年末～2月にかけて当会に於いてもアカリンダニによる徘徊で多数の群が消滅しています。

この対策を確実にしないとニホンミツバチは絶滅す

るので皆さんで対応して行きましょう。

中部 日本みつばちの会

第5回総会

1

2015/02/21 名古屋市農業センタ-にて

総会内容 • 場所 名古屋市農業センタ-（平針） • 日時 平成27年2月21日(土)9:00～14:00 （＊PMは自由参加：時間のある方は、自前にて昼食） • 議題 １活動報告 ２会計報告 ３今年のまとめ ４役員改選 ５規約改正 ６次期活動内容と予算案 7その他（徘徊の原因等） 参加者は会員52名中 約32名

2

1. ２６年度活動報告 活動内容 日付 場所と内容 担当 参加者

第4回総会 3/23（土） 農業センタ－ 役員 ２８名

ミツバチの配布 4～6月 会員下條他 13群 竹口、望月他 希望者14名

新人採蜜会 6/6 望月養蜂蜂で採蜜会 住田、望月 6名

養蜂技術指導者講習会 9/9（火） 養蜂協議会参加 「ミツバチ飼育技術講習会」 名古屋学院大

水野先生 10名

第10回 おしゃべり情報交換会

10/18（日）

会事務所のあるトミタグリ－さんの庭にて開催 採蜜後バ－ベキュ－を食べながら。

担当 G連絡員

30名

下條村やまみつ愛好会勉強会

偶数月 8日

長野県下條村 高島主催 4月、6月、8月、1月 担当 望月 延2名参加

養蜂具各種の販売 周年 金陵辺・巣箱・ｽﾑｼ駆除剤、ﾒﾝﾄ-ﾙ、ハチマイッタ－、ネット他

伊藤三郎、竹口、 巣箱：加藤さん

飼育ホロ－ 周年 情報交換会、総会等 住田、竹口・望月他

その他情報の発信 適時 ﾎ-ﾑﾍﾟ-ｼﾞ書き換え・在来種みつばちの会ﾒ-ﾙ情報・養蜂振興法説明会他

西野・加藤、望月

3

５. ２７年度活動

4

No

内 容 時 期 担 当 備 考

１ 総 会 ２月 代表・役員 会の推進

２ 分蜂配布（過剰分蜂の処分） 4月～5月末 会員全体他 過剰分蜂希望者は申告

３ テ－マ別報交換会 初心者 適時案内

望月 テ－マは自由

４ 講師招集による勉強会 6月 望 月 講師は？場所は？ 講師料 20,000円？

５ 重箱式公開採蜜の実施 － 役 員 新人用に必要か

６ 情報交換会、バ－ベキュ 10月 役 員 会費 500円

７ 下條村やまみつ愛好会参加 偶数月 希望者は望月 名古屋からの見学

８ 冬場の疎開移動(脱糞対策) 12月～3月 各自 住宅地以外の里山等へ

養蜂具斡旋 周年 伊藤三、竹口、望月他

巣箱、ﾊﾁﾏｲｯﾀ-、強羅、 金陵辺、ｾﾙﾀﾝ 他等

９.その他（別紙参照）

• ニホンミツバチの消滅原因と対策

• 分蜂捕獲と定着手順

• 金陵辺花咲きコントロ－ル

• 分蜂の予測

• 飼育年間計画改訂(201502015)

5

ニホンミツバチの消滅原因と対策

ここ数年前よりニホンミツバチが徘徊し強制群も

消滅することが数多く起こっている。

この原因と対策について

中部 日本みつばちの会 2015,02,21 望月

アカリンダニ 蜜蜂の気管支

消滅群の症状と対策

原 因 時 期 症状 対策 備 考

１ アカリンダニ

特に冬場 11月～2月

巣門廻りﾀ-ﾙ糞、下羽根異常徘徊(Ｋｳｲﾝｸﾞ)、徘徊死する、巣温が低い、気管支が黒い、

ﾒﾝﾄ-ﾙ、ｼｮ-ﾄﾆﾝｸﾞ、ギ酸、ダニ農薬

全国で蔓延

２ ノゼマ病

特に冬場 巣門廻りにﾀ-ﾙ糞、ちじれ羽根 異常行動？

対策無し 腸管内で微胞子虫

３

農 薬 特に春～秋の活動期

児捨て、徘徊死(徘徊蜂は羽根は正常)、群の弱小化、蜂数少なく蜂蜜量少ない、逃亡(CCD)

巣箱を農薬のない地域に移動

４

近親交配

－ 一般的に弱体化し、病気にかかりやすい

自然群と交配、近親交配を避ける

遺伝子異常

５ 無女王 １年中起こる可能

群の弱小化、牡蜂化（働き蜂の黒色化)、消滅、巣房に無数の卵、蜂数が増えない

新女王を入れる。別の群との合併

消滅群の異常な写真

農薬徘徊

巣箱内の農薬死

無王群の卵

ダニ？徘徊蜂のはね異常 ダニ？タ－ル糞 ダニ徘徊蜂の消滅間近

20015/2/1徘徊消滅蜂群調査結果 （名古屋周辺の当会員）

9

年 生存数 徘徊消滅群数 備考

2012 100～150 以上あり

18

名古屋の西で 徘徊始まる

2013 15

2014

35 前田先生のお陰でアカリンダニ原因と検証できた。

2015/2現在 78 78

年度をまたいで徘徊消滅するので正確な消滅数は把握しにくい。 しかし、確実に年度毎に徘徊群数が増加している。 2014年度、春先からメント－ル対策を始めた。 群数を見る限りメント－ル効果は見られなく全体に感染が広がっている。 メント－ルクリスタルのやり方の違いで少し明かりが見られる。 ①徘徊をした先は年間通じ必死で対策しているので消滅が少ない。 ②量を多くすると徘徊が減る ③実施しないと徘徊消滅時期が早い。やっている先は遅れる傾向もあり 今後は、メント－ルのやり方を良く揮発するように変え年間を通じ実施していく。

アカリンダニ対策の処方箋 NO 対策 処方箋（ 使用法） 蜜への影響 備考

１

メント－ルクリスタル＊ 10～2月実施

10～30gの結晶を基台に撒くか薄ざらに入れてファンで3週間以上送風する。気化したメント－ル臭でダニが卵を産まない。冬場はﾒﾝﾄ-ﾙ量多く必要

夏場は気化しやすく蜜にはっか臭が移る

食品添加物、 アロマ使用に使う。

２ ショ－トニングパテ 6月と9月実施

ｼｮ-ﾄﾆﾝｸﾞ１：砂糖２を混ぜ110ｇをエサで与えるとﾀﾞﾆの雌が移動しない。感染率を10%以下に下げる。

ｼｮ-ﾄﾆﾝｸﾞは無味無臭で食品添加

ｼｮ-ﾄﾆﾝｸﾞはケ－キ用で 700円/500g

３ 巣内 環境改善

冬場は湿度50%以下、20℃以下でダニが繁殖しにくい。

無し 冬の高温多湿は繁殖し易い

４ 劇物 市販 ギ酸パテ 冬は効果？

ギ酸が気化しダニの表皮を壊す。みつばち成蜂に影響はないが蜂児には影響あり(10～30℃使用）

ほとんど無し

俵養蜂具 1個/500円

５ 劇物 蓚酸 効果？

砂糖100g：蓚酸3gを水で溶解し蜂にエサで与えるとダニに効果がある

無し 一般使用は出来ない。

詳細はアカリンダニ対策 別途資料参照

重要

分蜂準備と捕獲・定着 分蜂は、春先の4～5月に巣の中に王台が出来て新女王が誕生する前に旧女王は、蜂群の１／２を連れて分蜂する。これを捕獲・定着し飼育する。

①飼育蜂の分蜂板捕獲

自然界の蜂は松、桜、梅等のザラザラした木の幹に蜂球を作る。 飼育箱

の近くに疑似の幹（捕獲板）を作り吊す。 蜜ロウ等で付ける。巣箱は古い箱ほ

ど定着しやすい。

②自然群の金陵辺による巣箱捕獲

この時期に金陵辺が発散するフェロモンに分蜂群が飛来する。特に自然

群は捕獲待ち箱に金陵辺を置いてミツバチの通路に仕掛けると巣箱に入る。

①飼育蜂の分蜂板捕獲分蜂の予測 (名古屋１例)

NO

巣箱の状況

写真

期間(週) 分蜂予測コメント 1 2 3 4 5 6 7 8

１ 最初の牡蓋が出る ○ 約2～3週間

2 牡蜂が多数舞う ○ 10日前後

3 王台が出来る ○ 産卵～15日後 王蓋が黒くなって数日

4 数千が飛回り巣門を出る

○ 即

5 第一分蜂 ○

6 第二分蜂 第一分蜂後数日

7 第三分蜂 第二分蜂後数日

8 分蜂の終了 終 了 第一分蜂から約2週間

＊分蜂は、風のない・暖かい・高い天気の良い時の10～14:00の間にすることが多い。 又、連続する分蜂は2～7日間を置いて起こり第一分蜂から約2週間で終わる。

2015/2/22 12

分蜂直前写真 牡蓋が巣門外に出る 王台が巣先端できる

分蜂直前後巣箱巣門 分蜂時の上空

蓋が黒く変わる 牡蜂

牡蜂が飛び回る

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分蜂捕獲板仕組み断面図例

木 蜜ロウ・絞り巣

等塗布

巣箱古板・あく抜き・暴露した杉板

ひのき、さくら、古杉等の皮 ・朽ち竹

取っ手

吊す場所

詳細は実物参照

三方を直射日光が当たらないように囲う

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分蜂捕獲と定着写真

匂い付けに蜜ロウを塗布

①捕獲板

③巣箱に移す ④装着ハチマイッタ－

ハチマイッタ－

②分蜂球

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分蜂捕獲と定着手順 NO 捕獲・定着手順 内 容 備 考

１ 捕獲板の設置

牡蜂が飛び回り出したら、巣箱から約２mの木陰に取付ける。

数個の捕獲板に蜂蜜や蜜ロウ等を塗り設置する。

２ 分蜂球の捕獲 20～30分以上置いて分蜂球を作ったら霧吹きで静め分蜂板を下ろす。

分蜂板以外の高所はﾀﾞﾝﾎﾞ-ﾙ箱、ﾋﾞﾆ-ﾙ袋等に捕獲する。 巣箱は、事前に十分に生抜きして蜜ロウ等を天板に塗る。

３ 巣箱に移す。 巣箱の天板を開け、刷毛、団扇等で蜂球を優しく落とす。

４ ﾊﾁﾏｲｯﾀ-の装着 蜂を入れ必ず巣門前の基台にねじ止め。 第一分蜂は定着しやすい

５ 女王の交尾 15時頃女王蜂がﾊﾁﾏｲｯﾀ-内で出てきたら外し交尾に出す。15～60分

出ない女王の場合は10日で巣箱のﾊﾁﾏｲｯﾀ-を外す。

６ 花粉を持込 巣ができ子育が始まったことを示す。 花粉を運ぶ巣箱はﾊﾁﾏｲｯﾀ-を約2週間で外しても良い。

７ 第2,3の分蜂 第2分蜂は数日後にNO２～6と同じ操作で定着。同様第3分蜂も行う。

第一分蜂後2週間で分蜂は終了する。

８ 自然巣分蜂捕獲 咲いた金陵辺を生抜きした巣箱のそばに置くのが、捕獲確率高い

巣箱天板には蜜ロウを板に染みこむように薄く塗る。

注意：疑似分蜂は、女王がいないので元巣に戻る 2015/2/22 16

②自然群の金陵辺で巣箱捕獲

1. 時 期 4月から5月の分蜂時期 2. 場 所 みつばちの通路 （日当たりの良い大木の下、花畑、谷川の堰堤、

元巣から数十メ－タ－先等） ３．待ち巣箱と引き立てセット • 金稜辺 (効果大で必ず玉ねぎネットに入れる→ 蜂に吸われると1～2時間で萎れる。） 又は人工フェロモンでも良い • 待ち箱 (雨ざらしで生抜きの箱、古い箱ほど良い) • 箱内外の匂い付け (蜜ロウ作成液、蜜等)

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金陵辺と待ち巣箱の設置

金陵辺と待箱

網内は金陵辺

金陵辺捕獲は、 自分ではいる為 定着率はほぼ １００％です。 金陵辺の花は巣門に近い位置に置く

待ち箱

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金陵辺の人工フェロモン を使用しても可能で 価格は4100円／ｼｬ-ﾚ入り が有る。 0773-49-1591 週末ﾆﾎﾝﾐﾂﾊﾞﾁ養蜂家

金陵辺に群がるニホンミツバチ

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巣 門

金陵辺に群がる 分蜂群

金陵辺の花咲のコントロ－ル

【金陵辺の種類で1ヶ月位は花咲きが変わる】

１.千代田錦 ２.若 松 ３.東亜錦 ４．日 月 ５．原 種（推奨）

６．芙蓉錦 ７． 文 明 ８ . 常盤錦（推奨） 数値は咲く順

【早く咲かせるには】

☆早咲き種類を購入する。

☆花咲は１ヶ月前に屋内、窓際の明るい暖かい場所で管理する。

例）4月の花咲きには、花芽のある株を3月に室内に置くと約3週間で

花芽は、伸び咲きだす。

【遅く咲かせるには】 ☆涼しい暗い所に置く。 （この方法で約１ヶ月は調整可能です。）

①飼育の基本 ５Ｓとは

１．静かに飼う。(騒音のないところに)

２．夏涼しい場所に置く。

(夏は半日陰で西日を避ける。巣門は広く通風 を良

くする。冬は巣門を狭く日当りが良く暖かい所に置く)

３．振動の無いところ （道路工事等の振動は避ける）

４．スムシの除去(巣内の落下ｶｽを掃除)

５．スズメ蜂の駆除（捕獲器の使用）

2015/2/22 21

元々日本みつばちは、自然界にいて気むずかしく飼い慣らすことは難しい。 飼育は、蜂の気持ちになって飼う必要があります

木

2015/2/22

1. 木の木陰(落葉樹がよい。雨よけ屋根を作るか)

2. 西日が当たらない(当たる場合は遮蔽する）

3. 巣箱は地面より２０ｃｍは高く置く（湿気、ナメクジ等浸入防止）

4. 暴風対策をする。(10kgの重量物を乗せるか・ロ－プとペグで固定する)

具体的な置き場所

ブロック

すだれ

②飼育道具一覧 No 道 具 内 容 備 考

1 巣 箱 巣箱は生抜きした杉材料が良い 定着しやすい処理をした箱

水であく抜き・屋外雨ざらし1年・蜜や蜜ロウ等の塗布（コテ溶解浸透等）

2

掃除道具 巣箱の床掃除用 チョンクワ、ブラシ、刷毛等

特にｺ-ﾅ－部分のｽﾑｼの湧きやすい巣カスを蜂の歩くペ－スで取り除く、

3 電撃殺虫器 巣虫蛾（ﾊﾁﾉｽｽｽﾞﾘｶﾞ）駆除用 巣門を狭くして蛾が侵入しにくく、守りやすくする。

4 スズメバチトラップ各種

9mmの金網、粘着板、ペットボトルﾄﾗｯﾌﾟ、タモ、ﾊﾞﾄﾐﾝﾄﾝﾗｹｯﾄ他

時期によって使い分ける ・久志式9mm

5 保護具 ゴム手・面布(黒)見やすい） ・うでカバ－・ｹﾞ-ﾄﾙ

掃除・採蜜時に使用する。 綿手・軍手は刺さされる。

6 観察具 ・デジカメ・鏡・観察台 巣門部分が広く外せると観察しやすい

7 分蜂捕獲具 ・巣箱・待箱・金陵辺 ・分蜂捕獲板・ミツロウ

箱は古い物、定着はﾊﾁﾏｲｯﾀ-が必要、 一時捕獲はﾀﾞﾝﾎﾞ-ﾙ箱で良い

8 採蜜具 ・蓋付きポリ容器、ザル、濾し布 ・トング・パンナイフ・Φ1mmの針金

園芸用ふるい・新品の生ゴミ処理機コンポストを利用すると良い。

9

その他

・刺され：ﾋﾟﾝｾｯﾄ・吸い出し器・虫さされ

即針を爪で取り、毒を指で押し出すか、口で吸い出す。氷で冷やして、病院へ。

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飼育年間計画2015改訂

中部地区で日本みつばちを飼育管理する為の年間ｽｹｼﾞｭ-ﾙ。 項目／月 １ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２

掃 除 ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○

分蜂捕獲 ○ ◎ ○

採蜜カス給餌 ○ ○ ○

重箱の段増し ○ ○

採 蜜 ○ ○

ｽｽﾞﾒﾊﾞﾁ対策 ○ ○ ○ ○

スムシ対策 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

ｱｶﾘﾝﾀﾞﾆ対策 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

冬：脱糞対策 ○ ○ ○ ○

冬囲い(風） ○ ○ ○ ○ ○

＊掃除--基台（底板）上に落下した巣カス、空巣、スムシ等の除去（◎は2～3回/月）

（住宅地の里山等への移動が望ましい）

（粘着板・トラップ準備）

（セルタンや電撃殺虫器等）

（基台取替等）

（特に零下5度以下になる地区は必須）

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（ﾒﾝﾄ-ﾙ送風とｼｮ-ﾄﾆﾝｸﾞ処理等）