのかは

難しい問題です

また実務では様々な事情により相場より高額の賠償金を得られる場合もあれば

逆に相場より低い賠償金になる場合もあります

それを知らずに示談交渉しているとかえって不利な結果になる可能性があるのです

そして弁護士相談の結果自分でできそうな時は自分で交渉を継続し自分では無理そうなときは費用をよく確認した上でメリットがありそうなら弁護士に依頼すれ

ば良いのです

弁護士に示談交渉を依頼すると通常のペースであればだいたい交渉開始から3ヶ

月以内くらいで示談でまとめるか訴訟に移行するかのめどが立ちますその時点でまたよく弁護士と相談して方針を決めれば良いと思います

示談の時は「示談書」を取り交わします「免責証書」という書類を示談書の代わりに使用することもあります弁護士に依頼していればこの書類作成も全て弁護士が

行います

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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8 法的手続について

任意保険会社と交渉をしても示談が成立しなかった場合には次の段階に進まなければなりません弁護士に依頼した場合でも後遺障害等級が12級から14級くら

いの場合には示談でまとまることも多いのですが後遺障害等級が上位等級になればなるほど被害者側が請求する金額と任保険会社が提示する金額に差が大きくなり示談ではまとまらないケースが多くなります

訴訟とは裁判所に対し最終判断である「判決」を求めて訴えを起こすことですもちろん途中で裁判所より和解の勧告が入り「裁判上の和解」が成立することも多

くあります

しかし訴訟を提起した場合には和解が成立しなかったときには「判決」になっ

てしまうという心理的なプレッシャーがあり調停の場合よりも和解が成立しやすい状況が整っています

日本の法律では訴訟というのは弁護士に頼まず自分で行うことができますしかし交通事故の裁判というのは専門的な知識を要しなかなか自分で遂行してゆくことが困難です

東京地方裁判所では民事第27部が交通事故訴訟の専門部となっており専門性が高まっていますしたがって交通事故損害賠償で訴訟を起こすときには弁護士に

依頼するのが良いでしょう

では訴訟の流れを簡単に説明します

訴訟を起こすには訴状を裁判所に提出しますそうすると裁判所は訴状を審査した上第一回口頭弁論期日を定め被告に対して訴状と呼出状を送ります

ここで問題となるのは被告を誰にするかという点ですまず運転者は過失によって事故を起こしたのですから不法行為に基づく損害賠償責任を負担しますので

被告にします

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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そして自賠法により加害者の自動車の保有者も人身損害の賠償責任を負担していること自動車の保有者がほとんどの場合に任意保険に加入していることから自動車の保有者を被告にすることが考えられますさらにその事故が業務時間中に起こ

った場合には加害者の使用者である会社などに使用者責任が発生することもあります

このように被告を誰にするかという点でも色々な観点から考えなければなりませんのでこの点は弁護士の判断に任せた方が良いでしょう

ここで注意すべきは被告が多ければ多いほど良いということではありません当事者が多いと弁護士の数も多くなりそのため期日の調整が難しくなり裁判の期日が延びてしまいまたは争点が増えてしまい裁判が長引く傾向にあります任意保

険会社からの支払を狙っているのであれば被告を絞ることを考えてもよいでしょう

さて裁判が始まると双方が事実の主張及び法律上の主張を闘わせます主に書面

にてやり取りが行われますがそれと併行して証拠書類も提出していきます損害額の立証は被害者側が行わなければならないので治療の期間中必要となった費用の領収証は全てとっておき整理しておかなければなりません

また事故前の収入と症状固定後の収入についても問題となりますので証拠を集めておきましょう

そのような過程を経て主張の整理と証拠の提出が終わると証人尋問に入る前に裁判所から多くの場合和解の勧告がありますそれまでの訴訟の経緯からすでに

裁判所がだいたいの心証を取ってしまっているからですそこで和解を拒絶した場合にはだいたいその和解案程度の判決が出されるということになります

訴訟に要する期間ですがやはり半年~1年程度は見ておいた方が良いでしょうもちろんもっと短く終わる場合もありますし医学的な論争になってくると2年~3年はかかってしまいますそのようなこともあり和解で解決する方が多いのが現

状です

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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いずれにしても弁護士に任せて訴訟を行うのですが証拠資料の収集は被害者本人が積極的に行っていく必要があります任せきりではいけません

実際には事実の認定が極めて重要になりますのでそのために被害者は積極的に弁護士に協力し証拠資料の収集に努める必要があります

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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9 請求できる損害賠償の内容

交通事故に遭遇し示談や判決によって解決した際に受け取るものは万円というまとまった損害賠償金ですしかしながらその賠償金は様々な損害項目の集合

体です正当な賠償金を獲得するためにはこれらの損害項目を漏らさずに請求することが必要となります

ところがその損害項目は次のように多岐にわたっておりその意味を理解するだけでも大変な労力がかかります

治療費付添費入院雑費通院交通費休業損害傷害慰謝料弁護士費用後遺症慰謝料逸失利益将来介護費将来雑費損害賠償請求関係費用装具器具等購入費家屋自動車等改造費葬儀関係費修理費買替差額評価損代

車使用料休車損登録手続関係費

またその算定方法が複雑な損害項目も多いのです

そのため交通事故の被害者が全ての請求しうる損害項目をピックアップしそれらについて適正な損害金の算定をしていることは極めて稀です弁護士ですら交通事故案件にあまり携わらない方では損害項目を見落としてしまうことがあり得ます

そこで交通事故の被害者として加害者側と交渉する際にまず行うことは自分が請求できる損害項目を漏れなく把握するということです損害項目を把握できなけ

ればそれぞれの損害項目がいくら請求できるのか計算ができず結局損害賠償の総額も請求できないことになります

したがって自分が請求できる損害項目を把握しそれに基づき適正な損害額はいくらなのかということを正確に把握することに努めましょう漏れなく損害項目を請求し損害額そのものを高めることはもとより保険会社が提示している和解案が裁

判基準に照らしてどの程度妥当なものであるのかを把握することができるからです

損害項目を把握することができれば保険会社から提示された示談の案に対して漏

れている損害項目を指摘しその点について交渉することが可能になります

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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つまり適正な損害額を把握するだけで損害賠償における保険会社との交渉において他の被害者と比べて遙かに優位な地位に立てることになるのですこれが交通事故損害賠償における最も基本的かつ有力な武器なのです

そのためには①どの損害項目を請求できるのか②各損害項目における損害額はいくらなのかという点を把握しなければなりません

本書の説明の流れとしましては人損について解説した後に物損について検討しますたくさんの損害項目が出てくることになりますが頻繁に用いられる損害項目は限ら

れていますそれらは次の損害項目です

①治療費

②入院雑費③通院交通費④休業損害

⑤傷害慰謝料⑥文書費(損害賠償請求関係費用の一部)⑦後遺症慰謝料

⑧逸失利益

全ての損害項目について理解しようとせずにこれら頻出の損害項目をきちんと理解

するように努めた方が良いでしょう

なお以下で解説する金額は裁判を行ったときに最終的に提示されることになる裁

判基準の金額です保険会社との交渉段階では通常裁判基準以下の金額が提示されることになります

しかし裁判基準を知っているのと知らないでいるのとでは保険会社との交渉の行方が大きく違ってくることを覚えておきましょう

前書きでも書きましたが以下の損害算定は主に赤い本「損害賠償額算定基準」(財

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)によっています交通事故を扱う弁護

士はほとんどがこの本を参照していますもちろん私たちもそうですあわせてご参照ください

積極損害①(治療費等)

積極損害とは被害者が現実に支払いまたは支払いを余儀なくされる金銭を意味し

ます

積極損害の具体例としては①治療費②付添費③将来介護費④入院雑費⑤将

来雑費⑥通院交通費⑦装具器具等購入費⑧家屋自動車等改造費⑨葬儀関係費⑩損害賠償請求関係費用⑪弁護士費用などがあげられます

①治療費<認められる金額>実費全額

<認められる条件>必要かつ相当な範囲

必要性相当性がないときは過剰診療または高額診療として賠償金に組み入れられることが否定されることがあります過剰診療とは診療行為の医学的必要性または合理性が否定されるものをいいますつまり不要な治療を行っているときには過

剰診療として賠償金の請求ができなくなるのですまた高額診療とは診療行為に対する報酬額が特別な理由もないのに一般の診療費水準に比べて著しく高額な場合をいいます

鍼灸マッサージ費用温泉治療鍼灸やマッサージ費用温泉治療などについてはこれらの治療が必要である旨の西

洋医学の医師の指示書や診断書がある場合には治療費として賠償金に組み込まれます

症状固定後の治療費

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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後遺症が残る場合には治療を終了する症状固定後の治療費は原則として請求できま

せんこれ以上治療効果が上がらない状態が症状固定ですので症状固定後の治療費は損害と認められないからですただし症状の悪化を防ぐなどの治療であるように治療が必要かつ高度の蓋然性が認められる場合には例外的に請求が認められる

ことがあります

②付添費

<認められる金額>入院付添費hellip職業付添人では実費全額近親者付添人では1日6500円(目安)通院付添費hellip1日3300円(目安)

<認められる条件>入院付添費hellip医師の指示受傷の程度被害者の年齢などを勘案して必要があれば

通院付添費hellip症状または幼児など必要とみとめられる場合

1 入院付添費

入院付添費は医師の指示または受傷の程度被害者の年齢などにより必要があれば認められますなお症状の程度によりまた被害者が幼児児童である場合には1~3割の範

囲で増額されることがあります2 通院付添費通院付添費は症状または幼児など必要と認められる場合に認められますそのため

通院付添の必要性があったことを立証できるように当時の状況を説明できる資料を通院当時から収集しておいた方が良いでしょう

③将来介護費<認められる金額>

将来介護費は以下の計算式によって算出されます(年間の基準額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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医師の指示または症状の程度により介護の必要があること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の場合に認められますが症状によっては3級以下の高次脳機能障害者にも認められることもあります

1 基準額職業付添人は実費全額近親者付添人は1日8000円を目安としていますが具体

的な看護状況次第では複数人の介護者が必要であるとしたケースも見られますそのため介護の実態を詳細に立証するための資料収集が重要となります

2 生存可能期間平均余命数とライプニッツ係数表に基づき計算しますところで一般には植物状態及びこれに近い症状の重度後遺障害者の生存可能期間に

ついては感染症にかかりやすいなどの理由によって通常人よりも生存可能期間が短いとされていますそのため平均余命年数未満の生存可能期間を用いた判例も存在します(札幌地裁昭和58215 交民161159)

しかし平均余命までの生存期間を用いることの方が実務の大勢といえますそのため保険会社が上記のような主張をしてきたときには怯むことなく平均余命一杯の生存可能期間を主張しましょう

④入院雑費<認められる金額>

1日につき1500円

<認められる条件>

入院の必要があり入院していたこと

入院雑費とは洗面用具や寝具軽食新聞雑誌代電話代などの入院に伴う様々な

雑費を意味しますこれらの様々な雑費について被害者に領収書などを提示させ立証を要求することは煩雑であることから特に領収書が存在しなくても1日1500円という定額の雑費が認められています

この点保険会社は1日1100円という自賠責保険の入院雑費を提示してくるのが

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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一般です

⑤将来雑費<認められる金額>

将来雑費は以下の計算式によって算出されます(年額)times(生存可能期間に対するライプニッツ係数)

<認められる条件>将来介護について雑費が発生すること

原則として後遺障害等級の別表第11級1号または2級1号の要介護の場合に認められます

このように将来介護が必要となる被害者については紙おむつ代タオルや手袋などの将来雑費を請求できる可能性がありますそのため介護のために必要となる雑費の領収書は訴訟等で立証できるようにきちんと保存しておくことが必要です

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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⑥通院交通費

<認められる金額>電車やバスなどの公共交通機関を用いた際の金額自家用車であれば実費相当額(ガソリン代や駐車場代など)

<認められる条件>通院するために交通費が必要であったこと

交通事故の被害者も損害の拡大を防止する義務が存在するため原則として電車やバスなどの公共交通機関の料金を限度に通院交通費が損害として認められることに

なります

またタクシー代はタクシーの利用が相当と認められる場合以外は支払われません

これは足を骨折したため歩けないなどのタクシーを利用することが相当と認められる事情があるときです

そのため「交通事故の被害者なんだからタクシー代くらい当然出るだろう」と考えていると後で得られる賠償金が目減りすることになりかねません十分注意しましょう

なお近親者の看護が必要とされるときはその近親者の通院交通費も損害と認められることになります

⑦装具器具等購入費<認められる金額>

原則として実費全額

<認められる条件>

装具や器具の必要性が認められること

義手義足歩行補助器具車椅子盲導犬費用介護支援ベッド介護用浴槽など

交通事故によって後遺障害が残ったときに身体機能を補うために必要な器具につい

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ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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28

ては損害と認められますまた義手義足や車椅子など相当期間で交換が必要

なものについては耐用年数に応じて買替え費用も認められます

⑧家屋自動車等改造費<認められる金額>事故との因果関係が認められる相当な範囲

<認められる条件>家屋や自動車等を改造する必要性が認められること

被害者の受傷の内容や後遺障害の程度を考慮し浴室や便所出入口自動車などの改造が必要と認められればその改造費が損害として認められることになりますこ

の費用が認められるのはかなり重度の後遺障害を被った場合です

⑨葬儀関係費<認められる金額>原則として150万円ただしこれを下回る場合は実際に支出した額

<認められる条件>葬儀を行ったこと

多くの判例は葬儀にかかる現実の支出額が多い場合でも損害額としては150万円に限定していますこれは香典収入などがあるために実際の支出は150万円程

度となること人によって支出額がまちまちであり現実の支出額を全て損害と認めては不公平な結果となることなどを理由としているようですなお病院等から自宅までの遺体搬送料は葬儀とは無関係の費用であるとして別

途損害として認定される傾向にあります

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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⑩損害賠償請求関係費用

<認められる金額>相当な範囲

<認められる条件>損害賠償請求に必要であること

診断書や交通事故証明書などの文書費成年後見開始の審判手続費用通信費など損害賠償請求を行うために必要な費用の支出については損害と認められますもっともこれらの損害については支出した金額を後日立証しなければならないため領

収書をきちんと保存するように努めましょう

⑪弁護士費用

<認められる金額>認容額の10前後

<認められる条件>原則として訴訟を起こし判決を得たとき

交通事故の被害者が弁護士に依頼し訴訟を提起して判決を得た場合認容額の10程度が弁護士費用相当額として損害と認められますこの金額は実際に依頼者が弁護士に支払った弁護士費用額とは無関係に弁護士費用相当額として認められる

ものです

判決に至らず和解で終了する際には弁護士費用という項目はある程度削られるのが

通常ですもっともその分慰謝料などの金額を増額することで対応することケースも見られます弁護士費用を計上した和解案が裁判官から提示されることもあります

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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44

<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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休業損害

休業損害は消極損害に含まれます消極損害とは加害行為がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことに

よる損害を意味します平たく言えば交通事故の影響で得られなくなったお金のことです

休業損害に加え後述する逸失利益も消極損害に含まれますが逸失利益は後遺障害が残ったときや死亡時に発生する特別な損害であるため別項目を設けて解説しますなお休業損害は就労形態等によって算定方法等が変化するため就労形態別に説

明をします

1 給与所得者

<認められる金額>事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減<認められる条件>

受傷を原因として休業したこと

事故前の収入とは保険実務では事故前3ヶ月の平均給与をもとに算定することが一

般的です(3ヶ月の給与額の合計額divide90日times休業日数)また季節的に給与額が大きく変動する場合には(たとえば海の家など)直近の3ヶ月の平均賃金とせずに前年の同期の収入を参考にすることがあります

有給休暇を使用したときも休業損害と認められますまた休業に伴う賞与の減額不支給昇給昇格遅延による損害も休業損害と認められています

2 主婦<認められる金額>

賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎として受傷のため家事を行えなかった期間について認められる<認められる条件>

受傷を原因として家事を行えなかったこと

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家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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31

家事を行っていてもその対価として現実的に金銭を受け取っている訳ではないためともすると主婦には休業損害が認められないのではないかと誤解される方もいらっしゃるでしょう

しかしながら事故の影響で家事を行えなくなれば誰かがそのしわ寄せを受けることになります場合によっては家政婦を頼むことも考えられますこのように主婦

業も金銭的に評価されうるのですその際の算定基準としては上記賃金センサスの項目における女子労働者の平均値を基準としています

3 個人事業者<認められる金額>

事故前年の確定申告所得を基礎として受傷によって就労できなかった期間休業中の固定費(家賃や従業員給料)<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと休業中の固定費については事業の維持存続のために必要やむを得ないものであること

個人事業者の休業損害は事故前年の確定申告所得を基礎として算定されますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないと考えておいた方が良いでしょう納税義務を果たさないでおいて被害を受けたときには権利主張

するという態度に裁判官が納得しないこともありかなり高度な立証を要求されるからです確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金セ

ンサスの平均賃金を基礎として休業損害を算定することが認められています

4 会社役員

<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間の労務提供の対価部分<認められる条件>

受傷によって就労できなかったこと

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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会社の取締役が受け取る報酬としては純粋な取締役報酬と従業員としての給与部分に分けることができます従業員としての給与部分が労務の対価であって就労不可能になり会社から支給されなくなればそれが休業損害と認められるのは当然のこと

です

しかし取締役報酬は役員として実際に稼働していることに対する対価部分と稼

働していなくても得ることができる利益配当部分に分けて考えられます休業していても得ることができる利益配当部分については事故による現実の収入減とはいえないため休業損害とは認められません逆に労務提供の対価部分について

は休業損害と認められます

問題はこの労務提供の対価部分の金額ですが実際のところ明確に算定することは

困難です賃金センサスの平均賃金を参考にしつつ会社の規模や被害者の役割などを総合的に考慮して労務提供の対価部分を算出することになるでしょう

5 失業者<認められる金額>受傷によって就労できなかった期間について事故前の実収入や賃金センサスの平均

賃金を減額した金額<認められる条件>労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性が認められる者でありかつ受傷によ

って就労できなかったこと

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんなぜなら休業損害とは事故に

よる現実の収入減に対して認められるものですが失業者には現実の収入減がないからですもっとも就職が内定している場合など具体的に就労が行われる可能性が高い場合や就職活動を行っていたなどという事情が認められるときには休業損

害を認めるのが通常ですその場合でも就労の確実性が低いときには賃金センサスの平均賃金を基準としてもある程度減額されてしまう取り扱いとされています

6 学生幼児など

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<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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33

<認められる金額>

原則として認められない収入があれば受傷によって就労できなかった期間の収入<認められる条件>収入があり受傷によって就労できなかったこと

現実に就労していないのですから休業損害が認められないのが原則となりますただしアルバイトを行っている場合など現実の収入が認められるのであれば就労

できなかった期間について休業損害が認められます

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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35

通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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37

<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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傷害慰謝料

<認められる金額>原則として入通院期間を2つの表にあてはめた金額(2つの表のうち別表Ⅱはむ

ち打ち症などで他覚症状がない軽い神経症状のときに用いる)

<認められる条件>

受傷を原因として入通院を行ったこと

交通事故の損害賠償というと慰謝料とイコールだと思っている被害者の方がいらっ

しゃいますが慰謝料というのは損害項目の一部にしかすぎません慰謝料というのは簡単に言うと精神的苦痛を慰藉するために支払われる損害賠償金です慰謝料は傷害慰謝料後遺症慰謝料及び死亡による慰謝料に分けられますここでは傷

害慰謝料について説明を行います

傷害慰謝料とは外傷を受けたことに対する肉体的苦痛や入通院加療を余儀なくされ

ることなどに対する煩わしさや苦痛を緩和するために支払われる金銭を意味します

傷害慰謝料については原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを用いて算出しま

一方で程度の軽い神経症状(むち打ち症などで他覚症状がない場合)には別表Ⅱ

を用います

このように傷害慰謝料は通院期間によって算出されるのが裁判基準ですしかし

ながら任意保険会社が提示する傷害慰謝料はこの基準によっては算出されません任意保険会社からの提示金額としては実際に通院した日数に4200円を乗じた額や実際に通院した日数を2倍しそれに4200円を乗じた額とすることが多く見

られますこれは自賠責保険の算定基準に引きずられた傷害慰謝料の算定方法と言えるでしょう

このような保険会社の算定方法を知っている被害者の中には必要がないのに多数回

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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通院して慰謝料を増額させようとする方がいらっしゃいますしかし裁判になった

時はあまり関係がありませんし治療経過から見て不自然だったりして後遺症その他の項目に悪影響を及ぼす可能性もあります通院頻度についてはあくまで主治医と相談の上行うべきでしょう

慰謝料の算定については基本的には前述の別表を基準にして行いますしかし中には通院が長期にわたりかつ不規則である場合もありますこの場合の慰謝料の

算定としては実通院日数の35倍程度を通院期間の目安とすることが多く見られます

このような場合には治療経過の観察的色彩が強く治療のため通院の必要が認められるとは考えがたいことを理由としていますこの「通院が長期にわたりかつ不規則である場合」が何を意味するのかは傷害の程度や治療経緯によって異なるため一

概に言えませんが治療期間が1年以上にわたり通院頻度が月2~3回にも満たない場合を目安とすれば良いかと思います

また被害者が幼児を持つ母親であったり仕事等の都合により入院期間を短縮したと認められる場合には傷害慰謝料の算定にあたり実際の入院期間よりも長く入院期間を捉えることがあります

同様に入院待機中の期間やギプス固定中等安静を要する自宅療養期間については入院期間と判断することがありますこの他傷害箇所が1箇所にとどまらず数箇

所に重い傷害を負い苦しんでいるときには上記基準によって算定した傷害慰謝料額を2割から3割程度増額することもあります

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慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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37

<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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36

慰謝料<別表 1> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 53 101 145 184 217 244 286 284 297 306 314 321 328 334 340

1 月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342

2 月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344

3 月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346

4 月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348

5 月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350

6 月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346

7 月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344

8 月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341

9 月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338

10

月145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335

11

月150 179 207 234 258 278 296 312 324 332

12

月154 183 211 236 260 280 298 314 326

13

月158 187 213 238 262 282 300 316

14

月162 189 215 240 264 284 302

15

月164 191 217 242 266 286

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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<表の見方>

1 入院のみの場合は入院期間に該当する額(例えば入院 3 ヶ月で完治した場合は

145 万円となる

2 通院のみの場合は通院期間に該当する額(例えば通院 3 ヶ月で完治した場合は

73 万円となる

3 院後に通院があった場合は該当する月数が交差するところの額(例えば入院 3

ヶ月通院 3 ヶ月の場合は 188 万円となる)

4 この表に記載された範囲を越えて治療が必要であった場合は入通院期間 1 月

につき それぞれ 15 月の基準額から 14 月の基準額を引いた金額を加算した金

額を基準額とする 例えば別表 1 の 16 月の入院慰謝料額は 340 万円+(340 万

円 - 334 万円)=346 万円となる

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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42

入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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慰謝料 <別表 2> (単位万円)

入院 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月10

11

12

13

14

15

通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228

1 月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229

2 月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230

3 月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231

4 月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232

5 月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233

6 月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229

7 月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225

8 月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219

9 月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214

10

月113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209

11

月117 135 150 160 171 179 187 193 199 204

12

月119 136 151 161 172 180 188 194 200

13

月120 137 152 161 173 181 189 195

14

月121 138 153 163 174 182 190

15

月122 139 154 164 175 183

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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後遺症慰謝料

1 後遺症慰謝料<認められる金額>

第 1 級 2800 万円 第 2 級 2370 万円

第 3 級 1990 万円 第 4 級 1670 万円

第 5 級 1400 万円 第 6 級 1180 万円

第 7 級 1000 万円 第 8 級 830 万円

第 9 級 690 万円 第 10 級 550 万円

第 11 級 420 万円 第 12 級 290 万円

第 13 級 180 万円 第 14 級 110 万円

<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

この基準は後遺障害等級に対する判決の結果を集計して割り出した平均値であり確定的な金額ではありません実際には具体的な状況に応じて後遺症慰謝料が決定

されることになります

また死亡に準じるような後遺障害が残存したときには近親者にも慰謝料請求権が

認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が

減額されそれぞれの近親者に割り振られるという調整が図られることがあります

なお保険会社との交渉段階でも上記基準を前提として後遺症慰謝料額の算定が行

われますしかしこの基準は裁判を行った結果であるため裁判に至らない交渉段階においてはかなり低い後遺症慰謝料額を提示されることが多くありますもっと

も場合によっては100が提示されるケースもありますので頑張って交渉しま

しょう

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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40

2 死亡による慰謝料

<認められる金額>一家の支柱 2800万円母親配偶者 2500万円

その他の方 2000万~2500万円(以上赤い本が掲げる目安)

<認められる条件>被害者が死亡したこと

一家の支柱が亡くなったとき他の場合と比較して慰謝料額が高額となる理由は遺族の扶養を支える者がいなくなることに対する補償のためですそのため一家の支柱にあたるか否かは遺族の扶養を誰が支えていたのかという観点から判断すべきで

しょうまた被害者が死亡したときには近親者にも慰謝料請求権が認められていますもっとも近親者が慰謝料請求する場合には本人の慰謝料額が減額されそれぞれの近

親者に割り振られるという調整が図られることがあります

後遺症逸失利益

逸失利益とは後遺障害を負ったことまたは死亡したことにより事故前の労働を

行うことができなくなり収入が減少するために失われる利益を意味します以下後遺症逸失利益の解説を行います

1 後遺症逸失利益<認められる金額>後遺障害による逸失利益は以下の計算式によって算出されます

(基礎収入)times(労働能力喪失率)times(労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数)<認められる条件>原則として後遺障害等級認定がなされたこと

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(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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41

(1)基礎収入

①給与所得者原則として事故前の収入を基礎収入とします証明資料としては事故前の源泉徴収票などが通常用いられます

もっとも現実の収入が賃金センサスの平均賃金以下の場合であっても平均賃金程度の収入が得られる蓋然性があれば平均賃金を基礎収入とすることもありますまた30歳未満の若年労働者においては全年齢平均の賃金センサスを用いることを

原則としていますこれは後述するように学生の逸失利益算定にあたっては賃金センサスの平均賃金を用いることとの均衡を図るためです

②主婦賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の女子労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

なお有職の主婦の場合には実収入が上記の平均賃金以上のときは実収入に従いそれ以下のときは平均賃金に従うこととされていますつまりパート収入がある兼業主婦であっても通常そのパート収入部分を基礎収入に加える取り扱いはなされな

いのです

③個人事業者

原則として事故前年の確定申告額を基礎収入としますこの点税金対策のため過少申告しているとの主張は通常認められないことは休業損害の箇所で述べたとおりです

確定申告をしていないときでも相当の収入があったと認められるときには賃金センサスの平均賃金を基礎とすることが認められています

④会社役員報酬のうち労務提供の対価部分と利益配当の部分を分けて労務提供の対価部分のみを基礎収入とします

基本的には休業損害の基礎収入に準じて考えておけば良いでしょう

⑤失業者

労働能力及び労働意欲があり就労の蓋然性があるときは原則として失業以前の収

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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入を参考として基礎収入が決められますただし失業以前の収入が賃金センサスの

平均賃金以下であっても平均賃金を得られる蓋然性があれば男女別の平均賃金によることとなります

⑥学生生徒幼児原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入としますなお女子の場合は男女別ではなく全労働者平均賃

金で計算すべきという判例がありますのでその判例に沿って主張すべきです

⑦高齢者

就労の蓋然性があれば原則として賃金センサスの産業計企業規模計学歴計の男女別労働者全年齢平均の賃金を基礎収入とします

(2)労働能力喪失率労働能力喪失率は原則として後遺障害別等級表記載の労働能力喪失率に従って決

められます

たとえば14級の後遺障害では5の労働能力が喪失されたと考えられますまた7級の後遺障害では56の労働能力が喪失されたと考えられます3級以上の後遺障害では100の労働能力喪失つまり労働能力が完全に失われたと考えら

れているのです

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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43

後遺障害別等級表

<自賠法別表第 1>

等級 後遺障害自賠責

保険金額労働能力喪失率

第1級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの

4000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介

護を要するもの

第2級

1神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し

随時介護を要するもの3000 万円 100100

2胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介

護を要するもの

<備考>各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当するものは当該等級の後遺障害となる

(注)既に身体障害があった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

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44

<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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44

<自賠法別表第 2>

等級 後遺障害自賠責

保険金額

労働能力

喪失率

第 1 級

1 両眼が失明したもの

3000 万円 100100

2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4 両上肢の用を全廃したもの

5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両下肢の用を全廃したもの

第 2 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 002 以下になったもの

2590 万円 1001002 両眼の視力が 002 以下になったもの

3 両上肢を手関節以上で失ったもの

4 両下肢を足関節以上で失ったもの

第 3 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 006 以下になったもの

2219 万円 100100

2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身

労務に服することができないもの

4胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し終身労務に

服することができないもの

5 両手の手指の全部を失ったもの

第 4 級

1 両眼の視力が 006 以下になったもの

1889 万円 92100

2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3 両耳の聴力を全く失ったもの

4 1 上肢をひじ関節以上で失ったもの

5 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの

6 両手の手指の全部の用を廃したもの

7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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45

第 5 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 01 以下になったもの

1574 万円 79100

2神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に

軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し特に軽易な

労務以外の労務に服することができないもの

4 1 上肢を手関節以上で失ったもの

5 1 下肢を足関節以上で失ったもの

6 1 上肢の用を全廃したもの

7 1 下肢の用を全廃したもの

8 両足の足指の全部を失ったもの

第 6 級

1 両眼の視力が 01 以下になったもの

1296 万円 67100

2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

4

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が 40 センチメ

ートル以上の距離では普通の話声を解することがで

きない程度になったもの

5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 2 関節の用を廃したもの

81 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指を失ったも

第 7 級

1 1 眼が失明し他眼の視力が 06 以下になったもの

1051 万円 56100

2両耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普

通の話声を解することができない程度になったもの

3

1 耳の聴力を全く失い 他耳の聴力が1メートル以

上の距離では普通の話声を解することができない程

度になったもの

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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46

4神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務

以外の労務に服することができないもの

5胸腹部臓器の機能に障害を残し軽易な労務以外の

労務に服することができないもの

61 手の親指を含み 3 指以上の手指を失ったもの又は

親指以外の4の手指を失ったもの

71 手の 5 の手指又は親指を含み 4 の手指の用を廃し

たもの

8 1 足をリスフラン関節以上で失ったもの

9 1 上肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

10 1 下肢に偽関節を残し著しい運動障害を残すもの

11 両足の足指の全部の用を廃したもの

12 外貌に著しい醜状を残すもの

13 両側の睾丸を失ったもの

第 8 級

11 眼が失明し又は 1 眼の視力が 002 以下になった

もの

819 万円 45100

2 脊柱に運動障害を残すもの

31 手の親指を含み 2 の手指を失ったもの又親指以外

の3の手指を失ったもの

41 手の親指を含み 3 の手指の用を廃したもの又は親

指以外の4の手指の用を廃したもの

5 1 下肢を 5 センチメートル以上短縮したもの

6 1 上肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

7 1 下肢の 3 大関節中の 1 関節の用を廃したもの

8 1 上肢に偽関節を残すもの

9 1 下肢に偽関節を残すもの

10 1 足の足指の全部を失ったもの

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47

第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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第9級

1 両眼の視力が06以下になったもの

616 万円 35100

2 1眼の視力が006以下になったもの

3 両眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5 鼻を欠損しその機能に著しい障害を残すもの

6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声

を解することができない程度になったもの

8

1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になり 他耳の聴力が1メートル以上

の距離では普通の話声を解することが困難である程

度になったもの

9 1耳の聴力を全く失ったもの

10神経系統の機能又は精神に障害を残し服すること

ができる労務が相当な程度に制限されるもの

11胸腹部臓器の機能に障害を残し服することができ

る労務が相当な程度に制限されるもの

121手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したも

131手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親

指以外の3の手指の用を廃したもの

14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15 1足の足指の全部の用を廃したもの

16 外貌に相当程度の醜状を残すもの

17 生殖器に著しい障害を残すもの

第 10 級

1 1 眼の視力が 01 以下になったもの

461 万円 271002 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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48

4 14 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では普通の話声

を解することが困難である程度になったもの

61 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することが

できない程度になったもの

71 手の親指又は親指以外の 2 の手指の用を廃したも

8 1 下肢を 3 センチメートル以上短縮したもの

9 1 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指を失ったもの

101 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

111 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に著しい障害を

残すもの

第 11 級

1両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

331 万円 20100

2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4 10 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5両耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

61 耳の聴力が 40 センチメートル以上の距離では普通

の話声を解することができない程度になったもの

7 脊柱に変形を残すもの

81 手の中指若しくは薬指を失ったもの又は1手の人

さし指の用を廃したもの

91 足の第 1 の足指を含み 2 以上の足指の用を廃した

もの

10 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

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49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

49

第 12 級

11 眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残

すもの

224 万円 14100

2 1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3 7 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5鎖骨胸骨ろく骨けんこう骨又は骨盤骨に著し

い変形を残すもの

61 上肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

71 下肢の 3 大関節中の 1 関節の機能に障害を残すも

8 長管骨に変形を残すもの

9 1 手の小指を失ったもの

10 1手の人さし指中指又は薬指の用を廃したもの

11

1 足の第 2 の足指を失ったもの 第 2 の足指を含み

2 の足指を失ったもの又は第 3 の足指以下の 3 の足

指を失ったもの

121 足の第 1 の足指又は他の 4 の足指の用を廃したも

13 局部に頑固な神経症状を残すもの

14 外貌に醜状を残すもの

第 13 級

1 1 眼の視力が 06 以下になったもの

139 万円 9100

2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3 1 眼に半盲症視野狭窄又は視野変状を残すもの

4両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

5 5 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6 1 手の小指の用を廃したもの

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50

7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

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51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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7 1 手の親指の指骨の一部を失ったもの

8 1 下肢を 1 センチメートル以上短縮したもの

91 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指を失ったも

10

1 足の第 2 の足指の用を廃したもの 第 2 の足指を

含み 2 の足指の用を廃したもの又は第 3 の足指以下

の 3 の足指の用を廃したもの

11 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第 14 級

11 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを

残すもの

75 万円 5100

2 3 歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

31 耳の聴力が 1 メートル以上の距離では小声を解す

ることができない程度になったもの

4上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

5下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す

もの

6 1 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

71 手の親指以外の手指の遠位指節関節を屈伸するこ

とができなくなったもの

81 足の第 3 の足指以下の 1 又は 2 の足指の用を廃し

たもの

9 局部に神経症状を残すもの

<備考>1 視力の測定は万国式試視力表による屈折異状のあるものについては矯

正視力について測定する

2 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

51

3 手指を失ったものとは親指は指関節その他の手指は第一指関節以上を失

ったものをいう4 手指の用を廃したものとは手指の末節の半分以上を失い又は中手指節

関節もしくは第一指関節(親指にあっては指関節) に著しい運動障害を

残すものをいう5 足指を失ったものとはその全部を失ったものをいう6 足指の用を廃したものとは第一の足指は末節の半分以上 その他の足指

は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは第一指関節(第一の足指にあっては指関節) に著しい運動障害を残すものをいう

7 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって各等級の後遺障害に相当

するものは当該等級の後遺障害とする(注 1)身体障害が 2 以上あるときは重い方の身体障害の該当する等級による

しかし 下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰り上げる

(1) 第 13 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害 1 級を繰り上げるただしそれぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰り上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは全記合算額を採用する

(2) 第 8 級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害2級を繰り上げる

(3) 第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは重い方の身体障害3級

を繰り上げる(注 2)既に身体障害がのあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重し

たときは 加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応

ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする

(3)労働能力喪失期間労働能力喪失期間は原則として67歳までの期間とされていますただし未だ

就労しない未成年者や高齢者については修正が加えられていますここでは詳し

くは説明しませんちなみにライプニッツ係数とは将来の収入を一時金として事前に受け取るため

将来の収入時までの年5の利息を複利で差し引く係数を意味します

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52

物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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物損

1 修理費<認められる金額>

適正修理費相当額<認められる条件>修理が可能であり修理を行うことが相当であるとき

以下の場合に該当しなければ原則として修理費が損害となります① 物理的に修理が不可能である

② 修理見積額が車両の時価を超えている③ 車体の本質的構成部分に重大な損傷が生じている逆にこれらのいずれかに該当するときには後述する買替差額が損害として認めら

れることになります

2 買替差額

<認められる金額>事故時の車両時価相当額とスクラップ代の差額<認められる条件>

全損または修理が著しく困難な場合

通常スクラップ代はゼロと評価されますから事故時の車両時価が損害と認められ

ることになります逆に廃車費用がかかることも多くその場合には廃車費用を別途損害として請求することになります車両の時価は車両の種類や年式走行距離などによって異なります具体的には「自

動車価格月報」(通称レッドブックオートガイド社)「中古車価格ガイドブック」(通称イエローブック財団法人日本自動車査定協会)「建設車両特殊車両標準価格表」(全国技術アジャスター協会)などの資料によって時価が算定されます

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3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

53

3 評価損

<認められる金額>具体的状況に応じて修理費用の数割程度<認められる条件>

修理しても外観や機能に欠陥が残存しているとき

修理を行ったとしても外観や機能が完全に事故前の状態に戻らなかったときには

明らかに損害が発生していますのでその分の評価損を請求することができますしかし外観や機能に欠陥が生じておらず完全な修復がなされたときに事故車が嫌われるため下取り価格が減少することをもって評価損が認められるか否かは判例

上結論が分かれていますこの場合に下取り価格が減少することについて相当程度の立証を行うことができなければ認められる可能性は低いでしょう

4 その他の費用代車使用料hellip営業用に用いていた車両については認められるが自家用車として使用していた場合には認められにくい傾向にあります

休車損hellip休車損とは稼働していれば得られた純益を意味し営業者であれば相当な範囲で認められますその他保管料レッカー代査定料廃車料など車両の損傷事態から生じる損害に

ついては相当な範囲で事故による損害と認められますなお物損に対する慰謝料は原則として認められていません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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54

あとがき

さて以上が交通事故における損害賠償の流れです

だいたいの流れを頭に入れておくだけでだいぶ違うと思います

交通事故の損害賠償の交渉は非常に難しいものがあります知識がモノを言う世界で

す相手である保険会社の担当者は交通事故の損害賠償の交渉ばかりをやっていますので知識が豊富ですしかし被害者は交通事故になど一生に一度遭うかどうかですそこには圧倒的な知識の差があります

重要なことは「被害者は適正な損害賠償額をもらう権利がある」ということです安易に低額の示談金で納得してはいけません何も不当に高額の賠償金をむしり取ろ

うというのではないのです法律的に正当な賠償金を獲得するだけです遠慮せず堂々と請求しましょう

そして交通事故によって生じた損害を少しでも補ってください

この無料小冊子が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです

最高の賠償金が獲得できることをお祈りしています

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55

交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

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交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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交通事故の相談について【全国対応】ご予約の上みらい総合法律事務所での面談によるご相談となります

交通事故に関するご相談ご依頼の場合に限ります

また被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合には

ご依頼者にご負担がない範囲内で着手金が発生する場合があります

ご相談を受けられる事案についてはホームページをご覧ください

httpswwwjikososnet

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ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

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【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

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3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

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告げてください相談室にご案内致します

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相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

56

ご相談の手順

【 お電話の場合 】10120-962-845 におかけください

月曜日から金曜日の午前 10 時 00 分から午後 6 時まで夜間休日は受付センターでの対応となります

2 「交通事故の被害者ですがホームページを見た」とお伝え下さい当方より次の事項をお聞きすると思いますのであらかじめご準備ください(1)交通事故の年月日

(2)傷害の部位程度(死亡事故や介護を要する重度後遺障害の場合にはこの時点で弁護士に代わります)

(3)後遺障害認定等級は何級か

3その後弁護士とお話くださいそこで日程調整をさせていただきます

4 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

5 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」とお伝えください相談室にご案内致します

6弁護士がお話をお伺い致しますお客様が請求できる賠償額の算定保険会社からの提示額の妥当性などについて弁護士がアドバイス致しますその際当事務所にご依頼いただいた場合の弁護士費用についても説明致します

7弁護士の説明を聞き当事務所に交渉や訴訟をご依頼いただける場合には委任契約を結びますその際契約書にご署名ご捺印をいただきます

(もちろんすぐに決める必要はなくじっくりとご検討していただいた上で構いません)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

57

【 ご相談予約フォームメールの場合 】

1 「ご相談予約フォーム」 httpswwwjikososnetcontact

またはメール officejiko-sosjp でご相談ください(24時間OK)

2 弁護士より直接メールないしお電話にてご連絡致しますそこでご相談日時の日程調整もさせていただきます

メールアドレスが間違っているとご連絡できない場合がございますので正確にお願い申し上げます

3 ご予約の日時に資料を持って事務所にお越しください

4 相談当日は受付にて「交通事故の相談で〇〇時に予約した〇〇です」と

告げてください相談室にご案内致します

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58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

58

相談時にご用意いただく書類

相談時にご用意いただく書類は以下のとおりです死亡事故や重傷事案で事故直後の場合は書類もないと思いますのであるもので

結構です

できればご用意いただきたい書類

交通事故証明書(最寄りの警察署に用紙があります)後遺障害診断書写し(後遺症が残った場合)後遺障害等級認定結果通知写し(特に理由部分)

お手元にない場合保険会社よりお取り寄せください保険会社からの示談提示金額 (すでに提示されている場合です)

もしお手元にあれば相談時にお持ちいただく書類源泉徴収票(事故前から現在)

確定申告書写し(事業者の場合)休業損害証明書写しこれまでの全診断書

保険証券パンフレット約款 (被害者と同居の親族の任意保険)実況見分調書ないし事故状況を書いた図診療報酬明細書 (一括払いになっている場合には任意保険会社にあります)

支出関係の領収書それを表にしたもの

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

61

【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

59

交通事故事件の費用のご説明

交通事故の相談は何度でも無料です安心してご相談ください通常必要となる費用は①着手金②報酬③実費になります但し下記は今後変更することがありますのでウェブサイトをご確認ください

1着手金について原則として着手金は0円です

ただし被害者等の任意保険に弁護士費用特約がある場合にはその範囲内で(依頼者にご負担がない範囲内で)着手金が発生する場合があります依頼者からはいただ

きません

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60

2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

62

【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

63

【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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2報酬について

報酬については以下の2種類になります

1)獲得金額(自賠責含む)の10(消費税別途)

訴訟で判決までいく場合には通常賠償金額の10程度の弁護士費用が賠償額に

上乗せされ弁護士費用を加害者にある程度負担させられる場合があります「獲得金額」は「増額した金額」ではなく実際に獲得した金額となります

例えば加害者に対し1000万円を請求し賠償金として1000万円獲

得した場合には100万円(消費税別途)が報酬となります

後遺障害等級13級14級の場合及び弁護士費用特約がある場合は異なる基準

で受任することがあります

3上記12の基準では受任できない場合

予想獲得金額が低い等のために受任できない場合がありますが事案により異なる報酬体系を取った上で受任できる場合があります

4実費について

示談交渉の場合には出張がある場合を除き通常かかりません実費は主に訴訟提起

の場合の印紙代等です(下の表をご参照ください)ある程度の資金(上限 4000万円)を確保できますのでその後で訴訟提起をすれば資金的には大丈夫でしょう

訴訟提起の印紙代の目安

訴訟提起の金額 印紙代

1000 万円 6 万円程度

3000 万円 12 万円程度

5000 万円 18 万円程度

1 億円 33 万円程度

小冊子作成 2018年8月8日

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【みらい総合法律事務所】

交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

(C)みらい総合法律事務所 TEL 0120-962-845 Email officejiko-sosjp

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【地図とアクセス】

102-0083 東京都千代田区麹町2-3 麹町プレイス2階

みらい総合法律事務所

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」6番出口より徒歩3分

東京メトロ有楽町線「麹町駅」1番出口より徒歩1分

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交通事故の事件は法律分野でも少し特殊な知識が必要となる分野です弁護士によって主

張立証の優劣が出てきます

私たちは交通事故損害賠償に関する専門書籍を複数執筆しかつ常時100件を超える交

通事故の事件を解決し続けています事務所内での情報交換や研究会も開催し全員が真剣

に交通事件処理に取り組んでいます

また重度後遺障害に関する画期的な判決なども取得し日々知識と経験が蓄積されており

ます

川口園児4人死亡事故その他マスコミで話題になった著名な事件の被害者側代理人なども務

めテレビを始めとするマスコミからも交通事故の専門家として取材を受けています

事件処理にあたっては私たちは複数の弁護士の目を通し最高の賠償額が獲得できるよ

う努力しています

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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【代表弁護士プロフィール】弁護士 谷原誠(東京弁護士会所属)昭和 43 年生東京弁護士会所属

平成 3 年 明治大学法学部卒業

平成 3 年 司法試験合格

平成 6 年 弁護士登録

平成 13 年度 東京弁護士会常議員代議員

平成 13 年~平成 24 年 財団法人日本体操協会理事

平成 15 年~ 社団法人日本新体操連盟理事【主なテレビ出演】

テレビ朝日「報道ステーション」日本テレビ「NEWS リアルタイム」

TBSテレビ「イブニング5」テレビ朝日「スクランブル」

TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ」 他多数

【著書】

共著 「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「交通事故訴訟における典型的後遺障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

共著 「弁護士がきちんと教える交通事故示談と慰謝料増額」(あさ出版)

共著 「交通事故被害者のための損害賠償交渉術」(同文館出版)

単独著書 「人生を思い通りに変える51の質問」(角川書店)

単独著書 「人を動かす質問力」(角川書店)

単独著書 「するどい『質問力』」(三笠書房)

単独著書 「弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術」(日本実業出版社)

単独著書 「『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「図解版『わたしと仕事どっちが大事』はなぜ間違いか」(あさ出版)

単独著書 「現役弁護士が書いた 思いどおりに他人を動かす交渉説得の技術」(同文館出版)

単独著書 「これで万全手形小切手がわかる本」(ティーアイエス)

単独著書 「他人を意のままにあやつる方法」(KKベストセラーズ)

単独著書 「意のままに人を動かす心理技術」(KKベストセラーズ)

共著 「確実な債権回収のやり方と法律知識」(同文館出版)

共著 「病院の『医療費回収』マニュアル」(ぱる出版)

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