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株式会社ニュマークジャパンコーポレーション ユーザガイド

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株式会社ニュマークジャパンコーポレーション

ユーザガイド

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安全にお使いいただくためにこの取扱説明書で使用している危険防止のマーク

製品をご使用の際は、使用上の注意に従ってください。

このマークは、操作とメンテナンスにおける重要な指示があることを示しています。

このマークは、適切な電圧で機器を使用しないと、感電の恐れがあるという警告です。

このマークは、ご利用の出力コネクターが感電を起こす恐れのある電圧を含んでいるという警告です。

注意事項を読んでください。

注意事項を守ってください。

すべての警告に従ってください。

すべての注意事項に従ってください。

水の近くで使用しないでください。

お手入れの際は、乾いた布を使用してください。

液体洗剤は、フロントパネルのコントロール装置

を損なったり、危険な状態を招いたりする恐れが

あるので、使用しないでください。

取扱説明書に従って設置してください。

暖房器具や調理器具、アンプを含むそのほかの音

楽機器など、熱を生じる機器の近くには、置かな

いでください。

電源プラクは、危険防止のために、正しく使用し

てください。アース端子付の電源プラグは、2つ

のブレードのほかに棒状のアース端子が付いてい

ます。これは、安全のためのものです。ご利用の

コンセント差込口の形状に合わないときは、専門

の業者にコンセントの取り替えを依頼してくださ

い。

電源コードを誤って踏んだり、挟んだりしないよ

うに注意してください。特にプラグ部、コンセント

差込口、本装置の出力部分に注意してください。

付属品は、メーカが指定しているものを使用して

ください。

音響機器専用の台車、スタンド、ブラケット、テー

ブルに載せて使用してください。設置の際、ケー

ブルの接続や装置の設置方法が、損傷や故障の

原因にならないよう注意してください。

1.

2.

3.

4.

5.

6.

7.

8.

9.

10.

11.

12.

雷が鳴っているときや、長時間使用しないときは、

プラグを抜いてください。

修理やアフター・サービスについては、専用窓口

にお問い合わせください。電源コードやプラグが

損傷したとき、装置の上に液体をこぼしたり、物

を落としたりしたとき、装置が雨や湿気にさらさ

れたとき、正常に動作しないとき等、故障の際は、

修理が必要となります。

本装置は、正常に動作していても熱を発生します

ので、周辺機器とは最低 15 センチ離し、風通し

の良い場所でご利用ください。

本装置をアンプに接続して、ヘッドフォンやスピー

カで長時間、大音量で使用すると、難聴になる恐

れがあります。(聴力低下や、耳鳴りを感じたら、

専門の医師にご相談ください)。

水がかかるような場所に置かないでください。花

瓶、缶飲料、コーヒーカップなど、液体が入った

ものを本装置の上に置かないでください。

警告:火災や感電防止のため、雨や湿気にさらさ

ないでください。

13.

14.

15.

16.

17.

18.

<お問い合わせ>

株式会社ニュマークジャパンコーポレーションカスタマ・サポート部

〒106-0047 東京都港区南麻布3-19-23オーク南麻布ビルディング6階

TEL:03-6277-2231 FAX:03-6277-0025

[ WEB ]

http://akai-pro.jp/

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MPCの世界へようこそ 5 動作環境 5 この取扱説明書について 5 重要事項 6 インストール 6

MPCハードウェアの概要 7 MPC Element 7 トップパネル 7

クイックスタート 9 システムの起動 9 ドラム・シーケンスの録音 9 サンプルの整理とノート・イベントのエディット 10 ベース・シーケンスの録音 11 ソングの作り方 12 ソングのエキスポート 12

操作について(ソフトウェア) 主な機能 13 コントロールの調節 13 プログラムの種類 14 ファイル・ブラウザー 17 モード・タブ・セクション 18 トランスポート・セクション 19 グリッド 21 ソフトウェアのメニュー 25

 メイン・モード 32 Q-Link セクション 32 パッド・バンク・セクション 34 シーケンス・セクション 34 プロジェクト・インフォメーション・セクション 36

 プログラム・エディット・モード 38 マスター・セクション 38 サイマルテイニアス・プレイ・セクション(Drumプログラムのみ) 38 ミュート・ターゲット・セクション(Drumプログラムのみ) 39 Keygroupプレイ・モード・セクション(Keygroupプログラムのみ) 39 Keygroupセクション(Keigroupプログラムのみ) 39 エディット・レイヤーズ・セクション 40 フィルター・セクション 42 パッド・プレイ・モード・セクション(Drumプログラムのみ) 43 ベロシティ・センシティビティ・セクション 44 LFOセクション 44 コントロール・モッド・セクション(Keygroupプログラムのみ) 45 パッド・インサート・エフェクト・セクション 45 MIDI およびプラグイン・プログラムのプログラム・エディット・モード 46

目次

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プログラム・ミキサー・モード 46 レベル 47 パンニング 47 ミュート 47 インサート・エフェクト 47

ネクスト・シーケンス・モード 48 シーケンス・プレイリスト 48 パッド・バンク・セクション 49 ネクスト・シーケンス・セクション 49 プロジェクト・インフォメーション・セクション 49

サンプル・レコード・モード 50 ウェーブフォーム・ディスプレイ 50 レコード・コントロール・セクション 51 プロジェクト・インフォメーション・セクション 52

サンプル・エディット・モード 53 ウェーブフォーム・ディスプレイ 53 エディット・セクション 54 パッド・セクション 55 セッティングス・セクション 55 プロセス・セクション 56 プロジェクト・インフォメーション・セクション 57 チョップ・モード 57

ソング・モード 61 シーケンス・プレイリスト・セクション 61 パッド・バンク・セクション 62 ソング・セクション 62 エディット・ステップ・セクション 62 ステップ・セクション 63 プロジェクト・インフォメーション・セクション 63

パッド・ミュート・モード 63 パッド・ミュート 63 パッド・グループ 64 プロジェクト・インフォメーション・セクション 64

ステップ・シーケンス・モード 65 パッド・セクション 65

MIDI コントロール・モード 66

エフェクト 68

操作について(プラグイン) 68 MPC Essentialsプラグインとスタンドアローン・アプリケーションの違い 68

付録 70 キーボード・ショートカット 70 エフェクトおよびパラメーター 71 用語集 86 登録商標およびライセンス 89

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このたびは、MPC をお買い上げいただきまして、ありがとうございます!MPC Essentials は、Akai Professional の伝説的名器である MPC の操作性とワークフローをあなたのコンピューターのパワーと融合させた、他に並ぶもののない音楽制作ツールです。

コンピューター・ベースの音楽制作に必要不可欠な機材である MPC Element は、作業に特化して効率的に設計されており、あなたのコンピューターに強力な音楽制作機能を提供します。あなたは全く新しい MPC Essentials ソフトウェアに加えて、MPC ノート・リピートやスウィングなどを含む、最先端の機能を手にしています。同梱の 1GB 分のサウンド・ライブラリーによって、MPC Essentials は現代の音楽制作に必要不可欠なサウンド作りを強力に支援します。また、あなた自身でサウンド・サンプルを簡単にインポートできます。MPC Essentials はスタンドアローンでもお使いいただけますが、プラグインとしても、現在ご使用のDAWソフトウェアとのシームレスな動作が可能です。MPC Element は、手早く作曲するのに必要な機能を全て備えています。また、標準的な MIDI 経由での操作も可能なので、お手持ちの MIDI 音楽ソフトウェアも MPC Element でコントロールできます。MIDI 入力および出力端子も、1/8 インチのものを 1 個ずつ備えており、1/8 インチと 5ピンMIDI 端子の変換ケーブルも同梱されています。

MPCファミリーの世界へようこうそ!

――AKAI Professional チーム一同

コンピューターの動作環境、互換性に関する情報、製品の登録については、AKAI Professional のウェブサイトhttp://akai-pro.jpを参照してください。

その他のお問い合わせについては、http://akai-pro.jp/supportで承ります。

この取扱説明書は、MPC Element ハードウェアとMPC Essentials ソフトウェアに慣れていただくためのものです。混乱を避けるために、用語はすべて MPC のパラメーター名を基準にしています。様々な用語については、巻末の用語集を参照してください。また、特に役立ったり重要だったりする項目については、統一された記号で明確にしてあります。

情報:当該項目についての追加情報

ハードウェア:MPCハードウェアのコントロールを使ってMPCソフトウェアを使用する方法の説明です。ただし、ハードウェアに関する説明は、この項目だけとは限りません。

ボタンやコントロール、パラメーターは全て、太字で強調してあります。 例: ● Prog Editボタンを押す ● 「Levelダイヤルを回す

パラメーターの設定や設定値は斜字体で示してあります。 例: ● Velocityの設定範囲は0から127までです ● Sample PlayをOne-ShotまたはNote-On に設定してください

説明書内の他の個所を引用する場合には、当該箇所を太字で示してあります。 例: ● 次の手順に進む前に、重要事項をお読みください ● 必要なドライバーやソフトウェアのインストールについては、インストールの項を参照してください

MPCの世界へようこそ

動作環境

この取扱説明書について

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Windows

Mac OS X

● MPCハードウェアおよびソフトウェアをご使用の前に、安全のための注意書および保障に関する情報をお 読みください。● MPCハードウェアに機器を接続したり、ハードウェアの電源をオン/オフしたりする前に、機器の電源が オフになっていることを確認してください。

MPC ソフトウェアをスタンドアローンで使用するかプラグインとして使用するかに関わらず、インストールする前には、ご使用のコンピューターが http://akai-pro.jp に掲載された動作環境を満たしていることを確認してください。

1. ダウンロードした .zipファイルが入ったフォルダを開けます。2. .zipファイルをダブルクリックして解凍します。3. MPC Essentialsインストーラーのアイコンをダブルクリックして、インストール用のプログラムを起動さ せます。4. 画面上の指示に従って操作を続けます。 重要:MPCソフトウェアをインストールした後、コンピューター上でプログラムのロックを外す必要があり ます。詳しくはMPC Essentialsソフトウェアのロックを外すの項を参照してください。

1. ダウンロードした .zipファイルが入ったフォルダを開けます。2. .zipファイルをダブルクリックして解凍します。3. MPC Essentialsインストーラーのアイコンをダブルクリックして、インストール用のプログラムを起動さ せます。4. 画面上の指示に従って操作を続けます。

重要:MPCソフトウェアをインストールした後、コンピューター上でプログラムのロックを外す必要があり ます。詳しくはMPC Essentialsソフトウェアのロックを外すの項を参照してください。

MPC Essentialsソフトウェアのロックを外す

1. MPC Element の USBケーブルでコンピューターに接続します。2. MPC Essentialsソフトウェアを起動します。3. ダイアログ・ボックスが表示されたら、Unlock Nowをクリックします。4. 表示されたウィンドウに、あなたに関する情報を入力します。5. コンピューターがすでにインターネットに接続されている場合は、Unlock NowをクリックしてMPCを お楽しみください! 6. コンピューターがインターネットに接続されていない場合は、さらに以下の手続きを行ってください。7. Use Web Formをクリックします。8. 表示されるウィンドウには、あなたの名前やシリアルナンバー、ソフトウェアの IDナンバーが記入されてい るはずです。Save Detailsをクリックして、この情報を .txtファイルとして保存するか、あるいは この欄 に記入された情報をそれぞれコピーして、別のファイルなどに保存します。9. インターネットに接続されているコンピューターで http://authorizations.akaipro.com/MPCに アクセスして、コピーしておいた情報を入力し、 Unlock My MPCをクリックします。10. 表示されたウィンドウのアンロック・コードをコピーします。11. 手順 5で表示されたMPCソフトウェアのウィンドウで Enter Codeをクリックします。12. あなたの名前と、ウェブページで生成されたアンロック・コードを入力します。13. Unlockをクリックして、MPCをお楽しみください!

重要事項

インストール

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1. USBポート:同梱のUSBケーブルをこのUSBポートに接続し、コンピューターの空いているUSBポー トと接続します。これによって、MPC Element はMPCソフトウェアとMIDI およびオーディオ・データ のやり取りができるようになります。2. MIDI In 端子:同梱の 1/8 インチ=MIDI アダプターと 5 ピン MIDI ケーブルで、外部 MIDI 機器の MIDI Out 端子とMPC Element のMIDI In 端子を接続します。 重要:1/8インチのMIDI In およびMIDI Out の端子には、オーディオ機器(ヘッドフォンやモニターなど) を接続しないでください。これらの端子は、同梱の1/8インチ=MIDIアダプターで他のMIDI 機器に接続 するためだけに使用してください。3. MIDI Out 端子:同梱の1/8インチ=MIDIアダプターと5ピンMIDI ケーブルで、MPC Element の MIDI Out 端子と外部MIDI 機器のMIDI In 端子を接続します。4. Main ボタン:このボタンを押すと、ディスプレイとソフトウェアのメイン画面が表示されます。5. Play ボタン:このボタンを押すと、オーディオ・ポインターの現在位置からシーケンスの再生が始まります。6. Play Start ボタン:このボタンを押すと、シーケンスの頭から再生が始まります。7. Stop ボタン:このボタンを押して、シーケンスの再生を停止します。8. Rec ボタン:このボタンを押すと、シーケンスが録音待機の状態になります。PLAY または PLAY STARTボタンを押すと録音が始まります。(Overdub ボタンの代わりに)この方法で録音すると、元のシ ーケンスに含まれるイベントが消去されます。録音中にシーケンス全体が通して演奏されると、オーバーダ ブ機能がオンになります。

トップパネル

MPCハードウェアの概要

MPC Element

- 7 -

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この章では、MPC Elementの特長と機能について説明します。

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9. Overdub ボタン:このボタンをPlayまたは Play Start ボタンと同時に押すとオーバーダブ機能がオン になり、元のシーケンスに含まれるノート・イベントを上書きせずに、新しいノート・イベントが録音できます。 この機能は、録音開始前でも録音中でもオンにできます。10. Undo ボタン:このボタンを押すと、最後の操作が取り消せます。11. Erase ボタン:シーケンスの再生中に、このボタンを押しながらパッドを叩くと、その再生位置でそのパ ッドに対応しているノート・イベントが消去されます。この機能を使えば、シーケンスの再生を止めること なく、 ノート・イベントを手早く消去できます。12. パッド:これらのパッドで、ドラム・サウンドなどのソフトウェア内のサンプルをトリガーします。パッドはベ ロシティとプレッシャーの両方に対応しており、表現力豊かな演奏にも敏感に反応します。 また、パッドは 叩く強さによって違う色に(最弱音の黄色から最強音の赤色の範囲で)発光します。13. Full Level ボタン:このボタンを押して、Full Level モードのオン/オフを選択します。オンにすると、 パッドを叩く強さに関わらず、サンプルは常に最大のベロシティ値(127)で再生されます。14. 16 Level:このボタンを押して、16 Level 機能のオン/オフを切り替えます。オンにすると、最後に叩 いたパッドの設定が一時的に16 個全てのパッドにコピーされます。この状態では、どのパッドも最後に叩 いたパッドと同じノート・ナンバーを出力し、選択可能なパラメーターの値は、叩く強さに関わらず、パッ ドのナンバーが増えるに従って大きくなるように固定されます(パッド1が最低値、パッド16が最高値に なります)。ソフトウェア側に表示されるウィンドウでは、Typeメニューをクリックすると、Velocity、 Tune、Filter、Layer、AttackまたはDecay のいずれかのパラメーターが選択できます。 表示されたウィンドウでは、Pad のドロップダウン・メニューでパッドの変更もできます。パッドは、 16Levelボタンを押したまま目的のパッドを押し、両方を同時に離すことでも選択できます。15. Note Repeat ボタン:このボタンを押しながらパッドを押すと、現在設定されているTempoとTime Correct の設定に応じたタイミングで、パッドが繰り返しトリガーされます。パッドを押す強さを変えると、 演奏されている音のベロシティが変化します。16. Tap Tempo:このボタンを好みのテンポに合わせて一定のタイミングで押すと、MPCソフトウェアのテ ンポ(BPM値)を新たに設定できます。17. Pad Bank ボタン:このボタンを押しながらアルファベットの付いたパッド(A~ H)を押すと、そのパッド・ バンクが選択されます。選択されたバンクに対応するパッドは赤色、その他のパッドはアンバー色に点灯し ます。18. Trackアップ/ダウン・ボタン:これらのボタンで、ホスト・ソフトウェアに呼び出されたMPCプラグイ ンの前または後のオブジェクトに移動します。19. Mute Track ボタン:ホスト・ソフトウェアに呼び出されたMPCプラグインのオブジェクトをミュートし ます。20. Solo Track ボタン:ホスト・ソフトウェアに呼び出されたMPCプラグインのオブジェクトを単独で鳴ら します。

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1. コンピューターを起動して、MPCハードウェアのドライバーとソフトウェアがコンピューターに正しくインス トールされていることを確認します。2. MPCハードウェアを標準的なUSBケーブルでコンピューターに接続してから、MPCソフトウェアを起動 します。

これで準備完了です!

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クイックスタート

システムの起動

まず、ドラム・シーケンスを録音するために、プログラムを設定します。1. ウィンドウの下半分の Sequenceセクションのプログラムの TypeにDrum、ProgramにProgram 001(MPC Essentials を開いた時の初期値)とそれぞれ表示されていることを確認します。2. 右側の Project Infomationセクションの新しいプログラム(Program 001)を右クリックして、名前 (たとえば Drums)を入力します。

それでは、ドラムのサウンドをロードしましょう。1. ファイル・ブラウザーのハードディスク のファイル構造を示すドロップ・ ダウン・メニューをクリックして、ファイルのある場所を選択します。ファイル・ブラウザーに表示された フォルダーをダブル・クリックして開きます。2. ドラム・サンプルを探して選択します。Previewボタンをクリックして、選択された オーディオ・サンプルを試聴します。まず、ベース・ドラムをロードしましょう。3. サンプルをパッドにクリック&ドラッグして、パッドにアサインします(この操作で、そのサンプルが自動的 にプロジェクトにも追加されます)。説明をわかりやすくするために、サンプルをPad A01にロードしてみ ましょう。これで、Pad 1を押すとベース・ドラムのサンプルが鳴るようになりました。4. 上記の手順を繰り返して他のパッドにもサンプルをアサインして、シンプルなドラム・セットを組みます。ス ネア・ドラムとクローズド・ハイ・ハット、オープン・ハイ・ハットをロードすると良いでしょう。好みに応 じて、クラッシュ・シンバルも追加してください。

では、ドラム・シーケンスを録音しましょう。1. Recボタンをクリックして、レコード・モードをオンにします。2. 実際の録音を開始するには、Playボタンをクリックします。ソフトウェアが録音を開始する前に、プリカウ ントが 1 小節分鳴ります。パッドによる演奏に慣れないうちは、一度に1 種類のサウンド(1 個のパッド) だけを録音するのが良いでしょう。3. シンプルなベース・ドラムのパターンを演奏します。録音したノート・イベントは、自動的に(この場合は 16 分音符として)グリッド上に表示されます。初期値の小節数は2 小節で、2 小節分の録音が終わった 後には、自動的にオーバーダブ・モードに切り替わる、すなわち、シーケンサーは最初に戻って再生を繰 り返し、次 と々音を重ねられる状態になります。ここでは録音を止めないでください!4. スネア・ドラムのパートを演奏し、次にハイ・ハットのパートを演奏します。5. 以上の録音が終わったら、Stopボタンをクリックします。6. もう一度録音を始める場合は、同じパッドで新たに演奏した音符が前に録音された音符と置き換わるとい うことに注意してください。音符を置き換えたくない場合は、手順 1からの操作は同じですが、Recの代 わりにOverdubボタンをクリックします。オーバーダブでは、すでに録音されたシーケンスに、新たなノ ート・イベントを追加することができます。7. Undoボタンは、レコード・モードでは機能が変わります。通常は、Undoボタンを押すと直前の操作が 取り消されます。アンドゥできるイベントがある場合には、Undoボタンが点灯します。レコード・モード では、Undoボタンが点滅します。この場合、Undo ボタンを押すと、その録音で(つまり、Playまた は Play Startボタンを押した後で)演奏したイベントが全て消去されます。

ドラム・シーケンスの録音

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録音の作業を進める前に、シーケンスの名前付けやエディットの作業をしておくと良いでしょう。

最初にロードした(そして各パッドにアサインした)ドラム・サンプルは、Programの中にまとめられています。 ● プログラムの名前を変更するには、Project Informationパネルの中のプログラムを右クリックし て、Renameを選択し、プログラムに見合った名前を入力します。 ● サンプルの名前を変更するには、サンプルの名前(たとえば Bassdrum-01)を右クリックして、 Renameを選択し、サンプルの用途に見合った名前を入力します。同じ操作を繰り返して、プログ ラムで使われている他のサンプルの名前を変更します。この作業をしておくと、同じプログラムに後 からサンプルを加えても、プログラムの内容が混乱せずに済みます。

グリッド内には、録音したイベントが一覧できます。それぞれの音符は、クリック&ドラッグで違う位置に移動できます。初期設定の状態では、Time Correct で設定されたクオンタイズ値と一致する位置にだけ音符を置くことができます。クオンタイズ値は、Time Correctのドロップ・ダウン・メニューをクリックすれば変更できます。値は 8 または 16 に設定するのが良いでしょう。コンピューター・キーボードの Shift キーを押しながら矢印キーを操作すれば、グリッドとは無関係の位置に(グリッド位置に音符が飛ぶのではなく)少しずつ音符をずらすことができます。

キーボードの Controlキー(Windows の場合)または Commandキー(Mac OS X の場合)を押しながら音符をクリック&ドラッグすると、その音符がコピーできます。同じ状態で音符をダブル・クリックすると、その音符は消去されます。

ベロシティのデータは、グリッドの下にあるベロシティ・レーンで簡単にエディットできます。ノート・イベントをクリックするか、マウスのポインターをベロシティ・バーに重ねると、ベロシティ・バーのてっぺんに小さな丸いハンドルが現れます。これでマウスを縦に動かせば、ベロシティの値が変更できます。

シーケンスのサウンドに基本的なエディットを加えてみましょう。

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サンプルの整理とノート・イベントのエディット

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ピアノやベースといったメロディー楽器をソフトウェア内で録音する方法は、ドラムスの場合と異なります。ドラム・キットとは違って、ベースのサウンドは半音階ごとの演奏が録音できるようにする必要があるからです。したがって、設定の方法も、ドラム・キットの場合と異なります。

それでは、ベースのシーケンスが録音できるように、プログラムを設定しましょう。1. ウィンドウの下半分の Sequenceセクションの中にある、Typeというドロップダウン・メニューをクリッ クして、Keygroupを選択します。2. 右側の Project Informationセクションの新しいプログラム(ピアノ・アイコンが横に表示されています) を右クリックして、名前(たとえば Bass など)を入力します。

それでは、ベースのサウンドをロードしましょう。1. ファイル・ブラウザーのハードディスク のファイル構造を示すドロップ・ ダウン・メニューをクリックして、ファイルのある場所を選択します。ファイル・ブラウザーに表示されたフ ォルダーをダブル・クリックして開きます。2. ベース・サンプルを探して選択します。Previewボタンをクリックして、選択されたオーディオ・ サンプルを試聴します。3. サンプルをダブル・クリックして、プロジェクトに追加します(この段階ではまだ、サンプルがパッドにアサ インされていないことを覚えておいてください)。

次に、キーグループのプログラムを設定します。1. Program Editタブをクリックして、プログラム・エディット・モードに入ります。2. Layerセクションの Layer1というドロップダウン・メニュー をクリックして、今ロードしたベースのサンプルを選択します (同じリストの中には、ドラムのサンプルも表示されます)。 ここではドラム・プログラムではなく、キーグループ・プログラ ムの作業になり、この段階で、サンプルは全てのパッドを使って演奏できる状態になります。

ヒント:MPCハードウェアの Pad Bank Dボタンを押してパッド・バンクDを選択してからPad 13を 叩くと、ベースのサンプルがオリジナル・ピッチで再生されます。他のパッドでは、そこから半音刻みでこ のサンプルを演奏できます。

さらに、パッドを強く叩いた時に異なるサウンドが出るように(本物のベースのように)、第 2のレイヤーを加えて、そのレイヤーのベロシティ・レンジを設定します。1. ファイル・ブラウザーに戻り、最初のベース・サンプルと似ていて少し明るめのサウンドの、別なサンプル を選択します。2. そのサンプルをダブル・クリックしてプロジェクトに追加します。3. Layerセクションに戻り、Layer 2というドロップ ダウン・メニューをクリックして、新たに追加した ベース・サンプルを選択します。この状態でパッドを 叩くと、2 個のサンプルが同時に鳴るはずです。この 新しいサウンドも面白いかもしれませんが、本物の ベースにより近いサウンドになるように、少しエディットしてみましょう。4. Layer 1 の Velocity スライダーを動かして、ベロシティ・レンジが 0 ~ 80 の範囲になるように、 Layer 2の Velocityスライダーはベロシティ・レンジが 81 ~ 127の範囲になるように、それぞれ調 節します。

これで、パッドを叩いた時、低いベロシティ値の時にはレイヤー 1 のサンプルのみ、高いベロシティ値の時にはレイヤー 2のサンプルのみが、それぞれトリガーされるようになりました。

ベース・シーケンスの録音

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それでは、ベース・ラインを録音してみましょう。以前の説明と同様に録音の準備をして、ベース・パートを録音します。録音したデータは、ドラム・パートと同じようにして編集できます。

この項では、シーケンスを組み合わせてソングを作成する方法を説明します。

作業を始める前に、すでにいくつかのシーケンスが(これまでの説明に従って)作成済みであることを確認してください!

Song タブをクリックして、ソング・モードを開きます。このプロジェクトで作成した個々のシーケンスが、個々のパッドにアサインされています。

好きなシーケンスがアサインされたパッドをクリック&ドラッグして、パッドの左側にある Sequence Playlistに追加します。あるいは、水平に表示されたタイムラインからシーケンスを選び、それをパッドの上にある作業スペースにクリック&ドラッグすることもできます。

ソングが再生される間、Stepごとにアサインされた Sequenceが順に再生されていきます。個々のシーケンスは、リピート値(Rpts)のカラムで設定された値に従って、繰り返されることもあれば繰り返されないこともあります(Rpt 値が 1の場合、そのシーケンスは1回通して再生されるだけです)。

個々のステップは、BPM カラムの値の設定に従って、それぞれに異なるテンポでシーケンスを再生することもできます。Bars カラムには、再生される単位数あるいは小節数の合計が表示され、そのステップの再生が進むにしたがって、値が減少していきます。

Sequence カラムの各ドロップダウン・メニューをクリックすれば、そのステップにアサインするシーケンスが新たに選択できます。Rptsの値は、数字をクリック&ドラッグすれば変更できます。

新しく作ったソングを友達とシェアしたくありませんか?それには、ソングをエキスポートするだけです。

Fileメニューの中の ExportからAs Audio Mixdownを選択します。

Audio Mixdownウィンドウでは、ミックスダウンの設定が選択できます。 ● Startフィールドを1、Endフィールドをソングの最後の小節数に設定します。 ● 保存する場所を選びます。これで Exportをクリックすると、ソングのエキスポートが始まります。

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ソングの作り方

ソングのエキスポート

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この章では、MPCソフトウェアの全ての特長と機能について解説します。

重要:MPC Essentials ソフトウェアをプラグインとして使用する場合、利用できる特長や機能はこの章で解説したものとほぼ同じですが、注意すべき相違点もあります。これについては、操作について(プラグイン)の章で解説します。

忘備録: ● このマニュアルでは、MPC Element でパラメーターや機能がコントロールできる場合には、必ずハ ードウェアという項目を別途設けて解説してあります。 ● MPC Essentialsソフトウェアは、MPC Element を使ってコントロールすることを強く推奨します。 感覚的に素早く操作できるので、非常に効率的な作業ができるからです。

ヒント:スクロールホイールの付いたコンピューター・マウスを使用する場合、コントロールの操作に利用できます。たとえば、マウスのポインターをコントロールに重ねて、スクロールホイールで値の変更ができます。キーボードの Shiftキーを押しながら同じ操作をすれば、コントロールの解像度を上げることができます。

MPCソフトウェアには、以下のような種類のコントロールがあります。

ノブ値を設定する時には、ノブをクリックして、ボタンを押したままマウスを上下させてノブを回します。マウスのスクロールホイールでも値の変更ができます。

パラメーター値値を設定するには、マウスのボタンで値のフィールドをクリックして、ボタンを押したままマウスを上下に動かします。

ドロップダウン・メニュー下向きの三角印(▼)をクリックしてドロップダウン・メニューを開き、目的の設定やパラメーターを選択します。

スイッチスイッチは “LED”として表示されます。オンになっている機能は、その LEDが赤く点灯します。機能をオンにするには、その LEDをクリックします。この時、同じ機能セット内の他の LEDは、自動的にオフになります。

操作について(ソフトウェア)

コントロールの調節

主な機能

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ボタンボタンをクリックすると、その機能がオンまたはオフになります。赤いボタンは、その機能がオンになっていることを示します。

エンベロープ・ディスプレイエンベロープのそれぞれに対応する “ハンドル ”をクリックして、好みの方向にドラッグしてパラメーターを変更します。

えんぴつとセレクトボックスのアイコンこのアイコンをクリックして、ドロー・モード(えんぴつツール)とセレクト・モード(セレクトボックス・ツール)を切り替えます。グリッドがアクティブになっている(つまり、グリッドのどこかをクリックした)状態では、コンピューター・キーボードの 1キーを押すとドロー・モード、2キーを押すとセレクト・モードに入れます。

ドロー・モード: ● グリッド内の何もない四角をクリックすると、ノート・イベントが追加されます。 ● ノート・イベントをダブル・クリックすると、そのノートが消去されます。

セレクト・モード: ● グリッド内のノート・イベントのある四角をクリック&ドラッグすると、それらが選択されてハイライト 表示されます。 ● グリッド内の何もない四角をダブル・クリックすると、ノート・イベントが追加されます。 ● ノート・イベントをダブル・クリックすると、そのノートが消去されます。

プログラムについて

プログラムとは、(1)使用されている全てのサンプルのリストと、(2)それぞれのサンプルの設定(すなわち、パッドへのアサイン状況、ループ・ポイント、ピッチ・チューニング、エフェクトなど)を含むファイルです。プログラム・エディット・モードでは、サンプルをエディットしたりアサインしたりできます。1 個のプロジェクトには、プログラムを128 個まで格納できます。

サンプルを音源とするプログラムには 2 種類あります。ドラム・プログラム(主にドラム・パートの作成に使用され、サンプルを素早く簡単にパッドにアサインできる)と、キーグループ・プログラム(1 個または複数のサンプルを、1 個または複数のパッドにアサインして、MIDI キーボードや MPC ハードウェアのパッドで半音階的な演奏ができる)です。この他にも、プラグイン・プログラムとMIDI プログラムの 2 種類のプログラムがあり、どちらも MIDI データのみを扱います。この項では、それぞれの種類のプログラムを作成する方法について解説します。プログラムを好みに合わせてエディットしたい方は、プログラム・エディット・モードの章をお読みください。

ドラム・プログラム

ソフトウェア内でドラム・プログラムを作成するには:1. Main Modeタブをクリックして、メイン・モードに入ります。2. Sequenceセクションの Typeというドロップダウン・メニューをクリック して、Drumを選択します。3. すでにドラム・プログラムがプロジェクト内に作られていない場合は、新し いドラム・プログラムがプロジェクトに追加されます。

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プログラムの種類

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4. Programドロップダウン・メニュー内の名前をクリックして、適切なプログラム名を入力します。

ドラム・プログラムにサンプルをロードするには、以下のいずれかの場所から、サンプルを目的のパッド(パッド・ディスプレイまたはグリッドの欄)にクリック&ドラッグします: ● File Browser(ファイル・ブラウザー) ● Project Informationパネル ● コンピューターの Exproler(Windows の場合)または Finder(Mac OS X の場合)。これで、サンプルは対応したパッドにアサインされます。

ヒント:上記と同じ操作で、1 個のフォルダーをフォルダーごと 1 個のパッドにドラッグすると、そのフォルダー内のサンプルをプログラムにロードすることができます。個々のサンプルは、ドラッグ先のパッドから始まってアルファベット順に、それぞれのパッドに1 個ずつアサインされていきます。

ソフトウェア内で Program Edit タブをクリックすると、レイヤー 2 からレイヤー 4 までの Sampleドロップダウン・メニューから、選択したパッドに別のサンプルを追加アサインできます。1 個のパッドには、4 個までのサンプル(1 個のレイヤーに1 個ずつ)がアサインできます。

忘備録:1 個のドラム・プログラムには、128 個のパッドすなわち、16 個のパッド8バンク分が用意されています。

キーグループ・プログラム

ソフトウェア内でキーグループ・プログラムを作成するには:1. Main Modeタブをクリックして、メイン・モードに入ります。2. Sequenceセクションの Typeドロップダウン・メニューをクリックして、 Keygroupを選択します。3. すでにキーグループ・プログラムがプロジェクト内に作られていない場合は、 新しいキーグループ・プログラムがプロジェクトに追加されます。

すでにキーグループ・プログラムがプロジェクト内に作られている場合は、 Programドロップダウン・メニューの横にある“+”ボタンをクリックします。4. Programドロップダウン・メニュー内の名前をクリックして、適切なプロ グラム名を入力します。

サンプルをキーグループ・プログラムにロードするには:1. ファイル・ブラウザー内の好みのサンプルをダブル・クリックします。これで、そのサンプルが現在のプロ ジェクトに追加されます。2. Program Editタブをクリックします。3. レイヤー 1の Sampleドロップダウン・メニューをクリックして、サンプルをキーグループ・プログラムに アサインします。これで、ロードされたサンプルがパッドや接続したMIDI キーボードで半音階的に演奏で きるようになります。

ソフトウェア内で Program Editタブをクリックすると、レイヤー 2 からレイヤー 4までの Sampleドロップダウン・メニューから、別のサンプル(事前にProject Information内にロードされたもの)をアサインできます。サンプルは都合 4 個までアサイン可能で、ベロシティ・レイヤーなどの、レイヤーを利用した設定が行えます。

複雑なキーグループ・プログラムを作成する時には、キーグループを追加します(128 個まで利用できます)。これは、マルチ・サンプルの音源(リアルなピアノなど)を利用する場合に便利です。

忘備録:1 個のキーグループ・プログラムには、キーグループを 128 個まで作成できます。それぞれのキーグループは、4 個(レイヤー 1 ~ 4)までサンプルが割り当てられます。すなわち、合計 512 個のサンプルが扱えることになります。

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MIDIプログラム

MIDIプログラムを作成するには:1. Main Modeタブをクリックして、メイン・モードに入ります。2. Sequenceセクションの Typeドロップダウン・メニューをクリッ クして、MIDI を選択します。3. すでにMIDIプログラムがプロジェクト内に作られていない場合は、 新しいMIDIプログラムがプロジェクトに追加されます。

すでに MIDI プログラムがプロジェクト内に作られている場合は、 Programドロップダウン・メニューの横にある “+” ボタンをクリッ クします。4. Programドロップダウン・メニュー内の名前をクリックして、適切 なプログラム名を入力します。

ソフトウェア内にインポートしたサンプルを使用するドラム・プログラムやキーグループ・プログラムと違って、MIDI プログラムは MIDI メッセージを外部のサウンド・モジュール(外部に接続したドラム・マシンやシンセサイザーなど)に送るためのものです。これが正常に機能するように、MIDI プログラムを設定する必要があります。MIDI プログラムを正しく設定する方法については、メイン・モードの章のシーケンス・セクションのMIDI モードの項を参照してください。

初期設定では、プログラムがボリュームの値もパンの値も送信しないように、ボリュームとパンの値が “?” と表示されています。

重要:シーケンスをコピーした場合は、ボリュームとパンの値も元のシーケンスの設定がコピーされます。

プラグイン・プログラム

プラグイン・プログラムは、ロードされたプラグインを経由してシーケンスのMIDI データを送信するためのものです。

プログラムをプラグイン・プログラムに切り替えるには:1. Main Modeタブをクリックして、メイン・モードに入ります。2. Sequenceセクションの Typeドロップダウン・メニューをクリッ クして、Plugin を選択します。3. 目的のプラグインがすでにプロジェクト内に呼び出されている場合 は、Programドロップダウン・メニューをクリックしてそれを選択 します。 プロジェクト内にプラグインが呼び出されていない場合は、 Programドロップダウン・メニューの横にある “+” ボタンをクリッ クすると、新しいプログラム名(Plugin ###)がプログラム・ドロ ップダウン・メニュー内に表示されます(これをクリックすれば、新 しい名前が入力できます)。次に、Pluginというドロップダウン・ メニューをクリックして、リストの中から目的のプラグインを選択し、 Selectをクリックして選択を確定するか、または Closeをクリック して取り消します(表示されたウィンドウ内の Sort by typeまたは Sort by manufacturerのチェ ックボックスをクリックすると、プラグインのリストの並び順が変更できます)。

忘備録:プラグインの場所は、指定する必要があります。場所は、ソフトウェアのPreferencesで設定 できます。詳しくは、初期設定:プラグイン・タブの項を参照してください。

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4. Programドロップダウン・メニュー内の名前をクリックして、適切なプログラム名を入力します。5. MIDI Chドロップダウン・メニューをクリックして、プロラグイン・プログラムが使用するMIDI チャンネル を(1 ~ 16の中から)選択します。この設定は、マルチ・モードをサポートするバーチャル・インスツル メントを使用する際のものです。6. Presetドロップダウン・メニューをクリックして、プラグインのプリセットを選択します。

重要:プラグインによっては、初期設定の状態ではMIDI ボリュームやパンをサポートしていない場合があります。

ファイル・ブラウザーは、コンピューターの内蔵および外付けハードディスクを検索して、サンプルやシーケンス、ソングなどをロードするためのものです。フィルター・ボタンやユーザーによる定義が可能なフォルダーを使用すれば、ファイル・ブラウザーを自分のワークフローに合わせてカスタマイズできます。また、サンプルはロードする前に試聴(オーディション)できます。

ソフトウェア内では、ウィンドウの左側のエリアにファイル・ブラウザーが表示されます。ウィンドウの左下隅にある矢印(<または>)をクリックするか、あるいはコンピューターの Bキーを押せば、ファイル・ブラウザーを表示させたり隠したりできます。

ファイル・ブラウザーを最も有効に活用するために、まずはハードディスクへのファイル・パスを設定してください。ファイルに素早くアクセスできるように、ハードディスクの場所は5 箇所まで設定できます。

参考:ファイル・ブラウザーには、不必要なファイル(テキスト文書やスプレッドシート、画像など)は表示されません。

ファイル・パスを設定するには:1. ファイル・ブラウザーのドロップダウン・メニューをクリックしま す。エクスプローラー(Windows の場合)やファインダー (Mac OS X の場合)のような形で、ハードディスクの階層の 外観が表示されます。2. 目的の場所を探して、ファイル・ブラウザー内にフォルダーの内 容を表示させます。3. コンピューターの Shiftキーを押しながら、ファイル・ ブラウザーのいちばん上に表示されたフォルダー・ボタン (1 ~ 5)の中の1 個をクリックをします。 ここで今クリックしたフォルダー・ボタンをもう一度クリックする と、ファイル・ブラウザーにはそのフォルダーの内容が即座に表 示されます。

表示されたファイルは、フィルター・ボタンで選別できます。選択されたフィルターは赤く点灯します。No Filtボタンをクリックすれば、フィルター機能がオフになります。Proj ボタンをクリックすればプロジェクト・ファイルだけ、Seq ボタンをクリックすればシーケンス・ファイルだけ、Prog ボタンをクリックすればプログラム・ファイルだけがそれぞれ表示されます。Sampleボタンをクリックすれば、オーディオ・ファイルだけが表示されます。

ファイル・ブラウザー

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モード・タブ・セクション

プロジェクトをロードするには、目的の .xpj ファイルをダブル・クリックします。フル・バージョンの MPC ソフトウェアで作られた、複数のトラックを持つプロジェクトの場合は、どのトラックをロードするか尋ねられます。

プロジェクトに単体あるいは複数のサンプルをロードする場合には、ファイルをPad Bank セクション、グリッド、あるいは Project Information セクションにクリック&ドラッグします。単体のファイルあるいは複数のファイルは以下の方法で選択できます:

● ファイル・ブラウザーで単体のサンプルを選択する場合は、そのサンプルをクリックします。 ● ファイル・ブラウザーで複数のサンプルを選択する場合は、最初のファイルをクリックして、キーボ ードの Shiftキーを押しながら、最後のファイルをクリックすると、最初と最後の間の全てのファイ ルも選択されます。 ● 隣り合っていない複数のファイルをファイル・ブラウザーで選択する場合は、キーボードの Control キー(Windows の場合)または Commandキー(Mac OS X の場合)を押しながら、必要な ファイルをクリックしていきます。ファイルの選択が完了したら、Control またはCommandキーを 離します。

ヒント:ファイル・ブラウザーの代わりに、コンピューターの Exproler(Windows の場合)または Finder(Mac OS X の場合)から、ファイルをクリック&ドラッグすることもできます。

親ディレクトリー・ボタン(ソフトウェア上のファイル・パスの右隣にある “↑” ボタン)をクリックすると、現在のフォルダーから出ることができます。

ソフトウェア内のファイル・ブラウザーの下には、プレビュー・ボタンがあります。

重要:プレビュー(試聴)できるのは、オーディオ・サンプルだけです。また、オーディオ・ファイルを正しく鳴らすために、オーディオ・ハードウェアが正しく接続されていることを確認してください。

ソフトウェア内で Autoプレビュー・ボタンをクリックすると、オートマティック・プレビュー機能のオン/オフが切り替えられます。オート・プレビューがオンになっている時には、オーディオ・ファイルが選択される度に、そのファイルが自動的に再生されます。この機能は、リストをスクロールしながらサンプルを探す場合に便利です(たとえば、サンプルをロードしたりマニュアル操作でプレビューしたりせずに、複数のスネア・ドラムのサウンドを比較できます)。

モード・タブ・セクションでは、左側のモード・タブをクリックしてソフトウェアのモードを選択したり、モードに応じてプログラムやシーケンス、ソングなどを選択したりできます。このセクションは、常に表示されています。

各モードについての詳細は、この章のそれぞれのセクションを参照してください。

ソフトウェア内でモードを選択するには、それぞれに対応したタブをクリックします。

Main Mode

Program Edit Mode

Program Mixer Mode

Next Sequence Mode

Sample Record Mode

Sample Edit Mode

Step Sequence Mode

MIDI Control Mode

Song Mode

Pad Mute Mode

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選択されたモードによって、以下に説明するように、モード・タブ・セクションのメニューや機能が変化します:

現在ロードされているプロジェクトの Programドロップダウン・メニューをクリックして、プログラムを選択します。1 個のプロジェクトでは128 個までのプログラムが使用できます。Program ドロップダウン・メニューは、Program Edit または Program Mixer のタブが選択された場合にのみ使用できます。

現在ロードされているプロジェクトの Sequenceドロップダウン・メニューをクリックして、シーケンスを選択します。1 個のプロジェクトでは128 個までのシーケンスが使用できます。Sequence ドロップダウン・メニューは、Main、Program Mixer または Step Sequencerのタブが選択された場合にのみ使用できます。

現在ロードされているプロジェクトの Songドロップダウン・メニューをクリックして、ソングを選択します。1 個のプロジェクトでは32 個までのソングが使用できます。Songドロップダウン・メニューは、Songタブが選択された場合にのみ使用できます。ソングについての詳細は、ソング・モードの章を参照してください。

Screen Scrollボタンをクリックすると、スクロール・モードとページ・モードが切り替わります。 ● ズームの設定にもよりますが、スクロール・モードではポジション・ マーカーが常に中央に来るように、スクリーンが背景でスクロールします。 ● ページ・モードではポジション・マーカーの位置に応じてグリッドの ページが次 と々めくられていきます。

ビュー・ボタンをクリックすると、スプリット・ビューとフルスクリーン・ビューが切り替わります。 ● スプリット・ビューでは、ソフトウェアのウィンドウの上半分にグリッド、下 半分には選択されたモードに応じたコントロールがそれぞれ表示されます。 ● フルスクリーン・ビューでは、ソフトウェアのウィンドウにはグリッドしか 表示されません。こちらのビューは、多くのパッドを使用していてそれらの 状況を一覧したい場合などに便利です。

トランスポート・セクションには、様々なトランスポート・コントロール(再生および録音用)と、小節およびテンポ用のディスプレイ、マスター・レベル、CPU メーターが用意されています。このセクションは常に表示されています。

CPUメーターは、実際のプロジェクトによるコンピューターのCPUの使用率を示します。フィルターやエフェクトなどのシンセサイザー機能を過剰に利用すると、CPUの使用率が高くなることを覚えておいてください。

ヒント:CPUメーターの値が非常に高くなると、ソフトウェアの反応が鈍くなる可能性があります。Stopボタン(このトランスポート・セクションまたはMPCハードウェアのもの)をトリプル・クリックすると、“MIDI パニック”メッセージが送信され、ソフトウェアからの全てのメッセージ送信が停止され、通常の動作状態に復帰します。

Metronomeダイアルでは、メトロノーム・クリックの音量が設定できます。

ソフトウェア内のMetronomeダイアルのとなりにあるOnをクリックすると、メトロノームのオン/オフが切り替えられます。オンの時には On が赤く点灯します。メトロノームについての詳細は、ソフトウェアのメニューの章の Click/Metroメニューの項を参照してください。

小節(Bar)およびテンポのディスプレイには、小節単位でのマーカー位置とビート、ティックが表示されます。

トランスポート・セクション

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シーケンサーのテンポは、ディスプレイの BPM値をダブル・クリックして、コンピューターのキーボードから数値を入力して変更できます。BPM値をクリック&ドラッグで増減させることもできます。

ハードウェア:ビート・パー・ミニットのタイミングで Tap Tempoボタンを叩いて、好みのテンポを設定できます。現在のビートは、アンバー色の LED の点滅で確認できます。また、Main ボタンを押してから Cursor ボタンで BPM パラメーターを選択し、Data ダイアルまたは - / + ボタンで値を調節します。あるいは、数字ボタンで直接値を入力し、Enterボタンで確定することもできます。

参考:トランスポート・コントロールは、MPC ハードウェア上にもソフトウェア内にもあります。従って、以下の記述も両方にあてはまります。

Recボタンを押して、ソフトウェアをレコード・モードにします。ボタンの LEDが赤く点灯して、録音の準備ができたことを示します。Playまたは Play Startボタンを押して、録音を開始します。

レコード・モードでループが始まると、オーバーダブ・モードに切り替わります。

Overdubボタンを押すと、シーケンスの既存のデータに新たなデータが追加できます。これはデータの追加で、データの削除は伴いません。Playまたは Play Startボタンを押すとオーバーダブ・モードでの録音が開始されるという以外、Recボタンを押した時と動作は同じです。

Stopボタンを押すと、再生や録音が停止します。Stopボタンを素早く3回押すと、“MIDI パニック”メッセージが送信されて、全ての発音が止まり、全てのオーディオ処理が停止します。Stopボタンは、ロード中のファイルのロードを中止する時にも使えます。うっかりプロジェクトやプログラムを選択してしまった時には、Stop ボタンを押すとそれらの読み込みを中止して、ロードされたファイルを消去することができます。

Playボタンを押すと、現在のポインターの位置から再生が始まります。

Play Startボタンを押すと、ソングまたはシーケンスの最初、あるいはファースト・バーに設定した位置から再生が始まります。

ハードウェア:Undoボタンは、録音中には異なる使い方ができます。通常、Undo ボタンを押すと直前のイベントだけが取り消されます(取り消すことのできる操作がある時には、ボタンが点灯します)。一方、録音中にUndoボタンを押すと、Playまたは Play Startボタンを押した後のイベントが全て取り消されます(この場合、Undoボタンは点滅します)。

ヒント:MPC ソフトウェアを、ホストのソフトウェア上でプラグインとして使用している時には、MPC ハードウェアをホストのソフトウェアのトランスポートとして利用できます。そのための設定については、Edit メニューをクリックして Set Up MMC Controlを選択し、別ウィンドウで開いたPDF 書類を参照してください。ただし、この機能は特定のホスト・ソフトウェアでのみ利用できます。

Levelコントロールは、ソフトウェアのマスター出力の音量を調節します。

MPC Renaissance をご使用の方へ:ソフトウェアの Level ノブ・コントロールは、オーディオ信号がMPC Renaissance の Main Volume ダイアルに行く前の音量を調節します。オーディオ信号は、その後でリアパネルの Stereo Out端子から出力されます。

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グリッドは、シーケンスの録音やプログラム、エディットを行ったり、ソングをアレンジしたりするための作業空間です。グリッドはメイン・モードとプログラム・エディット・モード、プログラム・ミキサー・モード、パッド・ミュート・モード、ステップ・シーケンサー・モードの時に表示されます。また、グリッドはプログラムのタイプによって表示形式が 2 種類あり、ドラム・プログラムにおける表示形式と、キーグループ・プログラムやMIDI プログラム、プラグイン・プログラムにおける表示形式は異なります。

ドラム・プログラムのグリッド

ドラム・プログラムの選択時には、以下のような形式でグリッドが表示されます:

左のカラムには、使用可能なパッドがすべて(A01 ~ H16)、それぞれに対応するデータと合わせて縦並びに表示されます。グリッド・ウィンドウの右側にある縦のスクロール・バーを使うと、グリッドを上下に動かせます。スクロール・バーの下には、“ 縦の拡大率 ” を調節するスライダーがあります。同様に、グリッドの下には水平方向のスクロールと拡大が行えるスクロール・バーとスライダーがあります。

左のカラム内のミュート・ボタン(M)をクリックすると、パッドがミュートされます。

グリッドの左上隅には、ドロー・モードとセレクト・モードを切り替える2 個のボタンがあります: ● 初期設定ではドロー・モード(右図のアイコン)がオンになっており、えんぴつツールの アイコンが表示されています。グリッドの目的の位置をクリックすると、音符を書き込むこと ができます。また、グリッドの下にあるベロシティ/オートメーション・レーンでは、オート メーション・カーブを描くことができます。 ● セレクト・モードはセレクト・ボックスのアイコン(右図)で表示され、音符を囲むように 枠を描くことで、1 個または複数の音符が選択できます。選択された音符には白い枠が現れ ます。

これらのモードについての詳細は、本章のコントロールの調節の項にあるえんぴつとセレクトボックスのアイコンを参照してください。

ノート・イベントを複製するには、グリッド上で音符を選択し、Contol + D(Windows の場合)またはCommand + D(Mac OS X の場合)のキー操作を行います。選択されたノート・イベントは、そのノート・イベントのあるステップの次のステップに自動的にコピー&ペーストされます。

Hitting Pads Select Events(右図のアイコン)が選択されている場合には、MPCハードウェアのパッドを叩くと、現在表示されているシーケンスの中でそのパッドに関連する全てのイベントが選択されます。

Undoボタン(赤色の矢印)をクリックすると、直前の操作が取り消されます。

Redoボタン(緑色の矢印)をクリックすると、直前に取り消した操作が再び有効になります。

グリッド

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メイン・モードでは、グリッドの右上隅でいくつかのメニューやパラメーターが調節できます: ● Total Barsフィールドをクリックして上下にドラッグすると、選択されたシーケンスの長さが変更で きます。初期値は2 小節で、最長 999 小節まで設定できます。 ● Time Correctドロップダウン・メニューでは、クオンタイズの基準になる音符が選択できます。 初期値は 16(16 分音符)です。 ● Swingフィールドをクリックして上下にドラッグすると、スウィング量(50 ~ 75%)の設定によって、 微妙なシャッフルから強力なシャッフルまで、ビート感を調節できます。

グリッドの上部には、シーケンス内の現在位置が確認できる青色のバーがあります。 ● 上半分の数字は、 小節番号です。 ● 下半分(図では1 小節目1 拍目の位置に表示)の数字は拍子です。拍子の表示バーをダブル クリックして、ドロップ・ダウン・ウィンドウに拍子を入力すると、拍子が変更できます。 ● 赤色の矢印(>)は、シーケンスの開始位置と終了位置を示します。Play Startを押してシーケ ンスを再生すると、このオーディオ・ポインターは1 小節目の1 拍目から動き出します。ループ機能 (グリッドの下の Sequenseパネルにあります)がオンになっている時には、シーケンスは1 小節 目と最後の小節の間をループし続けます。新しいシーケンスを作成する時には、冒頭の小節が初期 値の 1 小節目になります。

シーケンスの開始位置と終了位置は、グリッドの下にある Sequenceセクションの First Barおよ び Last Barのパラメーターで変更できます。メジャー・バー(青色のバーの下半分)上の赤色の 矢印は、それに応じて移動します。これについては、メイン・モードの章のシーケンス・セクション の項を参照してください。

グリッドの下には、ベロシティ/オートメーション・レーンがあります。ここでは、グリッド内にあるノート・イベントのMIDI ベロシティ・データの調節や、様々なパラメーターの複雑なオートメーション・データの作成やエディットができます。初期設定の状態でオートメーション・レーンに表示されるパラメーターは Velocity(ベロシティ)です。ベロシティやオートメーションについては、本章のベロシティのエディットおよびオートメーションの入力とエディットの項を参照してください。

キーグループ・プログラム、MIDIプログラムおよびプラグイン・プログラムのグリッド

キーグループ、MIDI またはプラグインの各プログラムが選択された場合のグリッドは、以下のような形式で表示されます:

グリッドの左側にミニ・キーボード(いわゆるピアノ・ロール)が縦に表示されている点が、ドラム・プログラムの表示形式との唯一の違いです。鍵盤を 1 個クリックすると、その音符に対応するノート・イベントが全て選択されます。また、その鍵盤にアサインされた音を聴くこともできます。

その他の機能はドラム・プログラムの場合とまったく同じです。

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ノート・イベントの入力とエディット

ノート・イベントやデータは、コンピューターのマウスを使って簡単に挿入できます。

ハードウェア:Rec ボタンを押すと、ソフトウェアは録音待機の状態になります。ここで Play または Play Start ボタンを押すと、録音が始められます。メトロノームによる 1 小節分のプリカウントの後で録音が始まります。パッドを叩いてシーケンスにノート・イベントを録音してください。録音が終わったらStopボタンを押します。

ヒント:ノート・イベントは、できれば MPC ハードウェアのパッドで録音することをお勧めします。パッドはベロシティとプレッシャーの両方を検知するので、より手早く、より感覚的な方法で録音作業が行えます。

ソフトウェア内では、えんぴつツール(ドロー・モードの場合)またはセレクト・ボックス・ツール(セレクト・モードの場合)ノート・イベントの作成や消去ができます:

ドロー・モードの場合: ● グリッド内の空の四角を1回クリックすると、その四角の中にノート・イベントが 1 個追加 されます。 ● ノート・イベントをダブル・クリックすると、消去されます。

セレクト・モードの場合: ● グリッド内の(複数の)ノート・イベントを、セレクト・ボックスのクリック&ドラッグの 操作で囲むと、それらがハイライト表示されます。 ● グリッド内の空の四角をダブル・クリックすると、ノート・イベントが追加されます。 ● ノート・イベントをダブル・クリックすると、消去されます。

● ノート・イベントをクリックすると、それに対応したパッドの音が鳴ります。● 選択したノート・イベントは、コンピューター・キーボードの Backspaceまたは Deleteキーを押して 消去できます。● ノート・イベントの長さは、Time Correctの値によって決まります(たとえば、16に設定されていれば、 ノート・イベントの長さは16 分音符 1 個分になります)。● ノート・イベントの最初の部分または終わりの部分をクリック&ドラッグすると、Time Correctせ設定し た値を単位として、ノート・イベントをそれぞれ短く、あるいは長くすることができます。● ノート・イベントをクリック&ドラッグすると、別の位置に移動できます(複数のノート・イベントが選択さ れている場合は、それらを同時に移動できます)。移動できる距離は、Time Correctの設定に応じたク オンタイズ値が 1 単位(グリッドの縦線の間隔)になります。ただし、コンピューター・キーボードの Shiftキーを押しながらノート・イベントを移動させた場合は、Time Correctの設定値とは関係なく、 好きな位置にノート・イベントを置くことができます。● Control(Windows の場合)または Command(Mac OS X の場合)キーを押しながら音符を動か すと、その音符が複製できます。グリッド上でノート・イベントを選択してからControl + D(Windows の場合)または Command + D(Mac OS X の場合)を押しても、ノート・イベントの複製ができます。 この時、選択されたノート・イベントは自動的に、元のノート・イベントの直後のグリッド位置に複製されます。● コピー&ペーストの機能(Windowsでは Control + C、Mac OS Xでは Command + C)を利用し て、ノート・イベントをクリップボードにコピーしておけば、Control + V(Windows の場合)または Command + V(Mac OS X の場合)の操作で、自動的にオーディオ・ポインターのある位置に複製 されます。

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ヒント:MPCハードウェアの 16Levelボタンを押すと、16レベル機能がオンになります。これがオンになると、最後に叩いたパッドが一時的に 16 個全てのパッドにコピーされます。これらのパッドは、最初に叩いたのと同じノート・ナンバーを送信しますが、選択可能なパラメーターは、パッドを叩く強さに関係なく、パッド・ナンバーの順に値が増える形で(つまり、Pad 1 の最小値から Pad 16 の最大値まで)固定されます。この時、ソフトウェア上に表示されるウィンドウ内の Type メニューをクリックすると、Velocity、Tune、Filter、Layer、Attack または Decay のいずれかのラメーターが選択できます。この表示されたウィンドウ内の Padドロップダウン・メニューでは、パッドの変更が可能です。16Level ボタンを押しながら目的のパッドを押して、両方を同時に離すという操作でも、パッドが変更できます。

ベロシティのエディット

ベロシティのデータは、ベロシティ・レーンで簡単にエディットできます(セレクト・モードでもドロー・モードでも)。

● グリッド内のノート・イベントをクリックするか、またはレーン内のベロシティ・バーにマウス・カーソルを 合わせると、ベロシティ・バーのてっぺんに小さな丸いハンドルが現れます。この丸いハンドルをクリック& ドラッグで上下に動かすと、ベロシティが変更できます。

コンピューター・キーボードの Control(Windows の場合)または Command(Mac OS X の場合) キーを押しながらドラッグすると、より精密な調節ができます。● 複数のノート・イベントを選択した場合は、それらのベロシティ値を同時にエディットできます。複数のノ ート・イベントを選択するには、セレクト・ボックス・ツールを使います。ある1 個のパッド(ドラム・プ ログラムの場合)やバーチャル・キーボードの1 個の鍵盤(キーグループ・プログラムの場合)に対応す るノート・イベントを全て選択する場合には、目的のパッドまたはキーをクリックします。

オートメーションの入力とエディット

ソフトウェア内でのオートメーション・データの入力や編集は、以下の手順で行います。1. ベロシティ・レーンの左にあるAutomationの隣にある矢印(▼)をクリックして、リアル・タイム・パ ラメーター(RT Filter resonance など)を選択します。2. えんぴつツール(ドロー・モード)を使って、オートメーション・カーブを描きます。オートメーションの アンカー・ポイント(基準点)は、Time Correct値で設定されたグリッド内で書いたり移動したりでき ます。ただし、コンピューター・キーボードの Shiftキーを押しながら固定点を移動させれば、クオンタ イズ値で設定された範囲には制約されません。

● アンカー・ポイントは、クリック&ドラッグで垂直方向(量や値)または水平方向(時間軸上の位置) に動かします。 ● オートメーション・レーンの任意の場所をダブル・クリックすると、そこに新しいアンカー・ポイント が追加されます。 ● アンカー・ポイントは、ダブル・クリックすると消去されます。 ● セレクト・ボックス・ツール(セレクト・モード)で複数の隣り合うアンカー・ポイントを選択すると、 それらを同時にエディットできます。 ● 以上の方法で、複数のオートメーション・パラメーターが追加できます。

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ソフトウェアのメニュー項目のいくつかは、MPCハードウェアからはアクセスできない機能を提供します。重要:● ソフトウェアのメニュー構成は、WindowsとMac OS Xでは異なります。● プラグインとしてロードされた場合は、MenuボタンがMain Modeタブの左側に来ます。

ファイル・メニュー

New Project を選択すると、空のプロジェクトが作成されます。ゼロからプロジェクトを作成する場合は、このコマンドを使用してください。

New From Template を選択すると、ユーザー定義によるプロジェクトのテンプレートがロードされます。簡単に作業を始められるように、自分の用途に適した基本的な設定を済ませたプロジェクトを作成し、それをプロジェクトのテンプレートとして保存しておくと良いでしょう。このテンプレートの設定方法については、エディット・メニューの Preference:Auto Load/Saveタブの項を参照してください。

Load Recent は、最近作業を行った 5 つのファイルへのショートカットです。リストでは、上から順に最新のものから並んでいます。

Save Project では、現在作業中のプロジェクトが保存できます。表示されるウィンドウ内では、プロジェクトの名前を付けたり保存場所を選択したりできます。プロジェクトのファイル(.xpj書類)とそれに必要な情報(サンプル、MIDIファイル、プログラム・ファイルなど)は、同じフォルダ内に同じ名前で保存されます。

Save Project asの機能は Save Projectと同じですが、現在作業中のプロジェクトを別の名前で保存できます。

Save All Programsでは、プロジェクトの全てのプログラムが保存できます。

Save Current Programでは、現在のプログラムだけが保存できます。

Save Current Sequenceでは、現在のシーケンスだけが保存できます。

Export では、プロジェクトまたはシーケンスのデータを、MPC フォーマットやスタンダード MIDI ファイル、単体のプロジェクト・アーカイブ・ファイル、あるいはオーディオ・ミックスダウン・ファイルといった、様々なフォーマットでエキスポートできます。目的のフォーマットはサブ・メニューで選択します。 ● MPCフォーマット:  ○ As MPC1000-MPC2500 Seqでは、現在のシーケンスをMPC1000やMPC2500 で読み込めるフォーマットでエキスポートします。  ○ As MPC1000-MPC2500 Prgでは、現在のプログラムをMPC1000やMPC2500 で読み込めるフォーマットでエキスポートします。  ○ As MPC5000Seq/Prgでは、現在のシーケンスやプログラムをMPC5000で読み込め るフォーマットでエキスポートします。 ● MIDI Exportでは、シーケンスをスタンダードMIDIファイル(.mid書類)としてエキスポートし ます。表示されるウィンドウでファイル名を入力し、保存先を指定します。このオプションは、シー ケンスを別のシーケンサー・ソフトウェアでインポートしたり、他のアーティストと交換したりするの に便利です。 ● As Project Archiveでは、プロジェクトの全体をプロジェクト・アーカイブ・ファイル(.xpa 書類)としてエキスポートします。表示されるウィンドウでファイル名を入力し、保存先を指定します。 このオプションは、プロジェクトの構成要素に手を付けずに異なるコンピューターの間でプロジェク トを移動させたい時などに便利です。

ソフトウェアのメニュー

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● As Audio Mixdownでは、シーケンスをオー ディオ・ファイルとしてエキスポートします。表示さ れるウィンドウで、オーディオ・ファイルのフォー マットを設定します。 ○ Audio Lengthでは、Start barと End barでオーディオ・ファイルのファイ ルの長さが設定できるので、オーディオ・ ファイルを特定の小節数だけエキスポート できます。また、バウンス・テイル(Tail: 残響の長さ)の秒単位で設定できます。エ キスポートした範囲よりも後にエフェクトが 残る、リバーブやディレイを使用した場合に便利です。 ○ Render optionでは、どちらのステレオ出力の音を書き出すかが選択できます。出力は、 チェックボックスの下にあるドロップダウン・メニューをクリックして選択します。 ○ File formatでは、エキスポートするファイル形式をwavとaiff から選択します。また、 Bit depthでは、8、16、24ビットまたは浮動小数点 32ビットの中から、ビット深度が 選択できます。 ○ Sample rateでは、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz の中からサンプル・レート を選択します。多くの場合は、44.1kHzを選択するのが良いでしょう。 ○ Exportボタンをクリックすると、ファイル名の入力や保存先の選択を行うウィンドウが開 きます。 ○ Cancelボタンをクリックすると、エキスポートを行わずにウィンドウが閉じます。

Exit を選択すると、ソフトウェアが終了します。現在開いているプロジェクトに何らかの変更を加えてから保存していない場合は、終了する前に保存を促すメッセージが出ます。

Mac OS Xユーザーの方へ:Exitのコマンドは、Quit MPCという名前でMPCメニューの中にあります。

エディット・メニュー

Undo で、最後に行った操作を取り消します。取り消す操作がない場合は、Undo コマンドは選択できず、この項目はグレー表示になります。

Redoで、Undo コマンドを取り消し(行った操作を再実行し)ます。Redo コマンドは、再実行できる操作がなくなるまで実行できます。再実行できる操作がない場合には、この項目は選択できず、グレー表示になります。

重要:再実行が可能な状態で新たな操作を行うと、最初に再実行可能だった操作に対する Redo コマンドは効かなくなります。言い換えれば、Undo 以外のエディット操作を行った段階で、Redo コマンドは選択できなくなります。

Cut で、選択したイベントをグリッド内から消去して、クリップボードにコピーします。カットしたイベントは、同じシーケンスの違う場所や別のシーケンスに挿入できます。

Copyで、選択したイベントをグリッド内から消去せずに、クリップボードにコピーします。コピーしたイベントは、同じシーケンスの違う場所や別のシーケンスに挿入できます。

Pasteで、クリップボードの内容をポジション・マーカーの現在位置にペーストします。

Clearで、クリップボードの内容を消去します。

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History を選択すると、Command History ウィンドウでこれまでに行ったコマンド操作が一覧できます。アンドゥ(Undo)およびリドゥ(Redo)コマンドの操作を行うと、リスト内の “ 現在位置 ”が確認できます。

プロジェクトを以前の “ 状態 ” に戻す場合には、ポインターを最後の操作からクリック&ドラッグします。“ アンドゥ ” された操作はグレー表示になります。グレー表示になった部分は、同様の操作で “ リドゥ” ができます。

Preferences を選択すると、Preferences ウィンドウが開きます。ここでは、ソフトウェアの多くの要素がカスタマイズできます。左側にある(MIDI や Sequencer などの)タブをクリックして選択し、目的の操作を行います。OK ボタンをクリックすると、Preferencesウィンドウが閉じます。Preferences の設定は、自動的に保存されます。

Mac OS Xユーザーの方へ:PreferencesはMPCメニューの中にあります。

● Preferences:Audioタブ ○ Output および Input:これ らのドロップダウン・メニューを クリックして、コンピューター 内蔵のオーディオ・ハードウェ アまたはご使用のオーディオ・ インターフェイスのドライバーを 選択します。 Windowsユーザーの方へ: コンピューター内蔵のサウンドカードをご利用の場合は asio4all.comウェブサイトから最 新の ASIO4ALLドライバーをダウンロードすると良いでしょう。 ○ Test:このボタンをクリックすると、テスト・トーンが鳴り、オーディオ出力の確認ができま す。 クリックする前に、オーディオ・システムの音量を下げておくように注意してください。 ○ Sample Rate:このドロップダウン・メニューをクリックして、プロジェクトに合ったサン プル・レートを選択します。このメニューは、ご使用のオーディオ・インターフェイスで設定 できるサンプル・レートに依存します(たとえば 96000Hz は、ご使用のインターフェイス が 96kHz のサンプル・レートをサポートする場合しか使用できません)。 ○ Audio Buffer Size:このドロップダウン・メニューをクリックして、オーディオ・システ ムのレイテンシーを設定します。小さな値では反応が速くなりますが、CPUへの負荷は高 くなります。容量の大きなプロジェクトでは、レイテンシーを小さくするとクリック・ノイズ やポップ・ノイズが出やすくなる場合があります。値を大きくすると、CPU負荷ははるかに 低くなりますが、レイテンシーが増大し、パッドを叩いてから音が鳴るまでに時間差が生じ ることがあります。理想的なオーディオ・バッファー・サイズは、コンピューターのCPU 性 能にも左右されます。いろいろな設定を試してみて、ご使用のシステムにとって最適な設定 を見つけてください。 ○ Latency Adjust:Audio Buffer Size の設定をいろいろと試してもまだ、オーディオシ ステムに遅延が生じる場合は、このフィールドを上下にクリック&ドラッグして、微調節(ミ リセカンド単位)してください。

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● Preferences:MIDI タブ ○ Active Midi Inputs:これら のチェックボックスは、コンピュ ーター・システムで利用可能な MIDI 入力を示しています。 ハードウェア:MPCハードウェ アが接続されて電源がオンに なっている場合は、利用可能な ポートと共に、MPCの汎用ポ ートも表示されます。 ○ Midi Mapping:それぞれの ドロップダウン・メニューを クリックして、AからDまでの Midi Out Portの設定を行い ます。ここでは、シーケンサー のデータを送出するポートが選 択できます。 参考:MPCソフトウェアをプラグインとして使用する場合、選択可能なMidi Out Port はホストのソフトウェアだけになります。

● Preference:Plugins タブ ここでは、インストールされたVSTまた は AUプラグインをソフトウェアが検索す る際に参照するハードディスクを、4 台 まで選択できます。これらのプラグインは、 MPCソフトウェア内でインサート用また はセンド用のエフェクターとして利用でき ます。フィールドの右にある ... ボタンを クリックして、目的の場所を選択します。 新しい場所を選択したら、Scan New 機能を利用すると良いでしょう。初めて 設定する時には、Rescan ボタンをクリ ックして、選択したプラグインの全てを検 索し直してください。

Mac OS Xユーザーの方へ:オーディ オユニット・フォーマットのプラグインが利用できるように、Use AudioUnitのチェックボックスに チェックを入れておくと良いでしょう。

● Preferences:Auto Load/Saveタブ ○ Template File:... ボタンをクリックして、新しいシーケンスを作成する時に自動的にロー ドされるシーケンスのテンプレートを選択します。 ○ Auto Save:Enabledチェッ クボックスをクリックすると、 オート・セーブ機能のオンとオ フが切り替わります。オート・ セーブは、作業中のプロジェク トを一定の間隔で保存する機能 です。Timeoutドロップダウン・ メニューをクリックして、オート・ セーブの間隔を選択します。

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● Preferences:Sequencer タブ ここでは、ソフトウェアのシーケンサーに 関連した機能のオン/オフができます。 ○ Instant Track Mute:この オプションをオフにすると、ノー ト・オンのメッセージが無視さ れます。レガシーのMPCの トラック・ミュートと同じ動作で す。これによって、再生中のサン プルや音符が、その長さの分だけ最後まで再生されます。いくつかのループを使用していて、 あるループを最後まで鳴らしたいが、次にシーケンスがループした時には鳴らしたくないと いった場合などに便利です。このオプションをオンにすると、MIDIトラック・ボリュームの メッセージが送信されます。これはトラックをすぐにミュートしたい時などに便利です。ルー プは音量がゼロのまま再生され続けるので、トラックのミュートを外した時にふたたびその まま鳴らし続けることができます。 ○ Record Mute Events:このオプションをオンにすると、パッド・ミュート・モードで ミュート・イベントの録音ができます。Timing Correct の設定が、パッド・ミュートのイ ベントが録音される位置に影響します。 ○ Play Mute Events:このオプションをオンにすると、パッド・ミュート・モードでミュー ト・イベントが再生されます。 ○ Record Pad Aftertouch Events:このオプションをオンにすると、パッド・アフター タッチ・データが(MPCハードウェアのプレッシャー対応のパッドで)録音できます。 ○ Place Events recorded during Count-in at start-point:このオプションをオ ンにすると、レコーディングがプリカウントのうちに叩いたパッドのノート・イベントが、録 音の冒頭部分に記録されます(MPC3000の機能です)。 ○ Pulse Resolution:このドロップダウン・メニューをクリックして、ソフトウェアの特定領 域の画面解像度を(PPQN 単位――パルス・パー・クオーター・ノート、4 分音符 1 個 あたりのパルス数)で設定します。これは画面の解像度で、ソフトウェアのタイミングでは ありません。

● Preferences:Hardwareタブ ここでは、MPCハードウェアの動作に影響する細かいパラメーターを設定します。 ○ Pad Threshold:このドロッ プダウン・メニューをクリックし て、パッドを叩いてトリガーする 時に最低限必要な強さを設定し ます。 ○ Pad Sensitivity:このドロッ プダウン・メニューをクリックし て、自分のタッチの強さに対す るMPCの反応の度合いを設定 します。 ○ Pad Curve:このドロップダ ウン・メニューをクリックして、 自分の演奏の強さがベロシティ 値に変換される度合いを設定し ます。値はA(弱いタッチでも十分に最大のベロシティ値が得られます)からD(最大の ベロシティ値を得るには、パッドをかなり強く叩く必要があります)までが選べます。 ○ Pad Response:Velocityおよび Aftertouchのメーターで、パッドを叩く強さや押す 力がそれぞれのパラメーターに反映される度合いを確認できます。Pad Threshold や Pad Sensitivityを設定する際の目安になります。

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○ Show Hardware:このボタンをクリックするとウィンドウが開き、接続したMPCハード ウェアに関する情報(ファームウェアのバージョンやドライバーのバージョンなど)が確認で きます。

● Preferences:Syncタブ ここでは、ソフトウェアの同期に関する 様々なパラメーターが設定できます。 ○ Receive:このドロップダウン・ メニューをクリックして、ソフト ウェアがMIDI Clockまたは MIDI Time Code(MTC)を ホスト・ソフトウェア(MPCを プラグインとして使用する場合) や外部機器(MPCハードウェ アのMIDI 入力に接続されたも の)から受信するかどうかを設 定します。 ○ Send:このドロップダウン・メ ニューをクリックして、ソフト ウェアがMIDI Clockまたは MIDI Time Code(MTC)を、MPCハードウェアあるいはそれ以外に接続されたMIDI インターフェイスの個々のMIDI ポートに送信するかどうかを設定します。この情報を送信し たいポートを確認してください。コンピューターに接続してMIDI クロックやMTCデータを 送るMIDI 機器は、2 台選択できます。 ○ MTC Frame Rate:これらのボックスの中の1 個にチェックを入れて、MIDI タイムコー ド(MTC)の同期をFPS(フレーム・パー・セカンド)単位で設定します。ほとんどの場 合は 25で良いかと思われますが、映画のサウンドトラックのための作業などでは、正しい FPS 値の設定が重要です。 ○ Device Control:これらのチェック・ボックスのいずれか一方あるいは両方にチェックを 入れると、MPC ハードウェアのトランスポート・ボタンで MIDI マシン・コントロール (MMC)信号の送受信ができます。MMCが扱うのはトランスポート・コマンドだけで、ト ラックの録音待機などのより高度な機能には対応していません。

● Preferences:Other タブ ここでは、その他のMIDI およびオー ディオ関連のパラメーターを設定します。 ○ Tap Tempo:このドロップダ ウン・メニューをクリックして、 新しいテンポが認識されるまで MPCハードウェアの Tap Tempoボタンを叩くのに必要 な回数を設定します。 ○ Filter 'All Notes Off' CC:このチェックボックスをクリックしてチェックを入れると、 オール・ノート・オフのデータがカットされます。MPCハードウェアのMIDI In端子に別 の機器を接続した時にこのボックスにチェックを入れておくと、ソフトウェアはオール・ノート・ オフ(MIDI パニック)・メッセージを無視します。これによって、MPCハードウェアに接続 した別のMIDI 機器がMIDI パニック・メッセージを送信しても、全ての音をミュートしてし まわずに、そのまま動作(たとえば録音など)を続けます。 ○ Program Change:このドロップダウン・メニューをクリックして、MIDIプログラム・ チェンジ・メッセージを受信した時に切り替わるものを、ProgramとSequenceのいず れかから選択します。 ○ Sampling Bit Depth:このドロップダウン・メニューをクリックして、サンプルから録音 されるオーディオのビット深度を設定します。

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Click/Metroメニュー

このメニューで、メトロノームに関する全ての設定を行います。

Count-Inでは、録音開始前のプリカウントのオン/オフを設定します。 ● Offではメトロノームのプリカウントがオフになります。 ● Recordでは録音時にのみプリカウントがオンになります。 ● Record + Play では、録音と再生の両方のモードでプリカウントがオンになります。

Metronomeでは、メトロノームの設定をします。 ● Offでは、メトロノームがオフになります。 ● Play では、再生時にのみメトロノームがオンになります。 ● Recordでは、録音時にのみメトロノームがオンになります。 ● Record + Play では、録音時と再生時の両方でメトロノームがオンになります。

Rate では、メトロノームのクリックの音価を、1/4、1/4T、1/8、1/8T、1/16、1/16T、1/32、1/32Tの中から選択します(Tは三連符を意味します)。

Sound では、メトロノームの音色を、Sidestick 1、Sidestick 2、Clap、Mtroclick、Tambourine、MpcClick 選択します。

Time Correct メニュー

ここでは、クオンタイズの設定を行います。

Apply は、現在選択されているノート・イベントをクオンタイズします。ノート・イベントが選択されていない場合は、何もクオンタイズされません。コンピ ュ ー タ ー・キ ー ボ ー ド の Control + K(Windows の 場 合)ま た は Command + K(Mac OS X の場合)でも、クオンタイズのコマンドが実行できます。

Settings をクリックすると、Time Correct ウィンドウが開き、以下の機能設定が行えます。 ● Time Division:いずれか 1 個のボックスをクリックして、クオンタイズの基準になる音価を選択 します。初期値は1/16で、三連符(T)を含む様々な値が選択できます。 ● Swing:このフィールドを上下にクリック&ドラッグして、スウィングの度合いを50%から75%の 間で調整します。スウィング値によって、微妙なシャッフルから強力なシャッフルまで、ビート感が変 えられます。 ● Shift Timing:このフィールドを上下にクリック&ドラッグして、全てのノート・イベントをクロック のクリック単位でずらせます。 ● Window:このフィールドを上下にクリック&ドラッグして、クオンタイズされる音符の範囲を設定 します。この範囲外の音符はクオンタイズされず、範囲内の音符がクオンタイズされます。 ● Strength:このフィールドを上下にクリック&ドラッグして、音符をクオンタイズする厳密さ(クオ ンタイズ値に近づける量)を設定します。低い値に設定すると、音符は最も近いクオンタイズ値に少 ししか近づかず、厳密にクオンタイズした場合(高い値)に比べて、機械的な印象が薄れます。 ● Events:このドロップダウン・メニューをクリックして、クオンタイズの対象となる範囲を設定します。 All では全てのノート・イベント、Selectedでは選択されたイベントのみがクオンタイズされます。 MPC RenaissanceまたはMPC Studio をご使用の場合は、Rangeを選択してクオンタイズする 小節を(ディスプレイ上で Cursor ボタンやData ダイアル、-/+ ボタンを使って)選択したり、 クオンタイズするパッドや鍵盤を選択したりできます。

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Do Itボタンをクリックすると、設定が有効になります。

Closeボタンをクリックすると、設定の操作が取り消されます。

Helpメニュー

About MPCでは、ソフトウェアのバージョンが確認できます。

Check for Updates では、新しいバージョンのソフトウェアが入手可能かどうかが確認できます。この機能を利用するには、コンピューターがインターネットに接続されている必要があります。

Set Up MMC Controlを選ぶとPDFファイルが開き、MPCハードウェアのトランスポート・ボタンを使って、MPCプラグインからホスト・ソフトウェアにMMC(MIDI マシン・コントロール)メッセージを送信する方法が確認できます。この設定をすると、MPC ハードウェアからホスト・ソフトウェアのトランスポートがコントロールできるようになります。ただし、この機能は特定のホスト・ソフトウェアのみで使用できます。

MPC Helpを選ぶと、この取扱説明書のPDFが開きます。

Mac OS X ユーザーの方へ:About MPCと Check for updates の項目は、MPCメニューの中にあります。

 メイン・モードでは、最も利用する機会の多い機能が一覧できます。

メイン・モードに入るには、ソフトウェアのウィンドウのモード・タブ・セクションから Main Mode タブをクリックします。

ハードウェア:Mainボタンを押します。

ここでは、Q-Linkノブの機能を設定します。

Q-Link セクションは、プログラム(Pgm)および FX の 2 種類のモードで動作します。 ● プログラム・モード:16 個のQ-Linkノブで、選択したプ グラムの特定のパラメーターが調節できます。 ● FXモード:16 個のQ-Linkノブが、使用するエフェクト のパラメーターにアサインできます。

これら 2 種類のモードを切り替えれば、それぞれのノブで 2 種類のパラメーターがコントロールできます。この機能によって、リアルタイムでパラメーターの柔軟なコントロールが可能になります。

メイン・モード

Q-Linkセクション

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プログラム・モード

Prg ボタンをクリックして、Q-Link ノブのプログラム・モードをオンにします。ソフトウェアで Q-Link ノブにパラメーターをアサインする方法は:1. アサインするQ-Linkノブをクリックしてマウスを動かし、選択します。Qlinkフィールドには、選択された ノブの番号が表示されます。2. Trigドロップダウン・メニューをクリックして、MinまたはMaxを選択します。MPCハードウェアの Q-Link Triggerボタンを押しながらQ-Linkノブの 1 個の頂点に触れると、それに対応したパラ メーターが最小値(Min)または最大値(Max)にジャンプします。3. Padドロップダウン・メニューをクリックして、コントロールしたいパッドを選択します。コントローラーの マッピングが覚えやすいように、Pad A01にはQ1、Pad A02にはQ2という組み合わせにしておくと良 いでしょう。4. Param(パラメーター)ドロップダウン・メニューをクリックして、Q-Linkノブにアサインするパラ メーターを選択します: ○ Sample Layer では、1 ~ 4のサンプル・レイヤーが切り替えられます。この機能を使うには、 レイヤーごとのベロシティの範囲が完全に分離する(互いに重ならない)ようにサンプルがア サインされている必要があります。サンプル・レイヤーのベロシティの設定方法については、 プログラム・エディット・モードのエディット・レイヤーズ・セクションの項を参照してください。 ○ Tuning は、サンプルのピッチをコントロールします。 ○ Filter Cutoff は、フィルターのカットオフ周波数をコントロールします(パッドにアサインす るフィルターの種類は、プログラム・エディット・モードで選択します)。 ○ Filter Resonance は、フィルターのレゾナンスの量をコントロールします。 ○ Filter Env Amount は、フィルターにかけるエンベロープの量をコントロールします。 ○ Qlink Pan は、ステレオ音場内でのサンプルの定位をコントロールします。 ○ Level は、サンプルの音量をコントロールします。 ○ Env Attack は、Amp Envelope のアタック・タイムをコントロールします。 ○ Env Decay は、Amp Envelope のディケイ・タイムをコントロールします。 ○ Env Release は、Amp Envelope のリリース・タイムをコントロールします。 ○ SEND 1 to 4 は、選択したパッドに対応するFXセンドのレベルをコントロールします。5. Changeドロップダウン・メニューをクリックして、パラメーターを変化させる条件を選択します。ほとんど の場合は、Q-Linkノブを回した瞬間にサウンドが変化するContinuous を選ぶのが良いでしょう。Note Onを選択すると、Q-Linkノブの位置は、それに対応したパッドを叩いた時に出るサウンドだけに影響し ます。

Instrument セクションで Midi を選択すると、Q-Link ノブのプログラム・モードの内容は少し変わります。MIDI 経由で外部音源の好きなパラメーターをコントロールするには、MIDI CC(MIDI コントロール・チェンジ)を定義します。Q-Link ノブごとに、1 ~ 128 までのどの MIDI コントロール・チェンジでも定義できます。この場合、外部 MIDI 音源が MIDI コントロール・チェンジ・データを受信可能で、かつその状態に設定されていることを確認してください。

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FXモード

Q-Link ノブの FX モードをオンにするには、FXボタンを押します。ソフトウェアでパラメーターを Q-Link ノブにアサインする方法は:1. アサインするQ-Linkノブをクリックしてマウスを動かし、選択します。選択されたノブの番号は、Qlink フィールドに表示されます。2. Trigフドロップダウン・メニューをクリックして、MinまたはMaxを選びます。MPCハードウェアでは、 Q-Link Triggerボタンを押しながらQ-Linkノブの頂点に触れると、対応するパラメーターが最小値 (Min)または最大値(Max)にジャンプします。3. Effectドロップダウン・メニューをクリックして、事前にロードされたエフェクトの中の1 個を選択します。 参考:Q-Linkノブにエフェクトのパラメーターをアサインするには、その前にエフェクトをロードしておく 必要があります。パッドにロードされたエフェクトは、どれでもパラメーターのアサインができます。エフェ クトのロードについては、エフェクトの章を参照してください。4. Param(パラメーター)ドロップダウン・メニューをクリックして、Q-Linkノブにアサインするパラ メーターを選びます。使用できるパラメーターは、選択されたエフェクトの種類に依存します。

このセクションで、エディットするパッド(16 個のパッド 8 バンク分)を選択します。

MPC ソフトウェアで、好みのパッドをクリックして選択します。バンクを選択する時には、パッドの上にある Bank ボタンで A から H までのバンクを指定します。

このセクションでは、現在のシーケンスに有効なパラメーターが一覧できます。

ソフトウェア内の Sequence ドロップダウン・メニュー、またはドロップダウン・メニューの左下隅にある矢印(>)のアイコンをクリックして、表示された未使用のシーケンスを選択します。

Loop ボタンをクリックして、シーケンスのループ機能の On またはOff を選びます。ループ・ポイントは、First Bar および Last Bar の値で決定します。First Bar および Last Bar で、(ループを作成するために)それぞれに対応する小節位置のポインターを設定します。Last Bar の値はシーケンスの長さに依存することを覚えておいてください。

Total barsフィールドをクリックして、小節数の合計を設定します。

T Correct(タイム・コレクト)ドロップダウン・メニューをクリックして、クオンタイズする単位になる音符を選びます。

パッド・バンク・セクション

シーケンス・セクション

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Time Sigフィールドをクリックして、シーケンスの拍子を変更します。

BPMフィールドをクリックして、テンポをビート・パー・ミニット単位で設定します。

Swingフィールドをクリックして、シーケンスのグルーブ感を変更します。50%から75%までの値で、ビートが“シャッフル ”する度合いを――微妙なものから極端なものまで――設定できます。

シーケンスがドラム・プログラム、キーグループ・プログラム、MIDIプログラム、プラグイン・プログラムのどれを使用しているかは、アイコンで確認できます。

Velocity 画面をクリックすると、選択したシーケンス全体のベロシティ値が変更できます。これは、レコーディングされたベロシティ値に対してどのぐらいの比率の音量でトラックが再生されるかを決定します。50% に設定すると、もともとレコーディングされているベロシティ値の半分、200% なら、ベロシティ値 127を上限として2 倍の音量で再生されます。

Mボタンをクリックすればミュート、Sボタンをクリックすればソロ再生ができます。

Type ドロップダウン・メニューをクリックして、シーケンスが使用するプログラムの種類を、Drum、Keygroup、Midi、Plugin から選択します。

Programドロップダウン・メニューをクリックして、上記のメニューで選択した Type を選びます。+ ボタンをクリックして、そのタイプのプログラムをプロジェクトに追加します。

ドラム・プログラムおよびキーグループ・プログラムの場合

Program ドロップダウン・メニューをクリックして、使用するプログラムを選択します。新しいプログラムを作成する場合は、ドロップダウン・メニューの横にある+アイコンをクリックします。

MIDIプログラムの場合

プログラムの Type を MIDI に設定した場合、他のプログラムに比べてシーケンス・セクションの様子が多少異なります:

Portドロップダウン・メニューをクリックしてMIDI ポートを選択すると、シーケンスのデータが選択したポートから送信されます。ドロップダウン・メニューには、Preferences ウィンドウの MIDI タブ内で設定して使用可能な状態になっている MIDI ポートが現れます。詳細については、Preferences:MIDI タブの項を参照してください。

MIDI Ch ドロップダウン・メニューをクリックして、MIDI メッセージを送信するチャンネルを(1 ~ 16の間で)設定します。

Prog Chドロップダウン・メニューをクリックして、MIDIプログラム・チェンジ・ナンバーを(1 ~ 127の間で)設定します。MIDI 音源の特定のプリセットを選択する時に便利です。

Bank ドロップダウン・メニューをクリックして、バンク・セレクトまたは MSB(最上位バイト)メッセージを(1 ~ 127の間で)選択します。

LSBドロップダウン・メニューをクリックして、、バンクLSB(最下位バイト)メッセージを(1 ~ 127 の間で)選択します。

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プラグイン・プログラムの場合

プログラムの Typeを Plugin に設定した場合、他のプログラムに比べてシーケンス・セクションの様子が多少異なります:

プロジェクトがすでに必要なプラグインを含んでいる場合には、Programドロップダウン・メニューをクリックして、それを選択します。するとウィンドウが開き、プラグインのリストの表示順を Sort by type(タイプ別)または Sort by manufacturer(メーカー別)に変更できます。Select ボタンをクリックすると選択したプラグインがロードされ、Closeボタンをクリックすると操作が取り消されます。

プロジェクトに新しいプラグインを追加したい場合は、Programドロップダウン・メニューの隣にある + アイコンをクリックします。すると、Program ドロップダウン・メニューに新しいプログラム名(Plugin ###)が現れます(名前をクリックすると、新しい名前が入力できます)。次にPluginドロップダウン・メニューをクリックして、リストから好みのプラグインを選びます。選択を確定するには Select、取り消すには Close をクリックします。eボタンをクリックすると、ロードしたプラグインのユーザー・インターフェイスが開きます。

MIDI Ch ドロップダウン・メニューをクリックして、プラグイン・プログラムが使用する MIDI チャンネルを(1~ 16 の間で)選択します。この設定は、マルチ・モードをサポートするバーチャル・インスツルメントを使用する場合に利用してください。

Presetドロップダウン・メニューをクリックして、プラグインのプリセットを選択します。

プロジェクト・インフォメーション・セクションには、プロジェクト名と、ソフトウェアの現在のプロジェクトにロードされた全てのプログラムとサンプルが表示されます。

サンプルは、Project Information セクションからパッドにドラッグ&ドロップするだけで、そのパッドにアサインできます。サンプルの演奏やエディットの方法は、プログラムに依存します。詳しくは、プログラム・タイプの項を参照してください。

Project カラムには、プロジェクト内で利用可能なプログラムが全て表示されます。リスト表示された個々のプログラムの横には、ドラム、キーグループ、MIDI、プラグインのいずれかのプログラム・タイプを示すアイコンが表示されます(プラグイン・プログラムでは、カラムの右側にプラグインの名前がグレーで表示されます)。

プロジェクト・インフォメーション・セクション

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プログラムを右クリックすると、以下のオプションが開きます ● Duplicate を選ぶと、元のプログラム名に "-1" を付加したコピーが作成されます。 ● Delete を選ぶと、選択したプログラムが消去されます。誤って消去しないよう、操作を確定または 取り消すためのウィンドウが開きます。 ● Saveを選ぶと、現在のプログラムがハードディスクに保存されます。保存する場所を尋ねるダイア ログが自動的に開きます。サンプルもプログラムと一緒に保存されます。 ● Renameを選ぶと、プログラムの名前を書き替えるためのウィンドウが開きます。

Sample カラムには、利用可能なサンプルが表示されます。All Samples を選択すると、プロジェクトで使用されている全てのサンプルが一覧できます。その下にあるプログラムやシーケンスを選択すると、そのプログラムやシーケンスで使用されているサンプルのみが確認できます。Sample カラム内のサンプルをダブルクリックすると、サンプル・エディット・モードにロードされます。

サンプルを右クリックすると、以下のオプションを含むメニューが開きます: ● Delete を選ぶと、選択したサンプルが消去されます。誤って消去しないよう、操作の確定または取 り消しをするウィンドウが開きます。 ● Saveを選ぶと、選択中のサンプルがハードディスクに保存されます。保存場所を尋ねるダイアログ が自動的に開きます。 ● Renameを選ぶと、選択中のサンプルの名前を書き替えるためのウィンドウが開きます。名前を書 き替えても、元のファイルの名前は変わりません。 ● Edit を選ぶと、選択中のサンプルのサンプル・エディット・モードが開きます。これについての詳細は、 サンプル・エディット・モードの項を参照してください。

プロジェクト・インフォメーション・セクションの右上隅にあるごみ箱のアイコンをクリックすると、プロジェクト内のサンプルが消去できます。この時に表示されるウィンドウで Purge Unused Samples を選択すると、そのプロジェクトでどのパッドにもアサインされていないサンプルが全て消去されます。また、Delete All Samplesを選択すると、プロジェクト内のサンプルが全て消去されます。Do Itをクリックすると操作が実行され、Closeをクリックすると操作が取り消されて、何も消去されません。

重要:この消去の操作は、必要とあれば(Undo コマンドを実行するか、あるいはまハードウェアの Undo ボタンを押して)アンドゥすることもできます。

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 プログラム・エディット・モードには、プログラムをエディットするためのパラメーターがすべて含まれます:

● ドラム・プログラムおよびキーグループ・プログラムには、それぞれのレイヤーのパラメーターやシ ンセサイザーのパラメーター、インサーション・エフェクトの設定が含まれます。これら2 種類のプ ログラム・タイプは設定の仕方が異なるので、パラメーターも異なります(ドラム・プログラムは、 キーグループ・プログラムよりもパラメーターが少なくなります)。 ● MIDIプログラムやプラグイン・プログラムについてはこの項を飛ばして、MIDI およびプラグイン・ プログラムのプログラム・エディット・モードの項を参照してください。

これら4 種類のプログラムの違いについてのより一般的な情報は、プログラム・タイプの項を参照してください。

ソフトウェアの Program Editタブをクリックします。

ドラム・プログラム:ドラム・プログラムをエディットするには、最初に以下のいずれかの方法で目的のパッドを選択してください:● ソフトウェアをMainモードに切り替えて、目的のパッドをクリックする。● ソフトウェアを Program Editモードに切り替えて、グリッドの中のパッドを選択する。● MPCハードウェアで目的のパッドを叩く。

マスター・セクションでは、再生モードの設定と、プログラム全体のチューニングが行えます。

Mode では、プログラムのパッドの再生モードを設定します。Mono モードでは、同時に 1 個のパッドしか発音しません。プログラム内ですでに別の(あるいは同じ)サンプルが鳴っている状態で新たにパッドを叩くと、先に鳴っていたサンプルが即座にミュートされます。POLY モードでは、複数のパッドを同時にトリガーすることができます(最大同時発音数の制限はあります)。

Semiノブでは、選択したプログラムのピッチを上下 12 半音まで動かせます。

Fineノブでは、プログラムのピッチを半音より細かい精度で上下に微調整できます。

Trans(キーグループ・プログラムのみ)では、入力された音符が移調できます。サンプル自体のピッチは変わりません。

このセクションでは、1 個のパッドを叩くだけでトリガーできるパッドを、最大 4 個まで指定できます。この機能は、いくつかの音を積み重ねたサウンド(たとえばベース・ドラムをレイヤーしたもの)をトリガーする時などにご利用ください。

プログラム・エディット・モード

マスター・セクション

サイマルテイニアス・プレイ・セクション(ドラム・プログラムのみ)

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選択中のパッドには、最大 4 個までのパッドをミュート・ターゲットとして設定できます。そのパッドを叩くと、ミュート・ターゲットの音が即座にミュートされます。それぞれのパッドのドロップダウン・メニューをクリックして、目的のミュート・ターゲットを設定します。

ヒント:● この機能は、オープンとクローズドのいずれか一方の音だけが鳴る、リアルなハイ・ハットのサウンドをプ ログラムする時に便利です。● ミュート・ターゲット機能は、ドラムおよびキーグループ・プログラムの両方で利用できる、ミュート・グ ループ機能と似ています。ミュート・グループ機能の詳細については、この章のキーグループ・プレイ・ モード・ セクション(キーグループ・プログラムの場合)およびパッド・プレイ・モード・セクション (ドラム・プログラムの場合)の項を参照してください。

ここでは、キーグループ・プログラムにおいてそれぞれのパッドにアサインしたサンプルの振る舞いを設定します。

Mute Group では、選択したパッドを 32 個のグループのうちの 1 個にアサインできます。同じミュート・グループにアサインされたパッドが MIDIノートを受信した時には、最後に演奏されるパッドが、その時に鳴っている同じミュート・グループの全てのパッドの音をミュートします。

Layer Playでは、同じパッドにアサインした複数のサンプルの鳴らし方が設定できます。 ● サイクル機能(Cyc):パッドを叩く度に次のレイヤーのサンプルが鳴ります。つまり、レイヤーがサ ンプル 1、2、3、4、1、2、3、4・・・といった順番で鳴ります。 ● ベロシティ(Vel):パッドを叩く強さによって違うサンプルを鳴らすことができます。 ● ランダム(Ran):パッドを叩くと、そのパッドにレイヤーされたサンプルの1 個だけがランダムに選 択されて発音します。

Sample Playでは、サンプルが再生される長さを設定します。 ● One-Shot:サンプルが最初から最後まで全部再生されます。 ● Note-On:サンプルがパッドを押している間だけ再生されます。長いサンプル音を使う時には、対 応するパッドを押す時間で発音の長さを調節できるので、より好都合です。

ミュート・ターゲット・セクション(ドラム・プログラムのみ)

キーグループ・プレイ・モード・セクション(キーグループ・プログラムのみ)

ここでは、キーグループ・プログラムのその他のパラメーターを設定します。

ヒント:● ロードされたサンプルのオリジナルのピッチの位置は、そのサンプル のルート・キーで決まります。たとえば、ルート・キーが C3なら、 元のピッチはPad D13の位置に来ます。● キーグループ・プログラムでは、キーグループにアサインされたサン プルをMPCハードウェアのパッドでも演奏することができます。0 ~ 127のMIDIノートに対応する128 個のパッド(A01 ~ H16)で、単一のサンプルによる広い音域のメ ロディーでも簡単に演奏できます。

キーグループ・セクション(キーグループ・プログラムのみ)

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エディット・レイヤー・セクション

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KG Select(キーグループ・セレクト)では、エディットするキーグループを特定できます。このパラメーターは、Edit Layers セクションの No. KG(ナンバーズ・オブ・キーグループス)パラメーターと連動し、1 個のキーグループ・プログラムあたり128 個までのキーグループが作成できます。初期状態のキーグループ・プログラムには、キーグループが 1 個しか設定されていません。No. KG パラメーターで複数のキーグループを作成した場合は、KG Selectでエディットするキーグループを任意に選択できます。ALLを選ぶと、同じキーグループ・プログラム内の全てのキーグループが同時にエディットできます。

Keytrack では、サンプルの自動移調機能のオン/オフが選択できます。オフの状態では、パッドや接続したMIDI キーボードでトリガーされるノート・ナンバーに関係なく、サンプルが常に同じピッチで再生されます。

Levelは、ロードされたサンプル全体の音量を調節します。

Panは、ロードされたサンプル全体のステレオ定位を調節します。

Note Range では、あるサンプルが再生される音域を制限できます。選択された値と同じかそれ以上(Lo)、または同じかそれ以下(Hi)のノートだけが、そのサウンドをトリガーできます。LoおよびHiの設定は、エディット・レイヤーズ・セクションのバーチャル・キーボードにも表示されます。

ヒント:Lo パラメーターを A0、Hi パラメーターを C8 に設定すると、標準的な 88 鍵のピアノの音域が再現できます。

Semiでは、サンプルを 12 半音の範囲で上下に移調できます。Fine は、個々のレイヤーのピッチを半音よりも細かい単位で上下に微調節します。

ヒント:エディット・レイヤーズ・セクションには、本セクションと似たようなパラメーターがあります(Level、Pan、Semi、Fine および Note Range)。キー・グループのパラメーターがサンプル全体の設定をコントロールするのに対して、エディット・レイヤーのパラメーターは、個々のレイヤー(最大 4 個)の設定をコントロールします。

1 個のパッドでサンプルを 4 個までトリガーできます。個々のサンプルは、それぞれが Sample、Semi、Fine、Level、Pan および Velocity のパラメーターを持っています。また、キーグループ・プログラムでは Root Noteのパラメーターもあります。

参考:区別をしやすくするために、ドラム・プログラムのコントロールは青、キーグループ・プログラムのコントロールは赤で表示されます。

Sample ドロップダウン・メニューをクリックして、そのレイヤーのサンプルを選択します。サンプルは、前もってプロジェクト・インフォメーションにロードされている必要があることを覚えておいてください。サンプルをプロジェクトにロードする方法は、本取説の始めの方にある、ファイル・ブラウザーとプログラム・タイプの項を参照してください。

ヒント:ドラム・プログラムでは、サンプルを File Browser かコンピューターのデスクトップ、あるいはコンピューターの Exproler(Windows の場合)または Finder(Mac OS X の場合)からクリック&ドラッグして、パッドの Layer 1 に直接ロードできます。

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Semiは、サンプルを12 半音の範囲で上下に移調します。

Fineは、個々のレイヤーのピッチを半音よりも細かい単位で上下に微調節します。

Level は、個々のレイヤーの音量を調節します。これによって、1 個のパッドにアサインされた各サンプルの音量バランスを整えることができます。

Panは、それぞれのレイヤーのステレオ定位を設定します。

Velocity は、個々のレイヤーのベロシティ・レンジを調節します。ベロシティ値は以下のいずれかの方法で設定します。 ● ソフトウェアの Layerエリアの右側の棒グラフを左右にクリック&ドラッグして設定します。 ● MPCハードウェアの F3ボタンを押して表示された数字を、Data ダイアルまたは -/+ボタンで変 更します。

値を 0 ~ 127 の範囲に設定すると、レイヤーはパッドを叩く時のベロシティのあらゆる強さに反応しますが、たとえば 100 ~ 127 などに設定すると、そのレイヤーは強く叩いた時だけ反応します。同じ楽器の複数のサンプルをアサインして、それぞれに応じたベロシティ範囲を設定すれば、リアルなサウンドの “ マルチ・サンプル ” が作れます(たとえば、それぞれ弱い力、中ぐらいの力、強い力で強さで叩いた 3 種類のドラムのサウンドがあるとします。これらのサウンドをレイヤーとしてアサインして、弱い力のサンプルは低いベロシティだけ、中ぐらいの力のサンプルは中ぐらいのベロシティだけ、強い力のサンプルは高いベロシティにだけ、それぞれ反応するように設定できます)。

Root Note(キーグループ・プログラムだけで利用可能)は、ロードされた個々のサンプルのルート・キーを設定します。

バーチャル・キーボード(キーグループ・プログラムでのみ使用可能)には、Key Group セクションで設定できる Note Range が表示されます。MPC ソフトウェアでは、表示された範囲の左または右の端をコンピューターのマウスでドラッグして範囲を設定できます。

上図のバーチャル・キーボードの赤い表示部分をドラッグして、選択したキーグループの音域を設定します。

キーグループ数(No. KG)の設定により、1 個のキーグループ・プログラあたり 128 個までのキーグループが設定できます。マルチ・サンプルを使用する場合、この機能は非常に便利です。たとえば、リアルなピアノ・サンプルが構成したい場合は、それぞれの音程でサンプルされたサウンド(ベロシティ・レイヤーは 4 個まで)を含む複数のキーグループ(グランドピアノなら 88 個)を設定することができます。1 個のキーグループは、キー・グループ・セクションの KG Selectパラメーターでエディットできます。また、ALLを選択すれば、全てのキーグループを同時にエディットできます。

Edit Zones(ドラム・プログラムのみ)では、選択したあらゆるパッドの状況が把握できます。右側のチェックボックスの1 個をクリックして、選択したパッドのエディット方法を選択します。ソフトウェアでは、プログラム・エディット・モードでコンピューターのマウスで直接クリックすれば選択できます。MPC ハードウェアでは、パッドを叩いて選択します。

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フィルター・セクション

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● Current:現在動作中のパッド(オレンジ色の縁取りのある紫色の四角)のみがエディットできます。 目的のパッドはMPCハードウェア上のパッドを叩いて選択します(PAD BANKでも選択できます)。 動作中のパッドは紫色の四角形で表示されます。 ● Multiple:選択したパッド(オレンジ色の縁取りのある四角。紫の四角は動作中であることを示します) 全てを同時にエディットできます。 ● All:全てのパッドが同時にエディットできます。

Filter Type ドロップダウン・メニューで、選択したパッドのフィルターが選べます。利用できるフィルターの種類については、用語集のフィルターの項を参照してください。

Cutoff は、ローパスおよびハイパス・フィルターのカットオフ周波数、またはバンドパスおよびバンドストップ・フィルターの中心周波数を設定します。

Resoは、カットオフ・ポイント周辺のレゾナンスの強さを調節します。

ヒント:80 よりも低い範囲ではよりブライトな印象のサウンドになり、80 よりも高い値では、カットオフ周波数周辺の帯域がはっきりと強調されたサウンドになります。

Env は、フィルターのエンベロープがカットオフ周波数に及ぼす影響の強さを調節します。高い値ではエンベロープの影響が強くなり、低い値ではカットオフの変化が穏やかになります。

ヒント:アタックを強調する場合はこの値を高くして、Env の Atk とDecay の値を小さく、Sust の値を中程度~低めにそれぞれ設定してください。この設定では、開いたフィルターがすぐに閉じるので、ブライトなサウンドのアタック音にダークなサウンドのサスティーンがつながったような音になります。一方、ストリング系のサウンドでは、Env の値を低め、Atk の値を高めにそれぞれ設定すると、高音域がフェイド・インする効果が生まれて、より生き生きした印象になります。

Modulation Sources は、様々なモジュレーションの量を設定します。モジュレーション・ソースには、以下のものがあります: ● V>Start(ドラム・プログラムのみ)は、サンプルのスタート位置を(パッドやキーボードのトリ ガーで)変化させるのに必要なベロシティの量を設定します。 ● KBD>Flt(キーグループ・プログラムのみ)は、カットオフ周波数を(パッドやMIDI キーボードで) 変化させるのに必要なアフタータッチ・データの量を設定します。 ● V>Atk(Velocity > Attack)は、Amp Envelope のアタック部分を(パッドやキーボードのトリ ガーで)変化させるのに必要なベロシティの量を設定します。 ● V>Env(Velocity > Envelope)は、ベロシティ情報でエンベロープがカットオフ周波数をコント ロールする量を設定します。 ● V>Flt(Velocity > Filter)は、パッドやキーボードのベロシティがカットオフ周波数を直接コント ロールする量を設定します。

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ここでは、ドラム・プログラムで使用する個々のパッドのサンプルの鳴らし方を設定します。

Mute Groups では、選択したパッドを 32 個のミュート・グループのうちの 1 個にアサインできます。同じミュート・グループにアサインされたパッドが MIDI ノートを受信すると、最後に演奏されるノートがそれまで鳴っていた同じミュート・グループの他のサウンドを全てミュートします。

ヒント:この機能は、オープンとクローズのいずれか一方の音しか鳴らない、リアルなハイハットのサウンドを作る場合などに便利です。

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Filter Envelope は、フィルターのカットオフ周波数をコントロールします。ノブは、エンベロープの変化や、経過時間によるモジュレーション出力の変化の仕方を調節します。エンベロープがフィルターのカットオフ周波数に及ぼす影響の度合いは、Env ノブで調節します。エンベロープのパラメーターについては、下記のエンベロープの解析の項を参照してください。

Amp Envelope は、経過時間に応じた音量の変化をコントロールします。ノブは、エンベロープの変化や経過時間による音量の変化の仕方を調節します。エンベロープのパラメーターについては、下記のエンベロープの解析の項を参照してください。

エンベロープの解析

エンベロープは様々なコントロール信号を発生します。たとえばそれは、決まった時間内でフィルター設定による音色を変化させるのに使えます。

ドラム・プログラムでは、独立してコントロール可能なパラメーターを持った 2 種類のエンベロープが用意されています。ADボックスをクリックしてチェックを入れたり外したりすることで、AD(チェックあり)とAHDS(チェックなし)の2 種類のエンベロープが切り替えられます。

キーグループ・プログラムでは、AHDSエンベロープのみが用意されています。

AHDS エンベロープは、サンプルをトリガーすると以下のように動作します。1. サンプルが、アタック(Atk)のパラメーターで設定した時間を かけて最大音量に達します。2. サンプルの最大音量は、Holdで設定した時間だけ維持されます。3. 音量は、ディケイ(Decay)で設定した時間をかけてサス ティーン・レベルまで下がります。4. サスティーン・レベル(Sust)で設定した音量は、パッドやキーを離すまで維持されます。

ADエンベロープは、サンプルをトリガーすると以下のように動作します。1. サンプルが、アタック(Atk)のパラメーターで設定した時間を かけて最大音量に達します。2. サンプルの最大音量は、ディケイ(Decay)の段階に入るまで 維持されます。その後、サンプルの音量はDecay で設定した時 間をかけてゼロまで減衰します。Typeドロップダウン・メニュー をクリックして、Decay From Start(音量が最大に達した直後 から減衰が始まる)またはDecay From End(最大に達した音量がディケイの段階に入ってから減衰する) を選びます。

パッド・プレイ・モード・セクション(ドラム・プログラムのみ)

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ここでは、ベロシティがピッチ(Pitch)やフィルター・エンベロープ・アタック(Atk)、音量の増幅率(Amp)、パン(ステレオ定位)(Pan)といった、様々なサウンド・パラメーターに影響する度合いを調節します。パッドを弱く叩くと、変化の度合いは最も小さくなります。パッドをより強く叩けば、ダイヤルの設定値もよりますが、サウンドの変化量はより大きくなります。

LFO(Low Frequency Oscillator=低周波発信器)セクションでは、モジュレーションの目的に応じて LFO の様々な周期と波形が設定できます。

Waveパラメーターでは、LFOの波形を設定します。ドロップダウン・メニューをクリックして、以下の中から波形を選択します: ● Triangle(三角波:滑らかなモジュレーションに最適です) ● Sine(サイン波:滑らかなモジュレーションに最適です) ● Square(矩形波:極端なパンニングなどの面白い効果が 得られます) ● Saw(鋸歯状波:フィルターや音量の面白い変化を創り出すのに適しています) ● Saw Down(下降鋸歯状波:フィルターや音量の面白い変化を創り出すのに適しています) ● Noise(ノイズ波:値と変化率がランダムな波形です) ● S&H(サンプル・アンド・ホールド:ランダムな値をサンプリングして、次の値を発生させるまでそ れを維持します)

Rateは、Sync がオンの時の LFO 周期を設定します。低い値では、ひとつの周期を完了するまでしばらく時間がかかります。高い値では、周期が可聴周波数に近いところまで速くなります。

Sync は、機能をオンにすると、ドロップダウン・メニューで選択した割合に応じて、LFO の周期がテンポに同期します。Noneを選択すると、Sync 機能はオフになります。

Destinations は、音程(Pitch)やフィルターのカットオフ周波数(Filter)、音量(Amp)、ステレオ・パンニング(Pan)にLFOでモジュレーションを加える度合いを調節します。

ベロシティ・センシティビティ・セクション

LFOセクション

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Layer Playは、同じパッドにアサインした複数のサンプルの鳴らし方を設定します。 ● サイクル機能(Cyc):パッドを叩く度に次のレイヤーのサンプルが再生されます。つまり、レイヤー のサンプルが 1、2、3、4、1、2、3、4・・・という順番で鳴ります。 ● ベロシティ機能(Vel):パッドを叩く強さによって、レイヤーのどのサンプルを鳴らすかが選択できます。 ● ランダム機能(Ran):パッドを叩く度に、レイヤー内のサウンドがランダムに選択されます。

Sample Playでは、パッドを叩いた時にサンプルが鳴る長さを設定します。 ● One-Shot:サンプルの全体が最初から最後まで再生されます。短いサンプル音を鳴らすのに向いて います。 ● Note-On:パッドを押している間だけサンプルが再生されます。パッドを押している時間で音の長さ をコントロールできるので、長いサンプル音に向いています。

Pad Play では、2 つの選択肢があります。Mono Mode(モノ・モード)では、同時に 1 個のパッドの音しか出ません。ある音が鳴り終わる前に別の(あるいは同じ)パッドを叩くと、新しい音が鳴ると同時に、そのプログラムでそれまで鳴っていた音が全てミュートされます。Poly Mode(ポリ・モード)では、複数のパッドを同時にトリガーできます(同時発音数は、利用できる音の数にのみ制約されます)。

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このセクションでは、その他のコントローラーが様々なサウンド・パラメーターを変化させる度合いを設定します。

重要:これらのパラメーターを利用する場合は、接続する MIDI 機器がピッチベンドやアフタータッチ、モジュレーション・ホイールのデータを送信できることを確認してください。

Pitch Bend は、接続した MIDI キーボードのピッチベンドで音程をコントロールする範囲を(半音単位で)設定します。

Whl > LFO(Wheel to LFO)は、接続したMIDI キーボードのモジュレーション・ホイールで LFOの量をコントロールする度合いを設定します。

Aft > Filt(Aftertouch to Filter Cutoff)は、接続した MIDI キーボードのアフタータッチ・データでフィルターのカットオフ周波数をコントロールする度合いを設定します。

ここでは、パッドごとに最大 4 つまでのインサート・エフェクトが設定できます。エフェクトには、MPC ソフトウェアに含まれるものばかりでなく、コンピューターにインストールされている VST や AU のプラグインも利用できます。

ヒント:パラメーターも含めた MPC のエフェクトは、それぞれのパラメーターも含めて付録の章のエフェクトおよびパラメーターの項で一覧できます。

ソフトウェアでは、以下の手順でパッド・インサート・エフェクトをロードします:1. パネルの右上にあるボタンをクリックしてOnにします。2. 個々のインサート・スロットの右側にある小さな矢印(▼)をク リックします。3. ドロップダウン・メニューから、好みのエフェクトを選択します。

ロードされたエフェクトの名前をクリックするとウィンドウが開き、そのエフェクトのパラメーターがエディッ トできます。エフェクトのユーザー・インターフェースは、ロードされたエフェクトの種類によって異なります。 別売りのVSTやAUプラグインのほとんどは、グラフィカル・ユーザー・インターフェイスを持っています。

ヒント:インサート・エフェクトおよびセンド・エフェクトは、プログラム・ミキサー・モードでもロードやエディットが可能です。これについての詳細は、プログラム・ミキサー・モードの章を参照してください。

コントロール・モッド・セクション(キーグループ・プログラムのみ)

パッド・インサート・エフェクト・セクション

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MIDIプログラムおよびプラグイン・プログラムでは、プログラム・エディット・モードの様子が少し違います。

ロードされたバーチャル・インスツルメントで利用できるパラメーターの全てが、それらに対応するエディット用のロータリー・ノブと一緒に表示されますが、バーチャル・インスツルメントをエディットする場合は、そのインスツルメントがもともと持っているグラフィカル・ユーザー・インターフェースを利用する方が良いでしょう。

1 個のコントロールに 1 個のパラメーターをアサインするには、対応するコントローラーの真上のドロップダウン・メニューをクリックして、その中からパラメーターを選びます。この方法を使うと、MPCハードウェアからコントロール可能な16 個のノブの設定が、簡単に行えます。

同じセクション内の 1 セットのパラメーターを MPC ハードウェアから直接エディットする時にも、プログラム・エディット・モードが利用できます。

 プログラム・ミキサー・モードでは、プログラム内の個々のパッドの音量やステレオ定位、エフェクトの設定が行えます。 ● ドラム・プログラムでこのモードを使うと、パッドごとに(128 個の中の)1 個のチャンネル・スト リップが利用できます。 ● キーグループ・プログラムおよびMIDIプログラム、プラグイン・プログラムでこのモードを使う場合、 1 チャンネルあたり利用できるチャンネル・ストリップは1 個だけです。

これら3 種類のプログラムの違いについては、プログラムの種類の項を参照してください。

プログラム・ミキサー・モードに入るには、ソフトウェアのウィンドウのモード・タブ・セクションからProgram Mixerタブをクリックします。

プログラム・ミキサーの原理は通常のオーディオ・ミキサーと同様で、チャンネルごとに様々な設定が可能です。全てのチャンネルは同じ機能を持ち、あるパッドにあるサンプルがアサインされると、その名前がチャンネル・フェーダーのすぐ下に表示されます。

MIDIおよびプラグイン・プログラムのプログラム・エディット・モード

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プログラム・ミキサー・モード

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ソフトウェア上でチャンネル・フェーダーをクリック&ドラッグで上下させて、レベル(音量を設定します。さらに多くのミキサー・チャンネルを確認するには、チャンネル・フェーダーの下、ウィンドウの最下部にあるスクロール・バーを動かします。

レベル

ソフトウェア上で Panノブをクリック&ドラッグして上下させて、音像の定位を調節します。さらに多くのミキサー・チャンネルを確認するには、チャンネル・フェーダーの下、ウィンドウの最下部にあるスクロール・バーを動かします。

パンニング

ソフトウェア上でチャンネルのミュート・ボタン(M)をクリックして、音をミュートします。さらに多くのミキサー・チャンネルを確認するには、チャンネル・フェーダーの下、ウィンドウの最下部にあるスクロール・バーを動かします。

ミュート

ヒント:ソフトウェア上でのインサートおよびセンド・エフェクトの働きについては、エフェクトの章を参照してください。

インサート・エフェクトをロードしたりエディットしたりするには:1. ソフトウェア上でモード・タブ・セクションにある Program Mixerタブをク リックします。2. 目的のパッドのチャンネルの Insertsボタンをクリックしてオンの状態にします。3. エフェクトをアサインしたいスロットの下向きの矢印(▼)をクリックして、表示 されるウィンドウの中からエフェクトを選択します。 ロードされたエフェクトの名前をクリックすると、そのユーザー・インターフェイスが開き、より細かい エディットができます。

インサート・エフェクト

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 ネクスト・シーケンス・モードでは、パッドを叩くだけで異なるシーケンスがトリガーできます。ライブ・パフォーマンスにおいては、曲の構成をリアルタイムで変更できるので便利です。

ソフトウェアでは、モード・タブ・セクションのNext Seqタブをクリックします。

シーケンスのトリガー

曲の再生中にパッドを叩くだけで、そのパッドに対応したシーケンスが選択できます。選択されたシーケンスの番号と名前は、ウィンドウの上半分にあるタイムラインに表示されます。Pad Bank セクションと Next Sequenceセクションのコントロールを使って、リアルタムでシーケンスのリピートや変更を行います。

ネクスト・シーケンス・モードのシーケンス・プレイリスト・ウィンドウには、プロジェクトで使用される “ 全ての ”シーケンスがリスト形式で表示されます。 ● Sequenceカラムには、ソングのシーケンスが表示され ます。 ● Lengthカラムには、シーケンスの長さが小節数で表示 されます。 ● Tempoカラムには、シーケンスのテンポがビート・パー ミニット(BPM)単位で表示されます。

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ネクスト・シーケンス・モード

シーケンス・プレイリスト

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このセクションには、Sequence 1 と Pad A01 の組み合わせから始まる、個々のパッドごとにアサインされた 1 個のシーケンスの組み合わせが順番に表示されます。使用されているシーケンスはその名前が表示され、未使用のシーケンスは(Unused)と表示されます。選択されたパッドは緑色に点灯します。

再生中に次のシーケンスに切り替えるには、現在再生されているシーケンスが終わるまで、対応するパッドをクリック&ホールドしたままにしておきます。他に選択されたシーケンスが無い場合は、ソフトウェアは再生中のシーケンスを延 と々繰り返します。

ハードウェア:Sequence 1 と Pad A01 の組み合わせから順に、全てのパッドは 1 個のシーケンスにアサインされています。使用されているシーケンスはその名前が表示され、未使用のシーケンスは(Unused)と表示されます。選択されたパッドは緑色に点灯します。1. Playボタンを押して再生を開始します。2. 再生中に次のシーケンスに切り替えるには、現在再生されているシーケンスが終わるまでの間に、その シーケンスに対応するパッドを叩きます。次に演奏されるパッドは緑色に点滅します。3. 他に選択されたシーケンスが無い場合は、ソフトウェアは再生中のシーケンスを延 と々繰り返します。

パッド・バンク・セクション

シーケンスの再生中、このセクションでは以下のオプションが選べます: ● Next Barをクリックすると、次の小節の頭でシーケンス が変わります。パッドやボタンを完璧なタイミングで叩か なくても、次のシーケンスに切り替えることができます。 ● Suddenをクリックすると、ソフトウェアが現在のシーケ ンスを最後まで再生しないうちに、次のシーケンスに切り 替わります。ライブの時、合図に合わせて次のシーケンス に切り替える場合などに便利です。 ● Clearをクリックすると、選択したシーケンスがプレイリストから削除されます。 ● Holdをクリックすると、これをもう一度クリックするまで現在のシーケンスが繰り返し再生されます。 この機能は、観客の反応に合わせて同じシーケンスを延 と々繰り返す場合などに便利です。

再生が停止した状態では、このセクションで次の機能が利用できます: ● Copy to Songをクリックするとドロップダウン・ メニューが開いて、シーケンスのプレイリストのコピー先の ソングが選択できます。ソング・モードについての詳細は、 ソング・モードの章を参照してください。 ● Erace Songをクリックすると、使用中のシーケンス・ プレイリストが消去されます。

このセクションは、メイン・モードのプロジェクト・インフォメーション・セクションと同じです。詳細については、メイン・モードの章のプロジェクト・インフォメーション・セクションの項を参照してください。

ネクスト・シーケンス・セクション

プロジェクト・インフォメーション・セクション

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サンプル・レコード・モードでは、シーケンスで利用するオーディオ・サンプルの録音ができます。このモードは、以下の2つのメイン・パートに分かれています。 ● Waveform Display(録音し終わったサンプルの波形が表示されます)。 ● Record Controlセクション(各種コントロールがまとめられています)。

重要:オーディオを録音するには、コンピューターのオーディオ・インターフェイスに音源を接続する必要があります。

ソフトウェア上では、モード・タブ・セクションの Sample Recordタブををクリックします。

ウェーブフォーム・ディスプレイには、録音したサンプル全体の波形が、上部のタイムラインと共に表示されます。サンプル・レコード・モードにおいては参考程度の意味しかありませんが、サンプル・エディット・モードでは中心的な役割を果たします。録音したサンプルのエディット方法については、サンプル・エディット・モードの項を参照してください。

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サンプル・レコード・モード

ウェーブフォーム・ディスプレイ

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レコード・コントロール・セクションには、録音に必要なコントロールが揃っています。

スレッショルド

レコード・モードでは、入力レベルが設定したスレッショルド値(Thresh)を超えると、ソフトウェアが自動的に録音を開始します。スレッショルド値の設定が高すぎたり、あるいは録音する音源が存在していなかったりすると、録音が始まらない可能性があります。スレッショルド値の設定が低すぎると、外部から信号を入力する前に録音が始まってしまう可能性があります。このパラメーターは、レベル・メーターを見ながら適正な値に設定してください。

Q-Link の Q3 と Q4 ノブでは、サンプリングの最長時間が設定できます。録音時間は 20 分59 秒まで設定できます。この時間は、録音する音源や演奏の予測時間と同じぐらいに設定しておくのが良いでしょう。

Reset Peakボタンをクリックすると、レベル・メーター上に最大音量が赤い線で表示された、“ピーク・ホールド ”の状態がリセットされます。

録音待機チャンネル

Record Arm ボタンで、入力されたオーディオ信号が録音されるチャンネルを設定します。左チャンネルなら L、右チャンネルなら R、ステレオなら両方のボタンをクリックします。

ヒント:1つのチャンネルにしか録音しない場合は、右チャンネルをオフにします。

入力ソース

Input Source パラメーターは、録音するのが外部からのオーディオ信号(External)か、ソフトウェアの内部音源(Resample)かが選択できます。リサンプル録音の場合は、ソフトウェアが生成する信号が劣化せずに直接レコーディングされるので、オーディオ関連の接続作業は必要ありません。また、リサンプル機能を使用すると、複数のパッドを同時に叩いて、それらに対応するサンプルを同時にレコーディングすることもできます。

入力モニター

入力モニターがオンの時には、ソフトウェアに “ 入力される前 ” のオーディオ信号がヘッドフォンでモニターできるので、レイテンシーはありません。入力モニターがオフの時には、ソフトウェアで “ 加工された後 ” のオーディオ信号をヘッドフォンでモニターすることになります。したがって、多少のレイテンシーはあるかもしれませんが、実際に録音されたオーディオ信号を聴くことができます。

オーディオ・システムから入力される信号のモニター方法は、Input Monitor ボタンをクリックして切り替えます。

ヒント:入力モニターを使用する場合は、クリック・ノイズやフィードバックを避けるために、音源の音量を下げておいてください。

サンプリング時間

Sample Length ディスプレイには、録音されているサンプルの長さが時間で表示されるので、目安になります。

レコード・コントロール・セクション

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サンプルRec および Stop

Sample Rec をクリックすると、ソフトウェアが録音待機の状態になり、Sample Stopボタンをクリックすると、録音が停止します。

Sample Rec をクリックした後は、オーディオのレベルが Threshold パラメーターの設定値を超えた時に録音が始まります。そのまま Stop ボタンを押さなければ、録音はあらかじめ設定したサンプリング時間に到達するまで続きます

録音が終わると、小さなウィンドウが表示されます: ● 録音したサンプルを保存するバイは、New Name フィールドに名前を入力します。 ● Assign to Padフィールドをクリック&ドラッグし て、サンプルをアサインするパッドを選択します。 ● Root Noteフィールドをクリック&ドラッグして、 録音したサンプルの元のピッチがキーボード(鍵盤)のどの位置に来るかを設定します。 ● サンプルを保存するには、Keepボタンをクリックします。サンプルを消去して録音し直す場合は Retryボタンをクリックします。どちらにするか決める前にサンプルを試聴する場合は、Playボタ ンをクリックします。

ヒント:レコーディングしたサンプルのエディット作業は、Sample Editモードで行うと良いでしょう。

このセクションは、メイン・モードのプロジェクト・インフォメーション・セクションと同じです。詳細については、メイン・モードの章のプロジェクト・インフォメーション・セクションの項を参照してください。

新たに録音したサンプルは、Project Information の Sample エリアに表示されます。これらを作品に利用するには、プログラムにロードする必要があります。

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プロジェクト・インフォメーション・セクション

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ウェーブフォーム・ディスプレイ

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 サンプル・エディット・モードでは、様々な機能を利用してサンプルがエディットできます。

ソフトウェアの Sample Editタブをクリックします。

エディットするサンプルは、ウェーブフォーム・ディスプレイの下の左側のセクションにある Edit Sample プルダウン・メニューをクリックして、プロジェクトから選択します。

あるいは、Project Information セクションからウェーブフォーム・ディスプレイにサンプルをクリック&ドラッグすることもできます。また、Project Informationセクション内のサンプルを右クリックして、Edit オプションを選択することもできます。(この方法だと、Project Information を表示するモードであれば、どのモードでもサンプルが選択できます。エディットするサンプルを選択すると、モードは自動的にサンプル・エディット・モードに切り替わります。)

ウィンドウの上半分がウェーブフォーム・ディスプレイで、下半分にはエディット用のコントロールが並んでいます。

サンプル・エディット・モードでは、Trim Mode と Chop Mode の 2 種類の方法が選択できます。本章のほとんどは Trim Mode の機能についての解説です。Chop Mode の異なる部分については、チョップ・モードの項を参照してください。

ウェーブフォーム・ディスプレイは、2 個のセクションに分かれています:

サンプル・エディット・モード

サンプル・エディット・ウインドウ

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● ディスプレイの上部では、サンプル全体の波形が一覧できます。現在表示されている波形部分は、 四角い陰で示されます。 ● ディスプレイのメイン部分には、サンプルの “アクティブな ” 部分が表示されます。波形の下にある スクロール・バーで、波形の位置が動かせます。

ディスプレイ上部の四角い陰をクリック&ドラッグすると、波形の表示位置を移動できます。

波形を拡大する時には、ディスプレイ上部の四角い陰をダブル・クリックします。ウェーブフォーム・ディスプレイの右下隅にあるスライダーでも拡大できます。

波形を縮小する時には、Control(Windows の場合)または Command(Mac OS X の場合)キーを押しながら四角い陰をダブル・クリックします。ウェーブフォーム・ディスプレイの右下隅にあるスライダーでも縮小できます。

ウェーブフォーム・ディスプレイのメイン部分では、波形のスタート・ポイントとエンド・ポイントが緑色の線で示されます。これら2 箇所の点で、サンプル・データのどの部分が再生されるかが決まります。

これらの緑色の線は、クリック&ドラッグで動かせます。最後に動かした線は、緑色ではなく、赤色で表示されます。

ヒント:録音したサンプルでは、最初や最後に無音の部分が残っている場合があります。この部分があると、演奏する時に正しいタイミングで音を出すのが難しくなりますが、スタート・ポイントを調節することで、この問題は解決できます。また、サンプルの終わりに余計な無音部分があったり不要な音が入ったりした場合には、エンド・ポイントを調節すれば、この部分を削除できます。きちんとエディットされたサンプルを作成すれば、後の作業が楽になるばかりでなく、作品や演奏の質も上がります。

このセクションには、サンプルをエディットしたり、Chop Modeと Trim Mode を選択したりするコントロールが用意されています。本章のほとんどは Trim Mode の機能についての解説です。Chop Mode の異なる部分については、チョップ・モードの項を参照してください。

ソフトウェアの Edit Sample ドロップダウン・メニューをクリックして、目的のサンプルを選びます。

Q-Linkノブは、エディットや表示のための様々な操作に使えます: ● サンプルの拡大や縮小は、Q-LinkノブのQ4で行います。 ● サンプル上のオーディオ・ポインターの移動は、Q-Linkノブ のQ8で行います。 ● サンプルのスタート・ポイントは、Q-LinkノブのQ13、9、 5、1で行います。Q-Linkノブの数字が小さければ小さいほど、 スタート・ポイントがより精密に調節できます。 ● サンプルのエンド・ポイントは、Q-LinkノブのQ14、10、6、2で行います。Q-Linkノブの数 字が小さければ小さいほど、エンド・ポイントがより精密に調節できます。 ● サンプルのループ・ポイントは、Q-LinkノブのQ15、11、7、3で行います。Q-Linkノブの数 字が小さければ小さいほど、ループ・ポイントがより精密に調節できます。 ● スタート・ポイントやループ・ポイント、エンド・ポイントは、サンプル・タイムラインの下にある、 それぞれに対応した小さな矢印をクリックしてマウスを動かすことでも調節できます。ヒント:● ループのスタート・ポイントは、サンプル自体のスタート・ポイントよりも前には設定できません。● マウスボタンで波形をクリックしたままにしていると、エディットしたサンプルが再生されます。

サンプルのタイムラインの中を右クリックすると、Time(秒およびミリ秒単位)表示と Samples 表示が切り替えられます。

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エディット・セクション

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選択したパートの特定の部分は、選択されたパッド・バンクに関わらず、パッドを使って再生できます。

以下の再生オプションは、それぞれに対応したパッドを叩くことで実行できます:● Play Loop(Pad 13)を叩くと、サンプルがループ・ポイントか らエンド・ポイントまで繰り返し再生されます。● Play Sample(Pad 15)を叩くと、エディットされたサンプルの 全体が再生されます。ウェーブフォーム・ディスプレイをクリックして 実行することもできます。● Play All(Pad 16)を叩くと、エディットとは無関係にサンプルの 全体が再生されます。● Play to Start(Pad 10)を叩くと、スタート・ポイントよりも前 の部分のサンプルが再生されます。スタート・ポイントを0に設定し た場合は、何も再生されません。● Play From Start(Pad 11)を叩くと、スタート・ポイントから最後まで、エンド・ポイントの設定に 関わりなくサンプルが再生されます。スタート・ポイントとエンド・ポイントを同じ位置に設定した場合は、 何も再生されません。● Play To Loop Start(Pad 06)を叩くと、サンプルのループ・ポイント以前の部分が再生されます。● Play From Loop Start(Pad 07)を叩くと、ループのスタート・ポイントからエンド・ポイントまで、 エンド・ポイントの設定に関わりなくサンプルが再生されます。ループ・スタート・ポイントをエンド・ポイ ントと同じ位置に設定した場合は、何も再生されません。● Play To End(Pad 02)を叩くと、サンプルのスタート・ポイントからエンド・ポイントまでの部分が 再生されます。● Play From End(Pad 03)を叩くと、エンド・ポイントから元のサンプルの最後まで再生されます。 エンド・ポイントをサンプルの最後の部分と同じ位置に設定した場合は、何も再生されません。

パッド・セクション

ここでは、再生およびループの機能に関わる様々なパラメーターがエディットできます。

ソフトウェアでは、スタート・ポイント(Start)やエンド・ポイント(End)、あるいはループ・ポイント(Loop Start)のフィールドの数字を直接ダブルクリックして、コンピューターのキーボードで値を入力してエディットすることもできます。

ソフトウェアでは、ループおよびサンプル関連のオプションに対応するボタンをクリックして、それらの機能がオンにすることもできます。 ● Loopボタンを押すとループ機能がオンになり、ループ・ポイントとエンド・ポイントの間を繰り返し 再生できます。 ● Snap to Zeroボタンを押すと、スナップ・トゥ・ゼロ機能がオンになります。エディットの作業を 簡単にするために、ソフトウェアではスタートおよびエンド・ポイントを、サンプル信号が “ゼロにな るポイント”だけに “ 強制的に ” 設定できます。これによって、ループやワン・ショットとしてサンプ ルを再生した際のクリックや不自然さを防止できます。 ● Tuneボタンを押すと、オリジナル・ピッチを基にしてサンプルを移調できます。移調の範囲は半音 単位で上下 2オクターブです。 ● Root Noteボタンを押すと、サンプルのルート音が選択できます。ルート音は、キーグループ・プ ログラムでサンプルが再生された時のオリジナル・ピッチになります。 ● Loop Lockボタンを押すと、ループ・ロック機能がオンになります。サンプルのスタート・ポイン トとループのスタート・ポイントがリンクされ、両者を同時に調節できるようになります(たとえば、 長さの決まったループを探す必要がある場合など)。

セッティングス・セクション

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プロセス・セクションには、選択したサンプルをエディットするためのオプションが用意されています。

ソフトウェアでは、好みのサンプル・エディット・オプション(以下に解説があります)をクリックすると、新しいウィンドウが開きます(ここに追加のパラメーターが用意されている場合もあります)。選択したオプションを実行するには、Do It ボタンをクリックします。実行しない場合は、Cancelボタンをクリックして操作を取り消します。

ヒント:● 新しいウィンドウが開いている時にも、必要に応じてFunction フィールドをクリックして、もう一つ別のエディット・オプションを選 択することができます。● Start/Endの全てのプロセスは、スタート・ポイントとエンド・ポイントの間の部分にしか効果がありま せん。ただし、Bit ReduceとStereo > Monoだけは、スタートとエンド・ポイントの位置に関わりなく、 サンプル全体に効果を及ぼします。

サンプル・エディット・オプションには、以下のものがあります。 ● Discardは、スタート・ポイント以前とエンド・ポイント以後の不要な部分のサンプルを削除します。 ● Deleteは、サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間の部分を削除し、それによって 生じたギャップを自動的に閉じます。 ● Silenceは、サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間を無音部分と置き換えます。 ● Extractは、サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間の部分を切り出して、新しいサ ンプルとしてプロジェクトに保存します(名前も入力できます)。 ヒント:これはたとえば、録音したドラム・ループからスネアやキックなどのサウンドだけを取り除き、 プロジェクトの別の部分で利用するといった場合などに便利です。 ● Normalizeは、サンプルの音量を歪まない範囲で最大にします。基本的には、デジタルによる一 種のゲイン最適化処理で、音量の差が大きなサンプルを含むプログラムの作業でも、音量の設定を 頻繁に行わなくても済みます。 ● Revereseは、選択したサンプルをスタート・ポイントとエンド・ポイントの間で反転させます。 ● Fade Inは、スタート・ポイントとエンド・ポイントの間でサンプルをフェイド・インさせます。 フェイド・インには次の種類があります: ○ Linear では、スタートからエンドに向かってリニアすなわち、直線的な音量変化のフェイド・ イン効果が得られます。 ○ Logでは音量変化が対数カーブを描き、最初の部分は急激に、後ろの方になるほど緩やか に変化します。 ○ Expでは音量変化が指数カーブを描き、最初の部分は穏やかに、後ろの方になるほど急激 に変化します。 ● Fade Out:スタート・ポイントとエンド・ポイントの間でサンプルをフェイド・アウトさせます。効 果には次の種類があります。 ○ Linear ではスタートからエンドに向かって直線的な音量変化でフェイド・アウト効果が得ら れます。 ○ Logでは音量変化が対数カーブを描き、最初の部分は穏やかに、後ろの方になるほど急激 に音量が減衰します。 ○ Expでは音量変化が指数カーブを描き、最初の部分は急激に、後ろの方になるほど穏やか に音量が減衰します。 ● Pitch Shiftは、サンプルの長さを保ちながらピッチだけを変化させます。シーケンスの中で使うフ レーズのサンプルを、テンポを変えずにピッチだけを変えることができます。ピッチは+/-12 半音の 範囲で設定できます。変化量の設定が大きくなるほど、音質は劣化するので、注意してください。

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プロセス・セクション

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● Time Stretchは、サンプルのピッチを変えずに、長さだけを伸ばしたり縮めたりします。テンポの 違うサンプル同士を組み合わせたい場合などに便利です。サンプルの元のテンポと、処理した後に合 わせたいテンポを入力して実行します。 ヒント:サンプルの長さを%単位で変えたい場合は、オリジナルのテンポを100、希望するテンポを %値で入力します(たとえば、サンプルを20%長くするなら、オリジナルのテンポを100、新しい テンポを80に設定します)。 ● Gain Change は、サンプルの音量を増減させます。増減の範囲は、最大 18dB です。 Normalizeとは異なり、音量は歪みが発生するまで上げることができます。効果として歪ませたい 場合もあるかもしれませんが、出力レベルに注意することをお忘れなく! ● Copyは、サンプルをコピーして、名前の後ろに連続番号を付加します。 ● Bit Reduceは、サンプルのビットの解像度を下げて、再生音質を低下させます。ビットレートは 1bit まで下げられます(リサンプルの効果とサウンドは似ていますが、Bit Resuce 処理ではサンプ ル自体が不可逆的に変更されます)。 ● Stereo > Monoは、ステレオのサンプルをモノラルのサンプルに変換し、新しいサンプルとして保 存します(名前も入力できます)。その際、以下のオプションが利用できます: ○ Left では、左チャンネルの音だけが使用されます。 ○ Right では、右チャンネルの音だけが使用されます。 ○ Sumでは、左右のチャンネルの音がミックスされた上でモノラルの信号に変換されます。

このセクションは、メイン・モードのプロジェクト・インフォメーション・セクションと同じです。詳細については、メイン・モードの章のプロジェクト・インフォメーション・セクションの項を参照してください。

新たに録音したサンプルは、Project Information の Sample エリアに表示されます。これらを作品に利用するには、プログラムにロードする必要があります。

プロジェクト・インフォメーション・セクション

このセクションは、トリム・モードとは異なる、独自のチョップ・モードについて解説します。

チョップ・モードでは、サンプルがスライスと呼ばれる複数の領域に分割されます。この機能は、3 種類の方法で利用できます: ● Regionでは、サンプルを等しい長さの複数の領域に分割できます。 ● BPMでは、サンプルをテンポ(ビート・パー・ミニット)単位で分割できます。 ● Thresholdでは、自由に設定可能な音量検出アルゴリズムを利用して、音量に応じてサンプルを複 数の領域に分割できます。

チョップ・モード

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チョップ・モードのエディット・セクション

ソフトウェアで、以下の操作ができます: ● Q-LinkのQ13、Q9、Q5またはQ1ノブで、サンプルのス タート・ポイントを調節します。番号の小さなQ-Linkノブほど、 より精密な調節が可能です。 ● Q-LinkのQ15、Q11、Q7またはQ3ノブで、サンプルの エンド・ポイントを調節します。番号の小さなQ-Linkノブほど、 より精密な調節が可能です。 ● Q-LinkのQ15ノブで、エディットするスライスを選択します。 ● Q-LinkのQ11ノブで、スライスを検知するスレッショルド値 (Threshold モードの場合)または領域の数(Region モー ドの場合)、小節数(BPMモードの場合)を設定します。 ● BPMモードの場合は、Q-LinkのQ8ノブでビートの値を設 定します(Threshold および Region モードでは、このノブは機能しません)。 ● BPMモードでは、Q-LinkのQ4ノブで拍子を設定します (Threshold および Region モードで は、このノブは機能しません)。

参考:チョップ・モードの種類(Region、BPM、Threshold)によって、Q-Link の Q12、Q8、Q4 には異なる編集機能が割り当てられます。

チョップ・モードのパッド・セクション

Chopモードでは、以下の方法でパッドを使ってサンプルが再生できます: ● Play Loop(Pad 13)を叩くと、サンプルがループ・ポイン トからエンド・ポイントまで繰り返し再生されます。 ● Play All(Pad 16)を叩くと、エディットの状況に関わらず サンプル全体が再生されます。 ● Settingsセクションの Audition機能がオンになっている場 合は、生成したスライスはパッドを叩いて試聴できます。詳細に ついては、以下のチョップ・モードの設定の項を参照してくださ い。

チョップ・モードの設定

ソフトウェア上のこのセクションでは、サンプルから生成したスライスのスタート・ポイントとエンド・ポイントに関わる様々なパラメーターがエディットできます: ● Sliceには、選択中のスライスの数が表示されます。ウェーブ フォーム・ディスプレイのスライスをクリックして選択します(選 択する前に、スライスを生成しておくのをお忘れなく)。 ● Startでは、選択したスライスのスタート・ポイントを決定します。スライスのスタート・ポイントの 調節は、ウェーブフォーム・ディスプレイのスライス・マーカーをクリック&ドラッグして左右に動か して行います。あるいは、ウェーブフォーム・ディスプレイに表示されたスライスの特定のポイントを ダブルクリックして、そこにスタート・ポイントを打ち込むこともできます。スライスのスタート・ポイ ントは、直前のスライスのエンド・ポイントにもなっている点に注意してください。 ● Endでは、選択したスライスのエンド・ポイントを決定します。スライスのエンド・ポイントの調節は、 ウェーブフォーム・ディスプレイのスライス・マーカーをクリック&ドラッグして左右に動かして行い ます。あるいは、ウェーブフォーム・ディスプレイに表示されたスライスの特定のポイントをダブルク リックして、そこにエンド・ポイントを打ち込むこともできます。スライスのエンド・ポイントは、直 後のスライスのスタート・ポイントにもなっている点に注意してください。

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● Snap to Zeroボタンをクリックすると、スナップ・トゥ・ゼロ機能がオンになります。エディット の作業を簡単にするために、ソフトウェアはサンプル信号がゼロになるポイントにスタートおよびエン ド・ポイントを “ 強制的 ”に設定します。これによって、スライスを再生した時のクリック・ノイズや 不自然さが防げます。 ● Audition機能がオンになっている場合は、異なるスライスを複数のパッドで演奏できます。個々の スライスは、Pad A01には Slice 1という具合に、自動的に順番にアサインされます。16 個より も多くのスライスがサンプルに含まれる場合には、Bankボタンでパッド・バンクを切り替えながら 演奏可能なスライスを確認します。パッドを叩くと、それに対応したスライスが選択されます。 ● Link Slices機能がオンになっている場合、あるスライスのスタート・ポイントを変更すると、直 前のスライスのエンド・ポイントもそれに応じて変更されます。同様に、あるスライスのエンド・ポイ ントを変更すると、直後のスライスのスタート・ポイントもそれに応じて変更されます。たとえば、あ るスライスのエンド・ポイントをエディットすると、その次のスライスのスタート・ポイントも自動的 に変更されます。一方、サンプル中の隣接していない部分をスライスとして生成する場合には、 Link Slices機能をオフにしてください。

チョップ・モードのチョップ・トゥ・セクション

このセクションでは、スライスの生成方法が選択できます。スライスのためのモードは3 種類あります: ● Thresholdを選択すると、調節可能な検知アルゴリズムを利 用し、サンプルの音量に応じていくつかのスライスが生成されま す。 Thresholedフィールドを上下にクリック&ドラッグして、スレショウルド・レベルを調節します。 値を高くすると、より多くのスライスが生成されます。 Min Time(Min Slice Time)フィールドを上下にクリック&ドラッグすると、スライスの最低の長 さをミリ秒単位で設定できます。 ● Regionsを選択すると、サンプルを同じ長さの複数の領域に分 割できます。Num Regionsフィールドを上下にクリック& ドラッグすると、サンプルを分割する領域の数が設定できます。 1 小節のループであれば、分割数を16に設定して作業を始め ると良いでしょう。 ● BPMを選択すると、サンプルはループの長さと現在のテンポ (ビート・パー・ミニット)を基準に、いつかの領域に等分されます。 Barsフィールドを上下にクリック&ドラッグして、サンプルに含 まれる小節数を設定します。 Beatフィールドをクリック&ドラッグして、1 小節あたりのビート数を設定します。 Time Divフィールドをクリック&ドラッグして、音符の単位を設定します。スライス・マーカーはこ の設定に従って並べられます。値は1/4、1/8、1/16または 1/32の中から選択できます(ほと んどの場合は 1/16で良いでしょう)。

チョップ・モードのプロセス・セクション

このセクションでは、選択したサンプルをエディットする様々な方法が選択できます。

ソフトウェア上で、必要なサンプル・エディットのオプションをクリックします(以下に方法を説明します)。新しいウィンドウが開きます(ここに追加のパラメーターがある場合もあります)。選択したオプションを確定するには Do It、変更を取り消すには Cancelをそれぞれクリックします。

ヒント:新しいウィンドウが開いた際、必要であれば Function フィールドをクリックして他のエディット・オプションを選択できます。

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このセクションでは、トリム・モードと同様に、Silence、Extract、Normalize、Reverse、Fade In、Fade Out、Pitch ShiftおよびGain Changeのオプションが利用できます。これらの機能の詳細については、本章の前半部分の解説を参照してください。

チョップ・モードがトリム・モードと異なるのは、スライスが選択されたかどうか関わらず、サンプル全体に影響を及ぼすオプションが追加されている点にあります。

Convertでは、スライスされたサンプルをエキスポートする方法が 3 種類の方法が選べます: ● Patched Phraseを選ぶと、エディット作業に基づいた新し いサンプルが生成され、現在のプロジェクトに追加されます。

● Sliced Samples選ぶと、現在のサンプルに含まれる個々の スライスを、単独のサンプルとして生成します。 Crop Samplesがオンになっている場合は、スライスごとに 新しいサンプルが生成されます。 Create New Programをオンにすると、個々のスライスが サンプルとして自動的にパッドにアサインされた、新しいプログ ラムが生成されます(Create New Programをオンにすると、Create Eventsというオプショ ンも選択可能になります)。 Create Eventsをオンにすると(Create New Programがオンになっている場合にのみ利用 できます)、新しいプログラムが生成され、個々のスライスがサンプルとしてパッドに自動的にアサイ ンされます。さらには、個々のパッドがそれぞれ番号順に対応したスライスを演奏するための、新し いシーケンスも自動生成されます。これらのサンプルには、オリジナルの名前に "sl"と連続する番号 が付加された形式の名前が付きます。 ● Assign Sliceで、選択したパッドに1 個のスライスをアサイ ンします。Padをクリックして、必要なパッドを選択します。 Extract Region To New Sample機能をオンにすると、 スライスは新たなサンプルとしても抽出されます。Programの パラメーターでは、アサインされたスライスを追加するプログラ ムが選択できます。新しいサンプルには、オリジナルの名前に "pp" が付加された名前が付きます。

チョップ・モードのプロジェクト・インフォメーション

このセクションは、トリム・モードのプロジェクト・インフォメーションと同じです。

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図のキャプション:Sliced Samples およびCreate Events 機能適用後のイベントを表示したシーケンス

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 ソング・モードでは、シーケンスを特定の順で並べたりリピートさせたりして、ソングが構成できます。ソングの構成は、曲を再生しながら簡単に、即座にエディットできます。

プロジェクト 1 個で、32 個までソングを含めることができます。個々のソングは、最大 999 個の “ ステップ ”で構成できます。それぞれのステップでは、シーケンスの番号と繰り返しの回数が指定できます。

ソフトウェアのModeタブ・セクションの Songタブをクリックします。

ソング・モード

シーケンス・プレイリスト・セクションシーケンス・プレイリスト・セクション(ソフトウェアでは、パッドの左側にあります)には、シーケンスのステップがリスト表示されます。

ソングの個々のステップには、以下の項目が含まれます: ● アサインされたシーケンス ● シーケンスのテンポ ● シーケンスの小節数 ● シーケンスの繰り返し回数

パッド上のシーケンスをクリックして、シーケンス・プレイリストにドラッグ&ドロップすると、そのシーケンスをリストに追加できます。シーケンスを水平に並べてアレンジしたい場合は、パッドのシーケンスをクリックして、ウィンドウの上半分の作業スペースにドラッグ&ドロップすることもできます。

この操作で、既存のシーケンスの間に別のシーケンスを挿入することができます。また、あるシーケンスの上にドラッグしてきたシーケンスを重ねて、シーケンスを入れ替えることもできます。

Stepカラムには、ソングの何個目の “ステップ ” かが表示されます。ソング 1 個あたり、最大 999 個までのステップが入れられます。

Sequence カラムには、ソングに使われるシーケンスの名前が表示されます。シーケンスをクリックすると、ドロップダウン・メニューが開き、他のシーケンスと入れ替えることができます。

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リピート(Rpts)カラムでは、ひとつのシーケンスを繰り返す回数が設定できます。通常、1 個のシーケンスは1 回しか演奏されませんが、たとえばそれを 4 回リピートさせることもできます。リピートは最大 999 回まで設定できます。シーケンスの Rpts カラムの値を変更すると、Bars カラムの値も自動的に更新されます。Hld(Hold)機能がオンになっている場合は、Stopボタンを押すまでシーケンスが演奏され続けます。

BPMカラムには、シーケンスのテンポがビート・パー・ミニット単位で表示されます。

Barsカラムには、シーケンスの長さが小節数単位で表示されます。

このセクションでは、全てのシーケンスがパッドにアサインされています。使用されていない空のシーケンスには(unused)と表示されます。他のバンクのパッドにアサインされたシーケンスは、Pad Bank ボタンを押すと確認できます。

シーケンスは、このセクションからクリック&ドラッグして、シーケンス・プレイリストにドロップできます。シーケンスを水平に並べて作業したい場合は、シーケンスをパッドからクリック&ドラッグして、ウィンドウの上半分の作業スペースにドロップすることもできます。

シーケンスは、既存のシーケンスの間に挿入することができます。また、あるシーケンスの上にドラッグしてきたシーケンスを重ねて、シーケンスを入れ替えることもできます。

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パッド・バンク・セクション

このセクションでは、ソングの名前付けや選択、あるいはソングに影響するその他の操作ができます。

Song ドロップダウン・メニューをクリックすると、ソングに名前が付けられます。

ソング名の右にある小さな矢印(▼)をクリックすると、ドロップダウン・メニューが開き、そのプロジェクトで扱える32 個のソングのひとつが選択できます。

Convert > Seqボタンをクリックすると、現在のソングを1 個のシーケンスに変換できます。

Clearボタンをクリックすると、ソング内の全てのシーケンスが消去されます。

ソング・セクション

このセクションには、ソングのステップを追加したり消去したりするためのコントロールが用意されています。

Insert Step ボタンをクリックすると、選択されたシーケンス(パッド・バンク・セクション内でパッドの点灯によって示されます)がシーケンス・プレイリストに追加されます。

Delete Step ボタンをクリックすると、選択されたステップが、シーケンスがシーケンス・プレイリストから削除されます。

エディット・ステップ・セクション

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 パッド・ミュート・モードでは、プログラム内で簡単にパッドをミュートしたり、パッドごとのミュート・グループを設定したりできます。

ソフトウェアのModeタブ・セクションにある Pad Muteタブをクリックします。

パッド・ミュート・モード

このセクションには、シーケンスがシーケンス・プレイリスト内の現在のステップについての情報が含まれます。 ● First Barは、ソングのステップの開始位置を表示します。 ● Last Barは、ソングの中のどの部分で現在のステップが次の ステップに移るかを表示します。 ● Total Barsは、ステップがソングの中で占める小節数を表示 します(そのステップの繰り返し回数も計算に入れられます)。 ● Repeatsは、このステップのシーケンスが繰り返される回数 を表示します。 ● Timeは、シーケンスの拍子を表示します。 ● BPMは、ビート・パー・ミニット単位でシーケンスのテンポを表示します。

ヒント:ソングの作成方法についての詳細は、クイックスタートの章のソングの作り方の項を参照してください。

ステップ・セクション

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プロジェクト・インフォメーション・セクションこのセクションは、メイン・モードのプロジェクト・インフォメーション・セクションと同じです。詳細については、メイン・モードの章のプロジェクト・インフォメーション・セクションの項を参照してください。

パッド・ミュート個々のサウンドは、パッドを叩いてリアルタイムでミュートしたりミュートを解除したりできます。この機能は、あるシーケンスの中の特定のサウンドを消したい時や、特定のサウンドやサウンドの組み合わせを分離させたい時などに便利です。

ヒント:この機能は、グリッド内でパッドを 1 個ずつミュートするのと似ていますが、こちらの方がより使いやすいでしょう。

ソフトウェアでは、以下の手順でパッド・ミュートを使います:1. Muteセクションの Pad Muteボタンをクリックして、機能をオンにします。2. Bankまたは Pad Bankセクションで目的のバンク(A~ H)をクリックします。3. Pad Bankセクションのパッドをクリックして、それにアサインされたサウンドのミュートまたはミュート解 除を行います。ミュートされたパッドは赤色、ミュートされていないパッドは黄色にそれぞれ点灯します。 あるいは、Bankセクションの小さなパッドをクリックする方法もあります。このセクションでは、128 個 全てのパッドが一覧できます。未使用のパッドはグレー表示されます。

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Time Correct 機能を使うと、パッド・ミュートのタイミングをクオンタイズできます。これは、特定のリズムに合わせてミュートした場合に便利です。Time Correct ドロップダウン・メニューをクリックして、1/16th(16 分音符)から2 bar(2 小節)までの値を選びます。たとえば、Time Correctを1 bar に設定すると、パッドを押した直後から、常に小節の頭のタイミングでミュートがかけられるようになります。

パッド・グループ機能は、パッド・ミュートの考え方を発展させたもので、ミュート・グループにアサインした 1 個のパッドを叩くだけで、複数のパッドのミュートとミュート解除が同時に行えます。この機能は、あるシーケンスから特定のひとまとまりのサウンドを消したい場合や、特定のサウンドを様々な組み合わせで分離させたい場合などに便利です。パッド・グループは16 個まで作成できます。

ソフトウェアでは、以下の方法でパッド・グループが利用できます:1. Muteセクションの Pad Groupボタンを押して、 機能をオンにします。2. Bankセクションまたは Pad Bankセクションで目的のバンク(A~ H)をクリックします。3. Pad Bankセクションの中で、ミュート・グループにアサインしたいパッドを、クリックします。 あるいは、Bankセクションの小さなパッドをクリックする方法もあります。このセクションでは、128 個 全てのパッドが一覧できます。未使用のパッドはグレー表示されます。4. Muteセクションの Pad__フィールドを上下にクリック&ドラッグして、目的のミュート・グループ・ナ ンバーを選びます。

ミュート・グループ内でパッドが選択されると、同じミュート・グループの他のパッドは黄色に点滅します。

Time Correct 機能を使うと、パッド・ミュートのタイミングをクオンタイズできます。これは、特定のリズムに合わせてミュートした場合に便利です。Time Correct ドロップダウン・メニューをクリックして、1/16th(16 分音符)から2 bar(2 小節)までの値を選びます。たとえば、Time Correctを1 bar に設定すると、パッドを押した直後から、常に小節の頭のタイミングでミュートがかけられるようになります。

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パッド・グループ

このセクションは、メイン・モードのプロジェクト・インフォメーション・セクションと同じです。詳細については、メイン・モードの章のプロジェクト・インフォメーション・セクションの項を参照してください。

プロジェクト・インフォメーション・セクション

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 ステップ・シーケンス・モードでは、パッドを “ステップ・ボタン ”として利用しながら、従来のステップ・シーケンサー式のドラム・マシンと似たような感覚で、シーケンスを作成したりエディットしたりできます。

ソフトウェアのModeタブ・セクションにあるStep Seqタブをクリックします。

ウィンドウの上半分にはグリッドがあり、現在のシーケンスのノート・イベントが表示されます。

ウィンドウの下半分には様々なコントロールが並び、メイン・モードなどの他のモードでも使用できます。Q-Link ノブ・セクションやシーケンス・セクション、プロジェクト・インフォメーション・セクションについての詳細は、メイン・モードの項を参照してください。

唯一、他と違う部分はパッド・セクションで、使い慣れた従来のステップ・シーケンサーと同様の方法でノート・イベントを入力します(この操作は、シーケンスの再生中にも停止中にも可能です)。具体的な使い方は、以下のパッド・セクションの項を参照してください。

ステップ・シーケンス・モード

- 65 -

このセクションでは、MPCハードウェアやMPCソフトウェアを使って、ノート・イベントを “ステップ ”として手早く作成することができます。

ヒント:ステップ・シーケンス・モードを使うと、1980 年代から様々なドラム・マシンで行われてきた、ドラムスのステップ・レコーディングと同様の方法でドラムスのプログラムが行えます。

ソフトウェアでは、以下の方法でステップを作成したり消去したりできます:1. 次の方法で、作成したりエディットしたいステップに対応したパッドを 選択します。 ● パッド・セクション内の Padフィールドを上下にクリック&ド ラッグして、パッド・ナンバーを選びます。 ● グリッド内のパッドの列をクリックして選びます。2. PreviousまたはNextボタンをクリックして、エディットしたいス テップのある小節を選びます。Current Barフィールドをクリックして、コンピューターのキーボードで 番号を入力して選ぶこともできます。

パッド・セクション

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3. 個々のパッドは、小節内のステップを表します。ステップ数は、Sequence セクションの Time Correctの設定によって異なることをお忘れなく。16よりも細かいタイム・ディビジョン(32など)を 選択した場合は、その小節のステップは複数のパッド・バンクにまたがることになります。この場合は、A とBのパッド・バンク・ボタンを使って、小節内の全てのステップを確認します。 そのシーケンス内でパッドがすでにノート・イベントを持っている場合、そのイベントに対応するパッド (ステップ)は、そのノート・イベントのベロシティ値に応じた色で点灯します。 消灯したパッドをクリックすると、そのステップにノート・イベントが入力されます。パッドはそのベロシ ティに応じた色で点灯します。 点灯したパッドをクリックすると、そのノート・イベントがそのステップから消去されます。パッドは消灯し ます。

- 66 -

MIDI  コントロール・モードでは、あるコントロールからハードウェアに送信するMIDI メッセージがカスタマイズできます。このカスタマイズした “コントロール・マップ ”は、MIDIコントロール・モードに入ればいつでも利用できます。これは、MPC Essentials をプラグインとして使用する場合に便利です。MIDI コントロール・モードで MPC ハードウェアからホスト・ソフトウェアをコントロールしたり、他のモードに切り替えて MPC Essentials のプラグインをコントロールしたりできるからです。

重要:● ホスト・ソフトウェア上で、MPCハードウェアがMIDIコントローラー機器として選択されていることを確 認してください。● MIDIコントロール・モードで行ったエディットは、MPC Essentials の現在のプロジェクトと一緒に保存 されます。同じコントロール・マップを全てのプロジェクトで利用したい場合は、コントロール・マップをテ ンプレート・ファイルとして保存すると良いでしょう。詳しくは、ソフトウェアのメニューの章の Preference:Auto Load/Saveタブの項を参照してください。

ソフトウェアのModeタブ・セクションにあるMIDI Controlタブをクリックします。

ソフトウェアのウィンドウには、接続したハードウェア・コントローラーに似たグラフィカル・インターフェースが表示されます。エディットできるコントロールには、現在の MIDI メッセージが表示されます。赤色に縁取られたコントロールは、8 個の全てのパッド・バンクに共通です。パッドは全てエディット可能で、全てのバンクを通じて同じ機能を持つことも、バンクによって異なる機能を持つこともできます。

コントロールをエディットするには:1. 以下のいずれかの方法で選択します: ● ソフトウェア上でクリックします。 ● ハードウェアのものを押したり動かしたりします。

MIDIコントロール・モード

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2. ソフトウェアのウィンドウの左側にある Edit パネルで、コントロールのパラメーターを好みに合わせて設定します。利用できるパラメーターは、パッドかボタンか(あるいはボタンのタイプ)によって異なります。

参考:MPC Renaissance やMPC Studioとは異なり、MPC Element では、Editパネルに選択肢 として表示されていても、Q-Linkノブやタッチ対応のコントロールは付いていません。 ● Control(全てのコントロール):パッドやボタンがソフトウェアに送信するメッセージの種類(例え ば、特定のパッドとして機能する、特定のモードに入る、ファイル・ブラウザーを表示させる、アン ドゥやタップ・テンポを行うなど)を設定します。 ● Light LED(全てのコントロール):ハードウェアのパッドやボタンの LEDの振る舞いを設定します。 ○ Never の設定では、LEDは常に消灯したままになります。 ○ MIDI Input の設定では、ソフトウェアがそのコントロールに対応したMIDI メッセージを受 信した時にLEDが点灯します。 ○ Local の設定では、パッドやボタンを押したり、MIDI 入力を受信したりした時にLEDが点 灯します。 ● MIDI Channel(全てのコントロール):パッドやボタンがソフトウェアにMIDI メッセージを送る時に 使うチャンネルを設定します(1 ~ 16)。 ● CC Number(ボタンのみ):ボタンがソフトウェアに送信するコントロール・チェンジ・ナンバー を設定します。 ● Type(ボタンのみ):ボタンがMomentary(アンラッチ)スイッチとToggle(ラッチ)スイッチ のどちらの動作になるかを設定します。 ● Note(パッドのみ):パッドを叩いた時にソフトウェアに送信されるMIDIノート・ナンバーを設定 します(0 ~ 127またはC-2 ~ G8)。 ● Bank(パッドのみ):パッドが属するバンクを設定します。Set All ボックスにチェックを入れると、 パッドのメッセージやパラメーターは8 個全てのバンクに共通になります。 ● Velocity(パッドのみ):パッドをベロシティ対応にする(On)か、非対応にするか(Off)を設定 します。Offに設定した場合は、パッドを叩くと常に最大音量(127)のデータが送信されます。 ● Aftertouch(パッドのみ):パッドのアフタータッチ(叩いた後でパッドを押す力)の作用を設定 します。 ○ Offの設定では、アフタータッチのメッセージは送信されません。 ○ Channel の設定では、この設定になっている複数のパッドを押した時に、それらが同じ メッセージを送信します。 ○ Poly の設定では、複数のパッドを押した時に、それぞれのパッドが独立してアフタータッチ のメッセージを送信します。3. 全てのパラメーターを好みに合わせて設定し終わったら、他のコントロールを選択したり、他のモードに 入ったりできます。

忘備録:MIDIコントロール・モードで行ったエディットは、MPC Essentials の現在のプロジェクトと一 緒に保存されます。同じコントロール・マップを全てのプロジェクトで利用したい場合は、コントロール・ マップをテンプレート・ファイルとして保存すると良いでしょう。詳しくは、ソフトウェアのメニューの章の Preference:Auto Load/Saveタブの項を参照してください。

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MPC Essentials ソフトウェアを VST や AU のプラグインとして利用する場合、その特徴や機能はご使用のホスト・ソフトウェアと非常によく似ていますが、特徴的な違いもあり、それについて本章で解説します。

重要:MPC Essentials ソフトウェアをスタンドアローンのプログラムとして使用する場合についての情報は、操作について(ソフトウェア)の章を参照してください。

参考:ご使用のホスト・アプリケーション上でプラグイン・インスツルメントをロードする方法については、ホスト・アプリケーションのマニュアルを参照してください。

- 68 -

MPC ソフトウェアには、サンプルやサウンド・プログラムの加工をするための、様々なエフェクトが用意されています。

エフェクトをロードしたりエディットしたりする方法については、プログラム・ミキサー・モードの章でも述べられていますが、本項の情報も、これらのエフェクトの利用法について全般的に理解していただくために有益です。

参考:全ての利用可能なエフェクト(簡単な説明付き)およびそれらのエディット可能なパラメーターについては、付録のエフェクトおよびパラメーターの項を参照してください。

パッド・エフェクト

プログラム内では、それぞれのパッドに 4 個までのインサート・エフェクトをかけることができます。これは(各チャンネルがパッドとして表示される)プログラム・ミキサー・モードで行えます。

インサート・エフェクトをロードしたりエディットしたりするには:1. ソフトウェア上でモード・タブ・セクションにある Program Mixerタブをクリック します。2. 目的のパッドのチャンネルの Routsボタンをクリックします。3. Insertsの横にあるボタンをクリックしてOnにします。3. エフェクトをアサインしたいスロットの下向きの矢印(▼)をクリックして、表示されるウィンドウの中から エフェクトを選択します。 ロードされたエフェクトの名前をクリックすると、そのユーザー・インターフェイスが開き、より細かい エディットができます。

エフェクト

操作について(プラグイン)

MPC Essentialsのプラグイン版とスタンドアローン版の違い

保存:作品は、ホスト・アプリケーションと同時に、MPC ソフトウェア・プラグインの中にも保存してください。ホスト・アプリケーションのプロジェクトと、それに関連するMPCプロジェクトを、同じフォルダーにまとめておくと便利です。

ソフトウェアのメニュー:MPCプラグインには、通常のアプリケーションのようなトップ・メニューがありません。メニュー・ボタンはMain Modeタブの左側にあります。

オーディオ入出力:オーディオの入出力は、MPC Essentials ではなく、ホスト・アプリケーションに設定されています。MPC Essentials の PreferencesのタブにAudioタブはありません。

MIDI ポート:全ての MIDI 出力ポートは、ご使用のデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)にアサインされます。MPC Essentials の Preferences の MIDI タブには、利用できる MIDI の出力先として、DAWとだけ表示されます。

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DAWプロジェクト・フォルダー:MPC Essentials の Preferenceの Pluginタブでは、Daw Projects Folderという場所が選択できます。

テンポおよび同期:MPC プラグインは、ご使用のホスト・アプリケーションのテンポに自動的に同期します。MPC Essentials の Preferenceには Syncタブが表示されず、トランスポート・セクションの BPM もグレー表示になります。

再生コントロール:Stop、Play、Play Start の各ボタンは、グレー表示になります。再生の開始や終了は、ホスト・アプリケーションの再生コントロールで行います。

再生の開始と停止:スタートおよびストップのコマンドは、常にホスト・アプリケーションと同期します。ホスト・アプリケーションの再生が開始すれば、MPCプラグインも同時に再生を始めます。

複数のインスタンス(オブジェクト):MPC Essentials のインスタンス(オブジェクト)を、ホスト・アプリケーションのプラグインとして複数個使用する場合: ● MPC Element の Track Upまたは Track Downを押すと、MPC Essentials のプラグインの 直後または直前のインスタンスを選択できます。選択されなかったMPC Essentials のプラグイン のウィンドウは、グレー表示になります。 ● ソフトウェアのウィンドウの下には、3 種類の設定が可能なSeq Sync ボタンが表示されます。 ○ MPC Essentials の使用中のインスタンスがMaster に設定されている場合、ネクスト・シーケンス・モー ドで他のシーケンスに切り替えると、他のインスタンス も全てシーケンスが切り替わります(未使用のインスタ ンスの Seq Sync ボタンは、Slave に設定されます)。 ○ MPC Essentials の使用中のインスタンスがOffに設定されている場 合、ネクスト・シーケンス・モードでは、全てのインスタンスを異なる シーケンスに切り替えることが可能です。

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MPCソフトウェアで利用可能なキーボード・ショートカットの一覧です。

Cubase のプラグインとして使用する際は、すべてのキー操作はALTキーと組み合わせる必要があります。

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キーボード・ショートカット

付録

* ‒ 通常、リアルタイム・オートメーションのイベントは、選択したイベントの前後のイベントにドラッグすることはできません。

機能

Main Grid、投げ縄ツール

Main Grid、えんぴつツール

RealTimeAutomation、えんぴつツール

NT Automation、えんぴつツール

投げ縄ツール

グリッド・イベントの微調整(キーボードのカーソルを使用)

選択したイベントをクリック&ドラッグでコピー

選択したイベントをクリック&ドラッグでコピー

選択したイベントの値を微調整

選択したイベントの値を微調整

背景をクリック:消しゴムツールへの切り替え

背景をクリック:消しゴムツールへの切り替え

背景をクリック:消しゴムツールへの切り替えイベントをクリック:時間軸を越えて選択したイベントをドラッグ*

投げ縄ツールでイベントを追加選択

ドラッグしてイベントを追加選択

タイムの微調整、タイム・コレクションの値に関係なく移動可能

選択した複数のイベントの並び方を変えずにドラッグイベントをクリックして追加選択

選択した複数のイベントの並び方を変えずにドラッグ

イベントをクリックして元に戻す

Command(CTRL)キー ALTキー SHIFTキー ALT + Command(CTRL)キー

Fileメニュー

Editメニュー

機能

新規プロジェクトを作成

プロジェクトの保存

初期設定を開く

テンプレートから新規プロジェクトを作成

CTRL + N Command + N

CTRL + , Command + ,

CTRL + S Command + S

CTRL + SHIFT + N Command + SHIFT + N

Controlキー(Windows) Commandキー(Mac)

機能

アンドゥ CTRL + Z Command + Z

リドゥ CTRL + Y Command + Y

カット CTRL + X Command + X

コピー CTRL + C Command + C

ペースト CTRL + V Command + V

複製 CTRL + D Command + D

Controlキー(Windows) Commandキー(Mac)

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ここではソフトウェアで使用できるエフェクトを解説します。エフェクトの詳細については、エフェクトの章を参照してください。

エフェクトによってはテンポに同期できるFlanger Sync のような「シンク・バージョン」があります。

Reverb Small小さな部屋の残響を再現した空間系エフェクターです。

Reverb Medium中規模の部屋の残響を再現した空間系エフェクターです。

エフェクトおよびパラメーター

- 71 -

その他

Reverb

機能

全てを選択 CTRL + A Command + A

再生 SPACE + SHIFT SPACE + SHIFT

頭から再生 SPACE SPACE

Controlキー(Windows) Commandキー(Mac)

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q05001–0yaceD

6Q51001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q05001–0yaceD

6Q51001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

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Reverb Large大ホールの残響を再現する空間系のエフェクターです。

Reverb Large2同じく大ホールの残響を再現する空間系エフェクターですが、CPU の負荷は軽くなっています。

Reverb In Gate付加機能のあるホール・リバーブで、入力レベルが Gate In パラメーターで設定した値を下回ると、リバーブ音がカットされます。

- 72 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q57001–0yaceD

6Q01001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q57001–0yaceD

6Q01001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q57001–0yaceD

6Q51001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

51Q0001–0nIetaG

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Reverb Out Gate付加機能のあるホール・リバーブで、出力レベルが Out Gate で設定した値を下回ると、リバーブ音がカットされます。

入力信号を特定の時間だけ遅らせて、それを再生する回数も設定できるエフェクトです。

Delay Mono

Delay Mono Sync

Delay

- 73 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–1yaleD-erP

5Q05001–0noitcelfeRylraE

1Q05001–0ytisneD

41Q05001–0esuffiD

01Q57001–0yaceD

6Q01001–0tuC-oL

2Q01001–0tuC-iH

51Q0001–0tuOetaG

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 2 – 2000 ms 100 Q9

5Q52001–0kcabdeeF

Damping 0 – 100 100 Q1

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q4/1stelpirt61/1–rab1emiT

5Q52001–0kcabdeeF

Damping 0 – 100 100 Q1

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Delay Stereo動作はDelay Monoと同様ですが、完全なステレオ・エフェクターです。

Delay Sync (Stereo)動作はDelay Mono Syncと同様ですが、完全なステレオ・エフェクターです。

Delay LPDelay Monoと同じですが、ディレイ・ラインにレゾナンス付きのローパス・フィルターが入っています。

Delay HPDelay Monoと同じですが、ディレイ・ラインにレゾナンス付きのハイパス・フィルターが入っています。

- 72 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 2 – 2000 ms 100 Q9

5Q52001–0kcabdeeF

Damping 0 – 100 100 Q1

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q4/1stelpirt61/1–rab1emiT

5Q52001–0kcabdeeF

Damping 0 – 100 100 Q1

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 2 – 2000 ms 500 Q9

5Q05001–0kcabdeeF

1Q05001–0ffotuC

41Q02001–0ecnanoseR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 2 – 2000 ms 100 Q9

5Q05001–0kcabdeeF

1Q33001–0ffotuC

41Q33001–0ecnanoseR

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Delay AnalogDelay Mono と似ていますが、アナログの BBD 素子を使用したディレイのサウンドを狙ってい るという点が異なります。このディレイを使うと、位相やタイミングの微妙な揺らぎによる、温かみのあるサウンドが 得られます。

Delay Analog SyncDelay Mono Sync と似ていますが、アナログの BBD 素子を使用したディレイのサウンドを狙ってい るという点が異なります。このディレイを使うと、位相やタイミングの微妙な揺らぎによる、温かみのあるサウンドが 得られます。

Delay Analog Syncテープ・ディレイは、ループにしたアナログのテープと複数の再生ヘッドを組み合わせて、エコー効果を得るエフェクトです。このタイプのディレイはエコー音が特徴的で、レゲエやダブ・スタイルの音楽では多く利用されます。

- 73 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 2 – 2000 ms 100 Q9

5Q52001–0kcabdeeF

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q4/1stelpirt61/1–rab1emiT

5Q05001–0kcabdeeF

1Q05001–0pmaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q4/1stelpirt61/1–rab1emiT

5Q05001–0kcabdeeF

1Q05001–0pmaR

Head 1 0 – 100 100 Q14

01Q0001–02daeH

6Q0001–03daeH

2Q0001–04daeH

51Q05001–0enoT

11Q05001–0daerpS

7Q05001–0rettulF&woW

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Flanger

Delay Ping Pong左右のチャンネルのリピート・タイムを個別に設定できるステレオ・ディレイです。

Delay Multi-Tap基本的には Delay Mono ですが、ディレイ回路が 3 系統あり、それぞれのディレイ・タイムとステレオ定位が個別に設定できます。

Flanger

フランジャーは、ディレイ・タイムを周期的に変化させることで、昔は 2 台のアナログ・テープ・マシンのタイミングを わずかにずらすことで得ていたエフェクトを再現したものです。Rate を遅くするとシュワシュワという効果が、速くすると揺らめくような効果が得られます。

- 74 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time, Left 2 – 2000 ms 100 Q9

Time, Right 2 – 2000 ms 100 Q5

1Q52001–0kcabdeeF

Damping 0 – 100 100 Q14

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q05)tew(001–)yrd(0teW/yrD

Time 1 2 – 2000 ms 100 Q9

Time 2 2 – 2000 ms 100 Q5

Time 3 2 – 2000 ms 100 Q1

41Q52001–0kcabdeeF

01Q05001–01naP

6Q05001–02naP

2Q05001–03naP

Damping 0 – 100 100 Q15

11Q52001–01niaG

7Q52001–02niaG

3Q52001–03niaG

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q01001–0etaR

5Q0001–001-kcabdeeF

1Q02001–0yaleD

41Q08001–0htdiW

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Chorus

Chorus 2-Voice

Chorus 4-Voice

コーラスは、ディレイで遅らせた入力信号に LFO でモジュレーションをかけたウェット信号を原音に混ぜるエフェクトです。浅くかけると、複数のボイスが同時に鳴っているような効果が得られ、Feedback や Depth の値を上げると、揺らぎの効果や水に潜ったような効果が強調されます。

Flanger Sync

- 75 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q4/1stelpirt61/1–srab8etaR

5Q0001–001-kcabdeeF

1Q02001–0yaleD

41Q08001–0htdiW

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q02001–0yaleD

5Q08001–0tnuomA

1Q08001–0htdiW

41Q05001–0kcabdeeF

01Q01001–0etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q02001–0yaleD

5Q08001–0tnuomA

1Q08001–0htdiW

41Q05001–0kcabdeeF

01Q01001–0etaR

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Autopan

Autopan

Autopan Sync

入力された信号を、LFO でステレオの左右のチャンネル間を行き来させるエフェクトで、音が回転するような効果が得られます。

Phasers

Phaser 1

フェイザーも古くからあるエフェクトで、直列接続した複数のオール・パス・フィルターによって、周波数特性にノッチや急峻なピークを生じさせます。通常は、オール・パス・フィルターの周波数ポイントには LFO でモジュレーションをかけて、揺らぎの効果を発生させます。

Tremolo

Tremolo

Tremolo Sync

LFO で音量を周期的に変化させるエフェクトです。LFO の波形によって、滑らかな変化(サイン波)から急激なON / OFF 効果(矩形波)まで、様々なエフェクトが得られます。

- 76 -

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q01001–0etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q4/123/1–srab8etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q01001–0etaR

5Q0)erauqs(001–)enis(0erauqSoteniS

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q4/1stelpirt61/1–rab1etaR

5Q0)erauqs(001–)enis(0erauqSoteniS

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q01001–0etaR

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Phaser 2

Phaser 3

HP Filters

HP Filterモジュレーションのかかっていない、固定型のフィルターです。

HP Filter Sweepハイパス・フィルターのカットオフ周波数にLFOでモジュレーションをかけるエフェクターです。

HP Filter Syncハイパス・フィルターのカットオフ周波数にLFOでモジュレーションをかけるエフェクターです。

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Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q01001–0etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q4/1stelpirt61/1–rab1etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Frequency 10 – 19999 Hz 1500 Q13

9Q0001–0ecnanoseR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q08)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q05001–0ycneuqerFwoL

High Frequency 0 – 100 100 Q5

1Q33001–0ecnanoseR

41Q01001–0etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0ycneuqerFwoL

High Frequency 0 – 100 100 Q5

1Q05001–0ecnanoseR

41Q4/123/1–srab8etaR

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LP Filters

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HP Shelving Filter通常のフィルターとは異なり、カットオフ周波数より上または下の帯域の減衰量が一定になります。

LP Filterモジュレーションのかかっていない、固定型のフィルターです。

LP Filter Sweepローパス・フィルターのカットオフ周波数にLFOでモジュレーションをかけるエフェクターです。

LP Filter Syncローパス・フィルターのカットオフ周波数にLFOでモジュレーションをかけるエフェクターです。

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Frequency 10 – 19999 Hz 1500 Q13

9Q0001–0ecnanoseR

5Q0.0Bd0.81–0.81-niaG

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Frequency 10 – 19999 Hz 1500 Q13

9Q0001–0ecnanoseR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

31Q08)tew(001–)yrd(0teW/yrD

9Q0001–0ycneuqerFwoL

High Frequency 0 – 100 100 Q5

1Q33001–0ecnanoseR

41Q01001–0etaR

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0ycneuqerFwoL

High Frequency 0 – 100 100 Q5

1Q05001–0ecnanoseR

41Q4/123/1–srab8etaR

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LP Shelving Filter通常のフィルターとは異なり、カットオフ周波数より上または下の帯域の減衰量が一定になります。

Parametric EQs

PEQ 2-Bnad, 2-Shelf2 バンドのパラメトリック・イコライザーと2つのシェルビング・フィルターを組み合わせたものです。

PEQ 4-Bnad4つの独立したレンジのイコライザーを組み合わせた、強力な4バンド・パラメトリックEQです。

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Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Frequency 10 – 19999 Hz 1500 Q13

9Q0001–0ecnanoseR

5Q0.0Bd0.81–0.81-niaG

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Low Frequency 22 – 1000 Hz 220 Q13

Frequency 1 82 – 3900 Hz 820 Q9

Frequency 2 220 – 10000 Hz 2200 Q5

High Frequency 560 – 19999 Hz 5600 Q1

41Q0001–01Q

01Q0001–02Q

Low Gain -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q15

Gain 1 -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q11

Gain 2 -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q7

High Gain -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q3

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Low Frequency 22 – 1000 Hz 220 Q13

Frequency 1 82 – 3900 Hz 820 Q9

Frequency 2 220 – 10000 Hz 2200 Q5

High Frequency 560 – 19999 Hz 5600 Q1

41Q5001–01Q

01Q5001–02Q

6Q5001–03Q

2Q5001–04Q

Gain 1 -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q15

11Q0.0Bd0.81–0.81-1niaG

Gain 2 -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q7

Gain 4 -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q3

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Distortions

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Distortion Amp音量を上げた真空管式アンプのサウンドを再現するエフェクトです。

Distortion Fuzz広く使われているこのエフェクトは、オーディオ信号をハード・クリップさせるもので、極端な設定にすると通常の音楽波形が矩形波になり、より切れ味のある効果が生まれます。

Distortion Grimey選択した周波数帯域の信号だけを歪ませることのできる、ユニークなディストーションです。

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0evirD

5Q05001–0enoT

1Q05001–0scimanyD

41Q05001–0tuptuO

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0evirD

5Q05001–0tuptuO

41Q05001–0woL

01Q05001–0diM-woL

6Q05001–0diM-hgiH

2Q05001–0hgiH

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0evirD

5Q05001–0emirG

1Q05001–0retneC

41Q05001–0htdiW

01Q05001–0ecnanoseR

6Q05001–0tuptuO

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Compressors

コンプレッサーは、ゲインを自動的に下げることで、信号のダイナミック・レンジを圧縮するエフェクターです。

Compressor Masterもっとも透明性の高いコンプレッサーで、自然さを損なわずに音量を強力に制御することができます。

Distortion Overdriveこのディストーションは、中ぐらいの音量でマイルドに歪んだアンプのサウンドを再現したもので、利用できるディストーションの中では、もっとも滑らかなサウンドを持っています。

Distortion Custom高度なカスタマイズが可能なディストーションで、様々な種類の「使える」サウンドが作れます。

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Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0evirD

5Q05001–0enoT

1Q05001–0tuptuO

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0evirD

41Q257–5tfoS+

01Q5205–5pilC+

6Q257–5tfoS-

2Q5205–5pilC-

Low -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q15

Mid -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q11

High -18.0 – 18.0 dB 0.0 Q7

3Q05Bd0.81–0.81-tuptuO

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0kcattA

5Q05001–0esaeleR

1Q0Bd0–05-dlohserhT

41Q102–1oitaR

01QffOnO,ffOlooksdlO

6Q0Bd42–6-tuptuO

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Compressor Optoオプチカル素子で入力信号を減衰させる方式のビンテージ機器を再現したもので、アタックとリリースの穏やかな変化が特徴になっています。

Compressor VCAOptoよりもモダンで、ややメリハリの効いたサウンドのコンプレッサーです。VCAを使用したコンプレッサーは、アタックやリリースの反応が Compressor Optoよりも速い傾向があります。

Compressor Vintage昔の真空管式コンプレッサーに似たサウンドを持ち、聴き具合は穏やでありながら音圧感があり、真空管独特のほのかなサチュレーション効果も加わっています。

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0Bd81–6-tupnI

5Q05001–0kcattA

1Q05001–0esaeleR

41Q0Bd0–05-dlohserhT

01Q102–1oitaR

6Q1001–1eenK

2Q0Bd42–6-tuptuO

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0Bd81–6-tupnI

5Q05001–0kcattA

1Q05001–0esaeleR

41Q0Bd0–05-dlohserhT

01Q102–1oitaR

6Q1001–1eenK

2Q0Bd42–6-tuptuO

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0Bd81–6-tupnI

5Q05001–0kcattA

1Q05001–0esaeleR

41Q0Bd0–05-dlohserhT

01Q102–1oitaR

6Q1001–1eenK

2Q0Bd42–6-tuptuO

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Bit Reducers

Decimatorデシメーターは、デジタル信号のビット数を落として、入力の音質を劣化させるエフェクターです。デシメーションとリサンプリングの違いは、デシメーションではデジタル歪みを軽減したり補正したりするための手段を講じないという点にあります。従って、パラメーターの設定は音源の種類によって、穏やかな効果から全くのデジタル歪みまで、幅広い変化が得られます。

Other

Auto Wahローパス・フィルターにエンベロープでモジュレーションをかけるエフェクターです。エンベロープは入力信号の音量でコントロールされます。エンベロープがカットオフ周波数に及ぼす影響の強さは、ユーザー側で設定できます。このエフェクトを使うと、ファンキーなワウワウ効果が得られます。

Resamplerリサンプラーは、入力信号のビット数を落とすという意味ではデシメーターと似ていますが、原音の音質を維持するために、複雑なフィルター処理やアンチ・エイリアシング処理を加えるという点が異なります。この手法は、1980 年代の古いサンプラーやサンプリング・ドラム・マシンで広く利用されました。リサンプラーのエフェクトは、耳障り なデジタル歪みを発生させずに「ダーティ」なドラム・ループ・サウンドを創りたい時などに便利です。

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Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0etamiceD

5Q2323–4recudeRtiB

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0etaR

5Q0001–0etamiceD

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q57001–0ecnanoseR

5Q03001–0kcattA

1Q03001–0esaeleR

41Q05001–0retneC

01Q05001–0ytivitisneS

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Frequency Shifterフリーケンシー・シフターは、入力信号の周波数を一定量だけ変化させて、原音のハーモニクス構造を変えるエフェクターです。これによって、コーラス風の効果から常軌を逸した人工的なサウンドまで、幅広い効果が得られます。

Transient Shaperトランジェント・シェーパーは、オーディオ信号のアタックとリリースの部分を強調したり和らげたりできるエフェクターです。

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q00001–0001-ycneuqerF

5Q00001–0ynorhcnysA

41Q0001–0naPA

B Pan 0 – 100 100 Q10

6Q57001–0niaGA

2Q57001–0niaGB

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q05001–0kcattA

5Q05001–0esaeleR

41Q05001–0tuptuO

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Bit Reducers

Decimatorデシメーターは、デジタル信号のビット数を落として、入力の音質を劣化させるエフェクターです。デシメーションとリサンプリングの違いは、デシメーションではデジタル歪みを軽減したり補正したりするための手段を講じないという点にあります。従って、パラメーターの設定は音源の種類によって、穏やかな効果から全くのデジタル歪みまで、幅広い変化が得られます。

Other

Auto Wahローパス・フィルターにエンベロープでモジュレーションをかけるエフェクターです。エンベロープは入力信号の音量でコントロールされます。エンベロープがカットオフ周波数に及ぼす影響の強さは、ユーザー側で設定できます。このエフェクトを使うと、ファンキーなワウワウ効果が得られます。

Resamplerリサンプラーは、入力信号のビット数を落とすという意味ではデシメーターと似ていますが、原音の音質を維持するために、複雑なフィルター処理やアンチ・エイリアシング処理を加えるという点が異なります。この手法は、1980 年代の古いサンプラーやサンプリング・ドラム・マシンで広く利用されました。リサンプラーのエフェクトは、耳障り なデジタル歪みを発生させずに「ダーティ」なドラム・ループ・サウンドを創りたい時などに便利です。

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Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0etamiceD

5Q2323–4recudeRtiB

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q0001–0etaR

5Q0001–0etamiceD

Parameter Value Range Default Value Q-Link Knob Number

Dry/Wet 0 (dry) – 100 (wet) 100 Q13

9Q57001–0ecnanoseR

5Q03001–0kcattA

1Q03001–0esaeleR

41Q05001–0retneC

01Q05001–0ytivitisneS

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この取扱説明書で使用されている用語は、MPC のパラメーター名を基本にしています。本章は、様々な用語についての解説です。

アフタータッチ:現在のキーボードの大多数は、アフタータッチ情報が送信できます。この種のキーボードは、押した鍵盤をさらに強く押すと、MIDI アフタータッチ情報を送信します。この機能によって、サウンドの表現力が広がります(ビブラートのコントロールなど)。

エイリアシング:エイリアシングはデジタル・システムの副産物的な音響現象で、信号にサンプリング周波数の半分の周波数を超えるハーモニクスが含まれている場合に発生します。

アマウント:モジュレーション・ソースがパラメーターに及ぼす影響の強さを意味します。

アンプリファイアー:アンプリファイアーは、コントロール信号によってサウンドの音量を変化させる回路です。音量は、エンベロープやLFOが発生するコントロール信号で変化させることもできます。

アタック:エンベロープのパラメーターのひとつです。アタックは、音の立ち上がりを時間で表したもので、音の鳴り始めから最大値に到達するまでのエンベロープの一部です。エンベロープのアタック部分は、トリガーを検知した直後、すなわち、トリガー・パッドを叩いたりキーボードを弾いた直後から始まります。

ビットレート:ビットレートはワード長とも呼ばれ、サンプルのスライスに取り込まれる音量の情報をビット数で表したものです。ビットレートが高くなるほど、サンプルの情報精度は高くなる、すなわち、ダイナミクスの解像度が高くなります。通常のオーディオCDは16ビットですが、MPCは24ビットの解像度をサポートしています。

クリッピング:クリッピングとは、入力された信号が、信号処理システムの扱える最大値を超えた時に発生する、歪みの一種です。クリップした信号の波形は、システムの性質によって変わります。アナログ回路では、クリップすることで実質的に信号の最大値が制限されます。デジタル回路におけるクリップは、数値がオーバーフローした場合と同様に、信号とは逆の極性を持つ成分が最大値を超えてしまいます。

コントロール・チェンジ(コントローラー):MIDI メッセージは、音源の動作を自由に操るのに非常に便利です。MIDI メッセージは、基本的に2つの要素から成り立っています: • コントロール・ナンバー:影響を与えるパラメーターを定義します。値の範囲は0~127です。 • コントロール値 : 影響の大きさを決定します。コントローラーは、ビブラートの周期をゆっくりと変化させたり、ステレオの定位を移動させたり、フィルターの周波数を変化させたりする時に利用できます。

カットオフ:カットオフ周波数は、フィルターの大切な要素です。たとえばローパス・フィルターは、この周波数よりも高い帯域の音を減衰させ、この周波数よりも低い帯域の音をそのまま通します。

ディケイ:ディケイとは、エンベロープのアタックの部分が最大値に到達してから、サスティーン・レベルで決められた値に落ち着くまでの、減衰部分のことを言います。

エンベロープ:エンベロープは、一定の時間内でサウンド創りに影響を与える要素です。たとえば、フィルターのカットオフ周波数を変化させるエンベロープは、ある一定の時間をかけてフィルターを開いたり閉じたりします。エンベロープはトリガー、通常はMIDI ノートの受信をきっかけにして作動を開始します。代表的なエンベロープにはアタック、ディケイ、サスティーン、リリースの 4 つの段階があり、ADSR エンベロープと呼ばれます。アタックとディケイ、リリースは時間あるいは音量変化の傾き具合で定義しますが、サスティーンは音量で定義します。トリガーを受信すると、エンベロープはアタック、ディケイと順次移行し、設定したサスティーン・レベルに落ち着きます。このレベルは、トリガーが切れるまで維持されます。トリガーが切れるとリリースへと移行し、最小値の音量に至って全過程を終了します。

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用語集

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フィルター:フィルターは、信号のある周波数帯域を通過させ、その他の帯域を減衰させる回路です。フィルターの要素で最も大切なのは、カットオフ周波数です。一般的に、フィルターにはローパス、ハイパス、バンドパス、バンドストップの 4 つの種類があります。ローパス・フィルターは、カットオフ周波数よりも高い帯域を減衰させます。ハイパス・フィルターは、カットオフ周波数よりも低い帯域を減衰させます。バンドパス・フィルターは、カットオフ周波数付近の帯域だけを通過させ、それ以外を減衰させます。バンドストップ・フィルターはその逆で、カットオフ周波数付近の帯域だけを減衰させます。最も多く利用されるのは、ローパス・フィルターです。

LFO:LFO は、ロー・フリケンシー・オシレーターの略号で、様々な波形の低周波を発信します。エンベロープと同様、LFOもサウンドを変化させる素材として利用されます。

MIDI:MIDI はミュージカル・インスツルメント・デジタル・インターフェースの略号です。1980 年代の初頭に開発された MIDI によって、様々なメーカーの様々な種類の電子楽器を組み合わせて利用できるようになりました。異なる機器を連携させるための標準規格のなかった当時、MIDIの開発は大きな進歩でした。MIDIによって、様々な機器同士を標準化されたコネクターで簡単に接続することができるようになったのです。

MIDI は基本的に、1 台の送信元が 1 台または複数の受信先と接続されるとシステムになっています。たとえば、コンピューターで MIDI シンセを演奏する場合は、コンピューターが送信元、シンセサイザーが受信先として動作します。少数の例外はありますが、MIDI 機器の多くは、そのためにMIDI 入力と出力、場合によっては MIDIスルー端子といった、複数のMIDI 端子を持っています。送信元はMIDI 出力端子からデータを送信し、データはケーブルを通じて受信先のMIDI 入力に送られます。

MIDI スルー端子は、特殊な機能を持っています。この端子は、送信元が複数の受信先にデータを送れるようにするためのもので、受信した信号をそのまま次の機器に送ります。この端子には別の機器が接続できるので、送信元は数珠つなぎになった複数の機器にデータを送れます。この場合、個々の機器を独立して操作できれば理想です。そのために、MIDI イベントごとにMIDI チャンネル・メッセージが付加される仕組みになっています。

MIDI チャンネル:これは MIDI メッセージの中でも最も大切な要素で、受信先で設定した MIDI チャンネルと同じチャンネルの情報が送信元のメッセージに含まれている場合にだけ、受信先の機器が反応します。これによって、送信元は特定の機器を個別に操作できます。そのために、1~16までのMIDI チャンネルが利用できるようになっています。

MIDI クロック:MIDI クロック・メッセージは、接続した複数の機器をリアルタイムで同期させるための情報で、音源の内蔵エフェクターのディレイ・タイムをMIDIシーケンサーに同期させる場合などに利用します。

モジュレーション:モジュレーション・ソースを利用してサウンドを変化させることで、モジュレーションの対象としては、フィルターやVCAなどがあります。

ノート・オン /ノート・オフ:発音するノートの音程とベロシティ―を決定する、もっとも重要なMIDI メッセージです。ノート・オン・メッセージはノートを発音させる情報で、音程は 0~127 のノート・ナンバーで定義されます。ベロシティの範囲は1~127で、ベロシティ値の0はノート・オフのメッセージと同じです。

ノーマライズ:ノーマライズとは、サンプルの音量を歪ませることなく最大値(0dB)まで持ち上げることを言います。この機能は、サンプルの最大音量を自動的に検知し、その最大音量が 0dB になるまでサンプル全体の音量を持ち上げます。この機能を適用すると、一般的に全体の音量が上がります。

パンニング:ある音楽信号を、左右のステレオ・チャンネル間のどの位置に定位させるかを決める処理、あるいはその結果を、パンニングと言います。

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ピッチベンド:ピッチベンドはMIDI メッセージのひとつです。ピッチベンド・メッセージはコントロール・チェンジ・メッセージと似ていますが、実際には大きく異なります。ピッチベンド・メッセージは、一般的なコントローラー・メッセージよりもはるかに解像度が高くなっています。人間の耳はピッチ狂いに対して非常に敏感です。そのため、ピッチベンドの情報もより正確にするために、ピッチベンド・メッセージの解像度もより高く設定されています。

プログラム:プログラムは、使用する全てのサンプルとそれらの設定情報(パッドのアサインやループ・ポイント、チューニング・ピッチ、エフェクトなど)のリストを含むファイルです。MPCのプログラム・エディット・モードでは、サンプルをエディットしたりアサインすることができます。MPC ソフトウェアでは、1 個のプロジェクトあたり128 個までのプログラムが扱えます。

サンプルを音源として利用するプログラムには、DRUM プログラムと KEYGROUP プログラムの 2 つの種類があります。DRUM プログラムは主にドラム・パートを作成するためのもので、サンプルを簡単にパッドへアサインできるようになっています。KEYGROUP プログラムでは、ひとつの(あるいは複数の)サンプルを複数のキーに展開し、キーボードを使ったクロマチックな演奏が可能です。ピアノなどのサンプルを使用する個々のキーのために用意する必要はありません。

プログラム・チェンジ:このMIDI メッセージは、サウンドのプログラムを選択するためのものです。プログラム・ナンバーは1~128で、プログラム・チェンジ・メッセージで切り替えられます。

リリース:エンベロープのパラメーターのひとつで、「リリース」はトリガーが切れてから最小音量に達するまでの時間を意味します。リリースの段階は、現在のエンベロープの状態に関りなく、トリガーが切れた直後から始まります。つまり、リリースはアタックの途中から始まることもあり得ます。

レゾナンス:レゾナンスあるいはエンファシスは、フィルターの重要なパラメーターです。レゾナンスを上げると、フィルターのカットオフ周波数付近の狭い帯域が増幅され、この帯域が強調されます。レゾナンスの強調は、ポピュラーなサウンド創りの手法です。レゾナンスをどんどん上げていくと、フィルターは自己発振を起こし、かなり純粋なサイン波が発生します。

ルート・キー:ルート・キーは、レコーディングされたインスツルメント・サンプルの基本となるピッチを決定するパラメーターです。MPC ソフトウェアのサンプルは、固有のルート・キー情報を持っています。この情報は、レコーディングやインポートの際に自動的に生成されます。

サンプル:MPC のパッドを叩いた時にトリガーされて鳴るのが「サンプル」です。サンプルはデジタル化されたオーディオ信号の断片で、MPC ソフトウェアのレコーディング機能を使ってレコーディングしたり、ファイル・ブラウザを使ってインポートしたりできます。

MPC ソフトウェア内に取り込んだサンプルは、様々な方法で変形させることができます。たとえば、サンプルはMPC ソフトウェアの様々なエフェクトを利用して、短く切ったりループにしたり、ピッチを変えたりエフェクト処理したりできます。サンプルのエディット作業が終わったら、それを 1 個あるいは複数のパッドにアサインして演奏できます。サンプルには、モノラルのものとステレオのものがあります。

サンプル・レート:アナログ信号をデジタル化する際に、サンプリングを行うタイミングを周波数で表したものがサンプル・レートです。通常の CDでは、1 秒あたり44,10 個のサンプルを採取するので、サンプル・レートは 44.1kHzと表示します。MPCでは、96kHz のサンプル・レートまで対応しています。

シーケンス:シーケンスは、MPC ソフトウェアで作成できる、もっとも基本的な音楽の「ブロック」です。シーケンスのトラックには、MPC のパッドやボタン、MPC ハードウェアの Q-Link ノブ(あるいは外部キーボード)のコントロール・データが記録されます。1 個のシーケンスには 64 本のトラックがあり、MPC ソフトウェアでは同時に128 個までのシーケンスが扱えます。

シーケンスの長さは 1~999 小節の範囲で設定できるので、1 個のソング全体を 1 個のシーケンスだけで作ることも可能です。とはいえ、MPC ソフトウェアには、シーケンスをつなぎ合わせてソングが作成できる、専用のソング・モードが用意されています。

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ソング:MPCソフトウェアには、ソングの様々なセクション(バースやコーラス、フックなど)をアレンジするために、専用のソング・モードが用意されています。1 個のソングでは 250 個までのパートが利用可能で、MPC ソフトウェア内のメモリーには、20 個までのソングが読み込めます。

サスティーン:エンベロープの一部で、アタックとディケイの段階を終えた後、音量が一定になる区間のことを言います。サスティーンの段階に入ると、トリガーが切れるまでサスティーンで設定した音量が維持されます。

トリガー:トリガーとは、イベントを起こすきっかけとなる信号のことを言います。トリガー信号には様々な種対のものがあり、MIDI 信号でもオーディオ信号でも、トリガーとして利用できます。トリガーが起こすことのできるイベントも様々ですが、トリガーの一般的な利用法としては、エンベロープを起動するというのがあります。

AKAI professional 及び MPC は、inMusic Brands, Inc. の商標で、米国及びその他の国々において登録されています。

ASIO、Cubase 及び VSTは Steinberg Media Technologies GmbHの商標です。

Mac 及び OS X は Apple Inc. の商標で、米国及びその他の国々において登録されています。

Windows は、米国及びその他の国々におけるMicrosoft Corporation の登録商標です。

その他の製品名、会社名は、それぞれの所有者の商標及び登録商標です。

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登録商標およびライセンス

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