トレーニング科学aka.gmobb.jp/yamakensensei/renraku/training20160201.pdf男)とその...
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トレーニング科学
科学的トレーニングと
スポーツ障害の予防の基礎
1章 トレーニングの定義
• 言葉の意味
Train but not Strain!(アーサー・リディアード)
• 適応力
高地トレーニングと
ヘモグロビン濃度
過負荷の原理ということ
練習(してから)サボると強くなるメカニズム
トレーニングの原則から
• 「全面性」と「個別性」の原則
トレーニングの特異性とはいうものの
• 「意識性」と「感覚性」の原則
何のための練習か? → 目的と方法の一致
言語的制御系と感覚的制御系
• 「継続性」と「漸進性」の原則
安定したスキル獲得の重要性
• トレーニングの定義
ハード・トレーニングとディ・トレーニング
組み合わせを考える・・
• 運動条件
強度(Intensity)×時間(Duration)
×頻度(Frequency)
• 強度の漸増
「過負荷」と「漸進性」と「継続性」
• トレーニング計画の「現実性」
「目的」と「方法」の一致
何のためのトレーニング手段なのか・・・
「リスク管理」ということ
• 練習の三原則
「強度」×「時間」×「頻度」の組合せ
• 正しい技術と発達段階にあったスキル獲得
瞬発系筋線維の未発達な子どもは、実は「身長の急成長期」で持久系筋線維が優位・・
でも「持久的筋力」はある・・
しかし骨は「急成長中」で筋肉と靭帯の成長が追いつかず「成長痛」とストレス集中・・
痛みの増加
ストレスを発生以前のレベルまで軽減する努力が重要
ストレスの反復
スポーツ障害の発生のモデル
スポーツ障害の発生(回復不可)
山崎 健、運動とスポーツ外傷・障害(In「健康教育大辞典」)、旬報社、2001年
2章 育ち盛りにきたえる
• 成長段階
成長段階の推定と適切な運動プログラム
• 身体発達の要因
内的要因と外的要因(衛生・栄養・運動)
• 動作の習得
基本的運動形態(Basic Motor Skill)• 基本動作の習得
「臨界期(適時性)」という考え方が必要
• 効果の決定因子
運動・栄養状態・内分泌・神経支配
成長段階と機能の発達
青木純一郎、発育期における適正なトレーニングとは、臨床スポーツ医学 Vol.5-9(1988)より引用
巧みさは10歳まで スピードやパワーは15歳頃から(速筋系の発達が始まる)
身長急成長期(怪我をしやすい)の筋肉は持久型!
成長段階の推定ということ・・
• 最大酸素摂取量とローパワートレーニング
筋持久力と全身持久力(10歳以降?)
成長期の子どもの持久的運動の基準
心拍数150拍/分×20~30分×週3回以上
• ハイパワーのトレーニング
男性ホルモン分泌の男女差とドーピング
• 年齢に応じたトレーニング
11歳以下:12~14歳:15~18歳:19歳以上
身長の急成長期は要注意!
3章 エンジンとしての筋肉
• 運動を引き起こす力
能動的筋力発揮と受動的筋力発揮
• 力発揮と筋
骨格筋(随意筋)と平滑筋・心筋(不随意筋)
• 骨格筋の構造
筋線維(核・ミトコンドリア・エネルギー基質・酵素など)
ミオシンとアクチン・フィラメントの滑走説
• 関節角度と発揮される力
3種類のてこ(真の筋力と見かけの筋力)
クリティカル・ゾーン
• 筋活動の様式
等尺性と等張性(短縮性と伸張性)
等速性(コンピュータ制御による負荷様式)
• 筋活動の様式と力の大きさ
等尺性と短縮性(速度-力曲線)
伸張性はある速度までは大きな力発揮
筋線維の種類は3種類
• 遅筋系線維(SO)は酸化能力が高く・・
• 速筋系線維(FG)は解糖能力が高い
さらに、
中間の性質を持つ速筋系線維(FOG)も・・
• 三つの筋線維が混合して「筋」の性質を決定
• ただし機能発達には成長段階によって異なる
• FOGとFGとはトレーニングにより変動するが
• SOとFG&FOGの比率は変わらない!
筋線維の性質を決める遺伝子ACTN3 (RR型、RX型、XX型)ジャマイカ人スプリンターでは75%がRR
型で24%がRX型
しかしケニア人長距離ランナーもほぼ同じ構成比!・・
これはいったい何を意味するのか?
実は筋ごとに筋線維組成が異なる
各関節ごとの動作(役割)の違い各個人ごとの筋組成の違い「ヒラメ筋」は何故共通性が高いのか?
スキルを支える速筋系線維
⇒ 主要な張力発揮と運動方向を決定?
遅筋系線維⇒ 補完的張力発揮
とミトコンドリアによる乳酸利用?
速い錐体路細胞は・・
• Fast PT細胞
→ 相動性運動単位
• Slow PT細胞
→ 緊張性運動単位
ということは・・
筋組成と遺伝子検査
検査される遺伝子
• ACTN3遺伝子(R/R型、R/X型、X/X型)
αアクチニン3の発現に関与?
• ACE遺伝子(I/I型、I/D型、D/D型)
アンギオテンシノーゲンへの反応
⇒ 血圧調整に関与?
• PPARGC1A遺伝子(G/G型、G/S型、S/S型)
PGC-1α ⇒ ミトコンドリアの増殖に関与?
4章 筋肉と神経
• 筋活動と興奮-収縮連関
運動神経-アセチルコリン-筋細胞膜興奮
-筋小胞体Ca++-ATP加水分解-筋線維収縮
• 運動単位(NMU)と神経支配比
広頸筋(1:25) 腓腹筋(1:1934)
• 力の調節
単収縮と強縮及び筋線維の「同期」
運動情報の流れのシェーマ
筋はここだけに関与(運動と感覚)
• 大脳の働き
自発的運動と感覚依存性運動
• 神経系の反応
刺激→感覚受容器→求心性神経→感覚野
→運動野→遠心性神経→筋線維→動作
反復される筋力発揮時の「中枢性抑制」
• 筋活動のエネルギー
ATPの分解と再合成(3つの補填-生産系)
• 運動時間とエネルギー獲得機構(血中乳酸)
セーチェノフの“積極的休息”
大脳皮質での興奮と抑制過程の同時的及び相互的誘導現象
“長い単調な運動は中枢神経系に疲労の増大をもたらし、運動感覚は失われる。運動を交替したり、諸運動の相互関係をよくみて、正しい一貫性のある運動を選択することにより、大脳皮質における運動能力の高い水準を確保することができる。”クレストフニコフ、スポーツの生理学(ロシア語版1951年、邦訳1978年)
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出すシス
テム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
中枢性抑制の“脱抑制”効果
3×3システムの意味するもの
脊髄反射から姿勢反射まで
反射量の調整ということ
上位中枢からの二つの運動指令
筋線維を動かすα運動神経
筋紡錘を動かすγ運動神経
筋紡錘からのⅠa 群求心性線維
上位中枢からの伸張反射の制御
• 剣道のつばぜり合いでの「胴、一本!」
• 「ふん、次はやられないぜ・・」
• 今度は「面、一本!」
もっと複雑な組み合わせも
• いてて画鋲踏んだ・・
• 歩行パターンの発生の相反性神経支配?
• いや、赤ちゃんの「原始歩行」は違うような・・
姿勢反射とスポーツ姿勢
人間の随意運動の中枢は?
4つの運動制御の中枢(伊藤正男)とその hierarchy
①大脳皮質運動野及び体性感覚野からの入力
②脊髄と脊髄固有運動中枢
③「神経計算機」としての小脳
④「姿勢安定装置」としての大脳基底核(最近は『ディレクター』と考えられる?)
運動情報の流れ(Brooks)
BG Coudate:大脳基底核・尾状核 BG Putamen:被核 LIMBIC CX:辺縁皮質
ACCOC CX:連合皮質 MOTOR CX:運動皮質 MOTOR SERVO:動作サーボ
Lateral Cb:外側小脳 Interm Cb:内側小脳 H:海馬
超コンピューター・・大脳基底核
• ほとんどの神経回路を抑制し、必要な神経回路だけを脱抑制する
• 独裁者や指揮官のいなくなる病気・・パーキンソン病
•「いけ~!」という状況を支配するもの?
•ドーベルマンがいくはずがスピッツやチワワがいくと・・
制御対象としての眼球、眼筋、運動神経細胞 (動特性 = G )
制御装置としての前庭器官・核、小脳片葉(逆動特性 = -1/G)
小脳は、制御装置の動特性を制御対象の動特性の逆数に等しく保つ(反復により性能が向上する!)
小脳は何を学習するのか?
ダイナミックステレオタイプの新モデル(山崎、2004)
さらに「身体系マトリクス」(P1・P2・P3・・PN)と「環境系マトリクス」(E1・E2・E3・・EN)が加わる?
反応時間(RT)ということ
筋は収縮しているのに“動けない”
反応時間の構成因子(相手も同じ)
Total Reaction TimeReaction Time
Preparation PMT MT mvT next Task
onset of EMG(?) Stimulus onset of movement予測? end of first Task
PMT:前動作時間 MT:動作時間 mvT:移動時間
反応時間の構成因子と規定因子
Total Reaction Time:反応動作時間
Reaction Time:反応時間
Preparation:事前準備(事前の手がかりから予測すると刺激提示以前にGO?)
不応期:リセットと反応方向の再構成(遅れ)
mvT:動作時間(移動開始から課題終了まで)/筋出力レベルが関与する
next Task:次の課題への対応
「連関」と「調和」がキーワード
エネルギー供給系と運動制御の関係は?
有酸素的解糖と無酸素的解糖
遅筋系 速筋系
フォックスとマティウズ(1981)
この時には運び屋MCT4が必要=高強度✕短時間トレーニング
この時には運び屋のMCT1が必要
=低強度✕長時間トレーニング
「乳酸シャトル」の意味するもの・・
3×3システムによる動作の発現
定本ら(1987年)の図を山崎が改変
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出すシステム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
マルチレイアシステム
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出す
システム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出す
システム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
上腕二頭筋(屈筋側)
上腕三頭筋(伸筋側)
肘関節周りの拮抗筋
Y= [PCrN] × [SkN](ハイパワー系スキル)
+ [GlyN] × [SkN](ミドルパワー系スキル)
+ [MtcN] × [SkN](ローパワー系スキル)
+ b (残差:その他の要因)
[N] はその時点でのエネルギーレベルの変数
スキルも個別的に対応してトレーニングが行われる
⇒ 疲労状態でも必要とされる異なるスキルがある
トレーニングのプロセスでは・・
PCr0 Gly0 Mtc0 Smα
PCr1 Gly1 Mtc1 Smβ
Y= PCr2 Gly2 Mtc2 Smγ
: : : :
PCrN GlyN MtcN Smω
+ b (残差:その他の要因)
“トレーニングは個別的状況で実施され抽象的能力として形成される(山崎:2007)”
運動習熟によるスキル・モード複合体の独立
セーチェノフの“積極的休息”
大脳皮質での興奮と抑制過程の同時的及び相互的誘導現象
“長い単調な運動は中枢神経系に疲労の増大をもたらし、運動感覚は失われる。運動を交替したり、諸運動の相互関係をよくみて、正しい一貫性のある運動を選択することにより、大脳皮質における運動能力の高い水準を確保することができる。”クレストフニコフ、スポーツの生理学(ロシア語版1951年、邦訳1978年)
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出すシス
テム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
中枢性抑制の“脱抑制”効果
3×3システムの意味するもの
ストレッチングの効用
• 筋の粘性要素と弾性要素
• 筋緊張の残存トーヌス
筋長が関節可動範囲を決定する
• 筋紡錘からの求心性信号の効果
• スタティックとバリスティック(弾みの利用)
• ウェイクアップ:プレエクササイズ:リフレッシュ:エラスティック:パワーアップとPNF:ヒールダウン
5章 力強さ~筋組成と速筋線維~
• 筋断面積と筋力
等尺性筋力は生理学的断面積に比例
• 筋線維の種類
SO線維(タイプⅠ)
FG線維(タイプⅡb)
FOG線維(タイプⅡa)
• 筋線維組成と筋出力のタイプ
3×3システムによる動作の発現
定本ら(1987年)の図を山崎が改変
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出すシステム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
2014/3/25 第62回現代スポーツ研究会
3種類の筋線維
FG:さらにFG1、FG2・・?FOG:トレーニングでFGへSO:長距離選手の腓腹筋では80%を占める
速筋系と遅筋系の役割分担
• 主要な張力と運動方向(スキル)決定に関与する速筋系(FG:TypeⅡb)
• 補完的張力を発揮しながら「乳酸シャトル」でミトコンドリア工場をフル稼働する遅筋系(TypeⅠ、FOG:TypeⅡa、心筋も?)
• 問題は「どうやって使うのか」ということ
40Hzにピークパワーがある(遅い成分が優位)
・・持久性の収縮だった
(Hz:1秒間の活動数)
90Hzにピークパワーがある(速い成分が優位)
・・ 瞬発性の収縮だった
• 筋線維組成とスポーツ種目
バイオプシー(生検)
筋電図の周波数解析
• 遺伝的要因
運動野錐体路細胞(Slow PTとFast PT)
• 速筋線維の動員
運動強度の漸増と筋線維タイプの動員順
• 運動の種類と筋線維の動員
30Km走と1分間自転車ペダリングの筋グリコーゲンの枯渇(遅筋線維と速筋線維)
6章 ねばり強さとは~遅筋線維と呼吸・循環系~
• 筋線維の代謝
ATPアーゼ活性・代謝酵素・代謝基質
• 運動強度と酸素摂取量
タイプⅡaは酸化能力が高いがⅡbでは長続きしない?
• 実際の競技場面
無酸素性機構と有酸素性機構のバランス
実際には「運動効率」や「運動様式」も関与
• 酸素の筋肉への運搬
肺胞と血液、筋細胞と血液間でのガス交換
• 最大酸素摂取量(ml/min/kg)
呼吸・循環系の総合された指標
• 呼吸機能(肺拡散容量:ml/mmHg)
換気量=呼吸数×1回換気量
最大酸素摂取量とヘモグロビン量との相関
• 循環機能の影響(毎分30Lの例も)
心拍出量=心拍数×1回拍出量×動静脈間較差(90~110ml:トレーニングと関係小)
「運動効率」の重要性
有酸素的能力&無酸素的能力
Vsランニングスピード
7章 体力測定
• 筋の活動能力と競技成績
P=En1×S1+En2×S2+En3×S3+・・・+b• 体力と技術
出力系と運動効率(経済性)
• 体力を測る単位(数字で比較する)
非乳酸機構? → ハイパワータイプ自転車
• 運動時間と発揮パワー
短時間~中程度~長時間の運動
パフォーマンスのモデル化
競技成績を決めるもの・・
P=C・∫E(M)P:パフォーマンスC:サイバネティックスE:化学的エネルギー(physical resource)
M:意欲(エネルギー動員因子)
猪飼道夫:身体運動の生理学(1973年)pp.336
“コオーディネーション”にかかわる7つのカテゴリー(ハルトマン:2009)
“インテグレイション(統合)”という概念も
しかしこのモデルには“エネルギー供給系”が入っていない・・?
“場当たり”で決定しているわけではないらしい・・
M.T.Turvey,P.N.Kugler(1984):AN ECOROGICAL APPROACH TO PERCEPTION AND ACTION,(In ”Human Motor Action:Bernstein Reassessed”)pp.375
• 主要な体力測定法は何か?
• アネロビックパワーの測定(単位はWatts)体重あたりの脚伸展パワーや最大無酸素
パワー(ハイパワー自転車エルゴメーター)
• 機械的測定のパワーの比較
PWC170(170bpm時の仕事量:Watts)アネロビックパワーと同列で比較可能
• エアロビックパワーの測定
最大酸素摂取量と記録の関連
長距離は相関あり、水泳競技は異なる?
血中乳酸濃度の測定
4ミリモル強度とスピードの関係
• トレーニング効果の目安
• トレーニング経過と体力測定結果
トレーニング内容の再検討(水泳の筋トレ)
• 試合に向けてのピリオダイゼーション
• オーバートレーニング
体重、体脂肪率、朝の心拍数、POMS、血液性状(血中ヘモグロビン濃度とCPK)
• 体力測定の重要性
トレーニング経過のモニタリングの重要性
計画-実行-点検-修正活動-(再)計画-・・・
8章 力強さをきたえる~ハイパワー増大の条件~
• ハイパワーを必要とするスポーツ
• ハイパワーアップの方法
• アイソメトリックトレーニング
• アイソトニックトレーニング
• アイソキネティックトレーニング
• 筋線維の肥大
• ウェイトトレーニング
• ジャンプ力を高める
筋トレ始めたら“止められない”?
パワートレーニングの「特異性」ということ
9章 力強さを持続させる
• ハイパワーの持続
• ハイパワーの持続能力と競技成績
• アイソキネティックトレーニング
• ハイパワー持続力を高めるトレーニング
• 運動持続時間の影響
• 球技でのハイパワーの持続
• ディ・トレーニングの影響
↑ 最高速度を維持する能力に大きな違いが見られる
50秒台の選手は高い筋出力を発揮し維持している ↓
運動の継続時間とトレーニング効果
↑ ハイパワーは7秒間でしか伸びないローパワーは30秒間でも足りない?
10章 ねばり強さをきたえる
• ローパワーのスポーツ
• ローパワー向上のトレーニング
• ローパワートレーニングの発展
• 長距離種目のトレーニング法
• トレーニングの効果
• トレーニングの限界と効果の持続
• ミトコンドリア
• 高所トレーニング
有酸素的解糖と無酸素的解糖
遅筋系 速筋系
フォックスとマティウズ(1981)
この時には運び屋MCT4が必要=高強度✕短時間トレーニング
この時には運び屋のMCT1が必要
=低強度✕長時間トレーニング
「乳酸シャトル」の意味するもの・・
八田秀雄、乳と運動生理・生化学、市村出版、2009年
3×3システムによる動作の発現
定本ら(1987年)の図を山崎が改変
動きをつくり出すシステム
TypeⅠ TypeⅡa TypeⅡb
エネルギーをつくり出すシステム
ATP-PCr系 ○ ◎ ◎
解糖系 △ ◎ ●
有酸素系 ◎ ○ △
2014/3/25 第62回現代スポーツ研究会
トレーニングは同一強度での乳酸値を低下させる(4ミリモル強度)
11章 エネルギーの補給
• スポーツ活動と食事• 運動強度と利用されるエネルギー源• トレーニング中のエネルギー源の欠乏• スポーツ選手の食事• ビタミンとミネラル• 高糖質食• 試合期の食事• 水分補給• 体重調節• 抗酸化剤の補給
スポーツライフ・マネジメント
• 「運動」「栄養」「休養」とそのマネジメントの重要性
• 運動と栄養摂取のタイミング
• 成長ホルモンの分泌のタイミングと睡眠
• 筋線維の増大
• 増量と減量
→ ターゲットは「脂肪」で「筋肉」をまもること
筋グリコーゲンの枯渇⇓
肝グリコーゲンの放出⇓
(糖質:グルコースの経口摂取)血糖値(血中グルコース)の増加
⇓筋での糖の再利用促進
エネルギー所要量と摂取量
標高1800mの高地トレーニングで毎日12時間16000m×14日間泳ぎ続けたフェルプスの食事(12000Kcal)
<朝>● サンドイッチ(目玉焼き3つ、チーズ、レタス、トマト、たまねぎ、マヨネーズ)● オムレツ(卵5つ使用)● コーン(砕いたものを1ボウル分)● フレンチトースト(粉砂糖をふりかけて3枚)● パンケーキ(チョコレートチップを混ぜて3枚)● コーヒー2杯<昼>● パスタ(約4人分の量、トマトソースがけ)● サンドイッチ(厚切りハム、チーズ、マヨネーズ)● エナジー・ドリンク類<夜>● パスタ(約4人分の量、トマトソースがけ)● ピザ(6から8切れ)● エナジ・ドリンク類
山崎 健(新潟大学) 111
まずは食事バランスから
1990年NHK放送:マーク・スピッツ40歳の挑戦より
アメリカ人の平均
日本人の平均に近い?
山崎 健(新潟大学) 112
ウェイトコントロールと運動・食事
• 減量は「体脂肪」をターゲットに・・
無理な食事制限は筋や赤血球を破壊する
大塚製薬提供VTRより山崎 健(新潟大学) 113
• 増量は「筋量」をターゲットに・・
ウェイトトレーニングとタンパク質・アミノ酸の摂取とタイミング
山崎 健(新潟大学) 114
スピード持久力:グリコーゲン量
• 炭水化物食(特に“粒状食”がよい?)
• トレーニング直後の食事摂取が重要
山崎 健(新潟大学) 115
12章 中高年にきたえる
• 中年齢者のスポーツ実施• 中高齢者のトレーニング可能性• ハイパワー発揮能力の低下と向上• 加齢にともなう最大酸素摂取量の減少• ローパワー発揮能力の向上• 骨密度の低下と運動• 中高齢スポーツ選手• 運動習慣と生活習慣病の予防• 軽度有疾患者の運動実施
運動実施こそ最も重要⇒ “椅子は殺し屋!!”