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ヘイラー ® ECTFE コーティング用 クリーンルーム排気ダクトシステム Halar ®

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Page 1: Halar - Solvay...ETFE T1 ETFE T2 ETFE A 平均粗度(Ra)[nm] 21.93 59.99 63.77 53.67 優秀 標準 標準 標準 コーティングのAFM画像 注:実際のコーティングサンプルの結果

ヘイラー® ECTFEコーティング用

クリーンルーム排気ダクトシステム

Halar ®

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ヘイラー® ECTFE – 成功の歴史多数の半導体製造工場で 採用されている製品ヘイラー® ECTFEによるパウダーコーティングは、1990年からFM4922防火安全規格に準拠する排気ダクトの耐腐食処理に使用されています。ヘイラー® ECTFEは、蒸気/煙排気ダクトシステムの規格であるFM4922に、フッ素ポリマーコーティングとして初めて認定されました。現在、ヘイラー® ECTFEは、ダクトシステムの設置に際して世界各地で採用されています。

さらに、ヘイラー® ECTFEシートは、耐火性クリーンルームツールの製造において、FM4910およびUL2360規格を満たす製品として採用されています。また、シームレスのヘイラー® ECTFEパウダーコーティングは、超純水(UPW)システム(フィルターハウジング、イオン交換層、貯水槽など)に使用され、優れた結果を示しています。

化学産業用途での成功ヘイラー® ECTFEは、化学産業用途でも傑出した結果を示しています。排気ダクト、容器、プロセス機器のコーティング材料やライニング材料として広範囲に使用されています。

ヘイラー® ECTFEとETFEの比較

ヘイラー® ECTFE ETFE

防火性 優秀 標準

表面平坦性 優秀 標準

耐透過性 同等 同等

耐薬品性 同等 同等

硬度 優秀 標準

密着性 優秀 標準

(ポリマーコーティングのダクト用途)

2 \ ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム

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ヘイラー® ECTFE の非常に優れた防火安全性クリーンルームプロセスツールに使用される材料および構成要素の耐火性に関して、業界に広がっていた懸念への対応として、より厳格な規格であるFM4910、UL2360、およびFM4922が制定されました。これらの規格は、クリーンルーム機器および排気ダクトシステムの構造材を規定します。

こうした規格への適合をお考えのお客様に適した製品であるヘイラー® ECTFEは、排気ダクト向けとして次の特長があります。

• FM4922認定

• FM4910認定

• より優れた限界酸素指数(LOI)1 ヘイラー® ECTFEは60、ETFEは30 ~ 50

• UL 94 V-0

さらに、ヘイラー® ECTFEシートはFM4910認定であり、クリーンルームのウェットベンチおよびツール構造材に関するUL2360の規格を満たしています。

ETFEシートはこれらの規格を満たしていません。

1 LOIはASTM D2863に基づいて、燃焼に必要な酸素レベルの定義に使用されます。

2 火花あるいは火炎の存在しない空気中で発火する際の最低温度(ASTM D1929)。

3 臨界熱流束は、発火を開始するのに必要とするエネルギーの尺度。数値が大きくなるにつれて、試験材料の難燃性も高くなっていきます(ASTM E1354)。

ヘイラー® ECTFE ETFE

自己発火点2 655 ºC 500 ºC

臨界熱流束3(kW/m2) 74 16

優秀 標準

優れた耐発火性下表に示すとおり、ヘイラー® ECTFEは、外部熱源が存在する状況下での耐発火性がETFEよりも非常に優れています。

ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム / 3

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4 基準:コンクリート = 0、赤樫 = 1005 競合他社の公表データによる

FM 4922適合試験の温度測定

フッ素ポリマーコーティングの 放熱比較

[°C

]

ヘイラー® ECTFE厚さ12 mil(305 μm)

0ETFE

厚さ10 mil(254 μm)

FM 4922の上限温度は538 °C

卓越した耐延焼性ヘイラー® ECTFEは、ETFEよりも耐延焼性に優れています。ヘイラー® ECTFEは炭化物となるため、溶融ポリマーが流動することはありません。一方、ETFEは分解されて低分子量ポリマーとして流動するので、火炎滴下が発生します。米国統一建築基準法(UBC)の範囲内で、ASTM E-84試験に従って、構造材の表面燃焼特性を測定しました。ヘイラーECTFEでコーティングされた鋼材パネルは54と評価されました。これは、UBCでクラスIに該当し、最も安全な材料に分類されます。ETFEでコーティングされた鋼材パネルの評価は10です。延焼試験におけるヘイラー® ECTFEの測定値は、常にETFEの1/2でした。

コーティング厚:防火安全性に影響しないETFEと比較して、ヘイラー® ECTFEの燃焼特性はコーティング厚の影響が小さいので、製造会社はより柔軟に厚みを調整し腐食やピンホールに対し、保護することができます。FM4922適合試験において、厚さ10 mil(254 μm)のETFEコーティングの温度は排気ダクト末端部で510 °C5 であり、538 °Cという要件をわずかに満たしています。厚さ12 mil(305 μm)のヘイラー®ECTFEコーティングの温度は、排気ダクト末端部で329 ºCです。この結果は、厚さが10 mil(254 μm)を超えるETFEコーティングでは、FM4922の要件を満たせないことを意味します。グラフの放熱データは、厚さやエネルギー源とは無関係に、ヘイラー® ECTFEコーティングの耐発火性と耐延焼性が、ETFEコーティングよりも優れていることを示します。

200

100

300

400

500

600

ピー

ク放

熱速

度 [k

W/m

2]

100

40

20

60

80

100

120

140

160

180

15

コーティング厚 [mil]

ヘイラー® ECTFE(30)ポリマー(熱流束 [kW/m2])

ETFE(30)ヘイラー® ECTFE(50)ETFE(50)

20

4 \ ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム

Page 5: Halar - Solvay...ETFE T1 ETFE T2 ETFE A 平均粗度(Ra)[nm] 21.93 59.99 63.77 53.67 優秀 標準 標準 標準 コーティングのAFM画像 注:実際のコーティングサンプルの結果

ヘイラー® ECTFEでコーティングされた排気ダクトの 特性傑出した表面平坦性AFM画像と表面粗度(Ra)の計算値が示すように、ヘイラー® ECTFEでパウダーコーティングされたダクトの表面は、ETFEでコーティングされたダクトよりもはるかに平滑です。表面が平滑であることにより、次の特長があります。

• コーティングのピンホール発生リスク低下

• 粒子や金属塩の堆積や付着の抑制

これらの特長により、耐腐食性が向上します。

フッ素ポリマーコーティングの 表面平坦性

ヘイラー® ECTFE

ETFE T1

ETFE T2

ETFE A

平均粗度(Ra)[nm] 21.93 59.99 63.77 53.67

優秀 標準 標準 標準

コーティングのAFM画像

注:実際のコーティングサンプルの結果

ヘイラー® ECTFE

ETFE T1

ETFE T2

ETFE A

X = 10,000 µm/div Z = 1,000,000 nm/div

ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム / 5

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広範囲の耐薬品性ヘイラー® ECTFEのコーティングには、溶剤や酸/アルカリ(pH 1 ~ 14)への耐性があります。1975年以来、化学産業において耐腐食全般に使用され、優れた実績があります。

特に、ヘイラー® ECTFEは、排気ダクトで一般的に接する次の化学物質に対して優れた耐性を示します。

• フッ化水素酸(HF)

• 硫酸(H2SO4)

• 硝酸(HNO3)

• 硫酸過酸化水素水(ピラニア洗浄液)

• 過酸化水素(H2O2)

• オゾン(O3)

• 水酸化アンモニウム(NH4OH)

• あらゆるアルカリ薬品

• あらゆるエッチング液と剥離洗浄液

非常に優れた耐透過性半導体製造の排気ダクトで接する化学物質に対して、ヘイラー® ECTFEは優れた耐透過性を示します。ヘイラー® ECTFEの塩素原子はETFEのフッ素原子よりも大きいので、分子セグメントの回転はより制限されます。これにより移動度が低下し、ヘイラー® ECTFEのコーティング厚における優れた性能との組み合わせにより、さらにヘイラー® ECTFEの耐透過性が向上します。

注:これらのグラフに示す単純な化学物質は、排気ダクトシステムで接する複雑な化学物質の成分です。

Cl2

温度 [°C]

透過

量 [m

l・m

il/24

時間

100

inch

2 1気

圧]

ヘイラー® ECTFE HDPEETFE PVDF

20 40 60 80 100

10,000

1,000

100

10

0

H2S

温度 [°C]

透過

量 [m

l・m

il/24

時間

100

inch

2 1気

圧]

ヘイラー® ECTFE HDPEETFE PVDF

20 40 60 80 100

10,000

1,000

100

10

0

HCl

温度 [°C]

透過

量 [m

l・m

il/24

時間

100

inch

2 1気

圧]

ヘイラー® ECTFE HDPEETFE PVDF

20 40 60 80 100

10,000

1,000

100

10

0

H2O

温度 [°C]

透過

量 [m

l・m

il/24

時間

100

inch

2 1気

圧]

ヘイラー® ECTFE HDPEETFE

20 40 60 80 100

10,000

1,000

100

10

0

6 \ ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム

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より高い硬度表に示すように、ヘイラー® ECTFEのコーティングはETFEのコーティングよりも高硬度のため、鋭利な物による引っかきや機械的な損傷も受けにくくなっています。

優れたコーティングの密着性ヘイラー® ECTFEのコーティングは、剥離試験の薄膜破断で示すように、密着性に優れています。実際、ヘイラー® ECTFEは、ETFEよりも強い密着性をより短時間で実現します。23 ~ 50 °Cにおけるヘイラー® ECTFEコーティングの熱線膨張係数(8 ~ 10 × 105 mm/mm/°C)は、ETFE(12 ~ 15 × 105 mm/mm/°C)よりも低い値です。熱線膨張が小さいということは、コーティングプロセスでコーティングと基材との間に蓄積する応力が小さくなり、耐用年数がより長くなります。

フッ素ポリマーコーティングの硬度

市販ダクトコーティングシステムの密着性の比較

ヘイラー® ECTFE ETFE

ショアD(ASTM D2240) 75 61 – 72

鉛筆硬度試験6(ASTM D3363) 2B 6B

切断7(ASTM D3032)[N] 240 205

優秀 標準

6 コーティング表面に引っかき傷を付ける最低硬度の鉛筆により決定。7 厚さ0.25 mm のコーティングを規定の刃でワイヤーが露出するまで切り取るために要する力を測定。

密着試験は、各樹脂の製造会社が推奨するコーティング条件を使用して実施しました。ヘイラー® ECTFEは275 ºC、ETFEは315 ºCで処理されました。密着性を最大にするため、プライマーを塗布しました。ETFE Aの製造会社は、トップコートのみの使用を推奨しています。

加熱時間 [分]

90°剥

離強

度 [lb

/in]

ヘイラー® ECTFE トップコートと プライマー

ETFE トップコートと プライマー

ETFE Aトップコートのみ

0 5 10 15 20 25 30

40

30

20

10

0

ヘイラー® ECTFE – コーティング用クリーンルーム排気ダクトシステム / 7

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