【背景】

スキー人口の減少

レジャー白書：1993年の1860万人をピークに2011年には970万人まで減少

競技スキー人口の減少

アルペンスキー部門の登録者数は2001年から2006年の6年間で3683名から2411名へ35%減少（全国高等学校体育連盟スキー専門部統計）

マスターズスキー人口は ???

マスターズスポーツ愛好者の増加

【マスターズスポーツとは】

「過去や現在のスポーツキャリアにとらわれず，成人・中高齢者の個々人が，自己のスポーツ意欲や技術の向上，競技する楽しみ方を成熟・熟達化させていこうとするスポーツライフ」（長ケ原）

【マスターズ大会】

＜競 技 別＞ 陸上競技 水泳

テニス バドミントン

＜総合大会＞ ねんりんピック 全国スポーツ・レクリエーション祭

日本スポーツマスターズ

2012年12月22日 秋田八幡平大会スタート付近 2012-2013シーズンの第1戦秋八では珍しく2日間とも比較的いい天気でのレースでした。スタート付近の天候も穏やかで選手もレースに集中できたようです。（約100名が参加） 東北マスターズスキー大会実行委員会HPより

21

22

23

24

25

26

27

2008-2009 2009-2010 2010-2011 2011-2012 2012-2013

23

26

25

26

27

シーズン別 マスターズ大会数

（大会数）

0

2

4

6

8

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 群馬県 新潟県 長野県 岐阜県 鳥取県

2

1 1 1

6

2

4

7

2

1

2012-2013シーズン マスターズ大会 都道府県別 開催数

（大会数）

※大会中止 2010-2011シーズン：3大会 2011-2012シーズン：1大会

都連主催2

愛知主催1

埼玉主催1

埼玉主催1

【目的】

生涯スポーツとしてスキーが発展，成熟するためには，マスターズスキー選手の全体像（競技活動、身体機能、精神健康の状況およびそれらの要因）を多角的に明らかにすることが必要不可欠

本研究では，研究の第一歩として，マスターズスキー競技者の性別，年代別，地域別競技人口の特徴を明らかにする．

【方法】

使用データ

SAJから提供された2001/02～2008/09シーズンまでの競技参加者登録データ

SAJホームページ⇒競技データーバンク⇒ポイントリストに掲載されている個人データ

生年月日，登録県

分析方法

登録されている全てのデータを集計し，年代及び地域分布の特徴を分析

「競技人口」＝競技登録者人口

【ＳＡＪ公認マスターズスキー競技会】

参加資格

当該年度のSAJ会員登録及び競技者登録が完了し、SAJ競技者登録番号を取得していなければならない。

競技年の12月31日までに満30歳以上でなければならない。

健康診断を受け、健康である者でなければならない。

スポーツ傷害保険、またはそれに準ずる保健に加入していなければならない。

都道府県スキー連盟が推薦した者でなければならない。

組別及びグループ

A男子：30歳代、35歳代、40歳代、45歳代、50歳代、55歳代

B男子：60歳代、65歳代、70歳代、75歳代、80歳代、85歳以上

C女子：30歳代、35歳代、40歳代、45歳代、50歳代、55歳代、

60歳代、65歳代、70歳代、75歳代、80歳代、85歳以上

【結果】

図1．競技者人口の推移

図2．年代別競技者人口の推移(%)

図3．競技者人口の県別推移（上位10県）

6642

6318 6146

5966 5831

5687 5802 5583

5348

6233 6132 6051 4769

4524 4392

4175 4052

3925 4028

3820 3655

4208 4154 4044

1873 1794 1754 1791 1779 1762 1774 1705 1693

2025 1978 2007

0

1000

2000

3000

4000

5000

0

1000

2000

3000

4000

5000

6000

7000

01/'02 02/'03 03/'04 04/'05 05/'06 06/'07 07/'08 08/'09 09/'10 10/'11 11/'12 12/'13

競技者人口 男性女性（人）

競技者人口 全体（人）

シーズン

図1．競技者人口の推移

アルペン 全体 アルペンマスターズﾞ 全体 アルペン 男性

アルペンマスターズﾞ 男性 アルペン 女性 アルペンマスターズﾞ 女性

01/02シーズンマスターズスキー人口は1067名，12/13シーズンには2363名と約2.2倍 アルペン競技人口に対するマスターズスキー競技人口は，01/02シーズンは約16％，

12/13シーズンには約40％と，競技人口の拡大が伺われる

30歳代の割合は40～70歳代に比べ少なく，競技の中心は40～60歳代である

8.7

6.8

5.7

5.2

6.6

25.9

24.8

24.4

23.1

24.6

24.1

25.1

25.2

24.9

24.8

24.9

25.2

26.1

27.3

25.9

13.9

15.0

15.5

16.0

15.1

2.3

2.8

2.9

3.3

2.8

0.2

0.2

0.2

0.2

0.2

09/10

10/11

11/12

12/13

全体

図2．年代別競技者人口の推移(%)

30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代 80歳代 90歳以上

どの県も競技人口が漸増，07/08シーズン，東京都の競技人口が急増 ここ数シーズンは，東京，長野，愛知が競技人口の多いトップ3 北海道は競技人口の変化が少ない

0

100

200

300

400

500

600

2001-2002 2003-2004 2005-2006 2007-2008 2009-2010 2011-2012

競技者登録数（人）

年度（年）

図3．競技者人口の県別推移（上位10県）

北海道

青森

秋田

群馬

埼玉

東京

神奈川

長野

新潟

愛知

北海道 東北 関東 甲信越 北陸 東海

【まとめ】

競技人口

アルペン競技人口は過去10年間で約10%減少（約6000人）

マスターズスキー競技人口はここ10年間で2.2倍

女子の競技人口は男子の11%程度

年代の特徴

競技の中心は40～60歳代だが，70歳代も15%

地域別特徴

多くの県で競技人口が漸増

07/08シーズン，東京都の競技人口が急増

競技人口の多い10県のうち，半数がいわゆる 「雪なし県」

【今後の課題】

大会の観戦

マスターズスキー競技人口多い県スキー連盟へのヒアリング（競技人口増加に向けた取り組みなど）

マスターズスキー選手の参加動機，目的意識，スポーツ価値意識などと，性別，年代別，地域別，競技レベル，属性等の要因との関係を明らかにする．