河川懇談会共同研究 ワンドの水理特性と河川環境 -...
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河川懇談会共同研究河川懇談会共同研究
ワンドの水理特性と河川環境ワンドの水理特性と河川環境(木曽川下流域)(木曽川下流域)
担当康司事務所:木曽川下流工事事務所
•木村 一郎(四日市大学)•北村 忠紀(パシフィックコンサルタンツ)•鷲見 哲也(名古屋大学)•武田 誠(中部大学)•鬼束 幸樹(京都大学)•庄 建治朗(名古屋工業大学)
木曽川のワンド群(背割提付近)木曽川のワンド群(背割提付近)
長良川
木曽川
N
水制群
JR東海道新幹線
名神高速
JR関西本線
東名阪
木曽川長良川
揖斐川
N
水制群
JR東海道新幹線
名神高速
JR関西本線
東名阪
N
水制群
JR東海道新幹線
名神高速
JR関西本線
東名阪
木曽川長良川
揖斐川
背割提水制配置図
長良川背割提
木曽川
ケレップ水制(石積み)
杭出水制(コンクリート杭)
19km地点(重点観測地点)
本研究の全体構成
数値解析現地観測
その他
19km地点土壌サンプリング調査
10~26km区間平面二次元解析
19kmワンド水質交換観測
①河川線形と水制間土砂堆積
④流れと水質の三次元特性
③樹齢分布とワンド地形
⑤伏流水の挙動
境界条件
境界条件(相互)
モデル検証
モデル検証
地形図等ワンド地形影響因子調査
T
A19kmワンド樹木年輪サンプリング,根深調査 SH+A
ワンド地形の鉛直二次元解析
KT
KM+O
19km伏流水挙動観測
SU+A
伏流水挙動数値解析
SU
流れと水質の三次元解析モデル構築
T
15~23km樹木年輪サンプリング
SH+A
②水制間地形多様性
A
ワンド地形とその変遷ワンド地形とその変遷 感潮域ワンド機能評価感潮域ワンド機能評価
19km地点堆積物調査A
ワンド表層流トレーサー調査
水制角度と三次元流況の数値解析と実験
O+KMO+A
水制間浸食小流路現地調査
水制間浸食小流路数値解析
KTKT ワンドパターン分類調査
KT
本研究の構成
ワンド形成過程
感潮域に形成されたワンドの環境機能
過去から現在にかけての時間軸上の変遷過程解明
現在に視点を固定し,ワンドの機能評価
水制間堆積総量
水制間地形多様性
水制直下流深掘部形成過程
水制間浸食流路形成
樹齢分布
河川線形因子(水制角度等)
影響評価
テーマⅠ
流れと水質の三次元構造解明テ
ーマⅡ
表層水 伏流水
河川線形因子とワンド形成過程14~19km区間を特徴が類似の
ワンド群に着目し5区間に分割
中間部に土砂堆積の少ない領域が存在
河川線形因子から検討
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
・
主流方向
水制
右岸
左岸
・
主流方向
水制右
岸
左岸
+ -
例
因子2
-50
-40
-30
-20
-10
0
10
A下B下C下D下E下F下G下H下I下J下K下L下M下N下O下P下Q下R下
ワンドの区分け
度
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ
上流向水制の方が下流向き水制より堆積傾向大
1.ワンド開口部と本川中心軸のなす角度2.水制と本川中心軸のなす角度3.ワンド開口部と主流最深部線のなす角度4.水制と主流最深部線のなす角度5.ワンドと主流最深部までの距離
X /B w
Z/B
w
FLO W
0.0 0.5 1.0 1.5 2.00.0
1.0
2.0
0.5
1.5
3.0
0.00
0.90
-0.90
-0 .90
3.602.70
X /B wFLO W
Z/B
w
0 .0 0 .5 1 .0 1.5 2.00.0
1.0
2.0
0.5
1.5
3.0
0.70
1.40
2.80
2.10 0.700.00
-0 .70
実験による水制角度の影響検討
実験の様子
移動床室内実験
(越流型)
flow
flow
flow
X/BwZ/
Bw
0.0 1.0 1.5 2.00.50.0
1.0
2.0
3.0
1.5
0.5-0.80
-0.80
0.80
-1.60
-1.600.80
2.40
形式 角度 堆積量(cm3)
非越流型
越流型
上向き30度 39
直角 32
下向き30度 24
上向き30度 127
直角 71
下向き30度 42
越流型では上流向き水制の堆積量が下流向きの3倍
flow
flow
底面付近の平面流速ベクトル
界面の鉛直面内流速分布(濃色:ワンド奥へ向かう流れ)
斜め水制の底面付近の流れの特徴
・上流向水制:主流から水制奥へ向かう流れ・下流向水制:水制奥から本川へ向かう流れ
がそれぞれ卓越
斜め水制の底面付近の流れの特徴
・上流向水制:主流から水制奥へ向かう流れ・下流向水制:水制奥から本川へ向かう流れ
がそれぞれ卓越
三次元数値解析による斜め水制周辺の流れ解析
数値解析法三次元移動一般座標非線形k-εモデル
flowflow
-6
-4
-2
0
2
4
6
8
10
0 2 4 6 8
t (sec)
v(cm
/s)
-6
-4
-2
0
2
4
6
8
10
0 2 4 6 8
t (sec)
v (c
m/s)
-6
-4
-2
0
2
4
6
8
10
0 2 4 6 8
t (sec)
v(cm
/s)
-6
-4
-2
0
2
4
6
8
10
0 2 4 6 8
t (sec)
v (c
m/s)
Exp Exp
Cal Cal
斜め水制周辺の非定常流特性(三次元数値解析による)
下流向き水制の方が非定常性が大きい
R26R1 R4R3 R5 R7R6
R2
15km
R24R25
16km17km 18km
19km 20km 21km 23km22km
R10R9R8 R12R11 R14R13R15 R16 R17
R180 R19
R20R21
R22R23
R28
R29
R30R27 R31
flow
注;「R15」などは水制番号とする
R26R1 R4R3 R5 R7R6
R2
15km
R24R25
16km17km 18km
19km 20km 21km 23km22km
R10R9R8 R12R11 R14R13R15 R16 R17
R180 R19
R20R21
R22R23
R28
R29
R30R27 R31
flow
注;「R15」などは水制番号とする
木曽川下流水制群R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10 R11 R12 R13 R14 R15 R16 R17 R18 R19 R20 R21 R22 R23 R24 R25 R26 R27 R28 R29 R30 R31
1963 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 11975 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 3 5 3 3 2 4 4 4 2 2 2 2 2 2 2 2 4 4 4 31982 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 5 5 4 3 4 5 4 5 6 3 4 5 5 4 4 5 5 6 4 41987 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 5 5 4 3 4 5 5 5 6 3 4 5 5 5 4 5 5 6 5 41991 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 5 6 4 4 4 5 6 6 6 4 4 6 6 6 4 5 5 6 4 41995 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 5 6 6 4 4 4 5 6 5 6 4 5 6 6 6 4 5 5 6 4 6
flow
パターン1
flow
パターン2
植生帯
パターン3
植生帯
パターン4
植生帯
パターン6
植生帯
パターン5
たまり水路
植生帯
水制直下流部に深掘部(木曽川ワンドの特徴)
深掘flow
パターン3,4
ワンド土砂堆積のパターン分類と変遷過程
概ねパターン1→6の順で遷移
ワンドパターンの経年変化
ワンド変遷過程の例
すぐ上流側のワンド形態との比較
平均河床高の経年変化 その1(R9,17.0km~17.2km)
17.0km~17.4km
(1982)
flow
17.0km17.2km17.4km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R9 1 1 1 1 1 1 1R10 1 1 1 1 2 1 2
R9R10
水制に対する平均河床高
1
-4
-3
-2
-1
0
1
1960 1970 1980 1990 2000 17.0km(水制域)
17.2km(水制域)
平水位
17.0km(低水路)
17.2km(低水路)1 1 1 1 1 1 1m
R9の特徴は水制域と低水路の平均河床高に差が経年的に生じていないことである
すぐ上流側のワンド形態との比較
平均河床高の経年変化 その1(R9,17.0km~17.2km)
17.0km~17.4km
(1982)
flow
17.0km17.2km17.4km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R9 1 1 1 1 1 1 1R10 1 1 1 1 2 1 2
R9R10
水制に対する平均河床高
1
-4
-3
-2
-1
0
1
1960 1970 1980 1990 2000 17.0km(水制域)
17.2km(水制域)
平水位
17.0km(低水路)
17.2km(低水路)1 1 1 1 1 1 1m
R9の特徴は水制域と低水路の平均河床高に差が経年的に生じていないことである
すぐ上流側のワンド形態との比較
平均河床高の経年変化 その1(R9,17.0km~17.2km)
17.0km~17.4km
(1982)
flow
17.0km17.2km17.4km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R9 1 1 1 1 1 1 1R10 1 1 1 1 2 1 2
R9R10
水制に対する平均河床高
1
-4
-3
-2
-1
0
1
1960 1970 1980 1990 2000 17.0km(水制域)
17.2km(水制域)
平水位
17.0km(低水路)
17.2km(低水路)1 1 1 1 1 1 1m
1
-4
-3
-2
-1
0
1
1960 1970 1980 1990 2000 17.0km(水制域)
17.2km(水制域)
平水位
17.0km(低水路)
17.2km(低水路)1 1 1 1 1 1 1m
R9の特徴は水制域と低水路の平均河床高に差が経年的に生じていないことである
R9 (17km)パターン1or 2を維持
水制をまたいだ流砂連続性が確保
水制に対する河床高
平均河床高の経年変化 その2(R14,18.4km~18.6km)
すぐ上流側のワンド形態との比較
18.4km~18.8km
(1987)
flow 18.4km18.8km 18.6km
R14R15
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R14 1 3 3 4 4 4 4R15 1 3 3 3 3 4 4
R14の特徴は高水敷化の始まる1975以降,水制域の上流側で河床上昇,下流側で低下していることである
-4
-3
-2
-1
0
1
2
1960 1970 1980 1990 2000
18.4km(水制域)
18.6km(水制域)
平水位
18.4km(低水路)
18.6km(低水路)1
3 3 4 4 4 4m
上流側:上昇
下流側:低下
水制域の高水敷化
水制に対する河床高
平均河床高の経年変化 その2(R14,18.4km~18.6km)
すぐ上流側のワンド形態との比較
18.4km~18.8km
(1987)
flow 18.4km18.8km 18.6km
R14R15
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R14 1 3 3 4 4 4 4R15 1 3 3 3 3 4 4
R14の特徴は高水敷化の始まる1975以降,水制域の上流側で河床上昇,下流側で低下していることである
-4
-3
-2
-1
0
1
2
1960 1970 1980 1990 2000
18.4km(水制域)
18.6km(水制域)
平水位
18.4km(低水路)
18.6km(低水路)1
3 3 4 4 4 4m
上流側:上昇
下流側:低下
水制域の高水敷化
水制に対する河床高
平均河床高の経年変化 その2(R14,18.4km~18.6km)
すぐ上流側のワンド形態との比較
18.4km~18.8km
(1987)
flow 18.4km18.8km 18.6km
R14R15
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R14 1 3 3 4 4 4 4R15 1 3 3 3 3 4 4
R14の特徴は高水敷化の始まる1975以降,水制域の上流側で河床上昇,下流側で低下していることである
-4
-3
-2
-1
0
1
2
1960 1970 1980 1990 2000
18.4km(水制域)
18.6km(水制域)
平水位
18.4km(低水路)
18.6km(低水路)1
3 3 4 4 4 4m
上流側:上昇
下流側:低下
水制域の高水敷化
-4
-3
-2
-1
0
1
2
1960 1970 1980 1990 2000
18.4km(水制域)
18.6km(水制域)
平水位
18.4km(低水路)
18.6km(低水路)1
3 3 4 4 4 4m
上流側:上昇
下流側:低下
水制域の高水敷化
水制に対する河床高さ
すぐ上流側のワンド形態との比較
21.0km~21.4km
(1987)
flow
21.4km21.0km
21.2km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R23 1 1 1 5 5 6 6R24 1 2 2 5 5 6 6
R23
R24
平均河床高の経年変化 その3(R23,21.0km~21.2km)
-3.0
-2.5
-2.0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1960 1970 1980 1990 2000
21.0km(水制域)
21.2km(水制域)
平水位
21.0km(低水路)
21.2km(低水路)
11 15 5 6 6
m
変化小さい
急激な高水敷化
R23の特徴は水制域内平均河床高が経年的に変化していないこと,1980年代以降急激に高水敷化したことである
水制に対する河床高さ
すぐ上流側のワンド形態との比較
21.0km~21.4km
(1987)
flow
21.4km21.0km
21.2km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R23 1 1 1 5 5 6 6R24 1 2 2 5 5 6 6
R23
R24
平均河床高の経年変化 その3(R23,21.0km~21.2km)
-3.0
-2.5
-2.0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1960 1970 1980 1990 2000
21.0km(水制域)
21.2km(水制域)
平水位
21.0km(低水路)
21.2km(低水路)
11 15 5 6 6
m
変化小さい
急激な高水敷化
R23の特徴は水制域内平均河床高が経年的に変化していないこと,1980年代以降急激に高水敷化したことである
水制に対する河床高さ
すぐ上流側のワンド形態との比較
21.0km~21.4km
(1987)
flow
21.4km21.0km
21.2km
ワンド形態番号 1963 1974 1976 1982 1987 1991 1996R23 1 1 1 5 5 6 6R24 1 2 2 5 5 6 6
R23
R24
平均河床高の経年変化 その3(R23,21.0km~21.2km)
-3.0
-2.5
-2.0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1960 1970 1980 1990 2000
21.0km(水制域)
21.2km(水制域)
平水位
21.0km(低水路)
21.2km(低水路)
11 15 5 6 6
m
変化小さい
急激な高水敷化
-3.0
-2.5
-2.0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1960 1970 1980 1990 2000
21.0km(水制域)
21.2km(水制域)
平水位
21.0km(低水路)
21.2km(低水路)
11 15 5 6 6
m
変化小さい
急激な高水敷化
R23の特徴は水制域内平均河床高が経年的に変化していないこと,1980年代以降急激に高水敷化したことである
R14 (19km)パターン1,2 →3,4深掘れの発生ワンド上流側の植生により流砂の供給が遮断深掘れ部が安定に維持
R23 (21km)パターン1,2→5,61980年以降の植生が一気に進
行ワンドの全体が植生に覆われる
河床河床
flowパターン1,2
洪水時供給土砂量の減少
植生によるトラップ河床上昇
flowパターン3,4
平水位よりも平均河床高が低いままである
平水位低下により高水敷化,植生帯の発生.この植生による土砂のトラップによる河床上昇
上流側水制間の樹林化による供給土砂量の減少による流下
方向の土砂の連続性の低下に起因する水制背後の河床低下.
河床低下
植生の侵入
flow パターン5,6
パターン1,2からの急激な平水位低下に伴う高水敷化.この場合,水制背後の河床低下は見られない.
パターン3,4からの平水位低下に伴う水制域全体の高水敷化,この場合,局所的河床低
下箇所はたまりになる場合もある
flowパターン1,2
洪水時供給土砂量の減少
植生によるトラップ河床上昇
flowパターン3,4
平水位よりも平均河床高が低いままである
平水位低下により高水敷化,植生帯の発生.この植生による土砂のトラップによる河床上昇
上流側水制間の樹林化による供給土砂量の減少による流下
方向の土砂の連続性の低下に起因する水制背後の河床低下.
河床低下
植生の侵入
flow パターン5,6
パターン1,2からの急激な平水位低下に伴う高水敷化.この場合,水制背後の河床低下は見られない.
パターン3,4からの平水位低下に伴う水制域全体の高水敷化,この場合,局所的河床低
下箇所はたまりになる場合もある
各ワンドパターン形成までの仮説と鉛直二次元数値解析による検証
l0
l
l0-lv lv
ld
xd
zbd
hv
l0
l
l0-lv lv
ld
xd
zbd
hv
l0
l
l0-lv lv
ld
xd
zbd
hv
鉛直2Dモデル上:各種パラメータの設定下:計算格子
各パターン形成までのシナリオの仮説