アートを活用したツーリズム 越越後妻有 後妻有 -...
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取組概要
アートを道しるべに里山をめぐる旅 新潟県が広域連携と地域活性化を支援する「ニューにいがた里創プラン」に指定されたことを受けて、
越後妻有アートネックレス整備構想を平成8年3月策定。その構想の中で、言葉や写真のコンテスト
「越後妻有8万人のステキ発見」、越後妻有6市町村(当時)を結ぶ「花の道」、地域の交流拠点となる
「ステージづくり」、そしてアートによる地域づくりの成果を3年に一度発信する「大地の芸術祭」を行
うことを決定する。それを受けて、平成12年から「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」を
3年に一度開催。世界最大級の規模を誇る国際的な野外現代アートの祭典となっている。芸術祭の基本
理念は「人間は自然に内包される」。当初の目的は、「交流人口の増加」「情報の発信」「地域の活性化」
として取組んだ。アート展示はもちろん、会期中はイベントやワークショップも数多く開催される。
「ニューにいがた里創プラン」による県の財政的支援は終了したが、地域から継続の要望が強かった
こともあり、継続開催を決定し、平成21年に第4回展を開催した。
新潟県十日町市・津南町アートを活用したツーリズム
越後妻有越後妻有 【えちごつまり】●アートによる地域づくりが世界最大級の国際的野外アートの祭典にまで発展
●県の財政支援終了後も地域の要望を受け継続開催
「星峠の棚田」(十日町市観光協会まつだい支部提供)
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ニューツーリズムの推進
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これまでの経緯
平成6年9月 十日町地域が新潟県「ニューにいがた里創プラン」の地域指定を受ける。
平成8年3月 越後妻有アートネックレス整備構想を策定。
平成10年3月 大地の芸術祭実施計画、ステージ基本計画の両計画を策定。
平成12年7月~9月 第1回展となる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2000」開催。
平成15年7月~9月 第2回展となる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」開催。
平成18年7月~9月 第3回展となる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006」開催。
・新潟県の「ニューにいがた里創プラン」としての支援は終了し、当初から開催していた3回の芸術祭が終了したが、
地元からの要望などもあり、第4回展の開催を決定。
平成21年7月~9月 第4回展となる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」を開催。
TEL:025-757-2637URL:http://www.echigo-tsumari.jp/
大地の芸術祭実行委員会事務局(十日町市観光交流課芸術祭推進室)
統計データ○来訪者数 第1回(平成12年) 162,800人 第2回(平成15年) 205,100人 第3回(平成18年) 348,997人○新潟県内経済波及効果(推計) 第1回(平成12年)12,758百万円 第2回(平成15年)18,840百万円 第3回(平成18年)5,681百万円※推計金額はそれぞれの会期後の算出したもの。それぞれで調査機関や推計に用いた統計資料の年次などが異なるため単純な比較はできない。
地域づくりのノウハウ 課 題 「大地の芸術祭」事業そのものに対する地元の理解浸透 解決策 行政の広報紙や企画発表会の開催などのほか首都圏の大学生が中心となった地域外サポーター「こへび隊」が地域を丹念に訪問し、地元の理解を深めていった。 課 題 限られた広報予算による認知度の向上 解決策 費用対効果の高いパブリシティを軸に広報・プロモーション活動を展開した。また、大地の芸術祭にかかわる多様な人的ネットワークを活用して、認知度を全国に広げていった。 課 題 760km2の広大な面積を周遊してもらうための2次交通の不足 解決策 ツアーバスの催行やタクシーコースの設定、レンタスクーター、レンタサイクルなど重層的な移動手段を確保。 課 題 県の財政的支援がなくなり、第4回展開催のための財源確保 解決策 総合プロデューサーに就いていただいた株式会社ベネッセコーポレーションの福武總一郎会長のネットワークを使って幅広く寄付・協賛金を募るとともに、鑑賞用パスポートの売上収入をこれまで以上に見込むことによって、県の補助・負担金が無くなった分を補った。
「世界太鼓フェスティバル」(2006) 可Kazue Kawase 「作品制作の様子」(2006) 可Kazue Kawase