~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例...

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Page 1: ~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例 …~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例集実践事例集~~

~複数校合同運動部活動の実践事例集~~複数校合同運動部活動の実践事例集~

80,000

90,000

100,000

110,000(人)

40

90

140

190

(校)

H14 H15 H16 H17 H18 H19

9886895083

92591 9180589024

86789

中学校

62,000

64,000

66,000

68,000

(人)

0

20

40

60(校)

H14 H15 H16 H17 H18 H19

68236

6688967386

65274

63727 62797

高等学校(全日制)

(北海道教育委員会調べ)部活動参加生徒数及び複数校合同運動部活動実施校の推移

近年、少子化による生徒数の減少、運動以外の活動への興味・関心などによる運動部活動への参加生

徒数の減少等に伴い、複数校合同運動部活動を実施する学校が増加しています。

参加生徒数 複数校合同部活動の実施校

生徒数の減少等により単独の学校では運動部の活動を継続することが困難な場合には、複数校合同の

部活動を実施するなど、運動部活動の充実を図り、生徒がより高い水準の技能や記録に挑戦する中で、

スポーツの楽しさや喜びを味わうとともに、体力の向上や健康の増進を図ることができるよう配慮する

ことが望まれます。

P1、2…中学校野球部の実践「福島町立福島中学校 「福島町立吉岡中学校」」、

P3、4…中学校サッカー部の実践「清水町立御影中学校 「清水町立清水中学校」」、

P5、6…中学校アイスホッケー部の実践「釧路市立鳥取西中学校 「釧路市立共栄中学校」」、

P7、8…高等学校ソフトボール部の実践「 」、「 」北海道網走桂陽高等学校 北海道湧別高等学校

P9、10…高等学校ラグビー部の実践「 」、「 」北海道月寒高等学校 北海道札幌稲北高等学校

P11 …複数校合同運動部活動の実施上のポイント等

Contents

平成20年9月

Page 2: ~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例 …~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例集実践事例集~~

- 1 -

移動時の安全確保主として吉岡中学校で活動していることから、安全を確保するため、福島中学校の生徒の移

動は、保護者の引率を原則としました。

指導方法の工夫

生徒への指導が一貫したものになるよう、学校間での連絡を密にするとともに、2校の顧問

教諭が守備と攻撃を分担して、それぞれ指導に当たるなど、指導方法を工夫しました。

生徒の交流の促進

吉岡中学校では、荷物を置いたり、着替えをしたり、共同で使用できるスペースを確保し、

2校の生徒が交流を一層深めることができるよう配慮しました。

運動部活動の現状等

部活動運営上の工夫

福島町立福島中学校

<運動部の設置状況>・陸 上 部・・・・・・10名・バスケットボール部・・19名

合同部活動を実施・野 球 部・・・・・・ 7名・卓 球 部・・・・・・16名・相 撲 部・・・・・・ 1名

指 導 体 制 等

1週間に5日間程度、合同で練習をしています。練習場は、吉岡中学校

の部員数が多いことから、主に吉岡中学校のグラウンドで実施しました。

練習時の指導は2校の顧問教諭が連携しながら進めていますが、試合

、 ( ) ( )では 監督 吉岡中学校の顧問教諭 とコーチ 福島中学校の顧問教諭

というように役割を分担しました (平成19年度の中体連後、役割を。

交代)

福島町立吉岡中学校

<運動部の設置状況>

・陸 上 部・・・・・ 3名

合同部活動を実施・野 球 部・・・・・・11名

合同部活動に至った経緯

福島町には中学校が2校ありますが、両校の生徒数の減少に伴い、野球部員も少なくなり、十

分な活動をするため、合同で活動することを検討していました。

平成19年度、福島中学校の野球部でチーム編成ができなくなったのをきっかけに、合同で野

球部の活動を行うことにしました。

中学校野球部の実践

中 学 校 野 球 部 の 実 践

福島町立福島中学校生 徒 数 104名

学 級 数 3学級

教 職 員 数 12名

部活動数(運動部) 7部(5部)

福島町立吉岡中学校生 徒 数 27名

学 級 数 3学級

教 職 員 数 13名

部活動数(運動部) 3部(2部)

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- 2 - 中学校野球部の実践

保護者説明会の実施4月、両校において、保護者に対する説明会を実施し、部活動の趣旨や指導体制、年間スケジュ

ール等について説明しました。

保護者との情報交換の実施保護者同士、保護者と指導に当たる教諭の好ましい関係を構築するため、練習試合や大会の

終了後には、応援に参加された方々による保護者会を実施し、懇談や情報交換を行いました。

学校だよりや野球部通信による部活動の情報発信学校だよりに部活動の活動状況等を掲載し、合同部活動についてお知らせするとともに、大

会での活躍の様子などを掲載した野球部通信を定期的に発行し、野球部の保護者への積極的な情報提供に努め、一層の理解が得られるようにしました。

活 動 の 実 際

家庭や地域との連携

1年間の主な活動状況(平成19年度)

■週当たりの活動日数(6日)

両校入部説明会、募集、仮入部、練習試合4月

鷹取杯出場、少年野球函館支部大会出場6月

渡島管内中体連出場

7月 渡島西部中学校野球大会出場

函館地区新人大会出場、3年生引退試合9月

11月 体育館練習開始

1日の主な活動状況(3月~10月)

<単独練習日> <合同練習日>

集合、準備運動、キャッチボール 集合、ミーティング、準備運動、1 1

バッティング練習(トスバッティン キャッチボール2

グ、バッティング、マシーンによる シートノック練習2

フリーバッティング等) シートバッティング練習3

ポジション別の守備練習 試合形式での練習3 4

走塁練習4

成 果 と 課 題

生徒・保護者の声

福島町立福島中学校

<生徒の声>

「2年生の時には、先輩が引退すると部活動

を存続することができないとの不安を抱え

ていましたが、吉岡中学校と合同で活動し

たことによって、最後の中体連まで活動を

続けられて、先生や吉岡中学校のみんなに

感謝しています 」。

<保護者の声>

「吉岡中学校と合同で活動していただいたこ

とで、子どもたちが悔いを残すことなく野

球をやり遂げることができたので、皆さん

に感謝しています 」。

福島町立吉岡中学校

<生徒の声>

「2校が力を合わせ、うまく活動できるか不

安でしたが、練習を続けるにしたがって、チ

ームワークもよくなり、悔いの残らない試

合をすることができました 」。

<保護者の声>

「吉岡中学校は小規模の学校ですが、合同で

部活動を行うことによって、友達も増え、

部活動だけではない様々な交流に広がって

きています。もっと、野球部以外でも学校

同士の交流ができればと思います 」。

□ 合同で運動部活動を実施することにより、生徒の希望する活動を継続させることができたた

め、生徒は学習や生活への意欲を保ちながら学校生活を送ることができました。

□ 小規模校の生徒にとって、多くの仲間や複数の先生方と触れ合うことを通じて、技能や体力

を向上させるとともに、協調性など好ましい人間関係を醸成することができました。

□ 2校の生徒や教職員が、野球部の活動を通して、日常的に交流できたことにより、学習指導

や生徒指導に関する連携が一層深まりました。

■ 移動手段を保護者の送迎に頼らざるを得ないため、場合によっては、合同練習を中止しなけ

ればならないことがありました。

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- 3 -

運動部活動の現状等

部活動運営上の工夫

週時程の工夫

移動による生徒の負担を軽減するために、合同練習日の月曜日と金曜日を5時間授業に当て

るなど、週時程を工夫しました。

移動時における安全確保

2校の距離が約10㎞と離れているため、原則として移動は保護者の責任で行いました。

月曜日は定期的に運行している町のスクールバスを利用し、御影中学校から清水中学校へ生

徒が移動しました。

指 導 体 制 等

合同サッカー部の指導については、清水中学校の教諭

と地域の外部指導者が指導を行い、御影中学校では、教

頭先生が合同部活動に関する窓口の役割を担いました。

練習場は、清水中学校を主に、移動可能なときは御影

中学校の芝グラウンドを利用しました。

清水町立清水中学校

<運動部の設置状況>・陸上競技部・・・・・・24名・バレーボール部・・・・10名・ソフトテニス部・・・・13名・卓 球 部・・・・・・17名・バドミントン部・・・・26名

合同部活動を実施・野 球 部・・・・・・23名合同部活動を実施・アイスホッケー部・・・ 3名合同部活動を実施・サッカー部・・・・・・28名

清水町立御影中学校

<運動部の設置状況>

・陸上競技部・・・・・・11名

・卓 球 部・・・・・・17名

・バドミントン部・・・・15名

合同部活動を実施・野 球 部・・・・・・・3名

合同部活動を実施・アイスホッケー部・・・19名

合同部活動を実施・サッカー部・・・・・・ 5名

合同部活動に至った経緯

御影中学校サッカー部では、部員の減少に伴い、平成18年度に単独での部活動運営が困難に

なりました。生徒や保護者の要望に応えるため、町内にあるもう1校の中学校(清水中学校)に

合同部活動の実施について相談し、合同チームを編成しました。

中学校サッカー部の実践

中 学 校 サ ッ カ ー 部 の 実 践

※生徒数及び学級数のカッコは、特別支援学級を内数で表しています。

清水町立御影中学校生 徒 数 89名(2名)

学 級 数 5学級(2学級)

教 職 員 数 17名

部活動数(運動部) 8部(6部)

清水町立清水中学校生 徒 数 198名(3名)

学 級 数 8学級(2学級)

教 職 員 数 20名

部活動数(運動部) 10部(8部)

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- 4 - 中学校サッカー部の実践

活 動 の 実 際

生徒・保護者の声

保護者説明会の実施

2月の新入生説明会の際に、保護者や生徒に対して、合同部活動の実施に関する説明をしま

。 、 、 、した また 入学後もPTA総会や参観日等の際に 部活動の趣旨や指導体制について説明し

理解と協力を得ました。

部活動の情報発信

学校便り、学級便り、部活動通信、学校のHP等を通じて、部活動の様子について情報発信

を行いました。

家庭や地域との連携

1年間の主な活動状況(平成19年度)

■週当たりの活動日数(6日)

4月 両校入部説明会、募集、仮入部

十勝春季中体連、西部方面春季中

体連出場

6月 西部方面夏季中体連出場

7月 十勝夏季中体連出場

9月 西部方面秋季中体連出場

10月 十勝秋季中体連出場

その他、関係団体主催の大会(フットサル*

大会を含む)に参加することもあります。

1日の主な活動状況

<単独練習日> <合同練習日>

集合、準備運動、ストレッチ※ 基本的には、 1

単独で練習する

パス、シュート等基礎練習ことはありませ 2

んでした。

2対1、3対2、ミニゲーム等3

整理運動、ストレッチ4

清水町立御影中学校

<生徒の声>

「小学校時代のチームメイトとまた一緒にプ

レイできてうれしいです。また、清水中学

校にも友達が多くできてよかったです 」。

<保護者の声>

「送迎の負担等が大変な面もありますが、子

どものやりたいスポーツをさせることがで

き、満足しています 」。

成 果 と 課 題

清水町立清水中学校

<生徒の声>

「交友関係が広がり楽しいです。人数が増え

たのでレギュラー争いに燃えてきます 」。

<保護者の声>

「合同部活動によって、人数が増え、活動も

充実していますが、少子化がさらに進み、

子どものやりたい部活動が今後も減ってい

くのではないかと心配しています 」。

□ 合同部活動を実施することにより、生徒が希望する運動部に入部することができ、生徒にと

って学校生活がより充実したものとなりました。

□ 他校生徒との豊かな人間関係が生まれ、技能や体力の向上はもとより、コミュニケーション

能力や協調性がはぐくまれるようになってきました。

■ 移動に伴う顧問教諭、保護者、生徒の負担軽減や安全の確保が今後の課題です。

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- 5 -

運動部活動の現状等

部活動運営上の工夫

釧路市立鳥取西中学校<運動部の設置状況>・陸上競技部・・・・・・31名・ ・38名男子バスケットボール部・ ・31名女子バスケットボール部・サッカー部・・・・・・37名・軟式野球部・・・・・・38名

合同部活動を実施・アイスホッケー部・・・10名※部活動の設置状況は一部省略しています。

日常のトレーニング合同チームの校区が広範囲なため、日常的に集まってトレーニングを行うことは難しいこと

から、各学校ごとに陸上トレーニングを行いました。

氷上練習

月に10回程度、6校の全部員による氷上練習を市内の室内リンクで行いました。

移動時における安全確保

氷上練習及び試合時のリンクへの移動については、市内の室内リンク5か所を随時使用

するため、広範囲にわたることや防具の運搬等の関係から、原則として保護者による送迎

としました。

指 導 体 制 等

アイスホッケーのチームは6校からなる合同チームのため、氷上練習や試合等の指導は、競技経験のある中学

校の担当教諭がチームの監督として中心的に行い、その他の学校の担当教諭はコーチとして補佐的な立場で指導

に当たりました。その他に、外部指導者をコーチとして招き、技術指導

を行っていただきました。

釧路市立共栄中学校<運動部の設置状況>・陸上競技部・・・・・・18名・バスケットボール部・・16名・軟式野球部・・・・・・24名

合同部活動を実施・サッカー部・・・・・・・8名合同部活動を実施・体 操 部・・・・・・・1名合同部活動を実施・アイスホッケー部・・・・1名

※部活動の設置状況は一部省略しています。

合同部活動に至った経緯

2校を含め、近隣の中学校では、アイスホッケー部員の減少に伴い、単独チームによる活動が十分

に行えない状況になりました。年度初めに行われる地区中体連の会議において、部員数の減少等を抱

える学校同士が合同部活動について協議し、平成15年度から合同部活動を実施しました。

(鳥取西中学校、共栄中学校と合同部活動を実施した中学校:釧路市立大楽毛中学校、釧路市立美原中学校、釧路町立遠矢中学校、釧路町立富原中学校)

中学校アイスホッケー部の実践

中 学 校 ア イ ス ホ ッ ケ ー 部 の 実 践

※生徒数及び学級数のカッコは、特別支援学級を内数で表しています。

釧路市立鳥取西中学校生 徒 数 535名(7名)

学 級 数 15学級(2学級)

教 職 員 数 33名

部活動数(運動部) 11部(9部)

釧路市立共栄中学校生 徒 数 286名(7名)

学 級 数 11学級(2学級)

教 職 員 数 23名

部活動数(運動部) 13部(11部)

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- 6 - 中学校アイスホッケー部の実践

活 動 の 実 際

生徒・保護者の声

保護者会の組織

6校合同チームのため、保護者が共通認識に立つことが大切です。練習場が市内の各室内リ

ンクとなるため、保護者の送迎が不可欠であり、加えて、他の部活動に比べリンクの借用料な

どの費用がかかります。そのため、保護者会を組織して全面的に協力を得ました。

保護者会総会の実施

保護者会では、役員会を経てから総会を開催しました。総会では、部費や年間の活動内容、

合同チームの編成状況、指導の方針等を説明し、それぞれの保護者の理解を得ました。

家庭や地域との連携

1年間の主な活動状況(平成19年度)■週当たりの活動日数(陸トレ5日、氷上2~3回)5月 保護者会総会6月 氷上練習開始7月 氷上練習8月 サマーチャレンジ大会出場9月 強化リーグ戦出場10月 市長杯出場11月 NHK杯出場 釧路地区中体連出場12月 氷上練習1月 市内大会2月 市内大会3月 保護者会納会

1日の主な活動状況

氷上練習の主な活動状況 氷上練習以外の主な活動状況

(6~2月) (年間を通じて)

集合、準備運動1 集合、準備、 1

陸上トレーニングウォームアップ 2

※ 陸上トレーニングは、自主トレーニン2 氷上練習

グとして行うこともあります。3 終了、後片付け

※ 個人が所属するクラブチームの氷上練

習に参加することもあります。

釧路市立鳥取西中学校

<生徒の声>

「校区の中学校に進学しても、小学校から行

っているアイスホッケーを続けることがで

きたので、よかったです 」。

<保護者の声>

「 、合同チームは何かと不便な面もありますが

アイスホッケーを続けられるので親として

はよかったです 」。

成 果 と 課 題

釧路市立共栄中学校

<生徒の声>

「小学校ではじめたアイスホッケーを中学校

でも続けることができてうれしいです。5

校の部員と一緒に活動することで大会にも

出場でき、また、他校の友達も増え、楽し

く活動しています 」。

<保護者の声>

「苦労もありますが、中学校でもアイスホッ

ケーを続けることができてよかったと思い

ます 」。

□ 部員数が少ない学校が合同チームを編成することで、生徒が希望するアイスホッケー競技を

続けることができ、生徒のニーズに対応した部活動を行うことができました。

■ 選手間のコミュニケーションや仲間意識の醸成に多くの時間がかかります。

■ 各学校がより一層連絡を密にし、練習日程等の計画を調整する必要があります。

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- 7 -

運動部活動の現状等

部活動運営上の工夫

北海道網走桂陽高等学校

<運動部の設置状況>

・野 球 部・・・・・・22名

・陸 上 部・・・・・・26名

・バスケットボール部・・29名

・バレーボール部・・・・23名

・卓 球 部・・・・・・15名

・ソフトテニス部・・・・21名

合同部活動を実施・ソフトボール部・・・・ 2名

※部活動の設置状況は一部省略しています。

単独練習における内容の工夫通常の練習は、部員数が少ないため、ランニング等のトレーニングを中心に個人技能の向上

を図る基礎的な練習を行いました。また、各校それぞれで守備や攻撃の部分的な練習や少ない人数でも取り組める実戦形式の練習を組み合わせるなど、効率よく効果が上がるよう工夫しました。

合同練習における内容の工夫合同練習では、少ない機会を生かすため、事前に打合せを行い連携プレーの反復や実際の試

合を想定した実戦形式での練習を中心に行いました。

指 導 体 制 等

2校は、距離にして70km近く離れていることか

ら、夏季休業中と試合前日の数日のみ、北見市の球場

等で合同練習を行い、通常の練習は、各校が単独で練

習を行いました。

公式の試合では、参加人数の多いチームの顧問教諭

が合同チームの監督を担いました。

北海道湧別高等学校

<運動部の設置状況>

・野 球 部・・・・・・15名

・陸 上 部・・・・・・24名

・バスケットボール部・・16名

・バレーボール部・・・・23名

・ソフトテニス部・・・・・8名

・ラグビー部・・・・・・15名

合同部活動を実施・ソフトボール部・・・・ 4名

合同部活動に至った経緯

網走桂陽高等学校は平成17年度から、湧別高等学校では平成18年度から、ソフトボール部

員の減少に伴い、単独でのチーム編成が困難となりました。網走管内で女子ソフトボール部を設

置している学校は少なく、平成19年度は単独チームで出場できない2校で合同チームを組みま

した。また、試合では、湧別高等学校の生徒3名の協力を得て、チームを編成し出場しました。

高等学校ソフトボール部の実践

高 等 学 校 ソ フ ト ボ ー ル 部 の 実 践

北海道網走桂陽高等学校生 徒 数 458名

学 級 数 12学級

教 職 員 数 42名

部活動数(運動部) 24部(14部)

北海道湧別高等学校生 徒 数 194名

学 級 数 6学級

教 職 員 数 25名

部活動数(運動部) 12部(7部)

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- 8 - 高等学校ソフトボール部の実践

活 動 の 実 際

生徒・保護者の声

PTA総会での説明

4月のPTA総会において、合同部活動の実施方法や運営等について説明しました。

学校だより等による部活動の情報発信

学校だよりやPTAだより、Webページで保護者や地域の方々に部活動の様子をお知らせ

しました。

近隣の小学校や教育委員会との連携

単独練習では、近隣小学校や教育委員会の理解と協力を得て、小学校のグラウンドなどを使

用させていただきました。

家庭や地域との連携

1年間の主な活動状況(平成19年度)

■週当たりの活動日数(5日)

4月 部活動紹介、部員募集、入部

5月 合同チーム結成、高体連出場

6月 3年生部員引退

7~8月 練習

9月 新人戦出場

1日の主な活動状況(4月~8月)

<単独練習日> <合同練習日>

集合、準備運動、ランニング、 集合 準備運動、キャッチボール1 1

キャッチボール 守備練習2

ピッチング練習 昼食2

守備練習(ゴロ処理等) 実戦形式の練習3 3

バッティング 整理体操 終了4 4

5 ※ 夏季休業中等走塁練習、終了

北海道網走桂陽高等学校

<生徒の声>

「大会に出られないかもしれないと思ってい

ましたが、合同チームを結成して高体連に

出場できたのでよかったと思います。そし

て頑張ったおかげで新人戦で2位になれた

ので本当にうれしいです 」。

<保護者の声>

「人数は不足していても子どもたちが頑張ってい

る部は、大会に出場できるようにしてあげて、

。」少しでもよい成績を収めてほしいと思います

成 果 と 課 題

□ 合同チームを編成することで、生徒の願いである大会出場が可能となり、生徒は目標をもっ

て活動を行うことができ、物事に意欲的に取り組む姿勢を育てることができました。

□ 合同チームによる練習や試合を通じて、日ごろ交流のない人と協力し、目標を一つにして頑

張ることの大切さを学ぶなど、自主性や協調性を養うよい機会となりました。

■ 両校が遠く離れているため、費用や時間の関係で、練習の機会を十分に確保することが難し

く、連携プレーの習熟やチームとしての一体感をはぐくむことが課題です。

北海道湧別高等学校

<生徒の声>

「自分のチームだけでは参加することができ

なかった公式試合に出場することができて

うれしかった。でも、合同部活動は、気を

遣ってしまう場面もあったので、相手との

関係を築くのは難しいと感じました 」。

<保護者の声>

「合同チームを組むことによって、それまで

の努力の成果を、公式の試合という形で発

。」揮できる機会が与えられてよかったです

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- 9 -

運動部活動の現状等

部活動運営上の工夫

北海道月寒高等学校<運動部の設置状況>・野 球 部・・・・・・35名・陸 上 部・・・・・・23名・バスケットボール部・・34名・バレーボール部・・・・28名・卓 球 部・・・・・・13名・テニス部・・・・・・・37名・ハンドボール部・・・・28名・サッカー部・・・・・・25名

合同部活動を実施・ラグビー部・・・・・・ 6名※部活動の設置状況は一部省略しています。

単独練習における内容の工夫

通常は、各校において、ランニングや筋力トレーニング、パス、キャッチングなど、体力強

化と個人技能の向上を中心とした基礎的な練習を行いました。

合同練習における内容の工夫

主に、土・日曜日や夏季休業に合同練習を行い、ポジショニングやライン構成の確認、実際の試

合を想定したゲームなど、チーム力の向上を中心とした総合的な練習を行いました。

指 導 体 制 等

直接の指導は、各校の顧問教諭のうち、ラグビー経

験者の教諭が主に担当しました。その他の顧問教諭は

コーチとして補佐的な立場で指導に当たりました。

練習場も、学校間で協議し、いずれかの学校のグラ

ウンドを確保しました。

北海道札幌稲北高等学校<運動部の設置状況>・野 球 部・・・・・・34名・陸 上 部・・・・・・21名・バスケットボール部・・54名・バレーボール部・・・・31名・卓 球 部・・・・・・21名・テニス部・・・・・・・35名・バドミントン部・・・・45名・サッカー部・・・・・・36名

合同部活動を実施・ラグビー部・・・・・・ 2名※部活動の設置状況は一部省略しています。

合同部活動に至った経緯

2校とも、ラグビー部員の減少に伴い、単独チームの編成が困難になり、それぞれの学校にお

いて合同部活動の実施を検討していました。

年度初めに行われる高体連地区大会の会議において、部員数の減少等を抱える学校同士が合同部活

動について協議し、平成16年度の新人戦から他校と合同でチームを編成し、大会に出場しました。

なお、合同でチームを編成する学校は大会ごとに変わりますが、主に4~6校で編成しました。

高等学校ラグビー部の実践

高 等 学 校 ラ グ ビ ー 部 の 実 践

北海道月寒高等学校生 徒 数 953名

学 級 数 24学級

教 職 員 数 64名

部活動数(運動部) 34部(19部)

北海道札幌稲北高等学校生 徒 数 816名

学 級 数 21学級

教 職 員 数 59名

部活動数(運動部) 30部(20部)

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- 10 - 高等学校ラグビー部の実践

活 動 の 実 際

生徒・保護者の声

保護者への説明

年度当初に、保護者に合同部活動としての在り方や趣旨、年間活動計画、練習方法等を文書

で配布し、周知を図りました。また、大会ごとにその内容を連絡し、参加承諾書を得るととも

に、応援の協力をお願いしました。

生徒会誌による部活動の情報発信

生徒会誌に部活動を紹介する内容を掲載し、生徒はもとより、保護者や地域の方々に部活動

の様子をお知らせし、ラグビーについての関心を高めることができるようにしました。

家庭や地域との連携

1年間の主な活動状況(平成19年度)

■週当たりの活動日数(4~6日)

4月 部活動紹介、部員募集

5月 春季大会出場

7月 札幌支部1年生大会出場

8月 高校ラグビー選手権大会出場

10月 札幌地区高校新人戦大会出場

1日の主な活動状況(4月~10月)

<単独練習日> <合同練習日>

集合、準備運動、 集合、準備運動1 1

パス、キャッチングの練習 基礎練習2 2

ランニング等の練習 タッチフット3 3

整理体操、終了 整理体操 反省、終了4 4

適宜、筋力トレーニングも実施 主に夏季休業中に実施※ ※

北海道月寒高等学校

<生徒の声>

「中学時代からラグビーを継続したいと思って

いました。合同部活動によって、チームとし

ての練習や大会に参加することができるの

で、複数校部活動は大変よいと思います 」。

<保護者の声>

「部員数が少ない状況なので、複数校部活動

は大変よい方法だと思います。今後も、少

子化などによって、さらに部員数が減って

しまうのではないかと心配しています 」。

成 果 と 課 題

□ 合同でチームを編成して活動することは、少人数ではできないチーム練習ができることや公

式の大会に参加できることに加え、他校の教師や生徒との交流により、協調性等の育成が図ら

れるなど、大きな成果がありました。

■ 学校間の距離が離れているため、平日に合同練習ができず、総合的な練習時間を確保するこ

とが課題です。

北海道札幌稲北高等学校

<生徒の声>

「高校に入ってからラグビーを始めました。

部員数が少なく心配でしたが、チームとし

ての練習や大会に参加することができるの

、 。」で 複数校部活動は大変よいと思います

<保護者の声>

「経験もない中で、他校生とチームを組み、

お互いに一つの目標に向かって努力するこ

とができるので参加させていただいてよか

ったと思います 」。

Page 12: ~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例 …~複数校合同運動部活動複数校合同運動部活動のの実践事例集実践事例集~~

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○ 活動方針や活動内容等について、学校間で十分協議し、共通理解を図るとともに、自校の活動と合同

での活動をあわせた指導計画を作成する。

○ 生徒や保護者に合同部活動の考え方や活動内容などについて説明し、理解・協力を得る。

○ 学校間で定期的な打合せの機会を設け、活動方針等の確認を行う。

○ その日の活動人数や生徒の健康状態等を事前に確認し、顧問同士で連絡を取り合う。

○ 移動に当たっての留意事項を十分に生徒に指導し、安全確保を図る。

○ 万一の事故発生に備え、緊急時の対応についてマニュアルを整備し、共通理解を図る。

複数校合同運動部活動の実施にかかわるQ&A

北海道中学校体育連盟(以下「中体連 、北海道高等学校体育連盟(以下「高体連 )における複数校合同チーム」) 」の取扱いはどのようになっているのですか。

。 、 。中体連及び高体連では以下のとおり規定等を設けています 詳細については それぞれの連盟に確認して下さい中 体 連 高 体 連

・単独チームでの参加がいずれの学校とも困難な場合合同チーム編成 ・大会出場最低人数を下回った場合のみ(大会出場最低の条件 学校が同一支部内にあり地理的に近接してい人数を満たしているチームとの合同も可能 )。 ・

・26地区中体連の範囲を超えないこと ること) ) ) ) 、 、 、 、 、 、 、対 象 種 目 バスケットボール(5人 、サッカー(11人 、ハンドボール(7人 、軟式野球(9人 、 バスケットボール バレーボール ソフトボール ハンドボール サッカー ホッケー 登山

(大会出場最低人数) バレーボール(6人 、ソフトボール(9人 、アイスホッケー(12人) ラグビー、駅伝競技、アイスホッケー) )大会参加の範囲 ・地区大会、全道大会、全国大会 ・支部大会、全道大会※ いずれの連盟でも、上記の条件のほか、合同チームの練習が日常において計画的に実施されていること等が合同チームによる大会参加の条件になっています。

学校により部員の体力や技能に差がある場合の指導はどのようにすればよいですか。

画一的な練習内容でなく、個人の能力に応じた練習計画を立てることが大切です。技能の差が大きい場合は、安全

配慮をした上で、複数の指導者によるグループでの練習など、複数校合同運動部活動のよさを生かしながら、練習方

法を工夫することが考えられます。

参 考 ウ ェ ブ サ イ ト北海道教育委員会運動部活動の充実~複数校合同運動部活動の実践事例集~(本リーフレット)◆http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kak/undoubukatudounojuujitu.htm運動部活動における外部指導者の活用等に関する調査研究事業 調査研究のまとめ◆http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kak/gaibusidousya.htm豊かなスポーツライフの実現を目指して~トップアスリートを活用した実践事例集~◆http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kak/yutakana-sportslife.htm

北海道中学校体育連盟http://www.infosnow.ne.jp/~do-jpa/

北海道高等学校体育連盟http://www.hokkaido-koutairen.com/30/

北海道教育庁学校教育局学校安全・健康課健康教育グループ

〒060-8544札幌市中央区北3条西7丁目 ℡(011)231-4111内線35-664

合同運動部活動における負傷等については 「独立行政法人日本スポーツ振興センター」の災害共済の給付は受けられ、るのでしょうか。

単独で部活動を実施している場合と同様に、学校の教育計画に基づいて実施されていると解される場合は、基本的

に災害給付の対象になります。