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Instructions for use Title 調和解析による長期予報(Ⅰ) Author(s) 今堀, 克巳 Citation 低温科學, 9, 21-32 Issue Date 1952-12-30 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/17520 Type bulletin (article) File Information 9_p21-32.pdf Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

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Instructions for use

Title 調和解析による長期予報(Ⅰ)

Author(s) 今堀, 克巳

Citation 低温科學, 9, 21-32

Issue Date 1952-12-30

Doc URL http://hdl.handle.net/2115/17520

Type bulletin (article)

File Information 9_p21-32.pdf

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

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Katsumi IMAHORI 1952 A Note on the Long Period Forecasting by

Means of Harmonic Analysis (1). L仰 Temperαt'llreScience, 9.

調和解析による長期滋報(1 ) -i(-

今 堀 克 巴

(日目利 27:1' 7 且受~R)

気象要素を或程度長j切にわたウて予報するとと, 13Pち長期予報又は季節予想と稿ばれている方

法については,従来種々の試みが行われて;Jci-札夫々或イ限度の成果を収めている様であるが,そ

れらの多くはいわば?試みの岐を)Jjとしては沿らや,科学的な方法として統ーした休系をもつものは

まれである。l)仰とれに到して最近 Kolmogoroff 及び Wiener2) は犬々独立に,確率irill;f~のまtIl

論カミら,艇めて一般的な予報の正m諭を展rmした。とれはーブ1jVC;jないて考えられた dataから統計

論的に最も確からしい予報を行う方法を興えると共K,他方に沿いて現象を支配する自然法則と

も基礎的な意味でのつながりをもっているもので量うって,その意味では単に予報の問題のみたら

す勺他のあらゆる自然科学或は社会科学や人文科学等ーにおいても,組めて露宴な役割を受けもっ

と考えられる。筆者も数年来同様なまw論の可能性を考丸一応の結論を得たがわそれは結局

Wienerの理論に含まれるととがわかった。本稿ではとの様/j:J;!li論を如何に長期予報の宵際に応

用するかについて,その理論の概要と具体的な方法を述べ,読者の参考に脅したいと思う。

1. Wiener の理論

ます=数学的な議論をなるべく挫l':l"Wienerの玉県論の前提と結論,並びにその意味について簡

単に紹介して沿く。今観測値の系列

" X-N, ・・・・・・, X-1, Xo, X1, ......XN, .ぐ 1)

が興えられたとする O とれは所謂 discretetime seriesと稿ばれるものである。 Continuousな

場合も同搬に論ぜられるから -Wienerの抑論ではむしろ後者の場合について詳しく論じている

ーととでは応用的見地から前者の場合について説明する。時系列(1)が或意味で stationaryで

るると考えられる場合ーとの般桁な定誌についてはふれない-Kは,所謂 auto--correlation

Yι-lim-Ltm N→∞ 2N十1η三Nwn刊 .vn

一 ー山白山一 . (2)

がすべての kK!#:tして存在し,且有限であるととが詮明される。とれは~ii~えられた時系列から偶

長会我田では目玉布市!?一良[;1\\':1:.,及びノ]-iJjJfl;ll"f:日 1:9"=[ごによる~)自の研究カヰÎô !nされる.

去予級研究ノー 1-,t[~ 2 :s, t[55!<J ( 1951) .

f氏i墨科撃 t[c 9 Ijlic J肝不11"27年

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巴~

>D 抑制今22

然的なものを取り去った,物理的に意味の言うる特性的な系列として,基本的に重要な役割をつと

めるものでるる。

ヨえに上記の Xh: は一つの単調噌加函数 A(ω)Kよって

Xぉ:ーてこヱ I eih:ω dA(ω〕,/ 'l,1'r J -1t

の如く表わし縛るので基うるが,物理的κは A(ω)は absoiuteiycontinuousでも/2n- dA(ω)=

φ(ω) dω と書ける場合のみが興味がある。従って

O(ω) = .s Xk e-'ikω

h:-一回

ぉ=去にがれω)eikwdω, . (3)

とたし得るo o (ω〕は Xh:の spectrumを表わす。時系列(1)は宮際には土∞に立って会

部観測されるととはUとしてない。 11!~限の過去 gpち一∞ κ到しては,仮りに歩、nる得る一一一原理的

とのような場合にも,に一一也と仮定しても,将来の値は原理的には未知としなければならない。

( 2 )の平均を~I三無限についてとったもの

lim 1 n+k-O N→坦氏干1n二N n+お句

autocorre--はぐ2)と同じf直を取るととが ergodictheorem Kよヲて保寵される。従って

lation又その spectrumは経験的に知るととの出来るものである。

さて時系列(1)について,過去から四点までのf直が知れた時, それらの知識からどれだけの

ととが将来の値についていい符るで遅うろうか。もし現象が決定論Í:lf~"主法良IJK従うものならば現谷

までの観測値からその聞が存在する物理法則を求め,それを用いて将来の値を一義的に決定し得

る筈である。との場合,考えられる物理法則κは種々な形を取るであろうが,イiiJれにしてもそれ

が1i.nearであると仮定出来る場合のみが物理訓に興味がある。そうするととれは一般的に

Xn+ぉ=.s 11:.", X n-m 間 -0

. (4)

と告:き特るで通うろう。ととに suffixnは現在を表わし,n十 kはそれから k単位時間後の将来を

は m=O から∞に到し現在から金!~l恨の逝去に至る値,即ち観測された値を表意味する。 Xn-m.

その各々 K油当な比例1i~~数を釆ヒてが!え合せるととにより将来の11Î立が決まるものと考える

のであるの従って 1じるは現象tて抑える物正!rr系が従うべき物理法則に特有な立1J;fとをもってくる O

所で確率過程K.:Iないては以上の犠t.J.取吸いは不可能で。ある。との場合には如何に現在の条件を

わしヲ

それによって将来の値は一義的κ決めるととは出来ないのである。そとで Wiener指定しても,

. (.5)

は (4)K代る条件として

n

M

n

n

z

アげり

EA

Zル

k

m

N

2

4

1一札一N

一円

L

lim N-令泊

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誠意n般z貯による長期予報(1) 23

と3ないた。とれは最小宮釆法の思想、とをく同一である。との原則を満足する Kmが見出される

と,とれを使って

一回

A・ 一一\~ 1<ア m..& 7lt+k 一句 -"'-m ル ?lt-1n?n=O

. (6)

と3なけば,とれが将来のf直に却するiえも確からしい値を興九且つその平均自乗談王手:は(5 )の

最小値によって表わされる。

( 5 )の所謂 minimumproblemの1げは程々の形で興えられる。とこでは途中の数学的な推

論を省き,結果だけを述べる。まづ(3 )によって定義される L の spectrumI/}(ω)は ωの

周期函数一一周期2πーーで且 nonnega tiveな evenfunctionであるが,とれを

1/} (ω) =型r(ω) 1JI長 (ω) ・・・… ( 7 )

なるこつの五Kcomplex conjuga teな qr(ω) と qr長 (ω)の替として表わす。但しグ (ω) は

複素 ω や荷iの下宇田の零点も艇も有しない様な複素髭i敷である。そうするとの公 (ω〉は ω 平

面の k今回で零点及び根を有しない回数となる。との所謂 factorizationは常に可能とは限らな

いのでるるが,やは 9物王1][['1句に興味の言うるのはそれが可能な場合だ砂である O

とれを質際に行うには次の虫nき)1国序によって計算する。

( i) log 1/} (ω) を Fourier series K展開する O

Iog 1/) くω = i A",e-lkω ( 8 ) k=-OQ

(Ii) (8)から

L (ω) =一三 Ake-lkω 10;_ 戸田

を作って

V くω)=1/町明日ω 〕zioke-th . (9)

を計算する。とれが求めるの (ω)である。

1/} (ω)がわかると,とれからく5)を満足する Kmの Fourierspectrum k (ω)が求めら

れる。自lち

ι戸去j二lc(ω) ei1nωdω . (9)

とすると

唱曲 .1t .1. -imω r-

lc (ω〉ニー-~-;Se 1 1/)く'u)e d '11. 2π1/} (ω"'~O J一宮

• (10)

結局 (1)のん(ω) から (10)trcより It,,, を求め,とれを用いてく 6)の:;;勾 1.11: が作られると

とになる。な;);;-11三J今n*誤ぅ.r:はく 9)によって符られた BA; 汗jいて

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24 今、娘克巳

Eh=2;l Bm12 . (12)

となる。

以上の血論に沿いて注目すべきととは,すべてが auto-correlationcoefficientを基礎にし

てそれから迫かれる ζ と,計算の三F‘つづきが殆んど調和解析を用いて行われるととうの二点であ

る。な治以上は単一の時系列についてのみ述べたが,更に二つ又はそれ以上の所1謂 multiple

time seriesについても,形式的に向様たに理論が作られる。とれは特に種々の気象要素の予報,

並びにそれ等の要素内κ仔在する物理法則の発見の可能性I'C関連して非常に興味があり,叉応用

(:J'~ I'Cも極めて援要な役割をつとめるものと考えられるが,義し当り以上の説明だけに止めて治〈。

II. 筆者の理論

Wienerの予報の3:1日論は,前色(iiの minimizationの考え方の他I'C, Brown担割lの思想を取り

入れた形式 4)告 も発表されている。とれκ封して筆者の理論は本質的には後者と向巴考え方で

あるがラそ但J具体的な形式は Wienerのそれと多少異なる。次に其の概要を前節と同様に disc-

rete time seriesについて述べよう o Continuous な場合は文献 (3)で取扱った。

興えられた観測値の系列

....X_2, X-1, Xo, X1, X2, …・・・ ...... (13)

に沿いて,相続く Mf問の観測1U:l:を一品目として三与え, とれ1とM次元民間の一点として表わす。時

間の経過と共にとの点I'I次々と位置を変えるでま〉ろう。最初 (13)・で輿えられた桜花,一つの変

!肢の一次元的な変化を考える代りに, との椋主主多強J1ticの多次元的主主変化を考えたのは, とうする

ととによってとの現象を支配する物疎法則が出来るだ砂簡単な数学的形式を持ち得るととが予想

されるからでるる。邸ち Brown運動論1'C:t-ける randomwaH王の問題と同様I'C, :或時刻I'C;Jな

ける点の位置が興えられた時,その与えの時剰に受ける変位は,その時の位置のみに関係し,それ

以前の際~I'C無関係な函教として表わされる桜な確率分;衡を千f ずるとする。とれは所謂 Markoff

過程と呼ばれるものであって,との問題に到するかなり一般的な解はすでに興えられている。5)6)

今時刻 tから時刻 t+ M -1までの相続く MWilの観測値を

qoC t), ql ( t ),…… qM_l(t)

t= ・・ ・", -1, 0, 1, 2…-

と表わす。 tの或一つの値に釣してとれらの値が輿えられた時,tの値が 1だけ上役した時比受け

る変化主

長との'Jf:b式でt土E思議lに合まれている紗j環的な:む味がlりj憾となか従って所潟物理由I.J予報との関迫力工つ

き易い.

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調和f矧仔による長期予報 (0 25

~o ( t), ~l ( t )…・, ~nrー 1 ( t )

とすると,時間的にー按な Marl王off趨程ではく15)の値は

w(~ ,q) d~od~l""" … d~M_l

" (1.5)

(16)

の主/l< q "--qo, ql,…""" qM-l の全部を代表的に表わすーーのみに関係する 1j;:~主主ーーさo ,

~J,… """~M-l の代表一ーの甑敷として表わされる分布図教をもっ。筆者は特にとれが

M-1

FY= EI---Texp z-Edtj(Eι-~l) (あーあ)C21T) 2 (ム):) i.j.,O

但し ムヱ Det( O"!j )

、Bノ

i寸

aム( -

• 、E

'B112211

》,EEEl--uJ

なる Gauss分布となる場合を考えた。ととに (d!j )は行列〔σり)の逆行列℃その各要素は

夫々遅うる定った常数でるる。言は qの一次野次式で興えられるとすると, lWち

、‘ノITb

/,‘、,噌J口A4

J

1

,'仇hνU ,,

1

0

-p,一μ白dM

M

7.jJ 一一

、}ノ,,b

/t、

古一PCM

" (18)

と必くと, σiJ がすべて Oなる;場合には

t;i ( t) -.s αij q j ( t) = 0 J~o

, (19)

なる関係が成立ち , ~i(t)=qi(t 十 1) -qi(t) なるととを考慮すると ,qi ( t )の位から

や (t十 1) の値,従って買にとれに続くすべての値が一義的に決定されるが,そうでない場

合には

Et(t 〉-20αijqj ( t) = Pi ( t ) " (20)

とj;;>くと,偏裳 Pt(t)が (17)の Gauss分不jiに従うととになり ,qi ( t )の値が興えられる

ととれに到する qi( t + 1 )の平均値及び、偏差の二次能率が分るととになる。従って問題は

(a) 興えられた観測値の系列又はその1iIlの物現的考察長から係数 αij及び σりの値を求め

るとと。

(b) 聯立階設方程式 (20)を解いて IJ(0 )の値が!li!えられた時 q( t )のの値のLF.均値及び

偏差の能率を出すとと。

のごつに師せられる。

qiの定認を考慮するとは0)は歩、っと簡単になる。即ち

t;o (t)一 [qlCt)-qO(t)J =0

t; ~!-l ( t)一 jfidjqj(t〕Z13(f)

)

-i

qG

r、

、Blat-BEE〉IB--EtIJ

t; A!-2C t)一[qM-l Ct) -q M-2 (t) J = 0

長以下では一応観測{ffi[のみから求める方法について述べる。

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巳克明メエ、7 26

或は IJlのみを加いて表わすと

ハリ・ハり

一一…一一、ノ

、3J'

・27U

〆rKK

t-

(一

4

1・

2

げu

q一

¥ノ一、ノ

jム

4hu

fL

〔…

Jf

nuu

・、A

04・

QA . (22)

q],I-1 (t十1) -.z aj qj ( t ) ロP(t ) j言。

ととに P(t)のau to--correla ti onはくととも出ヲたる Oと

, (23)

(l'

τキ O=0

τ=0 -σ C P( t十 T)p( t) J tAv

とする。

(22) を10/(くために芸大の設な一次変捗左考える。郎ち

(24) qj , i = 0ッ ・・・・・・, M-.l, 1¥1-1

Z~ =.z G.lj j~O

但し係数 Oijは次の連立方課式を満足する女nくきめる。

OkO = Ak α。o k,l¥[-l

σk1

Ok1 十 ok,M-1 α Ak 01.:2

0",],[_2 十ok,],[-lαl¥f-l ==ん Cぉi¥r-l

Ak α1 + Ok,M-1 Cλ8

との'烏l亡は先づんを

. (25) AM -(αo 十 α1 A 十 …・・・ + α1Il-1 Al¥[-l ) = 0

なる M 次の代数方程式の根として求めると,犬々のん -kニ 0,1,……, M-l

Z α! A k !-0

向一ん一。一一C

/Cf1して

. (26)

以下ーでは簡単のためすべて 1として沿〈。OkOは不定でもよいが,

C2:l)式は

として求められる。

そうすーると

. (27) ( t十 1)ーん Zt (t) = π~ (t ),但しπ'1 (t) =G't,;'l-jp( t)

Zi (t)口.z目的(t')ん =Jom(t-f-1)ん

Zj

, (28)

で輿えられる。さらにとれからは4)の逆変換を行うと,

ql, (t) =三。 54jZJ(t〉=ぞ Ki(り p(tー卜1)

. (29)

o j,..!-l Aj

M-l ,.、J

Ki ( t) =..z Gj

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[tf.持和解析による長期予報(I) 27

を得る O 但し,Oljは行列(Oij )の逆行列の要素を表わす。

qi (t )に関する correlation functionを

Qυ(,) = [qi (t十,) qj(t)]tAV

と定義すると (29)から

)

}

( 向。,,,‘‘、、

=foIむ (t')Kj (t'-,), 'くO

, (31)

Qij ( ,)=σ 2: Ki ( t' ) Kj ( t' -, ), ,> 0 t~ = 7

が得られる o f;t!:Kとの Qlj(,) K到して (22) の右訟を O と 3ないた5Èz~~方程式が成立するとと

は界S),K諮明される。即ち

QOj (,十 1)- QlJ (,) = 0

QIj (,十 1)-Q2j (τ) = 0

M-l QEf-1J(T+1〕-foQTAQRj(T)zO.

、‘SJ

O“

向。ra、、

ハリ〉τ

、i2151〉

liz--

(30)及び (32)を観測位向の auto-correlationX ( , )で表わすと,

Qlj (,) = [X1川 +7 .LYj十五,]kAV = ~Y (,十 i-j) . (33)

ハリ〉伊色

υ一一ーノ7M

十T

J

,,、、X

α

H

E

4

1

n

d

a

b此

、、,JM

iT

T

,,也、X

. (34)

X (,)はお旦験的に求められる長である。従ってとれを用いてゅのから係数 αおを決定し汗

次 K (25)を解いてんを求めると係数 G.1jは (22)で興えられる。吏K(29)及び (33),(3わ

から常数 σ も求まる。それで吾々の必要とするあらゆる係数は決定されたととになる。

次 KZi(O)=ZiOが輿えられた時,(27)の併は,

Zi (t )=Ai t Zi 0 +的 (t-1)十Ai的 (t-2)十…・・ 十Ait+l1fi (0) … (34)

で興えられ, 1拾ってその平均値及び偶者Fの momentとして,

1-AーりZi ( t ) = z~ A;, (Zl一石)(Zj -Zj) = 0'I,M-10j,M-1 a令下云丈一 側

が得られる。更にとれを仇に変換すると

M-l

qi (t) =主1Iιj(t) q~ , Kij (t)=2: C伽 OjmAm,j~O m~O

1 _. A" t À~ (q,ーの )(qj._qj)二三。 Ou,; Ojl 0刷ー101.11-1σ一τごわア・

、JAO

O,,‘、

hill-Ji--lj

以とにより予報の問題は一肱形式的にf9rWとされたととになる。残る問題はとれを如何にして主主

l黙の計算に移すかというととである。/j:;jな M の大きさの選び方をどうするかという問題もある

長 (32)叉は (34)式の物理的;訟味に着目して,自主に知られてし、る気象現象に関すろ物理法貝胸、らとれ

塁手の7践を決めるととも可能と考えられるO 詳しくは文献(3)を参照されたい。

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28 今.i派克巳

が,とれについては気象現象の様に関係する要素が非常に多い場合には,いくら大きく取っても

大きずさfるというととはなく,計算方法の許す限り大きく取るべきであるととだけを附言して訟

とう。長

III. 近似計算法

前節K述べた理論を資際問題κ趨用するには,ます、充分に長い期間にl[って符られた観測値か

らその auto-correlationX ( ..)を求め,とれを用いゼく34)式tとより Mf日!の係数 αk乞決

定する。とのためκは X(dの植は少くとも Mff!iIなければならで夕、ラ従って観'I.WH直の数は 2M

iRll以 j二を必要とする。 ゅ の は h について M元建立一ー次方程式でdうるから Mが大きい割合

にはとれを軍事遇の方法で解くととは殆んど不可能である。仮Ka"は求まったとしても,次に

ほめの M次の代数方程式を解く問題がある。 とれも種々の近似方法を用いれば不可能ではな

いにしても授際は大変な手1肢を必嬰とする O

最近アメリカではとの校な計算を自動的に行う計~~7器械の研究が慌に行われ,一部は肢に'fJ:f1j留

されている由でるる。悲し我国でもとの様なJ72械を賀現するととがと可能ならば,残りの計算,

即ち, (2めによる O;jの決定, はめによる σの計算,そして最後κ(35), (36)による可三

均値一一郎ち予報値一一及び偏糸の平均内乗の決定は夫々 straightforward主主計算で行い得る

から一一ー勿論とれらも自動計算機で行えば申し分がない一一ーととに述べた理論を賀行K移すと

とは充分可能性がbると考える。筆者の研究室ではとの様な見透しの討さに目下電子管を用いた

computing machine ifて関する茶礎資験を治めつつあるO

所でとの様な器械を-7-急:に営地するととは,色々な事J情のため kf,1事l~ と考えられるから,その前

tて厳密性は或程度犠牲にしても,背過の計算方法で賀行出来る主主主記近似計算法を用いて,理論の

趨用性や震を際問題に現われる種々の特搬を調べるととも恨めて有意義と考えりれるので,その矯

の二,三の試みを行った。

まや最初K考えられるととは,問書n~の原i苅が M のf直の大きいととにあるととは明らかである

から,若し興えられた時系列がいくつかの五に独立な時系列の設控したものと考えられ,しかも

夫々の部分時系列の Mが充分小さい佑をJjIl.る場合には,各々の部分時系列についても予報を行

い,後でそれを合成すればよいととになる。一一震は既述の明論はとの考えを般絡に formulate

したものである O 一一,とれに到する近似的な方法を考察する前十亡次のととをお:悲しよう。即ち前

節のんーーとれは一般κ複素値を取るーーを

-f31c.+ikω

..l" e k = 0, 1, 2,…...M-l

う÷小河原氏が行った例では止tfTI立をかなち小さく見積っている・文献(1 )参照,

(37)

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調和解析による長期予報 (D 29

とむくと,て36')の q"(,)は

M::.1,":::: (fh十iω1 ) , q" (,) = S C"-t C1悦 qO制。 (38)

となり観測値の時間間隔を時間の単位とした時のi断l街傘ん角摂動数的のViiX;*I~\振動を合成した

もので表わされ,同様にく29)の仇 (τ〉が,との様な振動を廷に不規則に震堕したもので表わ

されていることは,上述の時系列の分W(oをJ8JJUj解析又はとれに類した原迎に従って行うのが最

も自然で通うるととを暗示する。

今 NはM に比して充分に大きいとし, N ff61の観測1lil

Xo, X1, ............ X N-l (39)

I'C到して弐の様な~:3た直交変換を行う。即ち N=2n十1 として

n

ohH 噌,AハV一一LL山T

7M

b

一NQU o

nしZ

LZ戸

2

一N一一k

d

B" 2 N二 2π ,

2, XT Sln ---IC, 山戸 N

(10)

lc = 1, 2, ..n

とれは興えられた観測値κ釣する N項調和解析に他ならない。との逆変換は,

ZT=A13f Ak cosZEKT十 BKsin2EKτ} 2 "~1\N N ノ

(41)

-0'ある。

次に時系列 (89)が二つのH守系列 zrT とがうとに分けられ,

XT =-=おら十必/fT, T 二 0,1, …・・・, N-1 (42)

とし,それぞれに到しては0)と同じ変換を行った時の Fourier係数を,A'" B九及び A"'"

B""とする。 J17rTとお仰が統計的κ独立であるととは N→∞に出して

[X't+T X"t ]山口O 或は子仙十 iB九)山 -iB/lÅ• 門付

なる条f!f‘でいい表わされる。特別の場合として

A'厄 =B'"= 0, k =p十 1,p+2,..., n; A",, =B",, =O, k=O, 1,2,……P

とすると,勿論はめは -Nが有限であるととによる誤誌を無腕して一一満足される。とれ

は分f絡を次の如く行うととに相当するつ艮IJち (41)のお越を二つの部分に分け,

お/TZ 』AoJvfdKeoshHBAIlやτ)'" k忠 I、

(44)

ZHT=ふいた∞S3FKTdkSKIffhτ)

とするの ε言うる。

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30 今期克巳

他方にさないては7)の表現によるんを ωおの絶到値の大きさのJi闘に配列した時

r :i¥r-l¥( -sk + i(Vk )τ 弘 (-r)= .}; ( .); G山 Gkj(f!j ) e

の Fourier係数が第 p次誌で或10立を取り p+l次以上では Oとなりう反到に

l¥J-l r 'M-l¥(-sk +i凶k)r q III (て)=ご十1(foC仙 σ~j qj 110 ) e

が p次誌は Oでそれ以上は Oでないとする。との様な場合には(44)の如く分解された時系

列は夫々 XI7はんから ).s までを含み, dfTはん+1からん1-1までを合む。従って X'7 K

幸jずる予報は 8+1次の行列式及び代政方稗式をi伐彼い, m/,T の予報は M -8 -]次のI問題と

なる。

以上で時系列の分許可によって[I¥J也を低次の予報に移す近似的な方法として調和解析を利用する

方法が切らかにされた。との方法は更に多数の部分時系列に分解する場合も全く同様であって,

都合のよい場合には結局 M=l3Yは M=2の場合に蹄するととも不可能ではない。多少の誤差

を許せば,殆んど凡ての:fJ/~合とのね(K取-1&うとともIfl,来ょう。その具体的な仰jは「その IIJ で詳

しく説明するとととしラ上の最も簡単な場合としての M=1及び Mロ 2Kf.]ずる宅変主主解を興

えて治く。

M=lの場合

(22) は

X7+1.-).X7 =p(τ〉

tて師せられるの叉 (34) は

X(r+l)ーえX(τ)=0,'!" >0

とな h,との解は

X('!")=X( 0)).7 =X( 0) e -s7

(45)

(46)

(47)

となる。とれから fj,従って Aが蓉易tて求まる O イ待遇」は 1より小さい正のf底。を取り,従って

。はlEである。

r=O K!YNして XOの値が興えられた時,任意の'!"K;J;;-ける f は (45)の解

X7 =).T Xo+p('!"-I)十).p(r.-2)+……十).7-1P (0)

で{~えられ, thfって予報値及び'1'"均自釆誤差は

X7 =).-(. XO, (x7 - a;弓百三=σ (1十 ).2+ …・刊2(7-1)

となる。た;J;;-σは

X(O) = x; σ Z 1.計ヱー竺ー7~ 0 1ーが

1-).27 )= _).2 (J

(48)

(49)

. (50)

Page 12: Instructions for use - HUSCAP巴 >D ~ 抑制 22 今 然的なものを取り去った,物理的に意味の言うる特性的な系列として,基本的に重要な役割をつと

調和解析による長期予報 0) 31

より求められる O

M口 2の場合

(22)及び(34)は

X7十2ーα1X7+1一αoxT=p(r) . (51)

X(r十2)一角 X(r+1)一αoX(τ)=0, r>O …… (52)

となる。 (52)に宮i&tl11直から得られる X(r)を入れて3 最小自采法tとより al及び、 αoをきめる O

ヨたに

え2ー α1一α。』ご二 O . (53)

を 1~手くと

,10 ,ん=一α1士、ぺ12+おJ

2 (54)

としてん,んが求められる O

(26)は

、12,/

…1A

一nu

I一AiTA

一一

42よ司

A

/'Z1、、一一

、、BE,/

C

C

0

1

cc

/dE1、、

(22)=抗 (-II) . (55)

となり,更に (29)の K;(r)は

ko(T)=」巴二主人 K1(τ)=_1ι主主1

7

+1

,10 -h ' ~~l'-'/- -~4 . (56)

で興えられる。従ってとれを (31)に入れると

(,1OT ,1OT ,1OT +,107 1 X(τ) =一一一一一| 一一一一+一一一一一一一一一 |

(』。-A1)2L1-A il-Ail-hhJ. (57)

が得られ, ζれより σのf直を定めるととが出来る。最後KXo及び引が興えられた時 XT の

平均値及びその平均自乗誤差は (35)及び (36)から

わ_ 1ー C¥ーん AOT什 oA1T )何十 (AOT.-A1T ) XJ, Ao-』1r 「 l(58)

σ( 1.-A027 よ 1-Aと、雪Q土h三AOT) 1 r

(XT -X7 ) 2 (ん一A1)2 l 1.-Ao2 • Aー A12 1-. Ao Al ) )

となるo

/;;:;J;;-計算の便宜の矯に複素数 Ao,んをの7)の形式に従って宮教の parameterに直してゐ

くととが望ましいの (54) に3ないで

ーβ+1ω

ん=e-8-1ω

Aj=e . (59)

と治くと,

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32 今期克巳

Aoん==e-2s,Ao+Al=2e-βcos ω, A。ーAl=2ie-βsin ω. . (6U)

とれらをj甘いると(ら7),(58)は次の!mくなる O

-117 (cosω7" cos ω7"-.e-2βcos ω(7" -2) i X(7") =一一一一一一卜一一 一一一一一一一 一一一一|

c-2βsin2ω II← e -:Js 1-.2e-2βcos 2ω十e-4βJ. (62)

「1111J

、3J'

ーiT

〆{、、AU

t n

cd o

m

T

ω

、,BAI

--QJM

QM白E

1

4J臥

fillL

T

一ω

QM-

ザ一一

n

t一・N出一一T

一応 . (63)

=EF4iidt弓ニ1-e-2i3 cos~ω-' e-2i3T icos'2ωτ_e-2S cos2ω(τ-1) 1 i

一一一一 一 -ー士写p-2i3五os届ヨコβ一一一一一一 j

C(4)

女敵

1 ) 小河原1T:巴; 時系列諭とその応用 f応用統計学 tiS2 :Ct)

2 )羽;iencrN. 1949 Ini('rpolation, Extrupobtion und 8moothing of 8tutionury Time-8eries.

3) Imuhori K. unc1 Kobayashi T. 1951 On the Long PeJ'iotl Forecusting by Means of Har

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'1:) Wiener N. 1947 Cybernetics.

5) Chanc1rusekhar 8. 1943 8tochastic ProblermJ in Physics anc1 Astronomy, Rev. Mod. Phys.

15. 1.

6) W'tng M. C. uncl UhlenbeclζG. E. 1945 On the Theory of the Brownian Motion II,

Rev銅l¥fotl.Phys., 17. 323.