冬道の安全走行...3,637 9.3 2.9 天候 かなり少ない 平均気温 47.5 スリップ事故...

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冬道の安全走行 交通部交通企画課 令和2年10月

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  • 冬道の安全走行

    新 潟 県 警 察 本 部交 通 部 交 通 企 画 課

    令 和 2 年 1 0 月

  •  

    【スリップ事故】

    原付以上の車両が、積雪・凍結路面のため、制動距離が夏場以上に長くなったり、進路のコント

    ロールを失ったりしたことによって発生した事故件数と、この事故から生じた全死傷者数を計上。

    積雪・凍結路面にできた「わだち」にハンドルを取られるなどによって発生した「わだち事故」

    も含む。

  • 1 冬道を運転する際のきまり

    新潟県道路交通法施行細則 第12条 第1号 《運転者の遵守事項》

    2 昨冬の人身交通事故発生概況 ※ 昨冬=令和元年12月~令和2年3月の4か月間

    (1) 昨冬の気候

    昨冬の県内の初雪は11月28日で、昨年より10日早く、平年に比べて4日遅かった。

    新潟地方気象台は昨冬の天候経過について、

    とした。

    ※新潟地方気象台「天候経過」北陸地方平均より

    (2) 事故発生状況の推移

    3,7933,387

    11.9 6.4

    19,535

    スリップ事故

    1,784

    9.2

    1,949

    スリップ事故

    構成率(%)

    706.0

    8.5

    平均気温=かなり高い 日照時間=多い 降雪量=かなり少ない

    少ない

    1,485121

    1,170

     新潟県では、冬道を通行する運転者の遵守事項として、次のように定められています。

    18.1

    27

    区分\年度別

     積雪又は凍結のため、すべるおそれのある道路において自動車又は原動機付自転車を運転するときは、次のいずれかに該当するすべり止めの装置を講ずること。イ

    7.7

    3,681

    負傷者数 1,606123

    5年平均

    1,580188

    27.4

    6.822

    多い

    6.8

    11.828

    10.7

    164

    20,910

    100

    1.24.5

    7.326.8

    1,362

     前又は後の駆動輪のタイヤに鎖等を取り付けること。この場合において、他の車両をけん引するときは、被けん引車の最後軸輪にも鎖等を取り付けること。

     全車輪に、すべり止めの性能を有する雪路用タイヤを取り付けること。

    30年度

     物件事故

    16.5 15.6スリップ事故

    構成率(%)1,435

    17.63,047

    20,92920,573

    25.36,743

    気候(積雪)

    構成率(%)

    構成率(%)

    8.1112 159

    3

    人身事故

    死者数

    133スリップ事故

    少ない

    27年度 28年度 29年度

    発生件数 1,641 1,344

    かなり少ない

    26,601

    元年度

    1,168373.2271

    3.71,373

    463.4

    16,910

    1,34286

    30

    かなり少ない

    0

    2 3

    0 1

    112 121

    159

    70

    37

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    0

    50

    100

    150

    200

    27年度 28年度 29年度 30年度 元年度

    スリップ事故死者数 スリップ事故件数

    平均気温平年差 +1.4℃ +2.9℃ +2.3℃ +2.1℃

    区分\月別 12月 1月 2月 3月

    日照時間平年比 118% 101% 110% 120%

    階級 かなり高い かなり高い かなり高い かなり高い

    多い

    降雪量平年比 3% 0% 18%-

    階級 かなり少ないかなり少ないかなり少ない

    階級 多い 平年並 多い

  • 3 昨冬の人身交通事故発生状況

    (1) 県全体

    (2) 高速道・自動車専用道

    -47.1

    増減数

    スリップ事故

    区分\年度別

    -2発生件数

    -33

    62.5

    -100.0

    20.0

    -100.0

    100.0

    3

    10

    -4

    -4

    1

    増減率(%)

     物件事故

    26

    15.6

     昨冬、県内で発生した人身交通事故は1,168件で、27人が死亡、1,373人が負傷した。

     そのうちスリップ事故は、発生件数が37件、1人が死亡、46人が負傷した。

    30年度元年度

    37

    人身事故

    スリップ事故

    1,170

    70

    3.2

    1,373

    46

    3.4

    1,168

    30 -3

    -0.2

    1,435

    8.5

    47.3

    25.0

    構成率(%)

    378

    26.7

    4

    構成率(%)

    スリップ事故

    スリップ事故

    構成率(%)

    負傷者数

    死者数

    構成率(%) 6.0

    1

    -1,612

    -10.0

    1

    27

    16,910

    -

    死者数

    スリップ事故 3,047

    3.7

    86

    31

    -13.4

    -46.5

    構成率(%)

    負傷者数

    発生件数 15

    4

    2

    58419333.0

    18

    スリップ事故

    800

    16

    構成率(%)

    元年度 増減率(%)

     昨冬、高速道路等で発生した人身交通事故は18件、2人が死亡、26人が負傷した。

     そのうちスリップ事故はなかった。

    増減数区分\年度別

    -48.9

    構成率(%)

    スリップ事故

    -216-185

    人身事故

    1

    -27.0

    -52.9

    スリップ事故

    -2,625

    -40

    2.3

    30年度

    1,342

    6.4

    19,535

    構成率(%)

     物件事故

  • (3) 月別発生状況

    ア 県下全体

    イ 高速道・自動車専用道

    構成率(%) 6.3 5.7 18.4 2.1 8.5

    スリップ事故 8 2 26 10 46

    負傷者数

    構成率(%)

    構成率(%)

    11 4

    スリップ事故

    3月

    6 3

    1

    306 222

    死者数

    7

    構成率(%)

    かなり高い

    区分\月別

    295

    274

    21

    2.1

    2年1月

    構成率(%) 3.28.8

     月別のスリップ事故の発生状況をみると、人身事故の発生は、2月に21件と最も多く、次いで12月・3月に7件の発生であった。2月の合計は、全スリップ事故の約57%となった。

    1,168

    37

    かなり高い

    日照時間 多い 平年並み

    238スリップ事故

    降雪量

    人身事故

    7

    0.7

    2

    361

    発生件数

    多い

     昨冬は記録的な少雪のため、スリップ事故は2月中の降雪時に多発し、他の月は例年よりも発生件数が少なかった。

    かなり高い かなり高い

    元年12月

    区分\月別

    0.6

    スリップ事故

    33.3

    3,877 4,514

    2年1月 2月 3月

     このことから、降雪期における高速走行はスリップ事故に直結しやすく、危険な走行状態であるといえる。

    1,373

    元年12月

    829 78

    3,637

    9.3 2.9

    天候

    かなり少ない

    平均気温

    47.5

    スリップ事故 193

    33.0

    84 22

    151 177

    構成率(%)

    2

    6負傷者数

    構成率(%)

    スリップ事故

    5

    構成率(%)

    584

    18.531.1

    26

    119

    40

    人身事故

    死者数

    スリップ事故

    2.1

    スリップ事故

      物件事故

    9 2

     高速道等におけるスリップ事故の発生率は、物件事故で約3割となっている。特に12月・1月については約3割、2月は約5割である。(昨冬の人身事故の発生はなかった。)

    4 3発生件数 18

    1,435

    4,882

    昨冬はスリップ事故なし

    3.4

    2

    280384

    かなり少ないかなり少ない

    16,910

    合計

    合計

    多い

    2月

    2.4

    14

    335 300

    29.2

    137 物件事故

    47

    3.7

    1

    348

    約3割がスリップ事故

  • (4) 雪害関連の歩行者事故

    (5) 除雪車が関係する事故

    (6) 雪崩・雪の落下等による事故

    4 昨冬のスリップ事故(人身事故)発生状況

    (1) 路線別発生状況

     除雪車が関係する人身事故は1件、物件事故は12件発生した。そのうち除雪車が第1当事者となった人身事故は1件、物件事故は7件発生し、事故形態は、除雪作業中に他車と衝突した事故が5件、工作物等に衝突した自損事故が2件、その他が1件となっている。

    死者数

    元年度 増減率(%)

    負傷者数 -1

    区分\年度別

    -21

    1 1

    1

    負傷者数

    発生件数 1 1

     

    発生件数

    元年度 増減数

    -100.0

    増減数

    -1 -100.0

    1

    物件事故

    区分\年度別

    増減率(%)

    30年度

    33

     積雪で歩道が通行できず、歩行者が車道を通行中に発生した事故はなかった。

    30年度

    4 -3 -75.0

    12

    30年度 増減数元年度

    1物件事故

     物件事故のうち1件が橋梁部から落下した雪によって発生した。

     発生件数は、国道で15件、(全体の40.5%)、市町村道で14件(同37.8%)、県道が7件(同18.9%)で、次いでその他の道路となっており、高速道路等での発生はなかった。

    増減率(%)区分\年度別

    -63.6

     昨冬は、雪崩や雪の落下等による人身事故の発生はなかった。

    人身事故

    1540.5%

    718.9%

    1437.8%

    2.7%

    国道

    県道

    市町村道

    その他の道路

    国道 県道 市町村道 高速道等 その他の道路 合計

    15 7 14 1 37全件数比(%) 40.5 18.9 37.8 2.7 100.0

    1 118 8 19 1 46

    区分\路線

    発生件数

    死者数負傷者数

  • (2) 時間別発生状況

     時間別でみると、朝の7~9時台と、夕方の17時台、19時台に多発する傾向にある。

    ○ 朝夕の温度変化で路面状態が変化しやすい時間帯であること

    ○ 通勤時間帯に当たり、交通量が増加すること

    などが考えられる。

    (3) 道路形状・路面状態別発生状況

     

    状態別でみるとアイスバーン(13件(全体の約35%))での発生が多くなっている。

     スリップ事故は、道路形状でみると「単路」(22件(全体の約60%))で多く発生しており、路面

     これらの時間帯に事故が多く発生する要因としては、

    1 0 0 0 1

    85

    31 2 1 1 1 2 1

    5

    0

    5

    0 0 0 00

    5

    10

    15

    20

    25

    30

    発生件数

    アイスバーン

    シャーベット

    ブラックアイス

    圧雪 新雪 合計

    発生件数死 者 数負傷者数発生件数 1 1死 者 数負傷者数 1 1発生件数 1 4 1 1 7死 者 数 1 1負傷者数 1 3 1 1 6発生件数 1 4 6 3 14死 者 数負傷者数 1 7 8 3 19発生件数 3 8 7 4 22死 者 数 1 1負傷者数 3 10 9 4 26発生件数 5 5死 者 数負傷者数 8 8発生件数 5 1 1 1 1 9死 者 数負傷者数 6 1 1 3 11発生件数 10 1 1 1 1 14死 者 数負傷者数 14 1 1 1 2 19発生件数 1 1死 者 数負傷者数 1 1発生件数 13 9 9 5 1 37死 者 数 1 1負傷者数 17 11 11 7 46

    単路計

    交差点

    交差点計

    道路形状\路面状態

    その他

    合計

    交差点

    交差点付近

    トンネル

    カーブ

    直線

    単路

    区分\時間帯 O 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 合計

    発生件数 1 1 8 5 3 1 2 1 1 1 2 1 5 5 37

    死者数 1 1

    負傷者数 1 1 11 5 3 1 5 1 2 3 1 1 6 5 46

  • (4) 事故類型別発生状況

     事故類型別に見ると、車両同士の事故では追突事故が20件(全体の54%)と最も多く、

    次いで正面衝突事故が5件(全体の14%)となる。

    (5) 原因別発生状況

     ハンドル又はブレーキの不適切な操作によるスリップ事故の件数を合わせると28件で、スリ

    ップ事故の原因の76%を占めている。

     したがって、路面状態に応じた適切なハンドル・ブレーキ操作を心掛けることによって、ある程度

    スリップ事故を防ぐことが可能と言える。

     車両単独の事故では、路外工作物への衝突事故が最も多く、3件(全体の8%)であった。

    5

    20

    3

    0 12

    32 1

    0

    5

    10

    15

    20

    25発生件数

    02

    6

    22

    1

    5

    0 00

    10

    20

    30

    発生件数

    区分\事故類型対面・背面通行中

    横断中路上作業中

    その他 正面衝突 追突 出会い頭追越・追抜すれ違い時

    右左折時 その他 工作物 駐車車両 路外逸脱 その他 合計

    発生件数 5 20 3 1 2 3 2 1 37

    死者数 1 1

    負傷者数 7 28 3 1 2 3 1 1 46

    人 対 車 両 車 両 単 独車 両 相 互

    信号無視一時不停止

    ハンドル操作不適

    ブレーキ操作不適

    わき見 安全速度安全

    不確認

    安全運転義務その他

    その他 合計

    発生件数 2 6 22 1 5 1 37

    死者数   1 1

    負傷者数 2 6 30 2 5 1 46

    安全運転義務違反悪質危険違反

    28件

  • (6) 運転者の心理状態

     スリップ事故を起こした運転者の心理状態で最も多かったのは、路面状態に応じた適切な

    ブレーキ操作を行わなかったケースの「ブレーキを強く掛け過ぎた」が17件(全体の46%)で

    あった。

     次に多かったのが、「ブレーキ操作が遅れた」、「凍結路に気づかなかった」が4件(全体の11%)、

    「安全速度超過」が3件(全体の8%)、以下「わだちにハンドルを取られた」、「驚愕」等が各2件、

    雪道に不慣れで滑りやすいことを知らなかった」が1件となっている。

     凍結・積雪路面においては、急な運転操作が事故につながりやすい。

    したがって、前方をよく見て運転すること、路面状態を的確に判断すること、そして早めの

    ブレーキ操作を行うことによってスリップ事故を防ぐことができる。

    ※第1当事者又は第1・第2の両当事者がスリップした場合は第1当事者に計上(第2当事者のみスリップした場合は第2当事者に計上)した。

    17

    4

    4

    3

    2

    2

    2

    2

    1

    0 10 20

    ブレーキを強く掛け過ぎた

    ブレーキ操作が遅れた

    凍結等に気づかなかった

    安全速度超過

    わだちにハンドルを取られた

    驚愕(とっさの急ハンドル)

    驚愕(とっさの急ブレーキ)

    その他

    雪道に不慣れで滑りやすいことを知らなかった

  • 5 冬季の事故事例

    (1) カーブ道路の事故○ スリップして対向車線にはみ出し、対向車と正面衝突

    【事故概要】

    ■ カーブ事故の要因 令和元年12月上旬 午前7時50分ころ・ 急ブレーキや急ハンドルなどの不適切な操作 中越地区 市道・ 路面状態を考慮した運転をしていない 天候:雪 路面状態:積雪・ 速度の出し過ぎ など

    ● 事故防止のポイントカーブでのスリップは、・ 対向車線にはみ出して対向車と正面衝突・ 路外逸脱して道路下や河川へ転落

    など、大きな事故の発生につながりやすく、大変危険です。そこで運転者は、スリップを防止するため、・ カーブの手前で十分に減速する・ ”急”のつく操作(急ブレーキ、急ハンドル、急加速)をしない・ 路面状態を把握し、それに適した速度で走行する

    など、慎重な運転に心掛けることが大切です。

    (2) 追突事故

    【事故概要】

    令和2年2月上旬 午前8時20分ころ 下越地区 主要地方道

    ■ 追突事故の要因 天候:晴 路面状態:凍結・ 車間距離が短い・ ブレーキ性能やタイヤ性能への過信

     ~その結果、ブレーキ操作が遅れ、慌てて急ブレーキを掛ける・ 前の車の動きをよく見ていない・ 速度の出し過ぎ など

    ● 事故防止のポイント スリップ事故の大半が追突事故です。その中でも、前車の減速や停止に対応できずに追突するケースが目立ちます。スリップによる追突事故を防止するためには、

      ・ 前車との車間距離を十分にとる  ・ ブレーキやタイヤの性能を過信せず、早めにブレーキ操作をする

    ・ 前車の動きをよく見て、不用意に接近しない ・ 速度を控える

    などに気をつける必要があります。 

     以下では、冬季特有の事故事例を挙げ、事故の要因や事故防止のポイントについて解説します。

    ○ 凍結路面で前車に追突

     軽貨物車が前方の赤信号で停止している普通貨物車に続いて停止する際、ブレーキの制動性能を過信してブレーキ操作を誤ったため、スリップして追突。 この事故で、衝突された普通貨物車の運転者が軽傷を負った。

     普通乗用車が左カーブを進行中、スリップして対向車線にはみ出し、対向の普通乗用車と正面衝突。 この事故で、対向の普通乗用車の運転者が軽傷を負った。

  • (3) 対歩行者事故(降積雪の影響による歩行者事故)○ 歩道に積雪があるため車道を通行中の歩行者と衝突

     【事故概要】

    ■ 対歩行者事故の要因・ 前方不注意による発見の遅れ 平成31年2月中旬 午前3時00分ころ・ 発見後の動静不注視 下越地区 国道・ 道路環境を考慮した運転をしていない(予測不適) 天候:晴     路面状態:乾燥

    ● 事故防止のポイント 冬季は歩道や路肩が雪で埋まり、歩行者が車道を通行する場合や、滑って車道に転倒することがあります。歩行者との事故を防止するために、車両の運転者は、・ 冬季特有の道路環境から、車道を通行する歩行者もいることを予測する・ 歩行者を早めに発見するように、夜間は早めのライトと上向きのライトを活用する ・ 歩行者の側方を通過する際は、速度を落として十分な間隔を空ける 

    などの配慮が必要です。また、歩行者は、・ むやみに車道を歩かない・ 夜間外出するときは、明るい服を着る・ライトを持つ・夜光反射材を身に付ける

    など、交通事故に遭わないような対策を取ることも必要です。

    (4) 交差点事故○ スリップして交差点に進入し、出会い頭衝突

    【事故概要】

    令和2年2月上旬 午前7時00分ころ

    ■ 交差点事故の要因 中越地区 市道・ 交差点の発見の遅れ 天候:雪 路面状態:凍結・ 交差点進入時の安全不確認・ ブレーキ操作の不適(乾燥路面の時と同じ感覚でのブレーキ操作や急ブレーキ)

    ● 事故防止のポイント 冬季は、

    ・ フロントガラスに雪が積もったり、フロントガラスが曇っていて前がよく見えない・ 道路標識が雪で隠れていて見えない・ 道路上の積雪によって、停止線や中央線などの路面表示が見えない

    面の時と同じ感覚でハンドル・ブレーキ操作をしたりすると、スリップして交差点の手前で止まれない場合があります。 車に積もった雪を落とすなどして視界を確保し、道路環境に応じた運転を心掛けましょう。 また、交差点付近は多くの車が停止や発進を繰り返すため、積雪状態の路面が磨かれてスリップしやすくなります。交差点の手前で確実に止まれるように、早めに減速しましょう。

    などにより、交差点の発見が遅れて急ブレーキをかけたり、交差点は認識していても乾燥路

     普通乗用車が一時停止のある交差点で停止する際、不用意にブレーキをかけたところ、スリップして交差点に進入し、右方から進行して来た軽乗用車と衝突。 この事故で、軽乗用車の運転者が重傷を負った。

     歩道に積雪があるため、除雪された車道を通行していた歩行者に軽乗用車が衝突。 この事故で、歩行者が軽傷を負った。(昨冬は発生なし。)

  • (5) 高速道路の事故○ 交通事故のため停止した車両にスリップして追突

    【事故概要】

    ■ 高速道路事故の要因 平成30年12月下旬 午前2時30分ころ・ 不用意な急ハンドルや急ブレーキ 中越地区 関越自動車道・ 速度の出し過ぎ 天候:雪 路面状態:積雪

    ● 事故防止のポイント高速走行時はちょっとしたハンドル操作やブレーキ操作がスリップにつながり、対向車線

    への進出など、重大事故が発生する危険性が高まります。路面状態や天候が悪いときは、速度を十分に抑え、前車との車間距離を十分にとるなど

    して、スリップしたときに体勢を立て直せるよう、余裕を持った運転を心掛けましょう。

    (6) 除雪車の事故○ 除雪作業中、普通乗用車と出会い頭衝突

    令和元年12月上旬 午後1時10分ころ 中越地区 国道天候:雪 路面状態:積雪【事故概要】

    ○ 除雪作業で後退中、停止車両と衝突

    令和元年12月下旬 午後10時30分ころ 中越地区 国道天候:雪 路面状態:積雪【事故概要】

    ○ 除雪作業で後退中、照明灯柱に衝突

    令和2年1月上旬 午後2時10分ころ 中越地区 駐車場天候:雪曇 路面状態:積雪【事故概要】

    ● 事故防止のポイント除雪車が関与する事故の大半は、後退時の衝突や工作物への衝突です。その原因は、単なる安全不確認の場合のほか、構造上の死角や雪による視界不良の場合

    等が考えられます。死角の多さや視界不良を考慮し、安全確認に努めましょう。また、周囲の車や歩行者は、除雪車が除雪作業のため、急な後退や方向転換をする場合

    があることを予測し、不用意に接近しないようにしましょう。さらに、除雪作業中の除雪車に一般車両が衝突するケースも散見されます。除雪車との

    速度差を踏まえた安全運転に心掛けましょう。

     普通乗用車が、前方で起きた交通事故避けるために停止した普通乗用車に気づくのが遅れ、あわててブレーキをかけたがスリップし、普通乗用車に追突。 この事故で追突された車の同乗者が軽傷を負った。 (昨冬は発生なし)

     除雪作業中、国道から除雪ステーションに後退する際に、後方の安全確認不十分のまま後退したため、後方で停止していた軽乗用車に衝突。この事故によるけが人はなかった。

     除雪作業中、駐車場から出る際、右方の安全確認不十分のまま右折したため、右方から直進してきた普通乗用車と出会い頭に衝突した。この事故で普通乗用車の運転者が軽傷を負った。

     除雪作業中、方向転換する際に、後方の安全確認不十分のまま後退したため、照明灯柱に衝突。 この事故によるけが人はなかった。

  • 6 冬季の交通事故防止(1) 事前の準備

    ア 車の点検・整備

    ○ ワイパー、ウインドウォッシャー液 ~ 良好な視界の確保は基本です。

    イ 装備の準備・点検 … 雪道でのトラブルに備えておくと安心です。 ○ タイヤチェーン ~ 凍結路面などでのスリップ防止に効果的です。○ スコップ ~ 駐車場から発進するときや雪にはまったときの除雪作業に便利です。 ○ 軍手、長靴、防寒衣 ~ 車外での作業に寒さから身を守ります。○ スノーブラシ ~ 屋根や窓ガラスに積もった雪を取り除くのに役立ちます。○ 懐中電灯 ~ 夜間の作業には必需品です。○ 停止表示器材、発煙筒 ~ トラブル発生を周りに知らせます。○ その他(牽引ロープ、ブースターケーブル、解氷剤など)

    (2) 気候や道路環境への注意ア 注意すべき時間帯(ア) 朝方は、凍結路面の表面が溶け出して濡れた状態になり、滑りやすくなります。(イ) 夕方は、路面の水が再び凍り始めるため、滑りやすくなります。 特に晴天無風の日などの夕方から朝方にかけては、溶けた雪が再び凍り、一見して 濡れた路面に見える「ブラックアイス」状態になります。凍結していることが分かりづらいため大変危険です。  

    イ 注意すべき場所(ア) 吹きさらしの「橋の上」や「トンネルの出入口」は、路面が凍結しやすい場所です。

    (イ) カーブは、雪などで滑りやすい上、外側に膨らもうとする遠心力が働くので、「路外逸脱」や「対向車線へのはみ出し」といった危険があります。十分に速度を落として通行しましょう。

    (ウ) 交通量の多い場所では、多くの車が発進・ブレーキを繰り返すため、圧雪路面が磨かれて

    (エ) 上り坂の途中で止まると、スリップして上れなくなる場合があります。前の車がいなくなる

    (オ) 下り坂はスピードが出やすくスリップしやすい場所です。手前で十分に減速しましょう。

    (3) 運転時の注意事項ア 運転前(ア) 車の雪下ろしなど

    屋根の上に雪を載せたまま走り出すと、走行中に窓に落ちてきて視界が塞がれます。 さらに、雪が大量の場合はワイパーが動かなくなることもあり、大変危険です。屋根に積もった雪や窓ガラス・サイドミラーに付いた雪は、あらかじめ取り除いてから運転

    しましょう。(イ) 窓ガラスの曇り(霜)取り 車を長時間放置すると、窓ガラスが曇ったり霜が付着したりします。運転前にタオルなどでよく拭き取ったり、エアコンを調節するなどして視界の確保に努めましょう。

    滑りやすくなります。

    のを待って上り始めるなどの対処が必要です。

    ○ 雪道用タイヤ ~ 摩耗・劣化すると制動性能は低下します。

    ○ その他(バッテリー、ラジエーターなど)

  • イ 運転中  (ア) ”急”のつく動作の抑制 急発進・急ブレーキ・急加速・急ハンドルなど、急のつく動作はスリップの原因となります。

    (イ) 路面状態の把握 同じ路線でも場所によって路面状態は大きく異なります。 走行中は、路面状態の変化に細心の注意を払い、適切な操作を心掛けましょう。

    (ウ) 早めのブレーキ 夏場と同じ感覚でのブレーキ操作では、雪道では止まりきれません。  

    (エ) 速度の抑制   速度を出せば出すほど、スリップの危険性が高くなり、停止距離も伸びます。 

    (オ) 安全な車間距離の保持 スリップ事故の半数近くは追突です。前の車との車間距離は長めにとりましょう。

    (カ) 前方をよく見て運転することスリップによる追突等を防ぐため、脇見運転など前方に

    対する注意力を欠くことなく、運転に集中しましょう。

    (4) その他

    4WD車は、滑りやすい路面での発進・加速・登坂性能は優れていますが、急ブレーキや急ハンドルなどの不適切な操作をすれば、2WD車と同様に滑ります。

    イ ABS(アンチロックブレーキシステム)も過信は禁物ABSは滑りやすい路面でブレーキを掛けたときに、タイヤがロックするのを防止して

    停止距離を短くする効果がありますが、通常よりも短い距離で停止する装置ではありません。

     スタッドレスタイヤは雪道用に作られたタイヤで、雪道以外での性能は夏タイヤに劣る場合があります。

     雪道は事故が起きやすい(事故に遭いやすい)ことを認識し、命を守るシートベルト・チャイルドシートは確実に着用するようにしましょう。

    エ シートベルトやチャイルドシートは必ず着用しましょう

    ウ スタッドレスタイヤの特性を理解しましょう

    ア 4WD(四輪駆動)車も滑るときは滑ります

    おわりに