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令和元年6月 中国財務局 中国財務局の地域連携事例集 (平成30年度)

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令和元年6月

中国財務局

中国財務局の地域連携事例集(平成30年度)

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目 次

財務局の使命 1

財務局のネットワーク 2

地域連携に係る主な業務 3

地域の課題と財務局の役割 4

地域経済エコシステムと財務局 5

財務局の地域連携(イメージ図) 6

(中国財務局の地域連携の取組み)

平成30年7月豪雨災害に対する中国財務局の対応 7

「2019 高校生ビジネスプラン・コンテストin広島」の開催 8

金融セミナー「家族で学ぼう!お金との上手な付き合い方」の開催 9

官民一体となったサイバーセキュリティセミナーの開催 10

ひろしま産業振興機構と協働で事業性評価研究会をスタート 11

中国地方と四国地方の信用組合職員と財務局職員による合同勉強会の開催 12

地域の生産性向上をテーマとするセミナーを開催 13

地方創生支援セミナー「IoTを活用して地域の課題解決と活性化を目指そう」を開催 14

PFI事業の説明会を開催 15

クラウドファンディングによる地域振興フォーラムの開催 16

地域の課題解決に向けた大学との連携 17

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1

実施

する

伝達

する

地域に

貢献する

広報

する

財務省・金融庁の施策を

財務省・金融庁の施策を地域に

地域の意見・要望等を財務省・金融庁に

地域の特性・要望等を踏まえた施策の実施を通じて

国民生活の安定・向上 日本経済の発展

財務局の使命

○ 財務省の総合出先機関として、また、金融庁の事務委任を受け、財務省及び金融庁の施策を地域に「広報」するとともに、地域の意見・要望や実情を的確かつ迅速に本省庁に「伝達」し、効果的な施策の形成に寄与する。また、地域の特性を踏まえた施策を「実施」し、「地域に貢献」する。

○ 以上により、金融機能の安定や通貨の信認を確保し、国民の資産を守るなど、国民生活の安定・向上と我が国経済の発展に貢献する。

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◎ 財 務 局 (9箇所)

○ 財 務 支 局 (1箇所)

○ 財務事務所(40箇所)

・ 出 張 所(13箇所)

○旭川

・北見

札幌○帯広

○ 釧路

・小樽

○ 函館

○ 青森

○ 盛岡○ 秋田

○山形 ◎

仙台

○ 福島

新潟

水戸

・筑波

○千葉○

東京・立川

宇都宮

○横浜

横須賀

◎さいたま

前橋

甲府

長野

富山◎金沢

・沼津

福井

○ 岐阜

◎ 名古屋

○ 静岡○

大津○

京都

・舞鶴

◎大阪

奈良

和歌山

○神戸

倉敷・○

岡山

・ 呉◎広島

○ 鳥取○

松江○

山口

・下関

◎高松

徳島○高知

○ 松山

福岡 ・小倉○

佐賀・

佐世保

長崎○大分

○宮崎

熊本

○ 鹿児島

名瀬

□那覇(沖縄総合事務局財務部)

□石垣(八重山財務出張所)

□平良(宮古財務出張所)

沖縄総合事務局財務部

○ 財務局は、財務省の総合出先機関としてブロック単位に設置されており、9財務局(北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州)及び1財務支局(福岡)がある。

○ また、財務局・財務支局の下に、40箇所の財務事務所、13箇所の出張所が設置されている。

○ 沖縄県は、内閣府沖縄総合事務局財務部が財務局の業務を実施している。

財務局のネットワーク

松江○

鳥取

倉敷・○

岡山

○山口

・下関

・呉◎広島 さいたま

立川 東京

◎ 財 務 局 ( 9箇所)

○ 財 務 支 局 ( 1箇所)

○ 財務事務所 (40箇所)

・ 出 張 所 (13箇所)

□ 那覇(沖縄総合事務局財務部)

□ 宮古島(宮古財務出張所)

□ 石垣(八重山財務出張所)

沖縄総合事務局財務部

2

財 務 局 総 定 員

約 4 , 6 0 0 名

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地域連携に係る主な業務

金 融(1) 地域金融機関等の検査・監督

(2) 地域の中小企業金融の円滑化に向けた取組

(3) 金融商品取引等の監視

国有財産

経済調査

広 報

財 政(1) 適正かつ効率的な予算執行の確保(予算執行調査等)

(2) 災害復旧事業の査定立会

(3) 地方公共団体への財政融資資金の貸付

(1) 地域経済情勢等の調査

(2) 地域の意見・要望を本省庁に伝達

(1) 財務省及び金融庁の重要施策等の広報活動

(2) 各種団体の会合・学校・研修会等への講師派遣

(1) 行政財産の効率的な使用のための総合調整

(2) 地域や社会のニーズに対応した国有財産の有効活用

(3) 国有財産を通じた災害対応・防災対応

(1) 地域経済エコシステムの形成に向けた各主体との連携推進

(2) 各地域における地方創生の支援企 画

3

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【地域の課題と財務局の役割】「地域経済エコシステム」の各主体の役割・強みを熟知し「つなぐ役割」を果たす。

・地域には、スマート・ニッチともいうべき、規模は小さくとも独自の技術やノウハウを有し、優れた経営を行っている中小企業も多数存在。これらスマート・ニッチ企業やスタートアップ企業、大手企業等が多面的に連携することにより、オープンイノベーションを創出していくことが地域経済の成長における一つの鍵。

・事業承継や人材確保等が重要な課題であるなか、黒字廃業等による経済縮小や技術の逸失を防ぐべく、金融機関・支援機関等の連携により、事業承継支援等に取り組んでいく必要。

・地域において多くの課題が存在するなか、地域の生産性向上を図るうえでは、観光、交通、中心市街地活性化等の課題の解決に向けて、様々な主体が連携し知恵を出し合っていく必要。

・財務局がそのネットワークを活用し、地域経済エコシステムの担い手と直接向き合うことで、地域企業の実情や地域の具体的な課題を把握。価値創造や課題解決のため、地域の各主体との「つなぎ役」を果たす。

・この役割を最大限発揮することにより、オープンイノベーションの創出や地域の課題解決を後押しし、地域ひいては日本経済の活性化に貢献する。

財務局・財務事務所

中小企業等 スタートアップ

自治体・支援機関等(政府系金融、大学含む)

域外企業等

地域金融機関

財務省 金融庁

他財務局

地方支分部局

サポート

金融仲介機能の発揮

・ライフステージに応じた支援

共通価値の創造

探求型対話・価値情報の提供ハブ機能発揮・協働等

中央省庁等

オープンイノベーションを創出!

財務局の特徴

① 全都道府県に拠点・地域の各主体と顔の見える関係・全国横断的なネットワーク

② 地域金融行政を担当・地域金融機関との対話を通じて、地域における金融仲介機能の発揮を促す役割

4

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商工中金

中小機構

【地域経済エコシステムと財務局】

【自治体】

【地域住民】

【事業者等】

観光ベンチャー

鉄道

都道府県・市町村 / 地域住民

証券会社

大手企業

地域インフラ企業

(電力・ガス等)

外国企業

スタートアップアクセラレーター

DMO

宿泊

小売

観光事業者

有望な企業を他の主体・地域に紹介し、スケールを支援。

農協・漁協

農家

〈政策分野〉 観光地域交通

経済調査

地域企業活性化

農業振興農村振興

【地方支分部局】 運輸局 経産局 農政局各府省

支分部局

金融部門 財政部門

財務局

【中央省庁等】 観光庁 国交省金融庁 財務省

経産省 農水省 各府省人材機構

REVIC DBJ

日本公庫

メガバンク

国の機関の横の連携を促進。

整備局

中企庁

特許庁

街づくり等

不動産

地域金融活性化

国有財産

建設

課題に応じて、ふさわしい専門家等をマッチング。

主計融資

中小企業・スタートアップ

地方銀行信用金庫

信用組合等

大学・研究機関等

※地域経済エコシステム・・・ある地域において、企業、金融機関、地方自治体、政府機関などの各主体が、それぞれの役割を果たしつつ、

相互補完関係を構築するとともに、地域外の経済主体等とも密接な関係を持ちながら、多面的に連携・共創してゆく関係。

※地域経済エコシステムは、時代とともに常に変化するものであり、上記に例示した関係者も変化し得る。

地域金融機関を仲介役とした地域企業とのネットワーク作りを支援。

ファンド等を通じたリスクマネーの供給を促進。クラウドファンディングやフィンテックなど新しい金融と連携。

JETRO

バス

フェリー

航空

農業法人

商工会議所・商工会

支援機関

国税庁

NPO等

UR

地域や業種等を超えた横の連携を促進。

〈イメージ図〉

医療・福祉通信

郵便局

日銀

水産事業者

水産庁(H31.3)

VC

5

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地域への情報発信

Ⅰ 地域経済活性化に向けた取組事例

(1)~(8)

地域経済エコシステム形成に向けた取組(地域経済活性化)

財務局の地域連携(イメージ図)

Ⅱ 情報発信の取組事例

(1)、(2)

災害時の支援

財政国有財産金融等

を通じた支援

人的ネットワークの構築

地域課題の解決に向けた

情報共有

地方創生施策の支援

深度ある対話を通じた金融仲介

機能の発揮

フォーラム等イベントの

開催

財政教育プログラム

子育て世代向け広報

政府施策の周知

金融経済教育

金融リテラシー講座

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概要 取組の成果

平成30年7月豪雨災害に対する中国財務局の対応• 金融関係の対応として、被災後速やかに、金融機関に対し金融上の措置を適切に講じるよう要請したほか、被災者向けの金融相談会や、弁護士会等と連携した金融機関向けの説明会等を開催

• 国有財産関係の対応として、被災者向けの宿舎や復旧作業等で利用可能な国有財産を地方公共団体に提供• 災害査定立会は、被災した地方公共団体からの要請に遅れを生じさせることなく、全ての立会を終了• 人的支援として、被災した地方公共団体に職員を派遣し、支援物資の運搬や仕分け等の作業を実施

○平成30年7月豪雨により、当局管内は甚大な被害を受けたことから、管内職員を挙げて復旧に向けた活動を実施。○金融関係では、金融機関に対し、災害救助法が適用された地域の被災者に金融上の措置を適切に講じるよう要請し、その後、金融相談会や、弁護士会や地域金融機関等と連携し住宅再建に関する無料相談会を開催したほか、弁護士会等と連携し被災者の二重ローン問題解決を目的とする「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の金融機関向け説明会等を開催。○国有財産関係では、被災者向けの宿舎や、復旧作業等で利用可能な国有財産を被災した地方公共団体へ情報提供し、合同宿舎33戸(延べ)を提供。○災害査定立会に関しては、職員の4分の1強に当たる100名超に併任発令を行ったほか、他の財務局・本省からの応援を受けて対応。その結果、被災した地方公共団体からの災害査定立会要請に遅れを生じさせることなく、3月中に全ての立会を終了。また、災害発生に伴う緊急な資金需要への融資(災害つなぎ資金)や定期償還日の支払期日の延長など、財政融資資金にかかる財政上の措置を被災した地方公共団体に周知。○人的支援として、被災した地方公共団体からの要請により、職員を派遣し、支援物資の運搬や仕分け等の作業を実施。

○金融関係について、住宅再建に関する無料相談会は、平成30年度に3回開催(いずれも広島県内)。相談会では、「リフォームや自動車の購入が必要だが被災者向けの制度を教えてほしい」等の相談が寄せられた。当局では、息の長い取組として今後もこの相談会を継続する予定。

7

中国財務局及び岡山・山口・鳥取・松江財務事務所

○人的支援について、被災した地方公共団体を訪問する中で、首長から職員の派遣要請があったことから、岡山財務事務所では、8月に9名の職員を派遣。派遣先の首長より職員派遣に対する感謝の言葉を頂いた。当局では、引続き、必要に応じて地方公共団体と連携を行う予定。

広島県内での無料相談会(31年2月)

派遣職員の作業の様子(8月)

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概要 取組の成果

「2019 高校生ビジネスプラン・コンテストin広島」の開催~「がんばろう広島」君たちのプランが広島の未来を創る~

日本政策金融公庫が行う全国ベースのビジネスプラングランプリの地方版として全国で初めて開催。

【取組の目的】

○高校生から若者ならではの自由な発想や創造力を活かしたビジネスプランを募集し、優秀な作品を表彰するもので、若者の創業マインドの向上や地域産業への貢献などを通じて地域の活性化に繋がることを期待し、日本政策金融公庫と共同で平成31年3月2日に開催。また、昨年7月に広島を襲った豪雨災害からの復旧・復興を目指し、スローガンに「がんばろう広島」を掲げて開催。

8

中国財務局

【コンテストの内容】

○最終審査会出場校によるビジネスプランのプレゼン。(出場校8校(9プラン)/ 応募総数9校(14プラン))

○先輩起業家と高校生によるパネルディスカッション。○最終審査会出場校や審査員等による交流会。

次世代を担う高校生に対して、地域の課題を考え、それをどのように解決していくかというマインドセットに繋げられたこと、また、先輩起業家(うち1名は現役高校時に起業)と直接ディスカッションをすることにより、若者の創業マインドの醸成に繋げられたと考える。こうした取組みは、起業教育

の推進、地域産業への貢献にも寄与すると思われる。

なお、今後は、提案のあったビジネスプランが一つでも起業に結び付き、スローガンに掲げた「がんばろう広島」のとおり、広島の元気につながることを期待したい。

高校生によるプレゼンの様子

パネルディスカッションの様子

交流会の様子

受賞名 高校名 プラン概要

最優秀賞 世羅高等学校 錦鯉の廃棄稚魚を活用した魚醤生産と鯉米の栽培

地域創生特別賞 油木高等学校ナマズの骨などを残渣処理した「ナマズぼかし肥」作りと地域内外での販売

優秀賞広島高等学校 保育希望家庭に高齢者を派遣する共生事業プラン

油木高等学校 耕作放棄地を開拓し市民農園化を図るプラン

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概要 取組の成果

金融セミナー「家族で学ぼう!お金との上手な付き合い方」の開催金融に関する知識を親子で楽しく身につけることを目的として、鳥取県警察本部など官民が連携し、夏・冬

休み中の親子を対象とした金融リテラシー向上セミナーを継続的に開催。

(平成28年の金融リテラシー調査において、鳥取県は全国42位の成績。また、29年の県内における特殊詐欺被害は、件数・額とも大きく増加。こうした状況を踏まえて開催。)

9

中国財務局鳥取財務事務所

【Part1】ネクストシフト株式会社賢く増やして貯める! 人生に必要なお金を知ろう

子どもたちがゲームを通してお金の役割等を体験。大人向けに人生の3大費用を確保する方法や、金融商品に関する基礎知識を説明。

1回目(夏休み)は、鳥取県八頭郡八頭町においてPart1~3の三者がセミナーを開催(親子約30名が参加。)。2回目(冬休み)は株式会社鳥取銀行が加わり、鳥取市において次のような4部構成で開催(親子約50名が参加。)。

【Part2】鳥取財務事務所 つみたてNISAについて知っておこう

益々高まる資産形成の必要性。投資初心者でも始めやすいつみたてNISAの制度概要を説明。

取組の成果○ 「親子で楽しく体験しながら学んでもらう」ことを念頭に、四者で内容を検討。鳥取財務事務所は、安定的な資産形成の必要性やつみたてNISAの説明に加え、子どもたちには1億円レプリカに触れ重さを体験してもらうなど、親子で楽しめるよう工夫。

○ 来場者からは、「子どもを飽きさせない工夫があり有難かった」、「学校・地域等でも参加できると楽しいと思う」などご好評をいただいた。

今後の展開○ 次回(春休み)は 上記四者に鳥取県金融広報委員会、倉吉信用金庫、倉吉警察署が加わり、鳥取県倉吉市で開催するなど、官民連携を拡大しながら継続予定。

【Part4】株式会社鳥取銀行銀行ってどんなところ? ~銀行の中を探検しよう!~金庫や営業室など、普段見ることのできない銀行内部を探検したほか、子どもたちは1日行員として札勘定に挑戦。

【Part3】鳥取県警察本部 インターネット犯罪から身を守ろう!

インターネット犯罪被害に遭わないようにするために、子どもたちがつよいパスワードの作り方を体験。

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概要 取組の成果

官民一体となったサイバーセキュリティセミナーの開催

金融分野におけるサイバーセキュリティ対策の強化に向けて、金融業界と中国財務局等が官民一体となって、サイバーセキュリティに関するセミナー等を開催。

○ サイバー攻撃の手法が高度化・巧妙化し、その脅威が高まっており、金融システム・地域社会の安定にとって重大なリスクとなっている。

○ こうした中、金融分野におけるサイバーセキュリティ対策の取組みの強化が求められているが、個々の金融機関に留まらず、金融業界全体、財務局、各県、各県警察本部、日本銀行各支店等が官民一体となって取り組む必要があった。

○ このため、中国財務局独自の取組として、地域銀行、信用金庫、信用組合を対象としたセミナーを企画し、最新のサイバーセキュリティに関する情報や対処法・注意喚起などを啓蒙することとした。

【セミナーの開催】○ 平成31年2月に、岡山県で、県内の地域銀行、信用金庫、信用組合を対象としたセミナーを開催。

○ 参加した金融機関からは、「具体的なサイバー攻撃事例をもとに説明があり、わかりやすかった」、「自身のスキルアップになりとても有意義だった」といった声が寄せられるなど、金融機関のサイバーセキュリティ対策への意識を向上させることができた。

【今後の展開】○ 地域銀行、信用金庫、信用組合等を対象に、各県警察本部、金融ISAC、金融庁等と連携のうえ、関係機関の知見を活かしたセミナーやワークショップを開催する予定(広島県では平成31年4月に予定。)。

○ また、中国経済産業局、中国総合通信局といった重要インフラを所管する他省庁も4月開催のセミナーへ参加予定である等、業態横断的な連携・協力体制を構築予定。

○ 今後も、官民一体となって、サイバーセキュリティ対策を向上させることとしたい。

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中国財務局及び岡山財務事務所

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概要 取組の成果

ひろしま産業振興機構と協働で事業性評価研究会をスタート

• 金融仲介機能の向上を図ることで、地域企業への円滑な資金供給を充実させ、地域経済の発展に寄与していくことを目的に、平成30年8月より、公益財団法人ひろしま産業振興機構と協働で「事業性評価研究会」をスタート(年3回開催)。

【ひろしま産業振興機構と共催の経緯】◇ひろしま産業振興機構は、広島県中小企業技術・経営力評価制度(専門家による事業等の評価)の利用者を増やしたい。◇一方、中国財務局も、金融機関に対し、事業性評価に基づく支援を促しているが、必ずしも十分に浸透していない可能性。

◇金融機関の事業性評価の理解を向上させることを目的として、平成30年8月より、ひろしま産業振興機構と協働で事業性評価研究会をスタート。

【開催実績】①平成30年8月7日 (第1回研究会、参加者37人)中小企業診断士による事業性評価のポイント(業種別)解説など②平成30年11月6日(第2回研究会、参加者22人)金融機関若手職員によるグループワーク【テーマ】疑似事業性評価を行い、支援の方向性を導き出そう!

(漬物製造メーカーの事業性評価を考える)③平成31年2月19日 (第3回研究会、参加者50人) 管内・管外金融機関による取組事例発表のほか、金融庁幹部による基調講演

【参加者の評価】◇広島県内に店舗がある金融機関(政府系金融機関、地方銀行、信用金庫、信用組合)から延べ109人参加。◇事後アンケートによれば、多くの参加者から「良い」「やや良い」と回答(第1回:63.4% 第2回:72.7% 第3回:94.0%)をいただいた。

[参加者の声]・県内の金融機関が集まる勉強会は良い取組だと思う。

・他の金融機関と情報交換ができて有意義であった。

・普段聞けない各金融機関の取組が聞けて、刺激になった。

【今後の展開】◇ひろしま産業振興機構と連携して、企業の生産性向上や金融機関が顧客企業との対話促進に役立つ講座やグループワークを企画し、研究会を継続開催(年3回開催)。

11

中国財務局

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概要 取組の成果

中国地方と四国地方の信用組合職員と財務局職員による合同勉強会の開催

中国財務局では「地域貢献は金融機関と財務局の共通目標!」をキーワードに、管内信用金庫・信用組合と財務局職員による合同勉強会を絶賛開催中。そのうち、信用組合との勉強会を、初めて中四国地方全域にエリア拡大するとともに、地域の経営支援機関や金融庁とも連携するなどバージョンアップ!!

○ 当局では、平成29年度から、管内信金・信組の実務者レベルと財務局の検査・監督担当職員の合同勉強会を複数回開催しているが、信用組合の機関数は銀行や信用金庫と比べて多くはないため、多様性を持った参加者による活発な意見交換が難しい部分があった。

○ このため、初めて対象エリアを中四国地方全域まで拡大。更に、深度ある議論を引き出すため、地域の経営支援機関や、金融庁幹部を招聘するなど、四国財務局とも連携して当該取組を発展させた。

【合同勉強会】○ テーマ 企業の稼ぐ力を掘り起こす経営支援○ 参加者 中四国地方の11信用組合の若手 39名

中国財務局・四国財務局の職員 12名○ 基調講演 福山ビジネスサポートセンター

高村亨センター長「経営支援の手法と事例」○ 班別討議 8グループに分かれ、企業経営者との向き合い方、

経営改善に向けた取組などを討議し、発表○ 討議総括 金融庁地域金融生産性向上支援室 日下智晴室長

○ 「信用組合も財務局も、地域経済・地域企業の発展へ貢献するという方向性は同じであり、今後もそれぞれの立場から尽力して行こう」という共通認識・気づきを得ることができた。

12

中国財務局

○ 参加者アンケートでは、班別討議が有意義であったとする回答が90%、継続開催の要望が98%と高い評価。

○ 参加者から「日頃の研修ではできない他信組との討議や、財務局職員も交えてのグループワークが大変有意義であった」などの声。

≪班別討議結果の発表≫

≪中小企業の経営支援を討議≫

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概要 取組の成果

地域の生産性向上をテーマとするセミナーを開催

地域金融機関等の支援機関が事業者等の生産性向上を支援していくうえでのヒントやきっかけを掴む一助となるよう、金融行政の動向や取組事例の紹介、ノウハウの共有化を目的とした「地域金融セミナー」を開催。

【地域金融セミナー】○ 岡山財務事務所では、平成29事務年度から、金融の力で地域の活性化や地域課題の解決を目指していくことを目的に、時宜を得たテーマを選定し、それに相応しい講師をお招きして「地域金融セミナー」を開催している。

○ 参加者に対して実施したアンケート結果によると、「実践経験をもとにした話で、現場の人間としては受け入れやすく、共感できた。机上論で語られるようなセミナーより数段役に立つ」とする意見など、大半の出席者から、「今後の業務に活かせる」、或いは「内容に満足した」とする回答をいただくことができ、参加者の課題解決に向けた取組を後押しすることができた。

○ 今後も関係先との連携を深めていくことにより、地域の課題やニーズの把握に努め、それらを解決するための一助となる取組を継続することで、地域活性化に貢献していきたい。

中国財務局・岡山財務事務所

【今回のセミナー開催経緯等】○ 持続可能な社会を目指し、生産性向上に向けて取り組んでいる、地域金融機関などの支援機関の役職員の方々に、課題解決のためのヒントを掴んでもらえればとの思いから、様々な形で地域課題の解決に取り組まれている、以下の講師を招聘して、地域の生産性向上をテーマにしたセミナーを企画した。また、セミナーの後半には、橋本記者をファシリテーター

としたトークセッションを開催することで、講師陣の生の声が受講者に届くよう工夫した。

○ セミナー講師金融庁監督局地域金融生産性向上支援室長 日下智晴氏地域金融ソリューションセンター 代表 竹内心作氏(公財)岡山県産業振興財団経営支援部長 石本 満氏(一社)共同通信社経済部記者 橋本卓典氏 セミナーの様子 トークセッションの様子

13

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概要 取組の成果

地方創生支援セミナー「IoTを活用して地域の課題解決と活性化を目指そう」を開催

岡山県内の地方公共団体の地方創生に向けた取組を支援するため、中国経済産業局及び岡山県との共催により、IoTをテーマとする地方創生支援セミナーを開催した。

14

中国財務局岡山財務事務所

○開催経緯岡山財務事務所は、平成27年度以降、

地域活性化の取組にかかる地方公共団体向けのセミナーを開催している。第4回目となる今回、岡山県との協議

により、IoT等の新技術は、地方創生を含めた様々な施策に活用することが不可欠であり、市町村の関心も高いというニーズを把握したことから、IoTをテーマとして設定し、IoT施策の推進に取り組む中国経済産業局にも連携を働きかけ、30年10月に、3者共催で開催した。○セミナーの内容中国経済産業局、独立行政法人情報処理推進機構より、IoT推

進政策や、動画を交えたIoTの取組み事例(農業、製造業、観光業)が紹介されたほか、岡山県より、おかやまIoT推進ラボの取組が説明された。

セミナーに参加した地方公共団体や金融機関の多くから「今後、地方創生等の取組みを進めるうえで参考となる情報があった」、「農業や観光振興に関する具体的なIoTの活用事例の紹介があり参考になった」との声をいただいた。

また、今回のセミナーに参加した地方公共団体とベンダー企業が、後日、個別に話し合いを行うなど、当該セミナーが、両者の繋がりをつくるきっかけとなった。

また、ベンダー企業(ピープルソフトウェア㈱、㈱両備システムズ)より、観光アプリ、AI技術を利用した農地区図面を作成するサービスが紹介された。

今後も様々な関係機関との連携強化に努め、引き続き、地域の地方創生に向けた取組に対して、財務局のネットワーク等を活かした、課題解決の一助となる取組を実施するなど、積極的に支援を行っていく。

【地方公共団体と金融機関から多数参加】

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概要 取組の成果

PFI事業の説明会を開催

平成31年1月18日、山口財務事務所は、毎年実施する財政融資資金地方資金借入要領説明会において、㈱民間資金等活用事業推進機構 半田容章氏をお招きし、地方公共団体及び金融機関等を対象としたPFI事業に関する説明会を開催。

実施取組の経緯○平成30年5月に実施した「財政投融資に関する説明会」において、地方公共団体の中にはPFI事業に関する情報不足によりPFI事業の導入を検討できない者があることを把握。

取組の成果○説明会には、地方公共団体のほか、金融機関や経済団体の方など合計75名が出席(ほとんどの参加者が財政融資資金地方資金借入要領説明会と併せての出席。)。

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中国財務局山口財務事務所

説明会の概要○地方公共団体の厳しい財政状況下において、事業費を削減し、質の高い公共サービスを提供するための手段として、PFI事業を積極的に活用できるよう、PFIの基本的事項に加えて、PFIがいかに活用しやすくなっているか、小さい地方公共団体ほど意思決定が早く導入が容易である点などを説明。

・PFIの基本的事項・導入のメリット・多数の事例紹介

・多くの前例やひな形・国や専門家の手厚い支援・小さな地方公共団体ほど早い意思決定が可能

PFIは難しくない

PFIとは イメージ改革導入に向けた支援等

(参加者の感想)○山口県内の事例も含め、個別事例の説明が数多く盛り込まれており、導入に向け参考になった。○難しい手法だと思っていたが、

PFI事業の事例が増えたことで前例やひな形が増え、実施しやすくなっていることがわかった。などの意見がみられた。

今後の展望○地域金融機関やPFI推進機構への橋渡し役となるよう、地方公共団体からの要望を広く受け付け、情報提供を実施する。○PFI事業にとどまらず、他の意見交換会等で地方公共団体のニーズを把握し、負担をできるだけ軽減する形で説明会等を実施する。

○借入要領説明会を絶好の機会と捉え、説明会を実施。○既存の説明会の一部に組み込む形で開催とすることで、地方公共団体の負担も軽減。

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概要 取組の成果

クラウドファンディングによる地域振興フォーラムの開催

中国財務局では、地域課題の解決に向けたNPO法人や地方公共団体等へのヒアリングを踏まえ、「クラウドファンディングによる地域振興フォーラム」を開催。

○ 地域振興に尽力するNPO法人や、地方公共団体等にヒアリングしたところ、資金調達を課題とする意見が多くあった。

○ また、その対策としてクラウドファンディング(CF)に興味を持つ人が多く、「CFの仕組みや種類、メリットについて知りたい」、「成功の秘訣や失敗事例・傾向を聞きたい」、「地方公共団体の活用事例が知りたい」といった声が寄せられた。

○ このような声を受け、平成31年3月18日にCF事業者・プロジェクト実行者・地方公共団体が、CFの仕組み・種類のほか、成功の秘訣、課題等の説明を行うフォーラムを開催。

○ また、CFの活用を検討している団体等がCF事業者と個別に相談できる場を提供。

○ フォーラムでは、各登壇者から、CFに関する基本事項のほか、「継続的な情報発信が成功の秘訣」、「支援が想定されるターゲットに情報が届いてない」といった成功・失敗事例や、地方公共団体の取組等をプレゼン。

○ 出席者からは、 「実際にCFを実行された方の経験談を聞けて良かった」、「地方公共団体でも、CFで住民活動を支援することを検討したい」といった声が寄せられた。

○ 個別相談会では「トレイルラン(山岳ランニング)参加者の交流拠点を整備したい」、「休耕田を再生し、米づくりを復活させたい」など、9件の相談があった。

○ 当局では、出席者からの意見を踏まえ、今後も広島以外の管内において同様のフォーラム展開を検討。

中国財務局

Readyfor三ツ瀬氏

FAAVO広島江角氏

カナエンサイ夢黒神氏 CF事業者との個別相談

廃校ノスタルジア藤田 氏

未来を旅する編集会議尾﨑氏

広島県河内氏

神石高原町矢川氏

NPO法人・地域団体、金融機関、地方公共団体等、約80名が出席

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概要 取組の成果

地域の課題解決に向けた大学との連携• 中国財務局では、地域の課題解決や活性化に貢献する広島大学の「地域連携推進事業」に参加。また、地域の方々とともに地域の課題を解決することを目的とした広島修道大学の「地域つながるプロジェクト」に協力。

• 松江財務事務所では、島根大学生が実施する「地域課題の調査に関するフィールドワーク」に若手職員が参加。

1. 広島大学と連携した地域づくり計画案の策定○ 広島大学の学生とともに、安芸高田市小原地区の現地視察・住民ヒアリングやグループワークを行い、「小学校跡地をイベント・交流の拠点に整備する」、「駅前の空き家をカフェや寺子屋として活用する」といった地域づくり計画案を住民に提案。

○ 当局では、学生・住民に対して、RESASによる地域経済分析や、廃校・空き家等の活用事例・補助制度等に関する情報も提供。

2. 広島修道大学「地域つながるプロジェクト」○ 広島修道大学の広島本通商店街の活性化案の検討について、当局から学生に対してインバウンド対策等に関する情報を提供。

3. 島根大学の学生と合同フィールドワーク実施○ 昨年に引き続き行われた島根大学の「地域課題の調査に関するフィールドワーク」では、学生とともに、邑南町等にて現地視察や住民ヒアリングを実施。

○ 松江財務事務所からは、地域の企業・産業について、持続可能な地域経済という観点で分析した結果を学生に対して提供。

1. 広島大学○ 「小学校跡地をイベント・交流の拠点に整備する」、「駅前の空き家をカフェや寺子屋として活用する」等の計画案を住民に発表。

○ 「外からの視点が活かされた案を作っていただきありがたい」、「地域に向き合う良いきっかけとなった」といった声が寄せられた。

2. 広島修道大学○ 当局が提供した情報を参考に、学生が商店街に対して外国人向けパンフレット作製を提案。

3. 島根大学○ 邑南町の企業が抱える安定的な生産量の確保や販路の拡大などの課題について、学生と認識を共有。

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中国財務局及び松江財務事務所

大学生とのワークショップ

RESASを活用した情報を提供

学生との現地視察の様子