未成年者の喫煙の害と 喫煙防止支援 · 1 未成年者の喫煙の害と...
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受験失敗リスクが高まる禁煙と志望大学合格率(河合塾の生徒の調査)
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
非喫煙 喫煙継続 禁煙
36.8
25.9
40.7
合格率
磯村毅. 名鉄医報 46:28-30,2004.
• 禁煙すると合格率が上がる
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明治三十三年三月七日
第一条 満二十年ニ至ラサル者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス
第二条 前条ニ違反シタル者アルトキハ行政ノ処分ヲ以テ喫煙ノ為ニ所持スル煙草及器具ヲ没収ス
第三条 未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者情ヲ知リテ其ノ喫煙ヲ制止セサルトキハ科料ニ処ス
○2 親権ヲ行フ者ニ代リテ未成年者ヲ監督スル者亦前項ニ依リテ処断ス
第四条 煙草又ハ器具ヲ販売スル者ハ満二十年ニ至ラザル者ノ喫煙ノ防止ニ資スル為年齢ノ確認其ノ他ノ必要ナル措置ヲ講ズルモノトス
第五条 満二十年ニ至ラサル者ニ其ノ自用ニ供スルモノナルコトヲ知リテ煙草又ハ器具ヲ販売シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
第六条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ刑ヲ科ス
第4条:平成13年に追加第3・5・6条:平成12年に改正 大人に責任がある!
明治33年=1900年
未成年者喫煙禁止法
法律第三十三号
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タバコは嗜好品か?
• しこうひん(シカウ‥)【嗜好品】• 栄養を摂取するためでなく、香味や快い刺激など、個人の嗜好を満たすために飲食するもの。主食、副食物のほかに好みで食べたり飲んだりするもの。酒、茶、コーヒー、タバコの類。‒ Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)小学館 1988
一般的にはそう考えられているが、事実は異なる
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使用者における依存性
ニコチン>ヘロイン>コカイン>アルコール>カフェイン
使用中止困難 (ニコチン=アルコール=コカイン=ヘロイン)>カフェイン耐性 (ニコチン=アルコール=ヘロイン)>コカイン>カフェイン離脱症状(身体的依存)
アルコール>ヘロイン>ニコチン>コカイン>カフェイン
急性毒性 アルコール>(コカイン=ヘロイン)>ニコチン超過死亡 ニコチン>アルコール>(コカイン=ヘロイン)>カフェイン
Royal College of Physicians 『Nicotine Addiction in Britain』http://www.rcplondon.ac.uk/pubs/books/nicotine/
• 離脱症状(身体的依存)や急性毒性が他の薬物に比べて強くないので害が過小評価されている
• 依存性(心理的依存)や健康障害の度合いは違法な薬物と同等または同等以上
嗜好品ではなく依存性薬物
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「依存症候群」 ICD-10
•離脱症状•耐性(量が増える)•ニコチン摂取の渇望•喫煙制御困難•そのほかの楽しみを次第に無視•明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず、いぜんとして物質を使用する。
過去1年間のある期間、3つ以上ともに存在
F 17 タバコ使用<喫煙>による精神および行動の障害
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タバコによって生じるストレス(離脱症状)
最高 ← 頭の調子 → 最低
吸わない人:頭の調子は正常
吸う人:吸うと、頭の調子が元に戻る 吸い終わるとすぐに悪くなっていく→イライラ
ニコチン切れでイライラ=これ自体がストレス
やめれば元に戻るα波の周波数
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仕事
家族
社会
病気
仕事
家族
社会
病気
タバコ
ストレス
タバコ0
2
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ニコチン切れのストレス
タバコを吸わない人のストレス
タバコを吸っている人の
タバコってストレスを減らすんじゃなく、増やしているというマジックの種明かし
+=
国友史雄氏作成スライドNo.1
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煙くてまずいのを我慢して、わざわざ依存状態を作って、ニコチン切れに陥って、それをストレスに感じて、そのストレスを解消するために、ニコチンを補う。つまりタバコを吸う。これを1時間ごと、ニコチン切れが襲ってくるごとに、永遠に繰り返す。
これって、いったい・・・
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禁煙ガイドラインでの「喫煙」・・・わが国では保健医療従事者ですらいまだに喫煙は個人的趣味・嗜好の問題と思われている方があるがそうではなく、喫煙は“喫煙病(依存症+喫煙関連疾患)”
という全身疾患であり、喫煙者は“積極的禁煙治療を必要とする患者”という認識が本ガイドラインの基本精神である。9学会合同 「禁煙ガイドライン」(2005年)前文よりhttp://www.j-circ.or.jp/guideline/
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年齢・性別に対策• 小学生‒ 将来にかかる病気について知らせる‒ 勉強や運動によくない点を知らせる
• 中学生‒ 依存について理解させる
• 高校生‒ ある程度の割合が喫煙していることを前提に‒ やめる方向へ導く
• 女子生徒‒ 美容(しわ、くすみ、やつれ)、妊娠・出産・胎児への影響
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喫煙生徒への対応時必要な知識• 叱責されても正せない
• 謹慎や停学で反省して解決はしない
• 自分の意思で吸っているわけではない
• ニコチンにコントロールされている• 気合いや意志でやめられるものでもない
• 依存に陥るのは早いが、脱するのも早い
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叱責ではなく支援• 叱責ではなく対話(話させる。引き出す)
• 詰問ではなく質問(気づかせる質問)
• 訊くそして聴く
• 知識が間違っていてもすぐに否定しない
• 知識を押し付けるのは支援ではない
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肯定的に受け取る• 否定的コメントを控える• すぐに知識を押し付けない• (なるべく)指導しない• 話をさえぎらない(思っていることを話させる)• 少しでも望ましい部分があれば、評価• やめようと思っている点などを評価無条件に肯定や同意はしない。相手の言葉を受け取ったことがわかるように表現(共感)
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振り返りながら聴く1• 生徒:「友達いねーし、なんかつまんねーし」• 教諭:「友達がいない、毎日がつまらないんだね」【オウム返し】• 教諭:「タバコを吸うとおもしろくなるということ?」【誇張した振り返り】
• 生徒:「親は勉強、勉強ってうるさいからストレスたまる」• 教諭:「お父さんお母さんは、勉強してほしいと望んでいる。」【控えめな表現の意訳】
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振り返りながら聴く2• 生徒:「やっぱ、タバコは金がかかるし」• 教諭:「タバコは金がかかるね、確かに」 【オウム返し+同意】
• 生徒:「タバコってやめられなくなるって本当?」• 教諭:「タバコがやめられなくなるのが心配なんだね」【オウム返し】もちろん、本当に知識を知りたそうであれば、適度に指導
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変化を呼び覚ます質問• 「タバコはよくないと思っていることがあるみたいだけど、」
‒ 「このままでいいのかな?」‒ 「このままずっとタバコを吸い続けるとどうなる?」‒ 「すっきりやめられたらどう思う?」‒ 「簡単に楽にやめられる方法があったらどう?」
やめようという気持ちにならないと、どんなにいい方法でも続かない
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子どものための禁煙外来• カウンセリング• ニコチンパッチ処方• 保険適用にならないので自費‒ 喫煙指数の問題‒ 適用は200以上(例:20本/日×10年以上)
※校医の先生と相談されても良いかも
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CD版 リセット禁煙のすすめ
磯村 毅 監修・演出あいざわ元気 ナレーション「CD版 リセット禁煙のすすめ―依存を解く魔法のCD―」東京六法出版2100円(税込)自宅でも学校でもよいですが、聴いて感想を文章にまとめるのを必須課題にするのはどうでしょうか。