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広報の推進について 資料-4 平成14年12月17日 農林水産省 農村振興局 表紙

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広報の推進について

資料-4

        平成14年12月17日      農林水産省 農村振興局

表紙

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       1.広報の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1

2.広報のあり方  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  2

3.農業農村整備事業の広報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3

4.農業農村整備事業の広報において重視すべき視点 ・・・・・・・・・・・・・・  4   

① 食の安全と安心の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  5

② 都市と農村の共生・対流の促進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  7

③ 農業・農村の大切さの教育 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

④ 地域資源の保全と住民参加 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

⑤ 環境創造型事業への転換 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

⑥ 事業への理解の促進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17                       

     5.農業農村整備事業の広報の効率的な展開 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

目    次

目次

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1.広報の必要性

○ 社会の状況がめまぐるしく変化する中、国民の意識とニーズを的確に把握するとともに、  将来に起こりうる課題について、国民の関心を喚起し、行政と国民が認識を共有しなが

  ら、施策を展開していくことが重要。(予防的広報、関心・問題提起型広報)

○個々の施策を円滑に進めるためには、行政の取組みの現状や結果を、適時・適切に、 

  国民に伝達することが重要。(治療的広報・お知らせ型広報)

○広報は、行政と国民の間の適切なコミュニケーションを確保するために有効な手段。

広報のねらい 治療的広報  (現在)  当面する課題に対して行政がどう取り組んでいるかを説明し、 国民に理解と協力を求める。               

予防的広報(近い将来)

今の視点だけでとらえるのではなく、将来を見据えて、地域の抱える問題を行政と国民が共有する。           

お知らせ型広報     施策に取り組んだ結果(成果)や行政の決定事項を伝える。         

関心・問題提起型広報(遠い将来)

現状では表面化していなくても、このまま放置すれば、将来問題化することが懸念されるようなテーマについて、国民の関心を喚起し、あらかじめ対応を議論し、検討する機会を設ける。             

(社団法人日本広報協会「実践広報誌づくり」より)-1-

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双方向性

2.広報のあり方

 ○広報は、行政から国民への一方向だけではなく、国民から行政への意思の伝達を含め

た双方向のものを目指すことが重要。

 ○行政と国民の間の適切なコミュニケーションを常に確保するためには、施策立案、実施、

実施後の評価という各段階で、双方向の広報を行うことが重要。

要望・意見聴取 施策立案 意見聴取 修正・実施 反応・効果測定

広聴 広報 広聴 広報 広聴

修正・実施

第1段階

-要望・意見聴取-

状況の確認、問題整理のため、将来の展望を見据え、的確に国民の要望を把握する。

第2段階

-施策立案-

施策案をあらかじめ知らせ、国民に受け入れられるものかどうかの反応を探る。

第3段階

-修正・実施-

施策案に対する意見を聴取した上で、必要に応じて修正を加える。その後、国民に施策の実施を周知する。

第4段階

-反応・効果測定-

施策実施後の反応や効果を把握するとともに、その結果を国民に提供する。

広報(広義)Public Relations

広報(狭義)Public Information

広聴    Public Hearing

■ 行政から国民への情報伝達

■ 国民から行政への意思の伝達

(社団法人日本広報協会「実践広報誌づくり」より)-2-

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農業農村整備事業の

広報

3.農業農村整備事業の広報

○農業農村整備事業においては、国民の生命の糧である「食」の安全と安心を確保するため、そ

 の基礎となる農地や農業用水等の基盤を整備するとともに、農村地域における豊かな生活空  間を確保し、人と自然が共生する美の国づくりを推進。

○このような施策を適切かつ効率的に展開するためには、効果的な広報を行うことにより、国民

 との間のコミュニケーションを常に適切に確保することが重要。

○特に、農業農村整備は、国民が期待する地域資源の多面的機能の発揮や地域住民の生活 

 環境の向上にも大きく寄与していることから、国民(住民)が、それぞれの地域で農業・農村の魅 力や大切さを実感できるような、体験的な活動を通じた広報が有効。

農政の基本方向

「食」と「農」の

再生プラン(H14)

土地改良法

の改正(H13)

基本計画

(H12)

食料・農業・農村

基本法(H11)

時代の変化に対応した農業農村整備の新たな施策の展開

安全で安心な「食」と「農」の基盤づくり

人と自然が共生する

美の国づくり

国民

コミュニケーションの確保

「食料・農業・農村基本計画」

(平成12年3月24日閣議決定)

第4(施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項)

(情報の公開と国民の意見の反映)

 この計画に従って各施策を実施するに当たっては、施策実施における透明性の確保の観点から、情報の公開及び国民の意見の聴取に努めるほか、施策の目的、内容等について国民の理解が得られるよう、広報活動の充実等に努めるものとする。

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4.農業農村整備事業の広報において重視すべき視点

○農業農村整備事業の広報は、今日の農業・農村を取り巻く社会情勢を踏まえ、以下の視点を  重視して、効果的に実施することが重要。

農業農村整備事業の必要性や妥当性国民全体【事業への理解の促進】     事業の必要性や妥当性に対する国民の理解の促進が不可欠。

環境との調和に配慮し、環境創造型事業へ転換していくこと。

国民全体【環境創造型事業への転換】   豊かな自然環境の保全に対する国民の意識の高まり。

農村の資源が地域全体で守るべき貴重な財産であること。

地域住民【地域資源の保全と住民参加】  農村の混住化の進展。

農地や農業水利施設の歴史や生き物の住みか等としての多面的な機能。

子どもたち

教育関係者

【農業・農村の大切さの教育】  豊かな心を育む教育の重要性や地域での学校の役割の高まり。

都市と農村の共生・対流を促進することの必要性・重要性。

都市住民

農村居住者

【都市と農村の共生・対流の促進】都市住民の農村に対する期待の高まり。

農業農村整備の「食」の安全と安心への貢献。

消費者

生産者

【食の安全と安心の確保】    消費者の「食」の安全と安心に対する関心の高まり。

【広報の内容】

  なにを広報しなければいけ    ないのか

【広報の対象】

誰に対して広報を行うのか

【広報の視点・背景】

なぜ今、広報を行わなければいけないのか

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食の安全と安心の確保

○多くの消費者が 頻繁に訪れる場 所に読みやすい 小冊子を設置。

○産地ポスターや 商品パッケージ の活用。

○消費者団体との 意見交換。

○消費者(消費 者団体)

○生産者

○日本各地で作られ、食卓に上がるさ まざまな農産物の生産に農業農村整 備事業がかかわっていること。

○安全で、おいしく、新鮮な国内農産 物の安定供給には、農業農村整備事 業による農地の整備や農業用水の確 保が不可欠であること。

○農業農村整備事業が、米をはじめと する食品価格の安定・低コスト化に 貢献していること。

○「食」の安全と安心に対する国民 の関心の高まりを踏まえ、食と農 に対する信頼の確立が急務。

○「食」と「農」の再生のための施 策の展開について、国民に説明を 行っていくことが必要。

○農業農村整備を円滑に推進するた めには、消費者を行政のパートナー として位置付け、理解と協力を得 ることが必要。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○ 「食」の安全と安心に対する国民の関心の高まりを踏まえ、「食」と「農」に対する国民の信頼確立

 に向けた施策の着実な推進が必要。

○このため、消費者の視点に立ち、農業農村整備事業が、効率の良い農地の整備やきれいな農業

 用水の供給等を通じて、「安全で」「おいしく」「新鮮で」「安い」国内農産物の食卓への供給に貢献 していることについて、効果的な手法で広報を行うことが重要。

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食の安全と安心に関する広報事例

 昭和50年以降の価格安定による消費者のメリットは

 平成10年で、4人家族で年間約2万円、全国で年間 約6,100億円。

■消費者向けのパンフレット「共に生きる都市と農村」

                (農村振興局作成)

●農業農村整備の実施により、新鮮な野菜

  を全国に安定供給する主産地が形成され  たことを示した例

 

嬬恋村

九州

21,300t(5,700t)

中国

8,700t(4,500t)

四国

5,400t(2,700t)

京阪神

32,600t(12,700t)

中京

13,100t(4,000t)

北陸

4,400t(2,500t)

   関東80,500t

(48,800t) 60.6%

東北

11,300t(1,700t)

北海道

12,400t(0t)

( )は嬬恋村産の取扱量

全国

189,700t

その他

の産地

106,500t

嬬恋村83,200t

(44%)

○キャベツの市場取扱数量  (平成10年8,9月)

全国の4割のシェアを占めるキャベツの一大産地に成

長した群馬県嬬恋村では、キャベツ作付面積の約半分が農地開発事業等によって整備された畑。

●農業農村整備により米の生産性が向上し、 

  価格安定に伴う消費者メリットが拡大している  ことを示した例

 

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都市と農村の共生・対流の促進

○旅行情報誌への 掲載。

○農村の地域資源 を織り込んだ観 光コースの設定。

○都市住民と農村 住民との意見交 換の場の設定。

○都市住民

○農村の住民

○農村の行政機 関

○農村の地域資源に関する情報の発信。(例)

・自然、景観、地域用水、棚田、伝統文化等

・直販、オーナー制度、棚田保全ボランティア 活動等

・Iターン、Uターン情報等

○都市と農村の共生・対流に関する施 策の紹介。(例)

・グリーンツーリズム、田園空間博物館等

○近年、国民の意識がものの豊かさか ら心の豊かさを重視する方向に転換 しつつある中、農村の地域資源(自 然、文化、農業体験等)を共有し、 楽しみたいという国民の期待が増大。

○混住化、高齢化等により農村の活力 が低下する中、農村単独で地域の活 性化を図ることは困難。

○農業農村整備事業の円滑な推進のた めには、これまで以上に都市側の農 村に対する理解が必要。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○近年、心安らぐ農村の自然や文化を楽しみたいという国民の期待が高まる一方、混住化や高齢

 化の進行により農村の活力が低下しており、国民が都市と農村を双方向で行き交うことのできる  魅力ある農村づくりの推進が必要。

○このため、農村や都市の住民が参画・体験する取組みを通じて、農村のさまざまな地域資源につ

 いての情報を積極的に発信するとともに、農村の生活環境や景観の整備等、都市と農村の共生・ 対流に関する各種の施策について、効果的な手法で広報を行うことが重要。

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都市と農村の共生・対流に関する広報事例

■農水省広報誌「AFF」(本年12月号)

 都市と農村の共生・対流をテーマに、女優でエッセ

 イストの高木美保氏と農村振興局長の対談を企画。

■都心での餅つき大会(本年11月)

 山形県新庄市では、例年秋に、日比谷公園で餅つき

大会を開催し、農業農村の役割についても広報。   昼休みの都心のサラリーマン等から好評を得ている。

(制作(財)農林統計協会)

●都心で開催された都市と農村の交流

  イベントで農村の情報を発信した例●行政の責任者が国民に直接語りかける

  形で施策を紹介した例

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都市と農村の共生・対流に関する広報事例

■熊本県・田園空間博物館「小国地区」

●農村の地域資源を織り込んだ観光コースを設定し、農村を訪れようとする人々へ情報を発信する例

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 農業・農村の大切さの教育

○学校教育に資する 小冊子や副読本の 提供。

○土地改良区など地 域関係機関による「出前講義」。

○教員研修の場など 教育関係者やPTA との意見交換。

○参加型学習の機会 の提供。

○子どもたち

○教育関係者

○PTA

○「食」と「農」を支 える農業・農村の大 切さ。   

○地域の発展に農業が 果たしてきた役割(地域発展の基礎となっ た農業用水の開発な ど先達の偉業)

○多様な生き物がすむ 水田や農業水路の多 面的機能。

○将来を担う子どもたちが、国の礎である農業・ 農村の大切さを学ぶことの重要性の高まり。

○地域の歴史や先人の偉業に対する尊敬や感謝を 抱く豊かな心を育むことの必要性の高まり。

○子どもが自然と触れあう機会が減少し、自然や 生命に対する豊かな心を育む必要性の高まり。

○総合学習の導入や学校完全週休二日制に対応し た多様な学びの場の提供に対する要請。

○学校は地域コミュニティ醸成の場として期待で きること。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○心身ともに健全な国民を育成する観点から、将来を担う子どもたちの「食」、「農」、「環境」に対す

 る関心を高め、豊かな心を育むことが重要。

○子どもたちの学習や様々な活動を通じた教師、父母、住民との交流等、地域のコミュニティを醸 

 成する場としての学校に対する期待の高まり。

○このため、学校関係者に対して、農業・農村の大切さや農業水路の役割などについて、副読本の

 作成や体験学習の材料となる情報の提供など、効果的な手法で広報を行うことが重要。

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  農業や農業水路の歴史・役割等が取り上げられている副読本は

  現時点で把握・収集している範囲だけでも全国で約200点。  

● 副読本を利用した授業風景

● 全国の農業・農村に係る副読本の収集展示    

 (東北農政局土地改良技術事務所資料館)

副読本の内容別内訳

78点

51点

45点

24点

農業水利の歴史や地域との関わりを紹介したもの

農業水路の仕組みやはたらきを紹介したもの

開拓や干拓の歴史を紹介したもの

水や土を拓いた先人の遺業を紹介したもの

学校教育と連携した広報事例

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農林水産省東海農政局

 新矢作川農業水利事業所 (国営かんがい排水事業を実施中)

事業区域内の 役場、資料館、教育機関等

事業区域内 小中学校の校長先生

事業区域内の 小・中学校

総合学習に利用

査読依頼

表現等に意見

情報収集

情報提供

副読本を配布

愛知県矢作川流域の農業用水の歴史を紹介する副読本を、水路の改修工事を進めている国営事業所が、教育機関と連携して作成。地域の教育現場で利用。

●農業農村整備事業の実施機関が地域の教育機関と連携  して、農業用水の大切さに関する副読本を作成した例

 

■「矢作川農業用水ものがたり」

学校教育と連携した広報事例

●地域の土地改良区が、子どもたちの

  農村体験学習の場を提供し、農業・   農村の大切さ、先人の苦労や偉業を  広報している例

■農業体験(田植え)学習

■農業用水路(トンネル)の見学会

    (大分県明治大分水路土地改良区)

           (秋田県二ツ井町)-12-

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 地域資源の保全と住民参加

○ワークショップ やグラウンドワー ク活動の実践を 通じた広報。

○土地改良区が主 体となる「21 世紀土地改良区 創造運動」の展 開を通じた広報。

○地域NPOとの 連携

○農村の地域住 民

○地方自治体、 土地改良区   

○農村で健全な農業が行われることに より生じる多面的機能。

○里山、水路・ため池、棚田、鎮守の 森や水神社など農村の様々な地域資 源は貴重な財産であること

○農村の地域資源を適切に保全するた めには、地域住民の理解と参画が必 要であること。

○地域住民の参加により効率的かつ効 果的な農村地域づくりが行えること。

○農村の混住化の進展により、農家の 意思決定のみでは農業基盤や生活環 境の整備が円滑に実施できない状況。

○農業水路へのゴミ投棄防止や家庭排 水の流入対策など、適切な維持管理 のためには地域住民の理解と協力が 不可欠。

○地域で活動するNPOが増加するなど、 住民がむらづくりに積極的に参画し ていこうとする機運の高まり。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○農村地域の混住化の進展により、地域において農業水路の管理や更新、生活基盤の整備等 

 を円滑に進めるためには、地域住民の理解と参画が不可欠。

○農村で健全な農業生産活動が行われることにより生じる多面的機能や、農村の様々な地域資

 源は、将来にわたって守るべき地域全体の貴重な財産。

○このため、住民参加の取組みの推進を通じて、農業・農村の多面的機能や農村の地域資源の

 大切さについての広報を、効果的に行うことが重要。

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住民参加の取組みによる広報事例

滋賀県甲良グラウンドワークホームページから  http://www.biwa.ne.jp/~kgw/

● ワークショップやグラウンドワーク  活動により農村の地域資源を保全す ることの重要性を広報する参加型広 報の例

■住民による地域づくりの話合い

■住民参加による農業水路の整備

● 土地改良区が地域住民と一体となった取組みを行う  「21世紀土地改良区創造運動」を通じ、土地改良施設  の大切さや多面的機能を広報する参加型広報の例

■住民参加による農業水路の管理 ■住民参加の水路散策イベント

   (大阪府築留土地改良区) (高知県吾南土地改良区主催のアジサイ ウォーク)

● 効率的かつ効果的なむらづくりに   資する住民参加の直営施工の仕   組みを紹介するパンフレットの例

(農村振興局作成(平成14年7月))

 (石川県加賀三湖土地改良区)

■地元の学校と連携した農業水路の清掃

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環境創造型事業への転換

○多くの人が訪れ る場所に読みや すい小冊子を設 置。

○マスコミや   環境関係団体  (NPO)との 意見交換。

○参加型地域活動。

○事業関係者向け の研修や表彰。

○国民

○マスコミ

○環境関係団  体(NPO)

○事業関係者

○水田、農業水路、ため池、里地・ 里山など、農村は豊かな自然環境 の宝庫であること。

○すべての農業農村整備事業を、環 境との調和に配慮した環境創造型 事業へ転換していくこと。

○農業農村整備関係者の環境に対す る意識の向上や環境配慮の技術の 普及に資すること(内部広報)。

○地球温暖化や生物多様性の減少等、環 境に対して人間活動が与える影響につ いての認識の高まり。

○健全で良好な環境の下で生産された安 全・安心な食料に対する国民ニーズの 高まり。

○豊かな自然との触れ合い等、新たなラ イフスタイルを実現する場としての農 村に対する国民の評価の高まり。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○豊かな自然環境に恵まれた農村や、良好な環境の下で生産される安全・安心な食料に対する

 国民の期待の高まりを踏まえ、農業農村整備事業の実施にあたっては、環境との調和に配慮す ることが必要。

○ このため、農村が自然環境の宝庫であることや、農業農村整備を環境創造型事業に転換し、

 農村の豊かな環境の保全・創造に貢献していくことについて、効果的な手法で広報を行うことが 重要。

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環境との調和に関する広報事例

■従来の整備経済性を重視したコンクリート水路

■環境創造型の整備多自然型工法による生態系保全水路

小泉メルマガ第56号 [編集後記] (平成14年7月25日配信号)

 来週で長かった通常国会も閉幕します。この国会を通じて様々な分野における改革に着手しましたが、霞ヶ関で働く人たちの意識も変わり始めているように思います。先日、農水省農村振興局(旧構造改善局)のパンフレットを見ましたら旧来のものとずいぶん違うので驚きました。農業関係者だけでなく、一般の国民にもわかりやすく書かれており、農村とそこに生息する生きものと局の事業との関係を丁寧に説明してあります。今までとは違いこのパンフレットでは、鎮守の森、生垣、屋敷林、ため池、畦、堤といった農村の美しいたたずまいやそこに生きるめだかやゲンゴロウをどうやって守るかということが書かれています。小泉政権は量から質への転換をはかります。そして環境を大切にします。パンフレットに興味のあるかたは農林水産省農村振興局事業計画課にお問い合わせください。(晋)※ 農林水産省ホームページ(生きものたちのすむ農村を目指して)  http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/nouson_sinkou/ikimono.htm

   (島根県安来市)

●環境創造型事業に転換している農業農村整備事業   の基本的な考え方や具体的な進め方を分かりやすく  説明したパンフレットの例

 

●全国の水田や農業水路に住む生きものの調査を通

  じて、農村が豊かな自然環境の宝庫であることを広  報する参加型広報の例

   

 

■田んぼの生き物調査

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 事業への理解の促進

○ホームページや プレスリリース による事業関係 情報の公表の促 進。

○オピニオンリー ダーや報道関係 者との意見交換。

○農業農村整備事 業に対する国民 の理解を促進す るためホームペー ジ等で説明。

○国民

○オピニオンリー ダーや報道関 係者

○農業農村整備事業の実施方法(手続 き)や評価手法など、その透明性・ 客観性等に関する情報の積極的な発 信。(例)

・開かれた手続により地域の合意が得られたも のについて実施される事業の仕組み。

・社会・経済情勢の変化に応じた事業評価を体 系的に実施し、その結果を公表していること

○農業農村整備事業の役割やその実施 による効果。

○国民に対する広報力が大きい報道機 関に対しては、農業農村整備の必要 性や妥当性について、常に理解の促 進を図っていくことが不可欠。

○特に個別地区について十分な理解に 基づかない報道があった場合、地元 農家や地域住民に対する影響が大き く、事業の円滑な推進に支障。

【手法】

どのように広報を行うのが効果的か

【対象】

特に誰に対して広報を行うのか

【内容】

なにを広報しなければいけないか

【背景】

なぜ今、このことを広報しなければいけないのか

○農業農村整備事業の必要性や妥当性について、常に、国民の理解の促進を図っていくことが 

 不可欠。

○このため、農業農村整備事業の実施手続きや評価の透明性、事業の効果等に関する情報を、

 ホームページやプレスリリース等により広く国民に公表するとともに、オピニオンリーダーとの意 見交換など、効果的な手法で広報を行うことが重要。

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事業に対する理解を促進するための対応例

■ 「Yomiuri Weekly」ムダ農政・列島メモ 

平成14年8月から10月にかけて土地改良区の経理処理や土地改良事業について連載。農水省直轄の複数の国営土地改良事業についても、その必要性や妥当性に関する疑問が投げかけられた。

■ホームページに見解 

記事でとりあげられた農水省直轄の国営土地改良事業について、その必要性や妥当性をあらためて説明。

「ふるさとと水と土のページ」http://www.maff.go.jp/nn-home/

●農業農村整備事業に対するマスコミ報道   の例

●事業に対する国民の理解を促進するための対応例

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5.農業農村整備事業の広報の効率的な展開

○農業農村整備事業は、事業の規模に応じて、国、県、市町村、土地改良区など異なる事業主 

 体が相互に連携して実施している。

○このような特質を有する農業農村整備事業の広報を効率的に実施するためには、          ①事業に関係する各機関の広報活動が相互に有機的なつながりを持つこと、            ②複数の機関が行う広報活動に共通するツール(情報や資料)をできるだけ共有すること、  

 が重要。

○また、農業農村整備事業の多くが、農家を受益者とする申請事業であり、これまで、非農家や 

 都市住民に対して、積極的に広報を行おうという意識や体制が、必ずしも十分ではなかった。

○このため、広報実施体制の充実や研修等により、関係職員の広報に対する意識やノウハウ  

 の向上を図る取組みが必要。

関係機関の広報活動の連携

すべての関係者が

利用できる広報ツールの共有

関係職員の広報意識の向上

【効率的な広報を行うための課題】

・関係機関の活動状況の一 覧表(広報カレンダー) の共有。

・広報担当者の連絡会の定 期開催

・さまざまな広報活動に利 用できる写真、パンフレッ ト、ビデオ等の収集整理 と共有。

・関係機関の広報担当者に 対する研修の実施。

・各部署で広報責任者を決 め、企画の検討や連絡調 整を行う体制を整備。

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