東北公益文科大学大学院の使命gs.koeki-u.ac.jp/download/curriculumguide.pdf ·...

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目次

東北公益文科大学大学院の使命ミッション

と目標ビジョン

東北公益文科大学大学院が掲げる 公益 とは、 社会への責任と貢献

であります。

東北公益文科大学大学院の使命は、この社会への責任と貢献を、企業経営、

非営利活動、政策、まちづくりを通して達成するための先端的学術研究と高

度人材養成であります。

東北公益文科大学大学院の目標は、この先端的学術研究の成果を社会に提

言・提供するとともに、輩出する人材が社会の現場で研究成果を実践し、実

現 波及させることであります。

設置科目及び担当教員一覧

履修の方法と研究指導について

研究領域 分野

共通領域科目

中核領域科目

展開領域科目

演 習

設置科目の概要

共通領域科目

中核領域科目

展開領域科目

演 習

教員紹介

専任教員

客員教授

兼任教員

設置科目及び担当教員一覧

[共通領域]

[中核領域] 公益経営領域

設置科目及び担当教員一覧

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

共通科目

公益学総論 小松隆二教授(学長)

公益の哲学倫理 間瀬啓允教授(研究科長)

公益の思想 西野廣祥教授

公益史 三原容子助教授

国際公益論高橋英彦教授 水野左敏教授杉山肇教授

ビジネス技術科目

ビジネスデザイン マネジメント 川村尚也講師

ビジネスマーケティング 境新一講師

ソーシャルマーケティング[ 富士通総研共同開発講座]

臼井純子講師

公益ファイナンス[日本政策投資銀行共同開発講座]

前田正尚講師

会計学特論 多田雄司講師

ミクロ経済学特論 是川晴彦講師

統計学特論 市田光助教授

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

複……複数の教員で担当する科目事……対応する事例研究科目も設置する科目

分野 科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

非営利組織の経営

公益法人研究 (組織経営) 北沢栄教授 事

公益法人研究 (公益法人会計) 村山 五郎教授 事

公益法人事例研究(上記 ・ に対応した事例研究)

北沢栄教授 村山 五郎教授

研究 (組織経営) 川口善行教授 事

研究 (事業活動) 渋川智明教授 事

経営事例研究(上記 ・ に対応した事例研究)

川口善行教授 渋川智明教授

行政研究(行政経営) 阿部杉人教授 和田明子講師 複 事

行政経営事例研究(上記に対応した事例研究)

阿部杉人教授 和田明子講師 複

国際機関研究 (組織) 杉山肇教授 事

国際機関研究 (国際協力) 高橋英彦教授 事

国際機関経営事例研究(上記 ・ に対応した事例研究)

杉山肇教授 高橋英彦教授

企業の社会的責任社会貢献経営

企業研究 (経営と倫理) 中谷常二助教授 事

企業研究 (社会貢献・評価) 中谷常二助教授 事

企業研究 (公益事業) 植草益教授 事

企業研究 (環境マネジメント) 高木武夫教授 事

企業研究 (危機管理) 松井潤吉講師 事

企業研究 (経済政策) 井手秀樹講師

企業研究 (企業法務) 富澤敏勝講師

企業公益経営事例研究(上記 に対応した事例研究)

中谷常二助教授 植草益教授高木武夫教授 松井潤吉講師

分野 科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

[中核領域] 公益の科学・まちづくり分野

[展開領域]

分野 科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

安全と公益の科学

安全と公益の科学 (地球環境・生態系の保全) 大歳恒彦教授 事

安全と公益の科学 (生活環境の安全) 水野左敏教授 平松緑教授 複 事

安全と公益の科学 (健康と医療) 大島美恵子教授 益邑千草講師 複 事

安全と公益の科学 (危機管理と科学技術) 東浦將夫教授 松井潤吉講師 複 事

安全と公益の科学事例研究(上記 に対応した事例研究)

大歳恒彦教授水野左敏教授 平松緑教授大島美恵子教授 益邑千草講師東浦將夫教授 松井潤吉講師

対応以外複

市民と行政の共創によるまちづくり

共創まちづくり研究 (まちづくり総論) 高谷時彦教授 事

共創まちづくり研究 (エコフィロソフィ) 間瀬啓允教授 事

共創まちづくり研究 (共生社会)伊藤眞知子助教授三原容子助教授西口宏美助教授

複 事

共創まちづくり研究 ( ) 臼井純子講師

共創まちづくり研究 (地域デザイン・景観) 遠山茂樹教授 半田結 助教授 複 事

共創まちづくり研究 (都市経営) 田中啓一講師

共創まちづくり事例研究(上記 、 に対応した事例研究)

高谷時彦教授 間瀬啓允教授伊藤眞知子助教授三原容子助教授西口宏美助教授遠山茂樹教授 半田結 助教授

、 対応複

公益政策

公益政策研究 (総論・社会政策 福祉) 小松隆二教授 事

公益政策研究 (政策評価) 阿部杉人教授 和田明子講師 複 事

公益政策研究 (地域・環境) 高橋康昌講師 事

公益政策研究 (公共経済) 是川晴彦講師

公益政策研究 (自治体法務) 田口一博講師

公益政策事例研究(上記 に対応した事例研究)

小松隆二教授阿部杉人教授 和田明子講師高橋康昌講師

対応複

分野 科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

コミュニティビジネス起業論[せんだい みやぎ センター共同開発講座]

加藤哲夫講師

福祉技術とユニバーサルデザイン 西口宏美助教授

メディアとソーシャルコミュニケーション[ 電通共同開発講座]

大島文雄講師

多文化共生とグローバルコミュニケーション西野廣祥教授 齊藤達雄教授前坊洋 助教授

ソーシャルサポートの心理学 國眼眞理子教授

長寿社会のライフマネジメント 小谷みどり講師

復興ワークショップ(災害、紛争からの再生) 杉山肇教授 稲田十一講師 複

生命システム概論 冨田勝客員教授

地域農業マネジメント 小沢亙講師

トップセミナー 高橋英彦教授

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

[演 習]

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

演習 各研究指導担当

演習 各研究指導担当

科 目 名 担 当 教 員 備 考 頁

履修の方法と研究指導について時間割

曜 日時限 時限 時限 時限 時限 時限 時限

月 金

昼時間枠 夜 土曜時間枠

講義科目は、夜・土曜時間枠に優先して配置します。昼時間帯に配置した科目は、次年度には、夜・土曜時間帯に

配置し、 年間の中で、必ず夜・土曜時間枠に受講できるようにします。

夏期、春期休業期間等を活用した集中講義形式も、必要に応じて効果的に配置します。

研究指導科目は、履修生と担当教員の打合せにより、週内の時間を決めます。

履修方法

共通領域科目から 単位以上、中核領域 展開領域科目から 単位以上、演習 単位で、合計 単位以上を 年間(標

準年限)で修得します。(長期履修制度による場合は、 年または 年となります。)

本研究科に 年以上在学し、 単位以上を修得するとともに、在学中に修士論文を提出し、審査に合格する必要が

あります。取得学位は、修士(公益学)です。

修士論文作成に関する研究指導を行なう科目は 演習 です。

[長期履修制度について]

本大学院修士課程の標準修業年限は 年間ですが、仕事や家庭などの諸事情により、 年又は 年間で計画的に履修

を行なう長期履修制度があります。この制度では、授業料 年分を履修年に合わせ 年又は 年に分割納付するもので

す。(入学金は入学手続き時、また施設整備費は各年額となります。)

この制度を活用する場合は、入学手続きの際に所定の申請書を提出していただきます。詳細は、本学(このパフレッ

トの末尾問い合わせ先)まで、お問合せください。

研究領域 分野研究領域 分野

共通領域科目

本研究科の共通理念である公益に関する理論 思想に

ついて修得する[共通科目]及び、企業 組織における

ビジネス 活動展開のために必要な実践能力を修得する

[ビジネス技術科目]で構成されています。マーケティ

ング、ファイナンス、会計学など実務における基盤能力

を、日本政策投資銀行、株式会社富士通総研との共同開

発講座などを通して、身に付けることができます。

中核領域科目

研究テーマを構成する中核となる科目群です。研究活

動の具体的展開、修士論文作成に向けた高度専門知識を

修得するための科目を配置しています。 公益経営領域 、

公益の科学・まちづくり領域 の 領域で構成され、公

益経営領域 のもとには、[非営利組織の経営分野]、[企

業の社会的責任 社会貢献経営分野]が、 公益の科学・

まちづくり領域 のもとには、[安全と公益の科学分野]

[市民と行政による共創まちづくり分野][公益政策分野]

が設けられています。

公益経営領域企業や非営利組織の経営を通して、公益を具体的にど

う実現するかを中心課題として追究する研究領域です。

[非営利組織の経営分野]、[企業の社会的責任 社会貢

献経営分野]の 分野で構成しています。

[非営利組織の経営分野]

非営利部門組織の 公益法人、 、 行政、

国際機関の 主体に関する運営 活動をテーマとして研

究を進める分野です。これら 主体に期待されている機

能、あるべき運営 活動の方法を追究し、現代の少子高

齢社会、成熟した市民社会における、安定的かつ有効な

社会システムの構想を目指します。

公益法人については、現在進められている制度改革が

真に公益活動を支援するものとなりうるかが重要な論点

です。この点を踏まえ、公益法人の活力を引き出すため

の理念、制度運用、会計基準のあり方などについて研究

します。

については、その事業目標管理、事業資金調達、

予算管理、包括的組織マネジメント、人材育成、組織評

価に関する体系的把握を目指します。その上で、福祉

、行政と のパートナーシップ、 政策といっ

た個別具体的な論点から事業活動手法の研究を展開して

いきます。

行政については、民間の経営諸原理を公的組織運営に

導入する 新しい行政経営(

) を軸として研究を進めます。日本の自治体

経営の多様なシステムを、 をもとにどう改革出来

るかを研究し、抜本改革の具体的提言につなげます。

国際機関については、その組織構造、政策、機能とと

もに、政府( と )、 、企業等における実際

の国際活動との関係を整理 把握します。その上で、紛

争復興支援、人間の安全保障、平和維持活動、貧困の克

服といった課題を研究します。

【研究テーマ例】

日本の公益法人制度と英国チャリティ委員会の制度比

行政と の互いに自立したあるべき協働のあり方

日本の公務員制度における の導入に関する課題

東ティモール暫定行政機構による、紛争後の社会復興

支援

[企業の社会的責任 社会貢献経営分野]

企業の経営倫理、社会貢献評価、環境マネジメント、

危機管理を中心テーマとして研究を進める分野です。企

業の存在意義は、言うまでもなく収益性を追求しながら、

その社会的責任・貢献を達成することにあります。今日、

この社会的責任・貢献上の問題により企業の存続が脅か

されている現実の中で、改めてこの課題を達成する経営

がいかにあるべきか、強く問われています。こうした企

業・社会の要請に応えるための新しい経営理論・実践手

法の修得と開発を目指します。

経営倫理 社会貢献評価については、日米のコーポレー

トガバナンスの相違点を概観しながら、米国における研

究成果と実状を検証しつつ、日本の経営慣習を活かした

真に日本に根付く経営倫理・社会貢献のあり方を研究し

ます。米国 のケースメソッドも採用し、企業倫理

推進の具体的取組・運用についても修得します。

環境マネジメントについては、企業の環境経営の中核

となっている環境マネジメントシステムの課題を抽出し

ながら、今後のあり方を研究します。企業を取り巻く消

費者から投資家を含めた多様なステークホルダーに対す

る責任ある経営について、評価を行える能力の養成を目

指します。

危機管理については、企業を襲う各種危機の予防・回

避・対処法、収束後の処理法のほか、そのための管理、

人材育成について研究を進めます。

このほか、公益事業、経済政策、企業法務といったテー

マも含め、総合的アプローチを行います。

【研究テーマ例】

企業の社会的責任投資( )における投資指標に用い

る評価基準

環境マネジメントから見る企業活動の公益性基準

企業経営における危機の回避・軽減策と人事管理

公益の科学・まちづくり領域安全のための科学技術、まちづくり活動、政策を通し

て、公益を具体的にどう実現するかを中心課題として追

究する研究領域です。[安全と公益の科学分野][市民と

行政による共創まちづくり分野][公益政策分野]の

分野で構成しています。

[安全と公益の科学分野]

環境、健康 医療、防災、危機管理に関する技術につ

いて、安全をいかに確保するかをテーマとして研究を進

める分野です。環境破壊、健康破壊、医療問題、地域防

災など、各種の危機を回避し安全を守るための技術、考

え方を追究し、提案していくことを目指します。

環境保全については、地球規模の汚染に関して、先進

工業国としてどのようなイニシアティブをとっていくべ

きかを追究します。オゾン層の破壊、酸性雨、途上国の

開発問題などについて、問題の本質のメカニズムと具体

的対策のあり方を研究します。

生活環境については、食品添加物、医薬品、農薬など

に関する健康 生態影響評価、安全基準、リスク管理を

研究するほか、地域農産物を利用した生活習慣病予防の

ための開発などについても取り組みます。

健康・医療については、医療の高度化に伴う個人の尊

厳を侵す医療行為の問題、生殖医療・遺伝子治療の問題、

精神科医療と精神障害者福祉の課題など、現代医療の安

全性確保について研究を進め、臨床医療関係者、企業人、

政策的に取り組む公務員などの知見を養成する事を目指

します。

防災・危機管理技術については、自然災害に対する都

市の脆弱性、都市における災害の複雑さや特殊性につい

て、実証データに基づきメカニズムを検証し、地域に適

した防災対策と社会防災力の向上について研究を進めま

す。また、製造品欠陥など、技術面からの企業危機管理

について研究します。

【研究テーマ例】

東アジアにおける酸性雨防止に関する国家間の取り組

を巡る公衆衛生管理、危機管理対策

平核無庄内柿酢の健康への効果

薬害問題における医療政策と法的課題

余震の長期的発生と災害対策

[市民と行政による共創まちづくり分野]

市民と行政が共同して創造するまちづくりのための基

盤的理論・理念を形成するとともに、まち・地域の総合

的な分析力、及び将来ヴィジョンの構想力を身につける

ための研究を進める分野です。基盤的理論・理念の形成

については、環境哲学倫理に基づく自然観・人間観を

ベースに、男女共同参画、人権保障、高齢化と情報化と

いった共生社会のテーマを研究します。その上で、地域

デザイン(森・アート)、 、都市経営といった具体

的まちづくりの展開手法をもとに分析、課題を発見し、

コンセプト、提案内容の構築、プレゼンテーションにつ

なげるための理論と技術修得を目指します。

まちづくり総論では、まちづくりに求められる住民参

加のあるべき手法を考究しながら、風景と空間意識、成

熟社会にふさわしい個性的で魅力ある地域風景の再構築

などについてヴィジョンを提示します。

環境哲学倫理(エコフィロソフィ)では、共創まちづく

りの基盤となるべき、人間の豊かさ、求めるべき幸せが

何であるかといったテーマを追究します。

共生社会では、共生と協働のネットワークづくりのた

めの諸課題(男女共同参画、人権保障、高齢者ケア、高

度情報化)を追究します。

(パブリック・プライベート・パートナーシップ)

では、市民にとって、より価値のある公共サービスを、

政府・自治体(パブリック)と民間営利企業・民間非営利

組織(プライベート)がパートナーシップを組んで提供す

る新しい手法について研究します。

地域・デザインでは、庭園、森をキーワードとした地

域景観の歴史的形成、アートによるまちづくりの可能性

に関する研究を展開します。

このほか、都市自体を経営するという観点から、疲弊

する地方都市の課題など、今後のまちづくりのあり方を

考えます。

【研究テーマ例】

パブリックスペースの形成における住民参加の新しい

手法

自然に対する人間の責任、新たに必要とされる自然観

の探求

地方自治体における男女共同参画政策とまちづくり

人権保障のための法制度整備の歴史研究

[公益政策分野]

費用効果分析、費用便益分析を中心とした政策評価の

実施・手法開発能力を養成するとともに、公共経済理論、

自治体政策法務の技術修得を図る分野です。また、市民

生活をめぐる公益に関する諸政策(社会政策・社会保

障・福祉・教育・環境など)の総合体系化、及び、地域

の風土、産業、文化的特性を重視した公益政策のあり方

について研究を進めます。

政策評価では、徹底したケーススタディにより、多様

な事例における効果測定手法、費用便益分析手法を研究

し、政策評価の実施・手法開発能力を修得します。

公共経済では、市場メカニズムの限界を踏まえ、公共

財供給理論と外部性、公共料金決定理論などの研究を進

めます。

自治体法務では、政策法務を新しい自治のための必須

のツールと捕らえ、自治体の諸課題に対応する問題発見、

法的解決・評価の基盤能力の養成を図ります。

総論では、主に日本とニュージーランドの政策比較に

より、社会政策、社会保障、社会福祉などの政策の総合

化、体系化を試みる研究を行ないます。

地域・環境に関する政策では、民族、地域社会、コミ

ュニティにおける固有の風土、産業、生活特性を重視し

た公益政策のあり方を研究します。

【研究テーマ例】

費用・効果分析、費用・便益分析の新しい展開手法

社会政策における日本とニュージーランドの制度比較

[事例研究科目]

本大学院は、専門知識を理論に終わらせること無く、

実際の社会現場で具体的に活かすための実践教育を重視

します。このため、各講義研究科目と一体となった事例

研究科目(ケースワーク、ケースメソッド)を組み合わせ

て設定しています。

事例研究科目は、各講義研究科目で修得したテーマに

ついて、具体的なケースワーク、ケースメソッドを通し

て、ディスカッションを行いながら、問題の提示、分析、

評価あるいは解決スキームの構想を行なっていくもので

す。これにより理論を実践型の能力に引き上げることを

目的としています。

展開領域科目

展開領域科目は、中核領域科目から派生する特化した

テーマをより深く研究するための科目群です。慶應義塾

大学先端生命科学所究所及び山形大学農学部との連携講

座や、株式会社電通、せんだい・みやぎ センター

など多彩な実務専門家による共同開発講座など、特色あ

る実務直結型の科目も配置しています。

演 習

各領域の学修を受け、学生が担当教員の助言・指導の

もと、個別に目標・テーマ設定・具体的な研究計画を作

成した上で、修士論文作成に向けた研究指導を行います。

研究テーマおよび研究計画に基づき、研究実践指導を綿

密に行ないながら、修士論文作成のための研究活動を行

っていきます。

設置科目の概要設置科目の概要

共通領域科目

共通科目

公益学総論

小松 隆二 教授(学長)

公益学を一つの体系として発展させるために、公益にか

かわる諸問題、例えば生活・雇用、福祉、医療、教育(大

学・学校)、企業・経営、環境、まちづくりなどの問題

を主対象に、公益の観点から実態、歴史、そして理論を

検討する。

公益の哲学倫理

間瀬 啓允 教授(研究科長)

社会は人格の共同体である。人格の共同体という考えを

捕捉するのは共通善である。共通善は万人に開かれた普

遍的な善のことである。共通善は個々人の善よりも優先

されるという点で、公益と呼びうる。公益とは 社会全

体を配慮する という意味である。具体的には、他者を

気遣い思いやりを示すことである。つまりは人と心の復

権である。古代ギリシアから中世カトリシズムを経て現

代にいたるまでの、こうした思想の発展と展開を踏まえ

ながら、 公益の哲学倫理 は 公益とは何か を理念

的に追求する。

研究のねらい・目標

万人に開かれた普遍的な善を探求する。そのために古代

ギリシアから中世カトリシズムを経て現代にいたるまで

の、 共通善 思想の発展と展開を探る。それを踏まえて、

公益 理念の基本的な理解を深めることを目標とする。

研究指導テーマ例

人間の社会は人格共同体である。人格共同体という考

えの基底となっているのはどのような思想なのだろう

か?

ヨーロッパ思想史において、 共通善 思想はどのよ

うな発展と展開の道をたどったのだろうか?

現代における 公益 思想の基本的理解は、 共通善

思想の発展と展開の流れの中にあるのではないだろう

か?

参考文献例

稲垣良典 現代カトリシズムの思想 岩波新書 年

同上 人間文化基礎論 九州大学出版会 年

稲垣久和 宗教と公共哲学 東京大学出版会 年

稲垣良典 トマス・アクィナス倫理学の研究 九州大

学出版会 年

山脇直司 現代社会の倫理を考える 経済の倫理学

丸善 年

( )

東方敬信 神の国と経済倫理 教文館 年

( )

( 公益のためのグローバル化 中山理訳 ドン ボス

コ社 年)

研究指導方針等

課題を決め、課題に関する参考書をたくさん読んで発表

してもらいます。

公益の思想

西野 廣祥 教授

万里の長城は、北方や西方からの異民族の怒涛のような

騎馬軍団をいったん食止め、国内の生活と文化を守ろう

とし、絶大な犠牲をはらいつつ、二千年にわたり修築、

改築をくりかえした。現代の三峡ダムは、この万里の長

城以来の大工事だといわれる。発電、灌漑のほか無数の

治水、利水の多目的ダムであるが、 万人におよぶ住

民の強制移動、歴史的文化遺産の埋没、自然破壊など多

数の疑問点を残したままである。万里の長城、三峡ダム

の大工事を内面から支えてきたのは、なにか。孟子から

孫文にいたる中国の公益思想にほかならない。これを中

国の公益思想史として研究していく。

研究のねらい・目標

性善説、性悪説はいかに論争したか。原典に即して如何

にかれらが公益思想を深く考えていたか、検証しておく

必要があるだろう。

研究指導テーマ例

性善説における善とは如何なる内容か。公益思想の元

祖的な発想を見出すであろう。

性善説を全面的に否定しながら、教育の必要性を説く

段になると、やはり同一学派の思想であることがわかる。

参考文献例

孟子 浩然の気を養う、惻隠の情、仁義礼智を説く心

は、公益思想の原点と言えよう。

荀子 田野の税を軽くし、関市の征を平らかにし、

高賈の数を省き、力役を興すこと罕に、農事を奪うこと

なし 公益思想に基ずく政治の要は、これに尽きるで

あろう。

研究指導方針等

漢文の基礎になる参考書を読んでおいて欲しい。

公益史

三原 容子 助教授

公益 を 真にみんなにとってよいこと ととらえた

上で、歴史上の 公益 の扱われ方について検討を加え

る。具体的には、公益的と評価され顕彰されてきた人物

や事績について、また、多くの人々のためにと取り組ま

れたさまざまな社会運動について、いくつかの事例をと

りあげて、それに対する評価がどのように変化したかと

いう縦の軸と、階層や集団によって評価や利害得失がど

のように異なるかという横の軸によって、厳密な検証を

めざす。

研究指導テーマ例

庄内地方と 公益 の関連でしばしば取り上げられる

山居倉庫、松ヶ岡開墾場について、誰にとってどのよう

に役立ち、また被害を与えたかを検証する。

過去の諸運動について、当時の評価、その後の評価を

検証しつつ、今後の 公益的 評価のあり方を考える(ワ

ッパ騒動、満洲移民促進運動、生活記録運動ほか)。

受講生が各自で事件や運動、人物等を一件選び、検証

を試みる。なお、より細部まで調べやすいという点から、

なるべく県内か庄内の地域から選んでいただきたい。

参考文献例

三原 公益学的歴史学の方法について( 公益学研究

、 )、菅野正・田原音和・細谷昂 東北農民の思

想と行動 、高橋義順 山居倉庫と庄内米 ほ

佐藤誠朗 ワッパ騒動と自由民権 、丸山義二 庄

内平野 ほか

通史としては岩本由輝 山形県の百年 。ほかに

山形県史 各巻、市町村史、地区史、学校史など

研究指導方針等

私の 公益 観の土台には私自身の個人史や研究史があ

るが、他の個人史や研究史も絡み合わせて、より説得力

のある 公益 像を結んでいきたいと考えている。私の

発言への疑問も含めて、疑うことから追究は始まる。そ

んなものが 公益 だろうかと問うことによって 公益

とは何かが明らかになっていく。その過程を共有したい。

担当者についてはホームページ(

)をご覧下さい。

国際公益論

高橋 英彦 教授

─国際支援と公益─ 安全が確保され、自由と人権が尊

重され、環境が保全される社会を土台に、生活の向上が

図られることは、地域においても、世界規模においても、

誰もが等しく願うことであり、究極的な公益として 世

界益 地域益 と呼ぶことができると考える。多様な

国際協力、国際貢献がかかる世界益の実現・維持という

目的に向けて、どのような役割を果たしているかを具体

例に基づいて評価し、将来に向けての考察を行なう。

水野 左敏 教授

─国際保健・医療の開発─ 地球上のすべての人びとは

健康を基本的人権としてもつことが世界人権宣言で明記

されている。 開発 はそのような社会の実現をめざす

人間の営みであり、その目的は人々の健康と社会の健康

を達成することである。本講義では、これまでの開発の

歴史、特に経済開発から社会開発・人間開発への開発の

流れ、国際保健・医療の開発援助の基本概念、開発途上

国の保健医療の実態、わが国の政府開発援助( )と

保健・医療開発援助などについて論ずる。

杉山 肇 教授

─国際社会─ 国際社会において国際公共益と見なされ

るものは、力の支配がまかり通る世界においていかなる

国際社会のアクターも享受しうる財・サービスであり、

誰でもそれを利用しうるものであり、他者も同様にその

効用に浴することが出来る性質を特徴としたものである。

国際社会では、主たるアクターである主権国家が自己の

利益を最大化する目的を持って行動することが想定され

るが、国際的公共の場において国際公共財をいかに供給

できるか、また様々なアクターが多様な意見・利害を持

って関与しつつも国際社会として一つの決定を選択しう

るか、その際の政治的なプロセスを経た結果得られる決

定は究極的にはいかなる領域で世界の全ての人々に利益

をもたらすのか、などを問題点として考究する。

ビジネス技術科目

ビジネスデザイン マネジメント

川村 尚也 講師

経営学の基礎として、経営戦略、経営組織、経営分析の

主要な概念・考え方と手法を簡潔に紹介すると共に、グ

ローバリゼーションと情報化の進展により、近年新たな

ビジネス領域として台頭しつつある、国際ビジネスおよ

びインターネット・ビジネスの現状と特性、将来性につ

いて検討する。さらに、ビジネス・プロセス・リエンジ

ニアリング( )、サプライチェーンマネジメント

( )、戦略的アウトソーシング、ナレッジ・マネジ

メント、ストラテジック・アライアンス(戦略提携)、ビ

ジネスモデル ビジネスデザインなど、これからの時代

の政府・自治体や民間非営利組織による事業(ビジネス)

のデザインとマネジメントに役立つ、経営学の主要な概

念・考え方と手法について、具体的な取り組み事例を交

えて紹介する。

ビジネスマーケティング

境 新一 講師

マーケティングは、人を感動させる価値創造とその提供

行為である。それは、一般に調査・広告、商品開発、ブ

ランド創造などの諸行為を含む。本講義では、組織(企業)

が持続的な成長を目指すことを踏まえ、まず、マーケテ

ィングの経済・経営諸活動における位置づけ、歴史、次

に、製品・価格・チャネル・販売促進の諸理論を概観す

る。その際、特に、マーケティングによる精神的満足と

経済的満足の評価を、前者では顧客心理分析、後者では

費用便益分析を用いて、事例とともに明らかにする。ま

た、企業の経営理念、経営戦略、経営資源(人材・物資・

財務・情報など)管理との関係にもふれ、最後に、公益

に資するマーケティングとは何かを議論したい。

ソーシャルマーケティング

臼井 純子 講師

講義の前半では、マーケティング・ミックス、マーケッ

ト・セグメンテーション、マーケット・リサーチ、製品

政策、価格政策、チャネル政策、コミュニケーション政

策、ブランド・マネジメント、サービス・マーケティン

グ、リレーションシップ・マーケティングなど、公益事

業のマーケティングに役立つ、マーケティング戦略論の

主要な概念・考え方と手法を簡潔に紹介する。後半では、

近年注目されているソーシャルマーケティングを、政府

・自治体および民間非営利組織によるマーケティングと、

営利企業による社会責任と社会貢献のマーケティングの

つの領域に大別し、それぞれの主要な概念・考え方と

手法について、取り組み事例を交えて紹介する。

公益ファイナンス

前田 正尚 講師

行政以外のセクターによる公共・公益活動が活発化して

いるが、今後の一層の発展のためには、ファイナンス面

での課題解決が必要である。

本講座においては、公共公益に資する市民活動や企業活

動( 、ソーシャルベンチャー)など地域マネジメン

トにおける財務・資金調達面の現状と課題を整理し、こ

れらがサスティナブルな活動を実現するための仕組みを

具体的に例示しながら体系的に考察する。具体的には、

公益ファイナンスの背景、 やソーシャルベンチャー

を概観し、各論として、 への投融資、コミュニティ

ボンド、地域通貨、 等の概要と参考事例を紹介する。

会計学特論

多田 雄司 講師

新会計基準としてのキャッシュフロー会計、税効果会計、

時価主義会計、減損会計、退職給付引当金会計、合併・

分割・持株会社等の企業再編会計等の大きな導入と変化、

それに連結会計に呼応した連結納税制度の導入があり、

会計・税法の両面が大きな変革を迫られている。講義で

は、理論とともに事例を豊富に取り上げ、実務に展開す

るための会計構造の理解を目指す。

ミクロ経済学特論

是川 晴彦 講師

ミクロ経済学は,現実の経済現象の分析や公益政策の研

究を進めるうえで有用である。講義では,このような分

析や研究に応用することを考慮しながらミクロ経済学の

主要な理論について解説する。はじめに,家計と企業の

経済理論について学んだのち,これらの理論にもとづい

て,市場メカニズムの意義と限界,不完全競争の理論,

戦略的経済行動とゲーム理論について検討する。

統計学特論

市田 光 助教授

自然現象は当然のことながら、経済・経営・医療・教育

・工業・環境等、種々の方面で統計学は応用されている。

統計学および統計的方法は事象の数量化や評価の計数化

において威力を発揮しているが、同時に誤用・誤解例も

また枚挙に暇がない。データ収集、分布関数の再認識に

立ち返るところから再出発し、対象と対象、対象と評価、

評価と評価間の相関と回帰について実例を挙げて統計的

推測の妥当性と限界を検証する。

中核領域科目

[公益経営領域]

非営利組織の経営分野

公益法人研究 (組織経営)

北沢 栄 教授

まず、公益法人とは本来、どのような機能を持って設立

されるものであるのか、その定義の確認から進め、公益

法人制度の現状と課題を捉えなおしていく。さらに現在

進められている公益法人改革の経緯と現状をつぶさに検

証しながら、その問題点と今後の展望を考えていくとと

もに、あるべき設立・運営の手法に論を進めて行く。

研究のねらい・目標

さまざまな活動分野の公益法人の運営実態をカテゴリー

別にケーススタディし、 を含めた 世紀にふさわ

しい、あるべき公益法人制度を探求する。政府は 月中

にも公益法人制度の抜本改革案を決定するが、その内容

が果たして抜本改革に値するかどうか、予断を許さない。

本大学院の講義・研究を通じ、後世の評価に耐えうる抜

本改革案を追求していきたい。

研究指導テーマ例

問題法人とは何か。公益法人の運営上、 国民負担

の観点などからどこに問題があるのか。補助金、委託費

の使いみち、保険料財源の使い方、可否、民業の参入排

除・圧迫など、問題の類型ごとにケーススタディに基づ

き研究する。

中間法人の問題を追究する。いわゆる共益法人(特定

の業界や団体の共通の利益を追求する法人)にほかなら

ない中間法人を非営利法人の中で、どう位置付けるか。

制度改革上、どのように取り扱うべきか。中間法人の扱

いが公益法人制度のあり方を左右するため、その実態を

踏まえて考究する。

や宗教法人などを含む広義の包括的な公益法人

制度をどう考えるか。公益の定義や認定基準、税制優遇

措置などをどう捉え、民間活力を引き出すべき制度は、

究極的にどうあるべきかを考究する。

参考文献例

拙著 公益法人 (岩波新書)、同 官僚社会主義 (朝

日選書)、その他。公益法人白書、内閣の行政改革推進

事務局などの政府資料、国会の関係議事録および各公益

法人、 法人のホームページ。公益法人、 法人

などのケーススタディ。

研究指導方針等

具体的、実証的に問題にアプローチし、問題点を浮き彫

りにして、公益法人もしくは社会貢献活動を行なう法人

に大きなインセンティヴを与える 世紀にふさわしい公

益法人制度を、英国のチャリティ委員会などを手掛かり

に追求していきたい。現実の多種多様な実態の把握とあ

るべき理念、公益活動を支援する制度が重要なポイント

となる。

公益法人研究 (公益法人会計)

村山 五郎 教授

公益法人会計及び非営利活動法人における会計の特異性

について考察する。また、公益法人制度の抜本改革に沿

った会計基準のあり方についても展望していく。

研究 (組織経営)

川口 善行 教授

の経営に関する事業目標管理、事業資金調達と予

算管理、包括的組織マネンジメントの方法について、民

間企業との共通点、 に固有の論点にも触れながら

展望していく。また、近年、議論・需要が高まっている

組織評価のあり方についても論を進める。

研究 (事業活動)

渋川 智明 教授

は社会のあらゆる分野に広がっている。少子高齢

社会における 活動の実践を通して マネジメン

ト、活動の意義、地域経済・雇用面での位置づけなど次

のような項目を履修の目標にする。 福祉 など介

護保険参入事業者の事例研究 行政とのパートナーシッ

プ、住民参加型社会の展望 アメリカの 、イギリ

スのソーシャル・エンタープライズ(社会的企業)との比

較研究 環境、国際交流などを含めた 、 マネ

ジメント、後継者育成、実戦的運営論のほか、現在政府

で検討が行われている公益法人改革における の位

置づけ、非営利法人改革に対する政策の検討等。 世紀

市民社会におけるネットワーク論を展望する。

研究のねらい・目標

年 月の 法施行で、現在 分野 万件近い

法人が設立され、 ヶ月に 件ずつ増え続けてい

る。これまで公益活動は行政など官が主に担うものと長

く考えられてきたが、少子高齢社会、成熟社会に入り、

公益の考え方が従来とは大きく変わってきている。官だ

けでは、全てのサービス提供や、ニーズに応えられず、

しかしながら営利を追求する企業(市場機能)もカバーで

きない。サービスの受給者でもあり、ニーズをよく知る

市民社会が、公益活動の提供者にもなり得る。しかも十

分に集団的機能を備えたセクターとして近年、存在感を

増している。その動きは先進国に共通している。

日本では、 年 月に始まった公的介護保険で、

法人が事業者として参入できるようになり、今や

訪問介護事業で 法人を含めた非営利法人事業者が

ホームヘルパー派遣だけでなく、デイサービス(通所介

護)、グループホーム運営などにも進出している。

法人の活動は介護・福祉をはじめ食生活、環境など生活

全般をサポートする地域社会のセーフティ・ネットとし

て、幅広く機能してゆくことになろう。サービスメニュー

の開発を含めた事業経営、資金確保、人材育成、行政と

の協働などについて、新たな方法論の構築に取り組む。

現在、政府は公益法人改革を進めている。 法人の

今後の法人形態、税制支援策などのほか、チャリティ法

の大改革が進行中の英国、さらに米国の事例も踏まえて

事業活動の在り方を研究する。

研究指導テーマ例

福祉 の事業活動

年の次期介護保険制度の改定で、要介護度の軽い

介護者に対する訪問介護サービスが、予防給付に切り替

わる。 法人の経営には大きな影響が出る。新たな

予防サービスメニューの開発や、医療との連携、事業経

営を研究する。

と市民社会

地方分権一括法の施行などで 支援条例や自治基

本条例などで を支援する自治体が多い。行政との

協働、パートナーシップ( )・コラボレーシ

ョン( )などの言葉が使われるが、行政の下

請け機関化した や、 側からの行政依存なども

問題視されている、との批判を超え、お互いが自立した

あるべき協働の型を追求する。

政策研究

法が施行されて 年。政府は公益法人改革で財

団法人などを新設の非営利法人に一本化。公益性が認め

られた法人のみ優遇する。 法人も視野に入れている。

しかし公益性をだれが判断するのか不明確で、課税強化

にもなる方向だ。 法や、介護保険法の改定など霞

が関主導の政策プロセスを明らかにし、現実の政策との

関わりの中で、これからの 事業活動を研究する。

参考文献例

福祉 地域を支える市民起業 (渋川智明著、

岩波新書・ 年)

介護保険活用ガイド (渋川智明著、保健同人社・

年)

新しい市民社会の創造と (共著、同文舘出

版・ 年 月出版予定)

自治体 あすへの胎動─市町村合併、三位一体改

革、住民との協働 (共著、ぎょうせい・ 年)

分権型社会を創る第 巻 市民の世紀へ(共著・

ぎょうせい・ 年)

政府の公益法人改革有識者会議中間報告( 年)な

英国の地方分権改革 ブレアの挑戦 (共著・日

本評論社・ 年)

英国チャリティ調査ミッション報告書 (財団法

人・公益法人協会・ 年)

調査研究活動として 年に英国スコットランド、

ウエールズの独立議会調査。 年、 年に米国

の 調査研究を、 年、 年に英国の社会的

企業(ソーシャル・エンタープライズ)の調査・研究

を実施した。

研究指導方針等

から社会がよく見える。

はよりよい暮らしや社会を実現してゆくための

ツール。志望者個々が興味や関心を持つ分野やテーマを、

活動を通して、研究を深めることによって、問題

や課題、将来に向けた解決策や展望が開けてくる。

事業活動論を入り口にして、少子高齢社会、成熟

社会における市民社会、そして行政や民間企業セクター

を含めた安定的で、有効な社会システムのありかたを考

えたい。

行政研究(行政経営)

阿部 杉人 教授

会計検査院の検査並びに政策評価及び行政監察、行政評

価・監視の歴史の中から、日本における行政に対する検

査、評価等の観点の推移、手法の発展の過程、指摘事例

の変遷を概観し、現在の代表的な観点、手法、指摘事例

等を説明する。それにより、日本の行政に求められるも

のが、どのように変化してきたかを明らかにする。

行政研究(行政経営)

和田 明子 講師

年代以降欧米各国では民間部門の経営諸原理を公的組

織の運営にも可能な限り導入する公的部門改革が次々と

実施され、その考え方は 新しい行政経営(

) として、各国の行政において大

きな流れとなっている。本講義では、 の基本的な

考え方を、先進的モデルとして知られるニュージーラン

ドのそれを中心に解説するとともに、日本への適用可能

性を検証する。

研究のねらい・目標

年代以降の新しい行政経営(

)のシステムについて、その理論的整合性から ニ

ュージーランド・モデル として知られるニュージーラ

ンドのそれを中心に解説する。受講者は、 を日本

にどのように適用できるのかという観点から、勉強して

ほしい。

研究指導テーマ例

日本の地方自治体の人事・財務・組織を初めとする様々

な行政システムの側面を、 をもとにどう改革でき

るか。(例えば、地方公務員制度を 民間のマネジメン

トを公的部門に導入する という の考え方をもと

にどう改革できるのか。その際どのような障害が生じる

か。日本の公務員制度の良さを維持しながらよりよい人

事制度を作っていくにはどうしたらよいか、など。)

参考文献例

和田明子 ニュージーランド・モデルの

行政 年 月号

年 月号をもとに、大幅に加筆修正して ニュージー

ランドのパブリック・マネジメント (仮称)を現在執筆

中。

研究指導方針等

たとえ今すぐに可能でなくとも、将来の抜本的改革・提

言につながるような行政研究を一緒にしていきたい。

国際機関研究 (組織)

杉山 肇 教授

今日、地球的規模の諸問題に対して、その解決を見出す

ために国家を超えたレベルにある国際組織に多くの人々

が期待を寄せている。また、市民社会の一員である

なども場合によっては国家および国際組織と提携

協力して具体的なイシューに取り組み、国際公益の確保

という点で成果を上げている。本講では、主に国際連合

機構を中心として様々な分野における国際公益活動に従

事している機関を取り上げ、具体的な事例に則してその

組織と構造、政策、機能について理解を深めたい。

.国連の組織および構造

.国際公共政策(地球環境、開発、人権、難民、平和、

安全などの領域)

.国家、国際組織、 の関係

研究指導テーマ例

紛争後の国々における訓練と能力開発をテーマに、主

としてアジア・太平洋地域における国連機関の復興開発

を担う人材の育成について研究する。(復興支援や平和

構築)

グローバル化した現代世界における一人ひとりの生存

や、生活、尊厳を脅かす深刻かつ広範な問題を克服する

ために、国民の生命 財産を守る伝統的な 国家の安全

保障 にもまして、人間個人に着目した 人間の安全保

障 の視点に立った国際的な取り組みについて研究する。

(人間の安全保障支援)

紛争後の社会復興支援の一例として、国連東ティモー

ル暫定行政機構について研究する。

参考文献例

入門編として、 人間開発報告書 国際協力出

版会 古今書院、各年版

( )

( ) ( )

( )

( )

( )

研究指導方針等

英語の文献を多数読むので、十分準備しておくことが望

ましい。

国際機関研究 (国際協力)

高橋 英彦 教授

万民が願う 世界益 に向けて国際協力を担う行為体と

して、国際機関、政府( と )、 、企業等が

上げられる。本講では国際機関の活動を縦軸に、日本の

政府・ ・企業等の活動を横軸に据えて、国際の平

和と安全の維持、ならびに開発(経済開発と人間開発)に

向けての諸分野の協力について、具体例に基づきつつ考

えていきたい。

研究のねらい・目標

グローバル化が進み、国境を越えた相互依存が行きわた

る今日、国際協力は特別の人々のものではなく、私たち

の日常の一部である。国際機関という幅広い分野を網羅

して担う組織の活動を軸に、貢献・協力の姿を学び、ど

のように私たちの日常と具体的にかかわるかを理解する。

研究指導テーマ例

全体として、現代世界の動き、生きている時事問題との

取組みを重視する。

平和維持の枠組の中で、実際の活動はどのように行わ

れてきたか。その評価ならびに日本の役割について、例

えばカンボジア和平をテーマに研究し、将来を考える。

貧困──所得貧困と人間貧困の克服に向けて、国連・

政府・ ・企業などの役割とあり方を研究する。事

例として、アジア アフリカから選ぶ。特に公的機関に

重点を置く。

社会の安全と福祉について、薬物乱用防止についての

国際協力をテーマに研究する。

参考文献例

文献例としては、国連開発計画( )人間開発報告

書( 毎年刊行) にかか

わる総論及び国・地域別の各論。国内外の報道及び論評

など

活動例としては、国連薬物統制計画( )の南ア

ジア地域責任者としての活動。 研修担当及び同調

査ミッション、 ミッションなどの活動。

研究指導方針等

文献のみでなく、実際の活動に基づく事例や思考内容を

伝え、ともに世界に向けての視野と志を高めたい。実際

に活動してみたい人、あるいは自分はそうではなくとも

活動に興味がある人の参加を期待する。

企業の社会的責任・社会貢献経営分野

企業研究 (経営と倫理)

中谷 常二 助教授

本講義では経営学と倫理学の二つの学問の基礎理論を元

に、その融合である経営倫理学を具体的事例と共に学ん

でいく。まず、前半の講義では功利主義、義務論など現

代倫理学の基本的理論を概観し、続いて日米のコーポレ

ート・ガバナンスの相違点について歴史的に振り返る。

後半の講義では経営倫理学の基礎理論であるステイクホ

ルダー理論を取り上げ、その意義と問題点を詳細に検討

する。次に公益通報者、職場環境、倫理綱領の制定など

について米国の現状とその研究成果を元に具体例を用い

て検証する。最終的には日本の経営慣習を活かした真に

日本に根付いた経営倫理のあり方について考察していく。

研究のねらい・目標

経営倫理学の基礎理論を習得する。英語の文献を読み解

き、クラスでのディスカッションを通じて理解を深める。

企業の社会的活動や企業の社会的責任( )についての

取り組みを国際的に比較、分析する。

研究指導テーマ例

経営倫理学

消費者の安全、環境保護、多国籍企業、従業員の権利

と義務、内部告発などの問題点について、受講者の関心

の高いものを取り上げ、研究、議論する。

企業の社会的活動についての研究

企業の社会的活動を評価する社会的責任投資というも

のが注目を浴びている。社会的活動を投資の指標に用い

るための緻密な評価付けのあり方を検討する。

ケース・メソッドによる企業倫理推進の取り組みにつ

いての研究

米国の ではケース・メソッドが企業倫理の科目に

多く用いられている。効果的で受講者の満足度の高い

ケース・メソッドの運用の仕方とは何か考察する。

参考文献例

( )

など、米国

の の教科書類からの論文の抜粋。経営

学および倫理学の専門書。

日本および欧米の論文やブックレット類。

( ) などから抜粋した欧米の

論文やブックレット類

研究指導方針等

この分野は日本での研究が極端に少なく、学習者は欧米

の文献を読み込むことからスタートしなくてはなりませ

ん。そのため毎回英語論文を読解してくることが要求さ

れます。また、経営学と倫理学の学際領域のため両方の

学問分野の習得が必須です。新しい分野ゆえ半端な気分

で取り組むには困難は多いですが、頑張ればこの分野の

第一人者になることも可能です。本学情報誌

第 号の中谷常二、イアン・メイトランド氏の 経営倫

理と大学院教育 についての対談も参考にしてください。

(本学 参照)

企業研究 (社会貢献・評価)

中谷 常二 助教授

今日の企業の社会貢献活動は、ボランティア活動、メセ

ナ、環境との共生など様々な形態をとっている。それら

社会貢献活動を評価する も次々設立されており、

その評価は投資や商品購入に用いられることも多く、企

業も社会貢献活動を無視できない状況になりつつある。

一方、社会貢献活動が投資などの企業利益と直接結びつ

いてくる場合、企業会計の例をあげるまでもなく企業の

社会貢献活動の粉飾が頻発することになっている。本講

義ではこれまで省みられてこなかった、適切な企業社会

貢献活動、適正な評価の仕方を具体的に考察する。米国

のエンロンの事例や日本企業の社会貢献活動の取り組み

を取り上げ、哲学的に検討していく。

企業研究 (公益事業)

植草 益 教授

公益事業とは、総務庁の 標準産業分類 では電気、ガ

ス、熱供給および水道の諸産業を意味するが、公益事業

学会の規定では政府が公共の利益を重視して経済的規制

を実施する産業分野(公益事業、情報通信業および運輸

業)をすべて包含する概念(これを 広義の公益事業 と

いう)としている。本講義は、広義の公益事業における

産業組織、公的規制、政府政策および企業経営に関する

理論および日本の実情を、筆者の著書 公的規制の経済

学 やいくつかの基本図書の輪読も交えて、講義するこ

とを目的とする。

企業研究 (環境マネジメント)

高木 武夫 教授

持続可能な発展 を念頭において環境、社会に配慮し

ながら収益性追求を行う企業の環境経営のあるべき姿と

その中核となっている環境マネジメントはいかにあるべ

きか。先進企業の具体例を交えて分析を行い、今後を展

望する。また、企業を取り巻く消費者から投資家まで含

めた多様なステークホルダーに対して、環境マネジメン

トが環境経営に果す公益的役割を評価できるように指導

する。環境経営において環境マネジメントが果す公益性

及び社会に対して企業の環境経営が果す公益性について、

評価できる論理能力の涵養を図る。

研究指導テーマ例

環境マネジメントの問題点と今後のあり方

すでに企業の環境経営の中核となっている環境マネジメ

ントシステムに問題はないのかを追求し、今後のあり方

を模索、提案する。

環境マネジメントからみた企業の公益性評価システム

の構築

企業収益に環境性、社会性が考慮され、公益配慮がなさ

れつつあり、企業環境活動の公益性を高めるための公益

評価システムの構築を試みる。

環境マネジメントからのまちづくり

環境マネジメントの視点で廃棄物問題に焦点をあて、ま

ちづくりのあるべき姿を構築、提案する。

参考文献例

たとえば、山田明歩著 崩壊 築地書館

たとえば、環境格付プロジェクト 環境格付の考え方

税務経理協会

たとえば、川崎ほか著 環境マネジメントとまちづく

り 学芸出版社

研究指導方針等

自ら問題点を発掘し、解決策を探索していく。

社会に役立つ研究テーマを推進する。

英語他外国語文献を読み理解できる能力を有すること

企業研究 (危機管理)

松井 潤吉 講師

社会貢献と社会的責任を全うする公益経営の基本は、良

質の商品とサービスを市場要求に応えて安定供給するこ

とである。一方グローバル化・情報化が進む経営環境の

下では、企業が種々の危機に襲われる機会もまた増える

ので、それらの危機に適確に対処できる安定した経営が

不可欠である。本講座では 危機管理 の一般的解説か

ら、各種危機の予防・回避法、襲ってきた危機への対処

法、終息後の処理法などを考察・検討する。危機への直

接的対処法にとどまらず、 危機につながる芽 を根絶

している優良企業の事例に注目し、危機の回避・軽減・

管理の実践的人材育成と危機管理に関する公益学的視点

からの研究をすすめる。

企業研究 (経済政策)

井手 秀樹 講師

戦後の日本経済の歩みと関連する経済政策を概観し、つ

いで日本経済の現状と諸問題及び関連する経済政策につ

いて論じる。経済政策全般について紹介するが、その中

で特に、公共政策、とりわけ産業政策、産業組織政策、

独占禁止政策について論じる。必要に応じ、国際比較を

行ないながら、各国の経済政策を考える上での基本的視

点を養う。具体的には、 経済政策とは、 戦後の日本

経済の歩み、 経済政策各論。本講義は経済済策につい

て、最近のトピックを交え、日本の経済事情とそれに関

わる経済政策を、いくつかの基本的洋書の輸読も交えて

考察していく。

企業研究 (企業法務)

富澤 敏勝 講師

本講義は、起業に始まり事業活動や事業再編に至るまで、

企業経営に関する一連の実務的法律問題を扱う。全体を

会社法、取引法および経済法関連の三つのパートに分け、

それぞれについて実務的側面から検討する。第 部では、

事業活動の器となる法人(会社)について、近時、相次い

だ会社法の改正をも踏まえ、その活用法を中心に検討す

る。第 部では、企業の事業活動の中心である商取引に

ついて、国際取引を含め内在するリスクの予防策を中心

に検討する。最後に第 部では、企業は事業活動を行う

上で、社会的存在として独占禁止法など常に法的規整を

受けていることから、企業を囲む法的環境問題を取り上

げる。

[公益の科学 まちづくり領域]

安全と公益の科学分野

安全と公益の科学 (地球環境・生態系の保全)

大歳 恒彦 教授

世紀初頭の喫緊の課題として地球規模のスケールにお

ける環境や生態系の問題に対し、その原因者である先進

工業国としてどのようなイニシアチブをとることが公益

的に求められるかを考える。一例として、フロン等によ

るオゾン層の破壊の問題への取り組みは科学的な仮説と

それを裏付ける観測データをもとに、環境を保全するた

めに必要な規制を国際条約というかたちで具体化したも

のである。オゾン層破壊に関する仮説の不確実性をふま

えた上で、被害の未然防止を目的とした種々の施策の公

益性について環境及び生態系の保全の視点から検証する。

研究指導テーマ例

オゾン層の破壊 フロン等によるオゾン層の破壊に対

応するために、オゾン層の破壊を防止するためのウィー

ン条約 及び モントリオール議定書 が締結された。

この議定書は規制効果を検証しながら数回にわたり改訂

され、最終的に特定フロンの全廃を決めた。

酸性雨 ヨーロッパ及び北米において、酸性雨による

森林破壊や湖沼の酸性化が起こりこれに対応するために、

多国間における硫黄酸化物の削減に関する取り組みが行

われた。経済発展を続ける東アジア地域においても未然

防止の観点からの取り組みが始まっている。

開発途上国の環境問題 多くの開発途上国においては、

開発が優先される一方、規制するための法律はあっても、

環境担当当局には充分な資金及びマンパワーがないこと

などから充分な対策が取られないことが多い。

参考文献例

身近な地球環境問題 酸性雨を考える、 日本化学会

・酸性雨問題研究会編、コロナ社

研究指導方針等

地球環境問題や発展途上国の問題は我々の生活に深くか

かわっているはずなのに、実際には危機感や現実感を持

って考えるチャンスが少ない。ここでは、問題の本質の

メカニズムや対策の具体的な内容について考えてみたい。

安全と公益の科学 (生活環境の安全)

水野 左敏 教授

現在われわれは意図的あるいは非意図的に生成する種々

の化学物質に暴露されて日常の生活をおくっている。こ

れらの物質は本来的に生体異物であり、生活環境に便益

性を提供する一方で健康や環境への有害影響のリスクを

有している。生体はこれらの異物を吸収・解毒・排泄す

る機能を獲得しているが、異物によっては逆に代謝され

て毒性物質に変わるものもあり、これら化学物質の使用

を規制して生体暴露を最小限にすることが求められてい

る。本講義では、毒性学および環境毒性学の総論および

各種生体異物(食品添加物、医薬品、農薬、動物用医薬品、

環境汚染化学物質など)の有害影響、リスク分析、安全

性評価・管理の考え方などを各論的に論ずる。また新

興・再興感染症と公衆衛生対策を論じ、健康と安全な生

活環境の維持のあり方を考究する。

研究のねらい・目標

現在我々は、意図する意図しないに関わらず、日常の生

活でいろいろな化学物質に暴露されている。これら化学

物質は、生活に便益をもたらす一方、健康や安全を脅か

すもの(ハザード)になりうる。本科目ではこれら生活環

境に存在する化学物質の健康リスクや環境リスクおよび

リスク評価・管理の考え方を論じ、さらに医薬品、食品

添加物、農薬、動物用医薬品、 やダイオキシン等の

環境汚染化学物質などの安全性評価・安全基準・安全管

理等を事例研究として各論的に論ずる。また近年、世界

各地で発生した ・鳥インフルエンザ・西ナイル熱

などのエマージング感染症の問題について、地球環境の

変化、特に人間や家畜と野生動物との生態系バランス変

化の視点から論じ、さらに安全・健康を守る公衆衛生お

よび危機管理を考察する。

研究指導テーマ例

化学物質の健康・生態影響評価、安全基準、リスク管

医薬品およびその開発における安全性評価・管理

新興感染症の生態学と公衆衛生

参考文献例

)安全の百科事典、田村昌三編集代表、丸善( )

)環境リスクマネジメントハンドブック、中西準子

ほか編、朝倉書店( )

)くらしと安全、 安全と公益の科学 シリーズ 、

水野左敏、東北公益文科大学総合研究論集第 号、

( )

医薬品の安全性評価科学とその国際化および公益性 、

水野左敏、公益学研究 第 巻、 ( )

新しい感染症の出現、背景と対応、安全と公益の科学

シリーズ 、水野左敏、東北公益文科大学総合研究論集

第 号、 ( )

安全と公益の科学 (生活環境の安全)

平松 緑 教授

山形県の農林水産業や農産漁村を取り巻く情勢は、国内

外の産地間競争の激化と農産物価格の低迷に加え、農業

従事者の減少と急激な高齢化により、大きな変革期を迎

えている。ここ庄内地方では、胃癌や自殺など生活習慣

病の発症率が上昇するなかで、食の安全・安心に対する

人々の関心が急速に高まっている。地域を中心とした

安全・安心を備えた食生活、 産地基盤の農林水産物の

開発、 安全・安心を基盤とした農産物の高度生産技術

開発、 地域活性化を目指した研究、 胃癌、脳卒中、

自殺など生活習慣病の発症を抑える、ことが重点領域と

なる。これからの高齢・少子化社会を踏まえ、産学官民

一体となった地域社会生活のあるべき姿を健康と食の点

から解析し、理論を展開する。

研究指導テーマ例

山形県花最上紅花の痴呆予防効果に関する研究

最上紅花の痴呆などの生活習慣病への予防効果につい

て研究する。

羽黒ブルーベリーの脳保護作用に関する研究

羽黒ブルーベリーの脳保護作用を明らかにし、痴呆な

ど生活習慣病への予防効果を研究する。

平核無庄内柿酢の健康への効果に関する研究

酢は代謝を促進し、疲労物質を分解する。庄内地方の

平核無柿から酢を発酵し、生活習慣病などの予防効果に

ついて研究する。

参考文献例

平松緑 紅花と健康について 東北公益文科大学総

合研究論集 。 佐藤亜希子 平松緑 最上

紅花とアメリカ産紅花の成長の違いについて 東北公益

文科大学総合研究論集 。 平松緑 紅花の

奥深い魅力 種々の効用 現代と公益 。

佐藤亜希子 平松緑ら 山形県産最上ベニバナの成長、

花色、食味の相違 日作紀 。 平松緑 最

上紅花のはなびら入り庄内大豆 と 庄内柿酢 の抗酸

化作用と健康について,東北公益文科大学総合研究論集

。 平松緑 庄内地方における最上紅花の

研究 東北公益文科大学総合研究論集 。

われわれは最近、ブルーベリーと庄内柿酢には強い抗

酸化作用のあることを認めた。超高齢化になるにつれ、

脳梗塞や痴呆などの疾患が増加している。地域活性化、

医療費削減、介助予防のため、羽黒のブルーベリーの脳

保護作用を明らかにする。

研究指導方針等

山形県内産の食品と健康への関わりに興味を持つ人を希

望する。研究指導テーマは、学生との話し合いで決めて

いく。動物を用いた実験などを通じて健康へのよさを証

明し、公益との結びつきなどをも併せて解析を進める。

関連した英語論文の抄読、学会発表と論文作成などの指

導を行う。国際学会発表及び英語論文も可能である。文

系出身者でも可。

安全と公益の科学 (健康と医療)

大島 美恵子 教授

生命科学の急速な進歩は、生存不可能とされた患者を救

う事を可能にし、人の平均寿命を延長することに成功し

たが、それと共に、人間の個人的な尊厳を侵す医療行為

の危険性の増大や、急速な高齢化に伴う医療費の急増が

大きな社会的問題になりつつある。健康とは、肉体的、

精神的、社会的に健康な事であるとの視点に立って、限

られた予算のなかで、最も効率がよく、しかも真に人の

ためになる医療とはなにかを考える。本講義は、臨床医

療分野やパラメディカル分野の実践者のみならず、健康

と医療の施策にかかわる公務員や企業人、科学基礎分野

の研究者なども対象としている。

研究指導テーマ例

精神科医療と精神障害者福祉の問題を、精神科医療の

歴史から検証し、日本における現状と今後について考え

る。

生と死の問題を生物科学の進歩から捉え、応用倫理学

としての生命倫理学の問題点を、公益の視点から追求す

る。

日本における医療政策と法について、公害問題や薬害

問題から検証する。

生殖医療と遺伝子治療の問題点を公益学の視点から検

証する。

医療技術の進歩と について

について

参考文献例

生命科学から、生命倫理、医療政策、介護の施策まで、

膨大な参考文献があるが、これらを必要に応じて読みつ

つ独自の公益学を展開する予定である。強いてひとつ参

考文献を挙げるとすれば、本学総合研究論集第 号

に掲載した私の見解を示す論説(

( )

を読んでおいてほしい。

研究指導方針等

臨床医療分野やパラメディカル分野の実践者と、健康と

医療の施策に係わる公務員、企業人、科学基礎部門の研

究者、および健康と医療に関心とかかわりを持つ一般の

人々を対象とする。生命に関する基礎的な知識をもって

いることが望ましいが、基礎的な知識のある無しにかか

わらず、本気で勉強する意欲を持つ学生を望む。

安全と公益の科学 (健康と医療)

益邑 千草 講師

けがや病気を治すだけでなく、健康を保持増進するため

の医療、それを支える医学は心身の健全な状態を守り、

損われた健康を取り戻すための有意義な手段であり理論

である。医学・医療の進歩は外界・内界の侵襲から人間

をより安全へと導くはずであった。近年の急速で高度な

医療の進歩は医療そのものの安全性の検証を緊急課題と

している。放射線等による診断が健康を損い、手術等の

治療がウィルス感染等新たな病態を起こす。脳死判定、

生殖医療、遺伝子治療等、一般の人々には自身や子孫に

及ぶ安全性を判断しかねる事態が続出している。医療と

は何か、医療はどこまで行われるべきか、医療の安全性

はどのように検証されるべきか独自の観点から検討する。

安全と公益の科学 (危機管理と科学技術)

東浦 將夫 教授

日本の地理的条件に起因する地震をはじめ火山噴火、豪

雨、高潮、地すべり、豪雪などさまざまな種類の災害が

発生し、多くの人命・財産が失われてきた。その対策に

防災科学技術の開発研究が進められてきた。社会の進展

に伴い、自然災害も進化している。都市化が進んでいる

わが国の都市とその周辺において、地震、火山噴火、水

害、地すべり、豪雪などの災害が多発している。この科

目では、自然災害による都市の脆弱性、都市における災

害の複雑さや特殊性について、過去の実証データや災害

のメカニズムなどから検討し、地域に適した新たな対策

(危機管理)の必要性や社会の防災力の向上について考察

する。

研究指導テーマ例

人力では完全に制圧不可能な自然災害を軽減できるよ

うな危機管理について、自然災害の危機管理とはなにか、

過去の災害事例から平時の危機管理や災害時の危機管理

について研究指導する。

平成 年には、これまでに経験のない台風の日本上陸

や豪雨による被害、さらにこれまであまり問題にならな

かった新潟県中越地震のように山間地の被害の発生、余

震の長期にわたる発生など防災対策(危機管理)の見直し

が迫られている。このように予測できない新しい災害の

問題点について研究考察していく。

地球温暖化に伴って変化する山形県内の雪対策や洪水

や火山ハザードマップ等の防災対策について研究指導し

ていく。

参考文献例

自然災害の危機管理、佐々淳行編著、ぎょうせい発行

(平成 年 月)。この本は、建設大臣の諮問機関であっ

た河川審議会危機管理小委員会において討議 検討が重

ねられてきた提言と広範な資料に基づきまとめられた防

災対策の指針を示すものである。

主要災害調査(第 号 第 号)、防災科学技術研究所

発行。当人が係わった 豪雪や 地すべり等の研究活動

事例を紹介・検討する。

山形県地域防災計画や山形県雪対策基本計画について

考察する。また、新しく作成された洪水・火山ハザード

マップ等について考察する。消防科学と情報(季刊、

年夏号 現在)、消防科学総合センター発行。その他の

資料を参考にする。

研究指導方針等

文系の大学院で、理系の考え方を身に付けられるような

研究指導をしたいと考えている。当大学院を修了した学

生が、すぐに自分の力を活用できるように、特に社会人

学生の研究教育に力を注ぎたい。対象者としては、県や

市町村でやる気のある雪対策の担当者や防災関係の担当

者あるいは、環境関係の会社で実際に仕事をしている社

会人を考えている。そして現場で抱える雪国社会の実際

問題について、学生と一緒に研究をしていきたい。

安全と公益の科学 (危機管理と科学技術)

松井 潤吉 講師

公益性の高い安全な社会を構築する上で、企業が良質の

商品とサービスを市場の要求に応えて安定供給する事が

不可欠である。しかし高度な科学技術に立脚した事業を

展開する企業にあっても、時に欠陥品製造などで社会を

不安全に陥れる。企業の危機管理を徹底して技術を安全

なものとし、社会がその成果を享受するためには科学技

術が企業内部でどの様に取り扱われるべきか。利益優

先・公益軽視の企業姿勢を原因とするいくつかの事故事

例を考察し、同時に優秀企業では 危機の芽 が根絶さ

れていることに注目する。危機回避・防止の具体的手法

を通して、危機管理の科学技術について考察し、実践的

人材育成と公益学的視点からの研究をすすめる。

市民と行政の共創によるまちづくり分野

共創まちづくり研究 (まちづくり総論)

高谷 時彦 教授

個性的、魅力的なまちづくりのための基本的な知識、ま

ち・地域の総合的な分析力、そしてなによりも、将来の

ヴィジョンを提示できる構想力を身につけられることを

目的とする。具体的には、まちづくりの歴史、対象領域

などを概観するとともに、パブリックスペース 風景

など、日常的な概念をまちづくりの立場から発見的、創

造的に捉えなおしてみたい。また、地域性、住民参加、

風景づくりの つの観点からの展開手法について分析し、

課題発見、コンセプトづくり、提案内容の構築、プレゼ

ンテーションにつなげるための理論的基盤を修得させる。

研究のねらい・目標

個性的、魅力的なまちづくりのための基本的な知識の修

得はもとより、まち・地域の総合的な分析力、そして最

終的には将来のヴィジョンを提示できる構想力を身につ

けられるようにしたい。

基本知識としては、まちづくりの歴史、対象領域などを

概観するとともに、 パブリックスペース 風景 など

日常的な概念をまちづくりの立場から発見的、創造的に

捉えなおし、地域や都市空間を考えるための道具として

使いこなせるようにする。分析力を培うためには地域性、

住民参加、風景づくりなどの観点から事例を整理し、議

論を通して評価を行う。同じく事例研究の中で課題発見、

コンセプトづくり、提案内容の構築、プレゼンテーショ

ンの一連のプロセスを批判的に検証し、ハードからソフ

トにわたる構想力を修得したい。

研究指導テーマ例

私は、地域や都市の風景・景観を単に 建設行為の集積

としてではなく、 時代性や空間意識、そして文化の投

影されたもの としてとらえている。その基本認識を背

景とし、次のような領域で研究・活動を展開したい。

地域環境作りと住民参加

専門家や行政の主導で進められてきた都市空間、地域環

境の計画にそのユーザーである住民が参加するようにな

った。そこでは、計画作り、施設づくりなどにおいてど

のような方式がとられ、それらが今までとは違うどのよ

うな成果や新しいまちの風景をつくりあげてきているの

か。筆者自身が関わってきた事例を含め、近年の成果を

整理、評価することでまちづくりの現場に求められる住

民参加の望ましい姿を探っていきたい。

風景と空間意識

私たちの都市、地域空間のありようには私たち自身の集

団的な(多くの場合には)無意識の願望が投影されている。

ものとして現れる風景や、その形成過程などを読み解く

ことで浮かび上がってくるその社会の空間意識や空間思

考の枠組み( )を知ることにより、都市

や地域に対するより深い理解を得ることができるであろ

う。

地域風景の再構築

前世紀、工業化社会の進展やそれに呼応する建築・都市

のモダニズム思想の席巻で私たちの都市や地域は安定し

た風景の型を見失った。成熟社会にふさわしい個性的で

魅力ある地域風景の再構築に向けて建築からまち、地域

までのさまざまなスケールでのヴィジョンを研究、提示

したい。

参考文献例

千葉まちづくりセンター編 市民と創る公共

建築の可能性 、原昭夫 自治体まちづくり 学芸

出版社 など、まちづくり最前線の記録、事例を分析、

評価しながら進める。

槇文彦、高谷時彦他 見えがくれする都市 鹿島出版

会 、 高谷時彦

などを通じて都市空

間を読み解く想像力を培う。また マンフォード 都

市の文化(生田勉訳) 鹿島出版会 、 レルフ 都

市景観の 世紀(高野岳彦他訳) 筑摩書房 などで、

風景の意味を通時的に考える姿勢を学ぶ。

出来れば庄内地域での実践フィールドに関わるなかで

知見を深めたい。

研究指導方針等

まちづくりに関わる人間は一生活者として身近な環境か

らの発想を大事にすると同時に、その身近な環境を地球

環境問題との関連で考える広い視野も持っていなければ

ならない。また当面の問題解決のための具体的な思考も、

地域の歴史や都市空間についての深い洞察をベースにし

たものでありたい。このような総合力を本当に自分のも

のにするための最も良い教材は現実のまち、地域である。

地域は一個人の生活から、グローバルな問題にまで確実

につながりを持っている。地域の中で多様な現実と向き

合い、そして多くの人たちと力をあわせていく中でまち

づくりの担い手は育っていく。私はそういった意味で研

究・活動の場の一定部分を現実のまちや地域に求めたい

と思う。

建築、まち、地域とスケールは変わっても、私の関心は

人間の行為の容器としての環境をどのように快適で、個

性的で、魅力のあるものにしていくかということにある。

志を同じくする人たちと研究やフィールドワークを通し

てお互いに研鑽していきたいと考える。

共創まちづくり研究 (エコフィロソフィ)

間瀬 啓允 教授

自然に対する人間の責任を問うことは、いま大事な哲学

倫理的な課題である。この課題のもとで出てくるのが生

命圏中心的な平等主義であり、脱人間、即ち生命中心の

倫理的視点である。この視点から生物の多様性を保護す

るという理念も浮かび上がってくる。いま豊かであると

いうことはどういうことか、真に幸せであるとはどうい

うことかを問いつつ、 世紀の環境哲学倫理に必要とさ

れる新たな自然観、人間観を探求することで、共創まち

づくりに対する基盤理念を形成する。

研究のねらい・目標

世紀に必要とされる新たな自然観・人間観を探求する

ことにより、共創まちづくりに対する基盤理念の形成を

目標とする。

研究指導テーマ例

自然に対する人間の責任を問うことにより、いま新た

に必要とされる自然観は何であるかを探求する。

人間の豊かさ、人間の求めるべき幸せについて問い、

いま必要とされる人間観が何であるかを探求する。

空間、生命、そして現代建築 をテーマにして、共

創まちづくりに対する基盤理念を形成する。

参考文献例

( )

( 自然に対する人間の責任 間瀬啓允訳 岩波書店

年)

( 自然の権利 松野弘訳 ブリタニカ 年)

養老孟司 いちばん大事なこと 集英社新書

山内廣隆 環境の倫理 丸善 年

伊東俊太郎 文明と自然 刀水書房 年

( )

( エコフィロソフィ 世紀文明哲学の創造 間瀬・

矢嶋共訳 法蔵館 年)

桑子敏雄 環境の哲学 講談社学術文庫 年

角田幸彦 景観哲学への歩み 文化書房博文館 年

研究指導方針等

課題を決め、課題に関する参考書をたくさん読んで発表

してもらいます。

共創まちづくり研究 (共生社会)

伊藤 眞知子 助教授

まちづくりとは、年齢、ジェンダー、職業、階層、国籍、

障害の有無など、多様な人々の多様な 生活の質 の確

保をめざして、当事者である住民自身が主体となり、行

政、企業等との連携のもとに、地域社会における生活課

題の解決にむけた共生と協働のネットワークづくりであ

ると考えられる。その基盤となるのは、異なる人々が違

いを認め合いながら尊重し合う、対等な関係性の構築で

ある。性別(ジェンダー)にとらわれない住民組織・ネッ

トワーク形成、男女共同参画社会形成の観点から、生活

をめぐる諸課題(高齢者介護、少子化時代の子育て、世

代間交流など)について考察し、地域社会における実践

的な解決方策を探る。

研究のねらい・目標

年齢、ジェンダー、職業、階層、国籍、障害の有無など

の違いのある多様な住民が、それぞれの 生活の質 の

確保をめざして、行政、企業等との連携のもと、共生と

協働のネットワークによって地域社会の課題解決を図る

活動としてまちづくりをとらえ、男女共同参画社会形成

の視点から、その望ましいあり方と課題解決の具体的方

策を探る。

研究指導テーマ例

女性の視点によるまちづくり 従来、男性の視点が中

心になりがちであったまちづくりの女性の視点による見

直しと新たな提言

まちづくりの企画・立案・実施・評価過程への女性の

参画 行政、住民団体、 、企業など、さまざまな

団体・組織やその活動過程への女性の参画を推進するた

めの具体的方策

地方自治体の男女共同参画政策とまちづくり 男女共

同参画を推進する自治体施策の重要性と計画策定・条例

設置等への住民の参画

参考文献例

藤枝澪子・グループみこし【実践事例】どう進めるか、

自治体の男女共同参画政策 学陽書房、 年

大沢真理ほか編 ユニバーサル・サービスのデザイン

─福祉と共生の公共空間 有斐閣、 年

横山文野 戦後日本の女性政策 勁草書房、 年

研究指導方針等

まちづくりとジェンダーにかかわる問題意識や経験を持

ち寄り、おおいに議論し、ともに考え、ともに高めあっ

ていく場にしたいと思います。

共創まちづくり研究 (共生社会)

三原 容子 助教授

今後めざすべきは、人と地球(自然環境)との関係におい

て持続可能であるという前提の上に成り立ち、同時に人

と人との関係においては、最後の一人に至るまで、命や

心の重さが差別なく尊重され、各自の力を発揮すること

ができる共生社会であると考える。こうした社会を実現

するために、一人一人は能力や感じ方が異なり、しかも

かけがえのない存在であるということを実感できる状況

が築かれなければならないが、その際、心理的感情的な

面と法制度面の両領域を併せて考えていく必要がある。

階層再生産にならない公教育の充実、社会づくりにつな

がる生涯学習の基盤づくりも方策の一つである。

研究指導テーマ例

人の命や心の重さが差別によって尊重されてこなかっ

た歴史、および人権保障のための国内外の法制度上の整

備の歴史を概観する。

不平等社会における人間関係のありよう(都会と地方、

出身地による差別、貧富の差、 、子どもへの虐待等、

挙げればきりがない)について、理解を深め、打開策を

検討する。

担当者自身が試みた、家づくりによって森づくりやま

ちづくりをめざす 公益的な家づくり

参考文献例

部落解放研究所編 新編部落の歴史 などの部落

史関係文献、ならびに国際人権規約、女性差別撤廃条約

等の国際人権条約関係文献。

三原 教育と公益──日本における喪失と回復──

(東北公益文科大学総合研究論集 、 )ほか

研究指導方針等

まちづくりに 共生 の視点が不可欠であることは、今

日では論ずるまでもないことである。では誰とどのよう

に共生するのか。共生を志向する者の受信アンテナを高

く鋭くしなければ共生の対象からはずれてしまいがちな、

不平等社会での弱者の存在、そして、自然環境というも

のに、私の担当分では焦点を当てたいと考えている。担

当者についてはホームページ(

)をご覧下さい。

共創まちづくり研究 (共生社会)

西口 宏美 助教授

超高齢社会 および 高度情報化社会 という つの

キータームは、現在の日本を象徴するにふさわしいもの

である。まず 超高齢社会 においては、公的年金や就

労機会といった生活基盤の確保の問題もさることながら、

医療・福祉に関する問題も山積みとなっている。特に要

介護老人に対しては、医療・福祉関連職者や家族、地域

ボランティアなどの ケア・プロバイダ とサービスを

受ける側である ケア・レシーバ からなるケア・シス

テムの機能向上が必須である。また、もう つのキーワー

ドである 高度情報化社会 においては、生活圏や年齢

層の違いにより デジタル・デバイド の問題が指摘さ

れる一方、地域性や時間を越えた 情報発信・受信の利

便性 も大きなメリットとして取り上げられている。こ

の つのキータームで象徴される日本社会における ま

ちづくり の可能性について考察していく。

共創まちづくり研究 ( )

臼井 純子 講師

市民にとって、より価値のある公共サービスを、政府・

自治体(パブリック)と民間営利企業・民間非営利組織

(プライベート)がパートナーシップを組んで提供する、

パブリック・プライベート・パートナーシップ( )

への取り組みが、世界的に注目されている。本講義では、

その理論と基本的な考え方、 や との違い、経

済的・社会的意義と必要性について、欧米の先進事例を

交えながら紹介した上で、近年急増しつつある日本での

取り組み事例について、水道、病院、住宅、行政内部向

けサービス、住民向けサービスなど、事業分野毎に比較

分析を行い、これからの日本における、 推進のため

のポイントとアプローチを明らかにする。

共創まちづくり研究 (地域デザイン・景観)

遠山 茂樹 教授

今日、都市のあるべき姿として掲げられているのが、い

わゆる 庭園都市(ガーデン・シティ) 構想である。本

講義ではこれをふまえ、英国庭園の歴史的変遷をたどり

ながら、まちづくり・地域づくりにおける庭園の役割を

考察する。また、森(フォレスト)をキーワードに、英国

の事例をひもときながら地域景観の歴史的形成について

も考えてみたい。森と庭園は、地域づくり・まちづくり

においても、今後ますますその重要性を増してゆくにち

がいない。本講義のねらいは、地域づくり・まちづくり

においてそれらが果たしてきた役割を歴史的文脈のなか

でとらえ、明らかにすることにある。

研究のねらい・目標

英国の森林景観を歴史的な側面からさぐってみる。担当

者の専門領域の関係上、おのずと 中世イングランドの

森 に重点が置かれよう。

研究指導テーマ例

中世イングランドにおける御料林

世紀イングランドのフォレスト区域

御料林裁判の実態

参考文献例

研究指導方針等

受講者には、テーマに関する専門的な学術論文ないしは

史料(いずれも英文)のコピーを事前に配布し、教室では

それに関する質疑応答を通じて、受講者各人の学問的啓

発につとめたい。英国史に関する基礎知識とそれ相応の

英文読解力が求められることはいうまでもない。

共創まちづくり研究 (地域デザイン・景観)

半田 結 助教授

関係性をつくり、組み替え、編み直し、行為するといっ

た今日の芸術の在り方が、アートによるまちづくりとい

う動きを生み出している。芸術は社会との相互的なつな

がりを新たに作り、現実社会そのものを組み替えていく

力を持つ。本講義では、芸術が新しいコミュニケーショ

ンの場として機能し、作り手・受け手、ケアする人・ケ

アされる人といった区別を越えていく新たな相互関係性

について考察し、アートによるまちづくりの可能性を探

る。具体的には現代美術館やアートプロジェクト、芸術

治療、障害者・子ども・高齢者などの芸術活動、各種福

祉施設・医療施設における芸術活動などの事例を取り上

げ、それらの状況的認知について考察する。

共創まちづくり研究 (都市経営)

田中 啓一 講師

人類の過半がまち・都市に住む傾向がますます強くなっ

てきている。人口が相対的に減ってゆく先進国でもまち

(都市)に住む人は今後も増大していく一方で、途上国で

は人口の急増が予測され、しかも利便性と就業の機会を

求め、一段と都市人口は拡大していく。まさに 世紀は

都市の世紀 であり、環境との共生、調和したまちづ

くりのあり方が求められている。これからのまちづくり

では市民と行政の共創によるまちづくりが必要不可欠で

ある。地球環境と共生するまちづくりの視点には都市を

経営するという新たな概念からのアプローチが必要とな

る。バブル崩壊後の都市、とくに地方都市ではシャッター

街が増え続けている現状を打破するためには、都市自体

を経営するという理念が必要である。都市経営という視

点から国内外での成功事例を紹介し、今後のまちづくり

のあり方を解明していきたい。

公益政策分野

公益政策研究 (総論・社会政策 福祉)

小松 隆二 教授

国家が主体になる国民の生活をめぐる公益にかかわる諸

政策、例えば社会政策、社会福祉・社会保障、教育、環

境、まちづくり、公益法人などの政策をばらばらにでは

なく、公益政策として総合的・体系的に検討する。具体

的には国民の生活、医療、福祉、失業補償、年金など諸

問題とそのサービス・保障の問題にかかわる社会政策・

社会保障について、国家の政策を通して検討する。また

児童、高齢者、女性、障害者、生活困窮者などなんらか

のハンディキャップをもつ階層の問題とそのサービス・

保障にかかわる社会福祉政策についても、政策面から検

討する。この社会政策・社会保障・社会福祉政策を総合

的に取り上げるが、国としては主に日本とニュージーラ

ンドを対象とし、理論、現状、歴史にわたって検討する。

公益政策研究 (政策評価)

阿部 杉人 教授

日本において政策評価が本格的に導入されたのは、

年の 政策評価に関する標準的ガイドライン 及び 行

政機関が行う政策の評価に関する法律 の成立によって

である。しかし、それ以前から会計検査院の検査等にお

いて政策評価が行なわれていた。この科目では、国にお

ける政策評価を、会計検査院の検査も含めて講義する。

研究のねらい・目標

国や地方公共団体の財政状況が厳しいこともあって、今、

政策評価が一種のブームになっている。しかし、実際に

政策評価を行える人材は多くない。政策評価の考え方、

制度の説明だけでなく、実際の事例を用いたケーススタ

ディも行い、自ら政策評価を行える力をつけることを目

指す。

研究指導テーマ例

費用、効果分析事例研究

実例について、政策の費用としてどんなものが入り、効

果としてどのようなものが入るか。また、その測定はど

うするのかを研究する。

費用、便益分析事例研究

投入した費用に見合う効果があるか(またはあったか)を

判断する為には、費用と効果がともに金額で表示される

ことが望ましい。本来金額以外の単位で表示される効果

をいかにして金額に置き換えるかをケーススタディで研

究する。

会計検査院の決算検査報告の事例研究

会計検査院決算検査報告を用いて、我国の検査が合規性

重視から、経済性 効率性の観点に軸足を移し、やがて

有効性の観点を視野に入れるまでを概観し、各観点の事

例について研究する。有効性の観点からする検査は政策

評価そのものである。

研究指導方針等

政策評価という分野は実際に自分で行えてこそ意味ある。

これまで評価されていなかった政策についても、自分で

評価方法を案出できる力をつけたい。それには数多くの

事例を学ぶことが有効である。

公益政策研究 (政策評価)

和田 明子 講師

日本の地方自治体において、 年代以降次々と政策評

価が導入されている。本講義では、政策評価に関する理

論を説明するとともに、日本の自治体の現場で実際に導

入されている政策評価システムを、様々な面から分類し、

分析することによって、望ましい政策評価のあり方を考

えることを目的とする。

公益政策研究 (地域・環境)

高橋 康昌 講師

近代国家における都市と住環境の設計思想は、合理的か

つ効率的都市設計を基本としてきた。それは、近代社会

特有の歴史的事情と人間観を基礎としているからである。

本講義においては、これらの歴史的経緯と時代背景、理

論的内容を点検しつつ、現代社会が直面する問題点と社

会環境を検討することとしたい。つまり、比較文化論的

視点からするならば、それぞれの民族、地域社会、コミ

ュニティは、その固有の風土、産業、生活特性を自己主

張することに重要な文化的意義がある。したがって、現

代国家における公益政策は、地域の文化的特性を基礎と

しつつ公共的生活を維持することが可能となるよう展開

されねばならないことを強調したい。

公益政策研究 (公共経済)

是川 晴彦 講師

政府や地方自治体などの公共部門が経済社会に対してど

のような役割を果たすべきかについて,ミクロ経済学の

理論を用いて検討する。講義では,はじめに市場メカニ

ズムの限界について考察し,それをふまえて,公共財供

給の理論と外部性の理論について検討する。さらに,公

益政策の研究をすすめる上で必要となる費用便益分析,

自然独占と規制の理論,公共料金の決定理論についても

考察を加える。

公益政策研究 (自治体法務)

田口 一博 講師

資料読解を中心とした事例研究と実習により政策法務の

考え方を習得し、自治体の諸課題に対応する問題発見・

法的解決・評価の基礎力を養成する。地方分権改革以降、

条例が積極的に制定されるようになったことにとどまら

ず、住民参加の保障、社会の法化や行政手続の透明化な

ど、法務を共通言語として自治体の多様な市民・議会・

行政が対話を行う必要性はますます増大している。従来、

行政内でも秘技に近かった法務は政策法務として広く共

有されるべき自治のツールとなった。本講義では法学未

修者を念頭に政策法務の考え方を概説し、受講者が公益

活動に積極的な貢献を行えるよう、広範な知識を得る方

法と多様な思考の方向性を提示する。

展開領域科目

コミュニティビジネス起業論

加藤 哲夫 講師

わが国の地域経済の疲弊は大変な状況である。しかも少

子高齢化が押し寄せている。その中で、人々が暮らしを

立て、生きていくためには、コミュニティの再建と経済

の活性化が必要であるが、特に後者は、従来型の手法で

は不可能である。そこで注目されてきたのが、コミュニ

ティを担い手とする 型のビジネス手法であり、コ

ミュニティビジネスや社会的企業と呼ばれ、各地に先駆

例が出現している。これを、すでに実績のある実践型の

ワークショップと実習と講義の組み合わせにより、社会

性と経営マインドを併せ持つ新たな担い手を養成する。

福祉技術とユニバーサルデザイン

西口 宏美 助教授

身体的あるいは知的機能の低下により、自己の意思決定

に基づいた行動が制限されるという バリア(障壁) に

対して、残存機能あるいは代替機能を活用したり,工学

的技術を用いた介護・福祉機器を用いたりして生活自立

のための支援がなされる。この方略は、主として高齢者

や障害者を対象とした バリアフリー・デザイン に基

づく考え方である。この考え方の適用範囲を、高齢者や

障害者に加えて、怪我人や病人、妊婦など一時的に何ら

かの機能低下を有する人々にも広げて、万人にとって生

活しやすい環境を提供するという ユニバーサルデザイ

ン が定着しつつある。このユニバーサルデザインの考

え方に基づいて、福祉技術がどのようにユニバーサルデ

ザインに貢献しているかについて考察していく。

研究のねらい・目標

身体的あるいは知的な機能が低下したために、自分の意

志に基づいて行動ができないというバリア(障壁)を、科

学技術をベースに如何にして取り除いていくかを学ぶ。

その方法論として、バリアフリーさらにはユニバーサル

デザインの考え方についても合わせて学ぶ。

研究指導テーマ例

身体機能の低下を補助・代替する方法論の考案(福祉

機器の開発などの考案など)

ユニバーサルデザインに基づく街づくり(地域特性を

考慮した介護システムの考案など)

参考文献例

齋藤むら子編 職場適応工学 、日本出版サービス.

ユニバーサルデザインハンドブッ

ク 、丸善。

研究指導方針等

自ら考え、自ら学び、自ら行動できる学生を待っていま

す。

メディアとソーシャルコミュニケーション

大島 文雄 講師

ある目的に向けて社会や組織における適切な情報の流れ

を構築することを ソーシャルコミュニケーション と

呼ぶ。新しい時代の非営利組織、行政、コミュニティに

おける事業活動の展開にあたっては、この概念が非常に

重要になると考えられる。従来広告が持っていた 需要

喚起機能 と 社会的機能 に加え、ソーシャルコミュ

ニケーションの観点に立った 感動提供機能 が重要に

なってくる。生活者の心に訴えるソーシャルコミュニ

ケーションの理論を広告・メディアとの関係から考える。

多文化共生とグローバルコミュニケーション

西野 廣祥 教授

世界のキリスト教圏、イスラム教圏、儒教圏とも、それ

ぞれが複雑多様に分解したまま、生存権を血なまぐさく

主張しつつ、尖鋭化している時代である。しかも複雑多

様化したままの世界が、これほど小さくなった時代があ

っただろうか。イラク戦争ひとつ見ても、こうした事情

が象徴され、人々の不安と絶望感は増すばかりである。

こうした世界について、特に中国社会を題材にその歴史、

思想、文化から共生とは何かをひも解いてみたい。

多文化共生とグローバルコミュニケーション

齊藤 達雄 教授

思想・信条・宗教の違いによって 対立 が起こる構造

について考える。対立 の先に 共生 はあるのか。 同

化 を強制されるのか。特に米国、ニュージーランド、

ハワイの社会をモデルに実証的な考察を進めて行く。同

時に日々の新聞記事を利用して日本における 多文化共

生 の可能性を探る。

研究のねらい・目標

外国人の入店お断り 留学生寮の建設に住民反発 ──

などの言動が今も日本のあちこちで見られる。 異質

は 悪 なのか。接触するのが怖いだけなのか。外国人

労働者の受け入れの是非を含め、まずは日本における多

文化共生の道をさぐる。

研究指導テーマ例

肌・人種・国籍や思想 信条・宗教を問わず、人類の

ルーツは全員アフリカにある。人類学の定義では、直立

二足歩行をするサル。現代人の先祖はたった一人のアフ

リカ人女性にたどり着くという説すらある。このような

視点から人類とは何かを考える。

いま地球上には 億人の人間がいて、 の言語が

話されている。かつては 万種類もの言葉が話されてい

たらしい。グローバル化によって、さらに多くの言語が

消えるかもしれない。このような視点から言語を考える。

人種のるつぼ といわれるハワイを取り上げ、人種

対立、異人種間結婚、貧富の格差、先住民の現在を考え

る。

参考文献例

人類の誕生 (今西錦司)、 生物の世界 (同)など。

(共著 現代日本の 人 で今西の人物紹介を行なった)

世界民族言語地図(東洋書林)、消えゆく言語たち

(新曜社)など。(平成 年、旺文社 教育測定研究所

万人の英語 で小論を 回連載)

ハワイ王朝最後の女王 (猿谷要)、“

”( )、共著 太平洋諸島入門

など。

研究指導方針等

“ ” 世界の諸問題を取り

上げながら、行動は足元から。まずは新聞を読もう。関

心を持った記事を基に調べを進めよう。フィールドワー

クのために街にも出たい。

多文化共生とグローバルコミュニケーション

前坊 洋 助教授

英国に行ってみると、夜の暗さにおどろく。イギリスは

暗いと知識では理解していても、その暗さが尋常でない

ことは、体験してみないとわからない。情報がゆたかな

現代ですらそうなのだから、幕末の使節団や明治の留学

生にとって、その欧米体験は驚愕の連続だった。彼らの

日記や手紙によって、彼らがどこに彼我の相違を発見し、

また、どこに共感したかを追体験してみたい。百数十年

という時間にへだてられながら、彼らの体験が我々の共

生の課題に資するところは大きいだろう。

研究のねらい・目標

世紀日本史を資料として、異文化間コミュニケーショ

ンの多様な可能性を探りたい。

研究指導テーマ例

有為の仙台藩士が幕末の米国体験で何を学んだか、現

代に通じる感動を追体験する。

サムライ達が 世紀ヨーロッパに与えたカルチャー

ショックを彼らの記録を対照しながら眺める。

明治国家の建設者達は西欧の何を吸収しようと努めた

か、詳細な記録によって点検する。

参考文献例

幕末遣外使節物語 (講談社学術文庫)

西洋見聞集 (岩波書店)

東欧回覧実記 (岩波文庫)

研究指導方針等

文献を丹念に読む努力を。文献の行間を読む想像力を。

過去を未来に生かす創造力を。

ソーシャル・サポートの心理学

國眼 眞理子 教授

ソーシャル・サポートは、価値が多様化し膨大な情報に

あふれるストレスフルな現代社会のなかで、人が支え合

って生きていくために欠くことのできない人間関係を構

築していくときの基本であり、心の健康と密接に関わる

概念である。サポートには、支援に係わる道具としての

資源の提供や事態解決のための有用な情報を提供するサ

ポートと、相手の精神的な支えとなり本人が自らの問題

解決に当たれるよう心の機能を解決させることを目的と

したサポートがあるが、講義では、後者の情緒的なサポー

トの面から、ケアの両義性およびサポートの提供者と受

益者間のコミュニケーションのあり方について考察する。

研究のねらい・目標

価値観が多様化し、ストレスに満ちている現代社会にお

いて

必要とされる ソーシャル・サポート(ひととひとの

支え合い) とは何か

ソーシャル・サポートは心の健康にどのように関わる

のか

現代社会の諸問題(例えば地域社会や家族の変貌、職

場における対人的な関わりの希薄化・単身赴任・災害・

情報化など)とソーシャル・サポートのあり方

ソーシャル・サポートの限界

ソーシャル・サポートの重要な要素であるソーシャ

ル・スキル などについて理解を深める。

研究指導テーマ例

高齢者やその家族が抱えるストレスとソーシャル・サ

ポートのあり方

ソーシャル・サポートの提供者と利用者の心理

モバイル・コミュニケーション・ツールの利用と対人

関係やスキルの変容

青年期の対人関係とソーシャル・スキルの様相

参考文献例

ソーシャル・サポートの心理学 サイエンス

社 浦 光博著

はじめての臨床社会心理学 有斐閣 坂本真

士・佐藤健二編

援助とサポートの社会心理学 北大路書房

高木修監修・西川正之編著

研究指導方針等

基礎的な素養として心理学的な知識や考え方を身につけ

たうえで、上記のようなテーマに挑戦したい。したがっ

てまずソーシャル・サポートとは何かを全員で一冊の本

を輪読しながら理解し、当面は心理学の研究方法(調査

方法・質問紙の作成の仕方・統計的な手法など)も平行

して学んでいきたい。

長寿社会のライフマネジメント

小谷 みどり 講師

高度成長期以降、定年退職制のある勤め人が生産人口の

大多数を占めるようになった。寿命が長くなり、これま

でのように老後 余生(余った人生)と捉えるのではなく、

この時間をどう過ごすのか、個人の力量が問われている。

一方、企業の終身雇用や年功序列が崩れ、さまざまな生

き方を選択する生活者も増えている。価値観が多様化し、

未曾有の長寿少子社会においては、ライフデザインの視

点なくして生きがいある人生を送ることは難しい。多様

な生き方を尊重しあえる共生社会の構築も課題であろう。

本講座ではこうした問題意識のもと、長寿社会のライフ

リスクについて議論し、先人たちの事例にも基づきなが

ら、個人の人生構築のヒントを学びたい。

復興ワークショップ(災害、紛争からの再生)

杉山 肇 教授

国際社会におけるグローバル化の進展は各国間の、ある

いは一国内の貧富の差を拡大している。他方、各国間の

相互依存も格段に深化し、南北問題の枠組みでは解決で

きない問題が噴出してきた。日本や国際機関など国際社

会の国際的支援の取り組みも新たな観点から見直しがな

されつつある。従って、こうした問題に対して新たな視

点に基づいて、今日緊急に必要とされる国際協力につい

て、その課題や取り組みについて検討を加える。

稲田 十一 講師

冷戦後の国際社会に浮上してきた紛争後の復興支援や平

和構築の分野における諸問題に対し、その課題を取り上

げる。また、それらの問題に対応して生まれてきた国際

社会でのさまざまな主体間のパートナーシップ体制の現

状と直面する課題について整理分析し説明する。さらに、

具体的な地域や国を取り上げて、主要ドナーの政策を検

討する。

生命システム概論

冨田 勝 客員教授

世紀は遺伝子情報に基づく新しい生命科学の時代であ

る。現在世界中で進められているゲノムプロジェクトに

よって、すでに 種を超える生物種の 配列が読み

取られ、パブリックのデータベースに格納されている。

世紀の生物学は実験・観察といった経験的な学問であ

ったが、 世紀は生命の設計図(ゲノム)をコンピュータ

で解読しながら生物のしくみや振る舞いを考える、極め

て論理的な学問に大きく変わると考えている。この講義

では、分子生物学、遺伝子、ゲノム科学、脳科学の基本

的なことがらを学びながら、生命科学の最新動向を解説

する。

地域農業マネジメント

小沢 亙 講師

水稲の生産調整、コスト削減のための大規模化、担い手

農家創出など農業生産の政策課題は、農業者間のコンフ

リクトを生み、多面的機能への国民の期待、兼業化・混

住化の進展、少子・高齢化は農業生産にも影響を与える

地域資源管理方式の見直しを迫る。これらを解決するた

めには、地域として農業生産と資源管理のあり方を考え

る必要がある。本講義では、地域農業マネジメントが必

要になってきた背景(農業・農村の課題)、農業・農村の

マネジメントの現状と課題、生産・生活・資源管理を含

めた地域農業マネジメントのあり方、地域農業に関わる

主体とその役割、そしてコンフリクトと合意形成につい

て講ずる。

トップセミナー

高橋 英彦 教授

本授業では政治、経済、マスコミ、文化、スポーツ、技

術などさまざまな分野で重要な立場にある人たちを迎え、

その貴重な経験について講義を受け、質問にも答えてい

ただく。講師には忘れがたい経験を、よそ行きでない本

音で語っていただくようお願いする。数多くの苦難を乗

り越えてきたトップランナーの声を直接聞き、それをも

とに議論することで、自己の理念を再形成する得難いア

プローチとなる。

演 習

演習

各研究指導教員

各領域の学修を受け、学生が担当教員の助言・指導のも

と、個別に目標・テーマ設定・具体的な研究計画を作成

させた上で、修士論文作成に向けた研究指導を行なう。

演習

各研究指導教員

個別設定した研究テーマおよび研究計画に基づき、研究

実践指導を綿密に行ないながら、修士論文作成のための

研究と論文作成作業を行なう。

教員紹介教員紹介

専任教員

教授(学長) 小こ

松まつ

隆りゅう

二じ

[略 歴] 新潟県生まれ 慶應義塾大学経済学部卒、同

大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。同大学

経済学部助手、同助教授を経て、同教授。この間、慶応

義塾常任理事も務める(平成 年 年)。日本ニュー

ジーランド学会会長、日本私立大学連盟人事・財務理事

者会議委員長などを歴任。現在、山形県総合開発審議会、

酒田市振興審議会などの委員。

[主な著書等] 公益とは何か 、 公益とまちづくり文

化 、 公益の時代 ─市場原理を超えて─ 、 公益学の

すすめ 、 ニュージーランド社会誌─理想郷の過去・現

在・未来─ 、現代社会政策論 、イギリスの児童福祉

ほか多数。

教授(副学長) 大島おおしま

美恵子み え こ

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学工学部卒、東京

大学医学系大学院博士課程修了(生化学専攻、医学博士)。

北里大学医学部専任講師、国立医療センター生化学室長

を経て、国立国際医療センター研究所代謝疾患研究部長。

国立精神・神経センター評価委員、同倫理委員。内閣府

総合科学技術会議評価専門部会委員、山形県政策審議会

委員、第 次山形県教育振興計画審議会委員など。

[主な著書等] 脂質関係を中心に学術論文多数。

教授(研究科長) 間瀬ま せ

啓允ひろまさ

[略 歴] 愛知県生まれ 慶應義塾大学文学部哲学科卒、

同大学院博士課程を終えて、同大学文学部助手、助教授、

教授を歴任。この間、英米ベルギーの諸大学で研究。現

在、日本宗教学会理事、日本哲学会、イギリス哲学会会

員、 シンプルライフ普及センター理事。最近の研

究は、環境の哲学倫理、宗教の哲学倫理。サナトロジー

(死生学)。

[主な著書等] グローバル時代の宗教間対話 、 死生

観と生命倫理 、環境と倫理 、エコロジーと宗教 、環

境倫理の課題 ほか多数。

教授 村山むらやま とく

五ご

郎ろう

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学経済学部卒。公

認会計士。大蔵省企業会計審議会委員、文部省学校法人

運営調査委員、法務省法制審議委員会商法部会委員、日

本会計研究学会理事などを歴任。この間日本公認会計士

協会会長も務める。

[主な著書等] 対談逐条解説新しい監査基準・準則 、

新監査基準・準則詳解 、 会計決算の手ほどき 、 企

業会計読本 ほか多数。

教授 西にし

野の

廣祥ひろよし

[略 歴] 東京都生まれ 東京都立大学人文学部卒、同

大学人文科学研究科博士課程修了。慶應義塾大学経済学

部助教授を経て、同教授、同大学名誉教授。

[主な著書等] 馬と黄河と長城 の中国史 、 人物

中国五千年 、 万里の興亡 、 中国古典百言百話 墨

子 、 新釈 荘子 、 中国古典百言百話 史記 ほか多

数。

教授 高橋たかはし

英彦ひでひこ

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学経済学部卒。三

菱商事 において、バグダット駐在員、ナイロビ駐在員

事務所長、関連会社社長を歴任後、国連薬物統制計画

( )インド事務所長・南アジア地域事業所長。そ

の後、三菱総合研究所客員研究員、 日豪ニュージーラ

ンド協会専務理事を務める。

[主な著書等] インド発国連職員の日々 、 東アフリ

カ歴史紀行 、 イラク歴史紀行 、 バグダットの金曜画

家 、 星と風のバグダット 。

教授 植草うえくさ

益ます

(新任 年度就任)

[略 歴] 慶應義塾大学経済学部卒、同大学院経済学研

究科修士課程修了(経済学修士)、慶應義塾大学大学院経

済学研究科博士課程単位取得、(経済学博士 東京大学)。

慶應義塾大学経済学部助教授をへて、東京大学経済学部

助教授、同教授、同大学院経済学研究科教授。現在、東

洋大学教授、国際公共経済学会会長。

[主な著書等] 日本の産業システム エネルギー産業 、

社会経済システムとその改革 、現代産業組織論 、産

業融合 、 公的規制の経済学 、 現代日本の損害保険産

業 ほか多数。

教授 水みず

野の

左さ

敏とし

[略 歴] 新潟県生まれ。東北大学医学部薬学科卒、同

大学医学部助手、米国立衛生研究所( )ポストドク

ターフェロー、国立予防衛生研究所抗生物質部研究員、

主任研究官、室長、部長、国立感染症研究所生物活性物

質部長。その間厚生省中央薬事審議会委員、厚生省薬剤

師国家試験問題作成委員長、農林水産省資材審議会委員、

国際厚生事業団( )東南アジア諸国“にせ薬”

対策プロジェクト委員、世界保健機関( )短期顧問、

国際協力事業団( )のフィリピン薬局方および中国

医薬品安全性評価の技術協力( 年)など。国立

感染症研究所名誉所員、薬学博士。

[主な著書等] 医薬関連学術論文多数。

教授 東ひがし

浦うら

將まさ

夫お

[略 歴] 神奈川県生まれ 東京教育大学理学部地学科

地理学卒、同大学院理学研究科地理学修士課程修了(理

学博士)。科学技術庁入庁、同庁防災科学技術研究所新

庄雪氷防災研究支所長、文部科学省防災科学技術研究所

長岡雪氷防災実験研究所長を歴任(平成 年 月省庁再

編成)。元日本雪氷学会副会長。山形県環境審議会委員

ほか。

[主な著書等] 防災、雪氷学関係学術論文多数。

教授 齊藤さいとう

達たつ

雄お

[略 歴] 北海道生まれ 慶應義塾大学経済学部卒。共

同通信社記者としてホノルル特派員、マニラ支局長、経

済通信局・特別情報部次長、海外リスク情報編集長、情

報サービス本部・情報統括部長などを歴任。日本マスコ

ミュケーション学会会員、日本ニュージーランド学会理

事。

[主な著書等] ニュージーランドの思想家たち 、 ニ

ュージーランド入門 、 もっと知りたいニュージーラン

ド 、 マタンギ・パシフィカ 太平洋島嶼国の政治・社

会変動 、 太平洋諸島入門 ほか多数。

教授 阿部あ べ

杉すぎ

人と

[略 歴] 山形県生まれ 東北大学法学部卒、会計検査

院事務総長官房総務審議官、同第一局長などを歴任。日

本行政学会、日本財政学会会員。日本計画行政学会政策

評価研究会委員。

[主な著書等] 品質管理の法的側面 ほか。

教授 北沢きたざわ

栄さかえ

(新任)

[略 歴] 慶應義塾大学経済学部卒、共同通信社福岡支

社、熊本支局、本社経済部記者、ニューヨーク特派員。

ジャーナリスト・著述家。

[主な著書等] 公益法人 、官僚社会主義 、リンカー

ンの三分間 、 再生か荒廃か グローバル・スタンダー

ドの 世紀 ほか多数。

教授 高たか

木ぎ

武たけ

夫お

[略 歴] 長野県生まれ 東北大学工学部機械工学科卒、

同大学院工学研究科修士課程修了(工学博士)。 日立製

作所機械研究所にて、廃工業製品リサイクル技術、水質

浄化技術、ターボ機械の省エネ技術の研究開発及び環境

マネジメントシステム構築に従事後、 年 月より現

職。 環境マネージメントシステム審査員( )。

[主な著書等] 環境管理、環境工学関係学術論文多数。

教授 川口かわぐち

善行よしゆき

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学経済学部卒、

アーサー・ ・リトル経営大学院(アメリカ)修士課程修

了。住友海上火災保険 でブラジル駐在員、本店営業課

長、海外プロジェクト課長などを歴任。シャプラニール

市民による海外協力の会やシェア 国際保健協力市民

の会に参加し、事務局長を務める。日本の 活動の

リーダーの一人。

[主な著書等] 現場から見たマネジメント( 基礎

講座 )、 最前線─市民の海外協力 年 、シャ

プラニールの熱い風 ほか

教授 渋川しぶかわ

智明ともあき

(新任)

[略 歴] 福岡県生まれ。早稲田大学教育学部卒。毎日

新聞社東京本社社会部編集委員。厚生労働省記者会に所

属、介護保険、福祉 、医療保険制度、年金制度な

ど社会保障全般を担当。 、介護保険制度、地方自

治を中心に取材 執筆活動を精力的に展開。

[主な著書等] 福祉 地域を支える市民起業 、

介護保険活用ガイド 、 かしこい患者になろう 医療

保険制度の活用早わかり 、 分権型社会を創る第 巻

市民の世紀へ 、英国の地方分権改革 ブレアーの挑戦 、

新しい市民社会の創造と 自治体 あすへの胎

動 ─市町村合併・三位一体改革・住民との協働─

教授 杉山すぎやま

肇はじめ

[略 歴] 東京都生まれ 上智大学外国語学部英語学科

卒、パリ第 大学大学院開発法学研究科博士課程修了。

大和証券国際金融部および営業部に 年在籍後仏留学。

その後、経済協力開発機構( )の日本政府代表部に

勤務。上智大学外国語学部講師を経て秀明大学政治経済

学部教授。

[主な著書等] 新版 現代の国際政治─冷戦後の日本

外交を考える視角─ 、大正期日本のアメリカ認識 、現

代の国際政治─冷戦後の日米外交を考える視角─ 、 日

米危機の起源と排日移民法 、オセアニア島嶼国と大国

教授 平松ひらまつ

緑みどり

[略 歴] 岡山県生まれ 神戸女子薬科大学薬学科卒。

岡山大学医学部脳代謝研究施設機能生化学部門助手(医

学博士)、マイアミ大学神経内科学教室、アントワープ

大学(ベルギー)神経化学教室、カリフォルニア大学バー

クレー校分子細胞生物学教室客員研究員。その後山形県

テクノポリス財団生物ラジカル研究所医学薬学研究部部

長。山形県農林水産技術会議委員など。

[主な著書等] 生化学、薬理関係学術論文多数。

教授 國眼こくがん

眞理子ま り こ

[略 歴] 東京都生まれ。東京学芸大学卒、同大学院教

育学研究科(心理学)修士課程修了。駒澤大学・立教大

学・金沢大学等で、教育心理学・青年心理学・教育カウ

ンセリング・生徒指導論・進路指導論などを担当。日本

教育心理学会、日本青年心理学会会員。学校心理士。

[主な著書等] いまどきの若者の考え方・育て方 、青

年の心理 、 人間理解・援助の心理学 、 新・女性のた

めのライフサイクル心理学 、 青年心理学事典 、 女性

の生涯発達とアイデンティティ 、 人間関係の心理学 、

女性のためのライフサイクル心理学 、 青年期の発達

と学習 、 児童生徒理解と指導の基本 ほか多数。

教授 大歳おおとし

恒彦つねひこ

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学工学部応用化学

科卒、同大学院工学研究科修士課程修了。 日本環境衛

生センター入所、東日本支局環境科学部計測技術課長、

酸性雨研究センター情報管理部長を歴任。工学博士。日

本分析化学会、大気環境学会、エアロゾル学会会員。

[主な著書等] 環境分析関係学術論文多数。

教授 高谷たかたに

時彦ときひこ

(新任)

[略 歴] 香川県生まれ。東京大学工学部都市工学科卒

業。 槇総合計画事務所、 設計計画高谷時彦事務所代

表。守田宝丹ビルで台東区建築景観賞、幕張ベイタウン・

コアで千葉市建築景観賞、同建築文化賞。東京大学工学

部都市工学科非常勤講師。日本建築学会所属。新宿区景

観アドバイザー、世田谷区風景条例策定検討会委員。

[主な著書等] 見えがくれする都市 、景観・建築関

係論文多数。

教授 遠山とおやま

茂しげ

樹き

[略 歴] 宮城県生まれ 早稲田大学教育学部社会科社

会科学専修卒、明治大学大学院文学研究科史学(西洋史)

専攻博士後期課程修了。明治大学、千葉大学、玉川大学

などで歴史学や西洋史を担当。史学会、社会経済史学会、

日本西洋史学会会員。

[主な著書等] 中世ヨーロッパを生きる 、 森と庭園

の英国史 、 話題源歴史

助教授 前まえの

坊ぼう

洋よう

( 年度より教授就任予定)

[略 歴] 大阪府生まれ 東京外国語大学外国語学部中

国語学科卒、東京大学大学院社会学研究科国際関係論専

門課程博士課程修了。青山学院大学、山梨大学、東京外

国語大学などで歴史学、日本と中国の思想を担当。慶應

義塾福沢研究センター客員所員、元オクスフォード・ブ

ルックス大学社会科学・法学部訪問研究員。

[主な著書等] 明治西洋料理起源 、 全集日本の食文

化 、 日本歴史体系 ほか

助教授 伊い

藤とう

眞知子ま ち こ

[略 歴] 東京都生まれ 上智大学文学部社会学科卒、

同大学院文学研究科後期博士課程退学。慶應義塾大学言

語コミュニケーション研究所リサーチ・アシスタント、

国立女性教育会館事業課研究員。日本社会学会会員、日

本公益学会会員。

[主な著書等] 男女共同参画、向老期をともに生き、

ともに学ぶ─豊かな高齢社会に向けて─ 、 女性学教育

学習ハンドブック〔新版〕─ジェンダー・フリーな社

会をめざして─ 、 都市と女性の社会学─性役割の揺ら

ぎを超えて─ ほか

助教授 市いち

田だ

光ひかる

[略 歴] 神奈川県生まれ 東京大学理学部化学科卒、

同大学院理学系研究科修了。東京大学理学部助手、岡崎

共同研究機構分子科学研究所助手。

[主な著書等] 化学関係学術論文多数。

助教授 三み

原はら

容よう

子こ

[略 歴] 愛知県生まれ 京都大学教育学部卒、同大学

院教育学研究科博士後期課程修了。日本学術振興会特別

研究員。関西大学、立命館大学、大阪大学等で教育史、

教育学(、人権論)などを担当。 世界人権問題研究セン

ター研究員。日本社会教育学会、日本教育学会等会員。

[主な著書等] 大阪の部落史 第六巻 史料編 近代

、 新生涯学習・人権教育基本資料集 、 大阪の部落

史 第五巻 史料編 近代 ほか

助教授 西口にしぐち

宏ひろ

美み

[略 歴] 高知県生まれ 早稲田大学理工学部工業経営

科卒、同大学院理工学研究科博士後期課程機械工学専攻

工業経営学専門分野修了。早稲田大学理工学部助手、早

稲田大学理工学総合研究センター嘱託研究員。障害者や

高齢者自立支援を目的とした機器の開発について研究。

[主な著書等] 改訂ケアマネジメント 社会資源の活

用と介護支援サービス 、 人間工学ハンドブック 、 総

合医療福祉論 、 支援学 、 豊かな生活をサポートする

コンピュータシステム入門 、 介護と福祉システムの転

換 ほか

助教授 半はん

田だ

結むすび

[略 歴] 秋田県生まれ 秋田大学教育学部卒、同教育

専攻科教育専攻修了、筑波大学大学院博士課程芸術学研

究科修了。九州看護福祉大学看護福祉学部社会福祉学科

助教授。米国オレゴン州、ダギーセンター( )でボ

ランティア研修。日本芸術療法学会、日本ボランティア

学会、日本 学会会員。

[主な著書等] とボランティア 、 福祉芸術論

─アートの未来形 、 死の社会学 、 改訂版

─保育者養成を考える ほか

助教授 中なか

谷や

常じょう

二じ

(新任)

[略 歴] 兵庫県生まれ。京都大学大学院修士課程で倫

理学を専攻し、大阪大学大学院国際公共政策研究科にて

経営倫理学で博士号を取得。博士(国際公共政策)。日本

学術振興会特別研究員、ミネソタ大学客員教授。日本経

営倫理学会会員。日本経営学会会員。

[主な著書等] 企業倫理関係学術論文多数。

講師 和田わ だ

明あき

子こ

( 年度より助教授就任予定)

[略 歴] 東京都生まれ 慶應義塾大学経済学部卒、ニ

ュージーランド・ヴィクトリア大学大学院公共政策修士

課程修了。北海道東北開発公庫 、神奈川県庁などで勤務。

日本行政学会、日本ニュージーランド学会会会員。

[主な著書等] ニュージーランドのパブリック・マネ

ジメント (仮称執筆中)、 世紀 日本の再構築─ニ

ュージーランドに学ぶ 、 パブリック・ガバナンス 改

革と戦略 、 ニュージーランドの市民と政治 ほか

客員教授

冨田 勝 慶應義塾大学先端生命研究所所長

兼任教員

田中 啓一 日本大学経済学部教授

大島 文雄 電通常任顧問

高橋 康昌 群馬大学大学院講師

松井 潤吉 エンジニアリング株式会社顧問

富澤 敏勝 山形大学人文学部総合政策学科教授

多田 雄司 税理士・日本税務会計学会副会長

加藤 哲夫 せんだい・みやぎ センター代表理事

井手 秀樹 慶應義塾大学商学部教授

益邑 千草 小児科医師(本学非常勤講師)

臼井 純子 富士通総研 取締役 推進室長

前田 正尚 日本政策投資銀行 政策企画部長

稲田 十一 専修大学経済学部教授

小沢 亙 山形大学農学部助教授

是川 晴彦 山形大学人文学部総合政策学科助教授

境 新一 東京家政学院大学人文学部助教授

川村 尚也 大阪市立大学大学院経営学研究科助教授

田口 一博 東京大学大学院 特任講師

小谷みどり 第一生命経済研究所主任研究員