kibow社会投資のご紹介(2016年7月28日)

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KIBOW社会投資」の ご紹介 20167一般財団法人KIBOW インパクト・インベストメント・チーム © KIBOW All rights reserved.

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「KIBOW社会投資」の

ご紹介

2016年7月

一般財団法人KIBOW

インパクト・インベストメント・チーム

© KIBOW All rights reserved.

この資料は…

• この資料は、KIBOW社会投資による社会的インパクト投資の概要をご説明する際に使っているもの

です。Slideshare向けに制作したものではありませんので、わかりにくい箇所があるかもしれません。

• これをご覧になって、「投資を受けたい」または「友人の起業家を紹介したい」と思われた方、

ぜひ下記までご連絡下さい。

kibowjp(アットマーク)globis.co.jp

• 社会起業、または社会的投資にご関心をお持ちの方は、ぜひKIBOWのインパクト投資の

Facebookページに「いいね!」をお願いします。

http://bit.ly/socialimpactinvest

-1- © GLOBIS All rights reserved.

アウトライン

• 社会的インパクト投資への流れ

• 震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 最初の投資先

• 参考資料

-2- © GLOBIS All rights reserved.

社会的インパクト投資とは

-3- © KIBOW All rights reserved.

ソーシャル目的 ハンズオンで 規模化支援

社会的 インパクト 投資

× = 財務的 リターンも 期待

×

社会的インパクト投資は、「社会課題を解決しながら、利益も同時に産み出す投資活動」と 定義されている。(G8社会的インパクトタスクフォース 国内諮問委員会)

© KIBOW All rights reserved.

海外:インパクト投資への流れ

2013 2001 2002 2007 1998

財務リターンを求めない「ベンチャー・フィランソロピー」が先行して始まり、 2007年に「インパクト投資」のコンセプトが提唱され、先進諸国に広まった。

VC的フィランソロピー

インパクト投資の先駆け

「インパクト投資」という 言葉が定義される

キャメロン首相の イニシアチブ 「G8社会的インパクト 投資タスクフォース」

インパクト投資の拡大(世界)

-5-

50

500

0

100

200

300

400

500

600

(Billions of US$)

2009 2019

インパクト投資の投資金額は全世界的に、急激に拡大している。

(Source: JP Morgan’s data is introduced by PwC. http://www.pwc.com/jp/ja/japan-service/sustainability/knowledge/sustainability-column/vol002.jhtml

「インパクト投資」の収益性

-6-

6.9%

8.1%

0.0%

5.0%

10.0%

51のインパクト投資ファンドの 平均Net IRR

VC / PEファンドの 平均Net IRR

Source: Cambridge Associates and Global Impact Investing Network (GIIN)

インパクト投資の収益率は、VC / PEファンドと比べ、遜色ないレベルに達している。(世界)

震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• 社会的インパクト投資への流れ

• 震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 最初の投資先

• 参考資料

-7-

一般財団法人KIBOWの活動

-8-

東日本大震災後の復興支援のために立ちあげた一般財団法人KIBOWの役割を再定義し、 (被災地を含む)日本国内の社会起業家へのインパクト投資を事業に加える。

KIBOW設立の経緯

東日本大震災を受け、以下の 活動を展開 • イベント開催を通じて、被災地の

「希望」が注目され、新事業が促進される機会を提供する

• “E-mail from Japan”を世界に発信し、世界と日本を結ぶ架け橋となる

• 約1億円の義援金を集め、被災地の支援に投入する

これからのKIBOW

以下の活動を展開 • 被災地を中心に、社会を変える志を

持った人たちが集まる「場」を作る

• 被災地などで活動するリーダーのための資金を集め、グラントとして提供する

• (被災地に限らず)社会を変える

起業家のためにインパクト投資を行う

グロービス グループの「投資」と「ソーシャル」の流れ

-9-

グロービス・グループはこれまで、投資の経験と、社会起業家育成の経験を積んできた。

1996 グロービスがVC投資を開始 1999 グロービスがApax Partners (Sir. Ronald Cohen, Alan Patricof)との合弁で Apax Globis Japan Fund(200億円)をスタート 2011 被災地復興支援のための基金「KIBOW」をスタート。(後に一般財団法人に) 2012 グロービス仙台校スタート。 「ダイムラー・日本財団イノベーティブリーダー基金」設立 2013 「東北ソーシャル・ベンチャー・プログラム」開始 「ダイムラー・日本財団スタートアップ基金」開始 2015/9 KIBOW社会投資ファンドを開始

KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 社会的インパクト投資への流れ

• 震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 最初の投資先

• 参考資料

-10-

インパクト投資の開始

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G8社会的インパクト投資タスクフォース議長のロナルド・コーエン卿(Apax Partnersの創業者の一人)より、堀義人に「日本国内の社会的インパクト投資を活性化させてほしい」と要請したことをきっかけに検討を開始し、ファンド(KIBOW社会投資ファンド1号)を立ち上げた。

Sir Ronald Cohen Co-founder, Apax Partners

• 青柳 光昌(日本財団ソーシャルイノベーション推進チーム チームリーダー)

• 鵜尾 雅隆(日本ファンドレイジング協会 代表理事) • 駒崎 弘樹(NPO法人フローレンス代表理事) • 佐藤大吾(一般財団法人ジャパンギビング代表理事) • 藤沢久美(シンクタンク・ソフィアバンク代表) • 藤沢烈(一般社団法人RCF復興支援チーム代表理事) • 堀義人(グロービス代表) • 宮城治男(NPO法人ETIC代表理事)

KIBOW社会投資ファンドの概要(1/3)

-12- © KIBOW All rights reserved.

社会的インパクト投資を日本国内に広め、起業家の社会変革を支援するために、ファンドを設立し投資活動を行う。

ファンドの目的

法人および ガバナンス構造

アドバイザリー ボードメンバー (敬称略)

• 社会課題の解決に寄与する起業家に対して投資し、成長を支援し、 社会の変革を加速する。

• 国内の民間資金が上記の目的のために使われる、新たな資金還流の 仕組みを作る

• 一般財団法人KIBOWの下に、当ファンドを設立する

• ファンドのコミットメント総額:1号ファンドは5億円(決定) 2号ファンド以降は20億円規模を目指す

ファンドの名称 • KIBOW社会投資ファンド一号

KIBOW社会投資ファンドの概要(2/3)

-13- © KIBOW All rights reserved.

社会を変革する高いポテンシャルを持った起業家を選択し、そこに1000-5000万円規模の 資金を投下して、事業展開を加速する。主目的である社会的リターンに加えて、投資者の 財務的リターンも副次的目的として求める。

投資分野

• 地方創生(被災地を含む) • 医療・介護・高齢者 • 育児・子育て支援 • 貧困問題 • 環境保護 • ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂) • 海外支援・協力(国内団体に限定。ファンド総額の10%まで)

投資対象 団体

• 以下の条件を満たす団体であること

- 重要な社会課題の解決に寄与しうる団体であること (拡大可能性を重視)

- 投資に対して財務的なリターンを返す能力を有すること(注)

- 高いポテンシャルを持った経営チームが事業に注力していること (注)一般のVCや金融機関が求めるレベルまでは要求しない。ただし、財務的リターン

が期待されない団体は、対象外となる。

投資 ステージ

• 売上が立ち始め、それを規模化するための資金が必要な団体 (「Early-stage」ではあるが、「Seed-stage」ではない)

-14- © KIBOW All rights reserved.

1号ファンドでは株式会社へのエクイティ出資(株式投資)が中心となる。

KIBOW社会投資ファンドの概要(3/3)

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投資条件

運営 担当者

• 株式への出資を基本とする

• 非営利組織の場合は、新法人を設立し出資することも可能

• 金額:1件あたり1000-5000万円

• 山中礼二(KIBOWインパクト・インベストメント・チーム ディレクター) キヤノン株式会社、グロービス・キャピタル・パートナーズ、ヘルスケア分野のベンチャー2社を経て、グロービス経営大学院(専任教員)。ハーバード・ビジネス・スクール修了(MBA)。特に震災後、多くの社会起業家の育成と支援に携わる。

• 小早川鈴加(同 社会投資事業開発担当) リクルート社での勤務、国連ネパールでの起業支援活動等を経て、アキュメン・グローバルフェローに選出。米国で社会起業アプローチのトレーニングを受けた後ナイジェリアのベンチャー企業に派遣され、その事業開発・規模化をリードする。

• 高原康次(同 社会投資事業開発担当) 丸紅を経て、グロービスに入社。人材紹介部門、人事総務、法人営業を経て、ファカルティ本部に在籍し、社会起業家育成のための新科目開発、講師育成に従事。グロービス オリジナルMBA修了。米国CTI認定コーアクティブ・コーチ(CPCC)。コーアクティブ・リーダーシップ・プログラム修了。

最初の投資先

• 社会的インパクト投資への流れ

• 震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 最初の投資先

• 参考資料

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投資先:「愛さんさん宅食」株式会社

-16-

会社概要

経営者

• 社名:愛さんさん宅食株式会社(「ソーシャル・プロジェクト」より名称変更)

• 事業:高齢者向けの弁当宅配 / 障害者雇用

• 所在地:塩釜・石巻

• 小尾勝吉(代表取締役)

グロービス経営大学院修了(MBA) 震災の後被災地に入り、起業家の支援活動をしながら起業準備を進める。 亡くなった母が最後まで「食べる」ことに執着した様子を目の当たりにして、 「家族愛」を理念に愛さんさん宅食を立ち上げることを決意。

昨年12月、愛さんさん宅食株式会社に投資を実行した。

投資概要 • 1000万円(優先株投資)

参考情報

http://www.navis.co.jp/square/21.html http://michinokushigoto.jp/magazine/7665 http://www.challengestar.jp/project/s/project_id/20

18

34

'15/3 '15/12

愛さんさん宅食の概況

-17-

愛さんさん宅食は、社会的なインパクトを急激に拡大しつつある。

<障害者雇用人数>

Join前 Join後

41,176円

700,000円

<障害者平均年収アップ>

250 340

'15/3 '15/12

<月間顧客数>

参考資料

• 社会的インパクト投資への流れ

• 震災後のKIBOWとグロービスの取り組み

• KIBOW社会投資ファンドの立ち上げ

• 最初の投資先

• 参考資料

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社会的インパクト投資とは

-19- © KIBOW All rights reserved.

社会的インパクト投資は、「社会課題を解決しながら、利益も同時に産み出す投資活動」と 定義されている。(G8社会的インパクトタスクフォース 国内諮問委員会) 投資先は、①測定可能な社会的インパクトと ②投資家の金銭的リターンを諦めない経済性 / 規模化可能性を兼ね備えている必要がある。

出典:「社会的インパクト投資の拡大に向けた提言書」 (Asian Venture Philanthropy Networkの資料を元に、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが作成。 それを元に、グロービスにて再編集

社会的リターンのみ 経済的リターン優先

寄付を中心とした非営利組織

寄付と事業 収益の併存する非営利組織

社会的 企業

社会的 企業

社会的 企業

社会的 ミッションに 基づいた 企業

社会的 ミッションに 基づいた 企業

営利目的 企業

総収入の75%以上が事業収益

収益と コストが 平衡

収益を上げ、事業に再投資

収益の 一部を 配当

一定割合を社会的 目的に 還元

収益の 一部を 配当

社会的インパクト投資のターゲット

愛さんさん宅食(日経新聞2月29日)「被災地に弁当宅配 投資家が支える」

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宮城県多賀城市。正午前、小林恒夫(83)の自宅のチャイムが鳴った。弁当宅配の愛さんさん宅食(同塩釜市)の配達員、平井秀子(56)が歩くのにつえが必要な小林のために、いつものように居間のテーブルに昼食用の弁当を運ぶ。「カロリー制限にしっかり対応してくれるから助かる」。小林の表情が緩む。 2011年3月11日の東日本大震災で大きな被害が出た宮城県沿海部。身寄りを亡くしたり、家族が県外に働きに出たりして高齢者の寂しさが募る。ボランティアとして被災地に何度も足を運んだ小尾勝吉(37)はそんな高齢者を支えようと13年に同社を立ち上げた。

50人の従業員はシングルマザーや障害者。面談や訓練を通じて従業員の質を高め、調理や配送を効率化してコストも抑える。「採算ラインに乗ってきた」。小尾は今後の展開に自信を見せる。

英首相が提唱

同社を支えるのはビジネススクール大手グロービス(東京・千代田)代表の堀義人(53)が立ち上げたファンドだ。ディレクターの山中礼二(42)は「社会に与える前向きなインパクトと事業収益の両方を満たせると考えた」と話す。

利益成長のみを追うベンチャー投資とも、見返りを求めない寄付とも違う。そんな「社会的インパクト投資」が世界で広がる。13年の主要8カ国(G8)首脳会議で英キャメロン首相が普及を呼びかけ脚光を浴びた。

昨秋、英ロンドン市場に上場したザ・ジムグループ。英国内の低所得地域に約70のフィットネスジムを運営する。一般的なジムの4分の1という格安料金と、定休日なしで24時間営業の利便性で低所得者に健康維持の手段を提供。会員数は37万人を超え、時価総額2億6千万ポンド(約410億円)の企業に育った。

インドでは農業や教育など貧困層向けビジネスに投資するアビシュカール(ムンバイ)が躍進する。最高経営責任者(CEO)ビニート・ライ(42)がポケットマネーの100ドルを元手に始めたが、今では米シスコシステムズなどから200億円強を調達。投資先は約50社に及ぶ。

平均収益率6.9%

日本ではなじみが薄いが、世界を見渡せばインパクト投資の規模は600億ドル(約6兆8千億円)。米コンサルティング会社などの調べでは1998~2010年までの平均収益率は年6・9%と一般的な投資ファンド(8・1%)と遜色ない。 インパクト投資が広がる背景にはリーマン・ショック後の投資家の意識変化がある。米金融大手JPモルガンでインパクト投資を率いるエグゼクティブ・ディレクター、アミー・ベル(35)は「20~30代の投資家は資金の使い道に社会的な意義を求めるようになった」と話す。 インパクト投資をけん引する英有力投資家ロナルド・コーエン(70)は言う。「世界ではこれまでになく貧富の格差が広がっている。だが、政府にはこの問題を解決するリソースがない」。だからこそ「社会課題には革新的な方法が必要になる」。誰がその担い手となり、世界をリードするか。競争の幕はもう上がっている。(敬称略)

End of Presentation

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