消波型高基混成式護岸の波力・越波特性に関する現地観測...

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消波型高基混成式護岸の波力・越波特性に関する現地観測 Field Observation of Wave-Force and Wave Overtopping for High Mound Composite Seawall 森 昌也 山本 泰司 ** 木村 克俊 *** Masaya MORI,Yasuji YAMAMOTO and Katsutoshi KIMURA 消波型高基混成式護岸は高い基礎マウンドとスリット形式の直立部を有する新形式の防波護岸構造 である。同構造形式は北海道森港において全国で初めて施工されており、波力・越波特性を把握する ための現地観測を森港において実施した。その結果、これまでの同構造形式の波力算定式には考慮し ていない潮位の影響によっても作用波力が変化することを確認した。また、越波流量については木村 らの提案式と一致する傾向にあったが、打ち上げ高さは風の影響により提案値を上回ることを確認し た。 《キーワード:高基混成式護岸;波力特性;越波特性》 A high mound composite seawall, which has a permeable front wall with a dissipation chamber on the superstructure, on a relatively high mound was newly developed as a revetment for reclaimed land or artificial island. Newly developed seawall was constructed in the Mori port of Hokkaido and field observation was conducted to investigate the wave-force and wave-overtopping characteristics. The observations reveal that tides cause variations in the wave force acting on the slit wall, variations that were not considered in previous proposals. It is shown that the wave- overtopping rate gives good agreement with empirical prediction methods derived from laboratory test by Kimura et al(1999), but wave run-up height was found to be higher than prediction methods. 《Keywords:High mound composite seawall; Wave-force; Wave-overtopping》 報 文 寒地土木研究所月報 №654 2007年11月 17

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Page 1: 消波型高基混成式護岸の波力・越波特性に関する現地観測 …消波型高基混成式護岸の波力・越波特性に関する現地観測 Field Observation of

消波型高基混成式護岸の波力・越波特性に関する現地観測

Field Observation of Wave-Force and Wave Overtoppingfor High Mound Composite Seawall

森 昌也* 山本 泰司** 木村 克俊***

Masaya MORI,Yasuji YAMAMOTO and Katsutoshi KIMURA

 消波型高基混成式護岸は高い基礎マウンドとスリット形式の直立部を有する新形式の防波護岸構造である。同構造形式は北海道森港において全国で初めて施工されており、波力・越波特性を把握するための現地観測を森港において実施した。その結果、これまでの同構造形式の波力算定式には考慮していない潮位の影響によっても作用波力が変化することを確認した。また、越波流量については木村らの提案式と一致する傾向にあったが、打ち上げ高さは風の影響により提案値を上回ることを確認した。《キーワード:高基混成式護岸;波力特性;越波特性》

 A high mound composite seawall, which has a permeable front wall with a dissipation chamber on the superstructure, on a relatively high mound was newly developed as a revetment for reclaimed land or artifi cial island. Newly developed seawall was constructed in the Mori port of Hokkaido and fi eld observation was conducted to investigate the wave-force and wave-overtopping characteristics. The observations reveal that tides cause variations in the wave force acting on the slit wall, variations that were not considered in previous proposals. It is shown that the wave-overtopping rate gives good agreement with empirical prediction methods derived from laboratory test by Kimura et al (1999), but wave run-up height was found to be higher than prediction methods.《Keywords:High mound composite seawall; Wave-force; Wave-overtopping》

報 文

寒地土木研究所月報 №654 2007年11月 17

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 消波型高基混成式護岸は、 に示すように通常の混成堤よりも高い基礎マウンドとスリット形式の直立部により高い消波能力を実現した構造形式である。高い基礎マウンド上で砕波を促進させることによって波のエネルギーを減衰させるとともに、高マウンドゆえに生じる衝撃波力を、円柱形式を用いたスリット部によって緩和することができる。さらに、水深が浅く広いマウンド部分は藻場育成に適しており、現地調査により良好な海藻群落が形成されていることが松谷ら1)によって報告されている。 消波型高基混成式護岸の水理特性についてはこれまで実験的な検討がいくつか行われており、その特性は概ね明らかにされている。例えば、越波特性については木村ら2)が大型断面水路を用いた水理模型実験を実施して護岸天端高さを決定するための越波流量算定法を提案しており、前面マウンド被覆材の安定性については森ら3)が水理模型実験からマウンド水深などの影響を考慮した被覆ブロックの安定質量算定法を提案している。また、波力特性については下迫ら4)が実験的な検討から作用する波圧の位相差を考慮した設計波圧分布を提案している。 本構造形式は北海道森港新川地区の防波護岸として全国で初めて採用されており、その構造諸元の決定過程および現地施工状況については著者ら5)が報告しているところである。 に森港新川地区の平面図を示す。また、現地施工にあたっては、作用する波圧特性を把握することを目的として波圧観測用の堤体を1函設置して現地観測を実施するとともに簡易な越波観測も実施した。 本報告では、森港において実施した波圧の現地観測

から直立部に作用する波力特性について報告するとともに、現地越波観測に基づいて越波飛沫の打ち上げ高さおよび越波流量算定法の妥当性を確認するものである。

 波圧の現地観測を行うにあたり、現地施工箇所の西護岸側から40m地点の堤体1函を波圧観測用として施工した。 は波圧観測用の堤体における計測器の設置状況を示している。観測に用いた波圧計は前面の円柱スリットに6点、後壁に2点、床版上面に2点、揚圧力用に2点の合計12点に設置している。観測に用いた計測器はケーブルで陸上の観測局舎につながっており、サンプリング周波数50Hz でデータを収集した。また、波圧観測とともに護岸前面から140m程度離れた水深9mの地点において水圧式波高計による波浪観測を実施した。波浪観測は毎正時20分間の観測でサンプリング間隔は0.5s としている。 観測期間は2005年12月22日から2006年3月20日までの91日間であるが、解析結果を整理したのは有義波高がある程度大きな値となった2005年12月26日、2006年2月2日および3月20日に観測された最高波高が1.0m以上のデータとした。この間の来襲波浪の有義波周期は T1/3=3.7 ~ 5.4s であり、波向きは堤体に対しほぼ直角入射であった。

 飛沫の打ち上げ高さに関する現地観測は2006年1月8日~3月20日および2006年12月29日~平成19年1月8日の期間に実施した。打ち上げ高さを測定するため

-10m

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に護岸全体を見通せる位置にビデオカメラを設置し、に示す方向から飛沫の打ち上げ状況を撮影し

た。撮影した映像から毎正時20分間における静水面からの打ち上げ高さを1波毎に読み取り、上位1/3の平均値である R1/3で観測結果を整理している。打ち上げ高さは波の実質部分に相当する水塊と波面から分離した飛沫に分けられるが、撮影した映像から水塊の読み取りが困難であるため、ここでは飛沫のみを測定の対象とした。 越波流量を観測したのは2005年1月30日、2月10日、2月23日および3月12日の4日間であり、この期間内

において10-6 ~ 10-4(㎥ /m/s)のオーダーの越波流量を合計10ケース観測することができた。越波流量の観測箇所を に示す。越波流量の測定には開口面積が740㎠の取水容器を用い、 に示すように護岸背後に2.0m 間隔で合計10個設置して毎正時20分間における越波水を取水した。また、越波飛沫の到達しない箇所にも容器を設置して降水・降雪による影響を取り除いている。ここでは、それぞれの容器の取水した重量を合計して一般的に用いられている単位幅当りの越波流量 q(㎥ /m/s)を計算した。 風向風速は に示す地点の護岸天端上3.0m の位置において三杯型風速計およびベーン型風向計による観測を行った。観測期間における平均風速は7.4 ~19.3m/s であり、風向は護岸に対して概ね直角方向であった。波浪は に示すように護岸前面から150m程度離れた水深 -8m 地点において超音波式波高計によって観測した。観測期間における有義波高H1/3は0.51~ 2.46m、有義波周期T1/3は3.6 ~ 6.1s、波向きは護岸に対してほぼ直角入射であった。

 消波型高基混成式護岸に作用する波力特性については、下迫ら(2003)が現地の1/25程度のスケールを想定した小型模型実験および1/4程度を想定した大型模型実験を実施してマウンド肩幅などが波力特性に与える影響について報告している。さらに、これらの実験結果からスリット部に作用する波力が最大となる位相(Phase-I)および後壁に作用する波力が最大となる位相(Phase-II)、引き波時の波力が最大となる位相(Phase-III)における設計波圧分布を提案している。提案されている波圧分布は波高のみの関数として、無次元波圧強度 p/w0HD(p:波圧、w0:海水の単位体積重量、HD:設計波高)を Phase-I のスリット部で0.35、Phase-II の後壁部で0.6の値を等分布荷重として与えている。ただし、下迫ら(2003)の実施した波圧実験の結果からは提案値を上回る波圧が観測されているが、その値を静的荷重として与えることは過大であるとして、滑動実験や部材に生じるひずみ量に基づいて低減させた値を提案している。また、水深(潮位)とマウンド形状が一定の条件を満足すれば、直立部には砕波後の波が作用するため、周期の影響は少ないとしている。以降の検討においてはこの提案されている波圧分布を基本として、模型実験および現地観測との比較を行う。

2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 5.5

1.2

q(m3/m/s)

( Unit : m )-6.5

+2.5+3.1

0.0

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  は観測期間において有義波高H1/3が最も大きな値となった2005年12月26日の12時における各部材に作用する波圧合力の断面平均値から算定した無次元波圧強度 p/w0Hmax の時系列波形の一例を示している。この時刻の有義波高は H1/3=1.63m、有義波周期はT1/3=5.0s であった。スリット部および後壁部のピーク値に着目するとスリット部に作用する波圧合力が最大(Phase-I)となってから、0.97秒後に後壁に作用する波圧合力が最大値(Phase-II)を示しており、水理模型実験の結果と同じく作用する波圧に位相差が生じていることが分かる。ここでは、揚圧力および床版部に作用する波圧合力も示しているが、揚圧力はスリット部のピークと、床版部は後壁部のピークとほぼ一致している。波圧波形をみるとスリット部の無次元波圧強度は0.85程度であるのに対して、後壁部は0.35程度であり、後壁部の波圧が低減しておりスリット壁による波圧の低減効果が確認できる。

、 はスリット部および後壁部に作用する無次元波圧強度 pmax/w0Hmax と波高水深比Hmax/h の関係を潮位のランクごとに示したものである。ここで、無次元波圧強度は毎正時20分間に観測された波圧合力の

最大値から算出しており、潮位はL.W.L. 上の値を示している。潮位のランクに着目するとばらつきはあるが、スリット部および後壁部ともに潮位のランクが大きくなるにつれて無次元波圧強度の値も増大する傾向にある。提案されている波圧分布は波高のみの関数であるが、潮位の影響によっても作用波圧は変化している。 図中の破線は提案されている無次元波圧強度の値を示している。後壁部( )についてはすべての潮位ランクにおいて提案値以下であり提案値が安全側の値を与えていることが分かる。スリット部の波圧計の値( )については、図中の白抜きで示すように潮位ランクが0.5m 以下の条件(□)においては、提案値以下の値を与えているが、0.5m 以上の条件(○、△)においては提案値を大きく上回る値となっている。図中の黒抜き(●、▲、■)は鉄筋計のひずみ量から計算した無次元波圧強度の値を示しているが、波圧計観測の結果と異なりすべての条件において提案値を下回って

Phase-1 Phase-21.0

0.5

1.0

0.5

1.0

0512 16 s

p/w

0Hxa

m

06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17

1.0

0.5

0

0

0

0

0.5

Phase-I Phase-II

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

0.3

0.6

0.9

1.2

1.5

0

pxa

m/w

0Hxa

m

Hmax/ h

1.0m-0.5m-1.0m-0.5m0m-0.5m

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

0.3

0.6

0.9

1.2

1.5

0

pxa

m/w

0Hxa

m

Hmax/ h

= - 0.5m = 0.5m - 1.0m = 1.0m -

= 0 ~ 0.5m= 0.5 ~ 1.0m= 1.0m~

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ため、スリット部および後壁部の打ち上げ高さ比R1/3 Phase I/R1/3 Phase II と波高水深比H1/3/h の関係を に示した。位相毎の打ち上げ高さの差は波高水深比が0.17より小さい条件では現れていないが、0.17以上の条件においては波高水深比が大きい条件ほどスリット部に比べて後壁部における打ち上げ高さの方が大きくなっている。これは、波高が増大するにつれて後壁部において入射波を受け止める割合が増加するためと考えられる。  は打ち上げ高さの提案値 R1/3cal と後壁部における現地観測値 R1/3 Phase II を比較したものである。すべての条件において現地観測結果は提案値を上回っており、現地の1/4程度を想定した模型実験の結果であっても、打ち上げ高さを過小評価することが確認された。

いる。これは、 の波圧波形において示したようにスリット部に作用する波圧は作用時間が短く、やや衝撃的であるため部材に生じるひずみ量は小さくなったものと考えられる。

 消波型高基混成式護岸はスリット構造であるため、スリット部における打ち上げ高さ R1/3 Phase I および後壁部における打ち上げ高さ R1/3 Phase II をそれぞれ測定している。 は、有義波高 H1/3=0.93m、有義波周期T1/3=4.5s、平均風速16.2m/s の条件におけるスリット部(Phase I)および後壁部(Phase II)の打ち上げ状況の一例を示している。今回の観測では平均風速7.4m/s 以上の強風時に観測を行っているため、スリット部および後壁部ともに打ち上げられた飛沫が風によって巻上げられ、ミスト状になる様子が確認された。 木村ら(1999)は現地の1/4程度の縮尺を想定した大規模模型実験を実施して、消波型高基混成式護岸の水塊および飛沫の打ち上げ高さ算定法を提案している。まず、各位相における打ち上げ高さの違いを確認する

< Phase I >

< Phase II >

0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35

0.5

1

1.5

2

2.5

0H1/3 / h

RI

esahP3/1

/RII

esahP3/1

7.4~19.3m/s Phase I Phase II

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

123456789

10

0R1/3 cal (m)

RII

esa hP3/1

)m(

H1/3/h = 0.09∼0.29 7.4~19.3m/s

Phase II

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における越波水の水平方向の分布を求めることができる。護岸背後の越波水の水平分布については福田ら(1973)が現地観測から越波水の水平分布特性を示している。ここでも福田らと同様に図-11に示すように単位面積当りの越波流量 qb(㎥ /㎡ /s)と qb の水平方向勾配 Δqb/Δx の関係で整理した。ここで、単位面積当りの流量は取水容器の開口面積から計算しており Δqbは観測地点間の qb の差、Δx は観測地点間の距離を示す。単位面積当たりの越波流量が多い地点では水平勾配が急な分布をしているのに対して、越波流量が少ない地点では水平方向勾配が緩やかになっており、風の影響で飛散距離が長くなることが確認された。図中の破線は福田らの提案値を示しているが、概ね今回の現地観測結果と一致する傾向にある。

 本報告の主要な結論を示すと以下のようになる。①現地における波圧観測の結果から、スリット部および後壁部に作用する無次元波圧強度は潮位の増加とともに増大することが確認された。②スリット部において提案値を上回る波圧が波圧計により観測されたが、部材に生じるひずみ量は十分小さいことを鉄筋計の値から確認した。また、後壁部の作用波圧は提案値とほぼ一致していた。③現地観測した飛沫は、波高水深比が大きい条件ほどスリット部に比べて後壁部における打ち上げ高さの方が卓越していた。また、その値は既往の提案値を上回る傾向にあることを確認した。④越波流量については提案している算定値と概ね一致することを確認した。また、護岸背後域における越

これは、実験による提案値は無風時の条件で提案しているのに対して、現地観測では平均風速が7.4m/s 以上と比較的強く、 で示したような風による巻上げによって提案値を上回ったものと考えられる。

 越波流量特性については木村ら(1999)が後壁部の波返し工による流量の低減効果を示すとともに、護岸の天端高さを決定するために必要な越波流量算定式を式(1)のように提案している。

( ) ⎥⎥⎦

⎢⎢⎣

⎡−= 3/1

3/12

3/1

03/1

expLHhbQ

gHq c (1)

 ここで、hc は直立部の護岸天端高さ、gは重力加速度、H1/3は有義波高、L1/3は波長、Q0および b は無次元係数でであり0.11および15.5を示す。 現地観測した越波流量を提案値と比較するため、無次元天端高さ hc/(H1/32L1/3)1/3と無次元越波流量q/(gH1/33)0.5の関係で整理したのが である。図中の破線は式(1)で示した越波流量算定法の値であり、比較的強風時の観測であるが、現地観測結果とおおむね一致する傾向にある。越波流量観測においてはミスト状の飛沫ではなく、ある程度の大きさの水塊を対象としているため、風の影響は小さいものと考えられる。また、福田ら(1973)も本検討と同様の現地越波流量観測の結果から、風の影響によって越波流量のオーダーまでは変化しないことを報告している。 今回の現地観測では護岸背後に等間隔で設置した取水容器により越波水量を測定しているため、護岸背後

0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.40hc / (H1/3

2L1/3)1/3

q(/

Hg3/ 13 )

5.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0 10-4

8.8~15.5m/s

q(m3/m/s)

⎥⎦

⎤⎢⎣

⎡−= 3/1

3/12

3/103

3/1)(

expLHhbQ

gHq c

10-8 10-7 10-6 10-5 10-410-8

10-7

10-6

10-5

10-4

Δqb/Δx

q bm(

3m/

2)s/

8.8~15.5m/sH1/3/h=0.07~0.14

14m/s4m/s

Δx

Δqbqb

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波水の水平分布特性を明らかにした。

 今回報告した森港における現地観測データは函館港湾事務所から提供していただいたものである。ここに記して謝意を表する。

1) 松谷明典・浅見能章・千葉不二夫(2006):高基混成堤における環境調和機能について(第3報)、平成17年度北海道開発局技術研究発表会

2) 木村克俊・早川哲也・高橋重雄・下迫健一郎・H.Oumeraci(1999):消波型高基混成堤の越波特

性に関する大型模型実験、海講論文集、第46巻、pp. 756-760.

3) 森昌也・梅沢信敏・早川哲也・木村克俊・菊池博明・遠藤強(2001):消波型高基混成堤のマウンド被覆材の耐波安定性、海講論文集、第48巻、pp. 906-910.

4) 下迫健一郎・高橋重雄(2003):直立部に消波構造を用いた新しい高基混成堤の開発、港研報告、第42巻、第2号、pp. 285-305.

5) 山本泰司・木村克俊・田端恵士・北原繁志・二ノ宮清志・佐藤典之(2004):北海道森港における消波型高基混成堤の設計と施工、海講論文集、第51巻、pp. 781-785.

森 昌也*

Masaya MORI

寒地土木研究所寒地水圏研究グループ寒冷沿岸域チーム研究員

山本 泰司**

Yasuji YAMAMOTO

寒地土木研究所寒地水圏研究グループ寒冷沿岸域チーム上席研究員博士(工学)

木村 克俊***

Katsutoshi KIMURA

室蘭工業大学建設システム工学科教授博士(工学)

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