「耐震改修工事の促進と費用対効果の説明について」「耐震改修工事の促進と費用対効果の説明について」...
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想定項目 東海地震 東海・東南海地震連動
建物被害全壊 13,000棟 100,000棟
半壊 62,000棟 240,000棟
火災 焼失棟数 2,400棟 49,000棟
人的被害死者 270人 2,400人
負傷者 13,000人 66,000人
シナリオ地震による被害想定
愛知県名古屋工業大学井戸田研究室
5
想定項目 猿投高浜断層 加木屋成岩断層
建物被害 全壊 170,000棟 76,000棟
火災 焼失棟数 120,000棟 38,000棟
人的被害 死者 10,000人 3,800人
シナリオ地震による被害想定
!"#$%&'(#)*+,- 名古屋工業大学井戸田研究室
6
既存不適各建物 約550,000戸
愛知県の現状
耐震改修助成 約1,000棟/年改修のための投資 20億円/年(愛知県の予算は6億円)
全建物の耐震化 → 約500年以上
全建物の耐震化 約1兆円
名古屋工業大学井戸田研究室
9
14.4%
18.0%
21.3%
51.2%
!"#$%&'()*+,-./0123456789:;/<=>89:;<=?@A>BCDEFGHIJJKEFJ
費用がかかるから
大地震による被害は避けられないと思うから
耐震改修の効果が良くわからないから
適正な業者がわからないから
・面倒だから ・家が倒壊しても死ぬことはないと思うから・家の下敷きになる前に逃げ出せるから ・借家だから
耐震改修したくない理由
名古屋工業大学井戸田研究室
10
TH01UVW/XY/Z[\]/^_
<成果1> マクロ的視点から
<成果2> 住宅所有者の意志決定に向けて井戸田秀樹,嶺岡慎悟,梅村 恒,森 保宏:在来軸組工法住宅における一般耐震診断の評点と損傷度の関係,耐震改修促進のための意志決定支援ツールに関する研究(その1),日本建築学会構造系論文集,No.612, pp.125-132(2007.2)
森 保宏,山口剛史,井戸田秀樹:木造住宅の耐震化戦略と耐震化促進のためのリスク情報,構造物の安全性および信頼性JCOSSAR2007論文集,Vol.6(2007.6)
名古屋工業大学井戸田研究室
14
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
2.0
1.5
1.0
0.5
0
./012345601-
34789:;<=2>?@A6B-
9:C;<=23478+9:;<=-
D=&2EF-
0
1000
500
1500
20009:GHIJ
GHIJ&2K-
県全体での耐震改修の(費用と)効果!今後30年間に起こりうる大地震による 愛知県内の予想被害(期待値)"目標評点以下の建物を全て目標評点まで改修
名古屋工業大学井戸田研究室
16
345601
34L2%-
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
100
80
60
40
20
0 0
1600K
800
県全体での耐震改修の(費用と)効果!全ての建物を改修できるはずはない...
9:GHIJ6MNO
1.00.1
0.5 34782EF-
c
b
a
名古屋工業大学井戸田研究室
17
TH01UVW/XY/Z[\]/^_
<成果1> マクロ的視点から
<成果2> 住宅所有者の意志決定に向けて井戸田秀樹,嶺岡慎悟,梅村 恒,森 保宏:在来軸組工法住宅における一般耐震診断の評点と損傷度の関係,耐震改修促進のための意志決定支援ツールに関する研究(その1),日本建築学会構造系論文集,No.612, pp.125-132(2007.2)
森 保宏,山口剛史,井戸田秀樹:木造住宅の耐震化戦略と耐震化促進のためのリスク情報,構造物の安全性および信頼性JCOSSAR2007論文集,Vol.6(2007.6)
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第1条 この法律は,建築物の敷地,構造,設備及び用途に関する最低の基準を定めて,国民の生命,健康及び財産の保護を図り,もって公共の福祉の増進に資することを目的とする.
解説 建物の供用期間において,極めて希に発生する地震に対し倒壊しない.
名古屋工業大学井戸田研究室
21
評点と被害の関係
震度40.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
0.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
0.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
震度5弱 震度5強
0.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
0.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
震度6弱 震度6強
震度7
0.05
0.04
0.03
0.02
0.01
0
[rad]
2.01.00.5 1.5評点
無被害 小破 中破大破 倒壊
名古屋工業大学井戸田研究室
23
0.4 0.7 1.0
1.3 1.6 1.9
耐震診断評点と損傷度の関係(暫定案)
4 5弱 5強 6弱 6強 7 4 5弱 5強 6弱 6強 7 4 5弱 5強 6弱 6強 7
無被害 無被害 無被害小破 小破 小破中破 中破 中破大破 大破 大破倒壊 倒壊 倒壊
4 5弱 5強 6弱 6強 7 4 5弱 5強 6弱 6強 7 4 5弱 5強 6弱 6強 7
無被害 無被害 無被害小破 小破 小破中破 中破 中破大破 大破 大破倒壊 倒壊 倒壊
(現状) (80万円) (160万円)
(240万円) (320万円) (400万円)
価格は各物件ごとに異なります名古屋工業大学井戸田研究室
24
地震リスク情報:意思決定のための情報○○よりも危険な木造住宅の耐震診断値○○で命を落とすよりも地震時に建物が倒壊して命を落とす可能性が高い
PQRSTUVW
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2名古屋工業大学井戸田研究室
25
正の期待と負の期待
事象年末ジャンボ宝くじを100枚買って1等が当たる 0.001% 1/100,000半荘1回で天和を1回だけ和了る 0.002% 1/50000ポーカーで最初に配られた5枚がフルハウス 0.144% 1/700半荘1回で国士無双を1回だけ和了る 0.24% 1/420勝率7割の強竜ド○ゴンズが開幕7連勝する 8.2% 1/121年の間に交通事故で命を落とす 0.01% 1/10,000癌で一生を終える 30% 1/3.330年以内に南海地震が発生する 50% 1/230年以内に東南海地震が発生する 60% 1/1.7
生起確率
正の期待
負の期待
名古屋工業大学井戸田研究室
26
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%""#""%""
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!(%"
012345
6789: ;<=>?
名古屋工業大学井戸田研究室
33
初期剛性
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4
R typeB type
K
!
[kN/mm]
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
B type
M type
K
!
[kN/mm]
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
0.0 0.1 0.2
B type
C type
K!
[kN/mm]
M R C
名古屋工業大学井戸田研究室
34
最大耐力
0
2
4
6
8
10
12
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
B type
M type
Pm
ax
!
[kN]
0
2
4
6
8
10
12
0.0 0.1 0.2
B type
C type
Pm
ax
!
[kN]
0
2
4
6
8
10
12
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4
B type
R type
Pm
ax
!
[kN]
M R C
名古屋工業大学井戸田研究室
35
詳細法と実験値との対応M
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8
Kex /K
ca
l
α
B-1 M-2M-1 M-3
M-5M-7
M-6M-4
初期剛性
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8
Puex /P
ucal
α
B-1M-2M-1
M-3
M-5M-7
M-6
B-1 M-4
終局耐力
参考文献)「在来軸組木造住宅の許容応力度設計法」,日本住宅木材技術センター,2001
名古屋工業大学井戸田研究室
36
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8
Kex /K
cal2
α
B-1M-2
M-1 M-3M-5
M-7
M-6M-4
詳細法と実験値との対応M
初期剛性
柱の曲げ変形を考慮
名古屋工業大学井戸田研究室
37
詳細法と実験値との対応R
初期剛性
参考文献)「在来軸組木造住宅の許容応力度設計法」,日本住宅木材技術センター,2001
終局耐力
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25
Kex/K
cal
α
R-2
R-1
R-6
R-4
R-5
B-1R-5a
R-6aR-4aR-3
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25α
R-2
R-3 R-6
R-5aR-4R-5
B-1R-6aR-4a
Puex /P
ucal
R-1
名古屋工業大学井戸田研究室
38
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25
Kex/K
cal
α
R-2
R-1 R-4
R-5
B-1R-5a
R-4aR-3R-6aR-6
詳細法と実験値との対応R
初期剛性
柱の曲げ変形を考慮ここの面材を無視
名古屋工業大学井戸田研究室
39
詳細法と実験値との対応C
初期剛性
参考文献)「在来軸組木造住宅の許容応力度設計法」,日本住宅木材技術センター,2001
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
0.00 0.05 0.10 0.15
Kex/K
cal
α
C-2
C-1
C-3B-1C-4
名古屋工業大学井戸田研究室
40
壁倍率簡易評価式の提案
M
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8
B typeM type
!
α
M-6
M-1
M-2
M-4
M-3M-5
M-7
名古屋工業大学井戸田研究室
41
壁倍率簡易評価式の提案R
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
0.0 0.1 0.2 0.3
B typeR type
!
α
R-2 R-4 R-6
R-6a
R-5a
R-5
R-4a
R-3 R-1! = 2.5
! = 2.0
名古屋工業大学井戸田研究室
42
壁倍率簡易評価式の提案C
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
0.00 0.05 0.10 0.15 0.20
B typeC type
!
α
C-2
! = 2.5
C-1
C-3
C-4
名古屋工業大学井戸田研究室
43
コンクリート基礎も試験体としてモデル化した。 載荷は、梁端部に漸増繰り返し荷重を作用させ、層間変形角 1/15 まで加力予定。
公開実験日程と場所・施工実演 7月20日(金) 午前11:00~12:00・載荷実験 7月20日(金) 午後 2:30~ 4:00・場 所:名古屋工業大学建築系構造実験室 (名古屋市昭和区御器所町)
<参考資料>1) 愛知県建築地震災害軽減システム研究協議会ホームページ、「あいち木造住宅耐震補強技術コンペの結果について」:http://www.aichi-gensai.jp/mokuzou.html
2) 愛知県建築地震災害軽減システム研究協議会ホームページ、「木造住宅の耐震改修工法評価について」:http://www.aichi-gensai.jp/mokuzou3.html
<問い合わせ先>名古屋工業大学/建築・デザイン工学科 井戸田秀樹
Tel&Fax:052-735-5517 、 E-mail :[email protected]
ワンサイドボルト
梁
メカニカルワンサイドボルト
柱
鋼製ブレース
接合部詳細
<建築系構造実験室>正門入って左側駐車場前
メカニカルワンサイドボルトを用いた木造住宅の低価格耐震補強工法~公開実験のご案内~
2007 年7月6日名古屋工業大学/建築・デザイン工学科
井戸田研究室
実験目的 低価格な木造住宅の耐震補強工法の開発は,大地震時の人的被害低減のために不可欠な課題の一つである.本実験は,メカニカルなワンサイドボルトを用いることにより,仕上げ材を撤去せずに耐震要素を構造躯体に直接施工できる極めて安価で高性能な工法の開発を目的としたものである. 木造住宅の耐震改修促進のためには,改修後の目標性能,意匠性,居ながら施工の有無など,住宅所有者の希望に応じた適切な補強工法が選択できるメニューが必要である.愛知県建築地震災害軽減システム研究協議会(以下、減災協議会)では、こうした耐震改修メニューの充実を目的とし、新たなアイディアのコンペ 1) や、既存改修工法の客観的な評価 2) を実施するとともに、減災協議会のメンバーによる新しい耐震改修技術の公開実験を実施してきた。今回の実験は、これらの活動の一環として実施するものである。
本改修工法の特徴 一般的な木造住宅の耐震改修工事は内外装仕上げの撤去や復元を伴う。したがって、耐震改修工事を極めて安価に実施するには、仕上げ材の撤去・復元を伴わないような工法が必要である。本耐震改修工法は、鋼製のメカニカルワンサイドボルトを基礎と梁に外壁側からアンカーし、そ
2430
1820
300
2790
試験体概要
のボルトに鋼製の筋かいを取り付けるシンプルなものである。ボルト締め付け時に室内側の仕上げを剥がす必要が無く、また基礎と梁を直接繋ぐため柱の引き抜け防止対策などが不要な点が特徴である。なお、本補強工法は国立大学法人名古屋工業大学と日興産業(株)の共同研究成果である。
実験概要 本耐震改修工法の特徴は施工の簡便さにある。そこで、本実験では試験体に内外装の仕上げを施し、補強前の壁面に補強工事を実施する手順も公開する。試験体は2P(1,820mm)スパンの窓開口付きの在来軸組工法耐震壁である。また、基礎と梁を繋ぐ補強工法であることから、
① ほぼ無被害 4.0kN 12mm 1/200
② 小破 4.5kN 24mm 1/100
③ 中破 6.5kN 49mm 1/50
安価な耐震改修工法の開発
名古屋工業大学井戸田研究室
44
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
0 50 100 150 200 250
水平力の大きさ(kN)
水平方向の変形量(mm)
ワンサイドボルトによる耐震補強をした壁
耐震補強をしない壁
無被害小破
中破 大破 倒壊
実験結果をまとめたのが上の図です.同じ損傷(変形量)のところで強度(水平力の大きさ)を比べると,補強したものはしないものと比べてだいたい 2.5 ~3倍くらいの強度があることがわかります.また,同じ強度のところで比べると,補強をしない壁が大破の時でも,補強をしたものは無被害か小破,補強をしない壁が倒壊に至っても,補強をした壁は小破から中破程度に収まっていることがわかります.
・壁倍率:1.0~2.0程度・施工は1構面1時間・工期1日・評点0.3アップ・30万円以下・壁に穴があきます・見栄えが良くありません・お墨付きはありません・いやなら他の工法を・できれば全額補助を!!名古屋工業大学
井戸田研究室45
kl36CNmn:opqrfR/
!"#"$%
&'()*%
+'%%
&'ABTh;8&'ij6C-w]x/"Nyz
,-./0123/4555
6789:;<=>?@%
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\]T^/6C-_`Tabc=DE
&'AB6CDEFGHIJ
KLMNOP55
QRST4U%
VWS0X28%%
YRZ[TRR8%
名古屋工業大学井戸田研究室
48
どうして耐震補強をしないんですか?
費用がかかるから
家が倒壊しても死ぬことはないと思うから
家の下敷きになる前に逃げ出せるから
自分は死んでもいい
いずれやろうと思っているが・・・名古屋工業大学井戸田研究室
53
どうして耐震補強をしないんですか?
費用がかかるから
家が倒壊しても死ぬことはないと思うから
家の下敷きになる前に逃げ出せるから
自分は死んでもいい
いずれやろうと思っているが・・・名古屋工業大学井戸田研究室
54
どうして耐震補強をしないんですか?
費用がかかるから
家が倒壊しても死ぬことはないと思うから
家の下敷きになる前に逃げ出せるから
自分は死んでもいい
いずれやろうと思っているが・・・名古屋工業大学井戸田研究室
56