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IoT AI の現状と今後 神奈川工科大学 創造工学部 ホームエレクトロニクス開発学科 教授 スマートハウス研究センター センター長 ○一色正男 近年、 IoT というキーワードが注目されている。私の研究領域はスマートハウス・HEMS であるが、この領域は日 本ではいち早く IoT 化に取り組んでいる領域である。2011 3 月の東日本大震災をきっかけとして、政府として本 格的な HEMS 普及に乗り出している。その際に重要なポイントは「異なるメーカーの機器が問題なく繋がること」 であり、標準規格を採用することであった。今では誰にとっても身近な技術であるインターネット技術もオープンで 標準な規格を採用している。 HEMS に関しては「ECHONET Lite」という国際標準規格であり、 IP に対応し、技術 がオープン化されている通信プロトコルを推奨している。推奨し始めて約 5 年経過し、家庭用の電力スマートメータ ーへの標準採用がなされ、全国約3割の ECHONET Lite 対応スマートメーターが導入済みであることから徐々にで はあるが普及が進んでいる。 HEMS は文字通り、エネルギー分野での活用が中心だと思われがちだが、生活を豊かに する・便利にすることへの活用余地も非常に大きい。現在私の研究室では「人を幸せにする」をテーマに住宅の IoT 化を研究している。IoTAI が無機質なものではなく、人と人とのきずなを支援する、そんな人を幸せにする IoT 利用が広がることを期待している。 図 1 HEMS の標準インターフェイス ECHONET Lite 図 2 スマートハウス研究センターの活動内容 図 3 一色研究室での研究テーマ 図 4 重要なのはオープンなプラットフォーム活用 2PM-A01 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿 1

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Page 1: IoT とAI の現状と今後 - kistec.jp化を研究している。IoT、AI が無機質なものではなく、人と人とのきずなを支援する、 そんな人を幸せにする

IoTとAIの現状と今後

神奈川工科大学 創造工学部 ホームエレクトロニクス開発学科 教授

スマートハウス研究センター センター長

○一色正男

近年、IoTというキーワードが注目されている。私の研究領域はスマートハウス・HEMSであるが、この領域は日

本ではいち早く IoT化に取り組んでいる領域である。2011年 3月の東日本大震災をきっかけとして、政府として本

格的なHEMS普及に乗り出している。その際に重要なポイントは「異なるメーカーの機器が問題なく繋がること」

であり、標準規格を採用することであった。今では誰にとっても身近な技術であるインターネット技術もオープンで

標準な規格を採用している。HEMSに関しては「ECHONET Lite」という国際標準規格であり、IPに対応し、技術

がオープン化されている通信プロトコルを推奨している。推奨し始めて約5年経過し、家庭用の電力スマートメータ

ーへの標準採用がなされ、全国約3割のECHONET Lite対応スマートメーターが導入済みであることから徐々にで

はあるが普及が進んでいる。HEMSは文字通り、エネルギー分野での活用が中心だと思われがちだが、生活を豊かに

する・便利にすることへの活用余地も非常に大きい。現在私の研究室では「人を幸せにする」をテーマに住宅の IoT

化を研究している。IoT、AIが無機質なものではなく、人と人とのきずなを支援する、そんな人を幸せにする IoT

利用が広がることを期待している。

図 1 HEMSの標準インターフェイス ECHONET Lite

図 2 スマートハウス研究センターの活動内容

図 3 一色研究室での研究テーマ

図 4 重要なのはオープンなプラットフォーム活用

2PM-A01 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿

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Page 2: IoT とAI の現状と今後 - kistec.jp化を研究している。IoT、AI が無機質なものではなく、人と人とのきずなを支援する、 そんな人を幸せにする

日本のIoT・AIの技術的対応

―国の対応―

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 ○渡邉 政嘉

1. はじめに

本稿では我が国のIoT及びAIに関連した政府の対応状

況について解説を行う。

2. 今、何が起こっているのか?

近年の IoT・AIに関連した技術的な動向を見ると、世

界のデータ量は2年後問倍増し、ハードウェアの性能も

指数数的に進化し、また、ディープラーニング等により

AI技術が非連続的に発展している。これらよって、例

えば、①実社会のあらゆる事業・情報が、データ化・ネ

ットワークを通じて自由にやりとり可能になり(IoT)

②集まった大量のデータを分析し、新たな価値を生む形

で利用可能になり(ビッグデータ)、③機械が自ら学習し、

人間を超える高度な判断が可能になり、(人工知能(AI))

また、④多様かつ複雑な作業についても自動化が可能に

(ロボット)なる。

これまで実現不可能と思われていた社会の実現が可能

になることが期待されている。これに伴い、産業構造や

就業構造が劇的に変わる可能性が大きい。

3. 我が国の基本戦略

我が国の基本戦略は、まずに世界の技術や産業の方向

性と、世界のメインプレーヤーの戦略を把握し、日本の

「強み・弱み」を分析し、「取りに行く」分野を明確にす

ることから始まる。これをオールジャパンで共有した上

で、政府の戦略、民間の戦略、研究機関の戦略を打ち立

てることである。具体的には、①長期的な将来像(社会、

技術、産業、雇用)を官民で共有、②具体的な目標を中

期的な期限を定めて設定、③目標を実現するための必要

な全ての要素(規制改革、事業促進策、民間の事業展開等)

を定めたロードマップを作り、短期の具体的改革を実施

することである。

また、以下の7つの対応方針を定めている。

① データ利活⽤促進に向けた環境整備

② ⼈材育成・獲得、雇⽤システムの柔軟性向上

③ イ ノ ベ ー シ ョ ン ・ 技 術 開 発 の 加 速 化

(「Society5.0」)

④ ファイナンス機能の強化

⑤ 産業構造・就業構造転換の円滑化

⑥ 第4次産業革命の中小企業、地域経済への波及

⑦ 第 4次産業⾰命に向けた経済社会システムの⾼度

4. 人工知能研究の体制

総理指示を受け、「人工知能技術戦略会議」を設置。今

年度から、本会議が司令塔となり、その下で総務省・文

部科学省・経済産業省の人工知能技術の研究開発の3省

連携を図る体制を構築した。本会議の下に「研究連携会

議」と「産業連携会議」を設置し、人工知能技術の研究

開発と成果の社会実装を加速化する体制となっている。

研究連携会議(センター長会議)

○研究の総合調整(具体的な研究連携テーマを了解)

構成員:3センター長

出口分野の省庁/企業等

成果の展開

人工知能技術戦略会議

○AI研究開発・イノベ-ション施策の3省連携の司令塔

(議長:安西 祐一郎、顧問(CSTI):久間 和生、構成員:産業界、学

術界、5法人の責任者。3省の局長が出席、3省で共同事務局。)

産業連携会議

○研究開発と産業の連携総合調整(社会実装の円滑化、加速

化に係る施策等の調査・検討を行う)

議長:内山田 竹志、小野寺 正

情報通信研究機構(総務省)

CiNetセンター長:柳田 敏雄

理化学研究所革新知能統合研究センター

(文部科学省)センター長:杉山 将

産業技術総合研究所人工知能研究センター(経済産業省)センター長:辻井 潤一

協力

39

ロードマップTF

人材育成TF

データ整備・提供&オープンツールTF

ベンチャー育成・金融連携TF

図1 人工知能研究の体制

5. 人工知能の研究開発目標と産業化のロードマッ

人工知能技術戦略会議において人工知能の研究開発目

標と産業化のロードマップが策定公開された。当該ロー

ドマップは、フェーズを当面、2020年以降、2025年以降

の3つのフェーズに分け、人工知能とその他関連技術が

融合した産業化のイメージを示すとともに、人工知能と

その他関連技術の融合による産業化のロードマップとし

て、生産性分野、健康/医療・介護分野、空間の移動分野

の3つの分野を取りまとめている。

合わせて、主要省庁の研究開発実施機関である、産業

技術総合研究所(AIST)、理化学研究所(RIKEN)、情報通

信研究機構(NICT)にの連携による研究開発目標も定めて

いる。

6.人工知能に関するグローバル研究拠点整備事業

経済産業省では、平成 28 年度の第2次補正予算 195

億円によって、人工知能技術そのものの研究とわが国独

自性の高いものづくり技術を融合させる社会実装拠点を

整備している。施設整備の主体は産業技術総合研究所で

あり、設置場所は、東京大学の柏の葉キャンパス及び産

総研の臨海センターに新規のオープンイノベーション・

ハブ拠点を整備するものである。

(参考文献)

○「人工知能技術戦略」人工知能技術戦略会議 2017年 3

月31日

(http://www.nedo.go.jp/content/100862413.pdf)

2PM-A02 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿

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ディー・エヌ・エーにおける自動運転の取組について

株式会社ディー・エヌ・エー 山本 彰祐

当社においては、インターネット✕AI を用いてリアルな世界の社会課題の解決を目指してい

ます。特に、オートモーティブ領域においては、「交通不全」という課題があると考えており、

これらの解決のために、インターネット✕AI を活用して行こうと考えております。

この取組の一環として、今後、オートモーティブ領域に大きな影響を与える「自動運転」技

術を用いたサービスも取組を行っており、本講演では当社における「自動運転技術を用いたサ

ービス」のご紹介をさせていただきます。

当社は自動運転技術そのものや車両そのもの、インフラなどは開発を行っておらず、これら

を用いて、エンドユーザーに届けるまでに必要な様々なサービスについて開発を行っておりま

す。例えば、無人運転車両で宅配便を届けようとすると、今まで玄関まで人が届けていたもの

をユーザーに車両まで取りに来ていただく必要があり、今あるサービスとはことなるユーザー

体験を設計していく必要があります。このように自動運転サービスは自動運転車両ができれば

実現するものではなく、それに最適化されたシステムや運用、サービスの設計が必要となりま

す。これらについて、実際に当社が行っている実証実験の事例等をご紹介させていただければ

と考えております。

また、インターネットの世界で事業を運営していた当社がどのような考えに基づき、オート

モーティブ領域に参入したのかについても解説させていただきます。

2PM-A03 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿

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発表テーマ(中小企業の IoT活用事例)

アイフォーコム東京株式会社 スマートテクノロジー部 広川正和

現在日本では高齢化社会を迎えており、人口減少、高齢化への対応として働き方改革、現場の生産性の向上が強く

叫ばれている。オリンピック特需に沸く建設業界でも、国土交通省の号令のもと建設現場の生産性向上の為、ICT投

資に積極的だ。

一方、働く環境からすると、昨今の気候変動の影響を受け、気温は上昇傾向にあり、先述の高齢化問題もあいまっ

て、夏場の作業現場の熱中症対策への取り組みが急務となっている。厚生労働省の発表資料によれば、熱中症による

死傷者が多い業界は建設、製造、運輸と続く。

そのような状況の中、本発表では、IoTを活用して熱中症対策に取り組んでいる事例を紹介したい。

システム開発のアイフォーコム株式会社では、建設会

社と共同で作業現場に従事する人の労働環境と行動を把

握する「作業者みまもりサービス 」を開発した。

現場作業者の熱中症対策を主な目的としたサービスで

あり、労働環境の改善が叫ばれる中で注目を浴びている。

日本最大級の太陽光発電所の電気工事で採用している

他、ダム工事現場製鉄所、製油所等で導入が進んでいる。

本サービスは、現場作業者が身に付けセンサから取得

したデータをもとに作業者の環境を把握できる。現場作

業者に取り付けるセンサからは周辺温度・湿度に加えて、

傾きや動き、振動、衝撃を検知する加速度データや位置

情報(GPS)も取得する。

現場作業者周辺の温度・湿度と現場付近の気象データ

から算出した暑さ指数(WBGT)をもとに熱中症危険度

知らせたり、加速度データから転倒発生などを知らせた

りし、現場監督や安全管理者それぞれが現場の状況を把

握し安全管理に役立てるサービスとなっている。 図 1 作業者みまもりサービスと一体型センサ

図2 作業者みまもりサービス基本システム

2PM-A04 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿

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1. はじめに

神奈川県は、自動車や家電製品などの製造業が主体で

ある産業構成となっており、多くの中小企業が集積して

いる。地域の課題としては、大量生産から変量変種生産

への社会要請の変化、工場などにおける省エネルギーに

よる生産コストの低減化、海外への輸出に伴う自社製品

のメンテナンス体制の見直しなど新たな局面に直面して

いる。これらの課題を解決する手段として、

が期待されている

術の活用がクラウドなど大規模なネットワークの使用を

前提にしているため、資金面や人材面において新たに投

資が求められており、取

このような状況において、

地方創生加速化交付金を活用して、

事業」を実施した。さらに、この事業で得られた

成果を継承しながら、地域の中小企業等の

及を図るために、

年3月に認定された。

務局となっている

みについて紹介する。

2. 「中小企業

神奈川県は、近隣の埼玉県の公設試験研究機関などと

地域連携をして、地方創生加速化交付金を活用した「中

小企業IoT化推進事業」を

研究会」を結成し、

を簡単に示す。

開催して企業への

また、(2) IoT

テストベッドを構築した。

試みとして、

し、中小企業の製品や生産システ

推進している

のデジタルデータの活用が習得できるように、中小企業

のための人材育成にも

(地独)神奈川県立産業技術総合研究所

はじめに

神奈川県は、自動車や家電製品などの製造業が主体で

ある産業構成となっており、多くの中小企業が集積して

いる。地域の課題としては、大量生産から変量変種生産

への社会要請の変化、工場などにおける省エネルギーに

よる生産コストの低減化、海外への輸出に伴う自社製品

のメンテナンス体制の見直しなど新たな局面に直面して

いる。これらの課題を解決する手段として、

が期待されている。一方、中小企業にとっては、

術の活用がクラウドなど大規模なネットワークの使用を

前提にしているため、資金面や人材面において新たに投

れており、取り

このような状況において、

地方創生加速化交付金を活用して、

を実施した。さらに、この事業で得られた

成果を継承しながら、地域の中小企業等の

ために、「神奈川県

月に認定された。現在、当産技総研はこのラボの事

務局となっている。本稿では、このラボ及び関連取り組

みについて紹介する。

「中小企業IoT化推進事業」

神奈川県は、近隣の埼玉県の公設試験研究機関などと

地域連携をして、地方創生加速化交付金を活用した「中

化推進事業」を

研究会」を結成し、活動をしているが、図1にその体制

を簡単に示す。(1) IoT を「知る」目的でフォーラムを

開催して企業へのIoT技術の紹介と普及を図っている。

(2) IoTを「試す」ために

テストベッドを構築した。

、県内中小企業に直接

し、中小企業の製品や生産システ

している。さらに、クラウドなどを介

のデジタルデータの活用が習得できるように、中小企業

人材育成にも取り組んでいる

神奈川県

地独)神奈川県立産業技術総合研究所

神奈川県は、自動車や家電製品などの製造業が主体で

ある産業構成となっており、多くの中小企業が集積して

いる。地域の課題としては、大量生産から変量変種生産

への社会要請の変化、工場などにおける省エネルギーに

よる生産コストの低減化、海外への輸出に伴う自社製品

のメンテナンス体制の見直しなど新たな局面に直面して

いる。これらの課題を解決する手段として、

。一方、中小企業にとっては、

術の活用がクラウドなど大規模なネットワークの使用を

前提にしているため、資金面や人材面において新たに投

り組みそのもの

このような状況において、神奈川県では、

地方創生加速化交付金を活用して、「中小企業

を実施した。さらに、この事業で得られた

成果を継承しながら、地域の中小企業等の

「神奈川県IoT推進ラボ」

現在、当産技総研はこのラボの事

本稿では、このラボ及び関連取り組

化推進事業」の取り組み

神奈川県は、近隣の埼玉県の公設試験研究機関などと

地域連携をして、地方創生加速化交付金を活用した「中

化推進事業」を実施した。当該事業では、「

活動をしているが、図1にその体制

を「知る」目的でフォーラムを

技術の紹介と普及を図っている。

を「試す」ために、次節に示すように

テストベッドを構築した。併せて、(3) IoT

県内中小企業に直接IoTの技術開発を委託

し、中小企業の製品や生産システムの

。さらに、クラウドなどを介

のデジタルデータの活用が習得できるように、中小企業

取り組んでいる。

神奈川県 IoT 推進ラボとその取り組みについて

地独)神奈川県立産業技術総合研究所

神奈川県は、自動車や家電製品などの製造業が主体で

ある産業構成となっており、多くの中小企業が集積して

いる。地域の課題としては、大量生産から変量変種生産

への社会要請の変化、工場などにおける省エネルギーに

よる生産コストの低減化、海外への輸出に伴う自社製品

のメンテナンス体制の見直しなど新たな局面に直面して

いる。これらの課題を解決する手段として、IoT の活用

。一方、中小企業にとっては、IoT

術の活用がクラウドなど大規模なネットワークの使用を

前提にしているため、資金面や人材面において新たに投

そのものが遅れている。

神奈川県では、H28 年度に

「中小企業IoT化推進

を実施した。さらに、この事業で得られた知見と

成果を継承しながら、地域の中小企業等のIoT導入・普

推進ラボ」を設置し、今

現在、当産技総研はこのラボの事

本稿では、このラボ及び関連取り組

の取り組み

神奈川県は、近隣の埼玉県の公設試験研究機関などと

地域連携をして、地方創生加速化交付金を活用した「中

。当該事業では、「

活動をしているが、図1にその体制

を「知る」目的でフォーラムを

技術の紹介と普及を図っている。

、次節に示すように

(3) IoT を「使う」

の技術開発を委託

ムのIoT化への普及を

。さらに、クラウドなどを介して広範囲で

のデジタルデータの活用が習得できるように、中小企業

図2 IoTテストベッドとその構成

推進ラボとその取り組みについて

地独)神奈川県立産業技術総合研究所 事業化支援

神奈川県は、自動車や家電製品などの製造業が主体で

ある産業構成となっており、多くの中小企業が集積して

いる。地域の課題としては、大量生産から変量変種生産

への社会要請の変化、工場などにおける省エネルギーに

よる生産コストの低減化、海外への輸出に伴う自社製品

のメンテナンス体制の見直しなど新たな局面に直面して

活用

IoT 技

術の活用がクラウドなど大規模なネットワークの使用を

前提にしているため、資金面や人材面において新たに投

が遅れている。

年度に

化推進

知見と

導入・普

を設置し、今

現在、当産技総研はこのラボの事

本稿では、このラボ及び関連取り組

神奈川県は、近隣の埼玉県の公設試験研究機関などと

地域連携をして、地方創生加速化交付金を活用した「中

。当該事業では、「IoT

活動をしているが、図1にその体制

を「知る」目的でフォーラムを

技術の紹介と普及を図っている。

、次節に示すようにIoT

を「使う」

の技術開発を委託

化への普及を

して広範囲で

のデジタルデータの活用が習得できるように、中小企業

3.

構築した。図

その特徴を示す。

は社内サーバー

るが、

定している

えて開発できる環境を順次整備・拡大していく。

総研

証試験(コンフォーマンステスト)を

施しており、工場の

されている。

活用し、官民協働のもと、

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

る検証を進めている。

4.

当ラボは、

等の新たな製品開発や生産効率の向上等への

導入件数を30件

IoT

テム構築を支援していく。

テストベッドとその構成

推進ラボとその取り組みについて

事業化支援部

IoTテストベッド

「IoTを試す」

構築した。図2に、

その特徴を示す。

は社内サーバー、簡易搬送システムなどで構成されてい

るが、中小企業の初心者にも触って体験できることを想

定している。さらに、これらを使って、企業の要望に応

えて開発できる環境を順次整備・拡大していく。

総研は、工場用ネットワーク(

証試験(コンフォーマンステスト)を

施しており、工場の

されている。今まで蓄積してきた企業支援のノウハウを

活用し、官民協働のもと、

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

る検証を進めている。

おわりに

当ラボは、KPI

等の新たな製品開発や生産効率の向上等への

導入件数を30件

IoT活用を積極的に取り組み、

テム構築を支援していく。

テストベッドとその構成

推進ラボとその取り組みについて

○宮澤 以鋼

図1 取り組みの体制

テストベッド

を試す」ための環境として

に、構築したIoT

その特徴を示す。IoT テストベッドは

、簡易搬送システムなどで構成されてい

中小企業の初心者にも触って体験できることを想

。さらに、これらを使って、企業の要望に応

えて開発できる環境を順次整備・拡大していく。

は、工場用ネットワーク(

証試験(コンフォーマンステスト)を

施しており、工場のIoT化においては多くの知見が蓄積

今まで蓄積してきた企業支援のノウハウを

活用し、官民協働のもと、IoT

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

る検証を進めている。

KPIとして、平成33年度までに中小企業

等の新たな製品開発や生産効率の向上等への

導入件数を30件とした。このため、中小企業のための

活用を積極的に取り組み、IoT

テム構築を支援していく。

以鋼

取り組みの体制

ための環境として、IoTテストベッドを

たIoTテストベッドの構成と

テストベッドは、クラウド

、簡易搬送システムなどで構成されてい

中小企業の初心者にも触って体験できることを想

。さらに、これらを使って、企業の要望に応

えて開発できる環境を順次整備・拡大していく。

は、工場用ネットワーク(CC-LinkやFL

証試験(コンフォーマンステスト)を2000年ごろから実

化においては多くの知見が蓄積

今まで蓄積してきた企業支援のノウハウを

IoT の有用性を検証するため

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

平成33年度までに中小企業

等の新たな製品開発や生産効率の向上等への

このため、中小企業のための

活用を積極的に取り組み、IoTの製品開発や生産シス

テストベッドを

テストベッドの構成と

、クラウドあるい

、簡易搬送システムなどで構成されてい

中小企業の初心者にも触って体験できることを想

。さらに、これらを使って、企業の要望に応

えて開発できる環境を順次整備・拡大していく。当産技

FL-net)の認

年ごろから実

化においては多くの知見が蓄積

今まで蓄積してきた企業支援のノウハウを

の有用性を検証するため

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

平成33年度までに中小企業

等の新たな製品開発や生産効率の向上等へのIoT技術の

このため、中小企業のための

の製品開発や生産シス

テストベッドを

テストベッドの構成と

あるい

、簡易搬送システムなどで構成されてい

中小企業の初心者にも触って体験できることを想

。さらに、これらを使って、企業の要望に応

当産技

)の認

年ごろから実

化においては多くの知見が蓄積

今まで蓄積してきた企業支援のノウハウを

の有用性を検証するため

の環境を整備した上で、製造・製品データ等の共有によ

平成33年度までに中小企業

技術の

このため、中小企業のための

の製品開発や生産シス

2PM-A05 平成29年度 神奈川県ものづくり技術交流会 予稿

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