geo 11 新潟大学 男女共同参画推進室 ニューズレター gender … · 著作「food...

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G ender E quality O ffice vol. 2019.3 11 11 新潟大学 男女共同参画推進室 ニューズレター 男女共同参画推進室は、2016年度より年4回のニューズレターを発行し、 本学における男女共同参画やダイバーシティに関する情報及び活動報告、その他トピックなどをお知らせしています。 平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム「産学で進める働き方改革、女性活躍推進、人 材育成」を12月10日(月)、附属中央図書館ライブラリーホールにて開催しました。本シンポジ ウムは、本学が平成27年度より取り組んでいる文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイ バーシティ研究環境実現イニシアティブ(連携型)」の一環として、共同実施機関である株式会 社タケショーと共催したものであり、本学教職員、県内外の大学、研究機関、民間企業等から 77名の参加がありました。 大浦容子理事の開催挨拶の後、味の素株式会社の栢原紫野広報部長から、「多様な人財が活躍 する会社:ダイバーシティを加速させる 味の素流 働き方改革」というテーマで基調講演をいた だきました。講演では、同社の「ダイバーシティ&ワーク・ライフ・バランス推進プロジェクト」 の取組が紹介され、「働き方改革」は単なる時間短縮ではなく、同社の理念を社会や地域と共有し、 拡大するための重点施策である旨の説明がなされました。 第2部のパネル・ディスカッションでは、社会や組織におけるダイバーシティを担える人材を いかに育成するかについて、基調講演者の栢原氏、ダイバーシティ事業の協力機関である長岡技 術科学大学及び長岡工業高等専門学校、株式会社タケショーの事業担当者、本学の小久保美子副 学長(ダイバーシティ担当)が、湯川靖彦ファシリテーターの進行のもとで、討論を行いました。 次世代の女性研究者育成や留学生支援などの切り口から話し合いが進められ、親世代の理解促進 や、多様なロールモデルの存在の重要性などが示されました。 本事業は、地域との連携を通じて、ダイバーシティ研究環境を構築・普及することにより、新 潟県の女性研究者の研究力の向上と増加に寄与することを目指しています。本シンポジウムは、 働き方改革を通じてワーク・ライフ・バランスを実現することにより、女性研究者及び男性研究 者の活躍を推進し、また、学校教育時代からキャリアとしての研究職を意識づけ、産学を通じて 研究者を育てていくことの重要性を改めて認識する好機となりました。 GEO 平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム 「産学で進める~働き方改革・女性活躍推進・人材育成」を開催しました <講演する栢原氏> <パネルディスカッションの様子> 1

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男女共同参画ニュース

通信Gender Equality Office vol.2019.3 1111新潟大学 男女共同参画推進室 ニューズレター

男女共同参画推進室は、2016年度より年4回のニューズレターを発行し、本学における男女共同参画やダイバーシティに関する情報及び活動報告、その他トピックなどをお知らせしています。

 平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム「産学で進める働き方改革、女性活躍推進、人材育成」を12月10日(月)、附属中央図書館ライブラリーホールにて開催しました。本シンポジウムは、本学が平成27年度より取り組んでいる文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(連携型)」の一環として、共同実施機関である株式会社タケショーと共催したものであり、本学教職員、県内外の大学、研究機関、民間企業等から77名の参加がありました。 大浦容子理事の開催挨拶の後、味の素株式会社の栢原紫野広報部長から、「多様な人財が活躍する会社:ダイバーシティを加速させる 味の素流 働き方改革」というテーマで基調講演をいただきました。講演では、同社の「ダイバーシティ&ワーク・ライフ・バランス推進プロジェクト」の取組が紹介され、「働き方改革」は単なる時間短縮ではなく、同社の理念を社会や地域と共有し、拡大するための重点施策である旨の説明がなされました。 第2部のパネル・ディスカッションでは、社会や組織におけるダイバーシティを担える人材をいかに育成するかについて、基調講演者の栢原氏、ダイバーシティ事業の協力機関である長岡技術科学大学及び長岡工業高等専門学校、株式会社タケショーの事業担当者、本学の小久保美子副学長(ダイバーシティ担当)が、湯川靖彦ファシリテーターの進行のもとで、討論を行いました。次世代の女性研究者育成や留学生支援などの切り口から話し合いが進められ、親世代の理解促進や、多様なロールモデルの存在の重要性などが示されました。 本事業は、地域との連携を通じて、ダイバーシティ研究環境を構築・普及することにより、新潟県の女性研究者の研究力の向上と増加に寄与することを目指しています。本シンポジウムは、働き方改革を通じてワーク・ライフ・バランスを実現することにより、女性研究者及び男性研究者の活躍を推進し、また、学校教育時代からキャリアとしての研究職を意識づけ、産学を通じて研究者を育てていくことの重要性を改めて認識する好機となりました。

GEO

○ 英語プレゼン研修国立遺伝学研究所で開発された「遺伝研メソッド」を英語ネイティブ講師が指導します。

<旭町キャンパス>  日  程: 2019 年 3 月 4 日(月) ~ 5 日(火)  時  間: 9:30 ~ 17:15(休憩 12:00 ~ 13:30)  場  所: 新潟医療人育成センター 2 階 セミナー室 2  申込締切:2 月 26 日(火)<五十嵐キャンパス>

  日  程: 2019 年 3 月 14 日(木)~ 15 日(金)  時  間: 9:30 ~ 17:15(休憩 12:00 ~ 13:30)  場  所: 人文社会科学系講義棟 B124 講義室  申込締切:3 月 7 日(木)

※席に余裕があれば締切を過ぎても受付可能です。ご相談ください。

○ 学振特別研究員申請勉強会日 時:2019 年 3 月 20 日(水) 15:00 ~ 16:30 場 所:五十嵐キャンパス 総合教育研究棟 B-254 講義室

今後のイベント情報・募集予告など

ご意見・お問合せ

男女共同参画推進室〒950-2181 新潟市西区五十嵐2の町8050TEL:025-262-7570 FAX:025-262-7572

五十嵐キャンパス

男女共同参画推進室HP: http://www.niigata-u.ac.jp/geo/ ダイバーシティ事業HP: http://www.niigata-diversity.net/ 編集・発行:新潟大学 経営戦略本部 男女共同参画推進室発 行 日:2019年3月☆GEO通信はWeb掲載のみでの発行となりました。

平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム「産学で進める~働き方改革・女性活躍推進・人材育成」を開催しました

 世界経済フォーラムが公表するジェンダーギャップ指数(GGI)は、各国における男女格差を測るために、経済、教育、健康、政治の4つの分野のデータから作成されるインデックスです。0が完全不平等、1が完全平等を意味しています。各分野における日本のスコアは、経済分野 0.595(117位)、教育分野 0.994(65位)、健康分野 0.979(41位)、政治分野 0.081(125位)で、総合はスコアは0.662(110位)でした。

● ジェンダー・ギャップ指数2018 日本は110位(149か国中)でした

「WORK DESIGN(ワークデザイン) - 行動経済学でジェンダー格差を克服する -」(イリス・ボネット:著、池村千秋:訳、大竹文雄:解説) 心理学、社会学、行動経済学などから導かれた結果に基づいて、アンコンシャス ・バイアスに立ち向かうために実践できる具体的なヒントが紹介されています。

● 男女共同参画に関わる方必読のおススメ図書をご紹介します

無断転載禁止 <講演する栢原氏>

男女共同参画推進室の蔵書として学内便貸出も行っています。詳しくはこちらから

<パネルディスカッションの様子>

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Page 2: GEO 11 新潟大学 男女共同参画推進室 ニューズレター Gender … · 著作「Food Security and Industrial Clustering in Northeast Asia ‘New Frontiers in Regional

Gender Equality Office

その他のできごと

▲ ▲ ▲

本学が「FORBES JAPAN WOMEN AWARD 2018」を受賞しました「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2018」の企業部門・従業員数1,000

名以上の部において、本学が第7位に入賞しました。 同賞は、意欲ある女性が働きやすい環境づくりを積極的に行っている企業と、自ら道を切り拓き活躍している女性を表彰するものです。

12月20日(木)に行われた受賞式には、髙橋姿学長と小久保美子副学長(ダイバーシティ担当)が出席し、受賞の楯を受け取りました。

▲ ▲ ▲

本学の女性研究者の受賞が続いています!○ 木南莉莉 教授(自然科学系農学部) 日本地域学会著作賞

著作「Food Security and Industrial Clustering in Northeast Asia ‘New Frontiers in Regional Science:Asian Perspectives,Vol.6」の地域への貢献が認められました。

○ バロリ・アルバナ 博士研究員(現代社会文化研究科) エディテージ研究費基礎研究グラント研究テーマ「アルバニアにおける日本アニメーションの浸透過程-社会主義時代から現在にかけて-」が認められました。

○ 深澤江里香 博士前期課程2年生(自然科学研究科) JAUW大学女性協会新潟支部奨学賞小論文「業績、能力が備わっても越えられない壁」において、研究者を目指す立場での主張と自覚が認められました。

▲ ▲ ▲

全国ダイバーシティネットワーク組織が始動しました大阪大学を代表機関とする平成30年度文部科学省「ダイ

バーシティ研究環境実現イニシアティブ(全国ネットワーク中核機関(群))」は、全国を8つのブロックに分けて地域ごとのネットワーク化を進め、さらに、WEBプラットフォーム等によって、ブロック同士をつなぎ、ダイバーシティ研究環境実現のための全国ネットワークを形成するものです。これによって、課題やグッドプラクティスを共有することや、新たに取組を始める機関の参考になることが期待されています。

▲ ▲ ▲

東京農工大学シンポジウムにて新潟大学の取組を紹介しました12月に開催された東京農工大学のシンポジウム「女性研究者の活躍推進を実現する“関東プラットフォー

ム” の創生と全国展開 第3回シンポジウム」にて、中野准教授が登壇し、本学の取組を紹介しました。シンポジウムでは、男女雇用機会均等法の策定にご尽力された名取はにわ氏の基調講演や、他機関の取組報告など、情報を発信するだけでなく多くを学ぶことができました。

報告の詳細は推進室ホームページに掲載予定です。ご協力ありがとうございました!

平成31年1月1日現在の女性研究者比率

●人文社会・教育科学系 19.0% ●脳研究所 14.3%●自然科学系 7.0% ●本部・機構等 25.4%●医歯学系 21.8% ●医歯学総合病院 15.8%

※助教以上で特任教員は含めずカウントした場合。

★ 大学全体では 16.5%です。

本学研究者の育児と介護の状況 回答者の約4割が育児や介護に直面していました。しかし、夫婦のどちらかだけでも休業制度を利用できている方は、介護で15%弱、育児でも5割に届いていませんでした。 育児休業を取得しなかった理由の1位は、男性では「保育者を確保できたため取得する必要がなかった」でしたが、女性では「使える制度がなかった」となっており、特に女性で、制度が利用できない現状があることがわかりました。また、男性も女性も、13項目中第6位に「取得しにくい雰囲気だった」が挙げられており、今後、希望する休業を取得できるようにするためには、周囲の意識改革を一層進めていく必要があることがわかりました。

 職位や所属に依らず、 回答者の約8割が「子どもが小さいうちは十分な休業を取得した方が良い」、約9割が「介護と仕事の両立には幅広い支援が必要だ」と回答しました。「男性の休業取得の促進」や「周囲の意識改革」の必要性については、全体に肯定的な回答が多いものの、所属によって傾向に差が見られました。 「長期の休業取得はキャリアに支障をきたす」という考えを「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と肯定したのは全体で約5割でした。職位によって傾向が異なり、助教では肯定が6割を超えましたが、教授では4割以下と低く、上位職は、休業取得とキャリアをさほど強く結び付けて考えてはいないことがわかりました。この傾向は、特に理系分野で強く見られました。

長期休業取得に対する考え方

長期休業を取得しやすい職場環境とするために 長期休業を取得しやすい職場環境とするために望むものについては、自由記述で221件の声が寄せられました。「余裕のある人員配置」「代替教員・職員の確保」「時短や自宅勤務などの多様な勤務形態」が共通するなかで、次のような声もありました。・仕事は可能な限りシェアし、チームで治療にあたることが当たり前になるとよい。普段からそれぞれがしっかり休暇を取ることで、長期になったときもワークシェアがスムースとなる。

・避難訓練のように、「この人が欠けたら」をシミュレーションしておくこと・クォーター制度の柔軟な活用(休業の際には計画的に特定のタームに講義を集中させるなど)・情報共有を行い、休業取得者が取り残された気持ちにならないような支援・育児や介護が理由ではない人も自由に休暇をとれる環境・休業を取って当然という意識改革、自分もいつか対象となる可能性があるという当事者意識・休業取得も、キャリア形成の一つと考えてもらえるような環境

 平成30年10月に、教員を主たる対象として、長期休業の取得に関する課題解決に向けた実態とニーズを把握するための調査を実施しました。全回答数は461(回答率34.9%)でした。 回答者の3割が女性でした。女性回答者の約5割が医歯学系の所属、職位では約6割が助教・講師・准教授・教授で、助手や研究員からの回答も4割程度ありました。男性回答者の所属は各学系2~3割程度、助手や研究員等からの回答は1割以下でした。

平成30年度新潟大学教職員の仕事と生活に関する実態調査 概要報告

介護女性

自分は取得したい自分も自分以外の家族も取得したい自分以外の家族には取得してほしい自分も自分以外の家族も取得するつもりはない該当しない

0% 25% 50% 75% 100%

男性

女性

男性育児

将来、休業を取得したいですか?

5 割以上!

教授

准教授・講師

助教

助手

研究員・医員

そう思うどちらかと言えばそう思うどちらかと言えばそう思わないそう思わない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

取得期間が長すぎるとキャリア形成に支障をきたすため、休業を長く取るのは好ましくない

詳しくはこちらをクリック

お二人は「新大Wits」でも 活躍しています!

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Gender Equality Office

その他のできごと

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本学が「FORBES JAPAN WOMEN AWARD 2018」を受賞しました「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2018」の企業部門・従業員数1,000

名以上の部において、本学が第7位に入賞しました。 同賞は、意欲ある女性が働きやすい環境づくりを積極的に行っている企業と、自ら道を切り拓き活躍している女性を表彰するものです。

12月20日(木)に行われた受賞式には、髙橋姿学長と小久保美子副学長(ダイバーシティ担当)が出席し、受賞の楯を受け取りました。

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本学の女性研究者の受賞が続いています!○ 木南莉莉 教授(自然科学系農学部) 日本地域学会著作賞

著作「Food Security and Industrial Clustering in Northeast Asia ‘New Frontiersin Regional Science:Asian Perspectives,Vol.6」の地域への貢献が認められました。

○ バロリ・アルバナ 博士研究員(現代社会文化研究科) エディテージ研究費基礎研究グラント研究テーマ「アルバニアにおける日本アニメーションの浸透過程-社会主義時代から現在にかけて-」が認められました。

○ 深澤江里香 博士前期課程2年生(自然科学研究科) JAUW大学女性協会新潟支部奨学賞小論文「業績、能力が備わっても越えられない壁」において、研究者を目指す立場での主張と自覚が認められました。

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全国ダイバーシティネットワーク組織が始動しました大阪大学を代表機関とする平成30年度文部科学省「ダイ

バーシティ研究環境実現イニシアティブ(全国ネットワーク中核機関(群))」は、全国を8つのブロックに分けて地域ごとのネットワーク化を進め、さらに、WEBプラットフォーム等によって、ブロック同士をつなぎ、ダイバーシティ研究環境実現のための全国ネットワークを形成するものです。これによって、課題やグッドプラクティスを共有することや、新たに取組を始める機関の参考になることが期待されています。

▲ ▲ ▲

東京農工大学シンポジウムにて新潟大学の取組を紹介しました12月に開催された東京農工大学のシンポジウム「女性研究者の活躍推進を実現する“関東プラットフォー

ム” の創生と全国展開 第3回シンポジウム」にて、中野准教授が登壇し、本学の取組を紹介しました。シンポジウムでは、男女雇用機会均等法の策定にご尽力された名取はにわ氏の基調講演や、他機関の取組報告など、情報を発信するだけでなく多くを学ぶことができました。

報告の詳細は推進室ホームページに掲載予定です。ご協力ありがとうございました!

平成31年1月1日現在の女性研究者比率

●人文社会・教育科学系 19.0% ●脳研究所 14.3%●自然科学系 7.0% ●本部・機構等 25.4%●医歯学系 21.8% ●医歯学総合病院 15.8%

※助教以上で特任教員は含めずカウントした場合。

★ 大学全体では 16.5%です。

本学研究者の育児と介護の状況回答者の約4割が育児や介護に直面していました。しかし、夫婦の

どちらかだけでも休業制度を利用できている方は、介護で15%弱、育児でも5割に届いていませんでした。

育児休業を取得しなかった理由の1位は、男性では「保育者を確保できたため取得する必要がなかった」でしたが、女性では「使える制度がなかった」となっており、特に女性で、制度が利用できない現状があることがわかりました。また、男性も女性も、13項目中第6位に「取得しにくい雰囲気だった」が挙げられており、今後、希望する休業を取得できるようにするためには、周囲の意識改革を一層進めていく必要があることがわかりました。

職位や所属に依らず、回答者の約8割が「子どもが小さいうちは十分な休業を取得した方が良い」、約9割が「介護と仕事の両立には幅広い支援が必要だ」と回答しました。「男性の休業取得の促進」や「周囲の意識改革」の必要性については、全体に肯定的な回答が多いものの、所属によって傾向に差が見られました。「長期の休業取得はキャリアに支障をきたす」という考えを「そう

思う」「どちらかと言えばそう思う」と肯定したのは全体で約5割でした。職位によって傾向が異なり、助教では肯定が6割を超えましたが、教授では4割以下と低く、上位職は、休業取得とキャリアをさほど強く結び付けて考えてはいないことがわかりました。この傾向は、特に理系分野で強く見られました。

長期休業取得に対する考え方

長期休業を取得しやすい職場環境とするために長期休業を取得しやすい職場環境とするために望むものについては、自由記述で221件の声が寄せられまし

た。「余裕のある人員配置」「代替教員・職員の確保」「時短や自宅勤務などの多様な勤務形態」が共通するなかで、次のような声もありました。・仕事は可能な限りシェアし、チームで治療にあたることが当たり前になるとよい。普段からそれぞれがしっかり休暇を取ることで、長期になったときもワークシェアがスムースとなる。

・避難訓練のように、「この人が欠けたら」をシミュレーションしておくこと・クォーター制度の柔軟な活用(休業の際には計画的に特定のタームに講義を集中させるなど)・情報共有を行い、休業取得者が取り残された気持ちにならないような支援・育児や介護が理由ではない人も自由に休暇をとれる環境・休業を取って当然という意識改革、自分もいつか対象となる可能性があるという当事者意識・休業取得も、キャリア形成の一つと考えてもらえるような環境

 平成30年10月に、教員を主たる対象として、長期休業の取得に関する課題解決に向けた実態とニーズを把握するための調査を実施しました。全回答数は461(回答率34.9%)でした。回答者の3割が女性でした。女性回答者の約5割が医歯学系の所属、職位では約6割が助教・講師・准教授・教授で、助手や研究員からの回答も4割程度ありました。男性回答者の所属は各学系2~3割程度、助手や研究員等からの回答は1割以下でした。

平成30年度新潟大学教職員の仕事と生活に関する実態調査 概要報告

介護女性

自分は取得したい自分も自分以外の家族も取得したい自分以外の家族には取得してほしい自分も自分以外の家族も取得するつもりはない該当しない

0% 25% 50% 75% 100%

男性

女性

男性育児

将来、休業を取得したいですか?

5 割以上!

教授

准教授・講師

助教

助手

研究員・医員

そう思うどちらかと言えばそう思うどちらかと言えばそう思わないそう思わない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

取得期間が長すぎるとキャリア形成に支障をきたすため、休業を長く取るのは好ましくない

詳しくはこちらをクリック

お二人は「新大Wits」でも 活躍しています!

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男女共同参画ニュース

通信Gender Equality Officevol.2019.2 1111新潟大学 男女共同参画推進室 ニューズレター

男女共同参画推進室は、2016年度より年4回のニューズレターを発行し、本学における男女共同参画やダイバーシティに関する情報及び活動報告、その他トピックなどをお知らせしています。

平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム「産学で進める働き方改革、女性活躍推進、人材育成」を12月10日(月)、附属中央図書館ライブラリーホールにて開催しました。本シンポジウムは、本学が平成27年度より取り組んでいる文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(連携型)」の一環として、共同実施機関である株式会社タケショーと共催したものであり、本学教職員、県内外の大学、研究機関、民間企業等から77名の参加がありました。

大浦容子理事の開催挨拶の後、味の素株式会社の栢原紫野広報部長から、「多様な人財が活躍する会社:ダイバーシティを加速させる 味の素流 働き方改革」というテーマで基調講演をいただきました。講演では、同社の「ダイバーシティ&ワーク・ライフ・バランス推進プロジェクト」の取組が紹介され、「働き方改革」は単なる時間短縮ではなく、同社の理念を社会や地域と共有し、拡大するための重点施策である旨の説明がなされました。 第2部のパネル・ディスカッションでは、社会や組織におけるダイバーシティを担える人材をいかに育成するかについて、基調講演者の栢原氏、ダイバーシティ事業の協力機関である長岡技術科学大学及び長岡工業高等専門学校、株式会社タケショーの事業担当者、本学の小久保美子副学長(ダイバーシティ担当)が、湯川靖彦ファシリテーターの進行のもとで、討論を行いました。次世代の女性研究者育成や留学生支援などの切り口から話し合いが進められ、親世代の理解促進や、多様なロールモデルの存在の重要性などが示されました。 本事業は、地域との連携を通じて、ダイバーシティ研究環境を構築・普及することにより、新潟県の女性研究者の研究力の向上と増加に寄与することを目指しています。本シンポジウムは、働き方改革を通じてワーク・ライフ・バランスを実現することにより、女性研究者及び男性研究者の活躍を推進し、また、学校教育時代からキャリアとしての研究職を意識づけ、産学を通じて研究者を育てていくことの重要性を改めて認識する好機となりました。

GEO

○ 英語プレゼン研修国立遺伝学研究所で開発された「遺伝研メソッド」を英語ネイティブ講師が指導します。

<旭町キャンパス>  日  程: 2019 年 3 月 4 日(月) ~ 5 日(火)  時  間: 9:30 ~ 17:15(休憩 12:00 ~ 13:30)  場  所: 新潟医療人育成センター 2 階 セミナー室 2  申込締切:2 月 26 日(火)  <五十嵐キャンパス>  日  程: 2019 年 3 月 14 日(木)~ 15 日(金)  時  間: 9:30 ~ 17:15(休憩 12:00 ~ 13:30)  場  所: 人文社会科学系講義棟 B124 講義室  申込締切:3 月 7 日(木)

○ 学振特別研究員申請勉強会日 時:2019 年 3 月 20 日(水) 15:00 ~ 16:30 場 所:五十嵐キャンパス 総合教育研究棟 B-254 講義室

今後のイベント情報・募集予告など

ご意見・お問合せ

男女共同参画推進室〒950-2181 新潟市西区五十嵐2の町8050TEL:025-262-7570 FAX:025-262-7572

五十嵐キャンパス

男女共同参画推進室HP: http://www.niigata-u.ac.jp/geo/ ダイバーシティ事業HP: http://www.niigata-diversity.net/ 編集・発行:新潟大学 経営戦略本部 男女共同参画推進室発 行 日:2019年3月☆GEO通信はWeb掲載のみでの発行となりました。

平成30年度ダイバーシティ事業シンポジウム「産学で進める~働き方改革・女性活躍推進・人材育成」を開催しました

 世界経済フォーラムが公表するジェンダーギャップ指数(GGI)は、各国における男女格差を測るために、経済、教育、健康、政治の4つの分野のデータから作成されるインデックスです。0が完全不平等、1が完全平等を意味しています。各分野における日本のスコアは、経済分野 0.595(117位)、教育分野 0.994(65位)、健康分野 0.979(41位)、政治分野 0.081(125位)で、総合はスコアは0.662(110位)でした。

● ジェンダー・ギャップ指数2018 日本は110位(149か国中)でした

「WORK DESIGN(ワークデザイン) - 行動経済学でジェンダー格差を克服する -」(イリス・ボネット:著、池村千秋:訳、大竹文雄:解説) 心理学、社会学、行動経済学などから導かれた結果に基づいて、アンコンシャス ・バイアスに立ち向かうために実践できる具体的なヒントが紹介されています。

● 男女共同参画に関わる方必読のおススメ図書をご紹介します

無断転載禁止 <講演する栢原氏>

男女共同参画推進室の蔵書として学内便貸出も行っています。詳しくはこちらから

<パネルディスカッションの様子>

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