道徳教育(国際理解) ~幸せってなに?~ 斎藤 大 数学 - jica...― 39 ―...

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― 38 ― 斎藤 大 (1)趣旨 今回のインドネシアの教師海外研修を通して、津波被害に遭ってから 8 年インドネシアの国が 「どのように復興してきたのか」をこの目で確かめ、また「それまで至る大きな困難をどのよう に克服してきたのか」を様々な人達と交流を通しながら肌で感じた。そして、その事を日本の子 ども達に伝えたい。 「幸せとは何だろう」「誠実に生きる事の大切さ」「困難に立ち向かうことの大切さ」などを今 後の生き方指導につなげていきたいと思った。また、インドネシアの学校教育のあり方について、 日本にあたる小中高学校やその教育機関の視察を通して、現地の子ども達と触れあいながら親睦 を深め、日本人が忘れかけていた事は何かを探りたいと思った。そして、自分が肌で感じたこと を生徒たちに、「インドネシアを語る」でなく「インドネシアは語る」という気持ちで伝えたい。 いわば、自分はインドネシアの実情を伝えるナレーターの役になり、「生徒が心で感じたこと」 を授業の中で展開していきたい。 (2)目的 ①インドネシアの研修で「感じたこと」「考えたこと」「体験したこと」を、生徒にありのまま 伝えて、日本との「習慣」や「慣習」の違いを学習することで、生徒一人一人が自分たちの おかれている「生活」を見直し、自己指導能力や自己判断力をつけ、道徳観を自ら確立でき るようにする。 ②ポートフォリオ学習を生かした授業づくりを通して、テーマを決めて、様々なインドネシア の疑問に対して調べ学習をして、資料収集を行い疑問への解決を図り、その過程をプレゼン 形式で発表させる。また、フォトランゲージ、ものランゲージなどの手法を取り入れながら、 自分と向き合うことができるような学習を進める。 ※  世界に目を向けることで「自分を知り」「日本を知り」そして「自分は何ができるのか」 「これからどう生きていくべきか」を考える視点になるようなヒントを与えていく。また、 この研修を通して、道徳的な価値付けになるような材料もたくさんあるので、生徒に提示 していく。 価値項目→思いやり、自己理念、自己肯定、自己否定など 実践の目的 道徳教育(国際理解)  ~幸せってなに?~ 斎藤 大 数学 (派遣時)遊佐町立遊佐中学校 (現)酒田市立第二中学校 教 科 道徳・総合  8 時間 対 象 1 年生 26名

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Page 1: 道徳教育(国際理解) ~幸せってなに?~ 斎藤 大 数学 - JICA...― 39 ― 斎藤 大 中 学 校 平成25年度 1年1組 国際理解教育(道徳・学級・総合)

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斎藤 大

(1)趣旨今回のインドネシアの教師海外研修を通して、津波被害に遭ってから 8年インドネシアの国が

「どのように復興してきたのか」をこの目で確かめ、また「それまで至る大きな困難をどのように克服してきたのか」を様々な人達と交流を通しながら肌で感じた。そして、その事を日本の子ども達に伝えたい。「幸せとは何だろう」「誠実に生きる事の大切さ」「困難に立ち向かうことの大切さ」などを今後の生き方指導につなげていきたいと思った。また、インドネシアの学校教育のあり方について、日本にあたる小中高学校やその教育機関の視察を通して、現地の子ども達と触れあいながら親睦を深め、日本人が忘れかけていた事は何かを探りたいと思った。そして、自分が肌で感じたことを生徒たちに、「インドネシアを語る」でなく「インドネシアは語る」という気持ちで伝えたい。いわば、自分はインドネシアの実情を伝えるナレーターの役になり、「生徒が心で感じたこと」を授業の中で展開していきたい。

(2)目的①インドネシアの研修で「感じたこと」「考えたこと」「体験したこと」を、生徒にありのまま伝えて、日本との「習慣」や「慣習」の違いを学習することで、生徒一人一人が自分たちのおかれている「生活」を見直し、自己指導能力や自己判断力をつけ、道徳観を自ら確立できるようにする。②ポートフォリオ学習を生かした授業づくりを通して、テーマを決めて、様々なインドネシアの疑問に対して調べ学習をして、資料収集を行い疑問への解決を図り、その過程をプレゼン形式で発表させる。また、フォトランゲージ、ものランゲージなどの手法を取り入れながら、自分と向き合うことができるような学習を進める。 ※ 世界に目を向けることで「自分を知り」「日本を知り」そして「自分は何ができるのか」「これからどう生きていくべきか」を考える視点になるようなヒントを与えていく。また、この研修を通して、道徳的な価値付けになるような材料もたくさんあるので、生徒に提示していく。

   価値項目→思いやり、自己理念、自己肯定、自己否定など

Ⅰ 実践の目的

道徳教育(国際理解) ~幸せってなに?~

斎藤 大 数学(派遣時)遊佐町立遊佐中学校 (現)酒田市立第二中学校

教 科 道徳・総合  8時間 対 象 1年生 26名

Page 2: 道徳教育(国際理解) ~幸せってなに?~ 斎藤 大 数学 - JICA...― 39 ― 斎藤 大 中 学 校 平成25年度 1年1組 国際理解教育(道徳・学級・総合)

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斎藤 大

中 学 校

平成25年度  1年 1組 国際理解教育(道徳・学級・総合)1 .目 的

他の国を知り、日本の良さ、自分たちの今の生活を振り返り、これからの生き方や自分の姿を見つめ、幸せとは何かを探る。2 .中心国

インドネシアおよび、先進国など3 .中心目標

「幸せ」「協力」「強調」「支援」とは何かの本質に迫る道徳価値  1-(1)(3)(5)   2-(1)(2)(3)(6)   3-(1)(3)      4-(2)(3)(5)(8)(9)(10)4 .資料および協力団体

インドネシアの研修記録(写真・VTR)、NHK特集民放送のVTR(イッテQなど)社会科資料、地域人材の活用(山形県内外の国際理解教育の団体)インドネシア・バンダーアチェの学校(晃月スクール、アチェ第二高校など)インドネシアアチェ州の州知事、文科省の国際事業団体JICA東北(宮城・山形デスク)山形大学教育学部(三上教授)他の国際理解サークル団体 など5 .手法

ものランゲージ、フォトランゲージ、ポスターセッション、ポストイット法ポートフォリオ法(課題設定・調べ学習・プレゼン)など6 .主な学習計画

単元 学習内容 「つぐ」の目標 備考1 幸せを感じるとき(出会い) 「個々の心を探る」 学級開き2 インドネシアの紹介 「インドネシアってどんな国」

インドネシアの町並み、子供たちの笑顔

総合

3 インドネシアの笑顔の裏には 笑顔の裏にある苦悩津波孤児、墓地

授業参観(保護者)

4 復興を求めたコミュニティー 「交流の大切さ~マグロ節~」 NHK特集5 インドネシアの食文化 実習「ナシゴレンづくり」 家庭科(調理)6 姉妹の生死を分けた出来事 「兄弟愛」語り部から 道徳的判断7 インドネシアの産業構造 エビの養殖と回転寿司

バンダーアチェの専門高等学校日本の産業Indonesia の産業

8 宗教の違い 違いを認める心 宗教って何9 道徳資料「ネパールのビール」 少年の行動を探る 道徳資料

Ⅱ 授業の構成

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斎藤 大

単元 学習内容 「つぐ」の目標 備考10 日本とインドネシアの違い インドネシア人を講師招き講演会 交流11 インドネシアの学校 現地の学校の生徒と交流 メールなど12 支援のあり方 募金が支援?他にできることは? プレゼン13 自分史作り 自分の歴史を振り返る レポート14 幸せを探る 本当の「幸せ」とは何だろう。 振り返り

指導上の留意点

①様々な家庭環境なので、「両親」「収入」「募金」「支援」などの言葉に敏感な生徒もいるので、発問等については十分配慮する。 また、家庭環境における「幸せ」の度合いがかなり異なるので、他と比較することのないように授業構成を組み立てる。②宗教的な面については、子ども達より、宗教観念が強い保護者がいるので、授業に際しては深入りしたり、偏ったりするような方向にいかないように配慮する。③個々の道徳的な思考に関しては、過度の評価をしないように、子ども達の考えを尊重しながら道徳的な指導にあたる。(文科省は道徳を教科とし評価する→研修の機会)④津波を伴う映像や言動、貧困に対してのとらえ方に格差があるので配慮し、特に映像関係についてはトラウマにならないように十分注意する。⑤自クラスの道徳(総合・学級)の授業で扱う教材であるが、他の学級(学年)との指導内容や指導方針から逸脱しないように歩調を合わせて授業を行う。尚、必要に応じて他の学級との交流授業や、学年指導にも配慮する。⑥クラス掲示に Indonesia コーナーを設けて授業外でも生徒達がお互いに話題が広がるように心がける。⑦報告書等に関する生徒の写真の掲載については同意を得て使用する。

(1)目的1 年 1 組の生徒と出会い、今まで生きてきて、どんなとき「豊か」「幸

せ」と感じたのか発表し合いお互いの交友を深める。また、インドネシアの概況を伝え、思ったことを発表し相互の親睦を図る。

(2)授業展開①「幸せ」「豊か」とはA 4用紙に書かせて掲示)

「幸せ」「豊か」と感じるときの生徒の反応・ネットで見つけたゲームで成功したとき・毎日楽しく生活できること・いつも笑顔でいられること(友達と話ができる)

Ⅲ 授業の詳細

……………………………………………………………………………………………………………………────────────────────────────────────────────…………………………………………………………………………………………………………………… 〈単元 1〉テーマ「幸せ」を感じるとき(出会い) 

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斎藤 大

中 学 校

・やることから解放されたとき・チョコを食べたとき・TDLのガイドブックを見ているとき・趣味に夢中になったとき・上を目指しているとき ※ 様々な観点で揚げてくれたが、中々書けない生徒もいたので、小さな事でもいいので考えてみようと例を挙げて、補助発問を行った。

②インドネシアの紹介(パワーポイントで紹介)

・インドネシアの位置  ・機内の出来事(食事等)  ・現地の店、飲食店など・現地の交通機関  ・現地の学校  ・芸能に関する事などアウトラインを話す③生徒の感想

・現地の料理は日本と似ているようだ。赤道直下は国は辛い物が多いのか。・お金の数え方がおもしろい。・日本の歌で歓迎してくれた熱意に感動した。やさしい人が多いと感じた。・交通機関は車よりバイクが多い。・日本以外の国では,水道からすぐに水が飲めない。どうしてかな?・日本は良い国だと感じた。・日本が上手だと感じた。どうしてかな?みんな笑顔でいる。何故? 明るい人達が多い。温かい人だと感じた。・学校の服は日本と違う。女の子は白い布を被っている。暑くないのかな?・クラスの人数が少ない。・AKBが流行している。日本と同じだなあ。④評価→生徒達は、写真から現地の「子どもの笑顔」「食に関する事」

 「交通機関」など様々な視点で捉えてくれた。

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斎藤 大

(1)目的単元 1で、自分の「幸せ」考え、そしてインドネシアの概要を知り、インドネシア通になった。 8年前のスマトラ沖地震については、子ども達は幼少期のため印象になかったので笑顔の裏には何があったのかを伝えることにした。この日は、ちょうど新学期が始まって、新一年生の保護者の授業参観でもあったので、親子で一緒に考えてもらい、家庭でもこの話題を通して「親子の絆」を深める切っ掛けになればと思い授業を展開した。

(2)授業展開①インドネシアの笑顔たっぷりな写真と映像(20分)

発問→この空き地は何するところでしょう。〈生徒の反応〉・学校のグランド      ・空き地、サッカー場、遊び場様々なイメージで答えてくれた。

② 8年前のスマトラ沖地震について伝える(10分)

・子ども達は、東北の地震を思い出し、その10倍程の地震がインドネシアにあった事を知り笑顔が消えた。

……………………………………………………………………………………………………………………────────────────────────────────────────────…………………………………………………………………………………………………………………… 〈単元 2〉テーマ インドネシアの笑顔の裏には! 

インドネシアの人達の笑顔と楽しい風景 笑顔で授業を受けている生徒達

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斎藤 大

中 学 校

発問(再度)→この空き地は何するところでしょう。(20分)

・生徒達は、息をぐっと飲む程ぞっとし、背筋が凍る思いをした。保護者も同様だった。そのあと、授業の感想を書いた。

③生徒の感想から

震災の話を聞く 感想を書く

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斎藤 大

③評価→良い素材の資料や写真、映像は何も言わなくても語ってくれた。

生徒の感想にあるように、大変な出来事が遭ったのに、それを感じさせない力、自分の生活と照らし合わせて「あたり前の事が幸せ」と感じてくれた生徒。また、「笑顔」でいられるのは、みんなの力があるからだということに気づく生徒。「家族」「友達」のことまで思考を広げて考えてくれるなど、自分の事として受けとめてくれた。また、保護者の中には、「他人を大切にする心」や「今、自分たちが恵まれているのか」などを痛感した思いを語ってくれた。

(1)目的単元 2では、災害によって、みんなが力を合わせせて復興してきた事を考え、具体的にどんな事があったのかを知り、交流の大切さを学ぶ。

(2)授業展開(マグロが人生をかえた)①マグロの加工を通してのコミュニティーとは

・水産加工で復興を乗り越えた人の生き様を学習して、交流の大切さ知る。その際に、命を救った「舟」についても伝えた。・教師海外研修に行く 2 ヶ月前の10月にNHK特集で放送されたVTRを元にして、編集し、自分が撮影したVTRと写真を交えながら伝えた。

②生徒の感想から

……………………………………………………………………………………………………………………────────────────────────────────────────────…………………………………………………………………………………………………………………… 〈単元 3〉テーマ 復興を求めたコミュニティー!~マグロ節~ 

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斎藤 大

中 学 校

③評価→�インドネシアの現状と自分を向き合わせて、家族のことなどを自己評価できるように

なった。

・ 3 回目の授業になって、ついこの間まで小学生だった生徒も、「自分」というものに焦点を絞って考える生徒が増えてきた。・他との比較をしながら価値観を高めていく事が次第にできるようになってきた。そのため、道徳的な判断力をいかにつけさせるかをこれからの授業展開の中で考えていきたい。

(1)目的単元 3では、マグロ節が復興の手助けをしてくれたので、インドネシアの食事情を探り、実際にインドネシア料理を作って、その文化の香りを肌と舌で感じ取ることにした。そのため、家庭科の先生とタイアップして授業を進めた。

(2)授業展開①インドネシアの代表的な料理の紹介

……………………………………………………………………………………………………………………────────────────────────────────────────────…………………………………………………………………………………………………………………… 〈単元 4〉テーマ インドネシアの食文化 ~食とは~ 

・ナシゴレン

・ミーゴレン

 などを紹介

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斎藤 大

②ナシゴレンづくり(計画・役割分担)

③評価→興味を持って異国の料理に挑戦してくれた。

・辛い食品が苦手な生徒もいたが、班で作る事の大切さを感じ協力して行っていた。調理実習は 2年生の単元であるが無理を言って家庭科の先生に協力してもらった。・ナシゴレンの元は、輸入品を扱う店で容易に手に入った。

昨年12月に、教師海外研修に行き、生徒指導主任という立場で帰国後学級を持ってない自分としてはどのように生徒達に伝えようか悩みました。3学期は、授業日数も短く、担任に声をかけて学級や道徳の時間を活用させてもらうにも時

Ⅳ 実践の成果

左の計画書を班毎に作らせた。

次の時間に実習。

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斎藤 大

中 学 校

間がなかった。どうしようかと苦悩の日々が続いた。4月になり学校を転勤することになり、担任を希望した。 1年生の担任として新たにスター

トした。中学校に入学し初々しいうちに、インドネシアを通して、生き方教育を推進しようと試みることにした。学校側でも道徳の実践として、「国際理解教育」の推進を認めてくれた。そこで、「学級開き」や「授業参観」「道徳」「学級」「総合」などの時間を活用し授業を展開した。屈託のない 1年生、何でも平気で話のできる年頃でもあり、思った事を口に出して話してくれた。その雰囲気を保ちつつ、単元計画を立てた。単元が進むにつれ子ども達は、テーマ「幸せって何だろう」を自然と意識するようになった。日を追うごとに教育活動全般を通して、人間的な成長を感じるようになった。単に、教科書や資料集だけでは、身につかなかったかもしれない。教師が「実際に感じたこと」を、本気になって伝えることの大切さを感じた。まだまだ、単元は続くが 1年後の生徒の変容を楽しみにして、「人づくり」を目標にしていきたい。

異国の文化に触れることで、日本(自分)を見つめ直す事につながると思うが、実際には「写真」「映像」「教師の声」だけで、それ以上の事を感じるには実際に現地に行く、または、現地の人と触れあう事が大切だと思った。将来、生徒達が今回のこの授業を思い出して羽ばたいてくれるか、期待したい。家庭環境の異なる生徒がたくさんいるので、配慮すべき点をもっと考えてこれからも授業を続けたい。

Ⅴ 課 題

関連する学習指導要領の内容と文言

平成 8年、中央教育審議会『21世紀を展望した我が国の教育

の在り方について』「国際理解教育は、各教科、道徳、特別活

動などのいずれを問わず推進されるべきものであり、…この教

育(国際理解教育)を実りあるものにするためには、単に知識

理解にとどめることなく、体験的な学習や課題学習などをふん

だんに取り入れて、実践的な態度や資質、能力を育成していく

必要がある。

●出典・参考図書・NHK 報道特集(NHK TV)

・国際理解教育の ABC(東陽館出版)

文科省(国際理解教育)