モデリング技術者育成新分野研究会発表 「デジタルプロデューサ … ·...

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2018/5/15 モデリング技術者育成新分野研究会 発表 「デジタルプロデューサとIoTビジネスキャンバス」の提案 2018年5月16日 一般社団法人 組込みシステム技術協会 IoT技術高度化委員会 IoTスキル検討WG GL 一般社団法人スキルマネージメント協会 副幹事長/研究会主査 有馬仁志 (有馬マネジメントデザイン株式会社 代表取締役社長)

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2018/5/15

モデリング技術者育成新分野研究会 発表「デジタルプロデューサとIoTビジネスキャンバス」の提案

2018年5月16日一般社団法人 組込みシステム技術協会

IoT技術高度化委員会 IoTスキル検討WG GL

一般社団法人スキルマネージメント協会

副幹事長/研究会主査 有馬仁志

(有馬マネジメントデザイン株式会社 代表取締役社長)

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アジェンダ

1.SMAと研究テーマのご紹介

2.モデリング技術者育成新分野研究会

3.研究会の活動状況(昨年の成果)

4.研究会の活動状況(本年度)

5.IoTビジネスキャンバスの活用事例

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SMAと研究テーマのご紹介

• 2003年10月

経済産業省:組込みソフトウェア開発力強化推進委員会を発足。組込み領域の有識者約20名程度から構成

• 組込み技術体系化WG

• 組込み技術者育成(組込スキル標準策定)WG

• 2004年10月

(独)情報処理推進機構(IPA):経済産業省の取り組みを継承

ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)を設置

• 2009年7月

IPAでの組込みスキル標準(ETSS)の継承と普及促進のため一般社団法人組込みスキルマネジメント協会として発足

• 2017年7月現在

正会員17社 賛助会員21団体

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SMAと研究テーマのご紹介

• 1)イノベーション人材創出研究会

• 人材のスキルを発揮するための企業の風土という環境の特性

• アンケート調査を予定

• 毎月1回開催、株式会社オプテック会議室

• 2)モデリング技術者育成新分野研究会=(JASA IoTスキル検討WG)

• IoT技術者を育成するETSSベースのフレームワークの策定

• 毎月1回開催、株式会社オプテック会議室

• 3)IoTの体系化と人材育成部会

• 一般社団法人組込システム技術協会(JASA)との共同研究

• IoT技術動向を把握するために、IoT分野の専門家を招いての講演会

• 設計体験などを通しての事例研究

• 毎月1回開催、JASA会議室

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IoT技術高度化委員会・各WGのとりまとめ・渉外、関連団体との連携

①ドローンWG

• ドローンの安全自律飛行の研究• ドローンセンシングなどドローンの利活用技術の研究• WorkShopでビジネス創出

②エモーションWG

• エモーションのキャッチセンサとデータの研究

• エモーション駆動のサービスユースケースの研究

• AI+チャットBotのPF研究• WorkShopでビジネス創出

④エナジーハーベスティングWG

• 各種エネルギーハーベスタの勉強会開催

• EHC(エネルギーハーベスティングコンソーシアム)との連携

• 共創によるビジネス創出

③IoTスキル検討WG

• IoTの分散型モデル設計・検証手法の研究

• スキルの拡充・育成の研究

• IoTのスキル定義・検討• IoTビジネスキャンバスの考案、活用

データ流通TF• データの属性定義• データの信頼性、診断・判定• データ流通システムの研究• IPA/IoT推進コンソーシアム連携

JASA IoT技術高度化委員会との連携

SMA主導

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モデリング技術者育成新分野研究会

メンバー

主査 有馬マネジメントデザイン株式会社

副主査 東芝情報システム株式会社

メンバ 株式会社オプテック

株式会社ニッキ(JASA)

アドソル日進株式会社

株式会社ヨシダ

株式会社OTSL

株式会社東芝

オブザーバ

独立行政法人 情報処理推進機構 技術本部

ソフトウェア高信頼化センター

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モデリング技術者育成新分野研究会

活動目的

• IoTは、センサやエッジで接続されるフィジカル空間とクラウド上のサイバー空間で構成され、それぞれが連携して機能することにより新たな価値を創造する。

• システムを構築し運用し価値を創造するには、それぞれの要素をモデル化する。その結果、連携、協調、評価をシミュレーションすることが可能となる。

• データについても機械学習して新たな価値を創造することができる。

以下の活動を展開する。• IoTを構成するビジネス価値とサービスと要素技術を表現する手法の研究

• IoT分散型モデルベース技術者のスキルと評価の定義と認定認証の調査研究

• IoT分散型モデルベース開発におけるモデルの設計・評価方法の調査研究

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モデリング技術者育成新分野研究会

活動概要

• サイバー空間とフィジカル空間の両システムを跨いだ検証が難しいこと事前の設計や性能予測も困難であることなどからモデリング開発とシミュレーションに注目する

• デバイスとクラウドに機能が分散し、それぞれのモデル(表現の異なるモデル)が連携・協調しながらサービスを実現する。また、デバイス側のモデルがクラウド側に一部分離する場合もある。このときのモデル間のインタフェースをどう設計・表現するか?また、その検証をどうするか?

• サイバー空間でモデルシミュレーションして得られたログは、ビッグデータとなる。このビッグデータを用いることで、フィジカルでは実現しなかったプロセス(フォルトインジェクションなどを含む)についても評価が可能となる

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IoT分散型モデルベースによる設計開発

• デバイス、エッジのクラウド上のモデリング

• そこから得られたモデルベースがIoT分散型モデルベース

• IoT分散型モデルベースの上で上流設計

モデルベースによるサイバー空間

クラウド

エッジモデル

エッジモデル

エッジモデル

デバイスモデル

デバイスモデル

デバイスモデル

エッジ エッジデバイス デバイス

フィジカル空間

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研究会の活動状況(昨年の成果)

• 研究活動IoTの利用側からの技術を俯瞰

• IoTキャンバス

• IoTのキャリア・スキルをETSSを参考に定義

• IoTビジネスキャンバスとの融合

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事例:ドローンキャディ新規事業を例にして検討する

• ドローンを用いたキャディビジネスを構築する。

• 新規ビジネスとして成り立たせることで既存のキャディサービスに対して新しい付加価値を付けることができる。あるいは、キャディを削減可能になりコスト削減効果が見込まれる。

• 顧客、協力会社からの収益化を行う。

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事例:IoTのサービスを定義する

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IoTのスキル抽出プロセス

• STEP1 IoTのサービスを構想する

• STEP2 IoTキャンバスを適用し、サービスを構成要素に分離する

IoTキャンバスとは「ビジネス・キャンバス」のIoT版である。一般的に提唱されており、IoTサービス向けのビジュアルフレームワークである。IoTサービスを実現する上での「ステークホルダ」や「技術要素」の分解に適している。

• STEP3 IoTキャンバスの構成要素を、IoT7レイヤにBOK BOK(body of knowledge)として展開する

• STEP4 BOKに必要なスキル項目をiCDから抽出する

iCDとは? IPAが提供する「i コンピテンシ ディクショナリ」(以下、iCD)は、企業においてITを利活用するビジネスに求められる業務(タスク)と、それを支えるIT人材の能力や素養(スキル)を「タスクディクショナリ」、「スキルディクショナリ」として体系化(*1)したもので、企業は経営戦略などの目的に応じた人材育成に利用することができます。

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ドローン カートプレーヤー

プレーヤー

ゴルフ場経営者

GOLFナビ運営者

GPSナビ、高度計風速計、カメラ、ワイヤレス給電、マイク、スピーカ、Wifi、IrDA

ワイヤレス充電基地、Wifi

GPSナビ/スマートフォン、

IrDA、

AI

サービス

位置、画像、高度、風速、距離

音声

ドローン事業者

カート事業者

システム開発者

キャディ

キャディ

位置、画像、高度、風速、距離

コースデータ 音声

学習プレー状況

テキスト

合成

コースデータ

ドローンキャディサービス

GPSナビ/スマートフォン、高度計風速計、カメラ、マイク、Wifi

データ プロセス Things

IoTキャンバスの活用

利害関係者最終利用者

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IoTキャンバスとBOK、iCDスキルの関係

スキル知識項目

ニーズ&ウォンツの把握技術的環境

法的環境

CSF(CriticalSuccessFactors)

当該分野のソリューション市場に関する知識

アライアンスアプリケーションに関わる技術動向の把握最適プラットフォーム選定先端技術

注目技術

最新ネットワーク技術動向の把握

最新ハードウェア技術動向の把握

最新プラットフォーム技術動向の把握

新製品または新サービスの開発

業界固有ニーズ/ウォンツの把握と活用

コア技術

技術提携

iCD

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IoTビジネスキャンバス

• IoTキャンバスは、サービスの実現手段を検討するときに有効である。

• しかしながら、ビジネスとして成り立つか表現できない。

• そこで、ビジネス・モデル・キャンバスとIoTキャンバスを融合させた「IoTビジネスキャンバス」を考案した。• この 「IoTビジネスキャンバス」により、と事業化(投資の回収モデル)と、技術的な実現の可能性を合わせて考察することができる。

• ビジネス・モデル・キャンバス(BMC)とは?• あらゆるビジネスモデルを取り扱うことができることをコンセプトとして、Alexander

Osterwalder氏によって考案されたフレームワーク(思考の“枠組み”)です。4つの領域と9つのブロックによって構成される。新規事業の立案や仮説検証に活用することで、ビジネス戦略の青写真を明確にしたり、既存事業の顧客に対するビジネス価値を高めるために、より強固なビジネスモデルの構造へと見直すことができる。

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IoTキャンバスとビジネスモデルキャンバスを融合させる。

IoTキャンバスは、サービスの実現手段を検討するときに有効。しかしながら、ビジネスとして成り立つか?については、ビジネスモデルキャンバスが必要。

IoTビジネスキャンバスへの拡張

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IoTビジネスキャンバスを用いたドローンキャディサービス

分析/加工

結合/変換

フィジカル

データ/情報

サービス

利害関係者

サービス利用者・GOLFナビ運営

者・ドローン事業者・カート事業者・システム開発者・キャディ

・プレーヤー

・代理店・WEB

・ドローンキャディサービス・詳細なコース状況の提供・プレーヤーと状況に応じたクラブ&ショット選択補助・ショット映像の撮影&提供⇒快適なラウンドの提供

・ゴルフ場

・レンタル&保守契約⇒プレー代に加算

・システム開発費・ドローン・充電基地・AIサービス

・ドローン・カート(充電基地)

・位置情報・高度、風速、距離・画像

・音声

・コースデータ・ボール位置、ピン位置・高低差、風速、距離

・音声認識、音声合成

・AI⇒学習、認識、分析、解析、判断

お金の流れを記述可能

サービス記述可能

必要技術を記述可能

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IoTビジネスキャンバスを利用するメリット

• 漠然としたビジネスのアイディアをある程度具体性を伴うサービスを説明する段階では、ビジネスと技術の整理が可能なフレームワークである。

• 整理に際して必要不可欠な構成要素の抜けや漏れを防ぐ。

• ビジネスの構想段階に本フレームワークを使用することを前提にするとサービスの全体像や概要がわかる。

• 時間とともに、サービスを拡張していく場合には、複数のIoTビジネスキャンバスを用いる。

• 競合について記述可能。

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IoTビジネスキャンバス(サービス中心の表記)

・自分専用のロボットキャディーコンディションや能力に見合ったアドバイス・サポートナビサービス

利害関係者

サービス利用者

・自分専用のロボットキャディーコンディションや能力に見合ったアドバイス・サポートナビ

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分析/加工

結合/変換

フィジカル

データ/情報

サービス

利害関係者

サービス利用者

分析/加工

結合/変換

フィジカル

データ/情報

サービス

利害関係者

サービス利用者

運用後+αサービス

最初のサービス

IoTビジネスキャンバス(時間経過を記述)

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分析/加工

結合/変換

フィジカル

データ/情報

サービス

サービス利用者

利害関係者

コンペチター

IoTビジネスキャンバス(競合サービスの表記)

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研究会の活動状況(本年度)

• デジタルビジネスとは?

• デジタルビジネスの事例

• デジタルビジネスのためのスキルは?

• デジタルプロデューサーを定義する

• デジタルビジネスを構想するためのアクション

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デジタルビジネスとは?

• ガートナー社によると、”デジタルビジネスとは、企業が補佐的役割としてテクノロジーを使っていた仕組みから、テクノロジーを中心としてイノベーション、収益、マーケットの成長を促す仕組みへと変化させること “である 。

• デジタルビジネスは、従来のビジネスでは創造できなかった新しい価値、ビジネスの機会をデジタルテクノロジーで実現することであるデジタル経済の発展によって、人々はデジタル製品やサービスとより密接に関わるようになり、企業は新しいデジタル領域で事業の付加価値や優位性が求められるようになってきた。

• では、どのような人材が必要なのであろうか?

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デジタルビジネスの事例

• airCloset(エアークローゼット) https://www.air-closet.com/

• 寺田倉庫がサービス提供

• アキッパの紹介 https://www.akippa.com/

• 飲食店が利用している

• 自分が停めたい時に停められない

→このようなビジネスを構想し技術的に解決できるか、これがプロデューサのスキルになりそうである

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デジタルビジネスの事例

airCloset(エアークローゼット) https://www.air-closet.com/ • 2015年のサービス開始。

• 利用者がインターネット上で好みのスタイルや体型の情報などを登録すると、スタイリストが選んだ3着の服が手元に届く。

• 料金は毎月の定額制。返却期限はなく、飽きたらクリーニングしないまま送料無料で返却できる。レンタルして気に入ったら、その服をそのまま買うことができる。

• 顧客の貸出情報をデジタルで収集し、それを人工知能で解析できれば、お客様一人一人の正確な好みと、ファッショントレンド全体の把握が同時に出来る。そのデータをアパレルの生産工程に活用すれば、新しい生産体制を作れる可能性がある。

• ブランドと直接契約して、レンタルする服はすべて買い取り。レンタル対象となる服は10万点、すべて自社で採寸し直している。袖丈や身幅などの正確なデータを把握することで、実際に利用者に着てもらった際のフィードバックを精緻なデータとして蓄積できる。それをデータとして人工知能に学習させスタイリストが顧客へのコーディネートのデータとして使える。

• レンタルを通じて購買拡大につなげたり、蓄積したデータを生産に還元したりするなどして、アパレル産業を支えていきたい。

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デジタルビジネスの事例

アキッパの紹介 https://www.akippa.com/• スマホを中心としたインターネットを活用し、主にイベント会場や観光地周辺で不足する駐車場を斡旋するサービスで成長。シェアリングエコノミーを活用して全国の空いている月極や個人の駐車場を簡単にシェアできるサービス、業界3位と駐車場ビジネスにある種の革命を起こしている。

• インターネットによるクレジットカード決済のakippaならコインメーターが不要となる。日時だけ貸すことが可能である。

• 2016年12月にトヨタ自動車が同社に出資し、トヨタ車に搭載されるナビサービスでakippaの駐車場が検索できるようになった。

• 駐車場数で勝るパーク24に対しては脅威である。

• 行列のできる飲食店も利用している。

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デジタルビジネスの事例

カーシェア:

• 従来型のカーシェアサービス(B2C)に加え、異業種が参入して個人間(C2C)や個人法人の組み合わせなど新しい形態のカーシェアサービスが登場し急速に市場が立ち上がっている。

• ディー・エヌ・エー(DeNA)が2015年9月から開始した、個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」。タイムズ カー プラスやオリックスカーシェアなどの従来のカーシェアリングは、事業者が用意したクルマを会員が利用するというサービスであったが「Anyca(エニカ)」は個人間でクルマの貸し借り(シェア)を行えるカーシェアサービス。個人の自動車の有効利用ができる。

• 昨今、NTTドコモなど異業種からの参入が相次いている。また、トヨタはベンチャー企業と提携し、カーシェアサービスを検討中。

ライドシェア:

• ライドシェアとは、自動車の所有者・運転手と、自動車に乗りたいユーザーとを結びつけるサービス。自動車の相乗りをマッチングする。自動車の所有者は、ライドシェアのプラットフォームに登録すれば、同乗を希望する人を送迎できる仕組み。Uberは世界中で広がっており、すでに70カ国以上でサービスを展開してる。日本国内では、普及していない。

• ライドシェア企業は、スマホアプリを入口としたプラットフォームを構築し、移動の在り方そのものを変革し、新たなビジネスを生み出している。

出所:各種報道資料より

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デジタルビジネスのためのスキルは?

• シェリングエコノミーなど

個人や組織が所有する資産を一部貸し出す形で他人と共有し、その対価を受け取るシェアリングエコノミー。ITを駆使し、これまでのビジネスの常識ではありえないほど小単位、不規則なサービスを提供できるシェアサービスは、低価格と利便性から「産業革命の一種」とも言われている。

このようなビジネスを構想し技術的に解決できるスキルを持った人材が必要である。では、どのようにスキルを定義し獲得することができるか?

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デジタルプロデューサーを定義する

• デジタルビジネスを構想し技術的に解決出来る人材をデジタルプロデューサーと定義しよう!

• ではどのようなスキルを保つ必要があるか?• デジタルビジネスを理解している、ユーザの行動を理解している

• サービスを構築する際の価格の決定、コストを把握している

• 実現のための技術を俯瞰して見れる

• サービスや技術実現のためにパートナーとアライアンスを組む

• セクショナリズムを飛び越える人材

• データを活用したソリューション開発をリードできる

どのようにキャリアを積めばスキルを身につけられるか検討する

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デジタルビジネスを構想するためのアクション

どのようにすればデジタルビジネスを構想することができるか?

• 余っている人・物と必要とする人・物をデジタルでつなげる

• データがもつ意味を可視化できる、説明できる能力を持っている

• 膨大なデータからインサイトや知見を導き出す

• 困っていることをたくさんヒアリングする

• 常識を飛び越えて困っていることを解決する

定型的な方法論・実施のためのツールが作れないか検討する

IoTビジネスキャンバスのさらなる発展

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IoTビジネスキャンバスの活用事例

• IoTビジネスキャンバスをJASA 組込みIoTモデリンWG MBSE Sub-WGで実際に、モデル化して評価を行ってもらった。

• サービスのアイデアと実現技術を同時に議論できるという利点があることがわかった。新しいサービスを考案する場合に、メンバデ議論しながらアイデアを出せる効果があった。

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組込みIoTモデリンWG MBSE Sub-WG

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組込みIoTモデリンWG MBSE Sub-WG

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研究会からのメッセージ

IoTスキル検討WG(JASA)/

モデリング技術者育成新分野研究会(SMA)は

IoT技術者の育成の研究を行います

多くの皆様のご参加をお待ちしています。

お申し込みはJASAもしくはSMA事務局まで