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-1- JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書 平成 26 4 19 社団法人 日本船舶海洋工学会

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- 1 -

JSQS が定める品質標準の現状調査に関する

プロジェクト研究委員会

概要報告書

平成 26 年 4 月 19 日

社団法人 日本船舶海洋工学会

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目 次

はじめに

1. テーマの背景

2. JSQS と世界各国の船殻工作精度標準(IACS Rec.47 含む) の現状調査

2.1 JSQS の精度標準の解説取り纏め表

2.2 世界各国の船殻工作精度標準(IACS Rec.47 含む) 調査

2.2.1 各国の精度標準改訂履歴

2.2.2 JSQS と世界各国の船殻工作精度標準の比較表

(参考) 世界の工作精度標準評価

2.2.3 近年の日本の品質レベル調査

3. 文献調査・再計測結果

4. まとめ

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・はじめに

本概要報告書は、建造革新研究会 2011/12 年度ワーキンググループ 1 が「日本鋼船工作法精度標準:Japan

Shipbuilding Quality Standard (以下 JSQS)が定める品質標準の現状調査」を研究テーマとして取り組

んだ報告書である。

本研究においては、JSQS の現状及び世界の工作精度標準や品質レベルの調査を行い、今後の JSQS の

あるべき姿を提言するため、以下の 2 点を最終的な成果物として研究活動を展開した。

(1) 建造技術の進歩に応じた精度標準の現状調査、標準範囲及び許容限界の差異を明確にし、今後の

JSQS に期待すべき役割を議論する情報として纏める。

(2) 国際戦略に関して議論し、新しい時代に相応しい JSQS のあり方に関する提言を纏める。

WG1 名簿(順不同,敬称略)

WG1 長 青山和浩 東京大学

副 WG1 長 後藤浩二 九州大学

幹事 山本欽司[瀬戸武雄] 川崎重工業(株)神戸造船工場

同補佐 町田定信 川崎重工業(株)神戸造船工場

委員 佐藤和彦[小林 順] ジャパンマリンユナイテッド(株)磯子工場

同補佐 河辺 喬 ジャパンマリンユナイテッド(株)磯子工場

委員 大矢部直樹[小出剛史] ジャパンマリンユナイテッド(株)津事業所

同補佐 井上寛文[久家雅光] ジャパンマリンユナイテッド(株)津事業所

委員 飯塚岳史[野崎修一] 三井造船(株)玉野事業所

同補佐 松森孝太 三井造船(株)玉野事業所

委員 松井省吾[楠山政一] 川崎重工業(株)坂出造船工場

同補佐 松本 曉[中塚智也] 川崎重工業(株)坂出造船工場

委員 谷口大典 サノヤス造船(株)水島製造所

同補佐 梅原明人 サノヤス造船(株)水島製造所

委員 榎並靖之 ジャパンマリンユナイテッド(株)有明事業所

同補佐 今里成一郎 ジャパンマリンユナイテッド(株)有明事業所

委員 土居建一[阿曽田正] 三菱重工業(株)下関造船所

同補佐 豊田一暁[木本 亮] 三菱重工業(株)下関造船所

委員 野元隆洋[江崎敏之] (財)日本海事協会

(注)[ ]内は前任者を示す.

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1. テーマの背景

旧日本造船学会 工作法研究委員会は、昭和 39 年に JSQS を定め、国内の造船業界において必要不

可欠なものとなっており、発行以来 3 年から 4 年ごとの改訂がおこなわれてきた。

しかしながら、JSQS が定める品質標準の多くは、初版発行から今日に至るまで、必要なバックデー

タ量の膨大さや、造船業界に与える影響の大きさ故に、積極的な見直しに踏み切ることが出来ず、数十

年前のデータを元にした標準範囲・許容限界のままとなっている。これらの値が、近年の造船技術と比

較して、どのような位置付けになっているかを把握し、今後の JSQS 改訂作業に活かすことは重要であ

ると考えられる。そこで、世界の船殻工作精度標準との比較や近年の造船技術のレベルを把握し、JSQS

のあるべき姿を検討することにした。

2. JSQS と世界各国の船殻工作精度標準(IACS Rec.47 含む) の現状調査

2.1 JSQS の精度標準の解説取り纏め表

世界の工作精度標準の現状調査を実施するのに先立ち、JSQS 解説の小区分毎に出典・出典有無・調

査する文献・基準ベースに取り纏めた。その一覧を別紙-1 に示す。

調査項目の選定に関しては、建造革新研究会の全事業所に、JSQS が定める標準範囲・許容限界に対

する現状調査を行う必要度についてアンケートを実施し、優先順位を設定した。

本取り纏め表は、今後 JSQS を改訂する際、解説の引用規則を調査する資料として活用する。

2.2 世界各国の船殻工作精度標準(IACS Rec.47 含む) 調査

2.2.1 各国の精度標準改訂履歴

7 カ国/9 精度標準の精度標準改訂履歴を調査した。JSQS 及び IACS REC.47 を除く調査した工作精度

標準を表 2-1、工作精度標準の改訂履歴を図 2-1 に示す。

表 2-1 世界各国の工作精度標準

工作精度標準 初版 適用国

KSSQ Korean Standard of Shipbuilding

Quality

1964 年 韓国

CSQS China Shipbuilding Quality Standard 1993 年 中国

VSM VERBAND FUR SCHIFFBAU UND

MEERESTECHIK E.V.

1974 年 ドイツ

ASTM American Society For Testing bad

Materials

2000 年 アメリカ

ノルウェー

ABS Guide 1998 年 アメリカ

NS6038 Nersk Standard 1978 年 ノルウェー

NEN2140 Nederlands Normalisatie-instituut 1988 年 オランダ

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図 2-1 世界各国の工作精度標準改訂履歴

1960 1970 1980 1990 2000 2010

JSQS Rev.13 日本

IACSREC.47

Rev.5 -

KSSQ Rev.0 韓国

CSQS Rev.2 中国

VSM Rev.7 ドイツ

ASTM Rev.1アメリカノル

ウェー

ABS Guide Rev.0 アメリカ

NS6038 不明 ノルウェー

NEN2140 不明 オランダ

適用国年代工作精度

標準

1964 1969

Rev.1

1973 1975 1979 1982 1985 1991 1995 1999 2004 2010

2000

2010

2005

2006

2006

1998

1993 1998

1974

2008

1977

Rev.2

int.1 Rev.1

int.1

int.1

int.1 Rev.1 Rev.2 Rev.5 Rev.10

int.1

Rev.7

Rev.4 Rev.5

Rev.13・・・ ・・・

[凡例]:初版:改定

2000

Rev.1

1999

int.1

int.1

2004 20061996

Rev.1 Rev.2 Rev.3

1988

int.1

1978

int.1

1975年版:50キロ級高張力鋼の使用範囲拡大による改訂(最高加熱温度の基準を制定)溶接品質を向上すべく改訂(取付制度の基準を制定)

1985年版:新製造法(TMCP)による50キロ級高張力鋼に関連する改訂(加工の線状加熱法及び溶接、予熱を改訂)

1971

1971年版:船型の大型化及び工作技術の向上による改訂

1977

1979年版:ショートビード・アークストライクについて改訂(鋳鋼・E級鋼を追加)

2.2.2 JSQS と世界各国の船殻工作精度標準の比較表

JSQS と各国の精度標準比較を相対評価し、世界の品質レベルと現状の JSQS との相違点を把握する

ため、工作精度標準の比較を行った結果を別紙-2 に示す。JSQS を評価点 2 とし、JSQS より管理基準

が強化されている場合は評価点 3、同じ場合は評価点 2、緩和されている場合は評価点 1、規定がない場

合は評価点 0とし各国の精度標準と JSQSとの相違点を 4段階で評価した。各基準毎に評価点を合計し、

JSQS の評価を 100 点とした場合の各国の基準を点数評価し、ランク付けを行った結果を表 2-2 に示す。

JSQS は、我が国の鋼船の品質を高度に維持し、しかも工数を低く抑えるためには理論と実績に裏打

ちされた信頼度の高い品質標準を他国の精度標準と比較しても設定されている。

また、他国の精度標準の大きな特徴として、

①KSSQ(韓国)、CSQS(中国)、ASTM F2016(USA,UK,Norway)は、JSQS に非常に類似し許容限界は

JSQS と同等もしくは緩和されている。

②KSSQ に検査立会項目についての規定が織り込まれている。CSQS にピース除去時の外観が要求さ

れる箇所と外観が要求されない場所でアンダーカットに関する規定が折り込まれている。

③VSM(ドイツ)は、JSQS と構成が異なり、区画別に処理グレードを詳細に決定していることが特徴

であり、また中間生成品の精度規定はほとんどない。

(参考) 世界の工作精度標準評価

船級協会に調査して頂き、各国の工作精度標準適用状況を取り纏めた結果を表 2-3 に示す。調査した

造船所全体の 72%が IACS.Rec47 を精度標準として適用しており、JSQS 適用は全体の 21%弱となって

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いる。ヨーロッパについても同様に、IACS Rec.47 を適用している。韓国では、調査した全造船所が独

自の精度標準をしている特徴がある。マレーシアでは、IACS Rec.47 と併用して JSQS を使用している。

表 2-2 世界の工作精度標準評価

精度標準 Ⅰ材料 Ⅱ罫書Ⅲガス切断

Ⅳ加工Ⅴ組立ブロック

Ⅵ船型確保

Ⅶ溶接 Ⅷ仕上 Ⅸ歪量 Ⅹその他 合計相対評価

JSQS10 2 18 34 10 12 18 46 44 14 208 100.0

IACSREC.47 10 0 4 23 10 12 20 21 32 6 138 66.3

KSSQ(韓国) 10 0 12 26 10 11 15 26 34 14 158 76.0

CSQS(中国) 12 3 16 28 7 9 19 38 39 9 180 86.5

VSM(ドイツ) 9 0 15 23 0 6 21 42 27 2 145 69.7

ASTM(USA,UK,Norway) 12 2 17 32 9 12 14 44 44 14 200 96.2

ABS Guide(USA) 0 0 0 20 13 11 3 21 32 6 106 51.0

NS6038(ノルウェー) 2 0 0 0 0 0 0 35 11 3 51 24.5

NEN2140(オランダ) 6 3 17 14 12 0 0 43 20 12 127 61.1

表 2-3 各国の工作精度標準適用状況

JSQS IACS Rec.47 KSSQ CSQS 各造船所の精度標準

韓国 10 - - - - 10中国 6 1 1 - 3 3タイ 1 - - - - 1

マレーシア 48 10 48 - - -インドネシア 3 3 - - - -シンガポール 1 - 1 - - -

ベトナム 1 1 - - - -フィリピン 2 1 1 - - 1インド 2 - 2 - - -

スリランカ 1 - 1 - - -小計 75 16 54 0 3 15

スペイン - - ○ - -イギリス - - ○ - -

フィンランド - - ○ - -フランス - - ○ - -オランダ - - ○ - -小計 0 0 0 0 0 0

合計 75 16 54 0 3 15

21% 72% 0% 4% 20%割合

国名調査

造船所

造船所が使用する精度標準

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2.2.3 近年の日本の品質レベル調査

近年の日本の品質レベル調査を行うため、JSQS の精度標準の解説取り纏め表での優先度が高い項目

について、文献に基づいて標準範囲・許容限界が規定されている標準については文献調査を行い、計測

に基づいている標準について、再計測を実施した。文献調査及び再計測項目を表 2-4 に示す。

表 2-4 データ計測実施項目

大区分 中区分 実施内容

Ⅰ材料 表面きず・鋳鋼・ラミネーション 文献調査

Ⅱ罫書 - -

Ⅲガス切断 切断寸法 再計測

Ⅳ加工 フランジロンジ・曲型/箱型・鋼板 再計測

Ⅴ組立ブロック ブロック寸法精度 再計測

Ⅵ船型確保 主要寸法・船型変形量 再計測

Ⅹその他 - -

Ⅶ溶接 ショートビード・アークストライク・予熱 文献調査

Ⅷ仕上 溶接線の接近・取付精度 再計測

Ⅸ歪量 やせ馬歪 再計測

3. 文献調査・再計測結果

文献調査及び再計測を実施した結果を別紙-3 に示す。

4. まとめ

“JSQS が定める品質標準の現状調査”として、建造技術に進歩に応じた現状の精度標準の調査、その

差異を明確にし、今後の JSQS に期待すべき役割を議論する情報として、以下の 3 項目について取り纏め

た。

Ⅰ.JSQS の精度標準の解説取り纏め表

Ⅱ.JSQS 改訂必要可否調査シート

Ⅲ.具体的に再計測を実施し、次回改訂時の提言

国際戦略に関して議論し、新しい時代に相応しい JSQS のあり方に関する提言として、以下の 2 項目に

ついて取り纏めた。

Ⅰ.各国の精度標準改訂履歴

Ⅱ.JSQS と IACS Rec.47 及び世界の工作精度標準の比較表

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2013年11月28日PJ-WG1幹事:KHI神戸

※JSQS 2004年版 船殻関係(解説)より

大 区 分 中 区 分 頁 出典出典有無

調査した文献 基準ベース

1010

B. 鋳 鋼 10 日本造船工業会 - ・鋳鋼品検査基準1010

Ⅱ.罫 書 A.切断線取付位置線などの誤差 11 - - 建造中または過去の船舶工作誤差を計測し評価121212 「応力集中」西田正孝著書

「SR62報告書」S41年12月○ 「応力集中」

SR62報告書は手元に無し

応力集中係数と切欠係数を評価した。

12 「ガスノッチに対する溶接性その1,2」(精度小委員資料)

開先面のガスノッチと溶接欠陥の関連を検討したデータを元に規定した

121212121213131313131313131414141414141414

F. 線 状 加 熱 法 15 50HT : SR11150HT(TMCP) : SR193低温鋼(TMCP):記述なし

○ SR111報告書(S46.3)SR193総合報告書(S60.5)

SR111 : 脆性破壊試験の結果を反映SR193 :引張強度特性及び靭性の結果を反映(3年越し)

1616161717 全国造船所の実測値を使用し、平均的数値で決定18181818181819 余盛高さ: SR109

ビード幅: NK山口フランクアングル: SR109/NDI参照

余盛高さ: 疲労強度の検討結果より問題ないため規定せずビード幅: 疲労試験結果より問題ないため規定せずフランクアングル: 疲労試験と応力集中の関係より決定

突合せ継手 19隅肉溶接 19

19 溶接施工委員会 「定量外観基準」により制定B. 継 手 の 変 形 19 - 歪集中の計算式により、応力集中として評価/疲労強度も考慮

1919

D. アークストライク 20 アークストライクによる硬化・脆化は明白であるので許容しないE. 予 熱 20 SR193 ○ SR193総合報告

書(S60.5)各種割れ試験の結果に基づき、予熱施工標準を決定

2121212122

2222 隅 肉:溶接施工委・SR127

突合せ:溶接法で定義(手溶接) :造船協会論文集106号(自動溶接):ー(ラップ溶接):ー

○SR127報告書(S49.3)

隅 肉: 静的強度評価等突合せ:(手溶接):船体構造における突合せ溶接の拘束と残留応力研究(自 動):全国造船所のアンケート結果(ラップ):静的な引張り強度の実験から決定

23 SR95 疲労強度実験結果より決定24242424242424242424242424

H. 表 面 欠 陥 24 アンダーカットと同様に規定 - アンダーカットと同様に規定25 重要強度部材であり中央部は最高仕上げとして設定(板厚も厚い)。

前後部は板厚も薄くなり、若干標準値を緩和した。252525 中央部は外板と同様の思想で規定。前後部は工作上後工事に

支障がない範囲として規定。非裸部は覆われるので緩和した。25 同上。非裸部は防熱で覆われるので、緩和して規定。252525 板厚薄く歪大きいが、損傷事例も報告され、許容値を規定。25 船の出来・不出来を決定する美観を要する所であり、最高仕上で規定。非裸

部は覆われるので緩和。25252525252525

26 - - 従来の実績により規定した。

26 精度策定小委員会 - 左記委員会参加ヤードの計測実績により、スパンを考慮して規定。

26建造した計測実績より強度低下率を考慮して規定。

26 建造した計測実績より強度低下率を考慮して規定。

26初期歪が最高荷重にどのような影響を与えるかで規定。

26 - - 標準範囲はフェース幅を変数とし、限界は各社現状を考慮し規定。A. ドラフトマークの許容誤差 27 - - 各社の現状及び入港荷役時のDRAFT SURVEY誤差から規定。B.フリーボードマークの許容誤差 27 - - デッキラインの位置出しの許容誤差より規定。

2727272727

・HPIS-B101(T):圧力容器用鋼板表面キズの検査基準2.はげきず1.鋳鋼の欠陥

C.ラ ミ ネ ー シ ョ ン 1.局部的なラミネーション HPI(日本高圧力技術研究会)

JSQSの精度標準の解説取り纏め表

小 区 分

Ⅰ.材 料 A.表 面 き ず 1.あばたきず HPI(日本高圧力技術研究会)

・HPIS-B102(T):圧力容器用鋼板の肉眼によるラミネーション検査基準2.一部取替えを要するラミネーション

1.一般構造部材Ⅲ.ガス切断 A. 粗 度 1.部材の自由端

- -

2.エッジ切断(深さ)3.エッジ切断(角度)

5.部材寸法

部材強度、溶接施工上の必要条件、および部材の外観等の観点から要求され、独自に規定した。2.溶接継手

- -建造中または過去の船舶工作誤差を計測し評価溶接法を考慮し、板耳の直線度及びエッジ角度を決定

B. フランジブラケット

C. 曲型・箱型などの誤差2.見透型3.その他の曲型

B. ガ ス ノ ッ チ 1.部材の自由端

2.溶接継手

C. 切 断 寸 法 1.板耳の直線度

4.テーパー長さ

1.箱 型

建造中または過去の船舶工作誤差を計測し評価次工程において著しく作業性を阻害しないよう決定

2.ウエブ深さ3.フランジ角度4.フランジ方向の曲り5.ウエブ方向の曲り1.フランジ幅2.フランジ角度

-

建造中または過去の型を計測し、最終製品に至るまでの作業ステップ、使用目的などを勘案し、経済的要素をも加味して、数値決定した。

-建造中または過去の船舶工作誤差を計測し評価経済的、かつ強度的にも外観的にも満足する品質管理目標を設定

2.フレーム及びロンジ1.ストリンガーアングル

2.波型室壁3.マスト・ポスト等の円型構造4.外板曲り

-

-

1.表面の最高加熱温度

Ⅴ.組立ブロック

A. ブロック寸法精度 1.平面ブロック

Ⅳ. 加工 A. フ ラ ン ジ ロ ン ジ 1.フランジ幅

D. 型鋼並びにビルトアップ材

E. 鋼 板 1.波型隔壁

-建造中のブロック寸法を測定し評価

2.曲面ブロック3.平面立体ブロック4.曲面立体ブロック5.特殊ブロック

Ⅵ.船型確保 A. 主 要 寸 法 1.長 さ

-B. 船 型 変 形 量

-

-米海軍、防衛省及び全国主要造船所の実績値で決定(標準範囲のみ決定)

2.幅3.深 さ1.船底キールの波打2.船首船尾の持上り3.幅方向の垂下り

Ⅶ.溶 接 A. ビ ー ド 形 状 1.余盛高さ、ビード幅、フランクアングル

2.アンダーカット

1.継手の角変形C. ショートビード 1.仮付ビード及び傷補修ビード

2.溶接部補修ビードSR193総合報告書(S60.5)

ビード長さと熱影響部最高硬さの関係等から決定

NDI/SR109/「応力集中」 疲労試験結果及び応力集中評価により決定

3.脚 長

D. 足 場 ピ ー ス 1.タンク内

SR193等 ○

1.余熱の必要な気温

B. 部 材 の 隙 間 1.板と骨材の隙間記述なし。

2.スルーピースとタイトプレートの隙間

A. 溶 接 線 の 接 近 1.突合せ溶接と突合せ溶接

- -

この取扱いに関して、原則として設計標準図に従うものとし、承認図にその詳細がない場合等は、この寸法以内に納めるものとする。2.突合せ溶接と隅肉溶接

線種、船級協会、船主、造船所等によりその除去方法が異なっており、その都度協議して決定しているものを纏めて標準として制定

2.エンジンルーム内3.ホールド内4.外板、上甲板等暴露部

静的強度及び疲労強度の影響評価より決定

2.ビームとフレームの食違い3.取付時の隙間

1.隅肉継手の目違い 「目違いのある隅肉構造物の強度(その1)」(造船学会論文集130号)

-

3.セレーション、スカラップ、スロット

1.D<200造船協会論文集 99/105号

-

2.D≧200

E. 吊 ピ ー ス 1.タンク内2.エンジンルーム内3.ホールド内4.外板、上甲板等暴露部

10.内部部材

-2.外観不必要箇所

F. 穴 埋 処 理

1.傷

G. デ ポ 仕 上 1.外観必要箇所- -

「はめ込み溶接における収縮及び残留応力に関する研究(2報)」「円形嵌めこみ溶接の残留応力について」から、溶接施工の問題と残留応力の問題を考慮し決定

Ⅷ.仕 上

C. 取 付 精 度

4.突合せ継手の目違い

-(計測実績より右記思想で規定)

11.二重底フロアー・ガーター

Ⅸ.歪 量 A. や せ 馬 歪 1.外 板

8.クロスデッキ9.室 壁

-

2.二重底頂板美観要素なく、工作上後工事に支障がない範囲として規定。

3.隔 壁4.強力甲板

5.第二甲板6.船楼甲板 船の出来・不出来を決定する美観を要する所であり、最高仕上で規定。非裸

部は覆われるので緩和。7.上部構造甲板

許容歪量は従来の実績より規定。

Ⅸ.歪 量 B. 通 り 歪 1.外 板

-

C. そ の 他 1.ガーダー・トランスの横曲り、(ウエブ上端、フランジ部分の横曲り)

2.ロンジ、トランスフレーム、ビーム、 スチフナーの曲り(フランジ部分の横曲り)

3.甲板間H形ピラーの横曲り

6.フェースプレートの折れ

SR127 ○SR127報告書(S49.3)

4.クロスタイ曲り5.トリッピング・ブラケット・ウエブ付き小スチフナー

- 各社の現状標準を考慮して規定した。2.甲板・二重底頂板3.隔 壁4.上部構造5.その他

Ⅹ.そ の 他

C. ハッチコーミング 1.コーミング全体寸法

D. 出 入 口 切 抜 第二分科会 - 第二分科会の数値に船殻の精度を加味して判定した。(詳細記述なし)2.ホリゾンタルスチフナーの撓み1.鋼壁切抜部2.甲板切抜部(貫通)3.甲板切抜部(非貫通)

(別

紙-1)

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2013/6/6

WG1

JSQSとIACS Recommendation47及び世界の工作精度標準の比較表

[凡例(重み係数)] 3:重要、2:普通、1:影響少 [凡例(JSQSとの相対評価)] 3(↑):JSQSより強化(JSQSに規定がなくて、他にあるもの)、2(→):JSQSと同じ、1(↓):JSQSより緩和、0(↓):規定なし

IACSREC.47

KSSQ(韓国)

CSQS(中国)

VSM(ドイツ)

ASTM(USA,UK,Norway)

ABSGuide(USA)

NS6038(ノルウェー)

NEN2140(オランダ)

2010年 2000年 2005年 1974年 2000年 1998年 1978年 1988年

Rev.5 Rev.0 Rev.2 Rev.7 Rev.1 Rev.010

2↑

3↑ 2 パテ使用の

可否にもよる

↑ 3 × 0 ↑ 3 × 0 ↑ 3 ↑ 3

102

↑3

→ 2 → 2 ↑ 3 ↑ 3 × 0 ↑ 3 ↑ 3

B. 鋳 鋼 2 2 1 2 2 2 2 2 1.9 10 2 × 0 → 2 ↑ 3 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

10 2 → 2 → 2 ↑ 3 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 × 0

10 2 → 2 → 2 ↑ 3 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 × 0

10 10 100% 10 100% 14 140% 9 90% 12 120% 0 0% 6 60% 6 60%

A.切断線取付位置線などの誤差1 1 1 1 1 1 1 1 1

11MHI下関

2× 0 × 0 ↑ 3 若干異な

る× 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 3 JSQSと項

目に相違アリ

2 0 0% 0 0% 3 150% 0 0% 2 100% 0 0% 0 0% 3 150%

122

→ 2 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 3 板厚で区分

12 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

12 2 × 0 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 → 2

12 2 × 0 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 × 0

122

× 0 → 2 → 2 標準範囲が緩和

× 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 3 自由端の規定あり

122

× 0 × 0 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 3 N面の規定あり

122

× 0 × 0 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 3 開先ごとに規定

12 2 × 0 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

122

× 0 → 2 → 2 × 0 ↓ 1 開先の規定あり

× 0 × 0 ↑ 3 部材の大きさで区分2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 規定あり → 2 → 2 → 2 → 2

2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 規定あり → 2 → 2 → 2 → 2

2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 規定あり → 2 → 2 → 2 → 2

24 10 42% 18 75% 22 92% 15 63% 23 96% 6 25% 6 25% 23 96%

132

→ 2 → 2 → 2 ↓ 1 JSQSより緩和

→ 2 → 2× 0

→2

13 2 × 0 × 0 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 → 213

2→ 2 → 2 → 2 ↓ 1 JSQSより

緩和→ 2 ↓ 1 緩和

× 0→

2

13 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 → 2 × 0 → 2 2000m以下は±3

13 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 → 2 × 0 → 2 2000m以下は±3

132

→ 2 → 2 × 0 ↓ 1 JSQSより緩和

→ 2 → 2× 0 × 0

132

→ 2 → 2 × 0 ↓ 1 JSQSより緩和

→ 2 → 2× 0 × 0

13 2 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 → 2 × 0 × 0 × 014 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 014 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 014

2↓ 1 角度の記載

あり× 0 → 2 × 0 → 2 × 0

× 0→

2

142

↓ 1 倒れ:JSQS同様

× 0 ↓ 1 ↓ 1 倒れJSQSより

緩和

→ 2 フェイス倒れper100mm

↓ 1 曲り精度の規定なし

× 0 × 0

142

→ 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 ↑ 3 曲げ加工の規定あ

× 0→

2

14 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 → 2 × 0 × 014 2 → 2 → 2 × 0 ↑ 3 → 2 → 2 × 0 × 014 2 × 0 → 2 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

F. 線 状 加 熱 法 3 2 1 3 3 3 3 3 2.6 152

↑ 3 低温鋼の記載なし

↑ 3 低温鋼の記載なし

→ 2 × 0 × 0 ↓ 1 低温鋼なし

× 0 × 0

0 × 0 ↑ 3 ↑ 3 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

0 × 0 × 0 ↑ 3 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0H. 二 次 表 面 処 理 2 2 1 3 2 2 1 2 1.9 0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

34 23 68% 26 76% 28 82% 23 68% 32 94% 20 59% 0 0% 14 41%

16

2

3

直角度緩和 ↑

3

直角度緩和

1

× 0 → 2 ↑ 3 一部強化一部緩和

× 0 規定無し ↑ 3 長さ規定はJSQSより緩和。ただし、直角度強化。他建てり精度他別途記載。

16

2

2

2

1

× 0 → 2 ↑ 3 一部強化 × 0 規定無し ↑ 3 曲面ブロックとしての記載は無し。平面と同様ならばJSQSより強化。

16

2

2

2

1

× 0 → 2 ↑ 3 一部強化一部緩和

× 0 規定無し ↑ 3 上記項目も含め海洋構造物も対象としている。

17 2 → 2 → 2 ↑ 3 × 0 → 2 ↑ 3 一部強化 × 0 規定無し ↑ 3 同上

172

↓1

その他の寸法の規定な

↓1

その他の寸法の規定なし

↓1

舵ブロック規定なし

× 0 ↓ 1 その他の規定なし

↓ 1 その他の規定なし

× 0 規定無し × 0 規定無し

10 10 100% 10 100% 7 70% 0 0% 9 90% 13 130% 0 0% 12 120%

18

2 → 2 ↓ 1

主機位置よりボス後端迄の寸法規定

なし

↓ 1

JSQSより緩和

↓ 1

JSQSより緩和

→ 2 → 2 × 0 × 0

182 → 2 → 2 ↓ 1

JSQSより緩和

↓ 1JSQSより

緩和→ 2 → 2 × 0 × 0

182 → 2 → 2 ↓ 1

JSQSより緩和

↓ 1JSQSより

緩和→ 2 → 2 × 0 × 0

182 → 2

変形全長の標準範囲緩

→ 2 → 2許容限界も規定 ↓ 1

JSQSより緩和 → 2 ↓ 1

一部緩和× 0 × 0

182 → 2 → 2 → 2

許容限界も規定

↓ 1JSQSより

緩和→ 2 → 2 × 0 × 0

182 → 2 → 2 → 2

許容限界も規定

↓ 1JSQSより

緩和→ 2 → 2 × 0 × 0

12 12 100% 11 92% 9 75% 6 50% 12 100% 11 92% 0 0% 0 0%大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括) 大部分の規定がJSQSの品質レベルと同程度もしくは規定がない特徴がある。

3 2 3 2.4

1.船底キールの波打

2.船首船尾の持上り

3.幅方向の垂下り

B. 船 型 変 形 量

2 2 2 2 3

2 3 2.5

1.長 さ

MES玉野

2.幅

3.深 さ

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)ABS Guide(USA)、NEN2140(オランダ)のブロック長さ・幅に関する管理値は、JSQSより強化している。VSM(ドイツ)、NS6038(ノルウェー)の中間生成品であるブロック寸法精度に関する規定なし。

Ⅵ.船型確保 A. 主 要 寸 法

2 3 1 3 3 3

内部部材とスキンプレートとの食違い規定なし

2.曲面ブロック

3.平面立体ブロック

4.曲面立体ブロック

5.特殊ブロック

大区分毎の評価点の小計

2 3 2 2.1

1.平面ブロック

USC津

大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)大部分の規定がJSQSの品質レベルと同程度もしくは規定がない特徴がある。VSM(ドイツ)の一次表面処理及び二次表面処理にのみ、JSQSでは規定のない防錆度・粗度・膜厚に関する管理値を細かく規定している。

Ⅴ.組立ブロック

A. ブロック寸法精度

2 3 1 2 2

3 1 2 21.防 錆 度

2.粗 度

3.膜 厚

G. 一 次 表 面 処 理

2 2 1 3 2

2 1 1 1.5

1.波型隔壁

2.波型室壁

3.マスト・ポスト等の円型構造

4.外板曲り

E. 鋼 板

2 2 1 1 2

2 2 1 1.8

1.ストリンガーアングル

2.フレーム及びロンジ

D. 型鋼並びにビルトアップ材

2 2 1 2 2

1 2 1 1.11.箱 型

2.見透型

3.その他の曲型

C. 曲型・箱型などの誤差

1 1 1 1 1

1 2 1 1.3

1.フランジ幅

2.フランジ角度

B. フランジブラケット

1 2 1 1 1

1 1.1

1.フランジ幅

IHIMU横浜

2.ウエブ深さ

3.フランジ角度

4.フランジ方向の曲り

5.ウエブ方向の曲り

1.表面の最高加熱温度

1.防 錆 度

大部分の規定がJSQSの品質レベルと同程度もしくは規定がない特徴がある。VSM(ドイツ)のみ切断時の溶接面スラグ/カエリ、剪断面カエリの管理値を区画毎に3区分に分けて規定している。

Ⅳ. 加工 A. フ ラ ン ジ ロ ン ジ

1 1 1 1 1 1 2

2.11.溶接面スラグ

2.溶接面カエリ

3.せん断面カエリ

大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)

3 3 2 2 1 2

1.9

1.板耳の直線度

2.エッジ切断(深さ)

3.エッジ切断(角度)

4.テーパー長さ

5.部材寸法

2 2 2 2 2 1

3 2 2 2.41.部材の自由端

2.溶接継手

2.31.部材の自由端

サノヤス水島

2.溶接継手

B. ガ ス ノ ッ チ2 3 2 3 2

3 3 2 3 2 2Ⅲ.ガス切断 A. 粗 度

2 1

C. 切 断 寸 法

2 2

D. エ ッ ジ 処 理

2 2

罫書に関して規定している精度基準は非常に少なく、各造船所で管理している。

Ⅰ.材 料 A.表 面 き ず

2 2

Ⅱ.罫 書 1.一般構造部材

大区分毎の評価点の小計大区分毎のJSQSと比較評価(総括)

1.91.局部的なラミネーション

2.一部取替えを要するラミネーション

IACS Rec.47及びKSSQ(韓国)/CSQS(中国)/ASTM(アメリカ)に関しての精度標準は表面傷の規定が厳しいこと、KSSQの精度標準パテ使用可否について規定がある特徴がある。ABS Guide(アメリカ)及びNS6038(ノルウェー)/NEN2140(オランダ)に関しては、ラミネーションに関連する精度標準を規定していない。

キズのエッジ形状で区分。数値はⅧ仕上げ-表面欠陥と同様。素材に限定した基準はなし。

キズのエッジ形状,構造で区分。基準はノルウェーと同様だがこちらのほうが厳しい。

2.はげきず

1.鋳鋼の欠陥

MHI下関

分類、補修区分が

JSQSと異なる

あばた、はげの区別なし

2

1 2 2 2

ABC定義に相違点

2 1 1.8

1.あばたきず

補足説明MHI下関

サノヤス水島

JMU磯子

JMU津

MES玉野

KHI神戸

KHI坂出

JMU有明

備考

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)

C.ラ ミ ネ ー シ ョ ン2 2

大区分毎の評価点の小計

1 2 2 2 2

平均値

JSQSと相対評価

備考担当

事業所JSQS

(評価点:2)JSQSと相対評価

頁備考

JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考備考JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

JSQS(Japan Shipbuilding Quality Standard(日本))は、我が国の鋼船の品質を高度に維持し、しかも工数を低く抑えるためには理論と実績に裏打ちされた信頼度の高い品質標準を設定することが必要であると至り、1964年に制定された。工場の品質管理の指標としての値として標準範囲というものを決め、許容し得る余裕を加えたものを許容限界とよび、手直しを必要とする限界を定めている。

本研究会では、現状の品質レベル調査を行い、世界の工作精度標準との差異を明確にするため、韓国・中国・ドイツ・アメリカ・ノルウェー等の精度標準調査を実施した。2000年に制定されたKSSQ(Korean Standard of Shipbuilding Quality(韓国))、2005年に制定されたCSQS(China Shipbuilding Quality Standard(中国))、2000年に制定されたASTM F2016(American Society For Testing and Materials(USA,UK,Norway))は、JSQSに非常に類似し許容限界はJSQSと同等もしくは緩和されている。KSSQに検査立会項目についての規定が織り込まれていること、CSQSにピース除去時の外観が要求される箇所と外観が要求されない場所でアンダーカットに関する規定が折り込まれていることが異なる。

1974年に制定されたVSM(VERBAND FUR SCHIFFBAU UND MEERESTECHNIK E.V.(ドイツ))は、JSQSと構成が異なり、区画別に処理グレードを詳細に決定していることが特徴であり、また中間生成品の精度規定はほとんどない特徴がある。

大 区 分 中 区 分重み係数

小 区 分

(別紙-2)

Page 10: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

IACSREC.47

KSSQ(韓国)

CSQS(中国)

VSM(ドイツ)

ASTM(USA,UK,Norway)

ABSGuide(USA)

NS6038(ノルウェー)

NEN2140(オランダ)

2010年 2000年 2005年 1974年 2000年 1998年 1978年 1988年

Rev.5 Rev.0 Rev.2 Rev.7 Rev.1 Rev.019

2

↑ 3 余盛高さを規定

→ 2 ↑ 3 余盛高さも規定

↑ 3 余盛高さを規定

ビード幅・フランクアングル規定なし

→ 2 → 2 × 0 × 0

突合せ継手 19 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

隅肉溶接 19 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

192

→ 2 → 2 → 2 ↑ 3 規定標記が相違

→ 2 × 0 × 0 × 0

B. 継 手 の 変 形 3 3 3 3 3 3 3 3 3 19 2 × 0 ↓ 1 緩和 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

192

→ 2 ↓ 1 E級鋼の規定緩和

→ 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

192

→ 2 ↓ 1 E級鋼の規定緩和

→ 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

D. アークストライク 2 2 1 3 3 3 3 2 2.4 20 2 → 2 → 2 → 2 × 0 ↓ 1 × 0 × 0 × 0

E. 予 熱3 2 1 3 3 3 3 2 2.5

202

→ 2 → 2 → 2 ↑ 3 マイナス温度での溶接規定

↓ 1 × 0 × 0 × 0

0

↑ 3 鋼板表面状態としてスパッタの規定あり

× 0 × 0 ↑ 3 × 0 ↑ 3 IACSと同様

× 0 × 0

0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0

18 20 111% 15 83% 19 106% 21 117% 14 78% 3 17% 0 0% 0 0%

21 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 ↓ 1 T型なし ↑ 3 ↓ 1 ↓ 1

21 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 ↑ 3 ↓ 1 ↑ 3

21 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

21 2 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 ↑ 3 → 2

22 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 ↑ 3 a定義違い ↓ 1 ↑ 3

22 2 → 2 → 2 × 0 × 0 → 2 ↑ 3 ↑ 3 ↑ 3

222

↓ 1 ラップ溶接のみ規定

→ 2 → 2 ↓ 1 ↑ 3 両面SubのButt緩和

↑ 3 ↑ 3 ↑ 3

232

↑ 3 MAXの値を緩和

→ 2 ↑ 3 標準範囲も規定

↑ 3 → 2 → 2 → 2 → 2 一部厳しい一部緩和

24 2 × 0 × 0 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 → 2

24 2 × 0 × 0 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

24 2 × 0 × 0 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 → 2 ↑ 3

ピ ー ス の 除 去 2 2 3 2 2 1 1 1 1.8 2 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0 × 0

242

→ 2 200φから300φに変

↑ 3 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 ↑ 3 重ねシロ規定あり

↓ 1

24 2 → 2 ↑ 3 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 → 2 ↓ 1

24 2 → 2 ↑ 3 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 ↓ 1

24 2 × 0 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

24 2 × 0 → 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

H. 表 面 欠 陥 3 3 1 3 2 3 2 1 2.3 24 2 × 0 ↓ 1 罫書線の規定なし

× 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

46 21 46% 26 57% 38 83% 42 91% 44 96% 21 46% 35 76% 43 93%

252

↓ 1 許容限界緩和

↓ 1 前後部の許容限界が緩和

→ 2 ↓ 1 許容限界緩和

→ 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

252

↓ 1 許容限界緩和

→ 2 → 2 × 0 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

252

↓ 1 許容限界緩和

→ 2 ↑ 3 許容限界が異なる

→ 2 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 → 2 → 2 → 2 → 2 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

252

↓ 1 許容限界緩和

→ 2 → 2 × 0 → 2 ↑ 3 一部緩和一部強化

↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 → 2 → 2 → 2 → 2 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 一部強化 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 × 0 × 0 × 0 → 2 → 2 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

25 2 → 2 × 0 × 0 → 2 → 2 ↑ 3 強化 ↓ 1 一部緩和 ↓ 1 一部緩和

0× 0 × 0 × 0 × 0 × 0 × 0 × 0 ↑ 3 JSQSに

無い25 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 × 0 × 0

25 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 × 0 × 0

25 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 × 0 × 0

252

↓ 1 上部構造の歪限界を緩

→ 2 → 2 ↑ 3 → 2 × 0 × 0 × 0

25 2 → 2 → 2 → 2 ↑ 3 → 2 → 2 × 0 × 0

26 2↓ 1 許容限界を

緩和→ 2 → 2 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

26 2× 0 → 2 ↑ 3 × 0 → 2 ↑ 3 1000mm

以上の規定なし

× 0 ↑ 3 一部強化

26 2→ 2 ↓ 1 JSQSより

緩和→ 2 × 0 → 2 → 2 × 0 × 0

26 2 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

26 2→ 2 → 2 × 0 × 0 → 2 ↓ 1 Limit最大

8mm× 0 × 0

26 2 → 2 → 2 → 2 × 0 → 2 ↓ 1 緩和 × 0 ↑ 3 強化

44 32 73% 34 77% 39 89% 27 61% 44 100% 32 73% 11 25% 20 45%

A. ドラフトマークの許容誤差 2 3 1 2 2 2 2 2 2 272

× 0 → 2 許容範囲のみ規定

→ 2 → 2 → 2 × 0× 0 × 0

B.フリーボードマークの許容誤差 2 3 1 2 2 2 2 2 2 272

× 0 ↑ 3 許容範囲のみ規定

↓ 1 JSQSより緩和

× 0 → 2 × 0× 0 × 0

27 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 327 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 ↑ 327 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 027 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 027 2 × 0 × 0 × 0 × 0 → 2 × 0 × 0 × 0

E. 検 査 立 会 項 目 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 × 0 ↑ 3 × 0 × 0 × 0 × 0 × 0 × 0

2 ↑ 3 ↑ 3 ↑ 3 × 0 × 0 ↑ 3 ↑ 3 ↑ 32 ↑ 3 ↑ 3 ↑ 3 × 0 × 0 ↑ 3 × 0 ↑ 320 6 30% 14 70% 9 45% 2 10% 14 70% 6 30% 3 15% 12 60%

210 134 64 154 73 181 86 145 69 197 94 99 47 61 29 121 58

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)大多数が規定なしKSSQ(韓国)の検査立会は、検査立会項目の規定がある。

合計

1.31.板材

2.ビルトアップ材

大区分毎の評価点の小計

1.検査立会

F. 切 継 処 理1 2 1 1 1 1 1 2

3 2 2 21.鋼壁切抜部

2.甲板切抜部(貫通)

3.甲板切抜部(非貫通)

D. 出 入 口 切 抜

2 2 1 2 2

3 2 2.41.コーミング全体寸法 対角線長

差はJSQSより

2.ホリゾンタルスチフナーの撓み2 3 1 3 2 3

6.フェースプレートの折れ

大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括) KSSQ/CSQSの管理値は原則JSQSに倣い、必要に応じて変更している特徴がある。

Ⅹ.そ の 他

MES玉野

塗装のタイミングの規定あり

C. ハッチコーミング

2 2 2 2 2

1.ガーダー・トランスの横曲り、(ウエブ上端、フランジ部分の横曲り)

2.ロンジ、トランスフレーム、ビーム、 スチフナーの曲り(フランジ部分の横曲り)

3.甲板間H形ピラーの横曲り

4.クロスタイ曲り

5.トリッピング・ブラケット・ウエブ付き小スチフナー

3 2 2 2 2.5

1.外 板

2.甲板・二重底頂板

3.隔 壁

4.上部構造

5.その他

USC有明

2.二重底頂板

3.隔 壁

4.強力甲板

5.第二甲板

6.船楼甲板

7.上部構造甲板

8.クロスデッキ

9.室 壁

10.内部部材

3 3 3 3 2.8

1.外 板

11.二重底フロアー・ガーター

12.ハッチカバー

3

C. そ の 他

2 2

2 3

2 3

2 2

1.傷

大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)ヨーロッパ・アメリカの溶接線の接近・部材の隙間・取付精度の管理値は、全体的にJSQSより厳しい傾向にある。CSQS(中国)のピース処理のみ、ピース除去時の外観が要される場所とされない場所でアンダーカットに関する規定がある。

Ⅸ.歪 量 A. や せ 馬 歪

3 2

B. 通 り 歪

3

3 2 2 2.11.外観必要箇所

2.外観不必要箇所

2.4

1.D<200

2.D≧200

3.セレーション、スカラップ、スロット

G. デ ポ 仕 上3 2 1 2 2

1.外観要求

F. 穴 埋 処 理

3 3 1 2 3 3 2 2

1 1 1 1.6

1.タンク内

2.エンジンルーム内

3.ホールド内

4.外板、上甲板等暴露部

E. 吊 ピ ー ス

2 2 3 2 1

1 1 1 1 1.6

1.タンク内

2.エンジンルーム内

3.ホールド内

4.外板、上甲板等暴露部

2.4

1.隅肉継手の目違い

2.ビームとフレームの食違い

3.取付時の隙間

4.突合せ継手の目違い

D. 足 場 ピ ー ス

2 2 3 2

3 3

C. 取 付 精 度

2 3 2 3 2 2 3

B. 部 材 の 隙 間2 2 1 2 2

1 2.51.突合せ溶接と突合せ溶接

KHI坂出

2.突合せ溶接と隅肉溶接

3 2.31.板と骨材の隙間

2.スルーピースとタイトプレートの隙間

2

IACS Rec.47及びKSSQ(韓国)/CSQS(中国)/ASTM(アメリカ)に関しての精度標準はほぼJSQSに倣う。但し、CSQSの精度標準にビード形状で余盛高さの規定があること、KSSQの精度標準にショートビードでE級鋼の規定がない特徴がある。VSM(ドイツ)に関しては、ビード形状の精度標準で余盛高さの規定があること、溶接欠陥の精度標準で区画別に処理グレードを詳細に決定していること特徴がある。NS6038(ノルウェ )ー及びNEN2140(オランダ)に関しては、JSQSに関連する精度標準を規定していない。

Ⅷ.仕 上 A. 溶 接 線 の 接 近2 3 3 3 3 2 3

3 2 2 2.6

1.スパッター 処置方法を3段階に区画毎に規定

2.ピット

3.表面形状

4.隅肉溶接残り

KHI神戸

F. 溶 接 欠 陥

3 2 3 3 3

1 3 3 3

低温鋼なし1.余熱の必要な気温

3 2.9

1.余盛高さ、ビード幅、フランクアングル

3 2 2.5

1.仮付ビード及び傷補修ビード

2.溶接部補修ビード

2.アンダーカット

3.脚 長

2

大区分毎の評価点の小計

大区分毎のJSQSと比較評価(総括)

3 3 2 3

1.継手の角変形

3

KHI神戸

KHI坂出

JMU有明

平均値

Ⅶ.溶 接 A. ビ ー ド 形 状

3 3

C. ショートビード

3

JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考 補足説明MHI下関

サノヤス水島

JMU磯子

JMU津

MES玉野

JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考JSQSと相対評価

備考大 区 分 中 区 分重み係数

小 区 分頁 担当

事業所JSQS

(評価点:2)

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[考察]国内ミルメーカーにおいては、表面欠陥の出現率は低く、規格を重視していない模様。他規格とJSQSとの比較の結果、JSQSが一番具体的に、表面欠陥・補修方法を定義している。他規格では当事者間の協定という内容も多い。JSQS(Ⅰ:材料)内容の是非としては、適正であると考える。

JSQS ミルメーカー各社 JIS WES3004 ISO 国際規格

キズの評価 有 無 無 無 無

補修方法 有 有 有 有 有

鋳物

欠陥評価 有 無 無 無 無

キズの評価 有 無 無 無 無

補修方法 有 無 無 無 無

表面きず

ラミネー

ョン

大区分Ⅰ 材料 (別紙-3)

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Ⅲ-C-5 切断寸法 一般部材、重要部材

JSQS解説計測結果

【考察】切断精度は、JSQS解説と比較して明らかに向上が見られる

【要因】JSQS制定当時はNCガス切断機が主流であったが、近年は切断技術の進歩したNCプラズマ・レーザーの適用によりし、切断精度が向上したと考えられる

今回計測のN=1,300内訳(NCプラズマ:レーザー=1291:9 ガス切断0)

大区分Ⅲ ガス切断

部材寸法

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

1100

-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5

誤差(mm)

頻度

-2.67 2.24

¯x

X±2σ

N=1300x=0 .22σ=1 .23

標準範囲±3.5 許容限界±5.0

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Ⅲ-C-5 切断寸法 フェイスバーの幅

JSQS解説 計測結果

【考察】フェイスバーの幅は、JSQS解説と比較してほぼ同様の結果が得られた

【要因】JSQS制定当時から大きな切断技術の進歩は無く、多点式ガス切断機を使用しているため同等と考えられる

大区分Ⅲ ガス切断

フェイスバーの幅

0

10

20

30

-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5

誤差(mm)

頻度

¯x

-2.42 2.60

N=40x=0.09σ=1.26

X±2σ

標準範囲±2.0 許容範囲-3.0~+4.0

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Ⅳ-B-2フランジブラケット(フランジ角度)

【考察】標準偏差で比較すると、計測結果の値の方がやや小さくなった。現状はバラつきが少なく、精度のよい状態であることがいえる。【要因】フランジブラケットはプレス機器によって加工され、手作業的要素は比較的少ない。したがって加工精度は、プレス機器の性能による所が大きいが、プレス機器の更新は少ないため、JSQS制定時の精度を維持又は向上している。

大区分Ⅳ 加工

JSQS解説 計測結果

0

20

40

60

80

100

120

140

160

-7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7

N = 120X = -0.61

σ= 1.39

¯x

-3.39 2.17X±2σ

標準範囲±2.0 許容範囲±4.0

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Ⅳ-C-2見透し型(板耳から見透しまでの寸法)

・曲型・箱型などの誤差

【考察】標準偏差で比較すると、計測結果の値の方がやや小さいが大きな差はない。現状はバラつきが少なく、精度のよい状態であることがいえる。【要因】木型の製作工程がJSQS制定時と変わらず、フィルム型をベニヤ板に写し製作しているためであると考えられる。

大区分Ⅳ 加工

JSQS解説 計測結果

0

10

20

30

40

50

60

-7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7

N = 102

X = 0.03

σ= 0.85

¯x

-1.67 1.73X±2σ

標準範囲±1.5 許容範囲±3.0

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Ⅳ-E-4外板曲り(横曲り)・鋼板

大区分Ⅳ 加工

【考察】標準偏差で比較すると制定時とほとんど変わらない値となった。波型隔壁/室壁は、JSQSの解説に記載されているように、幅はかなり自由に伸縮させることができるという認識があるため、バラつきがある。【要因】外板曲りについても、事業所により外板の仕上がり精度を正規寸法より弱く作るなどしているためと考えられる。

0

10

20

30

40

50

-10-9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

計測数

N = 1 11X = 0 .41σ= 2 .47

¯x

-4.53 5.35X±2σ

標準範囲±2.5 許容範囲±5.0

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【考察】・JSQS標準範囲と比較して、ばらつきが大きい傾向が見られた(JSQS許容限界と、ほぼ同等の結果)

【要因】・いくつかの事業所のデータが、中央値から離れており、全体のばらつきに影響している・ブロック幅や長さ別に分析したが、有意差はなかった

※平面ブロックの「ブロック幅」以外の項目については省略するが、・「長さ」「直角度」は、同様の傾向・「曲がり」「食い違い」は、JSQS標準範囲と同等の結果となった

V-A-1 平面ブロック ブロック幅

JSQS解説計測結果

標準範囲±4.0 許容限界±6.0

大区分Ⅴ 組立ブロック

Page 18: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

JSQS解説計測結果

標準範囲±4.0 許容限界±8.0

V-A-2 曲面ブロック ブロック幅

【考察】・JSQS標準範囲と比較して、ばらつきが大きい傾向が見られた

(JSQS許容限界と、ほぼ同等の結果)

【要因】・ 計測点数が不足している影響があると考えられる・ブロック幅や長さ別に分析したが、有意差はなかった

※曲面ブロックの「ブロック幅」以外の項目については省略するが、・「長さ」「直角度」「曲がり」は、同様の傾向・「食い違い」は、JSQS標準範囲と同等の結果となった

大区分Ⅴ 組立ブロック

Page 19: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

JSQS解説 計測結果

標準範囲10 許容限界20

V-A-3/4 平面立体ブロック ブロックの捩れ

【考察】・JSQS標準範囲と比較して、ほぼ同等の結果が得られた(JSQS標準範囲と、ほぼ同等の結果)

【要因】・これまでと同等の精度管理が維持されてきた結果と考えられる

※平面立体/曲面立体ブロックの「(平面立体ブロック)捩れ」以外の項目については省略するが、・「(曲面立体ブロック)捩れ」「食い違い」は、JSQS標準範囲と同等の結果となった

大区分Ⅴ 組立ブロック

Page 20: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

Ⅵ-A-1a 主要寸法 長さ

JSQS解説

計測結果

【考察】垂線間長さについては、JSQSの標準範囲内に収まっている。

【要因】ブロック精度の問題はあるが、切断精度、計測機器の進歩および各造船所の建造実績等により、完成寸法が向上したと考える。

大区分Ⅵ 船型確保

標準範囲100mにつき±50許容範囲 規定なし

Page 21: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

Ⅵ-A-3 主要寸法 深さ

JSQS解説

計測結果

【考察】今回の計測では、一部JSQSの標準範囲外の値はあるが良好。

【次回改訂時の提言】「BHD間計測値最大」、「船首船尾の持上り」、「幅方向の垂下り」については、

各造船所で計測が行われていない状況である。本項目の維持・削除の議論は今後必要であると考える。

大区分Ⅵ 船型確保

標準範囲±10 許容範囲 規定なし

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大 区 分中区分 小区分 A社 B社 C社 D社

1.仮付ビード及び傷補修ビード

YP47:50以上YP40,FH:30以上

回答なし

2.溶接部補修ビード 同上 回答なし

D アークストライク -

E 予 熱1.予熱の必要な

気温(T)

YP40/47,FHに適用拡大可(数値回答なし)

YP40/47,FH:T≦0℃YP40/47:T≦0℃FH:回答なし

許容限界についての回答なし許容しない

Ⅶ.溶 接

YP40/47,FHに適用拡大可

(数値回答なし)C ショートビード

大区分Ⅶ 溶接

前WGで調査したアンケートで優先順位が高く、近年新規に使用されている「YP40・YP47・F級鋼」に着目し、許容限界について現状調査(ミルメーカー4社)

国内ミルメーカーにYP40・YP47・F級鋼について独自の管理基準を持っているわけではなく、JSQSに拡大適用できることを各社独自に確認し、推奨条件としている状況

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Ⅷ-C-3 取付精度 取付時の隙間(隅肉溶接)

大区分Ⅷ 仕上げ

【考察】組立ステージでの隅肉溶接のGAPについては、JSQSの規定に対して、X+2σの値は若干悪化している。

【要因】切断精度は向上しているが、ブロックのサイズがJSQS制定時と比較し大きくなったことや現場切り合わせのE伸ばしが大部分で廃止されていること等が要因として考えられる。

JSQS解説 計測結果

0

40

80

120

160

200

240

280

320

0.25 2.25 4.25 6.25 8.25 10.25 12.25

X+2σ=6.54

N=667X=2.31σ=2.12

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Ⅷ-C-3 取付精度 取付時の隙間(突合せ溶接(自動溶接)〔片面CO2〕)

【結果】JSQSの標準範囲へ収まっていることが確認できた。

取付時の隙間 突合せ溶接【裏当て有り】(組立+外業)※実測値

01020304050607080

0.0 2 .0 4 .0 6 .0 8.0 10.0 12.0 14.0 16 .0

N=553X=6.03σ=2.92X+2σ=11.87

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

2≦a≦8 a≦16 11.87

大区分Ⅷ 仕上げ

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Ⅷ-C-3 取付時の隙間(突合せ溶接(自動溶接))

1.両面サブマージアーク溶接

2.混用サブマージアーク溶接

3.FCB及びRF溶接

4.FAB溶接

6.エレクトロガス溶接

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

0≦a≦0.8 a≦2 1.36(組立)

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

0≦a≦3.5 a≦54.00(組立)5.62(外業)

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

0≦a≦1.0 a≦3 1.58(組立)

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

0≦a≦4 a≦72.56(組立)3.13(外業)

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

9≦a≦16 a≦22 3.61(外業)

両面サブマージ溶接(組立)

0

50

100

150

200

250

0.0 0.5 1 .0 1 .5 2 .0 2 .5

N=312X=0.33σ=0.52X+2σ=1.36

混用サブマージアーク溶接(組立+外業)

0

5

10

15

20

25

30

35

-3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6

N=144X=1.37σ=1.83X+2σ=5.04

FCB又はRF溶接(組立)

0

50

100

150

200

250

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5

N=336X=0.35σ=0.61X+2σ=1.58

FAB溶接(組立+外業)

02040

60

80

100120140

-3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6

N=273X=0.52σ=1.17X+2σ=2.86

7.簡易エレクトロガス溶接

標準範囲 許容範囲 X+2σ(計測結果)

2≦a≦8 a≦10 6.76(外業)

エレクトロガス溶接(外業)

0

5

10

15

20

25

-3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6

N=69X=0.46σ=1.57X+2σ=3.61

簡易エレクトロガス溶接(外業)

05

101520253035

-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6

N=120X=1.80σ=2.48X+2σ=6.76

大区分Ⅷ 仕上げ

Page 26: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

Ⅷ-C 取付精度まとめ

大区分Ⅷ 仕上げ

【結果】本計測では、JSQSの許容限界に収まっていることが確認できた。

【考察】JSQS制定時は、各社によって設備や施工法が異なり開先ギャップもまちまちであるため、アンケート結果をもとに標準範囲・許容限界を適用可能な範囲として決定している。

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夏季と冬季の2回にわたり歪量を調査 スパンや板厚、脚長等のパラメータを集計 歪取施工(矯正・背焼き)の有無を集計 計測点数・・・夏季:2352点、冬季:1545点、合計:3897点

計測方法と結果

夏季小区分 計測ポイント 計測点数 平均値(x) 標準偏差(σ) X+2σ

1.外板 平行部船側 142 2.2 1.6 5.4平行部船底 132 1.9 1.5 5.0前後部 132 2.6 1.5 5.5

冬季小区分 計測ポイント 計測点数 平均値(x) 標準偏差(σ) X+2σ

1.外板 平行部船側 80 1.9 1.2 4.3平行部船底 80 1.4 1.0 3.4前後部 70 2.2 1.4 5.1

【考察】

夏季と冬季では、

最大で20%程度の

差があった。

温度影響が大きい

事が確認できた。

計測結果の一例 ー 夏季と冬季の比較

大区分Ⅸ 歪量

Ⅸ-A-1 やせ馬歪 外板

Page 28: JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研 …- 1 - JSQS が定める品質標準の現状調査に関する プロジェクト研究委員会 概要報告書

0

50

100

150

200

250

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

許容限界 6

標準範囲 4

X+2σ 5.97

N = 212

x = 2.41

σ = 1.78

【考察】

集計した結果、どの項目もJSQS制定時の元データと大きく変わらない。

これは、JSQSを基準として歪量の管理(努力)をしている結果である。

JSQSの基準は守れているが、JSQS制定時より良くはなってはいない。

大区分Ⅸ 歪量

Ⅸ-A-1 やせ馬歪 室壁(外壁)

JSQS解説 計測結果

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解析 解析の一例 : 板厚と歪量の関係と歪取の有無

【考察】

・板厚が薄い程、背焼き施工が多く、板厚が厚い程、歪量は小さい

傾向にある。

・単板工法の方が歪量の発生が小さい。

大区分Ⅸ 歪量

板厚と歪量の関係

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

0 5 10 15 20 25 30

板厚(mm)

歪量

(mm) 処理無し

冷間矯正

背焼き

JSQS許容限界

JSQS標準範囲

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“JSQSが定める品質標準の現状調査”として、

①各社で計測した結果は、いずれもJSQSの標準範囲・許容限界内に収まっており、各社でJSQSが有効活用されていると考えられる。

②設備・機器に依存する精度(ガス切断)については、その性能の進歩により従来より良好に推移している。

③一方、作業者の技量に依存するその他の精度(取付時の隙間・歪量等)については、従来とほぼ同等の傾向にある。